JP6763414B2 - インク、造形物の製造方法、印刷装置及び印刷方法 - Google Patents
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また、本発明に係る第2の態様の造形物の製造方法は、熱膨張層の少なくとも一部を光熱変換層を用いて膨張させることによる造形物の製造方法であって、赤外領域の少なくともいずれかの領域で可視光領域と比較して高い吸光率を有する無機赤外線吸収剤を含むインクを、前記熱膨張層に重なるように形成されたインク受容層上に印刷して前記インク受容層に受容させることで、加熱に伴って形成される前記熱膨張層の表面凹凸に対しての前記インク受容層による被覆性を維持させたままで、前記インクが印刷された領域のインク受容層を、前記光熱変換層に変性させる光熱変換層形成工程を備え、前記インク受容層と前記光熱変換層との間におけるL*a*b*表色系を用いて導出される色差ΔE*abが、3.2以下である、ことを特徴とする。
また、本発明に係る第2の態様の印刷装置は、赤外領域の少なくともいずれかの領域で可視光領域と比較して高い吸光率を有する無機赤外線吸収剤を含むインクを熱膨張層に重なるように形成されたインク受容層上に所定の塗布手段で印刷して前記インク受容層に受容させることで、加熱に伴って形成される前記熱膨張層の表面凹凸に対しての前記インク受容層による被覆性を維持させたままで、前記インクが印刷された領域のインク受容層を、光熱変換層に変性させ、前記インク受容層と前記光熱変換層との間におけるL*a*b*表色系を用いて導出される色差ΔE*abが、3.2以下である、ことを特徴とする。
また、本発明に係る第2の態様の印刷方法は、赤外領域の少なくともいずれかの領域で可視光領域と比較して高い吸光率を有する無機赤外線吸収剤を含むインクを熱膨張層に重なるように形成されたインク受容層上に印刷して前記インク受容層に受容させることで、加熱に伴って形成される前記熱膨張層の表面凹凸に対しての前記インク受容層による被覆性を維持させたままで、前記インクが印刷された領域のインク受容層を、光熱変換層に変性させ、前記インク受容層と前記光熱変換層との間におけるL*a*b*表色系を用いて導出される色差ΔE*abが、3.2以下である、ことを特徴とする。
ΔE*ab=[(ΔL*)2+(Δa*)2+(Δb*)2]1/2・・・(式1)
ΔL*は、領域AのL*値と領域BのL*値との差である。Δa*、Δb*も同様に、領域Aでの値と領域Bでの値の差である。また、以下、L*a*b*につき、「*」を省略して表記する。
MxWyOz ・・・(I)
ここで、元素MはCs、Rb、K、Tl、In、Ba、Li、Ca、Sr、Fe及びSnからなる群から選ばれる少なくとも1つの元素であり、Wはタングステンであり、Oは酸素である。
また、x/yの値は、0.001≦x/y≦1.1の関係を満足することが好ましく、特にx/yが0.33付近であることが好適である。加えて、z/yの値は、2.2≦z/y≦3.0の関係を満足することが好ましい。具体的には、Cs0.33WO3、Rb0.33WO3、K0.33WO3、Tl0.33WO3などである。
具体的に積分値は、
セシウム酸化タングステン:LaB6=1:0.58
である。従って、LaB6を用いた光熱変換層では、セシウム酸化タングステンを用いた光熱変換層と比べても、約0.58倍の高さが得られる。
次に、本実施形態の熱膨張性シート20に印刷を施し、立体画像を形成する立体画像形成システム50について説明する。図5(a)〜図5(c)に示すように、立体画像形成システム50は、制御ユニット51と、印刷ユニット52と、膨張ユニット53と、表示ユニット54と、天板55と、フレーム60と、を備える。図5(a)は、立体画像形成システム50の正面図であり、図5(b)は、天板55を閉じた状態における立体画像形成システム50の平面図であり、図5(c)は、天板55を開いた状態における立体画像形成システム50の平面図である。なお、図5(a)〜図5(c)において、X方向は水平方向と同一であり、Y方向はシートが搬送される搬送方向Dと同一であり、更にZ方向は鉛直方向と同一である。X方向、Y方向及びZ方向は、互いに直交する。
次に、図7に示すフローチャート及び図8(a)〜図8(e)に示す熱膨張性シート20の断面図を参照して、立体画像形成システム50によって熱膨張性シート20に立体画像を形成する処理の流れを説明する。立体画像形成処理によって造形物が製造されるため、立体画像形成処理は造形物の製造方法でもある。
立体画像形成処理は、図7に示すプロセスの順番に限られず、以下に詳細に記述するように各ステップの順番は入れ替えることが可能である。
特に本実施形態のインク10は色味が抑制されているため、表側変換層41を構成するインク10がカラーインク層42の色味へ影響を与えることを抑制することができる。従って、本変形例のステップS21に示すように、表側変換層41とカラーインク層42とを1つの工程で形成し、表側変換層41とカラーインク層42とを同時に形成することが可能となる。
上述した実施形態では、インクジェットプリンタ用の水性インクを例に挙げて説明したが、これに限られない。インク10は、インクジェットプリンタに用いられる紫外線硬化(UV硬化)型のインクであってもよい。インク10が紫外線硬化インクである場合、インク10は、無機赤外線吸収剤を含み、更に紫外線硬化樹脂(紫外線硬化性モノマー、紫外線硬化性オリゴマー)と重合開始剤とを含む。紫外線硬化性モノマーとしては、イソボルニルアクリレート、フェノキシエチルアクレート等の単官能モノマー、トリメチロールプロパントリアクリレート、ポリエチレングリコール時アクリレート等の多官能モノマー等が挙げられる。また、紫外線硬化性オリゴマーとして、ポリエステルアクリレート、ポリエーテルアクリレート、エポキシアクリレート、ウレタンアクリレート等が挙げられる。なお、ウレタンアクリレートのオリゴマーを用いることが好ましい。重合開始剤としては、光開裂型開始剤、水素引き抜き型開始剤のいずれをも使用でき、複数種の光重合開始剤を組み合わせることができる。光開裂型開始剤としてアシルフォスフィンオキサイド化合物、アセトフェノン化合物等、水素引き抜き型開始剤としてベンゾフェノン化合物、チオキサントン化合物が挙げられる。いずれについても例示以外の公知の材料を使用することが可能である。また、インク10は、その他の溶剤、添加剤を含んでよい。
比較例として、従来、光熱変換層を形成するために使用されているカーボンを含む黒色インク(顔料インク)を用いて光熱変換層を形成し、熱膨張性シートを発泡、膨張させた例を図11(a)に示す。図11(a)は、光熱変換層の印刷後のインク濃度(黒濃度)と熱膨張層の膨張後の膨張高さ(発泡高さ)との関係を示すグラフである。具体的には、黒色インクは、一般にインクジェットプリンタ用として市販されているカーボンを含む黒色の顔料インクを使用した。上述した実施形態と同様の構成を採る熱膨張性シートの表面上に、インクジェットプリンタを使用して、同一の画像を異なる複数の濃度で黒インクによって印刷し、それにより複数の光熱変換層を形成した。なお、光熱変換層は熱膨張性シートの表面のみに形成した。また、ハロゲンランプを使用し、同一条件で各光熱変換層へ光を照射し、それぞれの濃度における熱膨張性シートの膨張高さ(mm)を測定した。黒濃度は、イグザクト反射分光濃度計(サカタインクスエンジニアリング社製)を用いて測定した。
本実施形態のインク10に対応するインクを用いて光熱変換層を形成し、熱膨張性シートを発泡、膨張させた例を図11(b)に示す。図11(b)は、光熱変換層の印刷後のインク濃度(黒濃度)と熱膨張層の膨張後の膨張高さ(発泡高さ)との関係を示すグラフである。具体的に、本実施形態のインク10に相当するインクとしては、通常のインク成分と同様の成分を含み、着色剤を含まないインク(水性)中に、無機赤外線吸収剤としてセシウム酸化タングステンを、5.3重量%で混合させたものを用いた。このインクを用いて、比較例と同様に同一の画像を異なる濃度で印刷し、複数の光熱変換層を形成した。なお、光熱変換層は熱膨張性シートの表面のみに形成した。また、比較例と同様に、同一条件で光を光熱変換層へ照射し、それぞれの濃度における熱膨張性シートの膨張高さ(mm)を測定した。また、黒濃度は、比較例と同様の反射分光濃度計を用いて測定した。
無機赤外線吸収剤を含まない状態で透明なインク(インク10のベース)が下地となるシートの色味を遮蔽しないことを示すため、インクのベースの一例として、着色剤等を含まない紫外線硬化型のクリアタイプのインクジェットプリンタ用インクを使用し、黒色のシート上に印刷を行った。印刷は、同じ濃度で複数回行った。また、複数回の印刷は、前に印刷された場所に重なるように行った。この場合のインク層のLab値及び黒濃度を表1に示す。Lab値及び黒濃度はイグザクト反射分光濃度計(サカタインクスエンジニアリング社製)を用いて測定した。印刷回数0に示すLab値及び黒濃度が、シートの色に相当する。表1に示すように、シート表面にインクが載ることによる数値の変動はあるものの、黒濃度は、0回と2回〜6回との間で大きな差はなく、Lab値も2〜6回の間でほぼ同じであった。従って、クリアタイプのインクでは下地となるシートの色が遮蔽されない。本実施形態では、インク10のベースが、実施例2に係るクリアインクのように透明であり、印刷された場合に下地となるシートの色を視認することができ、インク層によって色味が遮蔽されない。
次に、実施例3では、UV硬化樹脂としてウレタンアクリレートを含むメジューム(白色顔料は含まない)中にセシウム酸化タングステンを混合し、実施例3に係るインクを調製した。セシウム酸化タングステンは、インク中に10重量%で含有させた。このインクを用いてオフセット印刷機で、光熱変換層を熱膨張性シート(500μm厚)上に印刷した。光熱変換層を印刷する濃度は、10%刻みで、0%〜100%の範囲とした。また、インクは3回又は4回重ねて印刷した。熱膨張層を膨張させる前に、それぞれの光熱変換層の色(Lab値)及び黒濃度を、イグザクト反射分光濃度計(サカタインクスエンジニアリング社製)を用いて測定した。また、ハロゲンランプ(1000W、2500K)を、熱膨張性シート上を20mm/sの速度で移動させ、電磁波を光熱変換層へ照射し、熱膨張層を膨張させた。続いて、熱膨張層を膨張させた後の光熱変換層の色(Lab値)及び黒濃度を、イグザクト反射分光濃度計(サカタインクスエンジニアリング社製)を用いて測定した。
白色度=100−[(100−L)2+a2+b2]1/2・・・(式2)
本実施形態の無色透明な光熱変換層は、熱膨張性シートの裏面に形成されてもよい。この場合、光熱変換層と熱膨張性シートとの色差は、図1と同様にして、光熱変換層と熱膨張性シートの裏面との間で算出される。この場合、色差が極めて少なく、ΔEが3.2以下であることが好適である。なお、熱膨張性シートの裏面が視認されにくい等、裏側光熱変換層が色味を有していて問題がない場合は、裏側光熱変換層は、ΔEが3.2より大きくともよい。また、本実施形態の無色透明な光熱変換層は、熱膨張性シートの表面及び/又は裏面に形成される。
熱膨張性シートの熱膨張層の少なくとも一部を膨張させるために使用される光熱変換層を形成するインクであって、
前記インクは、赤外領域の少なくともいずれかの領域で、可視光領域と比較して高い吸光率を有する無機赤外線吸収剤を含み、
前記インクのベースが透明である、
ことを特徴とするインク。
[付記2]
前記インクを用いて前記熱膨張性シートの一方の面上に形成された前記光熱変換層と、前記熱膨張性シートの一方及び/又は他方の面と、の間におけるL*a*b*表色系を用いて算出される色差ΔE*abが、3.2以下である、
ことを特徴とする付記1に記載のインク。
[付記3]
前記無機赤外線吸収剤は、セシウム酸化タングステン又は六ホウ化ランタンである、
ことを特徴とする付記1又は2に記載のインク。
[付記4]
熱膨張性シートの熱膨張層の少なくとも一部を光熱変換層を用いて膨張させることによる造形物の製造方法であって、
赤外領域の少なくともいずれかの領域で、可視光領域と比較して高い吸光率を有する無機赤外線吸収剤を含み、ベースが透明であるインクを用いて、前記熱膨張性シートの一方及び/又は他方の面上に前記光熱変換層を形成する工程を備える、
ことを特徴とする造形物の製造方法。
[付記5]
前記インクを用いて前記熱膨張性シートの一方の面上に形成された前記光熱変換層と、前記熱膨張性シートの一方及び/又は他方の面と、の間におけるL*a*b*表色系を用いて算出される色差ΔE*abが、3.2以下である、
ことを特徴とする付記4に記載の造形物の製造方法。
[付記6]
前記無機赤外線吸収剤は、セシウム酸化タングステン又は六ホウ化ランタンである、
ことを特徴とする付記4又は5に記載の造形物の製造方法。
[付記7]
前記熱膨張性シートの一方の面上にカラー画像を印刷するカラー印刷工程を備え、
前記熱膨張性シートの一方の面上に前記光熱変換層を形成する工程と、前記カラー印刷工程とは、同時に行われる、
ことを特徴とする付記4乃至6のいずれか1つに記載の造形物の製造方法。
[付記8]
前記熱膨張性シートの一方の面上カラー画像を印刷するカラー印刷工程を備え、
前記カラー印刷工程は、前記熱膨張性シートの一方の面上に前記光熱変換層を形成する工程の前に行われる、
ことを特徴とする付記4乃至6のいずれか1つに記載の造形物の製造方法。
[付記9]
熱により膨張する熱膨張層と、前記熱膨張層を膨張させるための光熱変換層と、を備える熱膨張性シートであって、
前記光熱変換層は、赤外領域の少なくともいずれかの領域で、可視光領域と比較して高い吸光率を有する無機赤外線吸収剤を含み、ベースが透明であるインクにより形成される、
ことを特徴とする熱膨張性シート。
[付記10]
前記光熱変換層と前記熱膨張性シートの一方及び/又は他方の面との間におけるL*a*b*表色系を用いて算出される色差ΔE*abが、3.2以下である、
ことを特徴とする付記9に記載の熱膨張性シート。
[付記11]
前記無機赤外線吸収剤は、セシウム酸化タングステン又は六ホウ化ランタンである、
ことを特徴とする付記9又は10に記載の熱膨張性シート。
[付記12]
熱膨張性シートの熱膨張層の少なくとも一部を膨張させるために使用する光熱変換層を印刷するための印刷装置であって、
赤外領域の少なくともいずれかの領域で、可視光領域と比較して高い吸光率を有する無機赤外線吸収剤を含み、ベースが透明であるインクを用いて、前記熱膨張性シートの一方及び/又は他方の面上に前記光熱変換層を印刷する、
ことを特徴とする印刷装置。
[付記13]
熱膨張性シートの熱膨張層の少なくとも一部を膨張させるために使用する光熱変換層を印刷するための印刷方法であって、
赤外領域の少なくともいずれかの領域で、可視光領域と比較して高い吸光率を有する無機赤外線吸収剤を含み、ベースが透明であるインクを用いて、前記熱膨張性シートの一方及び/又は他方の面上に前記光熱変換層を印刷する、
ことを特徴とする印刷方法。
Claims (12)
- 所定の加熱により膨張する熱膨張層に重なるように、前記加熱に適用される光熱変換層をパターン形成するためのインクであって、
赤外領域の少なくともいずれかの領域で可視光領域と比較して高い吸光率を有する無機赤外線吸収剤を含み、
前記熱膨張層に重なるように形成された所定のインク受容層に前記無機赤外線吸収剤が受容されることによって、前記加熱に伴って形成される前記熱膨張層の表面凹凸に対しての前記インク受容層による被覆性を維持させたままで、前記無機赤外線吸収剤が受容された部分の前記インク受容層を、当該インク受容層の白さ又は色味が維持された光熱変換層に変性させる、
ことを特徴とするインク。 - 所定の加熱により膨張する熱膨張層に重なるように、前記加熱に適用される光熱変換層をパターン形成するためのインクであって、
赤外領域の少なくともいずれかの領域で可視光領域と比較して高い吸光率を有する無機赤外線吸収剤を含み、
前記熱膨張層に重なるように形成された所定のインク受容層に前記無機赤外線吸収剤が受容されることによって、前記加熱に伴って形成される前記熱膨張層の表面凹凸に対しての前記インク受容層による被覆性を維持させたままで、前記無機赤外線吸収剤が受容された部分の前記インク受容層を、光熱変換層に変性させ、
前記インク受容層と前記光熱変換層との間におけるL*a*b*表色系を用いて導出される色差ΔE*abが、3.2以下である、
ことを特徴とするインク。 - 前記無機赤外線吸収剤は、セシウム酸化タングステン又は六ホウ化ランタンである、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載のインク。 - 熱膨張層の少なくとも一部を光熱変換層を用いて膨張させることによる造形物の製造方法であって、
赤外領域の少なくともいずれかの領域で可視光領域と比較して高い吸光率を有する無機赤外線吸収剤を含むインクを前記熱膨張層に重なるように形成されたインク受容層上に印刷して前記インク受容層に受容させることで、加熱に伴って形成される前記熱膨張層の表面凹凸に対しての前記インク受容層による被覆性を維持させたままで、前記インクが印刷された領域のインク受容層を、当該インク受容層の白さ又は色味が維持された前記光熱変換層に変性させる光熱変換層形成工程を備える、
ことを特徴とする造形物の製造方法。 - 熱膨張層の少なくとも一部を光熱変換層を用いて膨張させることによる造形物の製造方法であって、
赤外領域の少なくともいずれかの領域で可視光領域と比較して高い吸光率を有する無機赤外線吸収剤を含むインクを、前記熱膨張層に重なるように形成されたインク受容層上に印刷して前記インク受容層に受容させることで、加熱に伴って形成される前記熱膨張層の表面凹凸に対しての前記インク受容層による被覆性を維持させたままで、前記インクが印刷された領域のインク受容層を、前記光熱変換層に変性させる光熱変換層形成工程を備え、
前記インク受容層と前記光熱変換層との間におけるL*a*b*表色系を用いて導出される色差ΔE*abが、3.2以下である、
ことを特徴とする造形物の製造方法。 - 前記無機赤外線吸収剤は、セシウム酸化タングステン又は六ホウ化ランタンである、
ことを特徴とする請求項4又は5に記載の造形物の製造方法。 - 前記インク受容層上にカラーインクを印刷して前記インク受容層に受容させることで、前記カラーインクが印刷された領域のインク受容層を前記カラーインクに対応した色味のカラー層に形成するカラー層形成工程を備え、
前記光熱変換層形成工程は、前記インクを前記カラー層としての前記インク受容層上に印刷して前記カラー層に受容させることで、前記インクが印刷された領域のカラー層を前記カラー層の色味が維持された前記光熱変換層に形成する、
ことを特徴とする請求項4乃至6のいずれか1項に記載の造形物の製造方法。 - 前記光熱変換層としての前記インク受容層上にカラーインクを印刷して前記光熱変換層に受容させることで、前記カラーインクが印刷された領域の光熱変換層を前記カラーインクに対応した色味のカラー層に形成するカラー層形成工程を備える、
ことを特徴とする請求項4乃至6のいずれか1項に記載の造形物の製造方法。 - 赤外領域の少なくともいずれかの領域で可視光領域と比較して高い吸光率を有する無機赤外線吸収剤を含むインクを熱膨張層に重なるように形成されたインク受容層上に所定の塗布手段で印刷して前記インク受容層に受容させることで、加熱に伴って形成される前記熱膨張層の表面凹凸に対しての前記インク受容層による被覆性を維持させたままで、前記インクが印刷された領域のインク受容層を、当該インク受容層の白さ又は色味が維持された光熱変換層に変性させる、
ことを特徴とする印刷装置。 - 赤外領域の少なくともいずれかの領域で可視光領域と比較して高い吸光率を有する無機赤外線吸収剤を含むインクを熱膨張層に重なるように形成されたインク受容層上に所定の塗布手段で印刷して前記インク受容層に受容させることで、加熱に伴って形成される前記熱膨張層の表面凹凸に対しての前記インク受容層による被覆性を維持させたままで、前記インクが印刷された領域のインク受容層を、光熱変換層に変性させ、
前記インク受容層と前記光熱変換層との間におけるL*a*b*表色系を用いて導出される色差ΔE*abが、3.2以下である、
ことを特徴とする印刷装置。 - 赤外領域の少なくともいずれかの領域で可視光領域と比較して高い吸光率を有する無機赤外線吸収剤を含むインクを熱膨張層に重なるように形成されたインク受容層上に印刷して前記インク受容層に受容させることで、加熱に伴って形成される前記熱膨張層の表面凹凸に対しての前記インク受容層による被覆性を維持させたままで、前記インクが印刷された領域のインク受容層を、当該インク受容層の白さ又は色味が維持された光熱変換層に変性させる、
ことを特徴とする印刷方法。 - 赤外領域の少なくともいずれかの領域で可視光領域と比較して高い吸光率を有する無機赤外線吸収剤を含むインクを熱膨張層に重なるように形成されたインク受容層上に印刷して前記インク受容層に受容させることで、加熱に伴って形成される前記熱膨張層の表面凹凸に対しての前記インク受容層による被覆性を維持させたままで、前記インクが印刷された領域のインク受容層を、光熱変換層に変性させ、
前記インク受容層と前記光熱変換層との間におけるL*a*b*表色系を用いて導出される色差ΔE*abが、3.2以下である、
ことを特徴とする印刷方法。
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