JP6747590B2 - 撮影台およびその製造方法、マンモグラフィ装置用撮影台およびその製造方法およびマンモグラフィ装置 - Google Patents

撮影台およびその製造方法、マンモグラフィ装置用撮影台およびその製造方法およびマンモグラフィ装置 Download PDF

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Description

本発明は、複数の部材を有する撮影台、さらには、複数の部材を有するマンモグラフィ装置用撮影台およびその製造方法に関する。
被験者の乳房を検査の目的とし、乳房のX線撮影により画像データを得るマンモグラフィ装置が知られている(特許文献1)。このマンモグラフィ装置は、幾何学的ボケや体動によるボケが少なく、コントラストや解像度の高い画像データを得るために、乳房を圧迫する撮影台及び圧迫板を備えている。そして、撮影台に支持された乳房を圧迫板で圧迫して均一な厚さに保たれた乳房にX線を照射し、乳房を透過したX線を検出することにより、画像データを生成する。
前記撮影台は、内部に前記圧迫板と被写体である乳房とを透過したX線を検出するX線検出部を有するため、X線透過性に優れた材料で形成されている。また、被写体は、撮影時に前記圧迫板により均一厚みに圧迫されるため、前記撮影台にも圧迫板による外力が作用し、この外力により撮影台が容易に変形してしまうと、得られる画像データのコントラストや解像度が低下する。したがって、一般には撮影台は剛性に優れた材料で形成される必要がある。以上の背景から、特許文献1記載のように、マンモグラフィ装置用撮影台には、X線透過性に優れ、剛性が高い、炭素繊維強化複合材料(カーボンコンポジット材)が好適に用いられていた。かかる炭素繊維強化複合材料を用いる場合、一般市場製品に見られるマンモグラフィ装置用撮影台は通常は中空の箱型の形状であり、複雑な形状であることから、形状追従性に優れる炭素繊維織物プリプレグを片面型の表面に配置することで形状を賦形し、オートクレーブにて加熱、加圧する製造方法が用いられてきた。
また、マンモグラフィでは前記撮影台を用いた撮影方式の他、カセッテ上に被写体を置き直接撮影する手法も開示されている(特許文献2)。この撮影方法は、薄型矩方体のカセッテを用いるため、重量の増加が抑えられ、ハンドリング性に優れる利点を有する。特許文献2に係る医療用カセッテはフロント部材と前記フロント部材と対向するバック部材とから構成され内部に画像記録媒体を収容するものであり、フロント部材及びバック部材を分離できることも記載されている。また、X線が照射されるフロント部材が外周フレーム部材とともに一体化されているため、撮影時の変形を抑制できる効果を有する。ここで、特許文献2には、フロント部材が他本数の炭素繊維フィラメントが一方向に配列され並べられた複数の層(炭素繊維層)を重ねて熱硬化性樹脂に含浸されてなる積層体により構成されることが記載されている。また、その製造方法としては、前記炭素繊維フィラメントを型内に敷設しキャビティー内に樹脂を注入するRTM(Resin Transfer Molding)法で製造する方法が開示されている。
日本国特開2010−35622号公報 日本国特開2010−39267号公報
しかしながら、一般市場製品に見られるマンモグラフィ装置用撮影台は中空の箱型の形状であるため、形状追従性に優れる炭素繊維織物プリプレグであっても、角部や曲面に追従させるために、前記プリプレグを形状に応じたカットパターンで裁断して片面型に賦形する必要があり、工程が煩雑になるおそれがある。また、一枚のプリプレグ基材を種々の形状に切り出すため、基材の歩留まりが悪く、原料コストが高くなるおそれがある。このような背景から、生産性の向上には課題があった。
一方、特許文献2に係わる発明では、上記の通り医療用カセッテは薄型の矩方体形状を有するものであり、内部に画像記録媒体を収容するものであるから、フロント部材及びバック部材を分離可能であることは自然と採られる構成である。しかし、レントゲン撮影のような被験者の身体の下に挿入する撮影条件では、荷重を樹脂フレームが受けて剛性が担保されるが、マンモグラフィ装置用撮影台のように、圧迫板で中央に荷重が作用する撮影条件では、これをそのまま用いると、平面部を形成するフロントパネルの中央がたわみやすくなる恐れがある。また、薄型の矩方体形状であるため、これを片持ち梁の状態で支持して撮影台に転用した場合には、圧迫板から受ける荷重で医療用カセッテ全体が容易に変形してしまうため、得られる画像データのコントラストや解像度が低下してしまうおそれがある。さらには、マンモグラフィ撮影時に、被験者に立ち壁部が食い込み、不快感を与える懸念がある。また、この製造方法として開示されているRTM法は繊維基材に樹脂を注入・含浸させるため樹脂は液状に限定されるなど制約が多く、充分な成形時間の短縮を行うことが困難であった。さらに、前記オートクレーブ法および前記RTM法は、ともに成型副資材を必要とするため、製造コストが高くなる課題があった。
そこで本発明は、上記課題を鑑みてなされたものであって、その目的は、高X線透過性と高剛性を達成し、かつ良好な生産性で高い形状自由度を達成する、撮影台、及びマンモグラフィ装置用撮影台を提供することである。また、さらなる目的は、マンモグラフィ装置用撮影台を短時間の成形時間で生産性良く製造する方法を提供することである。
上記問題を解決するために、本発明の撮影台は、以下のような構成をとる。
X線画像撮影装置に片持ち梁の状態で支持される撮影台であって、
前記撮影台は、装置と接続する面に開口部を有した面状体と、装置と接続する連結部材を含み、
前記面状体は、X線照射面を含む天面を形成する第1の部材と、前記X線照射面と対面する底面及びその外周に立設された立ち壁部を形成する第2の部材を有し、
前記第2の部材は前記立ち壁部において第1の部材と接合し、
前記第1の部材と前記連結部材とが接合され、
前記第1の部材は、前記X線照射面における任意の点において、X線透過線量がアルミニウム当量0.5mmAL以下である、撮影台。
さらに本発明の撮影台の製造方法は以下である。
X線撮影装置に片持ち梁の状態で支持される撮影台の製造方法であって、
前記撮影台は、装置と接続する開口部を有した面状体を有し、
X線照射面を含む天面を形成する第1の部材と、前記X線照射面と対面する底面を形成する第2の部材と、第1の部材を補強する第3の部材とを有し、
以下に示す工程(I)〜(III)を含む、撮影台の製造方法。
工程(I):連続繊維(A)とマトリックス樹脂(B)とを含むプリプレグ積層体を含むプリフォームを雌雄両面型内にて加熱及び加圧を行って、繊維複合材料によりX線照射面を含む天面を形成する第1の部材を成型する工程
工程(II):第2の部材を、少なくとも第1の部材と一体化させる工程
工程(III):第3の部材を、少なくとも第1の部材と一体化させる工程
また、本発明のマンモグラフィ装置用撮影台は、以下のような構成をとる。
マンモグラフィ装置に片持ち梁の状態で支持されるマンモグラフィ装置用撮影台であって、
前記撮影台は、X線照射面を含む天面を形成する第1の部材と、X線照射面と対面する底面及びその外周に立設された立ち壁部を形成する第2の部材を有し、
第2の部材は前記立ち壁部において第1の部材と接合し、
前記第1の部材は、X線照射面における任意の点において、X線透過線量が、アルミニウム当量0.5mmAL以下である、マンモグラフィ装置用撮影台。
さらに本発明のマンモグラフィ装置用撮影台の製造方法は以下である。
マンモグラフィ装置本体に片持ち梁の状態で支持されるマンモグラフィ装置用撮影台の製造方法であって、
X線照射面を含む天面を形成する第1の部材と、前記X線照射面と対面する底面を形成する第2の部材と、第1の部材を補強する第3の部材と、を有するマンモグラフィ装置用撮影台の製造方法であって、
以下に示す工程(I)〜(III)を含む、マンモグラフィ装置用撮影台の製造方法。
工程(I):連続繊維(A)とマトリックス樹脂(B)とを含むプリプレグ積層体を含むプリフォームを雌雄両面型内にて加熱及び加圧を行って、繊維複合材料によりX線照射面を含む天面を形成する第1の部材を成型する工程
工程(II):第2の部材を、少なくとも第1の部材と一体化させる工程
工程(III):第3の部材を、少なくとも第1の部材と一体化させる工程
本発明の撮影台又はマンモグラフィ装置用撮影台によれば、個々の部材における角部や曲面といった複雑形状の数が減るため、工程が簡略化され、良好な生産性を達成できる。また、X線透過性を有する第1の部材と外板形状を形成する第2の部材を有する構成であるため、X線透過性と剛性を担保する機能と被験者の持ち手などの形状を付与する機能を分離することができ、従来のマンモグラフィ撮影に必要な機能を維持しつつ、良好な生産性で複雑形状の設計が容易であるマンモグラフィ装置用撮影台を提供できる。また、2分割構造でありながら接合部の力学特性が高く、マンモグラフィ画像撮影時の荷重負荷による撮影台のたわみが抑制されて撮影画像の質が向上することができるマンモグラフィ装置用撮影台を提供できる。
本発明のマンモグラフィ装置用撮影台の製造方法によれば、角部や曲面といった複雑形状の数が減るため、基材を裁断する工程や積層工程が簡略化でき、マンモグラフィ装置用撮影台を短時間の成形時間で生産性良く製造することができる。
図1は、本発明の実施形態に係るマンモグラフィ装置の構成を示すブロック図である。 図2aは、本発明の実施形態に係るマンモグラフィ装置用撮影台の外観の一例を示す模式図である。 図2bは、本発明の実施形態に係るマンモグラフィ装置用撮影台の開口部の一例を示す模式図である。 図2cは、図2aのy−z面における断面形状の一例を示す断面図である。 図3aは、本発明の実施形態に係るマンモグラフィ装置用撮影台の外観の一例を示す模式図である。 図3bは、本発明の実施形態に係るマンモグラフィ装置用撮影台の開口部の一例を示す模式図である。 図3cは、図3aのy−z面における断面形状の一例を示す断面図である。 図4aは、本発明の実施形態に係るマンモグラフィ装置用撮影台を構成する第2の部材の立ち壁部であり、立ち壁部の実施形態に設けられた、第1の部材の立ち壁部と重ね合って接合する領域(A1)の一例を示す模式図である。 図4bは、図4aのy−z面における断面形状の一例を示す断面図である。 図5aは、本発明の実施形態に係るマンモグラフィ装置用撮影台の外観の一例を示す模式図である。 図5bは、図5aのx−z面における断面形状の一例を示す断面図である。 図5cは、図5aのy−z面における断面形状の一例を示す断面図である。 図6は、本発明の実施形態に係るマンモグラフィ装置用撮影台を成型する両面型の一例を示す模式図である。 図7aは、本発明の実施形態に係るマンモグラフィ装置用撮影台の外観の一例を示す模式図である。 図7bは、図7aのx−z面における断面形状の一例を示す断面図である。 図7cは、図7aのy−z面における断面形状の一例を示す断面図である。 図8は、マンモグラフィ装置用撮影台を成型する片面型の一例を示す模式図である。 図9は、マンモグラフィ装置用撮影台の製造方法の一例を示す模式図である。 図10aは、本発明の実施形態に係るマンモグラフィ装置用撮影台を構成する第1の部材および第2の部材が一体化された形態の外観の一例を示す模式図である。 図10bは、本発明の実施形態に係るマンモグラフィ装置用撮影台の開口部の一例を示す断面図である。 図10cは、図10aのy−z面における断面形状の一例を示す断面図である。 図11aは、本発明の実施形態に係るマンモグラフィ装置用撮影台を構成する第1の部材および第2の部材が一体化された形態の外観一例を示す模式図である。 図11bは、本発明の実施形態に係るマンモグラフィ装置用撮影台の開口部の一例を示す模式図である。 図11cは、図11aのy−z面における断面形状の一例を示す断面図である。 図12aは、本発明の実施形態に係るマンモグラフィ装置用撮影台を構成する第1の部材を示す模式図であり、これらに設けられるボルト締結用の穴の一例を示す模式図である。 図12bは、本発明の実施形態に係るマンモグラフィ装置用撮影台を構成する連結部材を示す模式図であり、これらに設けられるボルト締結用の穴の一例を示す模式図である。 図12cは、本発明の実施形態に係るマンモグラフィ装置用撮影台を構成する第2の部材を示す模式図であり、これらに設けられるボルト締結用の穴の一例を示す模式図である。 図13aは、本発明の実施形態に係るマンモグラフィ装置用撮影台の外観および断面形状の一例を示す模式図である。 図13bは、図13aのx−z面における断面形状の一例を示す断面図である。 図13cは、図13aのy−z面における断面形状の一例を示す断面図である。 図14は、本発明の実施形態に係るマンモグラフィ装置用撮影台の製造方法において、工程(I)と工程(III)を同時に実施する両面型の一例を示す図である。 図15は、本発明の実施形態に係るマンモグラフィ装置用撮影台の製造方法におけるインサート成型用金型の一例を示す図である。 図16は、本発明の実施形態に係るマンモグラフィ装置用撮影台の外観の一例を示す模式図である。 図17は、図2aのy−z面における断面形状の一例を示す断面図である。 図18aは、図2aのy−z面における断面形状の一例を示す断面図である。 図18bは、図2aのy−z面における断面形状の一例を示す断面図である。
本発明の実施形態に係る撮影台は、X線画像撮影装置に片持ち梁の状態で支持される撮影台であって、X線画像撮影装置と接続する面に開口部を有した面状体と、X線画像撮影装置と接続する連結部材を含み、前記面状体は、X線照射面を含む天面を形成する第1の部材と、前記X線照射面と対面する底面及びその外周に立設された立ち壁部を形成する第2の部材を有し、前記第2の部材は前記立ち壁部において第1の部材と接合し、前記第1の部材と前記連結部材とが接合され、前記第1の部材は、前記X線照射面における任意の点において、X線透過線量がアルミニウム当量0.5mmAL以下であることを特徴とする。X線画像撮影装置に片持ち梁の状態で支持されていれば、用途は限定されないが、マンモグラフィ装置用撮影台が例示できる。
本発明の実施形態に係るマンモグラフィ装置は、マンモグラフィ装置用撮影台がマンモグラフィ装置本体に接続されて形成されるものであり、以下、本発明のマンモグラフィ装置用撮影台について説明する。
第1の部材のX線照射面におけるX線透過線量は、任意の点において、X線照射管電圧の条件に関わらずアルミニウム当量が0.5mmAL以下であればよく、X線照射管電圧20kV〜60kVのいずれかの条件で0.5mmAL以下であってもよく、X線照射管電圧が20kV又は60kVで0.5mmAL以下であってもよい。
本発明の実施形態に係るマンモグラフィ装置用撮影台において、第1の部材は、X線照射面を含む天面を形成し、X線透過線量が、X透過性の指標であるアルミニウム当量として0.5mmAL以下であれば、その材料は特に限定されないが、高いX線透過性を達成し、撮影時の荷重負荷によるたわみを抑制する観点から、強化繊維とマトリックス樹脂からなる繊維強化複合材料が好ましい。前記アルミニウム当量(アルミ当量)が、0.5mmALを超えると、X線透過性が劣るためにX線照射強度を上げる必要があり、1回の撮影における被験者の被曝量が増えるおそれがある。また、第2の部材は、X線照射面と対面する底面及びその外周に立設された立ち壁部を有するものであり、かかる立ち壁部において第1の部材と接合する。立ち壁部を形成していれば、その材料は特に限定されないが、被験者の持ち手などの形状を付与する成形加工性の観点から、金属、プラスチック、エラストマーの群から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。かかる構成とすることで、曲面や角部の数を減らすことができ、生産性良く、中空の箱型形状である撮影台を製造することができる。なお、本発明に係る撮影台は、別途、第3、第4の部材を有していてもよい。
前記マンモグラフィ装置本体は、X線発生部、圧迫板を含み、これらの配置としては、図1に示すような態様が例示できる。本発明の実施形態に係るマンモグラフィ装置用撮影台はマンモグラフィ装置本体に片持ち梁の状態で支持されるものである。また、図1に示すマンモグラフィ装置は、マンモグラフィ装置本体2、マンモグラフィ装置用撮影台1、圧迫板3、X線発生部4、を備え、マンモグラフィ装置用撮影台1は、X線照射面5、底面6を備える。また、本発明の実施形態に係るマンモグラフィ装置用撮影台は、通常は内部が空洞となった略箱型の形状であり、内部にX線検出器が具備されることが多い。かかるX線検出器は、マンモグラフィ装置本体に直接接続されていても、撮影台内に固定されて配線でマンモグラフィ装置本体と接続していても、構わない。また、前記X線照射面とは、本発明の実施形態に係る撮影台の天面に含まれる平面領域のことである。前記平面領域としては、撮影台の天面全体でもその一部分でも構わない。
前記繊維強化複合材料中の強化繊維の形態としては、連続繊維で織組織を形成した織物形態、連続繊維を一方向に引揃えた形態、不連続繊維が一方向に配列した形態、不連続繊維が分散された形態などから選択される少なくとも1種であることが好ましく、これらを単独又は積層したもの、2種類以上を積層したものなどが好ましく用いられる。なお、連続繊維とは、強化繊維を短繊維の状態に切断すること無く、強化繊維束を連続した状態で引揃えたものを意味する。ここで、短繊維とは長さが100mm以下の繊維のことを指す。本発明では、X線透過率の面内分布を均一にする、つまり面内の密度差を小さくする観点から、強化繊維の形態は連続繊維であることが好ましい。中でも、連続繊維が隙間なく並べやすい、一方向に引揃えられた連続繊維の形態を採用することが好ましい。また、連続繊維としては特に限定されず、例えば、ガラス繊維、ポリアクリロニトリル(PAN)系、ピッチ系の炭素繊維(黒鉛繊維を含む)、アラミドなどの有機繊維が挙げられ、2種以上の繊維を組み合わせて用いてもよい。
前記連続繊維を一方向に引揃えた形態の一方向繊維複合材料とは、一方向に引揃えられた連続繊維とマトリックス樹脂を含む層からなり、1層から構成されていても、2層以上積層された積層状態から構成されていても構わない。また、一方向に引揃えられた炭素繊維とマトリックス樹脂を含む層が2層以上積層された場合は、連続繊維の配向方向を任意にずらした構成としても良い。シート状の基材から材料を切り出す際の歩留まりの観点から、90°ずつ炭素繊維の配向方向をずらした積層構成が好ましい。また、等方性の観点からは、炭素繊維の配向方向を30°〜60°ずらした積層構成が好ましく、45°ずつ連続繊維の配向方向をずらした積層構成や、60°ずつ連続繊維の配向方向をずらした積層構成などが好ましい。
前記連続繊維で織組織を形成した織物形態の織物複合材料は、連続繊維を織りあげたシート状物とマトリックス樹脂とを含むものであり、通常は層構造を有し、1層から構成されていても、2層以上積層された積層状態から構成されていても構わない。連続繊維の織組織としては、平織り、綾織り、繻子織りなどが例示でき、中でも、形状追従性とX線透過性の観点から、綾織りが好ましい。
さらに好ましくは、第1の部材の最外層に織物複合材料が含まれるのが良い。被験者の素肌と接触する最表面をかかる構成とすることで、使用環境における消毒液の暴露などによる経時変化によって樹脂が劣化した場合でも、連続繊維の毛羽が一方向繊維複合材料に比べて起毛しにくく、被験者に与える刺激が緩和される。この観点から、特に、X線照射面の最外層が織物複合材料で形成され、内層に一方向繊維複合材料が配される態様が好ましい。
本発明の第1の部材の材料としては、X線透過性と高剛性の観点から、炭素繊維複合材料を有することが好ましい。炭素繊維としては、特に限定されないが、例えば、ポリアクリロニトリル(PAN)系、ピッチ系などの炭素繊維を使用でき、これらは1種または2種以上を併用しても良い。中でも、得られる炭素繊維複合材料の強度と弾性率とのバランスの観点から、PAN系炭素繊維がさらに好ましい。炭素繊維のストランド弾性率は、200GPa以上が好ましく、220GPa以上がより好ましく、240GPa以上がさらに好ましい。炭素繊維のストランド弾性率が、200GPa未満の場合には、炭素繊維複合材料としたときに、所望の特性が得られないことがある。
マトリックス樹脂としては、特に限定されないが、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂のいずれでも用いることができる。マトリックス樹脂が熱硬化性樹脂の場合には、成形時の加熱により、また必要に応じて成形後に熱硬化性樹脂が硬化する温度にさらに加熱することにより、熱硬化性樹脂が硬化し、マトリックス樹脂となる。樹脂が熱可塑性樹脂の場合には、成形時の加熱により溶融した樹脂を冷まして固化させることで、マトリックス樹脂となる。熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、ビニルエステル樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等が挙げられ、熱により架橋反応を起こし、少なくとも部分的な三次元架橋構造を形成するものであればよい。また、炭素繊維複合材料を形成する成形基材としては、プリプレグを例示でき、その中における熱硬化性樹脂の形態としては、プリプレグ積層時にプリプレグ同士や型に圧着する必要があることから、タック性に優れる半硬化状態であることが好ましい。中でも、貼り付ける工程でのタック性、および成形品としたときの力学特性を考慮するとエポキシ樹脂が好ましい。熱可塑性樹脂としては、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアリーレンスルフィド樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、ポリエーテルケトン樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリエーテルケトンケトン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリスルホン樹脂が好ましく用いられ、また、これらのいずれかの樹脂の前駆体である環状のオリゴマーも好ましく用いられる。その中でも、マンモグラフィ装置用撮影台を運用する観点では消毒液などで清掃することを鑑みて、耐薬品性に優れる樹脂を選択するのが好ましい。
本発明の撮影台において、第1の部材は、曲げ弾性率をEb、密度をρとしたとき、Eb1/3×ρ−1として表される比曲げ弾性率が2.50以上であることが好ましい。炭素繊維複合材料の比曲げ弾性率が2.50以上である場合、相対的には曲げ弾性率が高く密度が低い状態であるため、変形しにくさと高X線透過性とがバランスよく保たれ、好ましい。一方、比曲げ弾性率の上限値には特に制限はないが、20.00以下にすることで、X線透過性の向上効果と曲げ弾性率のバランスに優れるため、好ましい。
第2の部材の材料としては、第1の部材と同じ材料でも構わないが、加工性と寸法精度の観点から、金属が好ましく用いられ、その種類としては、アルミニウム、銅、ニッケル、錫、鉄、マグネシウム、クロム、タングステン、亜鉛、鉛など及びこれらの合金を例示できる。また、1種類の金属材料より構成されていても良いし、2種類以上の金属を組み合わせても良い。
第2の部材の材料としては、成形・加工性と製造コストの観点からはプラスチックが好ましく用いられ、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂のいずれでも用いることができる。熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、ビニルエステル樹脂、フェノール樹脂、ポリウレタン樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂などが例示できる。熱可塑性樹脂としては、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアリーレンスルフィド樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂が例示でき、また、これらのいずれかの樹脂の前駆体である環状のオリゴマーも好ましく用いられる。また、力学特性を高める観点から、第2の部材の材料は、プラスチックがガラス繊維などのフィラーを含んでいても良い。
または、被験者を保護する観点からは、第2の部材の材料は、エラストマーが好ましく用いられ、シリコーンゴム、ウレタンゴム、熱可塑エラストマーなどが例示できる。
本発明の第2の部材は、プレス成形、射出成形、射出圧縮成形、圧縮成形、真空成形、押出成形、板金、鋳造など公知の成形方法で製造することができる。
本発明のマンモグラフィ装置用撮影台において、好ましくは、本発明の実施形態に係るマンモグラフィ装置用撮影台は、マンモグラフィ装置本体と接続する面を有し、この接続面に開口部を有する構造とするのが良い。
図2a及び図3aに示すマンモグラフィ装置用撮影台の第2の部材は、立ち壁部を有し、マンモグラフィ装置本体と接続する接続面(マンモグラフィ装置本体側)に、開口部を有する。図2b及び図2cに示すように、開口部10は、マンモグラフィ装置本体に接続する接続面の全てが開口したものであってよく、図3b及び図3cに示すように、接続面の一部が開口したものであってもよい。図2cは、図2aに示すマンモグラフィ装置用撮影台におけるy−z面の断面形状の一例を示す断面図であり、図3cは、図3aに示すマンモグラフィ装置用撮影台におけるy−z面の断面形状の一例を示す断面図である。
マンモグラフィ装置用撮影台は、開口部10を有することで、マンモグラフィ装置用撮影台をマンモグラフィ装置本体に容易に脱着することができ、メンテナンスが容易となる。撮影台における立ち壁の高さは10mm以上であることが好ましい。マンモグラフィ装置用撮影台は、立ち壁の高さが10mm以上であるとX線検出器を収納するスペースを大きくとることができるため好ましい。立ち壁の高さとは第1部材の天面上部から立ち壁端部までの距離である。また立ち壁の高さは20mm以上がより好ましく、特に好ましくは30mm以上である。
本発明の実施形態に係る撮影台において、第1の部材は、天面の外周に立設された立ち壁部を形成することが好ましい。第1の部材が立ち壁部を有することで、マンモグラフィ撮影時の圧迫板より受ける荷重による変形を抑制することができる。また、第1の部材と第2の部材がそれぞれ立ち壁を有することで、撮影台の内部に収容されるX線検出器を配置するスペースを広くすることができることに加えて、マンモグラフィ撮影時に被験者と接触する面を広い面積で確保することができるため、被験者の身体にめり込むなどの干渉を抑制することができる。
さらに好ましくは、第1の部材のX線照射面以外の天面領域に段差部を設けるのが良い。かかる形状を設けることで、段差部が立ち壁として機能するため、マンモグラフィ撮影時の圧迫板の荷重によるたわみを抑制することができる。また、撮影台内に検出器などを収納する領域を広げることができる。段差部を設ける位置としては、装置接続面が例示できる(図16)。
さらに好ましくは、撮影台への荷重負荷時の側面変形を抑制する観点から、第1の部材の立ち壁部と第2の部材の立ち壁部とが接合されているのが良い。第1の部材と第2の部材の接合構造は、それぞれの部材の立ち壁の端面同士が接合されていても、端面同士ではなく、それぞれの部材の立ち壁部が重なり合って接合されていても良い。より好ましい接合構造は第2の部材の立ち壁部が、第1の部材の立ち壁部と重ね合って接合する領域(A1)を有する構造である(図4a)。領域(A1)を有する構造とすることでそれぞれの部材の接合面積を広くすることができ、より強固に接合することが可能となり、撮影時の位置精度が向上するため、解像度の高いマンモグラフィ画像を得ることができる。
好ましくは、第1の部材の立ち壁部と第2の部材の立ち壁部の両方と接合する第3の部材を有することが良い。第3の部材の接合位置としては、被検者が接触する面の内壁側が例示できる(図17)。かかる態様とすることで、第3の部材が補強部材の役割を担い剛性が向上するため、第1の部材の立ち壁部端部と第2の立ち壁部端部で生じる開口を抑制することができ、撮影時の位置精度が向上する。
好ましくは、被検者が接触する装置接続面の対面において、第1の部材と第2の部材の境界線がない態様とすることが良い。かかる態様とすることで、撮影時に被検者の素肌が触れる領域に凹凸が存在しなくなるため、撮影時に被検者が感じる不快感を緩和することができる。装置接続面の対面に第1の部材と第2の部材の境界線が存在しなければ、形態は特に限定されないが、例えば、第1の部材において装置接続面の対面に位置する立ち壁の長さを第2の部材の立ち壁高さまで伸ばし、該第1の部材の立ち壁で第2の部材の立ち壁を覆うように接合する形態(図18a)や、第2の部材において装置接続面の対面に位置する立ち壁長さを第1の部材の立ち壁高さまで伸ばし、該第2の部材の立ち壁で第1の部材の立ち壁を覆うように接続する形態(図18b)が例示できる。
本発明の実施形態に係る撮影台は、マンモグラフィ装置本体と接続する連結部材を有し、前記連結部材は第1の部材と接合されていることが好ましい。マンモグラフィ撮影時に圧迫板から荷重を受ける第1の部材が、連結部材を介してマンモグラフィ装置本体連結部材と接続できるため、剛体である装置本体に荷重伝達がなされ、第1の部材の変形が抑制できるため、撮影時の位置精度が向上し、解像度の高いマンモグラフィ画像を得ることができる。
本発明の実施形態に係る連結部材は、第1の部材及び第2の部材の両方と接合されていることが、さらに好ましい。このような接合形態とすることで接合部の力学特性を向上することができ、マンモグラフィ画像撮影時の荷重負荷による撮影台側面の変形、および開口を抑制することができ、撮影時の位置精度が向上するため、解像度の高いマンモグラフィ画像を得ることができる。
連結部材を接合する位置としては、第1の部材と接合されていれば特に限定されないが、得られるマンモグラフィ装置用撮影台の意匠性の観点から第1の部材の内壁が好ましい。さらに好ましくは、後述する開口部を有する面における2つの側面の内壁である。側面に連結部材が接合されることでX線照射面を広くすることができ、マンモグラフィ被検者の身体に近い位置も撮影することができ、検査可能領域を広くすることができる。接合された領域の力学特性を向上する観点から、第1の部材の立ち壁部と第2の部材の立ち壁部の両方に接合される位置が好ましい(図7a、図7b、及び図7c)。かかる構成とすることで、マンモグラフィ画像撮影時の荷重負荷による撮影台側面の変形、および開口を抑制することができ、撮影時の位置精度が向上するため、解像度の高いマンモグラフィ画像を得ることができる。なお、マンモグラフィ装置本体と第1の部材とを接続する構造としては、第1の部材に接合された連結部材を介して、マンモグラフィ装置本体に具備されたフレームと接続する方法や、第1の部材がフレーム状の連結部材と接合されており、前記連結部材をマンモグラフィ装置に固定することで接続する方法が例示できる。
本発明の実施形態において、第1の部材と連結部材との接合強度(S1)が10MPa以上であることが好ましい。接合強度(S1)を10MPa以上とすることで、マンモグラフィ画像撮影時に第1の部材が圧迫板から受ける荷重負荷を剛体である装置本体に効率よく伝達でき、第1の部材中のX線照射面のたわみを抑制することができるため好ましく、より好ましくは15MPa以上であり、特に好ましくは20MPa以上である。さらに好ましくは、第2の部材と連結部材との接合強度(S2)が10MPa以上である。接合強度(S2)を10MPa以上とすることで、マンモグラフィ画像撮影時の荷重負荷による撮影台側面の開口を抑制することができるため、好ましく、より好ましくは15MPa以上であり、特に好ましくは20MPa以上である。接合強度(S1)および接合強度(S2)の上限は特に限定されないが第1の部材および第2の部材が破壊される母材破壊強度と同等であることが好ましい。
本発明の実施形態において、第1の部材と第2の部材の接合強度(S3)は10MPa以上であることが好ましい。接合強度を10MPa以上とすることでマンモグラフィ画像撮影時の荷重負荷による接合部の開口を抑制することができるため好ましく、より好ましくは15MPa以上であり、特に好ましくは20MPa以上である。接合強度の上限は特に限定されないが第1の部材および第2の部材が破壊する母材破壊強度と同等であることが好ましい。
本発明の実施形態において、第1の部材と連結部材、第2の部材と連結部材、第1の部材と第2の部材の接合方法として、接着剤接合、熱可塑性樹脂の場合は溶着、融着などの接合、溶接、ボルト締結、リベット締結、嵌め込み、かしめなどの機械接合、またそれぞれの部材を成形する時にそれ以外の部材を成形型内に配した後に、部材を成形することで接合一体化する方法などが挙げられる。これらの中で好ましくは接着剤接合、機械接合が挙げられる。接着剤接合では、接合部において接着剤がシール材の効果を担うため、撮影台を洗浄する洗浄液や被験者の血液などの液体が撮影台の内部に浸透することを防止することができ、検出器などの内部機構を保護することができる。ボルト締結などの機械接合の場合は、強固に接合しながら容易に解体することができ、装置のメンテナンス性に優れる。
本発明の実施形態において、開口部を有する面と相対する面は、マンモグラフィ装置用撮影台のX線照射方向からの正射影の厚さが5mm以内であることが好ましい。厚みを5mm以内とすることでマンモグラフィ被験者の身体に近い位置までX線検出器を配置することができ、身体に近い位置まで撮影することができ、検査可能領域を広くすることができる。正射影の厚さはより好ましくは3mm以内である。一方、撮影時の荷重負荷による撮影台のたわみを抑制する観点から1mm以上であることが好ましい。
本発明の実施形態に係る連結部材の材料は、特に限定されないが、マンモグラフィ装置本体とマンモグラフィ装置用撮影台を連結し、マンモグラフィ撮影時に受ける荷重が負荷される観点から、強度、剛性に優れる金属材料やプラスチック材料が好ましく、金属材料が更に好ましい。
金属材料としては、アルミニウム、銅、ニッケル、錫、金、銀、鉄、マグネシウム、クロム、タングステン、亜鉛、鉛など及びこれらの合金を例示できる。また、1種類の金属材料より構成されていても良いし、2種類以上の金属を組み合わせても良い。
本発明の連結部材は、プレス成形、射出成形、射出圧縮成形、圧縮成形、真空成形、押出成形、板金、鋳造など公知の成形方法で製造することができる。
<マンモグラフィ装置>
本発明の実施形態に係るマンモグラフィ装置は、マンモグラフィ装置用撮影台において第1の部材及び第2の部材に接合した連結部材がマンモグラフィ装置本体に接続されて形成されるものである。
<撮影台の製造方法>
本発明の実施形態に係る撮影台の製造方法は、X線撮影装置に片持ち梁の状態で支持される撮影台の製造方法であって、前記撮影台は、装置と接続する開口部を有した面状体を有し、X線照射面を含む天面を形成する第1の部材と、前記X線照射面と対面する底面を形成する第2の部材と、第1の部材を補強する第3の部材とを有し、以下に示す工程(I)〜(III)を含む、撮影台の製造方法である。
工程(I):連続繊維(A)とマトリックス樹脂(B)とを含むプリプレグ積層体を含むプリフォームを雌雄両面型内にて加熱及び加圧を行って、繊維複合材料によりX線照射面を含む天面を形成する第1の部材を成型する工程
工程(II):第2の部材を、少なくとも第1の部材と一体化させる工程
工程(III):第3の部材を、少なくとも第1の部材と一体化させる工程
X線画像撮影装置に片持ち梁の状態で支持されていれば、本発明にて製造される撮影台の用途は限定されないが、マンモグラフィ装置用撮影台が例示できる。
本発明の実施形態に係るマンモグラフィ装置用撮影台の製造方法は、マンモグラフィ装置に片持ち梁の状態で支持されるマンモグラフィ装置用撮影台の製造方法であって、前記マンモグラフィ装置本体は、X線発生部、圧迫板を含み、これらの配置としては、図1に示すような態様が例示できる。また、本発明の製造方法で製造されるマンモグラフィ装置用撮影台は、内部が空洞となった略箱型の形状であり、内部にX線検出器が具備されることが多い。かかるX線検出器は、マンモグラフィ装置本体に直接接続されていても、撮影台内に固定されて配線でマンモグラフィ装置本体と接続していても、構わない。また、前記X線照射面とは、本発明にかかわる撮影台の天面に含まれる平面領域のことである。前記平面領域としては、撮影台の天面全体でもその一部分でも構わない。
本発明の実施形態に係る製造方法で製造されるマンモグラフィ装置用撮影台は、X線照射面を含む天面を形成する第1の部材と、前記X線照射面に対向する底面を形成する第2の部材とを有する。かかる構成とすることで、曲面や角部の数を減らすことができ、生産性良く、中空の箱型形状である撮影台を製造することができる。また、本発明に係る撮影台は、別途、第3の部材を有する。ここで、第3の部材はマンモグラフィ装置の圧迫板からの荷重がかかる第1の部材と一体化して、これを補強するものであり、例えば、第2の部材と一体化するものであってもよく、第1の部材にかかる荷重の分散または撮影台の強度向上により、マンモグラフィ装置での使用時における第1の部材の補強を図るものである。好ましくは、第3の部材は、第1の部材の補強と撮影台を着脱容易としてメンテナンス性を高める観点から、得られる撮影台がマンモグラフィ装置本体と接続可能な連結部材であるのが好ましい。なお、本発明に係る撮影台は、別途、第4の部材、第5の部材などを有していてもよい。
本発明のマンモグラフィ装置用撮影台の製造方法は、工程(I)、工程(II)および工程(III)を含むものであり、当然ながら工程(I)は工程(II)および工程(III)より後になることはないが、それ以外にはその順番は特に限定されず、工程(III)は工程(I)と工程(II)との間に行ってもよく、又は、工程(I)もしくは工程(II)と同時に行ってもよく、又は、工程(I)、(II)及び(III)を同時に行ってもよい。
工程(I)は、連続繊維(A)とマトリックス樹脂(B)とを含むプリプレグ積層体を含むプリフォームを、図6に示す雌雄一対の両面型内に配置して、プレス機によるプレス成型により加熱、加圧して繊維複合材料として第1の部材を得る工程である。すなわち、マンモグラフィ装置用撮影台のように複雑な形状の成形は、圧力の比較的高いプレス成型では不可能と考えられ、オートクレーブ成型が常識であったが、第1の部材、第2の部材と分けることで、プレス成型を可能とする方法を見出したものである。
工程(II)は、少なくとも第1の部材に第2の部材を一体化させる工程であり、もしくは、工程(III)を工程(II)より先に行う場合は、第1の部材と、マンモグラフィ装置本体と接続可能な連結部材との両方に一体化させる工程となる。一体化させる方法としては、接着剤による接合、熱可塑性樹脂の場合は溶着、融着などの接合、溶接、ボルト締結、リベット締結、嵌め込み、かしめなどの機械接合などが挙げられる。また第2の部材を成形する時に第1の部材および/または連結部材を型内に配して、直接または第2の部材を構成する材料を介して、成型一体化する方法も好ましく、この場合、工程(II)と工程(III)を同時に行うこととなり、第1の部材の成型時にこの成型を同時に行う場合は、工程(I)、(II)及び(III)を同時に行うこととなる。
工程(III)は、少なくとも第1の部材に第3の部材を一体化させる工程であり、もしくは、第1の部材と第2の部材の両方に第3の部材を一体化させてもよい。一体化させる方法としては、接着剤による接合、熱可塑性樹脂の場合は溶着、融着などの接合、溶接、ボルト締結、リベット締結、嵌め込み、かしめなどの機械接合などが挙げられる。また第3の部材を成形する時に第1の部材および/または第2の部材を型内に配して、直接または第3の部材を構成する材料を介して、成形一体化する方法も好ましい。
第3の部材を一体化する位置としては、第1の部材と一体化されていれば特に限定されないが、得られるマンモグラフィ装置用撮影台の意匠性の観点から第1の部材の内壁が好ましい。さらに好ましくは、後述する開口部を有する面における2つの側面の内壁である。側面に連結部材が一体化されることでX線照射面を広くすることができ、マンモグラフィ被検者の身体に近い位置も撮影することができ、検査可能領域を広くすることができる。一体化された領域の力学特性を向上する観点から、第1の部材の立ち壁部と第2の部材の立ち壁部の両方に一体化される位置が好ましい。かかる構成とすることで、マンモグラフィ画像撮影時の荷重負荷による撮影台側面の変形、および開口を抑制することができ、撮影時の位置精度が向上するため、解像度の高いマンモグラフィ画像を得ることができる。
<第1の部材>
工程(I)で用いられる連続繊維としては特に限定されず、例えば、ガラス繊維、ポリアクリロニトリル(PAN)系、ピッチ系の炭素繊維(黒鉛繊維を含む)、アラミドなどの有機繊維が挙げられ、これらの中から2種以上の繊維を組み合わせて用いてもよい。撮影台のX線透過性、高剛性の観点から炭素繊維が好ましい。炭素繊維としては、特に限定されないが、例えば、ポリアクリロニトリル(PAN)系、ピッチ系などの炭素繊維を使用でき、これらは1種または2種以上を併用しても良い。中でも、得られる成型品の強度と弾性率とのバランスの観点から、PAN系炭素繊維がさらに好ましい。炭素繊維のストランド弾性率は、200GPa以上が好ましく、220GPa以上がより好ましく、240GPa以上がさらに好ましい。炭素繊維のストランド弾性率が、200GPa未満の場合には、マンモグラフィ撮影台としたときに、所望の特性が得られないことがある。
マトリックス樹脂としては、特に限定されないが、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂のいずれでも用いることができる。マトリックス樹脂が熱硬化性樹脂の場合には、成形時の加熱により、また必要に応じて成形後に熱硬化性樹脂が硬化する温度にさらに加熱することにより、熱硬化性樹脂が硬化し、マトリックス樹脂となる。樹脂が熱可塑性樹脂の場合には、成形時の加熱により溶融した樹脂を冷まして固化させることで、マトリックス樹脂となる。熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、ビニルエステル樹脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等が挙げられ、熱により架橋反応を起こし、少なくとも部分的な三次元架橋構造を形成するものであればよい。また、本発明における第1の部材を形成する成形基材としては、プリプレグを例示でき、その中における熱硬化性樹脂の形態としては、プリプレグ積層時にプリプレグ同士を圧着する必要があることから、タック性に優れる半硬化状態であることが好ましい。中でも、貼り付ける工程でのタック性、および成形品としたときの力学特性を考慮するとエポキシ樹脂が好ましい。熱可塑性樹脂としては、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアリーレンスルフィド樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、ポリエーテルケトン樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリエーテルケトンケトン樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリスルホン樹脂が好ましく用いられ、また、これらのいずれかの樹脂の前駆体である環状のオリゴマーも好ましく用いられる。その中でも、マンモグラフィ装置用撮影台を運用する観点では消毒液などで清掃することを鑑みて、耐薬品性に優れる樹脂を選択するのが好ましい
工程(I)のプリプレグ積層体は、積層工程でのタック性および成形品の耐薬品性の観点から、熱硬化性樹脂(A)を含むことが好ましく、熱硬化性樹脂(A)は、150℃で5分間加熱した場合のイオン粘度計で測定されるキュアインデックスが85%以上であることが好ましく、より好ましくは90%以上、更に好ましくは95%以上である。キュアインデックスとは熱硬化性樹脂(A)の硬化反応度合いを示す指標であり、キュアインデックスが高くなることで、得られる第1の部材の成型機構からの脱型が容易となるため、熱硬化性樹脂(A)を加熱して硬化させる時間を短時間で行うことが可能となる。そのため、熱硬化性樹脂(A)と連続繊維を含むプリプレグを成型機構に供して製造する工程の加熱時間が短縮し、生産性を向上することができる。上記キュアインデックスは、100%以下が好ましい。
工程(I)のプリプレグ積層体における連続繊維の形態は、連続繊維で織組織を形成した織物形態、連続繊維を一方向に引揃えた形態でも良い。連続繊維を一方向に引揃えた形態の場合、得られる成形品は一方向繊維複合材料となり、連続繊維で織組織を形成した織物形態の場合、得られる成形品は織物複合材料となる。これらを単独又は積層したもの、前記2種類を積層したものなどが好ましく用いられる。なお、連続繊維とは、繊維を短繊維の状態に切断すること無く、繊維束を連続した状態で引揃えたものを意味する。ここで、短繊維とは長さが100mm以下の繊維のことを指す。
前記一方向繊維複合材料とは、一方向に引揃えられた連続繊維とマトリックス樹脂を含む層からなり、1層から構成されていても、2層以上積層された積層状態から構成されていても構わない。また、2層以上積層された場合は、連続繊維の配向方向を任意にずらした構成としても良い。なかでも、等方性の観点から、45°ずつ連続繊維の配向方向をずらした積層構成や、90°ずつ連続繊維の配向方向をずらした積層構成や、60°ずつ連続繊維の配向方向をずらした積層構成などが好ましい。
前記織物複合材料は、連続繊維を織りあげたシート状物とマトリックス樹脂とを含むものであり、通常は層構造を有し、1層から構成されていても、2層以上積層された積層状態から構成されていても構わない。
一方向に引揃えた形態の場合、1層から構成されていても、2層以上積層された積層状態から構成されていても構わない。また、2層以上積層された積層状体は、連続繊維の配向方向を任意にずらした構成としても良い。なかでも、等方性の観点から、45°ずつ連続繊維の配向方向をずらした積層構成や、90°ずつ連続繊維の配向方向をずらした積層構成や、60°ずつ連続繊維の配向方向をずらした積層構成などが好ましい。
本発明の第1の部材中のX線照射面は、撮影台のX線透過性、高剛性の観点から、炭素繊維複合材料で形成されるのが、好ましい。炭素繊維複合材料としては、一方向に炭素繊維が引揃えられたシートとマトリックス樹脂を含む層からなる一方向炭素繊維複合材料や、炭素繊維を織機で織りあげたシートとマトリックス樹脂を含む層からなる炭素繊維織物複合材料が挙げられる。また、これらは1層から構成されていても、2層以上積層された積層状態から構成されていても構わない。さらに好ましくは、一方向炭素繊維複合材料と炭素繊維織物複合材料を組合せて積層した積層状体から構成されるのが良い。かかる構成とすることで、炭素繊維織物複合材料による形状追従性の効果と一方向炭素繊維複合材料による高剛性の効果の両方を得ることができる。例えば、X線透過性や剛性に寄与する撮影台の天面には一方向炭素繊維複合材料を多く用いるとか、デザイン性が重視されるなどの場合には最外層に炭素繊維織物複合材料を用いるなどの例が挙げられる。炭素繊維織物複合材料の割合を多くすればそれだけ形状成形が容易となる方向である一方、薄肉・高剛性が好ましいX線照射面には一方向炭素繊維複合材料を含めさせ、その割合を増やすことで、かかる特性の向上を達成できる方向となるため、好ましい。
マンモグラフィ装置は、デザイン性の観点から緩やかな曲面を有していたり、被験者が撮影時に体勢を保つための持ち手を有していたりする。同様にマンモグラフィ装置用撮影台も被験者が衝突した際の痛みを和らげるため、マンモグラフィ撮影に関わるX線照射面や被験者と接触する立ち壁面(マンモグラフィ装置本体に対向する立ち壁面)の角部(X線照射面から曲折する部分)を除いて、緩やかな曲面を有する設計にすることがある。
さらに好ましくは、炭素繊維複合材料の最外層に炭素繊維織物複合材料が含まれる態様である。
被験者の素肌と接触する最表面をかかる構成とすることで、使用環境における消毒液の暴露などによる経時変化によって樹脂が劣化した場合でも、炭素繊維の毛羽が一方向炭素繊維複合材料に比べて起毛しにくく、被検者に与える刺激が緩和される。この観点から、特に、X線照射面の最外層が炭素繊維織物複合材料で形成され、内層に一方向炭素繊維複合材料が配される態様が好ましい。
工程(I)において成型される第1の部材の形状は、X線照射面を含む天面を形成すれば、特に限定はされないが、図10aおよび図11aに示す天面の外周から立設された立ち壁が形成されることが好ましい。このような構造とすることにより、マンモグラフィ撮影時の圧迫板より受ける荷重による変形を抑制することができる。前記立ち壁の高さは10mm以上であることが好ましい。立ち壁の高さが10mm以上であるとX線検出器を収納するスペースを大きくとることができるため好ましい。立ち壁の高さとは第1部材の天面上部から立ち壁端部までの距離である。また立ち壁の高さは20mm以上がより好ましく、特に好ましくは30mm以上である。さらに好ましくは、マンモグラフィ装置本体と接続する領域を有することが好ましい。マンモグラフィ装置本体と接続する領域を有することで、マンモグラフィ装置用撮影台をマンモグラフィ装置本体に容易に脱着することができ、メンテナンス性に優れるため好ましい。マンモグラフィ装置本体と接続する領域の横幅、つまり開口部を有する面から見た際の水平方向の開口部の大きさであり、300mm以上であることがマンモグラフィ装置本体とマンモグラフィ装置用撮影台の脱着性の観点から好ましい。
本発明の製造方法により得られる撮影台において、第1の部材は、曲げ弾性率をEb、密度をρとしたとき、Eb1/3×ρ−1として表される比曲げ弾性率が2.50以上であることが好ましい。比曲げ弾性率が2.50以上である場合、曲げ弾性率が高いため変形しにくく、密度が低い状態であるため、X線透過性が高くなり、好ましい。一方、比曲げ弾性率の上限値には特に制限はないが、20.00以下にすることで、X線透過性の向上効果と曲げ弾性率のバランスに優れるため、好ましい。
<第2の部材>
本発明の製造方法における第2の部材は、第1の部材とは別の部材である。その材料としては、第1の部材と同じ材料でも構わないが、好ましくは、金属、プラスチック、及びエラストマーの群から選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
加工性と寸法精度の観点から、金属が好ましく用いられ、その種類としては、アルミニウム、銅、ニッケル、錫、鉄、マグネシウム、クロム、タングステン、亜鉛、鉛など及びこれらの合金を例示できる。また、1種類の金属材料より構成されていても良いし、2種類以上の金属を組み合わせても良い。
成形・加工性と製造コストの観点からはプラスチックが好ましく用いられ、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂のいずれでも用いることができる。熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、ビニルエステル樹脂、フェノール樹脂、ポリウレタン樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂などが例示できる。熱可塑性樹脂としては、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアリーレンスルフィド樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂が例示でき、また、これらのいずれかの樹脂の前駆体である環状のオリゴマーも好ましく用いられる。また、力学特性を高める観点からプラスチックがガラス繊維などのフィラーを含んでいても良い。または、被験者を保護する観点からはエラストマーが好ましく用いられ、シリコーンゴム、ウレタンゴム、熱可塑エラストマーなどが例示できる。
本発明の製造方法における第2の部材は、プレス成型、射出成型、射出圧縮成型、圧縮成型、真空成型、押出成形、板金、鋳造など公知の方法で製造することができ、その形状は特に限定されないが、図10a、図10b、図10c、図11a、図11bおよび11cに示す第1の部材のX線照射面と対面する底面及びその外周に立設された立ち壁部が形成された形状であることが好ましい。かかる構造とすることでマンモグラフィ撮影時の圧迫板より受ける荷重による変形を抑制することができる。さらに好ましくは、マンモグラフィ装置本体と接続する領域を有することが好ましい。マンモグラフィ装置本体と接続する領域を有することで、マンモグラフィ装置用撮影台をマンモグラフィ装置本体に容易に脱着することができ、メンテナンス性に優れるため好ましい。マンモグラフィ装置本体と接続する領域の幅は300mm以上であることがマンモグラフィ装置本体とマンモグラフィ装置用撮影台の脱着性の観点から好ましい。なお、第1の部材と第2の部材を一体化する(工程(II))ことで、第1の部材におけるマンモグラフィ装置本体と接合する領域と前記第2の部材におけるマンモグラフィ装置本体と接合する領域により、マンモグラフィ装置用撮影台におけるマンモグラフィ装置本体と接続する開口部を有する構造となる。
マンモグラフィ装置本体と撮影台とを接続する構造としては、マンモグラフィ装置本体に具備されたフレームに、連結部材を具備した撮影台の連結部材を介して接続する方法と、マンモグラフィ装置用撮影台がフレーム状の連結部材を具備しており、前記連結部材をマンモグラフィ装置に固定することで接続する方法が例示できる。
本発明の製造方法における第3の部材の材料は、特に限定されないが、第3の部材が連結部材の場合は、マンモグラフィ装置本体とマンモグラフィ装置用撮影台を連結し、マンモグラフィ撮影時に受ける荷重が負荷される観点から、強度、剛性に優れる金属材料やプラスチック材料が好ましく、金属材料が更に好ましい。
加工性と寸法精度の観点からは金属が好ましく用いられ、その種類としては、アルミニウム、銅、ニッケル、錫、鉄、マグネシウム、クロム、タングステン、亜鉛、鉛など及びこれらの合金を例示できる。また、1種類の金属材料より構成されていても良いし、2種類以上の金属を組み合わせても良い。
成形・加工性と製造コストの観点からはプラスチックが好ましく用いられ、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂のいずれでも用いることができる。熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、ビニルエステル樹脂、フェノール樹脂、ポリウレタン樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂などが例示できる。熱可塑性樹脂としては、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアリーレンスルフィド樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂が例示でき、また、これらのいずれかの樹脂の前駆体である環状のオリゴマーも好ましく用いられる。また、力学特性を高める観点からプラスチックがガラス繊維などのフィラーを含んでいても良い。
本発明の製造方法における第3の部材は、プレス成型、射出成型、射出圧縮成型、圧縮成型、真空成型、押出成形、板金、鋳造など公知の方法で製造することができる。
本発明のマンモグラフィ装置用撮影台の製造方法は前記工程(I)〜(III)を含んでいれば、全工程を短縮するために、これらの工程を同時に行うことが好ましい。連続繊維を含むプリプレグ積層体を含むプリフォームを雌雄両面型内に配置するときに、第3の部材も併せて配置して加熱及び加圧を行うことにより、第1の部材の成型(工程(I))と第1の部材と第3の部材の一体化(工程(III))を同時に行う方法とすることで、製造工程を短縮できることに加え、第1の部材に対する第3の部材の位置精度が向上するため、好ましい。
さらに好ましくは、工程(I)により成型した第1の部材を射出成型金型の中に配置してから、第2の部材を構成する熱可塑性樹脂をインサート成型することで、第2の部材の成型と第1の部材と第2の部材の一体化(工程(II))を同時に行う方法とするのがよい。かかる製造方法とすることで、接着剤を用いた一体化工程と比較して、工程を簡略化することができる。また、工程(I)により成型した第1の部材と、別途成型した第3の部材とを射出成型金型の中に配置してから、第2の部材を構成する熱可塑性樹脂をインサート成型することで、第1の部材と第2の部材の一体化(工程(II))と、第1の部材と第3の部材を第2の部材を構成する熱可塑性樹脂を介した一体化(工程(III))とを同時に行うこととなり、第2の部材の成型とマンモグラフィ装置撮影台とするための一体化工程を同時に行って製造工程を短縮できるため、好ましい。第1の部材と第2の部材の接合強度を高める観点から、第1の部材は、第2の部材と接合する領域に、第2の部材を形成する熱可塑性樹脂と同種の熱可塑性樹脂を含むことがさらに好ましい。第1の部材をかかる態様とすることで、インサート成型時に第1の部材に含まれる熱可塑性樹脂が溶融して一体化するため、接合強度が向上する。第1の部材に、第2の部材を形成する熱可塑性樹脂と同種の熱可塑性樹脂を含ませる態様としては、工程(I)において、プリプレグ積層体における第2の部材と接合する領域に前記熱可塑性樹脂フィルムをさらに積層したプリフォームを用いる方法が例示できる。
以下に、実施例を示し、本発明をさらに具体的に説明する。以下、本文では、図面に記載された符号に、アルファベットを付して識別して説明する場合があるが、当該アルファベットは図面上では省略している。
[一方向炭素繊維プリプレグ]
一方向炭素繊維プリプレグとして、東レ(株)製の“トレカ(登録商標)プリプレグ”P3252S−10を準備した。
[炭素繊維織物プリプレグ]
炭素繊維織物プリプレグとして、東レ(株)製の“トレカ(登録商標)プリプレグ”F6347B−05Pを準備した。
[比曲げ弾性率の算出]
作製したマンモグラフィ装置用撮影台のX線照射面の平面部から切り出して得られた試験片を用いて、JIS K7074(1988)に準拠して3点曲げ弾性率Ebを取得した。また、は弾性率Ebの試験前にJIS Z8807(2012)に準拠して密度ρを取得した。得られた曲げ弾性率Ebと密度ρから下記式を用いて比曲げ弾性率を算出した。
(比曲げ弾性率)=(曲げ弾性率:Eb[GPa])1/3×(密度:ρ[g/cm])−1
[アルミニウム当量の測定]
作製したマンモグラフィ装置用撮影台のX線照射面の平面部について、その領域内で任意に設定した計10箇所に対し、X線照射装置を用いて、X線照射管電圧60kVおよび20kVでX線を平面部と垂直方向、すなわち厚み方向に入射し、平面部を透過したX線量を線量計で測定した。そして、得られた透過X線量からアルミニウム当量を算出した。なお、X線照射装置として、(株)東芝製 診断用X線高電圧装置 KXO−30Fを用い、線量計として、Radical Corporation製 model No.2025 Radiation Monitorを用いた。
(実施例1)
炭素繊維織物プリプレグを7層積層して積層体を得た。前記積層体を、平板形状の両面型内で挟み、油圧プレス機を用いて130℃90分間、面圧1.0MPaで加熱加圧して得られた平板状の成型品をNCルーターでトリムし、第1の部材7Aを得た。ポリカーボネート樹脂ペレット(“パンライト(登録商標)”G−3420、帝人(株)製)を原料として、射出成形機を用いて図5aの形状を有する第2の部材8Aを成型した。2液系のエポキシ接着剤を用いて、第1の部材7Aの辺と第2の部材8Aの立ち壁を接合し、マンモグラフィ装置用撮影台1Aを得た。マンモグラフィ装置用撮影台1Aは開口部を有し、開口部よりアルミニウム合金製の連結部材12を差し入れて、開口部を形成し互いに相対する2つの立ち壁部のそれぞれの内壁面に連結部材12を2液系のエポキシ接着剤で接合し(図5a、図5b及び図5c)、マンモグラフィ装置本体2に組み付けてマンモグラフィ画像を撮影したところ問題なく画像を得ることができた。前記[アルミニウム当量の測定]に記載の方法に従って、X線照射面のアルミニウム当量を測定した結果、X線照射管電圧60kV条件で0.20mmAL、20kV条件で0.16mmALであった。また、得られたマンモグラフィ装置用撮影台1A中の第1の部材7AのX線照射面のx方向を長手方向として、NCルーターを用いて矩形の試験片を切り出し、[比曲げ弾性率Epの算出]に記載の方法で算出した、比曲げ弾性率は2.48であった。
(実施例2)
一方向炭素繊維プリプレグを、積層構成[0/90]3Sで積層して積層体を得た。ここで、[0/90」は一方向炭素繊維プリプレグの繊維配向方向を0°方向と90°方向となるよう2層積層することを示す。また、下付き記号の3Sとは、前記2層の積層を3回繰り返して、さらに対称に積層することを示す。従って、合計12層の一方向炭素繊維プリプレグを積層することを意味する。
前記積層体を、平板形状の両面型内で挟み、油圧プレス機を用いて130℃90分間、面圧1.0MPaで加熱加圧して得られた平板状の成型品をNCルーターでトリムし、第1の部材7Bを得た。なお、前記成型品において、図5aのx方向が0°方向と一致するようにトリムした。ポリカーボネート樹脂ペレット(“パンライト(登録商標)”G−3420、帝人(株)製)を原料として、射出成形機を用いて図5a、図5b及び図5cの形状を有する第2の部材8Bを成型した。2液系のエポキシ接着剤を用いて、第1の部材7Bの辺と第2の部材8Bの立ち壁を接合し、マンモグラフィ装置用撮影台1Bを得た。マンモグラフィ装置用撮影台1Bは開口部を有するものであり、さらにアルミニウム合金製の連結部材12を(実施例1)と同様に接合し(図5a、図5b及び図5c)、マンモグラフィ装置本体2に組み付けてマンモグラフィ画像を撮影したところ問題なく画像を得ることができた。前記[アルミニウム当量の測定]に記載の方法に従って、X線照射面のアルミニウム当量を測定した結果、X線照射管電圧60kV条件で0.17mmAL、20kV条件で0.14mmALであった。また、得られたマンモグラフィ装置用撮影台1B中の第1の部材7BのX線照射面のx方向を長手方向として、NCルーターを用いて矩形の試験片を切り出し、[比曲げ弾性率Epの算出]に記載の方法で算出した、比曲げ弾性率は2.71であった。
(実施例3)
炭素繊維織物プリプレグを7層積層して積層体を得た。前記積層体を、図6に示す雌雄一対の両面型内に配して、油圧プレス機を用いて130℃90分間、面圧1.0MPaで加熱加圧して、成型品を得た。なお、面圧は成型前の積層体の面積(積層方向から見た投影面積)から算出した。前記成型品の外周をNCルーターでトリムして、第1の部材7Cを得た。ABS樹脂(“トヨラック(登録商標)”600−309、東レ(株)製)を押出成形にて厚さ3mmの樹脂シートを作製し、前記樹脂シートを真空成形にて、立ち壁面を有する成型品を得た。前記成型品の立ち壁面をNCルーターで加工し、立ち壁端部に段差部を有する第2の部材8Cを得た。2液系のエポキシ接着剤を用いて、第1の部材7Cの立ち壁と第2の部材8Cの立ち壁を接合し、マンモグラフィ装置用撮影台1Cを得た。マンモグラフィ装置用撮影台1Cは開口部を有するものであり、さらにアルミニウム合金製の連結部材12を(実施例1)と同様に接合し(図7a、図7b、及び図7c)、マンモグラフィ装置本体2に組み付けてマンモグラフィ画像を撮影したところ問題なく画像を得ることができた。前記[アルミニウム当量の測定]に記載の方法に従って、X線照射面のアルミニウム当量を測定した結果、X線照射管電圧60kV条件で0.20mmAL、20kV条件で0.16mmALであった。また、得られたマンモグラフィ装置用撮影台1C中の第1の部材7CのX線照射面のx方向を長手方向として、NCルーターを用いて矩形の試験片を切り出し、[比曲げ弾性率Epの算出]に記載の方法で算出した、比曲げ弾性率は2.46であった。
(実施例4)
一方向炭素繊維プリプレグを、積層構成[0/90]3Sで積層して得られた積層体を雌雄一対の両面型を用いて成型すること以外は、(実施例3)と同様の方法で、第1の部材7Dと第2の部材8Dからなるマンモグラフィ装置用撮影台1Dを得た。マンモグラフィ装置用撮影台1Dは開口部を有するものであり、さらにアルミニウム合金製の連結部材12を(実施例1)と同様に接合し(図7a、図7b、及び図7c)、マンモグラフィ装置本体2に組み付けてマンモグラフィ画像を撮影したところ問題なく画像を得ることができた。前記[アルミニウム当量の測定]に記載の方法に従って、X線照射面のアルミニウム当量を測定した結果、X線照射管電圧60kV条件で0.17mmAL、20kV条件で0.14mmALであった。また、得られたマンモグラフィ装置用撮影台1D中の第1の部材7DのX線照射面のx方向を長手方向として、NCルーターを用いて矩形の試験片を切り出し、前記[比曲げ弾性率の算出]に記載の方法で算出した、比曲げ弾性率は2.70であった。
(実施例5)
一方向炭素繊維プリプレグを、積層構成[0/90/0/90/0/0/90/0/90/0]となるように積層し、その片面に炭素繊維織物プリプレグを積層して積層体を得た。炭素繊維織物プリプレグ面を雌型面と接触させて両面型で加熱・加圧する以外は、(実施例3)と同様の方法で、第1の部材7Eと第2の部材8Eからなるマンモグラフィ装置用撮影台1Eを得た。また、マンモグラフィ装置用撮影台1Eは開口部を有するものであり、さらにアルミニウム合金製の連結部材12を(実施例1)と同様に接合し(図7a、図7b、及び図7c)、マンモグラフィ装置本体2に組み付けてマンモグラフィ画像を撮影したところ問題なく画像を得ることができた。前記[アルミニウム当量の測定]に記載の方法に従って、X線照射面のアルミニウム当量を測定した結果、X線照射管電圧60kV条件で0.18mmAL、20kV条件で0.15mmALであった。また、得られたマンモグラフィ装置用撮影台1Eの第1の部材7EのX線照射面のx方向を長手方向として、NCルーターを用いて矩形の試験片を切り出し、前記[比曲げ弾性率の算出]に記載の方法で算出した、比曲げ弾性率は2.75であった。
(比較例1)
図8に示す片面型15を用いて、型表面から炭素繊維織物プリプレグを7層、片面型15に賦形した。前記片面型15は、X線照射面を形成するA面16とマンモグラフィ装置用撮影台の立ち壁を形成するB面17とマンモグラフィ装置用撮影台の底面を形成するC面18を有する。片面型の表面に炭素繊維織物プリプレグを一枚ずつ積層することで、炭素繊維織物プリプレグを片面型15へ賦形した。また、炭素繊維織物プリプレグの裁断パターンは、A面16に積層する裁断パターン、B面17に積層する裁断パターン、C面18に積層する裁断パターンの3種類である。賦形後は、炭素繊維織物プリプレグを積層した領域を含むように、片面型15の周囲をシール材22(可撓性のフィルム20と型を密着させ、型内を密閉する)で覆った後、前記積層体の外周部に厚手の不織布からなるブリーダー21(空気の通り道となるスペーサーの役割を果たす)を配置した。前記ブリーダー上に吸引口として逆流防止弁を備えたバルブ23を配置した後、可撓性のフィルム20で片面型を覆うようにシール材22と可撓性のフィルム20を密着させた。その後、真空ポンプを吸引口である前記バルブ23に接続して、成型空間(片面型15と可撓性のフィルム20より形成される炭素繊維織物プリプレグを積層した領域を含む空間)内の空気を吸引して成型空間内を減圧した。その後、オートクレーブ装置内に片面型を投入し、圧力3気圧の条件で、2.5℃/分の速度で昇温し、130℃到達後に90分間保持することで、加熱、加圧して、炭素繊維織物プリプレグ中の熱硬化性樹脂組成物を硬化させた。成型後は、片面型15から成型品を取り外し、NCルーターにて端面をトリムして、マンモグラフィ装置用撮影台1Fを得た。マンモグラフィ装置用撮影台1Eは開口部を有するものであり、さらにアルミニウム合金製の連結部材12を(実施例1)と同様に接合し、マンモグラフィ装置本体2に組み付けてマンモグラフィ画像を撮影したところ問題なく画像を得ることができた。前記[アルミニウム当量の測定]に記載の方法に従って、X線照射面のアルミ当量を測定した結果、X線照射管電圧60kV条件で0.20mmAL、20kV条件で0.16mmALであった。また、得られたマンモグラフィ装置用撮影台1Fのx方向を長手方向として、NCルーターを用いて矩形の試験片を切り出し、比曲げ弾性率Epの算出]に記載の方法で算出した、比曲げ弾性率は2.46であった。
上記実施例および比較例で得られたマンモグラフィ装置用撮影台の特性を表1にまとめる。マンモグラフィ装置用撮影台1Aおよび1Cは、マンモグラフィ装置用撮影台1Fと比較して、同様の剛性とX線透過性を有しつつ、基材の裁断パターンを減らすことができ、生産性良く製造することができた。マンモグラフィ装置用撮影台1Bは、マンモグラフィ装置用撮影台1Aと比較して、剛性とX線透過性の高いマンモグラフィ装置用撮影台であることが確認できた。マンモグラフィ装置用撮影台1Dは、マンモグラフィ装置用撮影台1Cと比較して、剛性とX線透過性の高いマンモグラフィ装置用撮影台であることが確認できた。またマンモグラフィ装置用撮影台1Dとマンモグラフィ装置用撮影台1Eの表面をサンドペーパーで研磨して炭素繊維を露出させた後、素手で表面をなぞったところ、マンモグラフィ装置用撮影台1Dは炭素繊維の毛羽が指に刺さり痛みを感じたのに対して、マンモグラフィ装置用撮影台1Eでは痛みを感じなかった。
[接合強度の測定]
JIS K6850(1999)に準拠して接合部の接合強度を測定した。第1の部材と連結部材の接合強度(S1)又は第2の部材と連結部材の接合強度(S2)を測定する場合、それぞれの接合構造を形成する材料を準備し、接合構造と同様の方法にて接合させた試験片を作製して測定した。また、前記接合構造が機械接合である場合は、被着体のサイズのみ規格に準拠して準備し、機械接合にて接合させた試験片を作製して測定した。また、第1の部材と第2の部材の接合強度を測定する場合、それぞれの接合構造を形成する材料を準備し、接合構造と同様の方法にて接合させた試験片を作製して測定した。また、前記接合構造が機械接合である場合は、被着帯のサイズのみ規格に準拠して準備し、機械接合にて接合させた試験片を作製して測定した。
(実施例11)
炭素繊維織物プリプレグを、7層積層して積層体を得た。前記積層体を、図6に示す雌雄一対の両面型内に配して、油圧プレス機を用いて130℃90分間、面圧1.0MPaで加熱加圧して、成型品を得た。なお、面圧は成型前の積層体の面積(積層方向から見た投影面積)から算出した。前記成型品の外周をNCルーターでトリムして第1の部材7Gを得た。ポリカーボネート樹脂ペレット(“パンライト(登録商標)”G−3420、帝人(株)製)を原料として、射出成形機を用いて図7a、図7b、及び図7cの形状を有する第2の部材8Gを成型した。アルミニウム合金製の連結部材12を第1の部材7Gの立ち壁部内壁面と第2の部材8Gの立ち壁部内壁面とを跨いで2液系のウレタン接着剤を用いて接合させ(図7a、図7b、及び図7c)、互いに相対する2つの側面の内壁面に連結部材12を有するマンモグラフィ装置用撮影台1Gを得た。得られたマンモグラフィ装置用撮影台1Gを、マンモグラフィ装置本体に組み付けてマンモグラフィ画像を撮影したところ良好な画像を得ることができた。前記[アルミニウム当量の測定]に記載の方法に従って、X線照射面のアルミニウム当量を測定した結果、X線照射管電圧60kV条件で0.20mmAL、20kV条件で0.16mmALであった。また、得られたマンモグラフィ装置用撮影台1G中の第1の部材7GのX線照射面のx方向を長手方向として、NCルーターを用いて矩形の試験片を切り出し、[比曲げ弾性率Epの算出]に記載の方法で算出した、比曲げ弾性率は2.46であった。また、前記[接合強度の測定]に記載の方法で測定した接合強度は表2に示すとおりであった。
(実施例12)
アルミニウム合金製の連結部材12を第1の部材7Gの立ち壁部と第2の部材8G立ち壁部を跨いで2液系のエポキシ接着剤を用いて接合する以外は、(実施例11)と同様の方法でマンモグラフィ装置用撮影台1Hを得た。得られたマンモグラフィ装置用撮影台1Hを、マンモグラフィ装置本体に組み付けてマンモグラフィ画像を撮影したところ良好な画像を得ることができた。前記[アルミニウム当量の測定]に記載の方法に従って、X線照射面のアルミニウム当量を測定した結果、X線照射管電圧60kV条件で0.20mmAL、20kV条件で0.16mmALであった。また、得られたマンモグラフィ装置用撮影台1H中の第1の部材7GのX線照射面のx方向を長手方向として、NCルーターを用いて矩形の試験片を切り出し、[比曲げ弾性率Epの算出]に記載の方法で算出した、比曲げ弾性率は2.46であった。また、前記[接合強度の測定]に記載の方法で測定した接合強度は表2に示すとおりであった。
(実施例13)
一方向炭素繊維プリプレグを、積層構成[0/90]3Sで積層して積層体を得た。前記積層体を、図6に示す雌雄一対の両面型内に配して、油圧プレス機を用いて130℃90分間、面圧1.0MPaで加熱加圧して、成型品を得た。なお、面圧は成型前の積層体の面積(積層方向から見た投影面積)から算出した。前記成型品の外周をNCルーターでトリムして第1の部材7Iを得た。それ以外は、(実施例12)と同様の方法でマンモグラフィ装置用撮影台1Iを得た。得られたマンモグラフィ装置用撮影台1Iを、マンモグラフィ装置本体に組み付けてマンモグラフィ画像を撮影したところ良好な画像を得ることができた。前記[アルミニウム当量の測定]に記載の方法に従って、X線照射面のアルミニウム当量を測定した結果、X線照射管電圧60kV条件で0.17mmAL、20kV条件で0.14mmALであった。また、得られたマンモグラフィ装置用撮影台1I中の第1の部材7IのX線照射面のx方向を長手方向として、NCルーターを用いて矩形の試験片を切り出し、[比曲げ弾性率Epの算出]に記載の方法で算出した、比曲げ弾性率は2.70であった。また、前記[接合強度の測定]に記載の方法で測定した接合強度は表2に示すとおりであった。
(実施例14)
(実施例13)と同様の方法にて第1の部材7Jと第2の部材8Jを得た。得られた第1の部材7Jと第2の部材8Jを、NCルーターを用いて加工し、図12a、図12b、及び図12cに示すボルト締結用の穴28を形成した。また、アルミニウム合金製の連結部材12を前記締結用の穴と対応する位置にボール盤を用いて、穴開け加工を施した。前記アルミニウム合金製の連結部材12を、第1の部材7Jの立ち壁部の内壁面と第2の部材8Jの立ち壁部の内壁面を跨ぐ位置に配置して、ボルトとナットを用いて機械締結した。また、開口部を有する面と相対する面において、第1の部材7Jの立ち壁部と第2の部材8Jに形成した、重なり合って接合する領域(接合領域)(A1)を2液系のエポキシ接着剤を用いて接合し、互いに相対する2つの側面の内壁面に連結部材12を有するマンモグラフィ装置用撮影台1Jを得た(図13a、図13b、及び図13c)。得られたマンモグラフィ装置用撮影台1Jを、マンモグラフィ装置本体に組み付けてマンモグラフィ画像を撮影したところ良好な画像を得ることができた。前記[アルミニウム当量の測定]に記載の方法に従って、X線照射面のアルミニウム当量を測定した結果、X線照射管電圧60kV条件で0.17mmAL、20kV条件で0.14mmALであった。また、得られたマンモグラフィ装置用撮影台1J中の第1の部材7JのX線照射面のx方向を長手方向として、NCルーターを用いて矩形の試験片を切り出し、[比曲げ弾性率Epの算出]に記載の方法で算出した、比曲げ弾性率は2.71であった。また、前記[接合強度の測定]に記載の方法で測定した接合強度は表2に示すとおりであった。
(実施例15)
一方向炭素繊維プリプレグを、積層構成[0/90/0/90/0/0/90/0/90/0]となるように積層し、その片面に炭素繊維織物プリプレグを積層して積層体を得た。炭素繊維織物プリプレグ面を雌型面と接触させて図6に示す両面型内に配して、油圧プレス機を用いて130℃90分間、面圧1.0MPaで加熱加圧して、成型品を得た。なお、面圧は成型前の積層体の面積(積層方向から見た投影面積)から算出した。前記成型品の外周をNCルーターでトリムして第1の部材7Kを得た。ABS樹脂(“トヨラック(登録商標)”600−309、東レ(株)製)を押出成形にて厚さ3mmの樹脂シートを作製し、前記樹脂シートを真空成形にて、立ち壁面を有する成型品を得た。前記成型品の立ち壁面をNCルーターで加工し、立ち壁端部に段差部を有する第2の部材8Kを得た。得られた第1の部材7Kと第2の部材8Kを用いること以外は、(実施例13)と同様の方法にて、アルミニウム合金製の連結部材12と接合して、互いに相対する2つの側面の内壁面に連結部材12を有するマンモグラフィ装置用撮影台1Kを得た。得られたマンモグラフィ装置用撮影台1Kを、マンモグラフィ装置本体に組み付けてマンモグラフィ画像を撮影したところ良好な画像を得ることができた。前記[アルミニウム当量の測定]に記載の方法に従って、X線照射面のアルミニウム当量を測定した結果、X線照射管電圧60kV条件で0.18mmAL、20kV条件で0.15mmALであった。また、得られたマンモグラフィ装置用撮影台1K中の第1の部材7KのX線照射面のx方向を長手方向として、NCルーターを用いて矩形の試験片を切り出し、前記[比曲げ弾性率の算出]に記載の方法で算出した、比曲げ弾性率は2.75であった。また、前記[接合強度の測定]に記載の方法で測定した接合強度(S3)は表2に示すとおりであった。
(比較例11)
図8に示す片面型15を用いて、型表面から炭素繊維織物プリプレグを7層、片面型15に賦形した。前記片面型15は、X線照射面を形成するA面16とマンモグラフィ装置用撮影台の立ち壁を形成するB面17とマンモグラフィ装置用撮影台の底面を形成するC面18を有する。片面型15の表面に炭素繊維織物プリプレグを一枚ずつ積層することで、炭素繊維織物プリプレグを片面型15へ賦形した。また、炭素繊維織物プリプレグの裁断パターンは、A面16に積層する裁断パターン、B面17に積層する裁断パターン、C面18に積層する裁断パターンの3種類である。賦形後は、炭素繊維織物プリプレグを積層した領域を含むように、片面型15の周囲をシール材22(可撓性のフィルム20と型を密着させ、型内を密閉する)で覆った後、前記積層体の外周部に厚手の不織布からなるブリーダー21(空気の通り道となるスペーサーの役割を果たす)を配置した。前記ブリーダー上に吸引口として逆流防止弁を備えたバルブ23を配置した後、可撓性のフィルム20で片面型を覆うようにシール材22と可撓性のフィルム20を密着させた。その後、真空ポンプを吸引口である前記バルブ23に接続して、成型空間(片面型15と可撓性のフィルム20より形成される炭素繊維織物プリプレグを積層した領域を含む空間)内の空気を吸引して成型空間内を減圧した。その後、オートクレーブ装置内に片面型を投入し、圧力3気圧の条件で、2.5℃/分の速度で昇温し、130℃到達後に90分間保持することで、加熱、加圧して、炭素繊維織物プリプレグ中の熱硬化性樹脂組成物を硬化させた。成型後は、片面型15から成型品を取り外し、NCルーターにて端面をトリムした。互いに相対する2つの立ち壁部からアルミニウム合金製の連結部材12を開口部から差し入れて立ち壁部の内壁面に2液系のエポキシ接着剤で接合し、互いに相対する2つの側面の内壁面に連結部材12を有するマンモグラフィ装置用撮影台1Lを得た。得られたマンモグラフィ装置用撮影台1Lを、マンモグラフィ装置本体に組み付けてマンモグラフィ画像を撮影したところ良好な画像を得ることができた。前記[アルミニウム当量の測定]に記載の方法に従って、X線照射面のアルミ当量を測定した結果、X線照射管電圧60kV条件で0.20mmAL、20kV条件で0.16mmALであった。また、得られたマンモグラフィ装置用撮影台1Lのx方向を長手方向として、NCルーターを用いて矩形の試験片を切り出し、比曲げ弾性率Epの算出]に記載の方法で算出した、比曲げ弾性率は2.46であった。
(実施例16)
炭素繊維織物プリプレグを7層積層して積層体を得た。前記積層体を、平板形状の両面型内で挟み、油圧プレス機を用いて130℃90分間、面圧1.0MPaで加熱加圧して得られた平板状の成型品をNCルーターでトリムし、第1の部材7Mを得た。ポリカーボネート樹脂ペレット(“パンライト(登録商標)”G−3420、帝人(株)製)を原料として、射出成形機を用いて図5a、図5b及び図5cの形状を有する第2の部材8Mを成型した。2液系のウレタン接着剤を用いて、第1の部材7Mの外周と第2の部材8Mの立ち壁を接合し、アルミニウム合金製の連結部材12を開口部から差し入れて第2の部材8Mの立ち壁部の内壁面のみに接合させて、互いに相対する2つの側面の内壁面に連結部材12を有するマンモグラフィ装置用撮影台1Mを得た。得られたマンモグラフィ装置用撮影台1Mを、マンモグラフィ装置本体に組み付けてマンモグラフィ画像を撮影したところ、第1の部材7Mと第2の部材8Mとの接合面で剥離を生じたため、画像撮影はできなかった。前記[アルミニウム当量の測定]に記載の方法に従って、X線照射面のアルミニウム当量を測定した結果、X線照射管電圧60kV条件で0.20mmAL、20kV条件で0.16mmALであった。また、得られたマンモグラフィ装置用撮影台1M中の第1の部材7MのX線照射面のx方向を長手方向として、NCルーターを用いて矩形の試験片を切り出し、[比曲げ弾性率Epの算出]に記載の方法で算出した、比曲げ弾性率は2.48であった。また、前記[接合強度の測定]に記載の方法で測定した接合強度は表2に示すとおりであった。
上記実施例および比較例で得られたマンモグラフィ装置用撮影台の特性を表2にまとめる。マンモグラフィ装置用撮影台1Gは、マンモグラフィ装置用撮影台1Lと比較して、同様の剛性とX線透過性を有しつつ、基材の裁断パターンを減らすことができ、生産性良く製造することができた。マンモグラフィ装置用撮影台1Hは、マンモグラフィ装置用撮影台1Gと比較して、撮影時の荷重負荷による立ち壁面の変形が抑制されることを確認できた。マンモグラフィ装置用撮影台1Iは、マンモグラフィ装置用撮影台1Gと比較して、剛性とX線透過性の高いマンモグラフィ装置用撮影台であることが確認できた。またマンモグラフィ装置用撮影台1Iとマンモグラフィ装置用撮影台1Kの表面をサンドペーパーで研磨して炭素繊維を露出させた後、素手で表面をなぞったところ、マンモグラフィ装置用撮影台1Iは炭素繊維の毛羽が指に刺さり痛みを感じたのに対して、マンモグラフィ装置用撮影台1Kでは痛みを感じなかった。
[一方向炭素繊維プリプレグの作製方法]
次の(a)〜(b)の操作により、一方向炭素繊維プリプレグを作製した。
(a−1)熱硬化性樹脂組成物1の調製
混練機でビスフェノールA型エポキシ樹脂(製品名:“jER(登録商標)”828、三菱化学(株)製)を40質量部と、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(“jER(登録商標)”1001)を30質量部と、フェノールノボラック型エポキシ樹脂(“jER(登録商標)”154)を30質量部とを混練させて、次いで硬化剤として、ジシアンジアミド(DICY7、三菱化学(株)製)を4質量部と、硬化促進剤として、3−(3,4−ジクロロフェニル)1,1−ジメチルウレア(DCMU−99、保土ヶ谷化学工業(株)製)を3質量部と、粘度調整剤として、ポリビニルホルマール(“ビニレック(登録商標)”K、チッソ(株)製)を2質量部混練して熱硬化性樹脂組成物1を作製した。
(a−2)熱硬化性樹脂組成物2の調整
混練機を用いて、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(製品名:“jER(登録商標)”828、三菱化学(株)製)を30質量部と、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(“jER(登録商標)”1001)を35質量部と、フェノールノボラック型エポキシ樹脂(“jER(登録商標)”154)を35質量部とを混練させて、次いで、硬化剤として、ジシアンジアミド(DICY7、三菱化学(株)製)を3.7質量部と、硬化促進剤として、トルエンビスジメチルウレア(オミキュア24、ピイ・ティ・アイ・ジャパン(株)製)を3質量部と、粘度調整剤として、ポリメチルメタクリレート(“マツモトマイクロスフェアー(登録商標)”M、松本油脂製薬(株)製)を3質量部混練して、熱硬化性樹脂組成物2を作製した。
(b−1)一方向炭素繊維プリプレグ1の作製
(a−1)で作製した熱硬化性樹脂組成物1をナイフコーターで離型紙に塗布して、26g/mの樹脂フィルムを2枚作製した。次に、作製したこの2枚の樹脂フィルムを、単位面積質量が100g/mとなるように、一方向に配列されたシート状の炭素繊維(“トレカ(登録商標)”T700S−12K、東レ(株)製)の両面に積層し、ローラー温度110℃、ローラー圧力0.25MPaの条件で樹脂を含浸させ、炭素繊維の質量分率が67%の一方向炭素繊維プリプレグ1を作製した。
(b−2)一方向炭素繊維プリプレグ2の作製
(a−2)で作製した熱硬化性樹脂組成物2を用いる以外は前記(b−1)と同様の方法で、一方向炭素繊維プリプレグ2を作製した。
[炭素繊維織物プリプレグの作製方法]
次の(a)〜(b)の操作により、炭素繊維織物プリプレグを作製した。
(a)熱硬化性樹脂組成物の調製
[一方向炭素繊維プリプレグの作製方法]に記載の熱硬化性樹脂組成物1および熱硬化性樹脂組成物2を作製した。
(b−1)炭素繊維織物プリプレグ1の作製
(a−1)で作製した熱硬化性樹脂組成物1をナイフコーターで離型紙に塗布して、78g/mの樹脂フィルムを2枚作製した。次に、作製したこの2枚の樹脂フィルムを、炭素繊維織物基材(“トレカ(登録商標)”CO6347B、東レ(株)製)の両面に積層し、ローラー温度110℃、ローラー圧力0.25MPaの条件で樹脂を含浸させ、炭素繊維の質量分率が56%の炭素繊維織物プリプレグ1を作製した。
(b−2)炭素繊維織物プリプレグ2の作製
(a−2)で作製した熱硬化性樹脂組成物2を用いる以外は前記(b−1)と同様の方法で、炭素繊維織物プリプレグ2を作製した。
[熱硬化性樹脂のキュアインデックス]
イオン粘度計として、誘電測定装置(Holometrix−Micromet社製、MDE−10キュアモニター)を使用した。TMS−1インチ型センサーを下面に埋め込んだプログラマブルミニプレスMP2000の下面に内径32mm、厚さ3mmのバイトン製Oリングを設置し、プレスの温度を150℃に設定し、Oリングの内側に熱硬化性樹脂を注ぎ、プレスを閉じ、熱硬化性樹脂のイオン粘度の時間変化を追跡した。測定は10、100、1,000、及び10,000Hzの各周波数で行い、付属のソフトウェアを用いて、周波数非依存のイオン粘度の対数Logαを得た。ここで、150℃で5分間加熱した場合のキュアインデックス(%)を次式より算出した。
キュアインデックス=
(Logαt−Logαmin)/(Logαmax−Logαmin)×100
αt:5分経過時におけるイオン粘度(単位:Ω・cm)
αmin:イオン粘度の最小値(単位:Ω・cm)
αmax:イオン粘度の最大値(単位:Ω・cm)
前記方法で測定した150℃で5分間加熱した際のキュアインデックスは、熱硬化性樹脂組成物1が80%、熱硬化性樹脂組成物2が94%であった。
(実施例21)
一方向炭素繊維プリプレグ1を、積層構成[0/90]3Sで積層してプリプレグ積層体を得た。前記プリプレグ積層体を、図6に示す雌型13及び雄型14の雄一対の両面型内に配して、油圧プレス機を用いて150℃30分間、面圧1.0MPaで加熱加圧して第1の部材7Nを得た。なお、面圧は成型前の積層体の面積(積層方向から見た投影面積)から算出した(工程(I))。NCルーターを用いて、前記第1の部材7Nの端面をトリムした。ABS樹脂(“トヨラック(登録商標)”600−309、東レ(株)製)を押出成形にて厚さ3mmの樹脂シートを作製し、前記樹脂シートを真空成型にて、立ち壁面を有する成型品を得た。前記成型品の立ち壁面をNCルーターで加工し、立ち壁端部に重なり合って接合する領域11を有する第2の部材8Nを得た。2液系のエポキシ接着剤を用いて、第1の部材の立ち壁と第2の部材の立ち壁を接合し、一体化した(工程(II))。工程(II)で得られた成型品は開口部を有し、開口部よりアルミニウム合金製の連結部材12を差し入れて、開口部を形成し相対する2つの立ち壁部のそれぞれの内壁面に第1の部材と第2の部材の両方を跨いで2液系のエポキシ接着剤で接合して一体化させ(工程(III))、図7a、図7b、及び図7cに示すマンモグラフィ装置用撮影台1Nを得た。得られたマンモグラフィ装置用撮影台1Nをマンモグラフィ装置本体2に組み付けてマンモグラフィ画像を撮影したところ問題なく画像を得ることができた。前記[アルミニウム当量の測定]に記載の方法に従って、X線照射面のアルミニウム当量を測定した結果、X線照射管電圧60kV条件で0.17mmAL、20kV条件で0.14mmALであった。また、得られたマンモグラフィ装置用撮影台1N中の第1の部材のX線照射面のx方向を長手方向として、NCルーターを用いて矩形の試験片を切り出し、前記[比曲げ弾性率の算出]に記載の方法で算出した、比曲げ弾性率は2.70であった。
(実施例22)
一方向炭素繊維プリプレグ2を、積層構成[0/90]3Sで積層して積層体を得た。前記積層体を、図6に示す雌型13及び雄型14の一対の両面型内に配して、油圧プレス機を用いて150℃5分間、面圧1.0MPaで加熱加圧して第1の部材7Oを得た(工程(I))。それ以外は(実施例21)と同様の方法にて、マンモグラフィ装置用撮影台1Oを得た。得られたマンモグラフィ装置用撮影台1Oをマンモグラフィ装置本体2に組み付けてマンモグラフィ画像を撮影したところ問題なく画像を得ることができた。前記[アルミニウム当量の測定]に記載の方法に従って、X線照射面のアルミニウム当量を測定した結果、X線照射管電圧60kV条件で0.17mmAL、20kV条件で0.14mmALであった。また、得られたマンモグラフィ装置用撮影台1Oの第1の部材7OのX線照射面のx方向を長手方向として、NCルーターを用いて矩形の試験片を切り出し、前記[比曲げ弾性率の算出]に記載の方法で算出した、比曲げ弾性率は2.70であった。
(実施例23)
一方向炭素繊維プリプレグ2を、積層構成[0/90/0/90/0/0/90/0/90/0]で積層し、その片面に炭素繊維織物プリプレグ2を積層して積層体を得た。炭素繊維織物プリプレグ面が雌型面と接触する向きで両面型に配し、油圧プレス機を用いて150℃5分間、面圧1.0MPaで加熱加圧して、第1の部材7Pを得た(工程(I))。それ以外は(実施例21)と同様の方法にて、マンモグラフィ装置用撮影台1Pを得た。得られたマンモグラフィ装置用撮影台1Pをマンモグラフィ装置本体2に組み付けてマンモグラフィ画像を撮影したところ問題なく画像を得ることができた。前記[アルミニウム当量の測定]に記載の方法に従って、X線照射面のアルミニウム当量を測定した結果、X線照射管電圧60kV条件で0.18mmAL、20kV条件で0.15mmALであった。また、得られたマンモグラフィ装置用撮影台1Pの第1の部材7PのX線照射面のx方向を長手方向として、NCルーターを用いて矩形の試験片を切り出し、[比曲げ弾性率Epの算出]に記載の方法で算出した、比曲げ弾性率は2.75であった。
(実施例24)
一方向炭素繊維プリプレグ2を、積層構成[0/90/0/90/0/0/90/0/90/0]で積層し、その片面に炭素繊維織物プリプレグ2を積層して積層体を得た。図14に示すアルミニウム合金製の連結部材12がスペーサー30で固定された雌雄一対の両面型内に、炭素繊維織物プリプレグ面が雌型面と接触する向きで配し、油圧プレス機を用いて150℃5分間、面圧1.0MPaで加熱加圧して、第1の部材7Qと連結部材12が一体化した成型品を得た(工程(I)および工程(III))。NCルーターを用いて、前記成型品中の第1の部材7Qの端面をトリムした。得られた成形品は、第1の部材7Qにおける互いに相対する立ち壁面の内壁に連結部材12が接合された態様であった。ABS樹脂(“トヨラック(登録商標)”600−309、東レ(株)製)を押出成形にて厚さ3mmの樹脂シートを作製し、前記樹脂シートを真空成型にて、壁面を有する成型品を得た。前記成型品の立ち壁面をNCルーターで加工し、立ち壁端部に接合領域を有する第2の部材8Qを得た。2液系のエポキシ接着剤を用いて、前記第1の部材7Qと連結部材12が一体化された成型品と第2の部材8Qとを、第1の部材7Qの立ち壁と第2の部材8Qの立ち壁との接合、及び、連結部材12と第2の部材の立ち壁との接合を行うことにより、一体化(工程(II))してマンモグラフィ装置用撮影台1Qを得た。得られたマンモグラフィ装置用撮影台1Qをマンモグラフィ装置本体2に組み付けてマンモグラフィ画像を撮影したところ問題なく画像を得ることができた。前記[アルミニウム当量の測定]に記載の方法に従って、X線照射面のアルミニウム当量を測定した結果、X線照射管電圧60kV条件で0.18mmAL、20kV条件で0.15mmALであった。また、得られたマンモグラフィ装置用撮影台1Qの第1の部材7QのX線照射面のx方向を長手方向として、NCルーターを用いて矩形の試験片を切り出し、[比曲げ弾性率Epの算出]に記載の方法で算出した、比曲げ弾性率は2.75であった。
(実施例25)
一方向炭素繊維プリプレグ2を、積層構成[0/90/0/90/0/0/90/0/90/0]で積層し、その片面に炭素繊維織物プリプレグ2を積層し、前記炭素繊維織物プリプレグ2の反対面にポリエステル不織布(100g/m)を積層して積層体を得た。炭素繊維織物プリプレグ面が雌型面と接触する向きで両面型に配し、油圧プレス機を用いて150℃5分間、面圧1.0MPaで加熱加圧して、第1の部材7Rを得た。(工程(I))。図15に示すインサート成型用金型31内に、第1の部材7R配した後、金型を締め、原料としてポリカーボネート樹脂ペレット(“パンライト(登録商標)”G−3420、帝人(株)製)を、射出成型機にて、金型内に注入して、第2の部材8Rの形成とともに、第1の部材7Rと第2の部材8Rとを一体化させた(工程(II))。得られた第1の部材7Rと第2の部材8Rとが一体化された成型品は開口部を有し、開口部よりアルミニウム合金製の連結部材12を差し入れて、開口部を形成し違いに相対する2つの立ち壁部のそれぞれの内壁に連結部材12を第1の部材7Rと第2の部材8Rの両方を跨いで、2液系のエポキシ接着剤で接合して一体化させ(工程(III))、図7a、図7b、及び図7cに示すマンモグラフィ装置用撮影台1Rを得た。得られたマンモグラフィ装置用撮影台1Rをマンモグラフィ装置本体2に組み付けてマンモグラフィ画像を撮影したところ問題なく画像を得ることができた。前記[アルミニウム当量の測定]に記載の方法に従って、X線照射面のアルミニウム当量を測定した結果、X線照射管電圧60kV条件で0.18mmAL、20kV条件で0.15mmALであった。また、得られたマンモグラフィ装置用撮影台1Rの第1の部材7RのX線照射面のx方向を長手方向として、NCルーターを用いて矩形の試験片を切り出し、[比曲げ弾性率Epの算出]に記載の方法で算出した、比曲げ弾性率は2.75であった。
(比較例21)
図8に示す片面型15を用いて、型表面から炭素繊維織物プリプレグ1を7層、片面型15に賦形した。前記片面型15は、X線照射面を形成するA面16とマンモグラフィ装置用撮影台の立ち壁を形成するB面17とマンモグラフィ装置用撮影台の底面を形成するC面18を有する。片面型の表面に炭素繊維織物プリプレグ1を一枚ずつ積層することで、炭素繊維織物プリプレグ1を片面型15へ賦形した。また、炭素繊維織物プリプレグ1の裁断パターンは、A面16に積層する裁断パターン、B面17に積層する裁断パターン、C面18に積層する裁断パターンの3種類である。賦形後は、炭素繊維織物プリプレグ1を積層した領域を含むように、片面型15の周囲をシール材22(可撓性のフィルム20と型を密着させ、型内を密閉する)で覆った後、前記積層体の外周部に厚手の不織布からなるブリーダー21(空気の通り道となるスペーサーの役割を果たす)を配置した。前記ブリーダー上に吸引口として逆流防止弁を備えたバルブ23を配置した後、可撓性のフィルム20で片面型を覆うようにシール材22と可撓性のフィルム20を密着させた。その後、真空ポンプを吸引口である前記バルブ23に接続して、成型空間(片面型15と可撓性のフィルム20より形成される炭素繊維織物プリプレグ1を積層した領域を含む空間)内の空気を吸引して成型空間内を減圧した。その後、オートクレーブ装置内に片面型を投入し、圧力3気圧の条件で、2.5℃/分の速度で昇温し、150℃30分間保持することで、加熱、加圧して、炭素繊維織物プリプレグ1中の熱硬化性樹脂組成物を硬化させた。成型後は、片面型15から成型品を取り外し、NCルーターにて端面をトリムして、マンモグラフィ装置用撮影台1Sを得た。得られたマンモグラフィ装置用撮影台1Sは開口部を有し、開口部よりアルミニウム合金製の連結部材12を差し入れて、開口部を形成し互いに相対する2つの立ち壁部のそれぞれの内壁面に連結部材12を2液系のエポキシ接着剤で接合し、マンモグラフィ装置本体2に組み付けてマンモグラフィ画像を撮影したところ問題なく画像を得ることができた。前記[アルミニウム当量の測定]に記載の方法に従って、X線照射面のアルミ当量を測定した結果、X線照射管電圧60kV条件で0.20mmAL、20kV条件で0.16mmALであった。また、得られたマンモグラフィ装置用撮影台1Sのx方向を長手方向として、NCルーターを用いて矩形の試験片を切り出し、比曲げ弾性率Epの算出]に記載の方法で算出した、比曲げ弾性率は2.46であった。
上記実施例および比較例で得られたマンモグラフィ装置用撮影台の特性を表3にまとめる。(実施例21)と(比較例21)の対比から、マンモグラフィ装置用撮影台の製造時間が短縮され、基材であるプリプレグを裁断する際に生じる端材を少なくすることが確認できた。(実施例21)と(実施例22)の対比から、第1の部材の製造時間を短縮することが確認できた。マンモグラフィ装置用撮影台1Oおよびマンモグラフィ装置用撮影台1Pの第1の部材の表面をサンドペーパーで研磨して炭素繊維を露出させた後、素手で表面をなぞったところ、マンモグラフィ装置用撮影台1Oは炭素繊維の毛羽が指に刺さり痛みを感じたのに対して、マンモグラフィ装置用撮影台1Pでは痛みを感じなかった。(実施例23)と、(実施例24)および(実施例25)の対比から、マンモグラフィ装置用撮影台の製造工程が簡略化することが確認できた。
Figure 0006747590
Figure 0006747590
Figure 0006747590
本発明のマンモグラフィ装置用撮影台によれば、角部や曲面といった複雑形状の数が減るため、工程が簡略化され、従来のマンモグラフィ撮影に必要な機能を維持しつつ、良好な生産性でマンモグラフィ装置用撮影台を提供できる。また、接合部の力学特性が高く、マンモグラフィ画像撮影時の荷重負荷による撮影台のたわみが抑制されて撮影画像の質が向上することができるマンモグラフィ装置用撮影台を提供できる。
本発明を詳細にまた特定の実施態様を参照して説明したが、本発明の精神と範囲を逸脱することなく様々な変更や修正を加えることができることは当業者にとって明らかである。
本出願は、2018年3月23日出願の日本特許出願(特願2018−055837)、2018年3月23日出願の日本特許出願(特願2018−055838)、及び2018年3月23日出願の日本特許出願(特願2018−055839)に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。
1 マンモグラフィ装置用撮影台
2 マンモグラフィ装置本体
3 圧迫板
4 X線発生部
5 X線照射面
6 マンモグラフィ装置用撮影台の底面
7 第1の部材
8 第2の部材
10 開口部
11 接合領域(A1)
12 連結部材
13 雌型
14 雄型
15 片面型
16 A面(天面およびX線照射面)
17 B面(側面)
18 C面(底面)
19 プリプレグ積層体
20 可撓性のフィルム
21 ブリーダー
22 シール材
23 バルブ
24 天面
25 第1の部材の立ち壁部
26 底面
27 第2の部材の立ち壁部
28 ボルト締結用の穴
29 ボルト
30 スペーサー
31 インサート成型用金型
32 射出樹脂注入口
33 第1の部材の段差部
34 第3の部材

Claims (26)

  1. X線画像撮影装置に片持ち梁の状態で支持される撮影台であって、
    前記撮影台は、装置と接続する面に開口部を有した面状体と、装置と接続する連結部材を含み、
    前記面状体は、X線照射面を含む天面を形成する第1の部材と、前記X線照射面と対面する底面及びその外周に立設された立ち壁部を形成する第2の部材を有し、
    前記第2の部材は前記立ち壁部において第1の部材と接合し、
    前記第1の部材と前記連結部材とが接合され、
    前記第1の部材は、前記X線照射面における任意の点において、X線透過線量がアルミニウム当量0.5mmAL以下であり、
    前記第1の部材が、炭素繊維複合材料を有する、撮影台。
  2. マンモグラフィ装置に片持ち梁の状態で支持されるマンモグラフィ装置用撮影台であって、
    前記マンモグラフィ装置用撮影台は、X線照射面を含む天面を形成する第1の部材と、前記X線照射面と対面する底面及びその外周に立設された立ち壁部を形成する第2の部材と、マンモグラフィ装置本体と接続する連結部材とを有し、
    前記第2の部材は前記立ち壁部において前記第1の部材と接合し、
    前記第1の部材と前記連結部材とが接合されており、
    前記第1の部材は、前記X線照射面における任意の点において、X線透過線量がアルミニウム当量0.5mmAL以下であり、
    前記第1の部材が、炭素繊維複合材料を有する、マンモグラフィ装置用撮影台。
  3. マンモグラフィ装置に片持ち梁の状態で支持されるマンモグラフィ装置用撮影台であって、
    前記マンモグラフィ装置用撮影台は、X線照射面を含む天面を形成する第1の部材と、前記X線照射面と対面する底面及びその外周に立設された立ち壁部を形成する第2の部材と、マンモグラフィ装置本体と接続する連結部材とを有し、
    前記第2の部材は前記立ち壁部において前記第1の部材と接合し、
    前記第1の部材と前記連結部材とが接合されており、
    前記第1の部材は、前記X線照射面における任意の点において、X線照射管電圧60kVでのX線透過線量がアルミニウム当量0.5mmAL以下であり、
    前記第1の部材が、炭素繊維複合材料を有する、マンモグラフィ装置用撮影台。
  4. マンモグラフィ装置本体と接続する接続面を有し、前記接続面に開口部を有する、請求項2または3に記載のマンモグラフィ装置用撮影台。
  5. 前記第1の部材は、前記天面の外周に立設された立ち壁部を有する、請求項2から4のいずれか一項に記載のマンモグラフィ装置用撮影台。
  6. 前記連結部材は前記第1の部材と前記第2の部材の両方に接合されている、請求項2から5のいずれか一項に記載のマンモグラフィ装置用撮影台。
  7. 前記第1の部材の立ち壁部と前記第2の部材の立ち壁部とが接合されている、請求項5又は6に記載のマンモグラフィ装置用撮影台。
  8. 前記第2の部材の立ち壁部が、前記第1の部材の立ち壁部と重なり合って接合する領域(A1)を有する、請求項7に記載のマンモグラフィ装置用撮影台。
  9. 前記第1の部材の立ち壁部および前記第2の部材の立ち壁部と接合する第3の部材を有する、請求項5から8のいずれか一項に記載のマンモグラフィ装置用撮影台。
  10. 被検者が接触する装置接続面の対面において、前記第1の部材と前記第2の部材の境界線がないことを特徴とする、請求項2から9のいずれか一項に記載のマンモグラフィ装置用撮影台。
  11. 前記第1の部材の比曲げ弾性率が2.50以上である、請求項2から10のいずれか一項に記載のマンモグラフィ装置用撮影台。
    (比曲げ弾性率)=(曲げ弾性率)1/3×(密度)−1
  12. 前記第2の部材は、金属、プラスチック及びエラストマーの群から選ばれる少なくとも1種である、請求項2から11のいずれか一項に記載のマンモグラフィ装置用撮影台。
  13. 前記連結部材が金属である、請求項2から6のいずれか一項に記載のマンモグラフィ装置用撮影台。
  14. X線撮影装置に片持ち梁の状態で支持される撮影台の製造方法であって、
    前記撮影台は、前記X線撮影装置と接続する開口部を有した面状体を有し、
    X線照射面を含む天面を形成する第1の部材と、前記X線照射面と対面する底面を形成する第2の部材と、前記第1の部材を補強する第3の部材とを有し、
    以下に示す工程(I)〜(III)を含む、撮影台の製造方法。
    工程(I):連続繊維(A)とマトリックス樹脂(B)とを含むプリプレグ積層体を含むプリフォームを雌雄両面型内にて加熱及び加圧を行って、繊維複合材料によりX線照射面を含む天面を形成する前記第1の部材を成型する工程
    工程(II):前記第2の部材を、少なくとも前記第1の部材と一体化させる工程
    工程(III):前記第3の部材を、少なくとも前記第1の部材と一体化させる工程
  15. マンモグラフィ装置本体に片持ち梁の状態で支持されるマンモグラフィ装置用撮影台の製造方法であって、
    X線照射面を含む天面を形成する第1の部材と、前記X線照射面と対面する底面を形成する第2の部材と、前記第1の部材を補強する第3の部材と、を有するマンモグラフィ装置用撮影台の製造方法であって、
    以下に示す工程(I)〜(III)を含む、マンモグラフィ装置用撮影台の製造方法。
    工程(I):連続繊維(A)とマトリックス樹脂(B)とを含むプリプレグ積層体を含むプリフォームを雌雄両面型内にて加熱及び加圧を行って、繊維複合材料によりX線照射面を含む天面を形成する前記第1の部材を成型する工程
    工程(II):前記第2の部材を、少なくとも前記第1の部材と一体化させる工程
    工程(III):前記第3の部材を、少なくとも前記第1の部材と一体化させる工程
  16. 前記第1の部材を補強する前記第3の部材は、前記撮影台をマンモグラフィ装置本体に接続するための連結部材である、請求項15に記載のマンモグラフィ装置用撮影台の製造方法。
  17. 前記マトリックス樹脂(B)が、熱硬化性樹脂である、請求項15または16に記載のマンモグラフィ装置用撮影台の製造方法。
  18. 前記熱硬化性樹脂は、150℃で5分間加熱した場合のイオン粘度計で測定されるキュアインデックスが85%以上である、請求項17に記載のマンモグラフィ装置用撮影台の製造方法。
  19. 前記X線照射面は炭素繊維複合材料により形成される、請求項15から18のいずれか一項に記載のマンモグラフィ装置用撮影台の製造方法。
  20. 前記炭素繊維複合材料の最外層に炭素繊維織物複合材料が含まれる、請求項19に記載のマンモグラフィ装置用撮影台の製造方法。
  21. 工程(I)において、前記第1の部材には前記天面の外周から立設する立ち壁が形成される、請求項15から20のいずれか一項に記載のマンモグラフィ装置用撮影台の製造方法。
  22. 前記立ち壁は、高さ10mm以上である、請求項21に記載のマンモグラフィ装置用撮影台の製造方法。
  23. 前記第2の部材は前記底面の外周部から立ち壁が立設し、工程(II)において、前記第1の部材と前記立ち壁を一体化させる、請求項15から22のいずれか一項に記載のマンモグラフィ装置用撮影台の製造方法。
  24. 前記連結部材を前記雌雄両面型内に配して、前記工程(I)における前記第1の部材の成型を行うことで、前記工程(I)と前記工程(III)とを同時に行う、請求項16に記載のマンモグラフィ装置用撮影台の製造方法。
  25. 前記工程(II)において、前記第1の部材を型に配置して、前記第2の部材をインサート射出成型することで前記第1の部材と一体化する、請求項15から24のいずれか一項に記載のマンモグラフィ装置用撮影台の製造方法。
  26. 請求項2から13のいずれか一項に記載のマンモグラフィ装置用撮影台における前記連結部材がマンモグラフィ装置本体に接続されてなる、マンモグラフィ装置。
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