JP6748839B2 - 火の粉遮断方法及び装置 - Google Patents

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Description

本発明は、固体燃料を用いた調理器具から発生した火の粉を遮断して、ダクトの入口に到達しないようにする火の粉遮断方法及び装置に関する。
東京消防庁管内の火災件数は、全体として減少傾向にある。しかし、厨房設備などの火を使う施設の火災件数は、年々増加する傾向にある。ここで、東京都の火災予防条例における「厨房設備」には、気体燃料を使用するガスコンロやガスオーブン、電気を使用するIHクッキングヒーターなどが含まれる。これらの厨房設備は、区画面積やガス消費量などに応じて、安全装置、防火ダンパー、自動消火装置の設置が、条例などで義務付けられている。
また、レンジやフライヤー等の厨房設備には、油火災を防止するためのグリスフィルターやグリスセパレータが設置される。本願の一方の共同出願人であるトーショー機材株式会社は、グリスセパレータとして、特許文献1〜3の排気装置を提案する。特許文献1〜3の排気装置は、いずれも複数の孔が設けられた排気パネル上の水をバブリングさせる構成となっている。レンジやフライヤー等の排気に含まれる油脂分は、排気パネルの孔を通過するときに、バブリングされた水によって除去される。
特開2005−144208号公報 特開平10−216447号公報 実用新案登録第3190925号公報
東京都の火災予防条例において、木炭や薪などの固体燃料を使用する調理器具は「炉」として取り扱われ、上述した「厨房設備」と区別される。「炉」の排気には、煙や油脂分の他に火の粉が含まれる。排気に含まれる火の粉は、ダクト火災の原因となるおそれがある。このため、複数の「厨房設備」がダクトを共用することが許されるのに対し、「炉」は「厨房設備」のダクトを共用することが許されない。厨房に「炉」を設置する場合は、「厨房設備」とは別個の専用ダクトを設ける必要がある。専用ダクトを設けるためには、多大な労力と費用とを要する。
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであり、火の粉を効果的に遮断してダクト火災を確実に防止することができ、固体燃料を使用する調理器具と厨房設備とのダクトの共用を可能とする火の粉遮断方法及び装置を提供することを目的とする。
(1)上記目的を達成するために、本発明の火の粉遮断方法は、固体燃料を用いた調理器具から発生した火の粉を遮断して、ダクトの入口に到達しないようにする火の粉遮断方法であって、排気を行うためのフード、ダクト、ファン、及び排気中の油脂分を除去するための水フィルタが用いられ、前記水フィルタは、複数の孔が設けられた排気パネル上にバブリング水の層を形成する構成となっており、a)前記ダクトの排気風量V(m/min)を設定すること、b)前記排気パネルに設けられた複数の孔を構成すること、の少なくとも一方により、前記バブリング水の層が、前記火の粉を消火することが可能な厚さとなるようにした。
(2)好ましくは、上記(1)の火の粉遮断方法において、上記a)の前記ダクトの排気風量V(m/min)が、下記式1によって算出されるようにするとよい。
V(m/min)=N*K*Q・・・1
但し、Nは定数、Kは論理排ガス量、Qは固体燃料の発熱量である。
(3)好ましくは、上記(2)の火の粉遮断方法において、上記式1中の定数Nの値を40以上100以下にするとよい。
(4)好ましくは、上記(1)又は(2)の火の粉遮断方法において、上記b)の前記排気パネルが、複数の第1孔が設けられた第1パネルと、前記第1孔よりも直径の小さい複数の第2孔が設けられた第2パネルと、を含み、前記第1孔の上に前記第2孔が重なって1つの孔を構成することにより、前記バブリング水の層を厚くするとよい。
(5)好ましくは、上記(1)又は(2)の火の粉遮断方法において、上記b)の前記排気パネルに設けられた複数の孔の周縁部を、上方に向かって隆起させて、各孔の内面をテーパー状とすることにより、前記バブリング水の層を厚くするとよい。
(6)好ましくは、上記(4)又は(5)の火の粉遮断方法において、上記式1中の定数Nの値を40以上80以下にするとよい。
(7)好ましくは、上記(1)〜(6)のいずれかの火の粉遮断方法において、前記排気パネルの上方に、金属製の網を備えた水切りフィルタを配置し、前記バブリング水の飛沫が、前記ダクトの排気風量V(m/min)に吸引されて、前記水切りフィルタに付着するようにするとよい。
(8)上記目的を達成するために、本発明の火の粉遮断装置は、固体燃料を用いた調理器具から発生した火の粉を遮断して、ダクトの入口に到達しないようにする火の粉遮断装置であって、複数の孔が設けられた排気パネル上にバブリング水の層を形成する構成となっており、前記調理器具の上方に設置された水フィルタと、前記水フィルタの周囲を覆うフードと、前記水フィルタを通過した空気を排気する前記ダクトと、前記ダクトの排気風量V(m/min)を生じさせるファンと、を含み、a)前記ダクトの排気風量V(m/min)を設定すること、b)前記排気パネルに設けられた複数の孔を構成すること、の少なくとも一方により、前記バブリング水の層が、前記火の粉を消火することが可能な厚さとなるようにしてある。
(9)好ましくは、上記(8)の火の粉遮断装置において、前記ダクトの排気風量V(m/min)が、下記式1によって算出されるようにするとよい。
V(m/min)=N*K*Q・・・1
但し、Nは定数、Kは論理排ガス量、Qは固体燃料の発熱量である。
(10)好ましくは、上記(9)の火の粉遮断装置において、上記式1中の定数Nの値を40以上100以下にするとよい。
(11)好ましくは、上記(8)又は(9)の火の粉遮断装置において、上記b)の前記排気パネルが、複数の第1孔が設けられた第1パネルと、前記第1孔よりも直径の小さい複数の第2孔が設けられた第2パネルと、を含み、前記第1孔の上に前記第2孔が重なって1つの孔を構成することにより、前記バブリング水の層を厚くするとよい。
(12)好ましくは、上記(8)又は(9)の火の粉遮断装置において、上記b)の前記排気パネルに設けられた複数の孔の周縁部を、上方に向かって隆起させて、各孔の内面をテーパー状とすることにより、前記バブリング水の層を厚くするとよい。
(13)好ましくは、上記(11)又は(12)の火の粉遮断装置において、上記式1中の定数Nの値を40以上80以下にするとよい。
(14)好ましくは、上記(8)〜(13)のいずれかの火の粉遮断装置において、前記排気パネルの上方に、金属製の網を備えた水切りフィルタを配置し、前記バブリング水の飛沫が、前記ダクトの排気風量V(m/min)に吸引されて、前記水切りフィルタに付着するようにするとよい。
本発明の火の粉遮断方法及び装置によれば、火の粉を効果的に遮断してダクト火災を確実に防止することができる。これにより、固体燃料を用いた調理器具と、固体燃料を用いない調理器具とのダクトを共用することが可能となる。この結果、固体燃料を用いた調理器具を厨房に設置するための労力及び費用が軽減される。
図1は、本発明の一実施形態に係る火の粉遮断装置を示す概略図である。 図2(a)は、上記火の粉遮断装置を構成する水フィルタを示す断面図である。図2(b)は、上記水フィルタを構成するパンチングパネルを示す拡大図である。 図3(a)は、上記パンチングパネルを示す斜視図である。図3(b)は、上記パンチングパネルの孔の構成を示す部分断面図である。図3(c)は、上記パンチングパネルの他の孔の構成を示す部分断面図である。
以下、本発明の一実施形態に係る火の粉遮断方法及び装置について、図面を参照しつつ説明する。まず、火の粉遮断装置について説明する。次に、この装置を用いて実施される火の粉遮断方法について説明する。
<火の粉遮断装置>
図1に示すように、本実施形態の火の粉遮断装置1は、例えば、焼鳥屋、うなぎ屋、焼肉屋、牛タン屋、ピザ屋、焼き魚屋などの焼き物を調理するための厨房に設けられる。火の粉遮断装置1は、例えば、炭、薪、藁などの固体燃料を使用する調理器具5に適用される。調理器具5は、例えば、焼鳥を調理するための炭焼鳥器である。固体燃料を使用する調理器具5の排気には、煙、臭い、油脂分の他に火の粉が含まれる。火の粉遮断装置1は、煙、臭い、油脂分を除去し、さらに火の粉を遮断する機能を有する。
本実施形態の火の粉遮断装置1は、水フィルタ10、フード2、ダクト3及びファン4を含む。水フィルタ10及びフード2は、調理器具5の上方に位置するように天井6に設置される。フード2は、水フィルタ10の周囲を覆う。水フィルタ10は、天井6を介してダクト3の入口3aに結合される。ダクト3の途中には、ファン4が取り付けられる。なお、火の粉遮断装置1は、単一のファン4に対応して、複数のダクト3及び水フィルタ10を設置する構成としてもよい。
ファン4は、電力の供給を受けて作動し、水フィルタ10に対するダクト3の排気風量V(m/min)を生じさせる。ファン4が作動することにより、調理器具5の排気は、水フィルタ10内に吸引され、ダクト3を通過して外部に排出される。
図2(a)に示すように、水フィルタ10は、本体部10A及び水槽部10Bを含む。本体部10A及び水槽部10Bは、いずれも折り曲げられた金属板によって構成される。図示しないが、本体部10A及び水槽部10Bは、図面の奥行方向に長く延びる。水槽部10Bには、調理器具5の排気を吸引するための2つの吸気口11が設けられる。吸気口11は、図面の奥行方向に長く延びる。
本体部10Aと水槽部10Bとの境界は、パンチングパネル(排気パネル)12によって仕切られる。図2(b)及び図3(a)に示すように、パンチングパネル12は、調理器具5の排気を通過させるための多数の孔12aが設けられる。図2(a)に示すように、本体部10A内には、複数のノズル13及び複数の水切りフィルタ14が設けられる。ノズル13は、パンチングパネル12の上方に配置される。水切りフィルタ14は、ノズル13の上方に配置される。水切りフィルタ14は、金属製の網によって構成される。
図1に示すように、ノズル13は、図1に示す給水管18に接続される。給水管18の途中には、電動弁17が設けられる。電動弁17が開くことにより、ノズル13に水が供給される。電動弁17は、制御盤16からの指令に基づいて開閉動作する。火の粉遮断装置1のユーザは、制御盤16を操作して、通常運転又は洗浄運転のいずれかを選択することが可能である。ユーザが通常運転を選択した場合、制御盤16は、ファン4の作動中に電磁弁17を開き、一定量の水をノズル13に供給する。ノズル13から供給された水は、パンチングパネル12の上に溜り、排気風量V(m/min)によって吸引される。これにより、図2(a)、(b)に示すバブリング水BWの層が、パンチングパネル12の上に形成される。一方、ユーザが洗浄運転を選択した場合、制御盤16は、一定の時間、ノズル13から水を噴射させて、本体部10A及び水槽部10Bの内部を洗浄する。
さらに、火の粉遮断装置1のユーザは、制御盤16を操作して、火災抑止運転を選択することが可能である。図1に示すように、水フィルタ10の本体部10A内には、温度センサ15が配置される。この温度センサ15は、制御盤16に電気的に接続される。ユーザが火災抑止運転を選択した場合、制御盤16は、温度センサ15の検出結果に基づき、ダクト3の入り口3a付近の温度を監視する。温度センサ15が異常高温を検出した場合、制御盤16は、ランプ及びブザーによって火災を報知する。さらに、制御盤16は、一定の時間、ノズル13から水を噴射させて、ダクト3内の火災を抑止する。なお、制御盤16は、図示しない自動消火装置の制御盤と通信する構成にしてもよい。この場合、ダクト3内の火災は、例えば、自動消火装置が消火剤を噴射させることにより抑止される。
図1に示すように、水フィルタ10の水槽部10Bは、排水管19に接続される。この排水管19は、床7に埋設された側溝8に連通する。ノズル13から供給された水は、パンチングパネル12の孔12aを通って、水槽部10B内に流れる。水槽部10B内に流れた水は、排水管19を通って、側溝8に排出される。
<火の粉遮断方法>
火の粉遮断装置1によって火の粉を遮断するためには、図2(b)に示すバブリング水BWと火の粉との接触時間を長くする必要がある。バブリング水BWの層の厚さTがより大きくなれば、バブリング水BWと火の粉との接触時間はより長くなる。さらに、図2(a)に示すように、バブリング水BWの飛沫が水切りフィルタ14に付着することで、粉末状の木炭片が物理的に遮断される。また、遮断された木炭片が燻焼状態であっても、水切りフィルタ14に付着した水によって確実に消火される。
本実施形態の火の粉遮断方法は、下記a)、b)の少なくとも一方により、バブリング水BWの層が、火の粉を消火することが可能な厚さTとなるようにしている。
a)ダクト3の排気風量V(m/min)を設定すること
b)パンチングパネル12に設けられた多数の孔12aを構成すること
・第1実施形態
上記a)のダクト3の排気風量V(m/min)は、下記式1により算出される。
V(m/min)=N*K*Q・・・1
但し、Nは定数、Kは論理排ガス量、Qは固体燃料の発熱量である。
例えば、固体燃料が木炭である場合、定数N=75、論理排ガス量K=0.96mとすることができる。そして、固体燃料の発熱量Q=33kWと仮定すると、ダクト3の排気風量V(m/min)は、下記式2の値となる。
V=(75*0.96*33)/60=39.6(m/min)・・・2
上記式2中の定数Nは、40以上100以下であるのが好ましい。定数Nが40未満の場合は、排気風量V(m/min)が小さくなりすぎてしまい、火の粉を消火することが可能なバブリング水BWの層の厚さTが得られない。例えば、定数Nを50以上とすると、バブリング水BWの層の厚さTが大きくなるので好ましい。一方、定数Nが100超の場合は、排気風量V(m/min)が大きくなりすぎてしまい、パンチングパネル12上にバブリング水BWの層が形成されなくなってしまう。
・比較例
ここで、第1実施形態の比較対象となる従来技術について説明する。水フィルタ10は、火の粉を生じさせない従来の厨房設備の排気から煙、臭い及び油脂分を除去するために用いられていた。例えば、厨房設備がガスコンロである場合、定数N=40、論理排ガス量K=0.93mとすることができる。そして、気体燃料の発熱量Q=33kWと仮定すると、ダクト3の排気風量V(m/min)は、下記式3の値となる。
V=(40*0.93*33)/60=20.46(m/min)・・・3
・第2実施形態
上記式2、3の結果を比較すると、火の粉の遮断に必要なダクト3の排気風量V=39.6(m/min)は、油脂分等の除去に必要なダクト3の排気風量V=20.46(m/min)の約2倍となる。このため、火の粉を遮断する場合は、燃料の発熱量Qあたりの処理風量も従来技術の2倍となる。すなわち、上記a)のみによって、バブリング水BWの層の厚さTを大きくする場合は、水フィルター10やファン4などの設備も大きくなってしまう。このため、ダクト3の排気風量V(m/min)を小さく抑えつつ、バブリング水BWの層の厚さTを大きくすることが好ましい。
そこで、上記a)の方法に、上記b)の方法を併用することが好ましい。すなわち、パンチングパネル12の孔12aを、単純な打ち抜き孔から特殊な構成に変更することで、バブリング水BWの層の厚さTを大きくすることができる。
例えば、図3(b)に示すパンチングパネル12は、複数枚のパネル21、22・・・を重ねた構成となっている。第1パネル21には、第1孔21aが設けられる。第2パネル22には、第2孔22aが設けられる。第1孔21aと第2孔22aとは、同一の直径を有するが、互いの中心位置が若干ずれている。第1孔21aと第2孔22aとは、互いの一部が重なって、図3(a)に示す単一の孔12aを構成する。この孔12aは、第1及び第2孔21a、22aを合計した深さDを有する。重ねられるパネル21、22・・・の枚数が多くなるほど、孔12aの深さDは大きくなる。好ましくは、孔12aの深さDは、第1及び第2孔21a、22aの直径を超える大きさとする。
孔12aの深さDが大きくなることにより、パンチングパネル12上の水が孔12aを通過するときの抵抗が増大する。これにより、孔12aを通過する水の量が少なくなる。この結果、パンチングパネル12上に水が溜まりやすくなり、バブリング水BWの層の厚さTは大きくなる。また、第1孔21aと第2孔22aとがずれた状態で単一の孔12aを構成するので、水が孔12aを通過するときの抵抗は、より増大する。この結果、バブリング水BWの層の厚さTは、さらに大きくなる。パンチングパネル12を構成するためのパネル21、22・・・の枚数を増減させることで、バブリング水BWの層の厚さTを調整することが可能である。
一方、図3(c)に示すように、パンチングパネル12の孔12aの周縁部を、上方に向かって隆起させて、孔12aの内面をテーパー状にしてもよい。この構成により、孔12aの深さDが増大する。さらに、テーパー状の孔12aは、入口の直径が大きく、出口の直径が小さい。調理器具5の排気は、直径の大きい入口から入り、直径の小さい出口から出るので、パンチングパネル12の排気抵抗は、小さくなる。この結果、バブリング水BWの層の厚さTは大きくなる。
上記b)に従って、パンチングパネル12の孔12aを図3(b)、(c)に示す特殊な構成とした場合は、バブリング水BWの層の厚さTが大きくなる。これにより、上記a)のダクト3の排気風量V(m/min)の計算に用いられる定数Nの値を小さくすることが可能となる。
例えば、固体燃料が木炭である場合、定数N=60、論理排ガス量K=0.96mとすることができる。そして、固体燃料の発熱量Q=33kWと仮定すると、ダクト3の排気風量V(m/min)は、下記式4の値となる。
V=(60*0.96*33)/60=31.68(m/min)・・・4
上記a)、b)の両方を併用することにより、上記式4中の定数Nを80未満にすることができる。つまり、水フィルター10やファン4などの設備を大きくすることなく、バブリング水BWの層の厚さTを大きくすることが可能となる。
<作用効果>
本実施形態の火の粉遮断方法及び装置によれば、火の粉を効果的に遮断してダクト火災を確実に防止することができる。これにより、固体燃料を用いた調理器具5と、固体燃料を用いない調理器具とのダクトを共用することが可能となる。すなわち、固体燃料を用いた調理器具5に専用のダクトを設ける必要がない。同一の建物内に設けられたダクト配管網に、固体燃料を用いた調理器具5を接続することができる。この結果、固体燃料を用いた調理器具5を厨房に設置するための労力及び費用が軽減される。また、同一の建物内に設置された多数の調理器具の排気を集合させることが可能となる。
また、上記a)、b)の両方を併用することにより、水フィルター10やファン4などの設備を大きくしないで、バブリング水BWの層の厚さTを大きくすることができる。
さらに、バブリング水BWの飛沫が水切りフィルタ14に付着することにより、粉末状の木炭片を物理的に遮断し、及び燻焼状態の木炭片を確実に消火することが可能となる。
1 火の粉遮断装置
10 水フィルタ
10A 本体部
10B 水槽部
11 吸気口
12 パンチングパネル(排気パネル)
12a 孔
13 ノズル
14 水切りフィルタ
15 温度センサ
16 制御盤
17 電動弁
18 給水管
19 排水管
21 第1パネル
21a 第1孔
22 第2パネル
22a 第2孔
2 フード
3 ダクト
3a 入口
4 ファン
5 調理器具
6 天井
7 床
8 側溝
BW バブリング水
T バブリング水の層の厚さ

Claims (8)

  1. 固体燃料を用いた調理器具から発生した火の粉を遮断して、ダクトの入口に到達しないようにする火の粉遮断方法であって、
    排気を行うためのフード、ダクト、ファン、及び排気中の油脂分を除去するための水フィルタが用いられ、
    前記水フィルタは、複数の孔が設けられた単一の排気パネルのみを備え、前記排気パネル上にバブリング水の層を形成する構成となっており、前記排気パネルは、1枚のパネル又は隙間なく重ねられた複数枚のパネルからなり、
    a)前記ダクトの排気風量V(m/min)を設定すること、
    b)前記排気パネルに設けられた複数の孔を構成すること、
    方により、前記バブリング水の層が、前記火の粉を消火することが可能な厚さとなるようにし
    上記a)の前記ダクトの排気風量V(m /min)が、下記式1によって算出され、
    V(m /min)=N*K*Q・・・1
    但し、Nは定数、Kは論理排ガス量、Qは固体燃料の発熱量であり、
    上記式1中の定数Nの値を40以上80以下とした、火の粉遮断方法。
  2. 上記b)の前記排気パネルが、複数の第1孔が設けられた第1パネルと、複数の第2孔が設けられた第2パネルと、を含み、前記第1パネルと前記第2パネルとが隙間なく重なって前記第1孔と前記第2孔と1つの孔を構成することにより、前記バブリング水の層を厚くする、請求項に記載の火の粉遮断方法。
  3. 上記b)の前記排気パネルに設けられた複数の孔の周縁部を、上方に向かって隆起させて、各孔の内面をテーパー状とすることにより、前記バブリング水の層を厚くする、請求項に記載の火の粉遮断方法。
  4. 前記排気パネルの上方に、金属製の網を備えた水切りフィルタを配置し、前記バブリング水の飛沫が、前記ダクトの排気風量V(m/min)に吸引されて、前記水切りフィルタに付着するようにした、請求項1〜のいずれか1項に記載の火の粉遮断方法。
  5. 固体燃料を用いた調理器具から発生した火の粉を遮断して、ダクトの入口に到達しないようにする火の粉遮断装置であって、
    複数の孔が設けられた単一の排気パネルのみを備え、前記排気パネル上にバブリング水の層を形成する構成となっており、前記排気パネルが、1枚のパネル又は隙間なく重ねられた複数枚のパネルからなる、前記調理器具の上方に設置された水フィルタと、
    前記水フィルタの周囲を覆うフードと、
    前記水フィルタを通過した空気を排気する前記ダクトと、
    前記ダクトの排気風量V(m/min)を生じさせるファンと、を含み、
    a)前記ダクトの排気風量V(m/min)を設定すること、
    b)前記排気パネルに設けられた複数の孔を構成すること、
    方により、前記バブリング水の層が、前記火の粉を消火することが可能な厚さとなるようにし
    上記a)の前記ダクトの排気風量V(m /min)が、下記式1によって算出され、
    V(m /min)=N*K*Q・・・1
    但し、Nは定数、Kは論理排ガス量、Qは固体燃料の発熱量であり、
    上記式1中の定数Nの値を40以上80以下とした、火の粉遮断装置。
  6. 上記b)の前記排気パネルが、複数の第1孔が設けられた第1パネルと、複数の第2孔が設けられた第2パネルと、を含み、前記第1パネルと前記第2パネルとが隙間なく重なって前記第1孔と前記第2孔と1つの孔を構成することにより、前記バブリング水の層を厚くした、請求項に記載の火の粉遮断装置。
  7. 上記b)の前記排気パネルに設けられた複数の孔の周縁部を、上方に向かって隆起させて、各孔の内面をテーパー状とすることにより、前記バブリング水の層を厚くした、請求項に記載の火の粉遮断装置。
  8. 前記排気パネルの上方に、金属製の網を備えた水切りフィルタを配置し、前記バブリング水の飛沫が、前記ダクトの排気風量V(m/min)に吸引されて、前記水切りフィルタに付着するようにした、請求項のいずれか1項に記載の火の粉遮断装置。
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