JP6752989B1 - 外殻付きケーキ収容体およびその製造方法 - Google Patents

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【課題】型抜きをすることなく流通および販売をすることができるチョコレートケーキ収容体、およびチョコレートケーキ収容体製造方法を提供する。【解決手段】上部に開口部2bを有する箱型の容器2に、液状のチョコレートを流し込み、容器2を逆さにして、前記チョコレートを容器2の底面および内周に沿って付着させ、前記チョコレートを常温雰囲気または冷蔵雰囲気または冷凍雰囲気において放置し、固化させ、固化後の外殻部4の内部に中身部5をセットし、容器2の開口部2bを、封止材6によって封止する外殻付きケーキ収容体1の製造方法であって、容器2は冷凍雰囲気下で前記チョコレートより低い収縮率を有し、前記チョコレートを容器2に付着させる手順と、封止材6によって封止する手順との間のいずれかに、容器2に付着した前記チョコレートが収縮する温度以下の冷凍雰囲気内で冷凍する手順を有する外殻付きケーキ収容体1の製造方法とした。【選択図】図1

Description

この発明は、例えば、外殻に覆われたケーキが容器に収容されているような外殻付きケーキ収容体およびその製造方法に関する。
従来、様々なケーキが製造されて提供されている。ケーキには、複数人で切り分けて食する大きく丸い形状のホールケーキや、丸いホールケーキを三角形に切り出すか予め小さく作成した一人用のショートケーキ等がある。
このようなケーキは、スポンジやクリームが材料の大部分を占め、柔らかい食感に仕上げられる。このため、利用者は、購入したケーキを持ち帰る際に衝撃を与えないように気をつけて持ち帰る。ケーキは、衝撃を受けると崩れやすいものであり、万一落としてしまった場合、落下の衝撃で崩れ、見た目の美しさが大きく損なわれる。また、それほど衝撃を受けなかったとしても、ケーキは、その外周面がクリームやチョコレートなど軟らかい若しくは溶けやすい素材であり、他のケーキや容器に接触すると、その接触部分の美しさが損なわれる。そのため、テイクアウト用のケーキは、ケーキの側面に透明の保護フィルムを貼る等の追加作業を行ってから提供される。
ここで、先行文献を調べてみたところ、チョコレートケーキとその製造方法が提案されていた(特許文献1参照)。このチョコレートケーキは、ケーキ本体の上側に於けるチョコレートのソース層と、このソース層の下側に於けるケーキ本体の生地層中に含浸したソースの含浸層とケーキ本体の生地層に於けるソースの含浸しない本体層との3層構造から成るものである。このチョコレートケーキは、チョコレートケーキ本来の食感を口中に与えるのに加えて、中間層であるソースの含浸層は特異なサクサク感を発生せしめ、この2層の食感と相俟って、特異な食感を味わうことができるとされている。
しかしながら、このチョコレートケーキでも、衝撃による形崩れを防止することも、接触による表面の損傷も防止できるものではなかった。
特開2004−000263号公報
この発明は、上述の問題に鑑みて、輸送に適した外殻付きケーキ収容体およびその製造方法を提供し、提供者および利用者の利便性を向上させることを目的とする。
この発明は、上部に開口部を有する容器と、前記容器の内面の半分以上に設けられる外殻材料と、前記外殻材料の内側に設けられる中身材料とを用い、前記容器に液状の外殻材料を流し込んで前記容器の内面の半分以上に前記外殻材料を付着させる外殻材料付着工程と、前記容器を逆さにして余分な前記外殻材料を排出して外殻部を形成する余分外殻材料排除工程と、前記容器内の前記外殻部を所定の固化温度で固化させる固化工程と、前記外殻部の内側に前記中身材料を設ける中身作成工程と、前記容器の前記開口部を封止材によって封止する封止工程とを有し、前記固化温度より低温の冷却温度で前記外殻部を前記容器より収縮させる収縮工程を、前記外殻材料付着工程から前記封止工程までの間に設けた外殻付きケーキ収容体の製造方法および外殻付きケーキ収容体であることを特徴とする。
この発明により、輸送に適した外殻付きケーキ収容体およびその製造方法を提供することができる。
外殻付きケーキ収容体の平面図。 外殻付きケーキ収容体の横断面図。 外殻付きケーキ収容体の製造工程を示すフローチャート。 外殻付きケーキ収容体の外観写真。 容器から取り外した外殻付きケーキの写真による斜視図。 容器から取り外した外殻付きケーキの断面写真による断面図。
以下、この発明の一実施形態を図面と共に説明する。
図1は、外殻付きケーキ収容体1の平面図であり、図2は、外殻付きケーキ収容体1の横断面図である。
図1に示すように、外殻付きケーキ収容体1は、上面に開口部2bを有する容器2と、その内側に収納された外殻付きケーキ3と、容器2の開口部2bを封止する封止材6を有する。外殻付きケーキ3は、容器2の内面に沿って配置された外殻部4と、外殻部4の内部に配置された中身部5を有している。この実施例では、外殻部4をチョコレート部(シェルチョコレート)とし、中身部5をケーキ材料(洋菓子材料)として、外殻付きケーキ3をチョコレートケーキ(シェルチョコレートケーキ)とする。
図2に示すように、容器2は、底面2dおよび周面2cを有する内部が空洞の箱型の形状であって、上面が開放されて開口部2bを有し、開口部2bの外側に縁部2aが形成されている。本実施例における容器2は、例えばポリ塩化ビニル、PET(ポリエチレンテレフタレート)、またはPP(ポリプロピレン)等の透明のカップであって、内部の空洞は逆三角錐台の形状を有する。容器2の素材は、これらの素材に限らず、特に限定されない。しかし、固化(凝固)した外殻部4との摩擦を生じにくく、外殻部4よりも収縮率が小さく、さらに、装飾用の成形が容易であることから上記の材料であることが好ましい。また、消費者から外殻付きケーキ3が確認できるよう、透明または半透明とすることが好ましい。さらに、容器2は、内部の容積を50cm以上とすることができ、60cm〜150cmとすることが好ましく、70cm〜100cmとすることがより好ましい。このように容積を確保することで、体積に対して重量が軽い外殻付きケーキ3についてある程度の重量を確保できる。この重量により、容器2を逆さにした際に外殻付きケーキ3が容器2にくっついて落ちない状態を防止し、外殻付きケーキ3を落下させることが容易になる。
容器2の周面2cは、開口部2aおよび縁部2aのある平面に対して直角よりも角度αだけ開口部2aから底面2dへ向かって徐々に内側へ傾斜する斜面を有している。言い換えれば、周面2cは、開口部2bから底面2dに向かって面積(内周)が徐々に小さくなる形状に形成されている。角度αの大きさは、5°以上とすることが好ましい。これにより、外殻付きケーキ3を容器2から取り出す際に、引っかかり等がなくスムーズに取り出せるようにしている。
外殻部4は、容器2の周面2cと底面2dの内面に沿ってある程度一定の厚みで一体的に形成され、中身部5を内部に収容する外殻である。外殻部4は、成分調整またはテンパリング処理を施されて製造される。
外殻部4の成分調整としては、例えば、クーベルチュールチョコレートと食用精製加工油を混合することができる。クーベルチュールチョコレート:食用精製加工油の割合は、軽量カップ等の容器で分量(体積量)を測定して1:3〜6:1とすることができ、1:1〜5:1とすることが好ましく、1:1程度(同程度の量)とすることがより好ましい。この配合割合によって製造された外殻部4は、テンパリング処理を施すことなく、製造工程における冷凍処理の際に十分に収縮および固化(凝固)する。なお、クーベルチュールチョコレートは、総カカオ固形分35%以上、カカオバター31%以上、および無脂カカオ固形分2.5%以上とする国際基準を満たすものが好ましい。また、外殻部4の成分調整は、これに限らず、カカオマスに適宜の素材を混合したチョコレートで、かつ、脂肪分が50%含有されているものとするなど、常温よりも熱く熱することで液状化し、かつ、容器2の内側へ流し込んでから容器2を逆さにして常温放置または冷却すると容器2の内面にある程度の厚みで付着したまま固化する食品素材とすることができる。
本実施例における中身部5は、容器2の底面2dから上面に向かって3種類の異なるケーキ材料を積み重ねた層状の構造を有する。層状の中身部5は、底面2dに近い層から順に下層5a、中間層5b、上層5cを有する。各層(5a、5b、5c)において使用されるケーキ材料の種類は特に限定されず、粘度を有する流体やスポンジケーキ、クッキー生地といった種々のケーキ材料を用いることができる。中身部5は、いずれかの層(5a、5b、5c)にスポンジケーキを使用することが好ましく、他の層(5a、5b、5c)に流体のクリームを使用することがより好ましい。これにより、やわらかい食感等を実現することができる。
本実施例における封止材6は、薄膜のプラスチック製フィルム、ポリ塩化ビニル、PET(ポリエチレンテレフタレート)、若しくはPP(ポリプロピレン)であって、外周部分が容器2の縁部2aの上面にヒートシールによって熱溶着されている。すなわち、封止材6は容器2の開口部2bを封止し、これによって容器2内部を密閉状態として、内部に収容されている外殻付きケーキ3の汚損および酸化を防止する。封止材6の素材および封止形態は特に限定されず、容器2の内部に外気が入り込まない状態であればよい。例えば、外殻付きケーキ収容体1をラッピングする包装材によって、開口部2bを封止するように包み、封止材6としてもよい。
図3は、本実施例における外殻付きケーキ収容体1の製造工程を示すフローチャートである。
最初に、外殻部4となるチョコレート生地を作製する(ステップS1)。チョコレート生地は、保存温度以下で固形であって、さらに保存温度より低温の冷却温度(収縮温度)において収縮するように成分調整をしておくか、またはテンパリング処理に適する材料を用いる。冷却温度としては、0℃以下の冷凍雰囲気を実現する温度とするなど、適宜の温度とすることができる。なお、この実施形態での温度(℃)は全て摂氏で示す。
成分調整の例としては、30℃から50℃に加熱して液体としたクーベルチュールチョコレート100グラムに対して食用精製加工油100グラムを配合する調整方法とすることができる。当該配合割合によって製造されたチョコレート生地は、常温において固形であって、かつテンパリング処理を施すことなく冷凍雰囲気下で十分な収縮率を有する。あるいは、テンパリング処理をする場合は、クーベルチョコレートをそのまま使用する。
次に、ステップS1で作製したチョコレート生地を加熱して液体とし、装飾型が施された容器2の内側に全面に接触するように注ぐ外殻材料付着工程を実行する(ステップS2)。チョコレート生地の加熱温度は、粘度および固化する温度帯から、20℃以上60℃未満とすることができ、25℃〜55℃とすることが好ましく、30℃〜50℃とすることがより好ましく、40℃〜45℃とすることが好適である。このとき、60℃以上にチョコレート生地を加熱すると、固化した際にチョコレート生地が結晶化せず、十分に収縮しないため、60℃未満とすることが望ましい。なお、外殻部4となるチョコレート生地(外殻素材)は、比較的高温(40℃から50℃)で流し込むことで、外殻部4を薄く形成することができる。
容器2にチョコレート生地を注いだ後、一定時間後(チョコレート生地が固化する前)に容器2を網の上で逆さにし、余分なチョコレート生地を落とす余分外殻材料排除工程を実行する(ステップS3)。これにより、容器2の底面2dおよび周面2cにチョコレート生地をある程度一定の厚みに付着させる。このとき、チョコレート生地を注いでから容器2を逆さにするまでの経過時間が短いほど、また、S2においてチョコレート生地を加熱した温度が高いほど、容器2に付着するチョコレート生地の量が少なくなり、固化した際に薄い外殻部4となる。
また、このように逆さにした状態である程度固化するまで放置する固化工程を実行する(ステップS4)。このようにある程度固化した状態で網の上から取り外すことで、網の下方の余分なチョコレート生地があっても切り離せるとともに、容器2の内側にチョコレート生地をしっかりと残すことができる。
チョコレート生地を内周に付着させた容器2を、保存温度より低い冷却温度である0℃以下の冷凍雰囲気で冷凍処理(冷却処理)する収縮工程を実行する(ステップS5)。この冷却温度(収縮温度)は、0℃以下とすることができ、−10℃以下とすることが好ましく、−15℃〜−20℃とすることが好適である。また、冷却処理を行う時間は、また、冷却温度で冷却する(収縮させる)時間は、5分以上とすることができ、10分以上とすることが好ましく、15分以上とすることがより好ましい。
この収縮工程(冷却工程)により、容器内周に付着したチョコレート生地が収縮し、外殻部4となる。冷凍処理の時間は、チョコレート生地を十分に固化および収縮させるため、5分以上とすることが望ましい。このときの収縮によって、ステップS4までは容器2の内面に付着していた(くっついていた)外殻部4が、容器2の内面から剥離するか、あるいは付着力が弱まって剥離しやすい状態となる。
外殻部4が十分に収縮したら、冷凍雰囲気から外殻部4付きの容器2を取り出し、保存温度に馴染ませる(ステップS6)。このとき、突然に常温雰囲気下で保存するのではなく、保存温度である冷蔵雰囲気で保存する。このときの保存温度は、0.5℃〜15℃とすることができ、1℃〜10℃とすることが好ましく、3℃〜8℃とすることがより好ましく、5℃程度とすることが好適である。これにより、容器2内での結露を防止することができる。また、このようにしておくことで、次の中身作成工程を常温雰囲気下で行った際に結露が生じることも防止できる。
外殻部4を保存温度に十分に馴染ませたら、外殻部4の内部に中身部5(菓子部)を作製する中身作成工程を実行する(ステップS7)。中身部5は、複数の種類が異なるケーキ材料を、容器2の底面2dから開口部2bに向けて層状に積み上げて形成する。このとき、この後容器2は開口部2bを下として保存されることから、開口部2bに近い層ほど比重を重くすることが好ましい。また、使用するケーキ材料の種類は特に限定されないが、口当たりを良好とするためスポンジケーキの層を一層以上使用することが好ましい。さらに口当たりを良好とするため、流体であるクリームを一層以上使用することがより好ましい。このとき、消費者が外殻付きケーキ収容体1から外殻部4と中身部5とを合わせた外殻付きケーキ3を取り出す際、開口部2bを下部に向けることから、クリームの層は最も開口部2bに近い層とは異なる層に使用することが好ましい。
中身部5の形成が完了したら、封止材6で開口部2bを封止する封止工程を実行する(ステップS8)。封止方法は一般的に食品の包装として使用される封止材を使用することができる。また、開口部2bを封止できれば容器2との接着方法は公知の方法を使用できるが、消費者が容易に封止材を取り除けることから、容器2を包装する包装材によって、容器2を包装するとともに開口部2bを封止するか、薄膜形状のプラスチックフィルムによって開口部2bを封止し、容器2に熱溶着させる方法とすることが好ましい。
このようにして完成した外殻付きケーキ収容体1は、製造時と上下を逆にし、封止材6が底面となるようにして販売、輸送される。したがって、容器2の底部が外殻付きケーキ収容体1の上部となる。そして、食するときには、消費者が容器2から上部の封止材6を剥がし、外殻付きケーキ3が収納されている状態の容器2を上下逆にして開口部2bを下方へ向け、皿の上にて持っている手または容器2を反対の手でたたく等して皿の上に外殻付きケーキ3を落下させる。こうすることで、容器2から取り出された型崩れのない美しい外殻付きケーキ3が得られる。
図4は、本実施例の製法によって製造した外殻付きケーキ収容体1の外観写真であり、図5は、本実施例によって製造された外殻付きケーキ収容体1から取り外した外殻付きケーキ3の写真であり、図6は、本実施例によって製造された外殻付きケーキ収容体1から取り外した外殻付きケーキ3の断面写真である。
図4に示すように、製造者は本実施例によって製造した外殻付きケーキ収容体1を、開口部2bを下方に向けて設置することで、消費者に本製品が外殻付きケーキ3であると認識させ、販売および流通させることができる。外殻付きケーキ3は容器2内に収納されている状態であるため、他の外殻付きケーキ3や容器と接触しても表面が崩れることがなく、かつ、ある程度の衝撃を受けても外殻付きケーキ3が破損することを防止できる。
外殻付きケーキ収容体1を購入した消費者は、封止材6を取り除き、開口部2bを下方に向けて、容器2をトンと叩く等の軽い衝撃を加えることで、外殻付きケーキ収容体1から外殻付きケーキ3のみを取り出すことができる。このとき、容器2はポリ塩化ビニル、PET(ポリエチレンテレフタレート)、またはPP(ポリプロピレン)等の柔らかい素材であり、その柔らかい素材の容器2を持っている手若しくは容器2を他方の手で叩くだけで、外殻付きケーキ3が容器2から落下する。したがって、チョコレートのテンパリングのように、ポリカーボネート製の硬い型枠をステンレス製の調理台の上でカツンと叩くような衝撃は必要ではなく、道具を使わず人の手で与えられる衝撃で外殻付きケーキ3を容器2から取り出せる。
図5に示すように、外殻付きケーキ収容体1から取り出された外殻付きケーキ3は、容器2の内面形状に従って凹凸による装飾が成形されている。この実施例では、容器2の底面2d(食するときの外殻付きケーキ3の上面を形成する面となる)にアルファベットの「QJ」の凹型が形成されているため、外殻付きケーキ3の上面にはアルファベットの「QJ」の凸型部分が形成される。また、外殻付きケーキ3の外殻である外殻部4は、装飾箇所以外は滑らかな平面となっている。
図6に示すように、外殻付きケーキ収容体1から取り出した外殻付きケーキ3は、層状に形成された中身部5の上面および側面を外殻部4で被覆している状態となる。中身部5の層に流体のクリームを使用している場合、クリームを使用している層の上下の層および外殻部4によって、クリームを閉じ込めている。クリームは、保存状態では上下の菓子層および外殻部4によって閉じ込められているため、外部に漏れだすことがない。さらに、外殻付きケーキ3を開口部が分割されるように切断された場合には、クリームが切断面から流れ出す。
以上の構成により、輸送に適した外殻付きケーキ収容体1およびその製造方法を提供し、提供者および利用者の利便性を向上させることができる。すなわち、外殻付きケーキ3を容器2に収納した状態で販売および流通できる外殻付きケーキ収容体1を提供できるため、輸送時に他の外殻付きケーキ収容体1や包装容器(ケーキ箱やビニル袋や紙袋など)と接触しても外殻付きケーキ3の表面が損傷することがなく、少々の衝撃では外殻付きケーキ3が崩れない。
また、外殻付きケーキ収容体1は、容器2に外殻部4より冷凍雰囲気下で収縮率の低い素材を使用し、製造する際に冷凍処理を行って外殻部4を収縮させている。これにより、容器2に付着していた外殻部4が収縮によって外れ、外殻部4と容器2の間にわずかな隙間空間が形成され、消費者が開口部2bを下方に向けて容器2に軽い衝撃を加えることで、容易に外殻付きケーキ3を取り出すことができる。特に、容器2の周面2cの内周が底面に向かって小さくなっていく形状であるため、外殻付きケーキ3が容易に容器2から取り出せる。
また、離型の工程を消費者に委ねることができるため、製造した外殻付きケーキ収容体1を製造に使用した型にセットしたまま流通および販売することができる。
また、外殻部4に使用するチョコレートとして、食用精製加工油脂を混合した場合には、テンパリング処理を施すことなく、外殻部4を容器2から綺麗に離型させることができる。さらに、この場合、テンパリングの作業工程を省略でき、生産性が向上する。また、テンパリング処理を不要とする場合、食用精製加工油脂がチョコレート材料に混合されていることにより、冷蔵下、28℃以下の室温であっても外殻部4(シェル)を比較的柔軟な状態とすることができ、フォーク等の食器を用いて食する際に硬すぎず良好に食することができる。
また、中身部5は、複数の菓子を容器2の底面2d側から開口部2b側に向かって層状に積み重ね、層の内一層に伸縮性を有するスポンジケーキを使用している。これにより、流通の工程で衝撃が発生しても、中身部5の形状が崩れることがない。さらに、消費者は外殻付きケーキ3を食した際に、外殻である外殻部4とスポンジケーキとの固さの対比によって食感を楽しむことができる。
また、中身部3の層の一層に流体であるクリームを使用している。これにより、消費者は外殻付きケーキ3を食した際に、外殻である外殻部4とクリームとの舌触りの対比によって食感を楽しむことができる。
また、容器2の周面2cは、底面2dから開口部2bに近づくに従って、外周側に広がって内周が大きくなる傾斜を有する。これにより、外殻部4が収縮した際に、確実に容器2から離型を促進させることができる。
また、一般的にケーキの製造は、本実施例における中身部5に相当する部分を、スポンジやクリームや具材等を層状に積み上げていき、最後にチョコレートや生クリームで周面および上面で被覆して作成されるものであるから、ある程度の熟練が必要とされる。これに対して、上述した実施形態では、容器2内に先に外殻部4を設け、その内側にケーキ材料を層状に組み上げて形成するため、製造工程が容易である。特に、写真に示したように常温で流れ出るようなクリームについて、通常のケーキの製法であればスポンジの層に孔を空けて収容するなどの工夫および手間を掛けなければ不可能であるが、上述した製造方法では1つの層として簡単に外殻部4の内部に内包できる。したがって、従来にない食感や演出、味わいの得られる外殻付きケーキ3を提供できる。
また、容器2内に外殻部4を流し込んで作成する構成であるため、容器2の内面形状に様々な造形を施すことができ、外殻付きケーキ3(チョコレートケーキ)の表面に細かい造形を施す新しい表現が可能となる。したがって、従来になかった造形のチョコレートケーキを提供することが、製造者の特別な技術を要することなく実現できる。
また、容器2の底面2dに凹凸による装飾が施されていることで大きな平面の面積を減少させることができ、離型を容易にすることができる。特に、この底面2dの凹凸による装飾についても、開口部2bへ向かって内径が徐々に大きくなる形状に形成しておくことで、離型時に破損することを防止できる。
また、開口部2bを封止材6で封止して容器2の内部を密閉しておくことで、異物混入を防止することができる。また、このように密閉されていることで、通常のケーキの賞味期限が当日中であることに対して、外殻付きケーキ3の賞味期限および消費期限を5〜7日と長期間化することができる。
なお、この発明は、上述の実施形態の構成のみに限定されるものではなく、多くの実施の形態を得ることができる。
本実施例においては、冷凍処理を施して外殻部4を収縮させてから、中身部5を作製した。しかし、外殻部4を容器2の内周に付着させた後、常温または冷蔵雰囲気で収縮させずに固化だけさせ、外殻部4の内部に中身部5を作製してから、冷凍処理を施して外殻部4を収縮させてもよい。この場合、中身部5は外殻部4の収縮に合わせて変形するため、スポンジケーキやクリームといった柔軟性の高い菓子を使用するか、あらかじめ中身部5を外殻部4の内部容積より小さい体積となるよう作製することが好ましい。
また、中身部5は、様々な材料を用いることができる。例えば、生地として、スポンジケーキ、ブラウニー、パウンドケーキ、クッキー、シュー生地、バウムクーヘン、ワッフル、クラッカーなどを用いることができる。また、クリーム・ソースとして、ジャム、カスタードクリーム、バタークリーム、チョコレートガナッシュ、生クリーム、ピューレ、フルーツフィリング等を用いることができる。これらを種々組み合わせて中身部5を作成することができる。例えば、生地やクリームを何層かに重ねて組み上げる方法や、ソース類をシェルの中に閉じ込めシェルを割った瞬間に流れ出る様な演出の商品も作ることが可能となる。また、シェルの中に組み上げる素材は、生菓子のカテゴリーに限定するものではなく、シェル構造のまま常温流通させる商品としても利用することができる。
また、容器2の内部に保存用アルコール製剤や脱酸素剤を入れてもよい。このようにすることで、消費期限および賞味期限をより長くすることができる。
この発明は、ケーキを製造販売する産業に利用することができる。
1…外殻付きケーキ収容体
2…容器
2a…開口部
2c…周面
2d…底面
3…外殻付きケーキ
4…外殻部
5…中身部
5a…下部菓子層
5b…中間菓子層
5c…上部菓子層
6…封止材

Claims (5)

  1. 上部に開口部を有する容器と、
    前記容器の内面の半分以上に設けられる外殻材料と、
    前記外殻材料の内側に設けられる中身材料とを用い、
    前記容器に液状の外殻材料を流し込んで前記容器の内面の半分以上に前記外殻材料を付着させる外殻材料付着工程と、
    前記容器を逆さにして余分な前記外殻材料を排出して外殻部を形成する余分外殻材料排除工程と、
    前記容器内の前記外殻部を所定の固化温度で固化させる固化工程と、
    前記外殻部の内側に前記中身材料を設ける中身作成工程と、
    前記容器の前記開口部を封止材によって封止する封止工程とを有し、
    前記固化温度より低温の冷却温度で前記外殻部を前記容器より収縮させる収縮工程を、前記外殻材料付着工程から前記封止工程までの間に設けた
    外殻付きケーキ収容体の製造方法。
  2. 前記収縮工程は、前記中身作成工程よりもあとに設けられ、
    前記中身材料は、
    前記外殻部の収縮に合わせて崩壊および破壊されることなく収縮または流動または変形する材料か、または、前記外殻部の内部より小さい体積を有する材料により形成された
    請求項1記載の外殻付きケーキ収容体の製造方法。
  3. 前記外殻材料は、チョコレートと食用精製加工油脂を混合した材料である
    請求項1または2記載の外殻付きケーキ収容体の製造方法。
  4. 前記中身作成工程は、
    底面側から前記開口部側に向かって複数の層を積み重ねる工程であり、
    前記層の少なくとも1つは、伸縮性を有するスポンジケーキにより形成されている
    請求項1、2、または3記載の外殻付きケーキ収容体の製造方法。
  5. 請求項1から4のいずれか1つに記載の外殻付きケーキ収容体の製造方法によって製造された
    外殻付きケーキ収容体。
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