JP6760095B2 - 制御装置及びブラシレスモータ - Google Patents

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Description

本発明は、制御装置及びブラシレスモータに関する。
特許文献1には、ブラシレスモータのコイルに直流電流を流して回転子を所定の位置まで回転させ(つまり直流電流により所定の位置に磁極を発生させる。このとき最大で360度回転子が回転する)、回転子の初期位置を検出する技術が開示されている。
特開2001−218493号公報
装置に搭載されたブラシレスモータの回転子には、例えばロボットのアーム等の負荷が接続される。特許文献1の技術では、初期位置検出の際に最大で360度回転子が回転するようになっているが、装置によっては、これだけ回転子が回転すると、負荷の位置も変化して予期せぬ衝突が起こるなど不都合が生じる場合がある。
そこで、本発明は、初期位置を検出する際に発生させる磁極の位置が固定されている場合に比べて、ブラシレスモータの回転子の初期位置を検出する際の回転子の回転量を少なくすることを目的とする。
本発明の請求項1に係る制御装置は、ブラシレスモータの回転子の回転量及び回転方向を示す回転情報を取得する取得部と、前記ブラシレスモータのコイルに流す電流を指定して当該コイルが発生させる回転磁界を制御する制御部であって、前記コイルが発生させる回転磁界の電気角を徐々に変化させる変化制御を行い、当該変化制御中に取得された前記回転情報が示す回転方向が第1の方向から第2の方向に変化して前記第1の方向への回転量と前記第2の方向への回転量の差分が第1閾値未満になったときの電気角で発生する磁極に回転子が向き合う位置を前記回転子の初期位置として検出し、当該初期位置に基づいて前記回転磁界を制御する制御部とを備えることを特徴とする。
本発明の請求項2に係る制御装置は、請求項1に記載の構成において、前記制御部は、前記差分が前記第1閾値未満になったときに前記変化制御を終了して前記電気角を固定することを特徴とする。
本発明の請求項3に係る制御装置は、請求項1又は2に記載の構成において、前記制御部は、前記変化制御中に、前記回転磁界を徐々に強くすることを特徴とする。
本発明の請求項4に係る制御装置は、請求項3に記載の構成において、前記制御部は、前記変化制御中に取得された前記回転情報が示す前記第1の方向の回転量の増加速度が大きいほど、前記回転磁界を強くする速度を小さくすることを特徴とする。
本発明の請求項5に係る制御装置は、請求項3又は4に記載の構成において、前記制御部は、前記回転子の回転方向が前記第1の方向から前記第2の方向に切り替わるまで前記回転磁界を強くすることを特徴とする。
本発明の請求項6に係る制御装置は、請求項3又は4に記載の構成において、前記制御部は、前記変化制御中に取得された前記回転情報が示す前記第1の方向の回転量が第2閾値になるまで前記回転磁界を徐々に強くすることを特徴とする。
本発明の請求項7に係る制御装置は、請求項6に記載の構成において、前記制御部は、前記変化制御中に取得された前記回転情報が示す前記第1の方向の回転量の増加速度が大きいほど、前記第2閾値を小さくすることを特徴とする。
本発明の請求項8に係る制御装置は、請求項1から7のいずれか1項に記載の構成において、前記制御部は、前記変化制御中に取得された前記回転情報が示す前記第1の方向の回転量の増加速度が大きいほど、前記第1閾値を小さくすることを特徴とする。
本発明の請求項9に係る制御装置は、請求項1から8のいずれか1項に記載の構成において、前記制御部は、前記変化制御を複数回行い、前記第1の方向への回転量の累積値と前記第2の方向への回転量の累積値との差分が前記第1閾値未満になったときの電気角で発生する磁極に回転子が向き合う位置を前記回転子の初期位置として検出することを特徴とする。
本発明の請求項10に係る制御装置は、請求項2に記載の構成において、前記制御部は、前記電気角を固定した後、前記変化制御の終了の際の前記回転磁界よりも強い磁界を発生させるよう前記電流を指定することを特徴とする。
本発明の請求項11に係る制御装置は、請求項10に記載の構成において、前記制御部は、前記強い磁界を発生させるよう前記電流を指定した後に、取得された前記回転情報が示す前記差分が大きくなった場合、当該差分を小さくする方向に前記回転子を回転させる磁界を発生させる前記電流を指定することを特徴とする。
本発明の請求項12に係るブラシレスモータは、請求項1から11までのいずれか1項に記載の制御装置と、回転子と、前記回転子の周囲に配置され、前記制御装置により制御された電流が流れるコイルとを備えることを特徴とする。
請求項1、12に係る発明によれば、初期位置を検出する際に発生させる磁極の位置が固定されている場合に比べて、ブラシレスモータの回転子の初期位置を検出する際の回転子の回転量を少なくすることができる。
請求項2に係る発明によれば、変化制御を終了させない場合に比べて、負荷の制御を再開した場合に不具合を発生しにくくすることができる。
請求項3に係る発明によれば、回転磁界の強さを変化させない場合に比べて、初期位置が検出されるまでにおける回転子の回転量を少なくすることができる。
請求項4に係る発明によれば、回転磁界を強くする速度が一定の場合に比べて、初期位置が検出されるまでにおける回転子の回転量のばらつきを少なくすることができる。
請求項5に係る発明によれば、回転子の回転方向が切り替わっても回転磁界を強くし続ける場合に比べて、回転子の第2の方向への行き過ぎを減らすことができる。
請求項6に係る発明によれば、第1の方向の回転量が第2閾値になっても回転磁界を強くし続ける場合に比べて、回転子の第2の方向への行き過ぎを減らすことができる。
請求項7に係る発明によれば、第2閾値が一定の場合に比べて、初期位置が検出されるまでにおける回転子の回転量のばらつきを少なくすることができる。
請求項8に係る発明によれば、第1閾値が一定の場合に比べて、初期位置の回転子の磁極の位置と、変化制御が終了したときの電気角による回転磁界の磁極の位置とのずれのばらつきを小さくすることができる。
請求項9に係る発明によれば、変化制御を一度しか行わない場合に比べて、検出される初期位置の精度を高めることができる。
請求項10に係る発明によれば、本発明の電流を指定しない場合に比べて、検出された初期位置に回転子をより近づけることができる。
請求項11に係る発明によれば、本発明で指定した電流により初期位置から離れた回転子を初期位置に近づけることができる。
実施例に係るブラシレスモータの全体構成を表す図 モータの構成を表す図 3相の電流の一例を表す図 回転子が回転する様子を表す図 モータ制御装置の機能構成を表す図 初期位置検出制御におけるd軸電流等の変化の一例を表す図 初期位置検出制御において回転子が回転する様子の一例を表す図 検出処理におけるモータ制御装置の動作手順の一例を表す図 変形例の初期位置検出制御におけるd軸電流等の変化の一例を表す図 変形例におけるd軸電流の変化の一例を表す図 回転子が第2の方向に行き過ぎる例を表す図 変形例におけるd軸電流の変化の一例を表す図 変形例におけるd軸電流の変化の一例を表す図 d軸電流の制御の一例を表す図 回転量閾値テーブルの一例を表す図 差分閾値テーブルの一例を表す図 変形例の初期位置検出制御におけるd軸電流等の変化の一例を表す図 変形例におけるd軸電流の変化の一例を表す図 回転子の位置及び電気角の変化の一例を表す図
[1]実施例
図1は実施例に係るブラシレスモータ1の全体構成を表す。ブラシレスモータ1は、永久磁石を回転子(ロータともいう)とし、回転子の周囲に配置された複数のコイルを固定子として、各コイルに流す電流を変化させることで回転する磁界を発生させ、回転子を回転させるモータである。
ブラシレスモータ1は、モータ10と、エンコーダ20と、モータ制御装置30とを備える。モータ10は、前述した回転子及び固定子と、回転子に固定された回転軸とを備え、回転軸を回転させる。回転軸には負荷2が取り付けられている。負荷2は、例えばギヤ、カム及びローラ等の機械要素であり、回転軸とともに回転して動力を伝達する。エンコーダ20は、回転子の回転方向及び回転量を表す回転信号を出力する装置である。
エンコーダ20は、例えば、円周に沿って等間隔に並んだスリットを有する円板を回転子とともに回転させ、スリットを通過する光を受光したセンサがA相及びB相の2系統のチャネルから回転方向及び回転量を表すパルス(A相・B相のどちらが先に立ち上がるかにより回転方向が表され、単位時間当たりのパルス数が回転量を表す)を回転信号として出力する光学透過型のエンコーダである。モータ制御装置30は、エンコーダ20から出力される回転信号を用いて、モータ10の回転(詳細には回転子の回転)を制御するコンピュータである。
図2はモータ10の構成を表す。モータ10は、回転子11と、固定子12とを備える。回転子11には、回転軸14が固定されている。回転子11は、1組の磁極(N極及びS極)を有する永久磁石である。固定子12は、3つのコイル13(13u、13v、13w)を備える。各コイル13は、回転軸14から各コイル13に向かう方向が互いに120度ずつずれる位置に配置されている。
以下では、説明の便宜上、回転軸14を中心としてコイル13uが配置されている方向を270度の方向(上方向ともいう)、その反対側を90度の方向(下方向ともいう)とし、それらに対して90度の角度を成す方向のうちコイル13wに近い方を180度の方向(左方向ともいう)、コイル13vに近い方を0度の方向(右方向ともいう)と述べるものとする。
これらの方向を示す角度を用いて説明すると、コイル13uは270度の方向に、コイル13vは30度の方向に、コイル13wは150度の方向に配置されていることになる。モータ10は、これら3つのコイル13に位相が120度ずつずれた3相(U相、V相、W相)の電流をそれぞれ流すことで回転子11を回転させる3相モータである。
図3は3相の電流の一例を表す。図3では、縦軸が電流値(A:アンペア)を示し、横軸が電気角(度)を示すグラフが表されている。電気角とは、正弦波の電流の1周期を360度(2πラジアン)としたときの位相(周期中の位置)のことである。この例では、U相電流(コイル13uに流す電流)の電流値は、電気角0度で「0」、90度で「+F1」、180度で「0」、270度で「−F1」、360度で再び「0」となっている。
また、V相電流(コイル13vに流す電流)の電流値は、電気角30度で「−F1」、120度で「0」、210度で「+F1」、300度で「0」、390度で再び「−F1」となっており、W相電流(コイル13wに流す電流)の電流値は、電気角60度で「0」、150度で「−F1」、240度で「0」、330度で「+F1」、450度で再び「0」となっている。図3に表す3相の電流を各コイル13に流した場合、次のように回転子11が回転する。
図4は回転子11が回転する様子を表す。図4(a)は、図3に表す電気角が0度のときの電流が各コイル13に流れた場合に発生する磁界として、図2で述べた180度の方向(左方向)をN極、0度の方向(右方向)をS極とする磁界が表されている。この例では、回転子11のN極が270度の方向(上方向)を向いており、S極が90度の方向(下方向)を向いている。
この場合、図4(b)に表すように、回転子11のN極が磁界のS極に引き寄せられ、回転子11のS極が磁界のN極に引き寄せられるため、回転子11は時計回りに回転し始める。ここでいう時計周りとは、コイル13uからコイル13vを経てコイル13wに向かう方向(図2で述べた方向を示す角度が増えていく方向)のこというものとする。
回転子11が回転するとともに、3相の電流の電気角も変化することで、コイル13に流れた電流により発生する磁界のN極及びS極も図4(c)に表すように回転する。このようにN極及びS極が回転する磁界のことを回転磁界という。回転子11のN極及びS極は、回転磁界のS極及びN極にそれぞれ引き寄せられ続けることで回転する。各コイル13に流れる電流はモータ制御装置30によって制御される。モータ制御装置30は、マイクロプロセッサ等のハードウェアを備え、それらのハードウェアによって図5に表す機能を実現される。
図5はモータ制御装置30の機能構成を表す。モータ制御装置30は、タイマ制御部301と、指示信号取得部302と、目標速度設定部303と、エンコーダ出力取得部304と、回転速度算出部305と、速度制御部306と、位置制御部307と、モータドライバ部311と、電流検出部312と、変換部313と、q軸電流制御部314と、d軸電流制御部315と、変換部316と、初期位置検出制御部320と、第1切替部321と、第2切替部322と、第3切替部323と、第4切替部324とを備える。
ブラシレスモータ1は、回転子11の位置(本実施例ではN極が向いている方向で表される)を検出するセンサを備えていない。そのため、ブラシレスモータ1においては、電源が入れられた後にまず回転子11の初期位置(電源投入時の位置)を検出する初期位置検出制御が行われ、初期位置の検出後に、通常の回転制御が行われる。以下ではまず、通常の回転制御を行う機能群について説明する。
タイマ制御部301は、定められた周期の信号を生成して指示信号取得部302及びエンコーダ出力取得部304に供給する。指示信号取得部302は、外部装置から回転方向及び回転速度、又は、回転位置(回転子11を停止させる位置)を指示する指示信号が入力されており、タイマ制御部301から信号が供給されてから次の信号が供給されるまでに入力される指示信号を取得する。ここでいう外部装置とは、例えば負荷2の動作を制御する装置である。
指示信号取得部302は、取得した指示信号を目標速度設定部303に供給し、また、取得した指示信号を第1切替部321経由で位置制御部307に供給する。目標速度設定部303は、指示信号取得部302から供給された指示信号が示す回転速度を目標速度として設定し、設定した目標速度を速度制御部306に供給する。
エンコーダ出力取得部304は、図1に表すエンコーダ20から出力された回転信号が入力されており、タイマ制御部301から信号が供給されてから次の信号が供給されるまでに入力される回転信号を取得し、取得した回転信号を回転速度算出部305及び位置制御部307に供給する。また、エンコーダ出力取得部304は、取得した回転信号を第4切替部324経由で変換部316に供給する。回転信号は、回転子11の回転量及び回転方向を示す本発明の「回転情報」の一例であり、エンコーダ出力取得部304は、回転情報を取得する本発明の「取得部」の一例である。
回転速度算出部305は、エンコーダ出力取得部304から供給された回転信号を用いて、回転子11の回転速度を算出する。回転速度算出部305は、例えば、回転信号が示す単位時間当たりのパルス数から回転速度を算出する。算出された回転速度は、回転子11の現在の回転速度の測定値に相当する。回転速度算出部305は、算出した回転速度を速度制御部306に供給する。
速度制御部306は、回転速度算出部305から供給される回転子11の回転速度を、目標速度設定部303により設定された目標速度に近づける速度制御を行う。速度制御部306は、例えばフィードバック制御の一つであるPI(Proportional-Integral)制御の手法を用いて速度制御を行う。
速度制御部306は、各コイル13に流れる3相の電流を変換した2軸の電流のうちのq軸電流の指令値(算出された回転速度及び目標速度に応じた値)を後述するq軸電流制御部314に第2切替部322経由で供給し、測定される各コイル13に流れる電流をq軸電流に変換した値を指令値に近づける制御を行わせることで、回転速度を目標速度に近づける。
位置制御部307は、回転子11の位置を目標位置に近づける位置制御を例えばP(Proportional)制御の手法を用いて行う。通常の回転制御の際には、既に回転子11の初期位置が検出されている。位置制御部307は、その検出された初期位置と、エンコーダ出力取得部304から供給された回転信号が表す回転方向及び回転量から、回転子11の現在の位置を検出する。
位置制御部307は、指示信号取得部302から第1切替部321経由で供給された指示信号が示す回転位置(回転子11を停止させる位置)と、検出した回転子11の現在の位置との誤差を算出する。位置制御部307は、算出した誤差を速度制御部306に繰り返し供給し、その誤差が0になったら速度を0にするように制御させることで、回転位置に回転子11を停止させる。
モータドライバ部311は、図1に表すモータ10の各コイル13に流れる3相の電流を制御する機能であり、例えばFET(Field Effect Transistor)によって実現される。電流検出部312は、モータドライバ部311をモニタして、各コイル13に流れる3相(U相、V相、W相)の電流iu、iv、iwを検出する。電流検出部312は、検出した電流を変換部313に供給する。
変換部313は、電流検出部312から供給された3相の電流iu、iv、iwを、クラーク変換により2相直交固定座標の電流iα、iβに変換する。さらに、変換部313は、パーク変換により、電流iα、iβの固定座標を回転座標に変換したd軸電流id及びq軸電流iqを得る。変換部313は、こうして得たq軸電流iqを第2切替部322経由でq軸電流制御部314に供給し、d軸電流idを第3切替部323経由でd軸電流制御部315に供給する。
q軸電流制御部314は、変換部313から供給されるq軸電流iqを、速度制御部306から供給されたq軸電流の指令値に近づける制御を、例えばPI制御の手法を用いて行う。q軸電流制御部314は、q軸電流iq及びその指令値から求めたq軸電圧の指令値を変換部316に供給する。d軸電流制御部315は、変換部313から供給されるd軸電流idを、外部装置から第3切替部323経由で供給されるd軸電流の指令値に近づける制御を、例えばPI制御の手法を用いて行う。d軸電流制御部315は、d軸電流id及び指令値から求めたd軸電圧の指令値を変換部316に供給する。
変換部316は、回転子11の初期位置が検出済みの場合、エンコーダ出力取得部304から供給された回転信号が示す回転方向及び回転量と回転子11の初期位置とから現示あの電気角を求める。変換部316は、求めた電気角を用いて、q軸電流制御部314から供給されたq軸電圧の指令値と、d軸電流制御部315から供給されたd軸電圧の指令値とを、空間ベクトル変換により3相(U相、V相、W相)の電圧値座標に変換する。
また、変換部316は、3相の電圧値座標を、PWM(Pulse Width Modulation)方式(電圧のオン・オフを繰り返して形成されるパルスのうちオンのパルス幅に比例した電圧を印加する方式)で表した電圧を示す電圧信号に変換し、モータドライバ部311に供給する。モータドライバ部311は、供給された電圧信号が示す電圧を各コイル13に印加することで、それらのコイル13に流れる3相の電流を制御する。
続いて、初期位置検出制御を行う機能群について説明する。初期位置検出制御部320は、回転子11の初期位置を検出する初期位置検出制御を行う。初期位置検出制御部320は、第1切替部321、第2切替部322、第3切替部323及び第4切替部324を制御して、各切替部の下流の機能に供給する情報を、通常の回転制御の場合と初期位置検出制御の場合とで切り替える。
初期位置検出制御部320は、第1切替部321を制御し、通常の回転制御の場合は、指示信号取得部302が取得した指示信号を下流の位置制御部307に供給させ、初期位置検出制御の場合は、初期位置を目標位置として示す初期の指示信号を第1切替部321経由で位置制御部307に供給する。位置制御部307は、この初期の指示信号が供給されると、回転子11が初期位置から回転した場合に、回転子11の位置を初期位置に戻すように位置制御を行う。
初期位置検出制御部320は、第2切替部322を制御し、通常の回転制御の場合は、速度制御部306からのq軸電流の指令値及び変換部313からのq軸電流iqを下流のq軸電流制御部314に供給させ、初期位置検出制御の場合は、q軸電流の電流値を0にする指令値を第2切替部322経由でq軸電流制御部314に供給する。
初期位置検出制御部320は、第3切替部323を制御し、通常の回転制御の場合は、外部装置からのd軸電流の指令値及び変換部313からのd軸電流idを下流のd軸電流制御部315に供給させ、初期位置検出制御の場合は、d軸電流の電流値を定められた値(本実施例ではX(アンペア))にする指令値を第3切替部323経由でd軸電流制御部315に供給する。
初期位置検出制御部320は、第4切替部324を制御し、通常の回転制御の場合は、エンコーダ出力取得部304からの回転信号を下流の変換部316に供給させ、初期位置検出制御の場合は、電気角を徐々に変化させる指令値を第4切替部324経由で変換部316に供給する。初期位置検出制御部320が上記の各制御を行った場合のd軸電流、電気角、回転量及び回転子の位置の変化について図6、図7を参照して説明する。
図6は初期位置検出制御におけるd軸電流等の変化の一例を表す。図6(a)、(b)、(c)では、時刻を示す横軸と、それぞれd軸電流(A:アンペア)、電気角(度)、回転子の回転量(度)を示す縦軸とで表されたグラフが示されている。また、図6(d)では、時刻を示す横軸と、回転子の位置(度)及び電気角(度)を示す2本の縦軸とで表されたグラフが示されている。
本実施例では、電気角が0度のときに発生する磁界のS極が右方向に位置するようになっている。そのため、電気角が0度の場合、回転子11のN極はそのS極に引き寄せられて右方向、つまり上述した0度の方向に向くことになる。また、電気角と回転子11のN極の位置を示す角度とが一致している場合、回転子11のN極と回転磁界のS極とが同じ方向に位置していることを意味する。
また、縦軸の角度は、原点よりも上側が正(プラス)の角度で、原点よりも下側が負(マイナス)の角度であり、上向きが正の方向、下向きが負の方向を表すものとする。d軸電流は、時刻t1までは0(A)、時刻t1からt2まではX(A)、時刻t2以降は0(A)に変化している。電気角は、時刻t1までは0(度)、時刻t1から徐々に変化して、時刻t3にθ1(度)となり、時刻t3以降はθ1(度)のまま固定されている。
図7は初期位置検出制御において回転子11が回転する様子の一例を表す。この例では、回転子11のN極を90度の方向(下方向)に向けた位置が初期位置となっている。時刻t1にd軸電流が立ち上がることで、各コイル13に電流が流れて図7(a)に表すように回転磁界による磁極が発生する。回転子11は、この回転磁界の磁極に引き寄せられて回転を開始する(この例では反時計回りに回転する)。それとともに、時刻t1から電気角が徐々に変化するので、回転磁界の磁極も回転を開始する(この例では時計回りに回転する)。
回転子11の反時計回りの回転及び回転磁界の磁極の時計回りの回転が進むと、図7(b)に表すように回転子11のN極と回転磁界のS極が対向し、回転子11のS極と回転磁界のN極が対向する位置まで回転子11が到達する。回転子11の慣性力が無視できるくらい小さいものとすると、回転子11はこの位置からは回転磁界の磁極に追従して図7(c)に表すように同じ方向、つまり時計回りに回転する。
図6(c)では、時刻t1からt4までは回転子11が反時計回りに回転量ω1となるまで回転し、時刻t4からt3にかけて回転子11が時計回りに同じ回転量ω1だけ回転することが表されている。初期位置検出制御部320は、この時刻t4に、第4切替部324経由で変換部316に供給する電気角の指令値を徐々に変化させるのを終了して、時刻t4の時点での値に固定した電気角の指令値を供給する。これにより、図6(b)に表すように、電気角は時刻t1からt3までは徐々に変化し、時刻t3に電気角θ1となってからは、電気角θ1で固定されている。
電気角が固定されたので、回転磁界の磁極の位置も固定される。このとき、回転子11は、第1の方向(反時計回り)への回転量ω1と、第1の方向の反対向きの第2の方向(時計回り)への回転量ω1とが一致しているので、図7(c)に表すように元の位置、すなわち初期位置に戻ってきている。
図6(d)は、このように回転した回転子11の位置の変化と、電気角の変化とを重ねて表している。電気角が0度から徐々に変化し始めたときには回転子11は初期位置(N極を90度の方向(下方向)に向ける位置)に位置しており、時刻t4に電気角が(90−ω1)度まで変化したときに、回転子の位置と電気角とが一致する。これは、上述したように、回転子11のN極と回転磁界のS極とが同じ方向に位置する状態(図7(b)に表す状態)になったことを意味する。
時刻t4以降は回転子11の位置が回転磁界の磁極の位置に追従して変化し、時刻t3に回転子11の位置が元の初期位置に戻ると、電気角の変化が終了して回転子11の位置も初期位置で停止する。なお、回転子11の追従には通常遅れ及び慣性による超過(磁界の回転が停止してもしばらく回転子11が回転すること)が生じるが、本実施例では、説明を分かり易くするために、それらの遅れ及び超過が無視できるほど小さいものとする。
以上のとおり、目標速度設定部303、回転速度算出部305、速度制御部306、モータドライバ部311、電流検出部312、変換部313、q軸電流制御部314、d軸電流制御部315、変換部316、初期位置検出制御部320、第1切替部321、第2切替部322、第3切替部323及び第4切替部324は、初期位置検出制御において、ブラシレスモータ1のコイル13に流す電流を指定してそれらのコイル13が発生させる回転磁界を制御する回転磁界制御部330として機能する。回転磁界制御部330は本発明の「制御部」の一例である。
回転磁界制御部330は、上記のとおりコイル13が発生させる回転磁界の電気角を徐々に変化させる変化制御を行う。回転磁界制御部330は、変化制御中に取得された回転情報(本実施例ではエンコーダ20からの回転信号)が示す回転方向が第1の方向(図7の例では反時計回りの方向)から第2の方向(図7の例では時計回りの方向)に変化して第1の方向への回転量(以下「第1回転量」という)と第2の方向への回転量(以下「第2回転量」という)の差分が0になったとき、すなわち第1回転量及び第2回転量が等しくなったときの電気角で発生する磁極に回転子11が向き合う位置(詳細には、回転子11が有する磁極のうち発生する磁極とは反対の磁性の磁極が、その発生する磁極と向き合う位置)を回転子11の初期位置として検出する。
前述した変化制御(回転磁界の電気角を徐々に変化させる制御)は、回転磁界制御部330のうち、q軸電流制御部314、d軸電流制御部315、初期位置検出制御部320、第1切替部321、第2切替部322、第3切替部323及び第4切替部324が協動して行う制御であり、これらの機能は回転子11の初期位置を検出する初期位置検出部340として機能する。
回転磁界制御部330は、回転子11の初期位置を検出したとき、すなわち第1回転量及び第2回転量の差分が一致したときに、変化制御を終了して電気角を固定する。このタイミングで電気角を固定することで、変化制御中に回転していた回転子11は初期位置で停止する。回転磁界制御部330は、こうして検出した回転子11の初期位置と、その初期位置で停止させた回転子11とに基づいて回転磁界を制御する。
具体的には、回転磁界制御部330は、前述した回転量の差分が一致したときの電気角(初期位置の回転子11の磁極の位置に磁極を発生させる電気角)から回転方向に応じて位相を90度加えた又は減じた電気角の電流を各コイル13に流すことで回転子11の回転を開始させる。また、回転磁界制御部330は、エンコーダ20が出力する回転信号が示す回転量を回転子11の初期位置に回転方向に応じて加える又は減じることで、回転子11の位置を検出しつつ、回転速度及び回転位置等を制御する。
モータ制御装置30は、上記の構成に基づいて、回転子11の初期位置を検出する検出処理を行う。
図8は検出処理におけるモータ制御装置30の動作手順の一例を表す。この動作手順は、ブラシレスモータ1に電源が投入されることを契機に開始される。
まず、モータ制御装置30は、各コイル13に電流を流して回転磁界を発生させ(ステップS11)、電気角の変化を開始させる(ステップS12)。次に、モータ制御装置30は、エンコーダ20から取得された回転信号が示す第1の方向(最初に回転した方向)への回転量を第1回転量として積算する(ステップS13)。続いて、モータ制御装置30は、回転方向が変わったか否かを判断し(ステップS14)、変わっていない(NO)と判断した場合はステップS13に戻って動作を行う。
モータ制御装置30は、ステップS14で変わった(YES)と判断した場合は、取得された回転信号が示す第2の方向(第1の方向の反対向きの方向)への回転量を第2回転量として積算する(ステップS21)。次に、モータ制御装置30は、積算した第1回転量と第2回転量との差が0になったか否か(つまり第1回転量及び第2回転量が一致したか否か)を判断し(ステップS22)、一致していない(NO)と判断した場合はステップS21に戻って動作を行う。モータ制御装置30は、ステップS22で一致した(YES)と判断した場合は、電気角の変化を終了し(ステップS23)、回転子11の初期位置を検出して(ステップS24)、この動作手順を終了する。
回転子11の初期位置を、例えば電気角を固定して磁界を発生させ、発生させた磁極に引き寄せられるまでの回転子11の回転量から検出する方法がある。しかし、その方法では、回転子11が最大で180度回転することになる。回転子11の回転量が多くなるほど、負荷の位置の変化量も大きくなって予期せぬ衝突が起こるなど不都合が生じる可能性が高まるので、初期位置を検出する際の回転子11の回転量は少ないほど望ましい。
本実施例では、初期位置の検出に際に、磁界を発生させることで回転子11を回転させることにはなるが、電気角を徐々に変化させるので、発生させた磁界の最初の磁極の位置(図7の例であれば図7(a)に表す回転磁界の磁極の位置)よりも近い位置までしか回転子11が回転しない。これにより、初期位置を検出する際に発生させる磁極の位置が固定されている(電気角が固定されている)場合に比べて、ブラシレスモータの回転子の初期位置を検出する際の回転子の回転量が少なくなる。
また、本実施例では、回転子11の初期位置を検出したときに変化制御を終了させて、すなわち電気角を固定して、回転子11を初期位置で停止させている。これにより、負荷2の位置が前回の停止時の位置に戻ることになり、例えば初期位置を検出しても変化制御を終了させなかったために負荷2の位置が停止時の位置からずれてしまう場合に比べて、負荷2の制御を再開した場合に不具合が発生しにくくなる。
[2]変形例
上述した実施例は本発明の実施の一例に過ぎず、以下のように変形させてもよい。また、実施例及び各変形例は、必要に応じて組み合わせて実施してもよい。
[2−1]差分閾値
実施例では、回転磁界の磁極に対する回転子11の追従の遅れ及び超過が無視できるほど小さいものとしたが、本変形例では、それらの遅れ及び超過が発生するものとする。この場合、回転磁界制御部330は、変化制御中に取得された回転情報が示す回転方向が第1の方向から第2の方向に変化して第1回転量と第2回転量の差分が予め定められた差分閾値未満になったときの電気角で発生する磁極に回転子11が向き合う位置を回転子11の初期位置として検出し、その初期位置を検出したときに変化制御を終了して電気角を固定してもよい。この差分閾値は、本発明の「第1閾値」の一例である(なお、差分閾値を「0」にすると、実施例のように第1回転量と第2回転量の差分が一致した場合に初期位置を検出することになる)。
図9は本変形例の初期位置検出制御におけるd軸電流等の変化の一例を表す。図9では、図6(d)と同じく、時刻を示す横軸と、回転子の位置(度)及び電気角(度)を示す2本の縦軸とで表されたグラフが示されている。図9(a)では、時刻t1に回転磁界が発生して電気角の変化が開始され、90度を初期位置とした回転子11が時刻t4までにω11だけ第1の方向に回転してから回転方向を第2の方向に変化させ、時刻t3に電気角の変化が停止されている様子が表されている。
この例では、回転子11が変化制御中の回転磁界と磁極が対向する位置まで回転した後しばらく慣性により第1の方向に回転し続けてから回転方向を第2の方向に変化させている。そのため回転子11の追従に遅れが発生している。この場合に第1回転量ω11と第2回転量ω12が一致したときに変化制御を終了させた場合、図9(b)に表すように、変化制御の終了時にはまだ遅れが残っている状態になる。
そのため、変化制御の終了時の電気角では、回転子11の初期位置よりも第2の方向に行き過ぎた位置に磁極を発生させることになり、回転子11もその位置まで回転してから、すなわち初期位置を通り過ぎてから停止することになる。これに対し、上記のとおり第1回転量と第2回転量の差分が閾値未満になったときに初期位置を検出した場合の例を図9(c)に表す。
図9(c)の例では、回転磁界制御部330は、第1回転量ω11と第2回転量ω12との差分が閾値Δ10未満になったとき(この例では時刻t3)の電気角で発生する磁極に回転子11が向き合う位置を回転子11の初期位置として検出している。この時刻t3の時点では回転子11はまだ初期位置に戻っていないが、本変形例では、その遅れを考慮して電気角の変化を先に停止させておくことで、図9(b)の例に比べて、初期位置の回転子11の磁極の位置と回転磁界の磁極の位置とがより近くなるようにしている。
[2−2]回転磁界の強さ
実施例では、変化制御(回転磁界の電気角を徐々に変化させる制御)中のd軸電流の値が図6(a)に表すように一定であったため回転磁界の強さも一定であったが、これに限らず、回転磁界の強さを変化させてもよい。回転磁界制御部330は、例えば、変化制御中に回転磁界を徐々に強くするように、各コイル13に流す電流を指定してもよい。
図10は本変形例におけるd軸電流の変化の一例を表す。この例では、図10(a)に表すように、回転磁界制御部330は、回転磁界を発生させる時刻t1から時刻t2までの期間において、d軸電流を0からX(アンペア)まで徐々に強くするよう指定している。この場合、図10(b)に表すように、回転磁界の磁極が回転子11を引き寄せる力が徐々に強くなるので、回転子11の位置も時刻t1から時刻t4までの期間C1に示すように徐々に変化する。その結果、最初からX(アンペア)のd軸電流を流す場合、すなわち回転磁界の強さを変化させない場合に比べて、初期位置検出制御中に(つまり初期位置が検出されるまでに)おける回転子11の回転量が少なくなる。
[2−3]回転磁界の強さ変化を途中で停止
上記のとおり変化制御(回転磁界の電気角を徐々に変化させる制御)中に回転磁界の強さを変化させた場合に、回転磁界の強さの変化を或る時点で停止させてもよい。回転子11が第2の方向に回転する際に、回転磁界が強くなり続けると、回転磁界の磁極に追従する回転子11の回転速度が上がり続け、回転磁界の回転が終了して追従が終わった後も慣性の力により回転子11が第2の方向に行き過ぎてしまうことがある。
図11は回転子11が第2の方向に行き過ぎる例を表す。図11の例では、時刻t4に回転子11の回転方向が第2の方向に切り替わり、時刻t3に変化制御が終了している。回転子11は、変化制御の終了時の電気角で発生する磁極に回転子11が向き合う位置(この例では初期位置と一致しているものとする)を通り過ぎ、その初期位置から回転量ω2だけ行き過ぎてから第1の方向に回転方向を変えて再び初期位置に近づいている。
この回転子11の行き過ぎを抑制するため、回転磁界制御部330は、例えば、回転子11の回転方向が第1の方向から第2の方向に切り替わるまで回転磁界を徐々に強くするように、各コイル13に流す電流を指定してもよい。
図12は本変形例におけるd軸電流の変化の一例を表す。この例では、図12(a)に表すように、回転磁界制御部330は、回転磁界を発生させる時刻t1から回転子11の回転方向が第1の方向から第2の方向に切り替わるまでの期間C1において、d軸電流を徐々に強くし、期間C1の経過後はd軸電流を期間C1の満了時の大きさ(X21アンペア)で固定するよう指定している。
この場合、期間C1における回転子11の第1の方向の回転量は図10の例と同じくω21となる。その後は、回転子11の回転方向が切り替わってもd軸電流を強くし続けて回転磁界を強くし続ける場合に比べると、時刻t4から時刻t3までの期間C2に発生する回転磁界が弱くなるので、回転子11の第2の方向への回転の行き過ぎ量が少なくなり、初期位置検出制御が行われる期間の全体としても、回転子11の回転量が少なくなる。
なお、回転磁界の強さの変化を停止させるタイミングはこれに限らない。例えば、回転磁界制御部330は、変化制御中にエンコーダ出力取得部304により取得された回転信号が示す第1の方向の回転量(第1回転量)が予め定められた回転量閾値になるまで回転磁界を徐々に強くするように、各コイル13に流す電流を指定してもよい。この回転量閾値は、本発明の「第2閾値」の一例である。
図13は本変形例におけるd軸電流の変化の一例を表す。この例では、図13(a)に表すように、回転磁界制御部330は、回転磁界を発生させる時刻t1から時刻t2までの期間のうち時刻t1から時刻t5までの期間C3において、d軸電流を徐々に強くするよう指定している。この時刻t5は、図13(b)に表すように、第1回転量が回転量閾値ω31になる時刻である。
この場合、期間C3が経過してから回転子11の回転方向が反対になる時刻t4までの期間C4においては、回転磁界の強さがこれ以上は強くならずに固定される。そのため、回転磁界の強さが強くなり続ける場合に比べて、期間C4における回転子11の回転量が小さくなる。これにより、第1回転量が回転量閾値になっても回転磁界を強くし続ける場合に比べて、上述した行き過ぎが減るとともに、初期位置検出制御が行われている期間全体としても回転子11の回転量が少なくなる。
[2−4]回転に対する抵抗
上記の各例で述べたようにd軸電流を変化させて回転磁界を徐々に強くする場合に、回転子11の回転に対する抵抗を考慮してもよい。回転子11の回転に対する抵抗は、例えば、負荷2が重いほど大きく、負荷2に加わっている摩擦抵抗が大きいほど大きい。また、回転子11の回転に対する抵抗が大きいほど、回転磁界の磁極に引き寄せられる回転子11の回転速度が小さくなる。この回転速度は、回転量の増加速度で表される。
回転磁界制御部330は、上記抵抗を考慮した回転磁界の強さの制御を、例えば第1回転量の増加速度と、時刻t2におけるd軸電流とを対応付けたd軸電流テーブルを用いて行う。
図14はd軸電流の制御の一例を表す。図14(a)では、「Th11未満」、「Th11以上Th12未満」及び「Th12以上」という第1回転量の増加速度と、「X43」、「X42」及び「X41」(X41<X42<X43)という時刻t2におけるd軸電流(A:アンペア)とを対応付けたd軸電流テーブルが表されている。
回転磁界制御部330は、変化制御が開始されたから決められた時刻までのエンコーダ出力取得部304により取得された回転信号が示す第1回転量から第1回転量の増加速度を算出し、算出した増加速度にd軸電流テーブルで対応付けられている値までd軸電流を変化させる。この例では、回転磁界制御部330は、図14(b)に表すように、時刻t1から時刻t6までの第1回転量の増加速度を算出し、算出した増加速度に応じて、時刻t2におけるd軸電流がX43、X42又はX41となるようにd軸電流を変化させている。
図14の例では、回転磁界制御部330は、変化制御中にエンコーダ出力取得部304により取得された回転信号が示す第1回転量の増加速度が大きいほど、回転磁界を強くする強化速度を小さくするように、各コイル13に流す電流を指定している。第1回転量の増加速度が大きい、すなわち回転子11の回転速度が大きいということは、前述した回転子11の回転に対する抵抗が小さいということである。
この抵抗が小さいほど、初期位置検出制御中に回転子11が回転する量も多くなるから、回転磁界の強化速度が一定だと、抵抗の大きさによって回転子11の回転量がばらつくことになる。図14の例では、上記のとおり第1回転量の増加速度が大きいほど(回転子11の回転の抵抗が小さいほど)回転磁界の強化速度を小さくすることで、この強化速度が一定の場合に比べて、初期位置検出制御中における回転子11の回転量のばらつきが少なくなる。
また、回転磁界制御部330は、図13の例で述べたように第1回転量が回転量閾値になるまで回転磁界を徐々に強くする場合に、変化制御中にエンコーダ出力取得部304により取得された回転信号が示す第1回転量の増加速度(回転子11の回転速度)が大きいほど、回転量閾値を小さくしてもよい。回転磁界制御部330は、この回転磁界の強さの制御を、例えば第1回転量の増加速度と回転量閾値とを対応付けた回転量閾値テーブルを用いて行う。
図15は回転量閾値テーブルの一例を表す。図15では、「Th11未満」、「Th11以上Th12未満」及び「Th12以上」という第1回転量の増加速度と、「Th53」、「Th52」及び「Th51」(Th51<Th52<Th53)という回転量閾値とを対応付けた回転量閾値テーブルが表されている。回転磁界制御部330は、図14の例のように算出した第1回転量の増加速度に回転量閾値テーブルで対応付けられている回転量閾値に第1回転量が達するまでd軸電流を変化させる。
図15の例では、上記のとおり第1回転量の増加速度が大きいほど(回転子11の回転の抵抗が小さいほど)回転量閾値を小さくしている。回転量閾値が小さいと、回転量閾値が大きい場合に比べて早く回転磁界の強化が終了するので、回転磁界が弱い状態で固定される。そのため、回転子11の回転の抵抗が小さくても回転磁界が弱いので回転量が小さく抑えられる。その結果、回転量閾値が一定の場合に比べて、初期位置検出制御中における回転子11の回転量のばらつきが少なくなる。
また、回転磁界制御部330が、図9の例で述べたように第1回転量及び第2回転量の差分が差分閾値未満になるまで回転磁界を徐々に強くする場合に、変化制御中にエンコーダ出力取得部304により取得された回転信号が示す第1回転量の増加速度が大きいほど、差分閾値を小さくしてもよい。回転磁界制御部330は、この回転磁界の強さの制御を、例えば第1回転量の増加速度と差分閾値とを対応付けた差分閾値テーブルを用いて行う。
図16は差分閾値テーブルの一例を表す。図16では、「Th11未満」、「Th11以上Th12未満」及び「Th12以上」という第1回転量の増加速度と、「Th63」、「Th62」及び「Th61」(Th61<Th62<Th63)という差分閾値とを対応付けた差分閾値テーブルが表されている。回転磁界制御部330は、図12の例のように第1回転量の増加速度を算出し、算出した増加速度に差分閾値テーブルで対応付けられている差分閾値を用いて、回転磁界を強くする。
回転子11の回転速度が大きいほど、回転磁界の磁極への追従性が高くなる、すなわち回転磁界の磁極への追従の遅れが小さくなりやすいから、図16の例のように回転子11の回転速度が大きいほど差分閾値を小さくすることで、差分閾値が一定の場合に比べて、初期位置の回転子11の磁極の位置と、変化制御が終了したときの電気角による回転磁界の磁極の位置とのずれのばらつきが小さくなりやすい。
[2−5]複数回の制御
実施例では、変化制御(回転磁界の電気角を徐々に変化させる制御)を一度終了すると、その時点での電気角に基づいて初期位置が検出されたが、その後にさらに変化制御が行われてもよい。本変形例では、回転磁界制御部330は、変化制御を複数回行う。具体的には、回転磁界制御部330は、それら複数の変化制御における第1回転量の累積値と第2回転量の累積値との差分が差分閾値未満になったときの電気角で発生する磁極に回転子が向き合う位置を回転子11の初期位置として検出する。
図17は本変形例の初期位置検出制御におけるd軸電流等の変化の一例を表す。この例では、回転磁界制御部330は、図17(a)に表すように、時刻t1からt2までの第1期間C11と、時刻t7からt8までの第2期間C12にd軸電流をX(アンペア)として、電気角を徐々に変化させる変化制御を行っている。図17(b)では、回転子11の追従の遅れが大きい場合の回転子11の位置と電気角とが表されている。
回転子11の追従の遅れが大きいと、第1回転量と第2回転量との差分が差分閾値未満になるときには回転子11の初期位置を通り過ぎた位置に回転磁界の電極が位置することになる。そのため、図17(b)の例では、電気角が初期位置を通り過ぎた位置で固定されている。この場合、次の変化制御が開始される時刻t7においては、エンコーダ出力取得部304により取得された回転信号が示す第1回転量よりも第2回転量の方が大きくなっているので、回転磁界制御部330は、回転子11が初期位置よりも第2の方向に行き過ぎていると判断する。
回転磁界制御部330は、第1期間C11には電気角を徐々に増やす制御を行ったが、回転子11が初期位置よりも第2の方向に行き過ぎているので、第2期間C12には反対に電気角を徐々に減らす制御を行う。そして、回転磁界制御部330は、第1回転量の累積値と第2回転量の累積値との差分が差分閾値未満になったときに、上記のとおり初期位置を検出する。
上記例のように追従の遅れが大きい場合、検出される初期位置が正しい初期位置から差分閾値以上に離れることが起こり得る。しかし、変化制御を複数回行うと、2回目以降の変化制御は1回目よりも初期位置に近い電気角から開始することが可能だから、変化制御を一度しか行わない場合に比べて、追従の遅れが小さいうちに初期位置が検出されやすくなり、検出される初期位置の精度が高められる。
また、回転磁界制御部330は、上記のとおり第1回転量の累積値と第2回転量の累積値との差分が差分閾値未満になったときの電気角で発生する磁極に回転子11が向き合う位置を回転子11の初期位置として検出する際に、2回目以降の変化制御では差分閾値を1回目よりも小さくしてもよい。例えば図17(c)に表すように追従の遅れが十分に小さいと、初期位置と差分閾値だけ離れた位置が初期位置として検出されることになる。
そこで、例えば図17(c)に表すように、1回目の変化制御では差分の閾値Δ10を用いて、2回目の変化制御ではそれよりも小さい差分の閾値Δ11(Δ11<Δ10)を用いることで、2回目の変化制御後には1回目よりも正しい初期位置に近い位置が初期位置として検出される。この場合も、変化制御を一度しか行わない場合に比べて、検出される初期位置の精度が高められる。
[2−6]電気角固定後の電流制御
回転子11の初期位置が検出されて電気角が固定されても、例えば回転子11の回転の抵抗が大きいため、その電気角で発生する磁極からずれた位置に磁極を向けて回転子11が停止することがある。この場合に、回転磁界制御部330は、電気角を固定した後、変化制御の終了の際の回転磁界よりも強い磁界を発生させるようd軸電流を指定してもよい。
図18は本変形例におけるd軸電流の変化の一例を表す。図18(a)では、回転磁界制御部330が、図12の例のように、回転子11の回転方向が第1の方向から第2の方向に切り替わる時刻t4までの期間においてd軸電流を徐々に強くし、その期間の経過後は時刻t2まで時刻t4におけるd軸電流X71で固定している。また、回転磁界制御部330は、時刻t7以降は、時刻t4におけるd軸電流X71よりも大きいd軸電流X72になるまでd軸電流を徐々に強くしている。
図18(b)の例では、時刻t3に固定された電気角で発生する磁極からずれた位置に磁極を向けて回転子11が停止している。この時点では、検出した初期位置と回転子11の停止位置とがずれているのか、検出した初期位置自体が正しい初期位置からずれているのかが分からないし、それらのずれがどのくらいなのかも分からない。そこで、回転磁界制御部330は、上記のとおり時刻t7以降にd軸電流を徐々に強くする。
これにより、時刻t7以降は、変化制御の終了の際の回転磁界よりも強い磁界が発生することになり、固定された電気角で発生する磁極からずれた位置に磁極を向けて回転子11が停止している場合でも、その強い磁界により発生した磁極に引き寄せられ、図18(b)に表すように、検出された初期位置により近い位置まで回転子11が回転する。このように、本変形例によれば、上述した強い磁界を発生させる電流を指定しない場合に比べて、検出された初期位置に回転子11がより近づくことになる。
なお、検出された初期位置が正しい初期位置に近いほど、強い磁界を発生させた後の第1回転量と第2回転量の差分が小さくなる。反対に、検出された初期位置と正しい初期位置との差が大きいと、強い磁界を発生させた後に第1回転量と第2回転量の差分が大きくなることがある。
回転磁界制御部330は、このように、前述した強い磁界を発生させる電流を指定した後に、エンコーダ出力取得部304により取得された回転信号(変化制御の開始以降に取得されたもの)が示す第1回転量及び第2回転量の差分が大きくなった場合、この差分を小さくする方向に回転子11を回転させる磁界を発生させる電流を指定してもよい。
図19は回転子11の位置及び電気角の変化の一例を表す。図19の例では、回転子11の追従の遅れが大きかったため、検出された初期位置(回転子11の磁極が固定された電気角の磁極に向き合う位置)が正しい初期位置からずれている。一方、回転子11の回転の抵抗も大きかったため、d軸電流が「0」アンペアになる時刻t2になっても回転子11が検出された初期位置まで回転しておらず、結果的に、正しい初期位置に近い位置で停止している。このときの停止位置と正しい初期位置とのずれをω81とする。
時刻t2の後の時刻t7以降に前述した強い磁界を発生させる電流が指定されると、回転子11は検出された初期位置に近づいて行って停止する。このときの停止位置と正しい初期位置とのずれをω82とすると、図19の例ではω81<ω82、すなわち強い磁界を発生させた後に第1回転量と第2回転量の差分が大きくなっている。
その後、回転磁界制御部330が時刻t9から第1回転量と第2回転量の差分を小さくする方向に回転子11を回転させる磁界を発生させることで、回転子11は再び初期位置に近づいてから停止している。回転磁界制御部330が以上のとおり差分を小さくする制御を行うことで、前述した強い磁界を発生させたために回転子11が初期位置から離れても、その回転子11が初期位置に近づくことになる。
[2−7]ブラシレスモータ
ブラシレスモータは実施例で述べたものに限らない。例えば3相の電流ではなく2相の電流又は4相以上の電流によって回転磁界を発生させるブラシレスモータであってもよい。また、回転子の磁極の組(N極及びS極の組)が実施例では1組であったが、2組以上であってもよい。また、実施例では回転子が内側に、コイルが外側に配置されていたが、コイルが内側に、回転子が外側に配置されていてもよい(後者の場合、例えば筒の形をした回転子が用いられる)。いずれの場合も、回転子の周囲にコイルが配置されていればよい。
[2−8]初期位置検出後の電気角
回転磁界制御部330は、実施例では第1回転量と第2回転量の差分が差分閾値未満になったとき、すなわち回転子11の初期位置を検出したときに変化制御を終了して電気角を固定したが、これに限らず、初期位置を検出してもしばらく変化制御を続けても(つまり電気角を変化させ続けても)よい。
その場合、電気角を固定した後に回転子11が回転磁界の磁極に引き寄せられない程度にd軸電流を小さくすればよい。また、図17で述べた複数回の変化制御を連続して行う場合に、合間に電気角を固定する期間を設けなければ、初期位置を検出した後に変化制御が続けて行われる(電気角を変化させる方向が反対になる場合を含む)ことになる。
[2−9]発明のカテゴリ
実施例では、モータ制御装置がブラシレスモータに内蔵されていたが、これに限らず、モータ制御装置がブラシレスモータの外部に設けられていてもよい。本発明は、このように内蔵・外付けのモータ制御装置のどちらにも適用されてもよい。また、本発明は、モータ制御装置を備えるブラシレスモータとしても捉えられる。
また、本発明は、モータ制御装置が実施する処理を実現するための情報処理方法としても捉えられるし、モータ制御装置を制御するコンピュータを機能させるためのプログラムとしても捉えられる。このプログラムは、それを記憶させた光ディスク等の記録媒体の形態で提供されてもよいし、インターネット等の通信回線を介してコンピュータにダウンロードさせ、それをインストールして利用可能にするなどの形態で提供されてもよい。
1…ブラシレスモータ、10…モータ、20…エンコーダ、30…モータ制御装置、11…回転子、12…固定子、13…コイル、14…回転軸、301…タイマ制御部、302…指示信号取得部、303…目標速度設定部、304…エンコーダ出力取得部、305…回転速度算出部、306…速度制御部、307…位置制御部、311…モータドライバ部、312…電流検出部、313…変換部、314…q軸電流制御部、315…d軸電流制御部、316…変換部、320…初期位置検出制御部、321…第1切替部、322…第2切替部、323…第3切替部、324…第4切替部。

Claims (12)

  1. ブラシレスモータの回転子の回転量及び回転方向を示す回転情報を取得する取得部と、
    前記ブラシレスモータのコイルに流す電流を指定して当該コイルが発生させる回転磁界を制御する制御部であって、前記コイルが発生させる回転磁界の電気角を徐々に変化させる変化制御を行い、当該変化制御中に取得された前記回転情報が示す回転方向が第1の方向から第2の方向に変化して前記第1の方向への回転量と前記第2の方向への回転量の差分が第1閾値未満になったときの電気角で発生する磁極に回転子が向き合う位置を前記回転子の初期位置として検出し、当該初期位置に基づいて前記回転磁界を制御する制御部と
    を備える制御装置。
  2. 前記制御部は、前記差分が前記第1閾値未満になったときに前記変化制御を終了して前記電気角を固定する
    請求項1に記載の制御装置。
  3. 前記制御部は、前記変化制御中に、前記回転磁界を徐々に強くする
    請求項1又は2に記載の制御装置。
  4. 前記制御部は、前記変化制御中に取得された前記回転情報が示す前記第1の方向の回転量の増加速度が大きいほど、前記回転磁界を強くする速度を小さくする
    請求項3に記載の制御装置。
  5. 前記制御部は、前記回転子の回転方向が前記第1の方向から前記第2の方向に切り替わるまで前記回転磁界を強くする
    請求項3又は4に記載の制御装置。
  6. 前記制御部は、前記変化制御中に取得された前記回転情報が示す前記第1の方向の回転量が第2閾値になるまで前記回転磁界を徐々に強くする
    請求項3又は4に記載の制御装置。
  7. 前記制御部は、前記変化制御中に取得された前記回転情報が示す前記第1の方向の回転量の増加速度が大きいほど、前記第2閾値を小さくする
    請求項6に記載の制御装置。
  8. 前記制御部は、前記変化制御中に取得された前記回転情報が示す前記第1の方向の回転量の増加速度が大きいほど、前記第1閾値を小さくする
    請求項1から7のいずれか1項に記載の制御装置。
  9. 前記制御部は、前記変化制御を複数回行い、前記第1の方向への回転量の累積値と前記第2の方向への回転量の累積値との差分が前記第1閾値未満になったときの電気角で発生する磁極に回転子が向き合う位置を前記回転子の初期位置として検出する
    請求項1から8のいずれか1項に記載の制御装置。
  10. 前記制御部は、前記電気角を固定した後、前記変化制御の終了の際の前記回転磁界よりも強い磁界を発生させるよう前記電流を指定する
    請求項2に記載の制御装置。
  11. 前記制御部は、前記強い磁界を発生させるよう前記電流を指定した後に、取得された前記回転情報が示す前記差分が大きくなった場合、当該差分を小さくする方向に前記回転子を回転させる磁界を発生させる前記電流を指定する
    請求項10に記載の制御装置。
  12. 請求項1から11までのいずれか1項に記載の制御装置と、
    回転子と、
    前記回転子の周囲に配置され、前記制御装置により制御された電流が流れるコイルと
    を備えるブラシレスモータ。
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