JP6747836B2 - 磁気センサおよびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、磁気センサおよびその製造方法に関し、特に、垂直方向の磁界成分を水平方向に変換する軟磁性体を有する磁気センサおよびその磁気センサを品質ばらつき少なく製造する方法に関する。
磁気抵抗効果素子を用いた磁気センサは、例えば携帯電話機やスマートフォン等のモバイル機器に組み込まれて、地磁気を検出するための地磁気センサとして用いることができる。地磁気センサは、水平面内において直交するX軸方向及びY軸方向と、水平面に直交する垂直方向(Z軸方向)との磁界成分をそれぞれ検出することができるように構成されている。
特許文献1には、垂直方向の磁界成分を検出することができる磁気センサについて記載されている。しかしながら、特許文献1に記載される磁気センサは、垂直方向の磁界を水平方向の磁界に変換する軟磁性体のアスペクト比(高さ寸法/幅寸法)を1.5倍から4倍程度に大きくすることが必要であった。このため、外部から強磁界が印加された場合等、軟磁性体の磁化方向が高さ方向に向きやすくなり、また、軟磁性体の高さ方向に残留磁化が発生する。これにより軟磁性体の高さ方向におけるBHカーブのヒステリシスが増大し、磁気センサのオフセットの発生等によりセンサ感度が低下するという問題が生じる。
このような問題を解決しうる磁気センサとして、特許文献2には、基板に形成された磁気抵抗効果素子と、前記基板の前記磁気抵抗効果素子が形成された面から離れる方向に延出する1対の軟磁性体とを有し、前記基板の前記面内において直交する方向を第1の方向と第2の方向としたときに、前記磁気抵抗効果素子は、磁化方向が固定された固定磁性層と、外部磁界により磁化方向が変化する自由磁性層とを有し、前記固定磁性層の磁化方向が前記第1の方向に向けられるとともに、1対の前記軟磁性体の下面側において、1対の前記軟磁性体の前記第1の方向の中心位置と前記磁気抵抗効果素子の前記第1の方向の中心位置とが重ならない位置に設けられており、1対の前記軟磁性体は、前記第1の方向に互いに離間して対向するとともに、1対の前記軟磁性体の下面側において接続されている磁気センサが記載されている。
特許文献2に記載される磁気センサによれば、1対の軟磁性体が設けられて、一方の軟磁性体の上面側から下面側を経由して他方の軟磁性体の上面側に至る磁路が形成される。よって、強い外部磁界が加えられた場合であっても、1対の軟磁性体の磁化方向が高さ方向に向きにくくなり、また、1対の軟磁性体の高さ方向に残留磁化が発生しにくくなることから、1対の軟磁性体のヒステリシスの増大を抑制できる。したがって、1対の軟磁性体により垂直方向の磁界成分を基板面内方向に変換するとともに、磁気センサのオフセットの発生等による感度の低下を抑制して良好なセンサ感度を得ることができる。
国際公開第2011/068146号 特開2015−203647号公報
特許文献2に記載される磁気センサは、上記のように、1対の軟磁性体の高さ方向に残留磁化が発生しにくくなるため、良好なセンサ感度を有することができる。しかしながら、後述するように、特許文献2に記載される磁気センサは、1対の軟磁性体と磁気抵抗効果素子との相対位置の変化が、磁気抵抗効果素子に印加される磁界の強度に与える影響が大きい。このため、特許文献2に記載される磁気センサでは、各構成要素の形状精度や配置精度が十分に高めることが、この磁気センサの本来の機能を適切に発揮させるために求められることが明らかになった。
本発明は、特許文献2に記載される良好なセンサ感度を有する磁気センサが本来の機能を適切に発揮しやすくなるように、構造上の改善が行われた磁気センサを提供することを目的とする。また、本発明は、そのような構造上の改善が行われた磁気センサを製造する方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために提供される、本発明は、一態様として、基板の一面である第1面の上に位置し、前記第1面の面内方向の一つである第1方向に沿った感度軸を有する磁気抵抗効果素子と、前記磁気抵抗効果素子に対する相対位置が規定された最近位部を備え、前記磁気抵抗効果素子に対して非接触に設けられた位置決め用軟磁性体と、前記第1方向に沿って並置され、それぞれ前記第1面から離れる向きに延出する1対の軟磁性体とを備え、前記1対の軟磁性体は、前記位置決め用軟磁性体に磁気的に接続されてなることを特徴とする磁気センサである。
第1面の法線方向の磁界は、1対の軟磁性体を流れるように集磁されるともに流れ方向が変換されて、位置決め用軟磁性体から第1面の面内方向の磁界として磁気抵抗効果素子に印加される。上記の構成を有する磁気センサでは、この磁気抵抗効果素子に印加される磁界の強さは、特許文献2に記載される構造を備える磁気センサに比べて、1対の軟磁性体と磁気抵抗効果素子との相対位置の変化に影響されにくい。したがって、上記の構成を有する磁気センサは1対の軟磁性体の製造容易性に優れる。それゆえ、上記の構成を有する磁気センサは、低背化に対応し良好なセンサ感度を有し、しかも品質安定性が高い。
前記位置決め用軟磁性体の最近位部は前記第1面の法線方向に起立する直線状の面によって形成されてもよい。このような構成を有することにより、位置決め用軟磁性体の最近位部と磁気抵抗効果素子との相対位置を規定することが容易となる場合がある。
前記1対の軟磁性体を構成する2つの軟磁性体は連結部を介して一体に形成され、該連結部の前記第1方向に沿って延びる幅よりも前記位置決め用軟磁性体の幅が大きくてもよい。このような構成を有することにより、1対の軟磁性体と位置決め用軟磁性体との相対位置の許容範囲を広げることが容易となって、製造容易性に優れる磁気センサが得られやすい。
前記第1面への投影面において、前記位置決め用磁性体の最近位部は、前記磁気抵抗効果素子に重なるように形成されていてもよい。このような構成を有することにより、磁気抵抗効果素子に印加される磁界を強くすることができる場合がある。
前記位置決め用軟磁性体は、前記第1面の法線方向の長さ、すなわち位置決め用軟磁性体の厚さが5μm以下であってもよい。このように位置決め用軟磁性体が比較的薄い形状を有することにより、位置決め用軟磁性体と最近位部との相対位置のばらつきを50nm以下に抑えることが容易となる場合がある。
前記1対の軟磁性体を構成する2つの軟磁性体は、前記第1面に対してそれぞれ前記第1方向に沿って互いに逆向きに傾斜していてもよいし、前記1対の軟磁性体を構成する2つの軟磁性体の距離は、前記第1面から離間するにしたがって大きくなる構成であってもよい。こうした構成を有することにより、磁気センサの低背化とセンサ感度の向上とを両立させることが容易となる場合がある。
前記1対の軟磁性体と前記第1面との間に絶縁性の非磁性体が位置していてもよく、この場合において、前記1対の軟磁性体は、前記非磁性体の面の上に位置する軟磁性材料の堆積物を含んでいてもよい。本明細書において、「面の上に位置する」とは、面を構成する部材に直接的に接して位置する場合のみならず、当該面との間に介在部材(保護層、導体化処理により形成された層など)を挟んで位置する場合を含む。上記のような構成を備えることにより、磁気センサの製造容易性や形状精度が高まる場合がある。
前記位置決め用軟磁性体の最近位部は前記非磁性体によって覆われていてもよい。このような構成を備えることにより、最近位部と磁気抵抗効果素子との相対位置を規定することが容易となる場合がある。
前記1対の軟磁性体を構成する2つの軟磁性体のそれぞれは、前記位置決め用軟磁性体に磁気的に接続される側とは反対側に、前記第1対の軟磁性体を構成する2つの軟磁性体のそれぞれから前記第1方向に延びる延出部をさらに備えてもよい。延出部においても集磁することにより、磁気抵抗効果素子に印加される磁界を強めることができる場合がある。
前記磁気抵抗効果素子は、前記第1の軟磁性体に近位な第1の磁気抵抗効果素子と、前記第2の軟磁性体に近位な第2の磁気抵抗効果素子とを備え、前記磁気抵抗効果素子は、前記第1方向の一方に沿った向きに磁化が固定された固定磁性層と、外部磁界により磁化の向きが変化する自由磁性層とを有し、前記第1の磁気抵抗効果素子の前記固定磁性層の磁化の向きと、前記第2の磁気抵抗効果素子の前記固定磁性層の磁化の向きとは揃えられていてもよい。この場合において、前記第1の磁気抵抗効果素子と前記第2の磁気抵抗効果素子とは直列に接続されてハーフブリッジ回路を構成してもよい。
さらに、上記の磁気センサは、前記ハーフブリッジ回路を2つ備え、前記2つのハーフブリッジ回路はフルブリッジ回路を構成してもよい。前記フルブリッジ回路に含まれる2つの前記第1の磁気抵抗効果素子および2つの前記第2の磁気抵抗効果素子は前記第1方向に並置されていてもよい。ここで、フルブリッジ回路に含まれる全ての磁気抵抗効果素子の固定磁性層の磁化の向きが揃っている場合には、磁気センサの製造容易性が高くなる。
本発明は、他の一態様において、上記の非磁性体を備える磁気センサの製造方法であって、前記第1面の上に前記磁気抵抗効果素子を形成し、前記磁気抵抗効果素子を覆うように非磁性絶縁層を形成し、前記非磁性絶縁層の面の上に、前記最近位部を備える前記位置決め用軟磁性体を形成し、前記非磁性絶縁層の面の上に、前記位置決め用軟磁性体の前記最近位部を覆うとともに、前記位置決め用軟磁性体の前記第1面に対向する側とは反対側の面である第2面の少なくとも一部が露出するように、前記非磁性体を形成し、前記非磁性体の露出する面に対して導体化処理を行い、前記2面の前記非磁性層によって覆われていない部分の上および前記非磁性体の前記導体化処理された面の上にめっき層を形成して、前記めっき層を含んでなる前記1対の軟磁性体を得るとともに、前記1対の軟磁性体と前記位置決め用軟磁性体とを磁気的に接続することを特徴とする磁気センサの製造方法である。
このように、位置決め用軟磁性体と1対の軟磁性体とを異なる工程で製造することにより、位置決め用軟磁性体の最近位部と磁気抵抗効果素子との相対位置を適切に規定しつつ、1対の軟磁性体の製造容易性を高めることが可能となる。
前記非磁性体は、前記第2面における露出する部分を底面とし前記非磁性体からなる面を側面とする凹部が画成されるように形成され、前記凹部の前記側面は前記底面から離間する向きに広がるテーパー形状を含んでもよい。このような形状を有することにより、非磁性体からなる面の上に形成された1対の軟磁性体は、第1方向および第1面の法線方向を面内方向とする断面の形状をV字状にすることが容易となる。
本発明によれば、特許文献2に記載される磁気センサと同様に良好なセンサ感度を有する磁気センサが、その機能を適切に発揮しやすくなるような構造を有して提供される。また、本発明によれば、上記の良好なセンサ感度を有する磁気センサの製造方法も提供される。
第1の実施形態における磁気センサの斜視図である。 図1のII−II線で切断して矢印方向から見たときの磁気センサの断面図である。 第1の実施形態に係る磁気センサが取りうる一例の断面図である。 シミュレーションに用いた磁気センサの一つの断面図である。 シミュレーションに用いた磁気センサの一つの断面図である。 シミュレーションに用いた磁気センサの一つの断面図である。 シミュレーションに用いた比較用磁気センサの一つの断面図である。 シミュレーションに用いた比較用磁気センサの一つの断面図である。 シミュレーションに用いた比較用磁気センサの一つの断面図である。 第1の実施形態に係る磁気センサの一具体例の断面図である。 磁気センサを構成する磁気抵抗効果素子の平面図である。 図11のV−V線で切断して矢印方向から見たときの磁気抵抗効果素子の部分拡大断面図である。 2つの磁気抵抗効果素子により構成されるハーフブリッジ回路の回路図である。 第2の実施形態の磁気センサを示し、磁気抵抗効果素子の平面図である。 図14のXII−XII線で切断して矢印方向から見たときの磁気センサの断面図である。 本実施形態のフルブリッジ回路の回路図である。 本発明の一実施形態に係る磁気センサの製造方法を説明する図である。 本発明の一実施形態に係る磁気センサの製造方法を説明する図である。 本発明の一実施形態に係る磁気センサの製造方法を説明する図である。 本発明の一実施形態に係る磁気センサの製造方法を説明する図である。 本発明の一実施形態に係る磁気センサの製造方法を説明する図である。 本発明の一実施形態に係る磁気センサの製造方法を説明する図である。 本発明の一実施形態に係る磁気センサの製造方法を説明する図である。 本発明の一実施形態に係る磁気センサの製造方法を説明する図である。
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。本発明の説明のために参照する図面の寸法は適宜変更して示している。
図1は、第1の実施形態における磁気センサの斜視図である。図2は、図1のII−II線で切断して矢印方向から見たときの磁気センサの断面図である。図3は、第1の実施形態の一変形例に係る磁気センサの断面図である。
本実施形態の磁気センサ10は、例えば、垂直方向の磁界成分を検出するZ軸磁気センサとして用いることができ、携帯電話機やスマートフォン等のモバイル機器に搭載される地磁気センサとして構成される。
図1に示すように、本実施形態の磁気センサ10は、基板15の一面である第1面15Aの上に形成された第1の磁気抵抗効果素子21および第2の磁気抵抗効果素子22と、磁界方向変換部30とを有して構成される。図1および図2に示すように、磁界方向変換部30は1対の軟磁性体(第1の軟磁性体35および第2の軟磁性体36)と底部軟磁性体40とを有しており、第1の軟磁性体35と第2の軟磁性体36とは、いずれも第1面15Aから離れる方向に延出して設けられている。また、第1面15Aの面内において直交する方向をX1−X2方向(第1方向)とY1−Y2方向(第2方向)としたときに、第1の軟磁性体35と第2の軟磁性体36とはY1−Y2方向(第2方向)に延出して形成されている。
基板15の第1面15Aに対して、第1の軟磁性体35はX1−X2方向(第1方向)X1側に傾斜しており、第2の軟磁性体36は、第1の軟磁性体35と反対方向のX1−X2方向(第1方向)X2側に傾斜している。よって、第1の軟磁性体35と第2の軟磁性体36とは、第1の軟磁性体35と前記第2の軟磁性体36との距離が第1面15Aから離間するにしたがって大きくなるように、断面がV字状に形成されている。第1の軟磁性体35の第1面15Aに対する傾斜角度および第2の軟磁性体36の第1面15Aに対する傾斜角度は任意である。これらの傾斜角度は45°以上であることが好ましく、50°以上であることがより好ましい。これらの傾斜角度は、実質的に90°であってもよい。この場合には、磁界方向変換部30の断面形状はU字状となる。
磁界方向変換部30が有する底部軟磁性体40は、第1の軟磁性体35と第2の軟磁性体36とを一体に連結する連結部40aと、第1の軟磁性体35および第2の軟磁性体36と第1面15Aとの間に位置して、第1の軟磁性体35および第2の軟磁性体36のそれぞれに磁気的に接続される位置決め用軟磁性体40bとを備える。なお、本明細書において、「磁気的に接続される」とは、透磁率が同等である複数の部材が実質的に隙間なく配置され、部材外に漏れ出す磁界を実質的に無視しうる状態をいう。この状態を実現できる限り、磁気的に接続される接続される2つの部材間に他の部材が介在していてもよい。
本実施形態の磁気センサ10の位置決め用軟磁性体40bは、第1の磁気抵抗効果素子21に対して非接触に設けられている。具体的には、図2に示されるように、位置決め用軟磁性体40bと第1の磁気抵抗効果素子21との間に非磁性絶縁層16が介在する。位置決め用軟磁性体40bの第1の磁気抵抗効果素子21に対する最近位部(第1最近位部)40E1は、第1の磁気抵抗効果素子21との相対位置が規定されている。この相対位置の好ましい一例として、第1面15Aへの投影面において、第1最近位部40E1は、第1の磁気抵抗効果素子21に重なるように形成されている。第1最近位部40E1は、位置決め用軟磁性体40bにおける第1面15Aの法線方向に起立する直線状の面の一つ(図2ではX1−X2方向X1側の面)40S1によって形成される。
位置決め用軟磁性体40bは、第2の磁気抵抗効果素子22に対しても非接触に設けられている。具体的には、位置決め用軟磁性体40bと第2の磁気抵抗効果素子22との間も非磁性絶縁層16が介在する。位置決め用軟磁性体40bの第2の磁気抵抗効果素子22に対する最近位部(第2最近位部)40E2は、第2の磁気抵抗効果素子22との相対位置が規定されている。具体的には、第1面15Aへの投影面において、位置決め用磁性体40bの第2最近位部40E2は、第2の磁気抵抗効果素子22に重なるように形成されている。第2最近位部40E2は、位置決め用軟磁性体40bにおける第1面15Aの法線方向に起立する直線状の面の他の一つ(図2ではX1−X2方向X2側の面)40S2によって形成される。本実施形態の磁気センサ10において、上記の面40S1と面40S2とは位置決め用軟磁性体40bにおける対向する二面である。

前述のように、磁界方向変換部30が有する第1の軟磁性体35と第2の軟磁性体36とは、連結部40aを介して一体に形成される。この連結部40aの第1方向(X1−X2方向)に沿って延びる幅Waよりも、位置決め用軟磁性体40bの第1方向(X1−X2方向)に沿って延びる幅Wbが大きい。磁気センサ10は、このような構成を有することにより、製造容易性を高めることができる。この点に関しては図3を用いて後述する。
第1の軟磁性体35および第2の軟磁性体36のそれぞれの第1面15A側とは反対側(Z1−Z2方向Z2側)には、第1の軟磁性体35および第2の軟磁性体36のそれぞれから第1方向(X1−X2方向)に延びる第1延出部37および第2延出部37をさらに備える。具体的には、第1延出部37は第1の軟磁性体35から連続してX1−X2方向(第1方向)X1側に延び、第2延出部38は第2の軟磁性体36から連続してX1−X2方向(第1方向)X2側に延びる。このように、延出部37、38を設けることにより、第1の軟磁性体35および第2の軟磁性体36のZ1−Z2方向Z2側の平面積を、第1の延出部37および第2の延出部38を設けた分だけ大きくすることができ、第1の軟磁性体35および第2の軟磁性体36を厚く形成することなく、効果的に垂直方向(第1面15Aの法線方向、Z1−Z2方向)の磁界成分51を集磁することができる。
図2に示すように、基板15の第1面15Aに対して垂直方向(第1面15Aの法線方向、Z1−Z2方向)に外部磁界が印加された場合に、垂直方向(第1面15Aの法線方向、Z1−Z2方向)の磁界成分51は、磁界方向変換部30の第1の軟磁性体35と第2の軟磁性体36とに集磁される。第1延出部37および第2延出部38に流れ込んだ垂直方向(第1面15Aの法線方向、Z1−Z2方向)の磁界成分51も、それぞれ、第1の軟磁性体35および第2の軟磁性体36の内部を流れる。
こうして第1の軟磁性体35および第2の軟磁性体36の内部を流れた垂直方向(第1面15Aの法線方向、Z1−Z2方向)の磁界成分51は、磁界方向変換部30の位置決め用軟磁性体40b側から流出する磁界が水平方向(基板15の面内方向)に変換される。第1の磁気抵抗効果素子21および第2の磁気抵抗効果素子22は磁界方向変換部30と第1面15Aとの間に配置されているため、水平方向に変換された磁界成分は、第1の磁気抵抗効果素子21および第2の磁気抵抗効果素子22にそれぞれ印加される。ここで、前述のように、位置決め用軟磁性体40bの第1最近位部40E1は第1の磁気抵抗効果素子21との相対位置が規定され、第2最近位部40E2は第2の磁気抵抗効果素子22との相対位置が規定されている。これらの相対位置が規定されていることにより、磁界方向変換部30の第1面15A側から流出した磁界の、第1の磁気抵抗効果素子21への印加および第2の磁気抵抗効果素子22への印加を安定化することが可能となる。
この点について図3を用いて具体的に説明する。図3は、第1の実施形態に係る磁気センサが取りうる一例の断面図である。本例に係る磁気センサ10Aは、前述の磁気センサ10との対比で、磁界方向変換部30における第1の軟磁性体35、連結部40aおよび第2の軟磁性体36からなる部分が、X1−X2方向X1側に寄っている。しかしながら、位置決め用軟磁性体40bの第1最近位部40E1と第1の磁気抵抗効果素子21との相対位置および位置決め用軟磁性体40bの第2最近位部40E2と第2の磁気抵抗効果素子22との相対位置について、図1に示される磁気センサ10と図3に示される磁気センサ10Aとは共通する。
次に説明するように、磁界方向変換部30と第1面15Aとの間に配置される磁気抵抗効果素子(第1の磁気抵抗効果素子21、第2の磁気抵抗効果素子22)と位置決め用軟磁性体40bの最近位部(第1最近位部40E1、第2最近位部40E2)との相対位置の変化が磁気抵抗効果素子に印加される磁界に与える影響は、磁気抵抗効果素子(第1の磁気抵抗効果素子21、第2の磁気抵抗効果素子22)と第1の軟磁性体35および第2の軟磁性体36との相対位置の変化が磁気抵抗効果素子に印加される磁界に与える影響よりも顕著である。
図4は、シミュレーションに用いた磁気センサの一つ(標準配置品)の断面図である。磁気センサ11Aは、磁気センサ10と同様の構造を有する。すなわち、第1面15Aの上に設けられた第1の磁気抵抗効果素子21は第1方向(X1−X2方向)に沿った感度軸を有する。
底部軟磁性体40の一部である位置決め用軟磁性体40bは、第1の磁気抵抗効果素子21の上方(Z1−Z2方向Z1側)に、第1の磁気抵抗効果素子21に対して非接触に位置する。位置決め用軟磁性体40bにおいて第1の磁気抵抗効果素子21に対して第1方向(X1−X2方向)で最も近位に位置する第1最近位部40E1は、第1の磁気抵抗効果素子21に対する相対位置が規定されている。具体的には、第1面15Aへの投影において、第1最近位部40E1は、第1の磁気抵抗効果素子21に重なるように形成されている。より具体的には、第1最近位部40E1は第1面15Aの法線方向に起立する直線状の面40S1によって形成され、この面40S1の第1方向(X1−X2方向)の位置は、第1の磁気抵抗効果素子21の第1方向(X1−X2方向)の中心位置21Cと重なるように設定されている。
1対の軟磁性体(第1の軟磁性体35および軟磁性体36)は、第1面15Aから離れる向きに延出し、第1面15Aの面内方向の一つである第1方向(X1−X2方向)に沿って並置される。1対の軟磁性体(第1の軟磁性体35および軟磁性体36)は、底部軟磁性体40の一部である連結部40aを介して一体であって、位置決め用軟磁性体40bに磁気的に接続されている。
第1延出部37は、第1の軟磁性体35の位置決め用軟磁性体40bに磁気的に接続される側とは反対側に、第1の軟磁性体35から第1方向(X1−X2方向)X1側に延びている。第2延出部38は、第2の軟磁性体36の位置決め用軟磁性体40bに磁気的に接続される側とは反対側に、第2の軟磁性体36から第1方向(X1−X2方向)X2側に延びている。
磁気センサ11Aでは、位置決め用軟磁性体40bの第1方向(X1−X2方向)の中心位置40Cと1対の軟磁性体(第1の軟磁性体35および軟磁性体36)の第1方向(X1−X2方向)の中心位置30Cとが重なるように設定されている。
図4には各部の寸法等が示されている。寸法を表す数値の単位はμmである。位置決め用軟磁性体40bの厚さ(Z1−Z2方向の長さ)は1μmである。位置決め用軟磁性体40bの第1最近位部40E1と第1面15AとのZ1−Z2方向の距離は、0.3μmである。位置決め用軟磁性体40bの第1最近位部40E1と位置決め用軟磁性体40bの第1方向(X1−X2方向)の中心位置40Cとの第1方向(X1−X2方向)の距離は1.5μmである。位置決め用軟磁性体40bの第1面15Aに対向する側とは反対側の面(第2面)40Sに対する1対の軟磁性体(第1の軟磁性体35および軟磁性体36)の傾斜角(0〜90°の範囲で規定される角度とする。以下同じ。)は56°である。延出部(第1延出部37および第2延出部38)の第1面15Aに対向する面と第2面40Sとの間のZ1−Z2方向の距離は5μmである。1対の軟磁性体(第1の軟磁性体35および軟磁性体36)、連結部40aおよび延出部(第1延出部37および第2延出部38)の第1面15Aに対向する側の面からその反対側の面までの厚さは1μmである。
図5は、シミュレーションに用いた磁気センサの一つ(第1のオフセット品)の断面図である。図5に示される磁気センサ11Bは、図4に示される磁気センサ11Aとの対比で、位置決め用軟磁性体40bの第1最近位部40E1と第1の磁気抵抗効果素子21との相対位置は共通する。しかしながら、位置決め用軟磁性体40bと、1対の軟磁性体(第1の軟磁性体35および軟磁性体36)との第1方向(X1−X2方向)の相対位置が異なっている。具体的には、位置決め用軟磁性体40bの第1方向(X1−X2方向)の中心位置40Cよりも、1対の軟磁性体(第1の軟磁性体35および軟磁性体36)の第1方向(X1−X2方向)の中心位置30Cが第1方向(X1−X2方向)X2側に1μm寄っている。
図6は、シミュレーションに用いた磁気センサの一つ(第2のオフセット品)の断面図である。図6に示される磁気センサ11Cは、図4に示される磁気センサ11Aとの対比で、位置決め用軟磁性体40bの第1最近位部40E1と第1の磁気抵抗効果素子21との相対位置は共通する。しかしながら、位置決め用軟磁性体40bと、1対の軟磁性体(第1の軟磁性体35および軟磁性体36)との第1方向(X1−X2方向)の相対位置が異なっている。具体的には、位置決め用軟磁性体40bの第1方向(X1−X2方向)の中心位置40Cよりも、1対の軟磁性体(第1の軟磁性体35および軟磁性体36)の第1方向(X1−X2方向)の中心位置30Cが第1方向(X1−X2方向)X1側に1μm寄っている。
図7は、シミュレーションに用いた比較用磁気センサの一つ(標準配置品)の断面図である。図7に示される比較用磁気センサ111Aは、特許文献2に記載される構造を有する。すなわち、磁気抵抗効果素子121は、基準面115Aの上に形成される。1対の軟磁性体135,136は、基準面115Aから離れる方向に延出する。磁気抵抗効果素子121は、磁化の向きが固定された固定磁性層と、外部磁界により磁化の向きが変化する自由磁性層とを有し、固定磁性層の磁化の向きがX1−X2方向に沿うように設定されるとともに、1対の軟磁性体135,136の下面側(Z1−Z2方向Z2側)において、1対の軟磁性体135,136のX1−X2方向の中心位置130Cと磁気抵抗効果素子121のX1−X2方向の中心位置121Cとが重ならない位置に設けられている。1対の軟磁性体135,136は、X1−X2方向に互いに離間して対向するとともに、1対の軟磁性体135,136の下面側(Z1−Z2方向Z2側)において接続されている。この接続部により磁界方向変換部130の底部140は構成される。1対の軟磁性体135,136の上面側(Z1−Z2方向Z1側)には、1対の軟磁性体135,136のそれぞれから連続してX1−X2方向に延びる延出部137,138が設けられている。
図7に示される比較用磁気センサ111Aでは、底部140における磁気抵抗効果素子121に最も近位な部分である最近位部140E1のX1−X2方向の位置が、磁気抵抗効果素子121のX1−X2方向の中心位置121Cと重なるように設定されている。
図7には各部の寸法等が示されている。寸法を表す数値の単位はμmである。底部140の厚さ(Z1−Z2方向の長さ)は1μmである。最近位部140E1と基準面115AとのZ1−Z2方向の距離は、0.3μmである。最近位部140E1と1対の軟磁性体135,136のX1−X2方向の中心位置130CとのX1−X2方向の距離は1.5μmである。底部140の基準面115Aに対向する側とは反対側の面に対する1対の軟磁性体135,136の傾斜角は56°である。底部140の基準面115Aに対向する側とは反対側の面と、延出部137,138の基準面115Aに対向する面との間のZ1−Z2方向の距離は5μmである。1対の軟磁性体135,136および延出部137,138の基準面115Aに対向する側の面からその反対側の面までの厚さは1μmである。
図8は、シミュレーションに用いた比較用磁気センサの一つ(第1のオフセット品)の断面図である。図8に示される比較用磁気センサ111Bは、図7に示される比較用磁気センサ111Aとの対比で、底部140の最近位部140E1と1対の軟磁性体135,136とのX1−X2方向の相対位置が異なっている。具体的には、図7に示される比較用磁気センサ111Aでは、最近位部140E1のX1−X2方向の位置は磁気抵抗効果素子121のX1−X2方向の中心位置121Cと重なるように設定されているが、図8に示される比較用磁気センサ111Bでは、最近位部140E1のX1−X2方向の位置は、磁気抵抗効果素子121のX1−X2方向の中心位置121CよりもX1−X2方向X2側に1μm寄っている。
図9は、シミュレーションに用いた比較用磁気センサの一つ(第1のオフセット品)の断面図である。図9に示される比較用磁気センサ111Cは、図7に示される比較用磁気センサ111Aとの対比で、底部140の最近位部140E1と1対の軟磁性体135,136とのX1−X2方向の相対位置が異なっている。具体的には、図7に示される比較用磁気センサ111Aでは、最近位部140E1のX1−X2方向の位置は磁気抵抗効果素子121のX1−X2方向の中心位置121Cと重なるように設定されているが、図9に示される比較用磁気センサ111Cでは、最近位部140E1のX1−X2方向の位置は、磁気抵抗効果素子121のX1−X2方向の中心位置121CよりもX1−X2方向X1側に1μm寄っている。
図4から9に示される磁気センサ11A,11B,11Cおよび比較用磁気センサ111A,111B,111Cに対してZ1−Z2方向に磁界を印加したときに、第1の磁気抵抗効果素子21および磁気抵抗効果素子121の感度軸方向であるX1−X2方向にどの程度磁界が印加されるかについて、シミュレーションを行った。その結果を表1および表2に示す。
表1は、磁気センサ11A(標準品)、磁気センサ11B(第1のオフセット品)、磁気センサ11C(第2のオフセット品)の感度軸方向の磁界のシミュレーション結果であり、表2は、比較用磁気センサ111A(標準品)、比較用磁気センサ111B(第1のオフセット品)、比較用磁気センサ111C(第2のオフセット品)の感度軸方向の磁界のシミュレーション結果である。表1における入力磁界とは、Z1−Z2方向に印加された磁界を意味する。
表1および表2に示されるように、磁気センサ11B(第1のオフセット品)および磁気センサ11C(第2のオフセット品)と磁気センサ11A(標準品)との差異は、比較用磁気センサ111B(第1のオフセット品)および比較用磁気センサ111C(第2のオフセット品)と比較用磁気センサ111A(標準品)との差異に比べて少なかった。この点について確認するために、表1および表2の結果に基づいて、オフセット品の感度軸方向磁界Tの標準品の感度軸方向磁界Tに対する変化率R(単位:%)を下記式に基づき算出した。その結果を表3および表4に示す。
R=(T−T)/T×100
表3および表4から、本実施形態の磁気センサ10のように位置決め用軟磁性体40bを備える磁気センサにおいて1対の軟磁性体と磁気抵抗効果素子との相対位置が変化したときに磁気抵抗効果素子において検出される磁界が受ける影響は、特許文献2に記載される磁気センサのように位置決め用軟磁性体40bを備えない磁気センサにおける上記の影響よりも格段に小さくなっていることが理解される。
このように、磁気抵抗効果素子(第1の磁気抵抗効果素子21、第2の磁気抵抗効果素子22)と位置決め用軟磁性体40bの最近位部(第1最近位部40E1、第2最近位部40E2)との相対位置が適切に規定されていれば、磁気抵抗効果素子(第1の磁気抵抗効果素子21、第2の磁気抵抗効果素子22)と第1の軟磁性体35および第2の軟磁性体36との相対位置が変化しても、垂直方向(第1面15Aの法線方向、Z1−Z2方向)の磁界は、磁界方向変換部30を通過して水平方向(第1面15Aの面内方向)に変換され、磁気抵抗効果素子(第1の磁気抵抗効果素子21、第2の磁気抵抗効果素子22)により適切に計測することができる。
本実施形態に係る磁気センサ10,10Aは、磁界方向変換部30が第1面15Aから離れる向きに延出する第1の軟磁性体35および第2の軟磁性体36を有することにより、垂直方向(第1面15Aの法線方向、Z1−Z2方向)の磁界を測定することが実現され、第1の軟磁性体35および第2の軟磁性体36のそれぞれが底部軟磁性体40と磁気的に接続されることにより、優れたセンサ感度を有することが実現されている。ここで、V字状の断面形状を有する磁界方向変換部30を形状精度高く製造することは容易でない。そこで、本実施形態に係る磁気センサ10,10Aは、上記のように、センサ感度に特に影響を与える部分(位置決め用軟磁性体40b)については比較的製造容易な形状(例えば第1面15Aに沿った平板状の形状)として形状精度高く製造し、位置決め用軟磁性体40b以外の部分、特に立体的な形状を有する第1の軟磁性体35および第2の軟磁性体36については、位置決め用軟磁性体40bに磁気的に接続する部材として、これらの部分の形状や位置決め用軟磁性体40bに対する位置のばらつきがセンサ感度に与える影響を抑制するように構成されている。
位置決め用軟磁性体40bの具体的な形状については、上記のように形状精度高く形成できる限り、限定されない。通常の半導体製造プロセスを用いて位置決め用軟磁性体40bを製造する場合であれば、位置決め用軟磁性体40bの厚さ(第1面15Aの法線方向(Z1−Z2方向)の長さ)Hbを5μm以下とすることにより、位置決め用軟磁性体40bの第1最近位部40E1および第2最近位部40E2の位置ばらつきを50nm以下に抑えることが容易となる。位置決め用軟磁性体40bの第1最近位部40E1および第2最近位部40E2の位置ばらつきをより安定的に低減させる観点から、位置決め用軟磁性体40bの第1方向(X1−X2方向)に沿って延びる幅Wbの位置決め用軟磁性体40bの厚さHb(第1面の法線方向(Z1−Z2方向)の長さ)に対する比(アスペクト比)を、1以上とすることが好ましい場合があり、3以上とすることがより好ましい場合がある。
本実施形態において、第1の軟磁性体35および第2の軟磁性体36は、NiFe、CoFe、CoFeSiB、CoZrTi、CoZrNbから選ばれた少なくとも1つの材料が含まれる軟磁性材料から形成される。また、底部軟磁性体40(連結部40aおよび位置決め用軟磁性体40b)ならびに第1延出部37および第2延出部38は、第1の軟磁性体35および第2の軟磁性体36と同じ材料が用いられている。本実施形態に係る磁気センサ10,10Aでは、連結部40aならびに第1延出部37および第2延出部38は、第1の軟磁性体35および第2の軟磁性体36と連続して形成され、位置決め用軟磁性体40bは、第1の軟磁性体35および第2の軟磁性体36に対して磁気的に接続されている。
図10は、第1の実施形態に係る磁気センサの一具体例の断面図である。上記の本実施形態に係る磁気センサ10,10Aでは、第1の軟磁性体35および第2の軟磁性体36と第1面15Aとの間であって位置決め用軟磁性体40bの周囲の領域には、特段の部材が設けられていない。このため、第1最近位部40E1を形成する面40S1および第2最近位部40E2を形成する面40S2は露出した状態にあるが、これに限定されない。例えば、図10に示されるように、この領域に絶縁性の非磁性体が位置していてもよい。
図10に示される磁気センサ10Bは、第1の軟磁性体35および第2の軟磁性体36と第1面15Aとの間であって位置決め用軟磁性体40bの周囲の領域に、絶縁性の非磁性体14が位置している。具体的には、非磁性体14は、非磁性絶縁層16、位置決め用軟磁性体40b、第1の軟磁性体35、第2の軟磁性体36、第1延出部37および第2延出部38に接するように位置する。
このように非磁性体14が位置することにより、第1の軟磁性体35および第2の軟磁性体36の製造容易性が高くなって、これらの形状精度を高めることが容易となる。具体的には、第1の軟磁性体35および第2の軟磁性体36は、それぞれ、非磁性体14の第1面15Aに対向する側とは反対側の面の上に位置する軟磁性材料の堆積物を含むようにすればよい。非磁性体14の第1面15Aに対向する側とは反対側の面の形状を変更することによって、その上に形成される第1の軟磁性体35および第2の軟磁性体36の形状を制御することができる。軟磁性材料の堆積物として、めっき、塗布などの湿式堆積技術による堆積物、PVD、CVDなどの乾式堆積技術による堆積物などが例示される。
図10に示される磁気センサ10Bでは、位置決め用軟磁性体40bの最近位部(第1最近位部40E1、第2最近位部40E2)が非磁性体14によって覆われている。このように非磁性体14が位置することにより、位置決め用軟磁性体40bの最近位部(第1最近位部40E1、第2最近位部40E2)と磁気抵抗効果素子(第1の磁気抵抗効果素子21および第2の磁気抵抗効果素子22)との相対位置をより安定的に規定することが可能となる場合がある。
図11は、第1の実施形態の他の一変形例に係る磁気センサの断面図である。図12は、図11のV−V線で切断して矢印方向から見たときの磁気抵抗効果素子の部分拡大断面図である。
本実施形態において、第1の磁気抵抗効果素子21および第2の磁気抵抗効果素子22としてGMR(Giant Magneto Resistance)素子が用いられる。図12に示すように、第1の磁気抵抗効果素子21は、膜面内に印加される外部磁界を検出することができる磁気抵抗効果膜43を有して構成される。磁気抵抗効果膜43は、絶縁膜42およびシード層49を介してシリコン基板41の面の上に形成されている。磁気抵抗効果膜43は、磁化の向きが固定された固定磁性層45と、外部磁界により磁化の向きが変化する自由磁性層47とを有し、図12に示すように、固定磁性層45、非磁性層46、および自由磁性層47の順に積層されて、自由磁性層47の表面が保護膜48で覆われて構成されている。なお、図12では第1の磁気抵抗効果素子21について示しているが、他の磁気抵抗効果素子(第2の磁気抵抗効果素子22など)においても同様の構成である。
本実施形態において、固定磁性層45は第1の固定磁性層45c/非磁性結合層45e/第2の固定磁性層45dからなる、いわゆるセルフピン型の積層構成となっている。第1の固定磁性層45cがシード層49と接しており、また、第2の固定磁性層45dが非磁性層46と接する。第1の固定磁性層45cの磁化と第2の固定磁性層45dの磁化とは、導電電子による間接的な交換相互作用(RKKY的相互作用)により180°異なる向き(図12中、符号45aおよび45bで示される。)に設定されている。非磁性層46を挟む自由磁性層47の磁化の向きと第2の固定磁性層45dの磁化の向きとの相対関係が磁気抵抗効果に寄与するため、第2の固定磁性層45dの磁化の向きが、図11に示す固定磁性層の磁化の向き45aとなる。
本実施形態において、絶縁膜42はシリコン基板41を熱酸化したシリコン酸化膜であり、スパッタ法等で成膜したアルミナ膜、酸化膜等であってもよい。固定磁性層45の第1の固定磁性層45cと第2の固定磁性層45dは、CoFe合金(コバルト鉄合金)などの軟磁性材料等で形成されている。非磁性結合層45eは導電性のRu等が用いられる。非磁性層46は、Cu(銅)等である。自由磁性層47は、保磁力が小さく透磁率が大きいNiFe合金(ニッケル鉄合金)などの軟磁性材料が用いられる。また、本実施形態において自由磁性層47を単層で示しているが、例えばNiFe層とCoFe層とを積層した構成とすることも可能である。保護膜48は、Ta(タンタル)等である。
図11に示すように、第1の磁気抵抗効果素子21および第2の磁気抵抗効果素子22は、それぞれY1−Y2方向に細長く延びる平面矩形状に形成されており、X1−X2方向において互いに間隔を設けて配置されている。図11には、固定磁性層の磁化の向き45aと、自由磁性層の磁化の向き47aとをそれぞれ矢印で模式的に示している。第1の磁気抵抗効果素子21の固定磁性層の磁化の向き45aと、第2の磁気抵抗効果素子22の固定磁性層の磁化の向き45aとは揃えられている。図11では、一具体例として、延出方向(第1面15Aの法線方向)に対して直交する方向のうち、X1−X2方向X2側の向きに揃えられている。また、自由磁性層の磁化の向き47aは、第1の磁気抵抗効果素子21および第2の磁気抵抗効果素子22のそれぞれの形状異方性により延出方向(Y1−Y2方向)で互いに同じ向き(例えばY1側)に向けられている。固定磁性層の磁化の向き45aと自由磁性層の磁化の向き47aとは、それぞれ第1の磁気抵抗効果素子21および第2の磁気抵抗効果素子22の面内に向けられており、外部磁界が印加されていない状態において互いに直交するように設定されている。
固定磁性層の磁化の向き(X1−X2方向X2側)45aに沿った向きに外部磁界が印加された場合には、自由磁性層の磁化の向き47aが、外部磁界の向き(X1−X2方向X2側)に揃うように変動して固定磁性層の磁化の向き45aと平行に近づき、電気抵抗値が低下する。
一方、固定磁性層の磁化の向き(X1−X2方向X2側)45aとは反対向き(X1−X2方向X1側)に外部磁界が印加された場合には、自由磁性層の磁化の向き47aが、外部磁界の向き(X1−X2方向X1側)に揃うように変動して固定磁性層の磁化の向き45aと反平行に近づき、電気抵抗値が増大する。
図11に示すように、第1の磁気抵抗効果素子21と第2の磁気抵抗効果素子22とは、例えばCu等の非磁性材料を用いて形成された配線部25によりY1−Y2方向Y1側において接続されている。また、第1の磁気抵抗効果素子21と第2の磁気抵抗効果素子22のY1−Y2方向Y2側は、配線部25を介して外部回路等に接続される。
図13は、2つの磁気抵抗効果素子により構成されるハーフブリッジ回路の回路図を示す。図13に示すように、第1の磁気抵抗効果素子21と第2の磁気抵抗効果素子22とは、入力端子(Vdd)とグラウンド端子(GND)との間で直列接続されてハーフブリッジ回路27を構成している。そして、第1の磁気抵抗効果素子21と第2の磁気抵抗効果素子22との間の中点電位(V)が、差動増幅器54により増幅されて、磁気センサ10の出力信号として外部回路(図示しない)に出力される。
前述のように、本実施形態に係る磁気センサ10において、磁界方向変換部30に集磁された垂直方向(第1面15Aの法線方向、Z1−Z2方向)の磁界成分51は、第1の軟磁性体35および第2の軟磁性体36を通過し、底部軟磁性体40側から流出して基板15の第1面15Aの面内方向(水平方向)に変換される。そして、図2に示すように、変換された磁界は、第1の磁気抵抗効果素子21にはX1−X2方向X1側の向きに印加され、第2の磁気抵抗効果素子22にはX1−X2方向X2側の向きに印加され、互いに逆向きに作用する。
よって、図11に示す第1の磁気抵抗効果素子21の自由磁性層の磁化の向き47aは、電気抵抗値が増大する方向に向けられ、第2の磁気抵抗効果素子22の自由磁性層の磁化の向き47aは、電気抵抗値が減少する方向に向けられる。したがって、図13に示すハーフブリッジ回路27の中点電位(V)が変化し、これにより、垂直方向(第1面15Aの法線方向、Z1−Z2方向)の磁界成分51を検出することができる。
本実施形態に係る磁気センサ10は2つの磁気抵抗効果素子(第1の磁気抵抗効果素子21、第2の磁気抵抗効果素子22)を備えるが、本発明の一実施形態に係る磁気センサが備える磁気抵抗効果素子の数は限定されない。本発明の一実施形態に係る磁気センサが備える磁気抵抗効果素子の数は1つであってもよい。この場合の構造の具体的な一例として、磁気センサ10が第2の磁気抵抗効果素子22を備えない場合の構造が挙げられる。
本発明の一実施形態に係る磁気センサが備える磁気抵抗効果素子の数が3以上である場合の具体例として、磁気センサがハーフブリッジ回路27を2つ備え、これらの2つのハーフブリッジ回路27がフルブリッジ回路を構成する場合が挙げられる。以下、このような磁気センサを本発明の第2の実施形態に係る磁気センサとして、説明する。
図14は、第2の実施形態の磁気センサを示し、磁気センサを構成する磁気抵抗効果素子の平面図である。図15は、図14のXII−XII線で切断して矢印方向から見たときの磁気センサの断面図である。また、図16は、4つの磁気抵抗効果素子により構成されるフルブリッジ回路の回路図である。
本実施形態の磁気センサ13は、1対の軟磁性体(第1の軟磁性体35および第2の軟磁性体36)が複数(具体的には2対)設けられている点が異なっている。図15に示すように、第1の軟磁性体35と第2の軟磁性体36とが交互にX1−X2方向に連続して形成されている。隣り合う第1の軟磁性体35と第2の軟磁性体36とは、第1面15Aに近位側において底部軟磁性体40により接続されて、また、第1面に遠位側において延出部39により接続されており、底部軟磁性体40と延出部39とは、X1−X2方向において交互に設けられている。複数の第1の軟磁性体35と複数の第2の軟磁性体36とがX1−X2方向に繋がって形成されて1つの磁界方向変換部32を構成している。
図15に示すように、複数の第1の軟磁性体35および複数の第2の軟磁性体36の第1面15Aに近位側にそれぞれ磁気抵抗効果素子(第1の磁気抵抗効果素子21,23および第2の磁気抵抗効果素子22,24)が配置されている。図14に示すように、4つの磁気抵抗効果素子(第1の磁気抵抗効果素子21,23および第2の磁気抵抗効果素子22,24)のそれぞれの固定磁性層の磁化の向き45aはいずれも同一の向き(X1−X2方向X2側)に向けられている。また、外部磁界が印加されていない状態において、自由磁性層の磁化の向き47aは、形状異方性により磁気抵抗効果素子(第1の磁気抵抗効果素子21,23および第2の磁気抵抗効果素子22,24)の延出方向(Y1−Y2方向)のY1側に向けられている。
本実施形態において、図16に示すように、4つの磁気抵抗効果素子(第1の磁気抵抗効果素子21,23および第2の磁気抵抗効果素子22,24)によりフルブリッジ回路29が構成されている。第1の磁気抵抗効果素子21と第2の磁気抵抗効果素子22とが直列接続されたハーフブリッジ回路27から中点電位(V)が出力され、第1の磁気抵抗効果素子23と第2の磁気抵抗効果素子24とが直列接続されたハーフブリッジ回路28から中点電位(V)が出力される。入力端子(Vdd)とグラウンド端子(GND)との間で、ハーフブリッジ回路27とハーフブリッジ回路28とが並列接続されてフルブリッジ回路29を構成する。図16に示すように、中点電位(V)と中点電位(V)との差分が差動増幅器54により増幅されてセンサ出力(Vout)として出力される。なお、本実施形態では、フルブリッジ回路29は4つの磁気抵抗効果素子(第1の磁気抵抗効果素子21,23および第2の磁気抵抗効果素子22,24)から構成されているが、これに限定されず、出力を大きくするためにより多数の磁気抵抗効果素子を用いることもできる。
このように、フルブリッジ回路29を構成することにより、4つの磁気抵抗効果素子(第1の磁気抵抗効果素子21,23および第2の磁気抵抗効果素子22,24)のそれぞれについて水平方向(第1面15Aの面内方向)の磁界成分に起因する抵抗変化が同じになるため、フルブリッジ回路29からセンサ出力として出力されず、垂直方向(第1面15Aの法線方向、Z1−Z2方向)の磁界成分による抵抗変化のみが出力される。
また、図9に示すように複数の複数の第1の軟磁性体35および第2の軟磁性体36を連続して設けた場合であっても、Z1−Z2方向における残留磁化の発生を抑制することができ、センサ出力のオフセット等によるセンサ感度の低下を抑制することができる。
また、本実施形態において、複数の第1の軟磁性体35および複数の第2の軟磁性体36を連続して設けていることから、水平方向の磁界成分(X1−X2方向の磁界成分およびY1−Y2方向の磁界成分)が、連続する第1の軟磁性体35および第2の軟磁性体36に効果的に集められる。したがって、水平方向の磁界成分(X1−X2方向の磁界成分およびY1−Y2方向の磁界成分)が各磁気抵抗効果素子21〜24に印加されることを抑制して、垂直方向(第1面15Aの法線方向、Z1−Z2方向)の磁界成分51を確実に検出することができるため、センサ感度を向上させることができる。
本発明のいくつかの実施形態に係る磁気センサの製造方法は限定されない。前述のように、磁界方向変換部30において、第1の軟磁性体35および第2の軟磁性体36と位置決め用軟磁性体40bとは磁気的に接続されていればよいため、これらを別部材として製造することができる。そのように製造することにより、磁界方向変換部30の製造が容易となり、位置決め用軟磁性体40bの第1近位端部40E1と第1の磁気抵抗効果素子21との相対位置および位置決め用軟磁性体40bの第2近位端部40E2と第2の磁気抵抗効果素子22との相対位置を精度高く規定することが可能となる。
以下、図4に示される磁気センサ10Bを製造する方法を、本発明の一実施形態に係る磁気センサの製造方法として説明する。図17から図24は本発明の一実施形態に係る磁気センサの製造方法を説明する図である。
本発明の一実施形態に係る磁気センサの製造方法では、まず、シリコンなどからなる基板15の第1面15Aの上に、第1の磁気抵抗効果素子21および第2の磁気抵抗効果素子22を形成する(図17)。前述のように、これらの磁気抵抗効果素子は磁気抵抗効果膜43を有するため、磁気抵抗効果膜43を構成する各層を順次積層することが行われる。第1の磁気抵抗効果素子21の第2の固定磁性層45dは、X1−X2方向(第1方向)X2側の向きに磁化されるように磁場中製膜が行われる。第2の磁気抵抗効果素子22は第1の磁気抵抗効果素子21と同時に製造されるため、第2の磁気抵抗効果素子22にも第1の磁気抵抗効果素子21と同様の磁化が行われる。
次に、磁気抵抗効果素子を覆うように非磁性絶縁層16を形成する(図18)。非磁性絶縁層16を構成する材料として、アルミナが例示される。非磁性絶縁層16の厚さは限定されない。第1の磁気抵抗効果素子21および第2の磁気抵抗効果素子22の厚さは通常0.1μm程度であり、磁界方向変換部30から流れ出した磁界は非磁性絶縁層16の内部で水平方向(第1面15Aの面内方向)に進むため、非磁性絶縁層16は0.2μm程度またはそれ以上の厚さを有することが好ましい場合がある。非磁性絶縁層16を形成する前に、第1の磁気抵抗効果素子21および第2の磁気抵抗効果素子22に接続される配線層(図示せず)を形成してもよい。
続いて、非磁性絶縁層16の面の上に位置決め用軟磁性体40bを形成する(図19)。位置決め用軟磁性体40bのX1−X2方向(第1方向)に並ぶ面40S1,40S2によって第1最近位部40E1および第2最近位部40E2が規定される。位置決め用軟磁性体40bは平板状の形状を有し、比較的製造容易な形状であるから、フレーム電解めっき法など公知のフォトリソグラフ製造技術により製造することができる。例えば5μm程度までの厚さであれば、位置決め用軟磁性体40bの配置精度および形状精度を50nm程度またはそれ以下に抑えることができる。したがって、第1近位部40E1と第1の磁気抵抗効果素子21との相対位置のばらつきおよび第2近位部40E2と第2の磁気抵抗効果素子22との相対位置のばらつきを、50nm程度またはそれ以下に抑えることが可能である。
こうして非磁性絶縁層16の面の上に位置決め用軟磁性体40bを形成したら、非磁性絶縁層16の面の上であって位置決め用軟磁性体40bが配置されていない部分に、換言すれば、非磁性絶縁層16の面の上であって位置決め用軟磁性体40bの周囲に、絶縁性の非磁性体14を形成する(図20)。非磁性体14を構成する材料の種類は限定されない。かかる材料の一例としてCVDにより形成される窒化ケイ素が挙げられる。
非磁性体14の厚さは限定されない。前述のように、位置決め用軟磁性体40bを形状精度高く形成して、第1近位部40E1と第1の磁気抵抗効果素子21との相対位置および第2近位部40E2と第2の磁気抵抗効果素子22との相対位置を適切に設定することにより、第1の磁気抵抗効果素子21および第2の磁気抵抗効果素子22において測定される磁界の測定精度を高めることが可能な構造を、磁気センサ10Bは有している。したがって、非磁性体14の厚さが例えば5μm以上となったとしても、そのことに起因する磁気センサ10Bのセンサ感度の変化の程度は緩和されている。ただし、磁気センサ10Bを低背化することは、特許文献1にも示されるように、本発明の実施形態に係る磁気センサが目指すべき方向に含まれることから、非磁性体14の厚さは10μm程度を上限とすることが好ましい場合がある。
このとき、図20に示されるように、位置決め用軟磁性体40bの第1最近位部40E1および第2最近位部40E2を覆うように非磁性体14を形成することにより、第1最近位部40E1および第2最近位部40E2の配置精度をより安定的に高めることができる。また、図20に示されるように、位置決め用軟磁性体40の第1面15Aに対向する側とは反対側の面である第2面40Sの少なくとも一部が露出するように、非磁性体14を形成する。このように非磁性体14を形成することにより、これ以降の工程により形成した1対の軟磁性体(第1の軟磁性体35および第2の軟磁性体36)と位置決め用軟磁性体40とを磁気的に接続させることが容易となる。
図20に示される非磁性体14は、第2面40Sにおける露出する部分を底面とし非磁性体14からなる面14Sを側面とする凹部が画成されるように形成されており、この凹部の側面は底面から離間する向きに広がるテーパー形状を含む。このような形状を有することにより、非磁性体14からなる面14Sの上に形成された1対の軟磁性体(第1の軟磁性体35および第2の軟磁性体36)は、X1−X2方向およびZ1−Z2方向を面内方向とする断面の形状をV字状にすることが容易となる。
非磁性体14の面14Sを図20に示されるような形状にするための方法は限定されない。次に説明する方法が例として挙げられる。例えば、図21のように、非磁性体14を位置決め用軟磁性体40bの第2面40S全体を覆うように形成し、さらに、非磁性体14の上にレジストの層RMを形成する。その後、レジストの層RMを貫通し、第1面15Aに近づくにつれて縮径するテーパーを有するテーパー孔THを形成する。このテーパー孔THを有するレジストの層RMをマスクとして、テーパー孔THの形状を非磁性体14が転写されるように(レジストの層RMが相対的に厚い部分は浅く、レジストの層RMが相対的に薄い部分は深く)非磁性体14のエッチングを行う。テーパー孔THの形成方法は限定されない。露光プロセスの制御や現像プロセスの制御により、レジストの層RMに直接的にテーパー孔THしてもよい。あるいは、図22に示されるような実質的にテーパーを有しない貫通孔VHを形成し、その後、レジストの層RMを加熱するなどして貫通孔VHの内壁形状を変化させて、テーパー孔THとしてもよい。
非磁性体14の面14Sを図20に示されるような形状にするための別の方法の一例として、図22に示されるような実質的にテーパーを有しない貫通孔VHを形成し、この貫通孔VHを有するレジストの層RMをマスクとして、反応性イオンエッチング(RIE)のような異方性の少ないエッチングを行うことが挙げられる。異方性の少ないエッチングはエッチングレートを高めることが可能であるが、加工形状の精度を高めることは容易でない。エッチングによって生じた非磁性体14の面14Sの上に1対の軟磁性体(第1の軟磁性体35および第2の軟磁性体36)が形成されるため、非磁性体14の面14Sを形成するためのエッチングの加工精度は、1対の軟磁性体(第1の軟磁性体35および第2の軟磁性体36)と磁気抵抗効果素子(第1の磁気抵抗効果素子21および第2の磁気抵抗効果素子22)との相対位置の精度に影響を及ぼす。しかしながら、前述のように、本実施形態に係る磁気センサ10Bは、1対の軟磁性体(第1の軟磁性体35および第2の軟磁性体36)の第1の磁気抵抗効果素子21との相対位置および第2の磁気抵抗効果素子22との相対位置が、第1の磁気抵抗効果素子21および第2の磁気抵抗効果素子22の第1方向の磁界の検出性能に与える影響は、比較的低い。それゆえ、本実施形態に係る磁気センサ10Bの製造方法では、加工速度が高い異方性の少ないエッチングを非磁性体14の面14Sを形成するためのエッチングの好ましい例として位置付けることができる。
続いて、非磁性体14の露出する面(面14Sを含む。)に対して導体化処理を行う。導体化処理の種類は任意である。蒸着、スパッタリングなどの乾式堆積技術を用いて導体化を行ってもよいし、無電解めっきのような湿式堆積技術を用いて導体化を行ってもよい。導体化処理により形成される導体層MLの厚さは、次のめっき処理を可能とする限り任意である。図23に示されるように、導体化処理による導体層MLは第2面40Sの上にも形成されてもよい。
こうして導体化処理を行ったら、第2面40S(導体化処理による導体層MLが存在していてもよい。)の上および非磁性体14の導体化処理された面(導体化処理による導体層MLの面)の上にめっき処理を行って、めっき層PLを形成する。このめっき処理により、めっき層PLを含んでなる1対の軟磁性体(第1の軟磁性体35および第2の軟磁性体36)が得られる(図24)。導体層MLの厚さが薄い場合には、導体層MLとめっき層PLとは実質的に識別不能となることもある。図24では、このような場合として、導体層MLの表示は省略している。また、このめっき処理により、第1の軟磁性体35および第2の軟磁性体36と位置決め用軟磁性体40bとが磁気的に接続される。図24では、第2面40Sの上にもめっき層PLが形成されて連結部40aを構成し、非磁性体14の面のうちZ1−Z2方向Z2側の面に形成されためっき層PLは第1延出部37および第2延出部38を構成する。なお、めっき層PLの上には、窒化ケイ素のような材料からなる保護層が形成されていてもよい。
以上の製造方法により、磁気センサ10Bが製造される。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。例えば、本発明の効果が適切に得られる限り、図などにおいて積層されるように示される各構成要素間に他の層が設けられていてもよい。
10,10A,10B,11A,11B,11C,13 磁気センサ
15 基板
21,23 第1の磁気抵抗効果素子
22,24 第2の磁気抵抗効果素子
30,32 磁界方向変換部
35 第1の軟磁性体
36 第2の軟磁性体
40 底部軟磁性体
15A 第1面
40a 連結部
40b 位置決め用軟磁性体
16 非磁性絶縁層
40E1 第1最近位部
40E2 第2最近位部
40S1,40S2 面
51 垂直方向(第1面15Aの法線方向、Z1−Z2方向)の磁界成分
14 非磁性体
Wa 連結部40aの第1方向(X1−X2方向)に沿って延びる幅
Wb 位置決め用軟磁性体40bの第1方向(X1−X2方向)に沿って延びる幅
21C 第1の磁気抵抗効果素子の第1方向(X1−X2方向)の中心位置
40S 第2面
40C 位置決め用軟磁性体40bの第1方向(X1−X2方向)の中心位置
30C 1対の軟磁性体(第1の軟磁性体35および軟磁性体36)の第1方向(X1−X2方向)の中心位置
111A,111B,111C 比較用磁気センサ
121 磁気抵抗効果素子
115A 基準面
135,136 1対の軟磁性体
130C 1対の軟磁性体135,136のX1−X2方向の中心位置
121C 磁気抵抗効果素子121のX1−X2方向の中心位置
130 磁界方向変換部
140 底部
137,138 延出部
140E1 最近位部
14S 面
Hb 位置決め用軟磁性体40bの厚さ
37 第1延出部
38 第2延出部
43 磁気抵抗効果膜
42 絶縁膜
49 シード層
41 シリコン基板
45 固定磁性層
47 自由磁性層
46 非磁性層
48 保護膜
45c 第1の固定磁性層
45e 非磁性結合層
45d 第2の固定磁性層
45a 固定磁性層の磁化の向き
45b 第1の固定磁性層の磁化の向き
47a 自由磁性層の磁化の向き
25 配線部
27,28 ハーフブリッジ回路
54 差動増幅器
29 フルブリッジ回路
39 延出部
RM レジストの層
TH テーパー孔
VH 貫通孔
ML 導体層
PL めっき層

Claims (15)

  1. 基板の一面である第1面の上に位置し、前記第1面の面内方向の一つである第1方向に沿った感度軸を有する磁気抵抗効果素子と、
    前記磁気抵抗効果素子に対する相対位置が規定された最近位部を備え、前記磁気抵抗効果素子に対して非接触に設けられた位置決め用軟磁性体と、
    前記第1方向に沿って並置され、それぞれ前記第1面から離れる向きに延出する1対の軟磁性体と
    を備え、
    前記1対の軟磁性体は、前記位置決め用軟磁性体に磁気的に接続されてなり、
    前記1対の軟磁性体を構成する2つの軟磁性体は連結部を介して一体に形成され、該連結部の前記第1方向に沿って延びる幅よりも前記位置決め用軟磁性体の幅が大きいこと
    を特徴とする磁気センサ。
  2. 前記位置決め用軟磁性体の最近位部は前記第1面の法線方向に起立する直線状の面によって形成される、請求項1に記載の磁気センサ。
  3. 前記第1面への投影面において、前記位置決め用磁性体の最近位部は、前記磁気抵抗効果素子に重なるように形成されている、請求項1または請求項2に記載の磁気センサ。
  4. 前記位置決め用軟磁性体は、前記第1面の法線方向の長さが5μm以下である、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の磁気センサ。
  5. 前記1対の軟磁性体を構成する2つの軟磁性体は、前記第1面に対してそれぞれ前記第1方向に沿って互いに逆向きに傾斜している、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の磁気センサ。
  6. 前記1対の軟磁性体を構成する2つの軟磁性体の距離は、前記第1面から離間するにしたがって大きくなる、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の磁気センサ。
  7. 前記1対の軟磁性体と前記第1面との間に絶縁性の非磁性体が位置し、前記1対の軟磁性体は、前記非磁性体の面の上に位置する軟磁性材料の堆積物を含む、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の磁気センサ。
  8. 前記位置決め用軟磁性体の最近位部は前記非磁性体によって覆われている、請求項7に記載の磁気センサ。
  9. 前記1対の軟磁性体を構成する2つの軟磁性体のそれぞれは、前記位置決め用軟磁性体に磁気的に接続される側とは反対側に、前記1対の軟磁性体を構成する2つの軟磁性体のそれぞれから前記第1方向に延びる延出部をさらに備える、請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の磁気センサ。
  10. 前記磁気抵抗効果素子は、前記1対の軟磁性体を構成する2つの軟磁性体の一方である第1の軟磁性体に近位な第1の磁気抵抗効果素子と、前記1対の軟磁性体を構成する2つの軟磁性体の他方である第2の軟磁性体に近位な第2の磁気抵抗効果素子とを備え、
    前記磁気抵抗効果素子は、前記第1方向の一方に沿った向きに磁化が固定された固定磁性層と、外部磁界により磁化の向きが変化する自由磁性層とを有し、
    前記第1の磁気抵抗効果素子の前記固定磁性層の磁化の向きと、前記第2の磁気抵抗効果素子の前記固定磁性層の磁化の向きとは揃えられている、請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の磁気センサ。
  11. 前記第1の磁気抵抗効果素子と前記第2の磁気抵抗効果素子とは直列に接続されてハーフブリッジ回路を構成する、請求項10に記載の磁気センサ。
  12. 前記磁気センサは、前記ハーフブリッジ回路を2つ備え、前記2つのハーフブリッジ回路はフルブリッジ回路を構成する、請求項11に記載の磁気センサ。
  13. 前記フルブリッジ回路に含まれる2つの前記第1の磁気抵抗効果素子および2つの前記第2の磁気抵抗効果素子は前記第1方向に並置される、請求項12に記載の磁気センサ。
  14. 請求項7または請求項8に記載される磁気センサの製造方法であって、
    前記第1面の上に前記磁気抵抗効果素子を形成し、
    前記磁気抵抗効果素子を覆うように非磁性絶縁層を形成し、
    前記非磁性絶縁層の面の上に、前記最近位部を備える前記位置決め用軟磁性体を形成し、
    前記非磁性絶縁層の面の上に、前記位置決め用軟磁性体の前記最近位部を覆うとともに、前記位置決め用軟磁性体の前記第1面に対向する側とは反対側の面である第2面の少なくとも一部が露出するように、前記非磁性体を形成し、
    前記非磁性体の露出する面に対して導体化処理を行い、
    前記第2面の前記非磁性層によって覆われていない部分の上および前記非磁性体の前記導体化処理された面の上にめっき層を形成して、前記めっき層を含んでなる前記1対の軟磁性体を得るとともに、前記1対の軟磁性体と前記位置決め用軟磁性体とを磁気的に接続すること
    を特徴とする磁気センサの製造方法。
  15. 前記非磁性体は、前記第2面における露出する部分を底面とし前記非磁性体からなる面を側面とする凹部が画成されるように形成され、前記凹部の前記側面は前記底面から離間する向きに広がるテーパー形状を含む、請求項14に記載の磁気センサの製造方法。
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