JP2012098021A - 厨房の煙及びダストの除去装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】排煙の燃焼を効率的に行なうと共に燃焼エネルギーの効率的利用とダストの除去を可能とする。
【解決手段】グリルから出る煙をアフタバーナBで焼却する装置において、アフタバーナBで焼却した煙の室内へのオーバーフローを防止すべく、2枚のパンチング板の窓穴の重なり度合いの変わる開閉傘を設けたので、排煙が多い場合は全開して室内へのオーバーフローを防止でき、逆に排煙が少なく燃焼熱が低い場合は、全閉して燃焼熱の排出を抑制し、燃焼温の低下を防止できる。また、アフタバーナBの燃焼熱が絞り手段6で集中し、この中を排煙が通過するので、排煙が確実に焼かれると共に冷却水管を流れた湯を給湯器に供給でき、熱交換器10で加熱された湯をシャワー状に散水したり、ミストにして噴霧するので、油脂成分でも確実に溶かして落とすことができる。
【選択図】図4

Description

本発明は、厨房、特に炭焼き器を使用する厨房における煙及びダストの除去装置に関する。
近年都市部飲食店において油煙、白煙、臭い、熱風、ダスト(粉塵)の拡散が数多く問題化されているので、特に炭焼き器に於ける串焼き、うなぎのかば焼き等の問題に取組み解決する手段を講じた。
炭焼き器に於いては、食材及び食材につける各種タレ、ラード油等未燃焼油脂分が炭の上に落ちるので、より多くの白煙及び炭火より灰成分を巻き上げ、煙及びダストを排出する。
特開2009-22665号
そこで、特許文献1に記載のように、グリル庫内の食材を加熱するグリルバーナのほかに、排気通路を流れる煙を焼くアフタバーナを備え、前記アフタバーナとグリルバーナを共に燃焼させる煙浄化モードとグリルバーナのみを燃焼させる省エネモードとを選択する為のモード選択手段と、を具備するグリルが知られている。
しかしながら、前記アフタバーナとペアを成す触媒フィルタは、多数の貫通穴が形成された耐熱性のセラミック板に白金などの酸化触媒を担持させたもので、その上流側に設けられた前記アフタバーナにより加熱されて活性化し、煙が触媒フィルタを通過するときに煙を酸化して無煙無臭化するものである。
また、触媒フィルタを通過した廃熱は廃棄されるだけで有効利用されていないので、不経済である。
本発明の技術的課題は、このような問題に着目し、高価な白金を使用する必要の無い安価な装置を実現するために排煙の燃焼を効率的に行なうと共に燃焼エネルギーの効率的利用とダストを効果的に除去可能とし、触媒は念のため設けておけば足り、また排煙量に応じて風量調節することで煙のオーバーフロー防止と煙の燃焼不良防止を可能とすることにある。
請求項1は、グリルバーナのほかに排煙を焼くアフタバーナを備えると共に、前記アフタバーナの発熱や煙を集める絞り手段を備えた装置において、
前記絞り手段から排出される燃焼熱で加熱される冷却水管を流れて加熱された湯を給湯器に供給するように配管されていることを特徴とする排煙処理装置である。前記絞り手段は、例えば断面ハ型など、断面積が徐々に絞られた形状をしている。
請求項2は、前記の冷却水管を通過した燃焼熱で加熱されるラジエーターを設け、前記ラジエーターで加熱された温水をシャワー状又はミスト状に散水することによって、排煙に混在しているダストを洗い落とすように構成してなることを特徴とする請求項1に記載の排煙処理装置である。
請求項3は、前記絞り手段の次の開閉手段は、2枚のパンチング板を配設し、かつ少なくとも1枚のパンチング板を動作させて窓穴の重なり度合いを変えて排煙の通過量を調節可能にしたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の排煙処理装置である。
請求項4は、グリルバーナを設置する燃焼室であって、調理や出し入れの妨げとならないように、少なくとも手前をエアカーテンで仕切り、他を透明の耐熱ガラスで囲ってなることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかに記載の排煙処理装置である。
請求項1のように、徐々に絞られた断面形状の絞り手段の中を排煙が通過するので、アフタバーナで排煙を焼いた発熱や煙を効果的に集中でき、排煙が確実に焼かれて白い煙が消失する。したがって、触媒は念のため設ける程度で足りる。しかも、この絞り手段を通過し排出される燃焼熱で加熱される冷却水管を流れて加熱された湯を給湯器に供給するように配管されているので、排煙を焼いたアフタバーナの廃熱を給湯に有効に利用でき、結果的にエネルギー効率が向上する。
請求項2のように、前記の冷却水管を通過した燃焼熱で加熱されるラジエーターを設け、前記ラジエーターで加熱された温水をシャワー状又はミスト状に散水することによって、排煙に混在しているダストを洗い落とすので、ダストを温水で確実に洗い落とすことができるほか、冷却水管とラジエーターである程度冷却後に排煙が排出されるため、排煙の処理が容易になる。
請求項3のように、前記絞り手段の次に配設される開閉手段は、2枚のパンチング板を配設し、かつ少なくとも1枚のパンチング板をスライドさせて窓穴の重なり度合いを変えて排煙の通過量を調節可能にしたので、煙の発生量に応じて常に最適の状態で後段各部を運転できる。また、煙の発生量が多い場合は、全開にすると、室内への煙のオーバーフローを防止でき、逆に煙の発生量が少ない場合は、全閉にすると、燃焼熱の排出を抑制して燃焼温の低下を防止でき、煙の燃焼不良を防止できる。
請求項4のように、排煙を焼くアフタバーナの前段のグリルバーナにおいて、少なくとも手前をエアカーテンで仕切り、他を透明の耐熱ガラスで囲ってあるので、調理や出し入れの妨げとならないし、透明の耐熱ガラスを透して調理の様子や燃焼室の状態を監視できる。エアカーテンは、グリルバーナの燃焼用の酸素供給の役目も兼ねている。
本発明装置の全容を示す模式断面図である。 図1の装置の要部の組立て状態を示す模式断面図である。 図2の受け傘までの分解斜視図である。 本発明装置の全容を示す模式断面図である。 図4の装置の通風量調節構造を示す模式断面図である。
次に本発明による厨房の煙及びダストの除去装置が実際上どのように具体化されるか実施形態を詳述する。図1は全容を示す模式断面図、図2は要部の組立て状態を示す模式断面図、図3は図2の受け傘までの分解斜視図である。
本発明装置は、下部から上部までユニットの積み重ね方式で容易に組立て取り外しができ、またアフターサービスや点検・保守も容易である。そのために、高さ調節できる設置台1の上に、エアカーテンCを吹きだし、中央上部に吸い込み口2を有するグリル枠3、アフタバーナB、該アフタバーナBで加熱されるすだれを寝かせた形状のステンレス丸棒4、公知のセラミックプレート5、絞り傘6、間隔7を置いて配設される受け傘8、冷却水管9と熱交換器(ラジエーター)10を順次積み重ねることで組み立てる。
間隔7を設ける手段は図示されていないが、絞り傘6の上端四隅に上向きの支柱を立てたり、受け傘8に下向きの支柱を立てて、スペーサにすることができる。
このように積層して組立てると、排煙は、アフターバーナーBとステンレス丸棒4の隙間を通過上昇した後、多孔質のセラミックプレート5の多孔で燃焼される。次いで、台形状に絞られた絞り傘6で燃焼熱と排煙が集中した後、受け傘8で反射・加熱・膨張して、白煙は完全に焼失する。
膨張した気体は、絞り傘6と受け傘8間の間隙7を通過して、図1のように渦型かつ頭切ピラミッド状に巻いた冷却水管9で一次冷却された後、ラジエーター10中を流れる二次冷却水で更に冷却される。一次冷却の際に冷却水管9を通過して加熱されてなる湯は給湯器などに供給されて、洗浄器・湯洗浄へと再利用される。なお、温度は70℃〜90℃になるように、バブル操作により調整される。
熱交換器10を通過して40℃〜50℃に加温されて成る二次冷却水は、図1のように排気ダクト12中の外部洗浄ノズルN…に配管し、シャワー状に散水したりミストにして噴霧し、粉塵をたたき落とす。
図示実施形態では、ノズルN…は3段設けてある。また、ファンfで吸い上げられた空気や粉塵は、建物の壁11を通過して、外部の排気ダクト12に吸い込まれシャワー状の散水14やミストで、底部に溜まった水W中に粉塵が叩き落とされる。
その後、Uターンして上昇し、触媒フィルター13で脱臭した後に、ファンFで屋外に排気される。なお、白抜き矢印のように、フード中の空気も一緒に吸い込むようになっているが、ダンパーを設けて遮断してもよい。
以上のように、排煙の燃焼効率を向上させる為、先ずステンレス丸棒4で排煙を燃焼した後、上部セラミックプレート5により低燃料焼却法を用いる。熱源は図3からも明らかなように、ガスを用いた。ステンレス丸棒4で燃焼させ、セラミックプレート5で燃焼ムラを無くし、より良い燃焼を促す。
また本発明装置は、オープン形態で流気体の完全且つ効果的な焼却処分装置とするべく、実線矢印で示す流気体(煙を含む空気の流れ)を効果的にかつ完全に焼却処理する方法として、設置台1下部より空気を吸い込み、炭コンロ(グリル)にて発生した煙と共に上昇し、上部に装備されるアフターバーナーBのすき間を通過し、バーナーBにて熱せられた丸棒(網状)4及びセラミックプレート5にて燃焼するので、未燃油分は、焼失、消煙、消臭が行われる。
しかも開閉扉がなく、オープン方式の為、食材を焼き昨らひっくり返したり、下げたりが自由で、焼き具合等を透明な強化耐熱ガラスG越しに見える為、焼き具合、焼きムラなく調理が可能である。
さらに、燃焼時の煙のオーバーフローを防ぐ為、手や鍋や食材などを出し入れする開口の上部よりブロー空気を送ってエアカーテンCで仕切り、装置外への煙の流出を防ぐと共に、燃焼に要する酸素の供給を行い、コンロの燃焼効率、及び炭焼き効率を上げる動きを行う。
燃焼室には外部より一目出来るデジタル温度計を取り付け、温度センサーにて、より良き燃焼効率で焼却しているかを検出でき、バーナー口は、立ち消え防止装置を備え、かつのぞき窓にて燃焼状態を確認する事が可能である。したがって、デジタル管理が可能である。
なお本発明は、炭焼コンロ以外の使用をさまたげるものでは無い。
図4は改良装置の全容を示す模式側面図、図5は図4の装置の通風量調節構造の詳細を示す模式断面図である。図のように、グリル枠3、アフタバーナB、該アフタバーナBで加熱されるすだれを寝かせた様なステンレス丸棒から成る焼部パイプ4、念のため設けた酸化触媒15を備えており、アフタバーナBには燃料ガスが供給される。
絞り傘6と冷却水管9との間には、開閉傘16を水平に配置してある。この開閉傘16は、2枚のパンチング板から成り、少なくとも1枚のパンチング板からは取っ手が延びていて、パンチング板の窓穴の重なり度合いを変えて排煙の通過量を調節できるようになっている。外周の傾斜ひさし16' の外側は、パンチング板の窓穴を通過できずにオーバーフローした排煙が通過上昇できるように、隙間を開けてある。
結局、この開閉傘16を通過した熱風で冷却水管9を加熱し、その後の熱で熱交換器(ラジエーター)10を加熱する。
したがって、排煙は、アフターバーナーBと焼部パイプ4の隙間を通過上昇して燃焼した後、酸化触媒15で全部酸化され、完全な排煙燃焼が期待できる。
次いで、台形状に絞られた絞り傘6で燃焼熱が集中して煙が完全に燃焼した後、2枚のパンチング板の窓穴の重なり度合いを調節する開閉傘16を通過した燃焼熱で、渦型かつ頭切ピラミッド状に巻いた冷却水管9で一次冷却された後、ラジエーター10中を通過する二次冷却水で更に冷却される。
なお、燃焼用温度センサーS1は燃焼用デジタル温度計17に接続され、排気用温度センサーS2は排気用デジタル温度計18に接続されている。19は炭焼き場である。
グリル19から出る煙が多いときは、開閉傘16を開けると、ファンfが高速回転してダクト12内もフル運転状態となり、かつひさし16' の周囲が開いていることも手伝って、煙が室内にオーバーフローするのを防いでいる。
逆にグリル19から出る煙が少ない場合は、2枚のパンチング板から成る開閉傘16の窓穴を、取っ手の操作で絞ると、ファンfの回転がおちると共にダクト12内も低運転状態となる。しかも、排煙が少なく燃焼熱も低くなるので、開閉傘16を閉じて燃焼熱の排出を抑制し、燃焼温の低下を防止している。
熱交換器10を通過した二次冷却水は、図4のように天井部の他に側壁上下にも配設されたノズルN…に配管し、シャワー状に散水したり、ミストにして噴霧し、粉塵をたたき落とす。この際、熱交換器10で加熱された湯で洗浄するので、油脂成分でも確実に溶かして落とすことができる。
なお、20は洗浄用給湯タンクで、前記熱交換器10から給湯される。21はガイド板、22はポンプである。
以上のように本発明によると、白煙とならないよう排煙の燃焼を効果的に行えると共に、燃焼エネルギーの効率的利用とダストの除去を容易に実現できる。また、煙の室内へのオーバーフローを防止すべく、2枚のパンチング板の窓穴の重なり度合いの代わる開閉傘を設けたので、排煙が少なく燃焼熱が低い場合は、開閉傘を閉じて燃焼熱の排出を抑制して燃焼温の低下を防止できる。
3 グリル枠
B アフタバーナー
4 丸棒
5 セラミックプレート
6 絞り傘
7 間隔
8 受け傘
9 冷却水管
10 熱交換器
12 ノズルダクト
N ノズル
16 開閉傘
16’ ひさし
19 炭焼き場

Claims (4)

  1. グリルバーナのほかに排煙を焼くアフタバーナを備えると共に、前記アフタバーナの発熱や煙を集める絞り手段を備えた装置において、
    前記絞り手段から排出される燃焼熱で加熱される冷却水管を流れて加熱された湯を給湯器に供給するように配管されていることを特徴とする排煙処理装置。
  2. 前記の冷却水管を通過した燃焼熱で加熱されるラジエーターを設け、前記ラジエーターで加熱された温水をシャワー状又はミスト状に散水することによって、排煙に混在しているダストを洗い落とすように構成してなることを特徴とする請求項1に記載の排煙処理装置。
  3. 前記絞り手段の次に設けた開閉手段は、2枚のパンチング板を配設し、かつ少なくとも1枚のパンチング板を動作させて窓穴の重なり度合いを変えて排煙の通過量を調節可能にしたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の排煙処理装置。
  4. グリルバーナを設置する燃焼室であって、調理や出し入れの妨げとならないように、少なくとも手前をエアカーテンで仕切り、他を透明の耐熱ガラスで囲ってなることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかに記載の排煙処理装置。
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