JP6755928B2 - 空気中でのx線分析 - Google Patents

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Description

本発明は、X線分析用の装置及び方法に関し、詳細には、集束電子ビームを用いて部分的に又は完全に大気圧の下で高い空間分解能で試料のX線元素分析を可能とする装置及び方法に関する。
図1を参照すると、電子顕微鏡(EM)100でのX線分析に関して、X線スペクトルは、試料101に集束電子ビーム102が当たる際に試料101から放出される個々のX線光子のエネルギを感知して計測することによって測定される。(本明細書では、慣習的に電子ビームは試料の方へ垂直下向きに進み、これが「下方に」及び「上方に」などの用語に対する背景であるということに留意されたい。実際には、電子ビームは、垂直上向きを含めて任意の方向に向けることが可能である。)各X線光子はエネルギ粒子であり、そのエネルギは通常、固体検出器105を用いて電荷に変換される。電荷を測定して計数を記録することができ、記録された測定値のヒストグラムは、デジタル化されたX線エネルギースペクトルを表す。特定の化学元素のピーク特性は、X線エネルギースペクトルにおいて識別することができ、それらのピーク強度は、電子ビーム102の直下にある材料の元素含有量を特定するための基礎として使用することができる。特性化される材料の体積は、集束電子ビームの直径と、電子が試料101の内部で散乱する際の飛程とによって決まる。入射電子ビームエネルギーが5keVの場合、電子散乱の飛程は、バルク鋼試料に対して100nm程度である。高い入射電子エネルギでは、バルク試料中の飛程はより大きくなるが、試料が薄くて電子ビームが試料を貫通する場合には、横方向散乱は減少する可能性がある。従って、一般的に、試料上の集束ビームサイズが十分に小さいことを条件として、材料の極小体積でのX線分析を実現できる条件セットを見つけることが可能である。
X線検出器105、電子顕微鏡104の最終ポールピース、及び試料101は、すべて同一の真空チャンバ内にある。真空は、主として電子を数keVに加速してガス分子で散乱することなく狭ビームへ集束させることを可能とするために必要とされる。しかしながら、液体及び水和した生体物質などの一部の試料は、真空条件下では安定ではなくなり、分析することができない。さらに、電気絶縁性の試料は電荷を蓄積する場合があり、その負電圧は最終的には入射ビームを斥けるので、分析はできない。
「湿潤」サンプル又は絶縁性サンプルを分析する1つの手法は「環境制御型走査電子顕微鏡」であり、小開口を用いて、集束電子ビームを作り出すために必要とされる「良好な」真空を、大気圧の何分の1かでのガスを含有する試料チャンバから隔離する。ガスは圧力を制限する開口を通って流れるので、電子カラムでの真空レベルを維持するために顕微鏡は絶えず排気する必要がある。試料チャンバの圧力が高い場合、排気がリークについて行けるように開口径を減少させる必要がある。例えば、1mmの開口が水を液相に保つのに十分な5Torrの圧力をまさに維持できる場合、10Torrで作動させるには、0.5mmの開口を必要とすることになる。しかしながら、完全な大気圧(760Torr)で作動させるには、電子ビームの偏向範囲を著しく制限する開口が必要となる。それでも、5Torr未満の圧力での作動であっても有用であり、その理由は、イオン化したガス原子は、絶縁性試料上に蓄積する表面電荷を中和するのに役立ち、結果的に絶縁性試料に導電性材料をコーティングすることなく分析することができるからである。
米国特許第6,452,177号には、自然大気の下で試料を分析するための別の手法が記載されている。排気された電子カラムは、電子を生成し、加速及び集束させるが、薄い電子透過性メンブレンによって周囲の大気から隔離されている。電子は、メンブレンを通過した後に大気下のサンプルに入射して特性X線を発生するようになっている。X線は、サンプルの近くで該サンプルの周囲大気中に取り付けられた固体X線検出器で検出され分析される。電子ビームがメンブレンから出てくると、周囲大気中のガス分子により散乱される。30keVのビームに関して、メンブレン及び大気ガス中で組み合わされた散乱は、微細に集束されたビームを、試料から作動距離2cmにおいて直径1mmの幅広スポットに広げる。さらに、たとえX線検出器に薄い高分子ウィンドウを取り付けるとしても、X線は依然としてガス雰囲気中で吸収される。例えば、検出器が試料から僅か3mm離れている場合でも、低エネルギX線は、図2から分かるように、大気圧(1Bar)で空気によって強く吸収される。
電子透過性メンブレンの使用は、差圧排気開口に関連する幾つかの問題を解決する。メンブレンで真空を密閉することにより、連続排気の必要性を回避する。また、メンブレンの直径は、1気圧の圧力差を維持するために必要な小さな排気開口の直径よりも大きくすることができる。メンブレンが薄くかつ電子ビームエネルギーが十分に高いとすれば、メンブレン内部での横方向散乱はさほど多くない。さらに、試料をメンブレンに接近して配置する場合、飛散するガス分子が最小となるので、入射電子ビームは、小スポットに集束されたままである。
米国特許第6,452,177号明細書
また、差圧排気を備えた顕微鏡において、試料を排気開口に接近させて飛散するガス分子を低減させることは好都合である。排気開口又はメンブレンは、最終レンズのポールピース(図1の104)の底面に接近することになる。しかしながら、試料(101)をポールピース(104)に非常に接近して配置すると、検出器(105)は、ビームスポットの見通し線を得ることが難しく、その結果、X線検出は非効率的になる。
従って、大気圧又は十分に高い圧力で試料を収容して、液体又は非導電性試料に対して機能するように設計された顕微鏡において、X線を検出する効率的な方法を有することが望ましい。
本発明の第1の態様において、X線分析装置が提供され、この装置は、
第1のガス圧力環境内に集束電子ビームを生成する電子ビーム組立体と、
第2のガス圧力環境内にサンプルを保持するためのサンプル組立体であって、使用時に、サンプルが、電子ビーム組立体から電子ビームを受入れ、かつ第2のガス圧力環境でのガス圧力は第1のガス圧力環境内のガス圧力より大きいように配置されるサンプル組立体と、
第1のガス圧力環境内に少なくとも1つのX線センサ要素を有するX線検出器であって、少なくとも1つのX線センサ要素が、サンプル組立体の近位にある電子ビーム組立体の一部に取り付けられ、さらに使用時に、電子ビームとサンプルとの間の相互作用により発生するX線を受入れるように配置されるX線検出器と、
を備える。
本発明の重要な利点は、以下の機器構成を確立することであり、すなわち、一連の要素で構成することのできるX線検出器センサは、X線吸収を最小にするように真空環境に位置決め可能であり、入射電子ビームは、試料環境中を最小距離だけ進み、集束入射ビーム直下の試料上のスポットから励起されるX線は、検出器要素に対して明瞭な見通し線を有し、検出器要素がビームスポットにおいて大きな立体角を定めるようになっている。好ましくは、大きな立体角は、センサ要素と試料との間の距離を最小化することによって提供される。
好ましくは、この構成は、センサを非常に小型化して、電子カラム中の真空を試料の高圧力環境から分離する「開口」に近接して感応性検出器表面を位置決めすることによって達成される。
本発明は、一般的に、典型的に電子顕微鏡を含むX線分析装置に適用可能である。本発明は、種々の型式の電子顕微鏡で利用することができるが、走査電子顕微鏡で用いる場合に特定の実用的な利点がある。好ましくは、少なくとも1つのX線センサ要素は、最終レンズのボアの内部又はポールピースの下方に位置決めされ、ポールピースの下からアクセス可能である。また、1又は2以上のセンサ要素と、より好ましくは任意の関連する冷却組立体とを備えるX線センサは、電子光学カラムを分解することなく取外し可能であることが好ましい。少なくとも1つのシリコンドリフト検出器の形態でX線検出器を使用することが特に有用と考えられる。検出器センサは、好ましくは一連の1又は2以上のセンサ要素を備える。これらは「平行に」配置されることが好ましい。例えば、各要素は、入射X線を受入れる平面(2次元)によって規定することができ、各平面は、他の平面のベクトルに平行な少なくとも1つのベクトルが各平面に存在するように、互いに依存して配置される。従って、各平面は、平面法線によって規定することができ、各平面は、電子ビームの伝播軸と実質的に直交する平面法線を有するように配置することができる。もしくは、平面は、電子ビームの伝播軸と実質的に平行な平面法線を有することができる。しかしながら、例えば、平面が試料上のビームスポットにさらに直接的に向かい合うように平面が傾斜している、「非平行」配置を想定できることを理解されたい。従って、平面法線は、試料と交差するように、より好ましくは試料上のビームスポット位置と交差するように配置することができる。通常、上記の複数の要素は、電子ビーム軸の周りに分散した様式(形態)で設けて配置する。この要素の分散配置は、電子ビーム組立体によっては、例えば電子ビーム軸の周りで円周方向に対称とすることができる。
好ましくは、差圧要素は、第1の圧力環境と第2の圧力環境とを分離するために用いられ、電子ビームのサンプルへの通過及びX線のサンプルからの通過を可能とするようになっている。差圧要素は、少なくとも電子及びX線の透過を可能とし、これは相互作用の少ない材料と小さな厚さと組み合わせによって達成可能である。差圧要素は、できるだけ透過性を有することが望ましい(電子又はX線の減衰を最小化する)。典型的に、差圧要素は、実質的に電子及びX線透過性材料から形成されるか、又は小さな物理的開口(穴)である。各々の代替手段は、電子開口と見なすことができる。従って、使用時に、電子及び発生したX線の各々は、第1のガス圧力環境と第2のガス圧力環境との間を、第1のガス圧力環境と第2のガス圧力環境と間の圧力差を維持するのに有効な差圧要素を通して透過させられる。典型的に、少なくとも1つのX線センサ要素は、差圧要素の第1の側に位置決めされ、サンプルは、差圧要素の第2の側に位置決めされる。要素は、これを横切る電子透過性のメンブレンを備えること又は備えないことができる「開口」とすることができる。典型的に、試料表面は、この開口の下方に近接して(より一般的には隣接して)位置決めされるので、X線センサは、入射集束電子ビームスポットへの見通し線を有し、センサの能動要素は、ビームスポットで大きな立体角を定める。
第1の圧力環境及び第2の圧力環境のそれぞれは、通常、それぞれの真空排気システムを用いて提供されるか又は第2の圧力環境が大気圧の場合には少なくとも1つの真空排気システムを用いて提供される。好ましくは、少なくとも1つのX線センサは、電子ビーム組立体と圧力連通して配置されるモジュール内に設けられ、第1の圧力環境は、モジュール内に提供される。モジュールは、電子ビーム組立体の出口領域に取外し可能に取り付けることができるので、電子ビーム組立体をさらに分解することなく取付け及び取外しが可能である。使用時に電子ビーム組立体とサンプル(試料)との間に配置されるモジュールに少なくとも1つのセンサを設けることは、ビームスポットに対して少なくとも1つの要素によって提示される立体角を最大化するのに役立つ。このようにして0.8ステラジアンを超える全センサ立体角が達成される。好ましくは、差圧要素は、サンプルに向かい合う壁といったモジュールの壁面に配置される。また、このことは、センサ要素によって提示される全立体角を増加させる。同様に、差圧要素は、好ましくはモジュールへ取外し可能に取り付けることができるので、差圧要素の取外し及び再取付けの間に、モジュールは本来の位置のままとすることができる。モジュールは、少なくとも1つのX線センサ要素を冷却するための少なくとも1つの冷却装置をさらに備える。このような装置としてはペルチェ冷却器を挙げることができ、そのうちの1つは、例えば各センサ要素に提供することができる。
典型的に、電子ビーム組立体は、電子ビームカラムの形態をとる。好ましくは、電子ビーム組立体は、電子ビームがサンプルに向かって(通常はカラムの下端)出ていくポールピースを含み、モジュールは、ポールピースの内部又はポールピースの端部に取り付けられる。
この構成の付加的な利点は、検出器センサ要素及び任意の関連するペルチェ冷却器を、計器の最終レンズのポールピースの下に装着されるパッケージに組み込むことができる点にあり、電気接続部は、パッケージの側部からが出ており、電子カラムを分解することなく修理又は交換のためにこのユニットを取り外すことができる。
本発明の第2の態様において、X線を検出する方法が提供され、この方法は、
電子ビーム組立体の第1のガス圧力環境内に集束電子ビームを生成するステップと、
第2のガス圧力環境内にサンプルを準備するステップであって、第2のガス圧力環境のガス圧力が第1のガス圧力環境のガス圧力より大きい、ステップと、
電子ビームをサンプルに入射させて、それによりX線を発生させるステップと、
X線検出器の少なくとも1つのX線センサ要素を用いて発生したX線を受入れるステップであって、少なくとも1つのX線センサ要素は、第1のガス圧力環境内にあってサンプルの近位にある電子ビーム組立体の一部に取り付けられるステップと、
を含む。
従って、試料環境が最終レンズでの圧力よりも高い圧力にある電子顕微鏡計器でX線を検出する方法を提供するが、X線検出器センサは、最終レンズの真空環境内に位置決めされて、差圧排気開口(穴)又は薄い電子透過性メンブレンによって試料環境から分離される。
好都合には、X線検出器センサは、最終レンズボアの内部に又はポールピースの下方に存在することができるので、ポールピースの下からアクセス可能である。X線検出センサ及び/又は関連する冷却用組立体は、電子光学カラムを分解することなく取り外されるように構成されることは有用である。典型的に、X線検出器は、シリコンドリフト検出器であり、典型的に、検出器センサは一連の検出要素を並列に備える。
添付図面を参照して、本発明による装置及び方法のいくつかの実施例を以下に説明する。
電子顕微鏡におけるX線分析のための従来技術の配置を示す。 ほぼ大気圧における、空気中でのX線の透過率とX線エネルギとの間の関係を示す。 本発明による「垂直」センサ要素を有する第1の実施例の装置を示す。 本発明による「水平」センサ要素を有する第2の実施例の装置を示す。 各実施例の装置に適用可能な例示的な方法のフローチャートである。
図3に示す本発明の一実施形態では、検出器モジュール2は、電子顕微鏡4の最終レンズのポールピースの直下に配置されている。検出器モジュール2のX線センサ5は、中心軸の周りに対称に配置されており、感応性表面が垂直方向に配置された4つの個別のシリコンドリフト検出器(SDD)要素6から構成される。各要素6は、厚さ0.5mmであり、前面は高さ3mmで奥行4mmである。各要素6は、ペルチェ冷却スタック7上に取り付けられ、フィードスルーを通して電気接続が行われ、ケーブルルーム8が、冷却制御、検出器要素への電気的バイアス印加、及び信号計測のための電子機器に接続する。ペルチェ冷却器はヒートシンクを必要とし、検出器モジュールのケーシングに熱的に結合される。試料が完全に大気中にある場合、ヒートシンクは、ケーシングに取り付けられたフィンとすることができる。もしくは、ケーシングは、電子顕微鏡4の最終ポールピースの大きな金属質量体に熱的に結合することができる。
図示のガス環境を分離する開口9は、直径0.5mmであり、この場合メンブレン10で密閉されるが、この開口9は、差圧排気開口とすることができる。メンブレン10は、シリコンウェハ基板上に支持された窒化シリコンで作られており、通常、5nmから100nmまでの厚さであり、数keVを超えるエネルギの電子に対して透過的である。グラフェン等の他の材料を用いて、さらに薄いメンブレンを得ることができる。通常、試料11は、その表面が開口から0.1mm未満だけ離れるように持ち上げられる。これは、光学的位置決めによって実現することができる。従って、集束電子ビーム12は、SDDセンサ要素6の感応性領域が発生したX線を受入れ可能な箇所で、サンプル試料11に当たる。この場合、各センサ要素が定める立体角は、約0.22ステラジアンであり、全てのセンサ立体角に関して全体で0.88ステラジアンを与える。このことは図3に示されている。
図4はセンサ要素に関する別の配置を示し、複数のSDD要素6’は、平坦かつ共線的であり、全てを単一のシリコンウェハから製造することができる。複数の要素6’は、その感応性表面を試料表面から4mmだけ上方に備えており、図3と同程度の立体角をもたらす。モジュール2’は、ポールピース3の底部に固定されて真空シールを形成するので、モジュール内部の容積は、集束入射ビーム12と真空を共有する。ビーム用の出口開口は、図4に示すように差圧排気開口か又はメンブレンとすることができ、これらは試料の高圧力環境から電子カラムの真空を隔離するための真空シールを形成する。図3に示す実施例の場合、モジュール2’は、検出器要素又はメンブレンのいずれかが損傷した場合に検出器モジュールを保守点検する又は取り替えるために、取り外すことができる。メンブレン支持体又は開口付きディスクは、ポールピースから検出器モジュール全体を取り外すことなく、別サイズの排気開口を使用できるように又は損傷したメンブレンを取り替えるために取り外すことができる。また、モジュール2’は、最終開口がポールピースにより接近するように、最終ポールピースの内部で上昇して最終レンズの一部を形成するインサートとして設計することができる。
さらに考察すると、試料から後方に散乱する高エネルギ電子は、メンブレン又は真空開口を通って戻ることができる。これが検出器に当たる場合、望ましくない背景信号をもたらす。この望ましくない背景信号を減少させるために、検出器要素の前にフィルタ材を配置することができる。例えば、これはマイラー(Mylar)等の薄い円筒形材料の形態とすることができ、その厚さは、電子を減衰させるが、X線は検出器へ通過できるように選択される。極低エネルギX線が吸収されることになるので、いずれのフィルタ材もX線スペクトルに対して何らかの悪影響を与えることになる。一部の顕微鏡レンズ構成では、試料は、強い垂直磁場に浸されることになる。この場合、後方散乱した電子は、磁場の作用により螺旋状に拘束され、電子カラムへ螺旋状に戻ることになるので、フィルタを用いる必要はなく、良好なX線感度を得ることができる。
図5に示すように、使用時、ステップ500において、サンプル試料11は、最初に高圧力環境に位置決めされるが、モジュール及び電子顕微鏡カラムの内部の相対的な圧力の安定が保証される。この位置決めは、サンプルを開口(適用可能なメンブレンを備えるか又は備えない)に近接させることを含む。次に、ステップ501において事前に生成されて安定させた電子ビーム12は、ステップ502において開口を通って試料11の表面上に集束される。これにより、ステップ503においてX線が発生する。発生したX線は、試料内部の相互作用体積から放射される。X線の一部が開口を通過してセンサ要素6、6’に入射し、ステップ504で検出される。これによって対応する信号が生成され、次に、制御及び分析システムで処理するためにデータに変換される。当然のことながら、通常このようなシステムは、データを処理してユーザに提示するためのコンピュータが含まれる。
理解されるように、使用時、試料は、高圧力環境内でのX線の伝播経路長さを短くするために、できる限り開口に接近させる。しかしながら、X線検出器は、低圧力環境内に位置決めされ、ポールピースと試料との間で、高圧力環境に位置決めされる場合に生じる信号低下がない状態でその位置を最適にすることができる。この配置の付加的な利点は、検出器と試料と間の開口を収容する部材の位置決めにより、試料が感応性検出器要素に衝撃を与えるのを防止する物理的な障壁を可能にする点である。
2 検出器モジュール
4 電子顕微鏡
5 X線センサ
6 シリコンドリフト検出器要素
7 ペルチェ冷却スタック
8 ケーブルルーム
9 開口
10 メンブレン
11 試料
12 集束電子ビーム

Claims (5)

  1. 2つ以上のセンサ要素を含む電子顕微鏡のX線検出器のためのモジュールであって、
    前記センサ要素は、電子ビーム軸の周りに分散されると共に、各センサ要素は、厚さが0.5mm以下のシリコンドリフト検出器であり、
    前記モジュールは、前記電子ビームがサンプルに向かって出ていく前記電子顕微鏡のポールピースの内部又は前記ポールピースの端部に取り付けられ、又はポールピースの直下に配置され、
    前記センサ要素と試料との間の開口を含む部材により、前記試料が前記センサ要素に衝撃を与えるのを防止するために配置される物理的な障壁が提供され、
    集束入射ビーム直下の試料上のスポットから励起されるX線は、各センサ要素に対して明瞭な見通し線を有して、前記試料の表面が前記開口に接近しているときに前記センサ要素がビームスポットにおいて大きな立体角を定め、
    前記モジュールは、試料が強い垂直磁場で侵される前記電子顕微鏡のレンズ構成と共に使用されて、後方散乱した電子が電子カラムへ螺旋状に戻る、モジュール。
  2. 各センサ要素において入射X線を受け入れる2次元表面に対する平面法線は、前記電子ビームの伝搬軸に対して実質的に直交している、請求項1に記載のモジュール。
  3. 前記試料表面は、前記開口から0.1mm未満だけ離れて配置されている、請求項1又は2に記載のモジュール。
  4. 集束電子ビームが試料に衝突するポイントで単一の検出器要素によって定められる全立体角が、0.2ステラジアンより大きい、請求項1〜3の何れか1項に記載のモジュール。
  5. 各センサ要素がシリコンドリフト検出器(SDD)である、請求項1〜4の何れか1項に記載のモジュール。
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