JP6766042B2 - 連結した反応器−蒸留系を用いた酸化エステル化反応からのその場での水の除去のための方法 - Google Patents

連結した反応器−蒸留系を用いた酸化エステル化反応からのその場での水の除去のための方法 Download PDF

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Description

メチルメタクリレート(MMA)は、とりわけアクリルプラスチックを含む様々な製品の製造において出発材料として使用される重要な化学物質である。MMAを製造するための費用対効果の高い方法の1つは、エチレンをプロピオンアルデヒドに変換することから開始し、その後縮合によりメタクロレイン(MAL)を形成し、続いて酸化エステル化によりMMAを形成することであり、酸化エステル化の間に水が副産物として生成される。酸化エステル化のために、MALは、典型的にはPd含有触媒の存在下でアルコール(例えばメタノール)中で分子状の酸素と反応させられる。
米国特許第6,107,515号に示されているように、メタクロレインのMMAへの酸化エステル化の間に反応器内で生成された水は、酸化エステル化反応に使用されるPd含有触媒と相互作用することにより転化率及び選択率に有害な影響を及ぼすと考えられる。生成された水の一部はメタノールと競合してMALと反応し、こうして選択性に影響を及ぼす。また、水は触媒の活性部位に吸着する傾向があり、それによって水の濃度が増加するにつれて反応速度が低下する(転化率が低下する)。MAL酸化エステル化のための多孔質スチレン−ジビニルベンゼン共重合体触媒担体(大きな表面積を有する疎水性物質)に関する最近の研究はまた、水分除去が酸化エステル化反応器の性能にとって重要であり得ることを示唆している。(Wang,B.,et al.,Journal of Molecular Catalysis A:Chemical,2013,379(0),pp.322−326、及びWang B.et al.,Ind.Eng.Chem.Res.,2012,51(10),pp.3932−3938を参照のこと。)
酸化エステル化反応から水を除去するために、米国特許第6,107,515号に記載されているような公開された方法は、膜を使用して反応系から水を連続的に除去する。しかしながら、膜は、(供給濃度及び温度が低いために)分離フラックスが低く、必要とされるであろう膜面積が非常に大きいため実用的ではない。したがって、親水性膜による水の連続的除去は、商業規模ではなく小バッチ反応器に最も適している。
水をその場で反応から連続的に除去する、MALの酸化エステル化によるMMAを商業的に製造する方法を開発することが望ましい。
一実施形態では、酸化エステル化反応からその場で水を連続的に除去する方法は、(a)第1の反応器または反応ゾーンにおいて第1の酸化エステル化反応を行うことであって、反応器または反応ゾーンの総数がnであり、nが少なくとも2である、行うことと、(b)第1の反応器または反応ゾーンから粗生成物流を除去することと、(c)粗生成物流を蒸留塔に導入して、塔頂部流及び塔底部流を生成することと、(d)塔底部流の少なくとも一部を生成物回収ゾーンに通すことと、(e)塔頂部流の少なくとも一部を後続の反応器または反応ゾーンに通すことと、(f)蒸留塔の数がn未満であり、塔頂部流の少なくとも一部が、塔頂部流の少なくとも一部の総重量に基づいて、1重量パーセント(重量%)未満の水を含有するように、各後続の反応器または反応ゾーンについて工程(a)〜(e)を繰り返すことと、を含む。
2つの反応器と1つの蒸留塔を有する例示的な反応器/蒸留塔構成を示す。 3つの反応器と2つの蒸留塔を有する例示的な反応器/蒸留塔構成を示す。
本明細書で使用される場合、「a」、「an」、「the」、「少なくとも1つ」、及び「1つ以上」は互換的に使用される。用語「含む(comprises)」、「含む(includes)」、及びそれらの変形は、これらの用語が明細書及び特許請求の範囲に現れる場合に限定的な意味を有しない。したがって、例えば、「疎水性ポリマー」の粒子を含む水性組成物は、組成物が「1つ以上の」疎水性ポリマーの粒子を含むことを意味すると解釈することができる。
また、本明細書において、端点による数値範囲の列挙は、その範囲に包含される全ての数を含む(例えば、1〜5は1、1.5、2、2.75、3、3.80、4、5等を含む)。当業者の理解と一致するように、数値範囲は、その範囲に含まれる可能性のある全ての部分範囲を含み、サポートすることを意図していることを理解されたい。例えば、1〜100の範囲は、1.01〜100、1〜99.99、1.01〜99.99、40〜60、1〜55等を意味する。明示的な値(例えば、1もしくは2、または3〜5、または6、または7)を含む範囲については、任意の2つの明示的な値の間の任意の部分範囲が含まれる(例えば、1〜2、2〜6、5〜7、3〜7、5〜6等)。
また、本明細書では、特許請求の範囲におけるそのような記載を含む数値範囲及び/または数値の列挙は、「約」という用語を含むものと解釈することができる。そのような場合、「約」という用語は、本明細書に列挙されたものと実質的に同じである数値範囲及び/または数値を指す。
本明細書で使用される用語「(メタ)」に続くアクリレート等の別の用語の使用は、アクリレート及びメタクリレートの両方を指す。例えば、「(メタ)アクリレート」という用語は、アクリレートまたはメタクリレートのいずれかを指し、「(メタ)アクリル」という用語は、アクリルまたはメタクリルのいずれかを指し、「(メタ)アクリル酸」という用語は、アクリル酸またはメタクリル酸のいずれかを指す。
反対の記載がない限り、または文脈から暗示されない限り、全ての部及びパーセンテージは重量に基づいており、全ての試験方法は本出願の出願日現在のものである。米国特許慣行の目的のために、参照された特許、特許出願または刊行物の内容は、特に定義の開示(本開示において具体的に提供される任意の定義と矛盾しない範囲まで)及び当技術分野における一般的知識に関して、その全体が参考として援用される(またはその同等の米国版は参照により組み込まれる)。
アルコール
本発明の方法では、1つ以上のアルコールを使用することができる。典型的には、アルコールは脂肪族アルコール、芳香族アルコールまたはこれらのアルコールの混合物である。アクリル酸エステルの製造において、アルコールは、メタノール、エタノール、n−ブタノール、2−エチルヘキサノール及びそれらの組み合わせからなる群から選択され得る。対応するエステル、例えばメチルメタクリレート、メチルアクリレート、エチルアクリレート、ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレートがそれぞれ得られる。具体的には、メタクリル酸エステルの製造には、メタノールが用いられる。
一実施形態では、アルコールはメタノール(MeOH)である。
アルデヒド
本発明の方法で使用されるアルデヒドは、メタクロレイン、アクロレイン、及びそれらの組み合わせからなる群から選択される。一実施形態では、アルデヒドは、メタクロレイン及びアクロレインからなる群から選択される。
一実施形態では、アルデヒドはメタクロレイン(MAL)である。
酸素
本発明の方法で使用される酸素は、分子状の酸素の形態であってもよいし、酸素が反応に対して不活性な第2の気体で希釈された混合気体であってもよい。希釈ガスの例には、窒素、炭酸ガス及び空気が含まれる。酸素含有ガスは、空気よりも高い酸素濃度を有する濃縮空気であってもよいし、純粋な酸素であってもよい。有利には、反応系中に存在する酸素の量は反応に必要な化学量論量以上であり、好ましくは化学量論量の1.2倍以上である。一実施形態では、存在する酸素の量は、要求される化学量論的量の1.2〜2倍である。過酸化水素は、酸化剤として系に導入することができる。酸素含有ガスは、当業者に知られている任意の適切な手段によって反応系に導入することができる。例えば、酸素含有ガスは、スパージャーまたはパイプを介して反応器に導入することができる。酸素含有ガスを反応系に吹き込む簡単な方法を用いることができる。
触媒
本発明の方法において使用される触媒は、パラジウム含有担持触媒を含むパラジウム(Pd)含有触媒のような酸化エステル化反応において典型的に使用される触媒である。一実施形態では、触媒は、担持パラジウム及び鉛(Pb)含有触媒である。パラジウム含有触媒に含めることができる追加の元素には、これらに限定されるものではないが、Hg、Tl、Bi、Te、Ni、Cr、Co、Cd、In、Ta、Cu、Zn、Zr、Hf、W、Mn、Ag、Re、Sb、Sn、Rh、Ru、Ir、Pt、Au、Ti、Al、B、及びSiが含まれる。
一実施形態では、触媒担体は、シリカ、アルミナ、シリカ−アルミナ、ゼオライト、マグネシア、水酸化マグネシウム、チタニア、炭酸カルシウム及び活性炭からなる群から選択される。
方法
一実施形態では、本発明の方法は、第1の反応器で酸化エステル化反応を実施すること、または複数の反応ゾーンを有する単一の反応器が使用される場合、第1の反応ゾーンにおいて実施することを含む。酸化エステル化法は周知である。例えば、米国特許第5,969,178号、米国特許第6,107,515号、米国特許第6,040,472号、米国特許第5,892,102号、米国特許第4,249,019号、及び米国特許第4,518,796号を参照されたい。
種々のタイプの反応器、例えば、連続撹拌タンク反応器(CSTR)、気泡塔型反応器または固定床型反応器等を、本発明の方法において使用することができる。反応器は攪拌されていてもされていなくてもよく、一般に反応液と共に移動する移動触媒を有していてもよいし、反応液が流れる触媒の固定床を含有してもよい。反応器を通した反応液の再循環は、これらの構成のいずれかで行うことができる。反応は、バッチ式、セミバッチ式または連続式で行うことができる。
一実施形態では、反応はスラリー相で行われる。次いで、触媒を生成混合物から、例えば濾過またはデカンテーションによって分離することができる。様々な実施形態において、不均一触媒、例えばスラリー、または反応液の少なくとも一部であり得る「反応流体」は、方法中に触媒の固定床に接触し得る。
一実施形態では、本方法は、MALとメタノールとのエステル化反応によってメチルメタクリレートを製造することを含む。MALとメタノールとのエステル化反応によるMMAの製造方法は、特に限定されず、気相法、液相法、スラリー相反応のいずれかを含み得る。また、反応の実施方法も特に限定されず、反応は連続式またはバッチ式のいずれの方法で行ってもよい。例えば、パラジウム系触媒を液相で連続的に使用して反応を行うことを含む方法が挙げられる。
一実施形態では、反応は、反応器または反応ゾーンの液相中の触媒のスラリーを用いて行うことができる。
一実施形態では、本発明の方法においてn個の反応器または反応ゾーンが使用され、nは少なくとも2であり、方法は、第1の反応器または反応ゾーンにおいて酸化エステル化反応を行うことを含む。
一実施形態では、本発明の方法においてn個の反応器または反応ゾーンが使用され、nは少なくとも2であり、方法は、第1の反応器または反応ゾーン及び少なくとも1つの後続の反応器または反応ゾーンにおいて酸化エステル化反応を行うことを含む。
一実施形態では、本発明の方法においてn個の反応器が使用され、nは少なくとも2であり、方法は、第1の反応器及び少なくとも1つの後続の反応器で酸化エステル化反応を行うことを含む。
一実施形態では、少なくとも1つの反応器は、連続撹拌タンク反応器(CSTR)である。一実施形態では、少なくとも第1の反応器はCSTRである。
一実施形態では、酸化エステル化反応は、酸化反応条件下で行われる。酸化反応条件には、例えば、酸素分圧、反応全圧、温度、反応物の濃度、所望の反応生成物を生成するのに適したpH及び反応時間が含まれる。本方法で使用される任意の反応器の特定の条件は、特に限定されず、本方法を使用して生成される特定の反応物及び生成物に基づいて選択される。
一実施形態では、酸素分圧は、反応物、反応条件及び反応器の種類に応じて変化する。一実施形態では、反応器の出口側の酸素分圧は0.4kg/cm(5psia)以下の正圧である。一実施形態では、反応器の出口側の酸素分圧は2.0kg/cm(28psia)以下の正圧である。酸素分圧が低すぎると、アルデヒド転化率が低下し、副生成物が増加する。
一実施形態では、反応は、減圧、大気圧、または大気圧で行うことができる。酸化エステル化反応の反応全圧は、典型的には、触媒が酸化エステル化反応のために活性である範囲内で選択される。しかしながら、典型的には、反応圧力は0.5kg/cm〜20kg/cm(7psia〜280psia)、好ましくは1kg/cm〜10kg/cm(14psia〜140psia)の範囲である。
一実施形態では、反応は、0℃〜120℃、または40℃〜90℃の温度で行うことができる。
一実施形態では、反応のpHは6〜9の範囲に維持される。必要に応じて、pHを維持するために、アルカリ金属化合物またはアルカリ土類金属化合物を反応に添加してもよい。典型的なアルカリ土類金属化合物としては、酸化物、水酸化物、炭酸塩及びカルボン酸塩が挙げられるが、これらに限定されない。
反応時間は、反応条件、反応物及び反応に影響を及ぼし得る他の因子に応じて変化する。しかしながら、典型的には、反応時間は0.5〜20時間である。CSTRを使用する実施形態等の連続方法の場合、反応時間(滞留時間)は、使用される圧力、温度及び触媒によって決定される系の動力学によって左右される。
一実施形態において、反応に供給されるアルコール(例えば、メタノール)対、反応に供給されるアルデヒド(例えば、メタクロレイン)の比は、特に限定されない。反応は、1:10〜1,000:1、好ましくは1:2〜50:1、より好ましくは2:1〜15:1のような広範囲のアルコール対アルデヒドのモル比にわたって実施することができる。一実施形態では、アルコールはメタノールであり、アルデヒドはメタクロレインであり、反応に供給されるメタノール対、反応に供給されるメタクロレインのモル比は、1:10〜1,000:1、または1:2〜50:1、または21:〜15:1である。
触媒は触媒量で用いられる。触媒の量は、正確な反応物、触媒の調製方法、触媒の組成、方法操作条件、反応器の種類等に応じて典型的に変化するが、触媒対出発アルデヒドの重量比は、一般に1:1000〜20:1である。有利には、触媒対アルデヒドの比は1:100〜4:1である。しかしながら、触媒は、これらの範囲外の量で使用することができる。
一実施形態では、生成物が重合性化合物である場合に、重合阻害剤を本方法において使用することができる。多種多様な阻害剤が知られており、市販されている。阻害剤の例には、ヒドロキノン(HQ)、フェノチアジン(PTZ)、ヒドロキノンのメチルエステル(MEHQ)、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−n−オキシル(4−ヒドロキシTEMPOまたは4HT)、メチレンブルー、銅サリチレート、銅ジアルキルジチオカルバメート等が挙げられる。
一実施形態では、本発明の方法は、第1の反応器または反応ゾーンから粗生成物流を除去することを含む。粗生成物は、典型的には、未反応の出発物質(例えば、アルコール、アルデヒド)及び副生成物(水を含む)と共に標的生成物((メタ)アクリル酸エステル)を含有する。一実施形態では、粗生成物流は、未反応メタノール及びメタクロレインならびに第1の反応ゾーンにおいて副生成物として生成される量の水と一緒にMMA(標的生成物)を含む。メタクリル酸(MAA)もまた、MMAの形成において副生成物として生成される。MMAはまた、反応のpHを維持するためにアルカリ性化合物(例えば、NaOH)が使用される場合、NaMAAのようなその塩の形態で存在し得る。一実施形態では、追加の副生成物が、生成物流中に低濃度(蟻酸メチル(Me−形態)等の少量成分)で存在してもよい。一実施形態では、本発明の方法は、第1の反応ゾーンから第1の蒸留塔に粗生成物流を導入して、塔頂部流及び塔底部流を生成することを含む。
一実施形態では、蒸留塔は、粗生成物流を直接的または間接的に受け取ることができるように、反応器と流体連通している。一実施形態では、第1の反応器は、連続攪拌タンク反応器であり、蒸留塔への供給物が反応器出口流の一部であるように蒸留塔を反応器に接続し、塔の頂部は後続の反応器の入力フィードに接続される。蒸留塔はこのように反応器(複数可)に連結され、これは蒸留塔パラメーターが後続の反応器(複数可)における反応の動力学に影響を及ぼすことを意味する。
蒸留塔は、特定の酸化エステル化反応(例えば、出発物質、反応条件)に応じて異なる条件で操作されてもよく、限定的であると解釈されるべきではない。例えば、一実施形態では、蒸留塔は、頂部流からの水の除去を最大にするために、異なる圧力、還流比及び蒸留液対供給比で操作されてもよい。
MALからMMAへの酸化エステル化の実施形態では、蒸留塔は、約1バール〜10バール、または1バール〜4バールで操作される。一実施形態では、操作還流比は、0.1〜10、または0.5〜3、または1に近い。諸実施形態では、操作還流比は、成分において良好な分画を達成するために1より大きくてもよいが、より高い還流比はより多くのエネルギーを必要とする。一実施形態では、頂部流は、ごく少量(1重量%以下)の水を主に含む未反応メタノール及びメタクロレインを含有する。プロセス流中の大過剰のメタノールと共に、例えばMeOH−MMA共沸混合物(メタノール−MMA共沸混合物)のような共沸混合物の形成により、ある量のMMAも頂部流中に存在する。
一実施形態では、底部流は主にMMAを含有する。蒸留塔に供給される粗生成物流からの水の大部分は、底部流に分割される。底部流は、有機流及び水性流にさらに分割することができる単一流または2相流であってもよい。一実施形態では、本発明の方法は、塔底部流の少なくとも一部を生成物回収ゾーンに通し、塔頂部流の少なくとも一部を後続の反応器または反応ゾーンに通すことを含む。
一実施形態では、後続の反応器または反応ゾーンに通される頂部流の一部は、頂部流の一部の総重量に基づいて、1重量%以下の水または1重量%未満の水を含有する。通常、再循環流にはいくらかの水が残っている。一実施形態では、再循環流は、頂部流の一部分の総重量に基づいて、0重量%超〜1重量%以下の水、または0重量%超〜1重量%未満の水を含有する。
(1)反応器中の滞留時間/転化率、及び(2)蒸留設計パラメーター(例えば、還流比)を制御することによって後続の反応器または反応ゾーンに通じる頂部流の量を制御することにより、その後の反応器(複数可)または反応ゾーンに存在する水の量が制御される。一実施形態では、(1)反応器中の滞留時間/転化率、及び(2)後続の反応器または反応ゾーンに通される頂部流の量を制御することによって、第1の反応器と同一の出発物質及び条件を蒸留なしで使用する単一反応器系の場合と比較して、後続の反応器(複数可)または反応ゾーン(複数可)の各々に存在する水の量が低減される。
一実施形態では、後続の反応器(複数可)/反応ゾーン(複数可)の含水量は、後続の反応器または反応ゾーンの全含量に基づいて3重量%以下になるように制御される。蒸留することなく、後続の反応器または反応ゾーンにおける水の濃度は、典型的には3重量%より大きい。本発明の方法を使用して、後続の反応器または反応ゾーンにおける水の濃度は、2.5重量%以下、または2重量%以下、または1.5重量%以下、または1重量%以下で維持される。一実施形態では、後続の反応器または反応ゾーンにおける水の濃度は、1重量%〜1.5重量%である。減少した含水量は、転化率及び選択率を増加させる。
一実施形態では、本方法は、第1の反応器/反応ゾーンの滞留時間/転化率を変化させることによって、第1の反応器または反応ゾーンの水の濃度を制御することを含む。例えば、より長い滞留時間及び/またはより大きい転化率は、より多くの水をもたらし、より短い滞留時間は、より少ない水をもたらす。最初の蒸留装置は、蒸留塔に行く粗生成物流からの水分除去を最適化するように調整することもできる。例えば、主な設計変数(例えば、還流比、温度、段数、留出物対供給物画分、底部対供給物画分、及び/またはカラム圧力)のいずれかを、分割を最適化する既知の方法に従って変えることができることは理解されよう。
一実施形態では、第1の反応器/反応ゾーンにおける滞留時間/転化率は、第1の反応器/反応ゾーンにおける水の濃度が、第1の反応器の液相中で少なくとも0.5重量%〜最大で3重量%となるように制御される。粗生成物流が第1の反応器/反応ゾーンを出るとき、水は蒸留により粗生成物流からほぼ完全に除去される(粗生成物流の総重量に基づいて1重量%以下)。粗生成物流からの水の大部分を含有する底部流は、底部流中に存在するMMAを回収するために生成物回収ゾーンに通される。1重量%以下の水、典型的には0重量%超〜1重量%の水を含有する乾燥頂部流を次の(または後続の)反応器または反応ゾーンに通す。
連続式攪拌タンク反応器系を使用する場合、反応器全体の水の濃度は反応器出口の水の濃度と同じである。したがって、水の濃度は、カールフィッシャー滴定またはガスクロマトグラフィー(GC)を含むがこれに限定されない一般的な濃度分析法を用いて監視することができる。
一実施形態では、本方法は、後続の反応器または反応ゾーンにおいて上記工程を繰り返すことを含む。例えば、一実施形態では、本発明の方法は、塔頂部流を後続の反応器または反応ゾーンに通した後、粗生成物流を除去することと、粗生成物流を蒸留塔に導入することと、塔底部流を生成物回収ゾーンに通すことと、塔頂部流を後続の各反応器または反応ゾーンのさらなる反応器または反応ゾーンに通すことと、を含み、その結果、蒸留カラムの総数がn−1(反応器または反応ゾーンの数から1を引いたもの)に等しくなる。
本発明の方法の工程は、第1の反応器または反応ゾーン及び後続の反応器または反応ゾーンに関して上述されているが、この記述は、後続の各反応器または反応ゾーンに関する工程にも繰り返して適用するものと理解される。
蒸留は、通常、複数の共沸混合物が存在することにより、水を除去するために酸化エステル化反応と共に使用することはない。しかしながら、粗生成物流の少なくとも一部を蒸留することにより、粗生成物流から水の少なくとも一部を首尾よく除去することができ、その結果、得られた塔頂流の少なくとも一部が後続の反応器または反応ゾーンに通されるとき、後続の反応器/反応ゾーンの総水分濃度は、反応器内容物の総重量を基準にして3重量%以下に首尾よく減少することが予期せず発見された。言い換えれば、酸化エステル化の間に生成された水は、驚くべきことに、蒸留を用いてその生成と実質的に同時に(その場で)除去され、蒸留された粗生成物の一部を系に戻す。さらなる理論に束縛されることなく、減少した含水量は、触媒の全体的な転化率及び選択率を有利に改善する。
図1は、n(反応器の数)が2であり、蒸留塔の数がn−1である、本発明の方法で使用される例示的な反応器/蒸留塔の形態を示す。図示の実施形態では、新鮮な反応物(例えば、アルコール、アルデヒド及び触媒)は、経路1を介して第1の反応器20に通される前に、任意選択のミキサー10に導入される。酸素(例えば、空気)は、第1の反応器20に導入され、第1の反応器20は、経路6を通ってスクラバに通気され得る。粗生成物は経路2を介して第1蒸留塔25に導入される。塔底部流の少なくとも一部は、経路4/8を介して生成物回収ゾーン30に送られる。塔頂部流の少なくとも一部は、経路3を介して第2の(後続の)反応器28に導入される。第2の(後続の)反応器28はまた、経路7を通ってスクラバに通気され得る。第2の(後続の)反応器28からの粗生成物流は、経路5/8を介して生成物回収ゾーン30に通される。生成物回収ゾーン30で生成物から分離された未反応出発物質は、ミキサー10に再循環されて戻されてもよい。
図2は、n(反応器の数)が3であり、蒸留塔の数がn−1である、本発明の方法で使用される例示的な反応器/蒸留塔の形態を示す。図1に示されるように、新鮮な反応物(例えば、アルコール、アルデヒド及び触媒)は、経路1を介して第1の反応器20に通される前に、任意選択のミキサー10に導入される。酸素(例えば空気)が第1の反応器20に導入される。粗生成物は経路2を介して第1の蒸留塔25に導入される。塔底部流の少なくとも一部は、経路4を介して生成物回収ゾーン30に送られる。塔頂部流の少なくとも一部は、経路3を介して第2の(後続の)反応器27に導入される。第2の(後続の)反応器27からの粗生成物は、経路5を介して第2蒸留塔28に導入される。塔底部流の少なくとも一部は、経路7を介して生成物回収ゾーン30に送られる。塔頂部流の少なくとも一部は、経路6を介して第3(後続の)反応器29に導入される。第3の(後続の)反応器29からの粗生成物流は、経路8を介して生成物回収ゾーン30に送られる。生成物回収ゾーン30で生成物から分離された未反応出発材料は、ミキサー10に再循環され、第1の、第2の及び第3の反応器20、27、29の各々は、通路9、10及び11を介してそれぞれスクラバへの経路を通って通気され得る。
生成物
本発明の方法は、メタクリル酸メチル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル及びそれらの組み合わせ等の(メタ)アクリル酸エステルを調製するために使用される。
一実施形態では、本発明の方法は、MMAを調製するために使用される。
本発明の特定の実施形態
以下の実施例は、本発明を説明するために与えられ、本発明の範囲を限定するものと解釈されるべきではない。
共沸混合物の同定
反応系から水を除去するための蒸留の実行可能性を決定するために、物性評価のための非ランダム2液(NRTL)活性係数モデルについての回帰蒸気液体平衡(VLE)パラメーターを使用して、大気圧での共沸温度及び組成物を得る。相平衡の正確な表現は、二元及び三元系のデータセットを含む文献相平衡データの回帰による非ランダム2液体活性係数(NRTL)相平衡モデルを用いて開発される。この研究では、市販のAspen Plus 8.0の特性データ回帰モジュールを用いてVLE二元パラメーターを回帰するために、複数のソース(Dortmundデータバンクデータセット[4245,6118,19710]及びアサヒ米国特許第5,969,178号)からの系の報告された共沸混合物を使用する。回帰モデルパラメーターを使用して計算された共沸データを、以下の表1に提供される報告された共沸データと比較する。この表は、予測された共沸データと報告された共沸データとの良好な一致を示す。
段数、還流比及び底部対供給比に関する蒸留の最適化は、複数のシナリオについて実施される。モデルの実施形態は、Aspen Plus(商標)シミュレーションソフトウェアで構築することができるが、CHEMCAD、ProSim、VMG等の他のシミュレーションソフトウェアを使用することもできる。ASPEN Plusは、化学プロセス業界で最も広く使用されているシミュレーションソフトウェアである。このソフトウェアには、反応蒸留方法のシミュレーション用の内蔵モジュールRADFRACを含む望ましい機能がある。ASPEN Plusでは、RStoicモデルを使用して、指定された反応範囲または転化率で化学量論的反応器をシミュレートする。反応動力学が知られていないかまたは重要ではなく且つ化学量論的であり、モルの範囲または転化が各反応について知られている場合、RStoicを使用して反応器をモデル化する。RStoicは、同時または順次に起こる反応をモデル化することができる。さらに、RStoicは生成物選択性及び反応熱計算を行うことができる。
蒸留用のRADFRACモジュールは、化学平衡または反応動力学論的データの組み込みと同時に位相平衡をシミュレートする能力を有する。反応蒸留系のシミュレーションに使用されるRADFRACアルゴリズムの詳細は、Venkataraman et al.,Reactive Distillation using ASPEN Plus.,Chem.Eng.Prog.,(1990),69,45−54に詳細に記載されている。ASPEN Plusは、塔パッキングの流体力学やデータベースに存在しない成分の特性を予測する能力を含む強力な物理化学的特性データベースによってさらにサポートされている。
一例として、図1に示す構成について、70%の転化率(2つのCSTRの組み合わせ)の純反応器(MAL)及び85%の選択率の蒸留塔の典型的な分割画分を表2に示す。平衡段階の数は約16〜20であり、還流比は2であり、底部対供給比は0.2である。底部対供給比は、蒸留底部流(出力質量流量)対蒸留塔供給質量流量の質量比である。塔を2バールの圧力で操作してリボイラ温度を約95℃に制限する(より高い温度でのダイマー/ポリマー形成を回避する)。供給物、頂部及び底部流のフロー組成を表3に示す。分割画分から分かるように、かなりの量の水及び妥当な量の生成物MMAが、合理的な塔操作条件で底部から除去される。底部流は、さらなる浄化及び精製のために分離トレイン(生成物回収ゾーン)に送られ、頂部乾燥流は後続の反応器に供給される。
蒸留の効率を測定するために、以下の表4に記載の組成を有する流入供給組成物を用いて50トレイ蒸留装置を使用する。還流比は0.95であり、留出物対供給比は0.71である。塔は、塔の上部の温度が61℃、底部温度が77.55℃で大気圧下で実行する。
頂部流の組成を以下の表5に示す。底部流は有機流と水性流に分割され、その組成は以下の表6及び7に記載されている。
頂部流は水をほとんど含有せず、したがって、後続の反応器に供給することができる。有機底部流は、大部分の量(97.60重量%)の最終生成物(MMA)を含有する。水性底部流は、大部分の量(76.87重量%)の水を含有する。底部流を回収ゾーンに移動させて、(1)最終生成物(MMA)の一部を回収し、(2)水の一部が後続の反応器/反応ゾーンに到達するのを防止する。
別の実施例として、純粋なMALからMMAへの選択率を85%にするために、ASPENシミュレーションでは76%の総MAL転化率が仮定されていた。この転化率/選択率目標を達成できる個々のCSTR MAL転化の複数の組み合わせがある。以下の表8は、ASPEN状況について想定されるシナリオを示す。全ての場合において、第1の反応器段階に入るMeOH/MAの重量比は3:1(約6.5:1のモル比)である。反応器のRSTOICブロックはASPENで利用され、個々の化学反応の化学量論的バランスに基づく入力が必要である。
各反応器のMMA選択率は85%と仮定されている(米国特許第6,107,515号)。残りの競合反応は、表9に示すように、メタクリル酸(MAA)を生じる単一の代表的な反応で一緒にまとめられる。
酸化エステル化反応器の転化率及び選択率を維持するために、各CSTR中の3重量%未満の水の濃度が目標変数として望ましい。したがって、上記の表8に示すように、シナリオ2(反応器1及び2の40%及び60%転化率)及びシナリオ3(反応器1及び2の転化率50%及び52%)は好ましい目標のようである。同様の分析は、間に2つの蒸留塔直列に3つのCSTRを含む場合、純粋転化率87%に対して40/40/60または50/50/48の転化スキームが好ましいことを示している。

Claims (12)

  1. (メタ)アクリル酸エステルの調製に用いる、酸化エステル化反応からその場で水を連続的に除去する方法であって、前記方法において反応器または反応ゾーンの総数はnであり、nが少なくとも2であり、前記方法は、(a)第1の反応器または反応ゾーンにおいて第1の酸化エステル化反応を行うことと、(b)前記第1の反応器または反応ゾーンから(メタ)アクリル酸エステルを含む粗生成物流を除去することと、(c)前記粗生成物流を蒸留塔に導入して、塔頂部流及び塔底部流を生成することと、(d)前記塔底部流の少なくとも一部を前記生成物回収ゾーンに通すことと、(e)前記塔頂部流の少なくとも一部を後続の反応器または反応ゾーンに通すことと、(f)前記蒸留塔の数がn未満であり、前記塔頂部流の前記少なくとも一部が、前記塔頂部流の前記少なくとも一部の総重量に基づいて、1重量パーセント(重量%)未満の水を含有するように、各後続の反応器または反応ゾーンについて工程(a)〜(e)を繰り返すことと、を含む、方法。
  2. 前記酸化エステル化反応が、メタクロレインをメタノールと酸化エステル化してメチルメタクリレートを生成する反応である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記蒸留塔の数がn−1である、請求項1または2に記載の方法。
  4. 前記第1の反応器または反応ゾーンにおいて酸化エステル化反応を行うことは、前記第1の反応器または反応ゾーンにおける水の濃度が少なくとも0.5重量%に達するまで、第1の反応器または反応ゾーンにおいて酸化エステル化反応を行うことを含む、請求項1または2に記載の方法。
  5. 前記第1の反応器または反応ゾーンにおいて3重量%未満の水の濃度を維持するために、滞留時間、酸素分圧、触媒濃度、操作温度及びそれらの組み合わせからなる群から選択される前記第1の反応器または反応ゾーンのプロセスパラメーターを制御することを含む、請求項に記載の方法。
  6. (メタ)アクリル酸エステルの調製に用いる、酸化エステル化反応器における水の量を制御する方法であって、前記方法において反応器または反応ゾーンの総数はnであり、nが少なくとも2であり、前記方法は、(a)第1の反応器または反応ゾーンにおいて酸化エステル化反応を行うことと、(b)前記反応器から(メタ)アクリル酸エステルを含む粗生成物流を除去することと、(c)前記粗生成物流を蒸留塔に導入して、1重量%以下の水を含む塔頂部流、及び塔底部流を生成することと、(d)前記塔底部流の少なくとも一部を生成物回収ゾーンに通すことと、(e)前記頂部流の少なくとも一部を後続の反応器または反応ゾーンに通すことと、(f)前記蒸留塔の総数がn未満であるように、各後続の反応器または反応ゾーンについて工程(a)〜(e)を繰り返すことと、を含む、方法。
  7. 前記酸化エステル化反応が、メタクロレインをメタノールと酸化エステル化してメチルメタクリレートを生成する反応である、請求項6に記載の方法。
  8. 前記蒸留塔の数がn−1である、請求項6または7に記載の方法。
  9. 前記第1の反応器または反応ゾーンにおいて酸化エステル化反応を行う前記工程は、前記第1の反応器または反応ゾーンにおける水の濃度が少なくとも0.5重量%に達するまで、前記第1の反応器または反応ゾーンにおいて前記酸化エステル化反応を行うことを含む、請求項に記載の方法。
  10. 前記方法は、前記第1の反応器または反応ゾーンにおける前記水の濃度が3重量%を超えないように、滞留時間、酸素分圧、触媒濃度、操作温度及びそれらの組み合わせからなる群から選択される前記第1の反応器または反応ゾーンの少なくとも1つのプロセスパラメーターを制御することをさらに含む、請求項に記載の方法。
  11. 前記第1の反応器の前記少なくとも1つのプロセスパラメーターを制御する前記工程は、前記第1の反応器または反応ゾーンの前記滞留時間を短縮して前記水の濃度を減少させることを含む、請求項10に記載の方法。
  12. 前記第1の反応器または反応ゾーンの前記少なくとも1つのプロセスパラメーターを制御する前記工程は、前記第1の反応器または反応ゾーンの前記滞留時間を延長して前記水の濃度を増大させることを含む、請求項10に記載の方法。
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