JP2012007945A - 放射線画像撮影装置及び放射線画像撮影システム - Google Patents

放射線画像撮影装置及び放射線画像撮影システム Download PDF

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Yasuyoshi Ota
恭義 大田
Naoyuki Nishino
直行 西納
Shoji Nariyuki
書史 成行
Naoto Iwakiri
直人 岩切
Haruyasu Nakatsugawa
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Abstract

【課題】温度変化による反りで放射線検出器がその筐体と接触で生じる反力を抑制する放射線画像撮影装置を提供する。
【解決手段】被写体を透過した放射線による放射線画像を検出する放射線検出器12を筐体18内部に収めた放射線画像撮影装置において、放射線検出器12の温度変化により反りが生じ筐体18と接触する面と垂直方向に筐体厚さを可変とすることで、放射線検出器12が筐体18と接触することによる反力で、放射線検出器12にストレスが加わることを防ぐことが可能となり、放射線検出器12の損傷を防ぐ。
【選択図】図5

Description

本発明は、放射線画像撮影装置及び放射線画像撮影システムに関する。
近年、TFT(Thin Film Transistor)アクティブマトリクス基板上に放射線感応層を配置し、放射線を直接デジタルデータに変換できるFPD(Flat Panel Detector)等の放射線検出器が実用化されている。この放射線検出器は、従来のイメージングプレートに比べて、即時に画像を確認でき、動画も確認できるといったメリットがある。なお、放射線検出器には、放射線を変換する方式として、放射線をシンチレータで光に変換した後にフォトダイオード等の半導体層で電荷に変換する間接変換方式や、放射線をアモルファスセレン等の半導体層で電荷に変換する直接変換方式等があり、各方式でも半導体層に使用可能な材料が種々存在する。
この放射線検出器を内蔵し、放射線検出器から出力される放射線画像データを記憶する放射線画像撮影装置(以下、電子カセッテともいう)も実用化されている。
この電子カセッテは、可搬性を有するため、ストレッチャーやベッドに載せたまま患者(患者)を撮影することもでき、電子カセッテの位置を変更することにより撮影箇所を調整することができるため、動けない患者に対しても柔軟に対処することができる。
ところで、電子カセッテに内蔵される放射線検出器は、当該放射線検出器を構成するアクティブマトリクス基板と放射線感応層の熱膨張率(係数)やアクティブマトリクス基板と放射線感応層を蒸着するための基板の熱膨張率が互いに異なっていると、電子カセッテ内部の温度変化により熱膨張して面外方向へ反る場合がある。
この場合、電子カセッテ内部に反りを逃がす空間がない又は小さいと、放射線検出器は、その両面が電子カセッテの筐体に当接して筐体が抵抗となり、筐体から反力を受け、放射線検出器自体、特に放射線感応層に余計なストレスが加わり、クラック等が入る虞がある。
そこで、特許文献1には、外部からの力を緩和(吸収)するために、上下に分割した筐体の外殻と内殻の間の空間に緩衝材(衝撃吸収材)を充填した電子カセッテが開示されている。
また、特許文献2には、筐体の外部からの力を緩和するために、当該筐体と柱状結晶型蛍光体との間に緩衝材を設ける電子カセッテが開示されている。
また、特許文献3には、天板を水平方向(放射線検出器の面内方向)に移動自在とする天板移動機構を備えた放射線画像撮影装置が開示されている。
特開2004−361879号公報 特開2006−58124号公報 特開2005−261666号公報
しかしながら、特許文献1及び2はともに、電子カセッテ外部からの力を緩和することを想定しており、電子カセッテ内部からの力、すなわち温度変化により熱膨張して放射線検出器が反り筐体から受ける反力を抑制することは想定していない。また、仮に放射線検出器が熱膨張して反ったときは、緩衝材に当接し、その後はやはり筐体が抵抗となり、筐体から反力を受け、放射線検出器自体、特に放射線感応層に余計なストレスが加わり、クラック等が入る虞がある。
また、特許文献3は、天板を水平方向(放射線検出器の面内方向)に移動しても、放射線検出器は温度変化によって熱膨張して垂直方向(面外方向)に反るので、筐体から受ける反力を抑制できない。
本発明は上記事実に鑑みてなされたものであり、温度変化による反りによって放射線検出器が受ける反力を抑制することができる放射線画像撮影装置及び放射線画像撮影システムを提供することを目的とする。
本発明の第1態様に係る放射線画像撮影装置は、 被写体を透過した放射線により現される放射線画像を検出し、かつ、温度変化により面外方向へ反る放射線検出器と、前記放射線検出器を内蔵し、前記放射線検出器の面外方向に厚さが可変とされた筐体と、を備える放射線画像撮影装置。
本発明の第1態様の構成によれば、温度変化によって放射線検出器が熱膨張して面外方向へ反っても、筐体が放射線検出器の面外方向に厚さが可変とされているので、筐体が抵抗とならず、温度変化による反りによって放射線検出器が筐体から受ける反力を抑制することができる。
本発明の第2態様に係る放射線画像撮影装置は、前記筐体は、前記放射線検出器を収納する収納体と、前記収納体を覆う覆体と、前記覆体と前記収納体を取り付け、前記覆体と前記収納体とを前記放射線検出器の面外方向へ相対移動可能とする取付手段と、を備える。
本発明の第2態様の構成によれば、温度変化によって放射線検出器が熱膨張して面外方向へ反っても、覆体と収納体とが相対移動でき抵抗とならないので、温度変化による反りによって放射線検出器が覆体又は収納体から受ける反力を抑制することができる。また、第1態様に比べ、取付手段があることにより覆体が収納体から抜け出し難くなる。
本発明の第3態様に係る放射線画像撮影装置は、前記覆体と前記収納体とは、熱膨張した放射線検出器により押されて相対移動する。
本発明の第3態様の構成によれば、前記覆体と前記収納体とは放射線検出器に押されて相対移動するので、放射線検出器が覆体又は収納体から受ける反力を確実に抑制することができる。
本発明の第4態様に係る放射線画像撮影装置は、前記収納体は、四方を第1側壁で囲まれた箱体であり、前記覆体は、前記第1側壁と重なり合う第2側壁を備えた蓋体であり、前記取付手段は、前記第1側壁と前記第2側壁をスライド可能とする嵌め合い構造とされている。
本発明の第4態様の構成によれば、覆体が第1側壁と重なり合う第2側壁を備えた蓋体であるため、放射線検出器に不具合を与える埃等が箱体の内部に入り込むことをより抑制することができる。また、取付手段が第1側壁と第2側壁をスライド可能とする嵌め合い構造とされているため、蓋体と箱体の相対移動を妨げない。
本発明の第5態様に係る放射線画像撮影装置は、前記第1側壁と前記第2側壁の間に、滑り部材が設けられている。
本発明の第5態様の構成によれば、第1側壁と第2側壁のスライドを円滑にすることができる。
本発明の第6態様に係る放射線画像撮影装置は、前記収納体は、四方を第1側壁で囲まれた箱体であり、前記覆体は、前記第1側壁と重なり合う第2側壁を備えた蓋体であり、前記取付手段は、前記放射線検出器の面外方向へ沿って前記第1側壁に形成されたレール部と、前記第2側壁に形成され前記レール部と係合する係合部とを備える。
本発明の第6態様の構成によれば、覆体を放射線検出器の面外方向へ沿って安定して移動できる。
本発明の第7態様に係る放射線画像撮影装置は、前記取付手段は、前記覆体と前記収納体を取り付け連結し、前記放射線検出器の面外方向へ伸縮可能な蛇腹構造とされている。
本発明の第7態様の構成によれば、覆体が収納体から外れ出ることを防止することができ、また収納体内部をより密閉とすることができる。
本発明の第8態様に係る放射線画像撮影装置は、前記覆体と前記収納体の間には、前記覆体を前記収納体から前記放射線検出器の面外方向へ離間させる離間手段を備える。
本発明の第8態様の構成によれば、例えば温度変化による放射線検出器に反り力によって覆体を移動させることに比べ、放射線検出器が覆体の重みを受けることを抑制或いは回避することができる。
本発明の第9態様に係る放射線画像撮影装置は、前記離間手段は、駆動源によって駆動して前記覆体を移動させる駆動部と、前記収納体内部の温度を検出する温度センサと、前記温度センサにより検出した前記収納体内部の温度が規定値以上となった場合に、前記駆動部を制御して、前記覆体を前記収納体から離間する方向に移動させ、前記温度センサにより検出した前記収納体内部の温度が前記規定値未満になると、前記覆体を前記収納体に近づく方向に移動させる駆動制御部と、を備える。
本発明の第9態様の構成によれば、規定値を例えば放射線検出器が反る前の温度、又は放射線検出器が覆体若しくは収納体に当接する前の温度とすることで、温度センサにより検出した収納体内部の温度が当該規定値以上となった場合に、覆体を収納体から離間する方向に移動させることができる。これにより、覆体の自重を受けることや覆体又は収納体に当接する際の衝撃を受けることを確実に回避することができる。
また、当該規定値未満となると、覆体が収納体に近づく方向に移動されるので、覆体を手動で元の位置(移動前の位置)に戻す必要がない。
このように、放射線検出器の反りと覆体の移動を連動させて、放射線検出器が覆体又は収納体から受ける反力を確実に抑制することができる。
本発明の第10態様に係る放射線画像撮影装置は、前記離間手段は、前記温度変化で形状を変える形状記憶合金又はバイメタルである。
本発明の第10態様の構成によれば、第8態様の構成に比べ、温度センサや駆動源を必要とせずに、放射線検出器が覆体の重みを受けることや覆体又は収納体に当接する際の衝撃を受けることを回避或いは抑制することができる。また、放射線検出器の反りと覆体の移動を連動させて、放射線検出器が覆体又は収納体から受ける反力を確実に抑制することができる。
本発明の第11態様に係る放射線画像撮影装置は、前記覆体と前記収納体の間には、前記覆体の移動を制限するストッパーが設けられている。
本発明の第11態様の構成によれば、ストッパーによって例えば覆体が移動し過ぎて収納体から外れることを防止したり、覆体が収納体に近づき過ぎることを防止したりすることができる。
本発明の第12態様に係る放射線画像撮影装置は、前記覆体が前記収納体から離間しているとき、撮影を禁止する禁止手段を備える。
本発明の第12態様の構成によれば、覆体が収納体から離間しているとき、撮影が禁止されるので、温度変化により放射線検出器が反っている間に画質の悪い放射線画像が撮影されることを防止することができる。
本発明の第13態様に係る放射線画像撮影装置は、前記収納体又は前記覆体には、通気孔が形成され、前記通気孔は通気部材で閉じられている。
本発明の第13態様の構成によれば、覆体が放射線検出器の面外方向へ移動するときに、外気が通気孔を介して収納体内部に入り込むので、内圧が変化することを抑制し、容易に覆体を移動可能とすることができる。また、通気孔は通気部材で閉じられているため、放射線検出器に不具合を与える埃等が収納体の内部に入ることを抑制することができる。
本発明の第14態様に係る放射線画像撮影装置は、前記第1側壁は、前記第2側壁の内面と接触し、前記内面と接触する箇所に前記第1側壁を貫通する開口部を備え、前記開口部は、前記覆体が前記収納体から離間しているときに、前記第2側壁から外部に露出する。
本発明の第14態様の構成によれば、覆体が収納体から遠ざかっていないときは、開口部は第2側壁で塞がれるため、放射線検出器に不具合を与える埃等が収納体の内部に入ることを防止することができる。また、覆体が収納体から離間しているときは、第2側壁から外部に露出している開口部から内部に外気を入れて、放射線検出器を冷却させることができ、もって、温度変化による放射線検出器の反りを抑制することができる。
本発明の第15態様に係る放射線画像撮影装置は、前記放射線検出器は、第1基板と、前記第1基板の一面に設けられ、入射する前記放射線を光に変換するシンチレータ層と、前記シンチレータ層の前記第1基板とは反対側の面に貼り合わされ、前記シンチレータ層から放出された光を電荷に変換し、かつ、前記第1基板と熱膨張率が相違する第2基板と、を備える。
このように、放射線検出器は、第1基板と、第1基板の一面に設けられ、入射する放射線を光に変換するシンチレータ層と、シンチレータ層の第1基板とは反対側の面に貼り合わされ、シンチレータ層から放出された光を電荷に変換し、かつ、第1基板と熱膨張率が相違する第2基板と、を備えることもできる。
本発明の第16態様に係る放射線画像撮影システムは、上記の何れか1つに記載の放射線画像撮影装置と、前記放射線画像撮影装置と通信可能とされ、前記放射線画像撮影装置の前記覆体が前記収納体から離間しているとき、前記放射線画像撮影装置に対する撮影モードの実行を禁止する制御手段と、を備える。
本発明の第16態様の構成によれば、放射線画像撮影装置の覆体が収納体から離間しているとき、放射線画像撮影装置に対する撮影モードの実行を禁止することで、温度変化により放射線検出器が反っている間に画質の悪い放射線画像が撮影されることを防止することができる。
本発明の第17態様に係る放射線画像撮影システムは、上記の何れか1つに記載の放射線画像撮影装置と、報知手段と、前記放射線画像撮影装置及び前記報知手段と通信可能とされ、前記放射線画像撮影装置の前記覆体が前記収納体から離間しているとき、前記報知手段に対し、前記覆体が離間している旨を報知させる制御手段と、を備える。
本発明の第17態様の構成によれば、放射線画像撮影装置の覆体が収納体から離間しているとき、報知手段から覆体が離間している旨が報知されるので、覆体が離間している時に誤って撮影モードの実行を行ったりすることを抑制できる。
本発明によれば、温度変化による反りによって放射線検出器が受ける反力を抑制することができる放射線画像撮影装置及び放射線画像撮影システムを提供することができる。
本発明の第1実施形態に係る放射線画像撮影装置(所謂電子カセッテ)の内部構成を示す図である。 本発明の第1実施形態に係る放射線画像撮影装置を示した回路図である。 本発明の第1実施形態に係る放射線画像撮影装置を示した平面図である(ただし、後述する蒸着用基板は除く)。 本発明の第1実施形態に係る放射線画像撮影装置の断面構成を示した断面図である。 本発明の第1実施形態に係る放射線画像撮影装置の断面状態を示しながら当該放射線画像撮影装置の作用を説明する図であって、(A)は蓋体の移動前の状態を示す図であり、(B)は蓋体の移動後の状態を示す図である。 本第1実施形態で説明した第1側壁の変形例を示す図であって、(A)は蓋体の移動前の状態を示す図であり、(B)は蓋体の移動後の状態を示す図である。 (A)〜(C)は、本発明の第1実施形態で説明した取付手段の変形例を示す図である。 (A)〜(C)は、本発明の第1実施形態に係る放射線画像撮影装置のその他の変形例を示す図である。 本発明の第1実施形態に係る放射線画像撮影装置のその他の変形例を示す図である。 本発明の第2実施形態に係る放射線画像撮影装置の断面構成を示した断面図であり、(A)は蓋体の移動前の状態を示す図であり、(B)は蓋体の移動後の状態を示す図である。 本発明の第3実施形態に係る放射線画像撮影システムの電気系の要部構成を示す図である。 本発明の第3実施形態に係る放射線画像撮影装置の断面構成を示した断面図であり、(A)は蓋体の移動前の状態を示す図であり、(B)は蓋体の移動後の状態を示す図である。 予め定められた期間(本実施の形態では、10秒間)毎に放射線画像撮影装置のカセッテ制御部におけるCPUにより実行される離間処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。 図11に示すディスプレイの画面に表示される内容を示す図である。 本発明の第3実施形態に係る放射線画像撮影装置、特に離間手段の変形例を示す図であり、(A)は蓋体の移動前の状態を示す図であり、(B)は蓋体の移動後の状態を示す図である。 本発明の第3実施形態に係る放射線画像撮影装置、特に離間手段の変形例を示す図であり、(A)は蓋体の移動前の状態を示す図であり、(B)は蓋体の移動後の状態を示す図である。 操作パネルから撮影要求があった場合にコンソールのCPUにより実行される撮影プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。 図11に示すディスプレイの画面に表示される内容を示す図である。 従来の放射線画像撮影装置の断面状態を示しながら当該放射線画像撮影装置の作用を説明する図であって、(A)は蓋体の移動前の状態を示す図であり、(B)は蓋体の移動後の状態を示す図である。
(第1実施形態)
以下、添付の図面を参照しながら、本発明の第1実施形態に係る放射線画像撮影装置について具体的に説明する。なお、図中、同一又は対応する機能を有する部材(構成要素)には同じ符号を付して適宜説明を省略する。
−構成−
図1は、本第1実施形態に係る放射線画像撮影装置10(所謂電子カセッテ)の内部構成を示す図である。
本第1実施形態の形態に係る放射線画像撮影装置10は、矩形平板状の筐体18の内部に、放射線Xが照射される筐体18の照射面19側から、患者を透過した放射線Xを検出する放射線検出器12、および後述する制御基板13が順に設けられている。
図2は、本第1実施形態に係る放射線画像撮影装置10を示した回路図である。また、図3は、本第1実施形態に係る放射線画像撮影装置10を示した平面図である(ただし、後述する蒸着用基板は除く)。
放射線検出器12は、上部電極と半導体層と下部電極を備え、光を受けて電荷を蓄積するセンサ部14と、センサ部14に蓄積された電荷を読み出すためのTFTスイッチ16と、を含んで構成される画素20が2次元状に多数設けられたTFT(Thin Film Transistor)アクティブマトリクス基板29(以下、TFT基板という)を備えている
また、TFT基板29には、前述したTFTスイッチ16をON/OFFするための複数の走査配線22と、センサ部14に蓄積された電荷を読み出すための複数の信号配線24と、が互いに交差して設けられている。
本第1実施形態に係る放射線検出器12は、TFT基板29の表面に後述するシンチレータ層30(図3参照)が貼り付けられている。
シンチレータ層30は、照射されたX線などの放射線を光に変換する。センサ部14は、シンチレータ層30から照射された光を受けて電荷を蓄積する。
そして、各信号配線24には、信号配線24に接続された何れかのTFTスイッチ16がONされることによりセンサ部14に蓄積された電荷量に応じて放射線画像を示す電気信号(画像信号)が流れるようになっている。
また、放射線検出器12の信号配線方向の一端側には、結線用のコネクタ32が複数個並んで設けられ、走査配線方向の一端側には、コネクタ34が複数個並んで設けられている。そして、各信号配線24はコネクタ32に接続され、各走査配線22はコネクタ34に接続されている。
これらコネクタ32は、フレキシブルケーブル44の一端が電気的に接続されている。また、コネクタ34には、フレキシブルケーブル52の一端が電気的に接続されている。
そして、これらフレキシブルケーブル44及びフレキシブルケーブル52は、制御基板13に結合されている。
この制御基板13には、放射線検出器12による撮影動作の制御、及び各信号配線24に流れる電気信号に対する信号処理の制御を行う制御部36が設けられ、制御部36は、信号検出回路42と、スキャン信号制御回路40と、を備えている。
信号検出回路42には、複数個のコネクタ46が設けられており、これらのコネクタ46に、上述したフレキシブルケーブル44の他端が電気的に接続されている。信号検出回路42は、信号配線24毎に、入力される電気信号を増幅する増幅回路を内蔵している。この構成により、信号検出回路42は、各信号配線24より入力される電気信号を増幅回路により増幅して検出することで、画像を構成する各画素20の情報として、各センサ部14に蓄積された電荷量を検出する。
一方、スキャン信号制御回路40には、複数個のコネクタ48が設けられており、これらのコネクタ48に、上述したフレキシブルケーブル52の他端が電気的に接続されており、スキャン信号制御回路40が各走査配線22にTFTスイッチ16をON/OFFするための制御信号を出力可能とされている。
このような構成において放射線画像の撮影を行う場合、放射線検出器12には被写体(患者)を透過したX線が照射される。
照射されたX線などの放射線はシンチレータ層30で光に変換され、センサ部14に照射される。センサ部14は、シンチレータ層30から照射された光を受けて電荷を蓄積する。
図2に示されるように、画像読出時には、スキャン信号制御回路40から放射線検出器12のTFTスイッチ16のゲート電極に走査配線22を介して順次ON信号(+10〜20V)が印加される。これにより、放射線検出器12のTFTスイッチ16が順次ONされることによりセンサ部14に蓄積された電荷量に応じた電気信号が信号配線24に流れ出す。信号検出回路42は、放射線検出器12の信号配線24に流れ出した電気信号に基づいて各センサ部14に蓄積された電荷量を、画像を構成する各画素20の情報として検出する。これにより、放射線検出器12に照射された放射線により示される画像を示す画像情報を得る。
次に、本第1実施形態に係る放射線画像撮影装置10の内部構成についてより具体的に説明する。
図4は、本第1実施形態に係る放射線画像撮影装置10の断面構成を示した断面図である。
同図に示すように、放射線画像撮影装置10の筐体18は、放射線検出器12を内蔵し、放射線検出器12の面外方向に厚さが可変とされており、具体的には、放射線検出器12を収納する収納体18Aと、収納体18Aを覆う蓋体18Bとを備えている。
収納体18Aは、底板18Cの四方を第1側壁18Dで囲んだ箱体であり、箱体の開口部が蓋体18Bで覆われることによって内部に略密閉空間Dが形成される。収納体18Aの材料は、特に限定されないが、例えばABS樹脂により形成されている。底板Cには、上述した制御基板13の下方の位置に通気孔60が形成され、当該通気孔60はエアフィルタやゴアテックス(登録商標)等の通気部材62で閉じられている。
一方、蓋体18Bは、底板18Cの内面と対向する天板18Eと、当該天板18Eに連結され、第1側壁18Dの外面と対向接触する第2側壁18Fを備える。
第2側壁18Fの材料は、特に限定されず、収納体18Aと同様にABS樹脂等により形成されているが、天板18Eは、例えばカーボンで形成されている。これにより、放射線Xの吸収を抑えつつ強度を確保している。
ここで、放射線画像撮影装置10は、JIS(日本工業規格) Z4905に外形サイズの規格が定められており、また、放射線画像撮影装置10は薄い方が患者の下部への挿入が容易であるため、天板18Eの通常の高さh0は、放射線検出器12が反ったときに放射線検出器12が当接しないように予め高くしておくことが難しく、放射線検出器12が反ったときに蓋体18Bに接触する高さとなっている。
なお、以下、実施形態で「上」とは、底板18C側から天板18E側の方向であり、「下」とは天板18E側から底板18C側の方向である。
そして、以上の構成を備えた蓋体18Bは、蓋体18Bの第2側壁18Fが収納体18Aの第1側壁18Dに嵌る嵌め合い構造とされることによって収納体18Aに取り付けられ、第1側壁18Dと第2側壁18Fがスライド可能となり、蓋体18Bと収納体18Aとが放射線検出器12の面外方向Zへ相対移動可能となる。このような嵌め合い構造は、本実施形態に係る収納体18Aと蓋体18Bの所謂取付手段63を構成する。
次に、収納体18Aの底板18C上面(天板18E方向の面)には、上述の制御基板13と当該制御基板13を支持する支持脚64とから構成される基台66が載置されている。
基台66の制御基板13には、上述のフレキシブルケーブル44及びフレキシブルケーブル52を介して放射線検出器12が連結されている。
放射線検出器12は、矩形平板状とされ、上述のように被写体を透過した放射線Xにより現される放射線画像を検出するものであり、本実施形態では、さらに温度変化により熱膨張して面外方向Zへ反るものである。
放射線検出器12の構成は、以上の作用を有するものであれば特に限定されないが、本実施形態では、TFT基板29と、シンチレータ層30と、シンチレータ層30の蒸着用基板68とから構成されている。
TFT基板29は、基台66の上に載置され、蒸着用基板68と熱膨張率が相違する材料で構成されている。TFT基板29の材料としては、例えばYSZ(ジルコニア安定化イットリウム)、ガラス等の無機材料の他、飽和ポリエステル系樹脂、ポリエチレンテレフタレート(PET)系樹脂、ポリエチレンナフタレート(PEN)系樹脂、ポリブチレンテレフタレート系樹脂、ポリスチレン、ポリシクロオレフィン、ノルボルネン樹脂、ポリ(クロロトリフルオロエチレン)、架橋フマル酸ジエステル系樹脂、ポリカーボネート(PC)系樹脂、ポリエーテルスルフォン(PES)樹脂、ポリスルフォン(PSF,PSU)樹脂、ポリアリレート(PAR)樹脂、アリルジグリコールカーボネート、環状ポリオレフィン(COP,COC)樹脂、セルロース系樹脂、ポリイミド(PI)樹脂、ポリアミドイミド(PAI)樹脂、マレイミド−オレフィン樹脂、ポリアミド(Pa)樹脂、アクリル系樹脂、フッ素系樹脂、エポキシ系樹脂、シリコーン系樹脂フィルム、ポリベンズアゾール系樹脂、エピスルフィド化合物、液晶ポリマー(LCP)、シアネート系樹脂、芳香族エーテル系樹脂などの有機材料などが挙げられる。その他にも酸化ケイ素粒子との複合プラスチック材料、金属ナノ粒子・無機酸化物ナノ粒子・無機窒化物ナノ粒子などとの複合プラスチック材料、金属系・無機系のナノファイバー及び/又はマイクロファイバーとの複合プラスチック材料、カーボン繊維、カーボンナノチューブとの複合プラスチック材料、ガラスフェレーク・ガラスファイバー・ガラスビーズとの複合プラスチック材料、粘土鉱物や雲母派生結晶構造を有する粒子との複合プラスチック材料、薄いガラスと上記単独有機材料との間に少なくとも1回の接合界面を有する積層プラスチック材料や無機層(例えばSiO, Al, SiO)と上述した材料からなる有機層を交互に積層することで、少なくとも1回以上の接合界面を有するバリア性能を有する複合材料、ステンレス、あるいはステンレスと異種金属を積層した金属積層材料、アルミニウム基板、あるいは表面に酸化処理(例えば、陽極酸化処理)を施すことで表面の絶縁性を向上してある酸化被膜付きのアルミニウム基板を使用することもできる。前記有機材料の場合、寸法安定性、耐溶剤性、電気絶縁性、加工性、低通気性、又は低吸湿性等に優れていることが好ましい。
また、TFT基板29の材料としては、バイオナノファイバも用いることができる。バイオナノファイバは、バクテリア(酢酸菌、Acetobacter Xylinum)が産出するセルロースミクロフィブリル束(バクテリアセルロース)と透明樹脂との複合したものである。セルロースミクロフィブリル束は、幅50nmと可視光波長に対して1/10のサイズで、かつ、高強度、高弾性、低熱膨である。バクテリアセルロースにアクリル樹脂、エポキシ樹脂等の透明樹脂を含浸・硬化させることで、繊維を60−70%も含有しながら、波長500nmで約90%の光透過率を示すバイオナノファイバが得られる。バイオナノファイバは、シリコン結晶に匹敵する低い熱膨張係数(3−7ppm)を有し、鋼鉄並の強度(460MPa)、高弾性(30GPa)で、かつフレキシブルであることから、ガラス基板等と比べて薄くTFT基板29を形成できる。
このTFT基板29の上面には、上述のシンチレータ層30が貼り付けられている。シンチレータ層30は、柱状構造とされており、内部に不図示の空間が形成されている。従って、シンチレータ層30の熱膨張率がTFT基板29や蒸着用基板68と異なっていても、温度変化によるシンチレータ層30の熱膨張は、TFT基板29や蒸着用基板に比べて無視できる程度となるので、本第1実施形態では、TFT基板29や蒸着用基板68の熱膨張率の相違のみ言及している。
シンチレータ層30の材料としては、例えば、CsI:Tl、CsI:Na(ナトリウム賦活ヨウ化セシウム)、及びCsBr等が挙げられる。
このシンチレータ層30の上面には、シンチレータ層30を気相堆積法により形成する際に使用した蒸着用基板68が設けられている。
蒸着用基板68の材料としては、TFT基板29と熱膨張率が相違するものであれば上述したTFT基板29の材料と同様のものを適宜選択できるが、例えばX線透過率が良く及びコストが安いという観点からアルミニウムが使用されることが好ましい。
この蒸着用基板68の上面側には、隙間Sを介して天板18Eが配置されている。
この天板18Eの外部からは、放射線Xが表面照射される。すなわち、放射線検出器12のシンチレータ層30が接着された表側から照射される。
−作用−
次に、本発明の第1実施形態に係る放射線画像撮影装置10の作用について説明するが、その前に、従来の放射線画像撮影装置の作用について簡単に説明する。
図19は、従来の放射線画像撮影装置100の断面状態を示しながら当該放射線画像撮影装置100の作用を説明する図であって、(A)は蓋体18Bの移動前の状態を示す図であり、(B)は蓋体18Bの移動後の状態を示す図である。
従来の放射線画像撮影装置100は、放射線検出器12を内蔵し、天板102Aの高さが固定された筐体102を備えている。このような構成において、図23(A)及び(B)に示すように、例えば常温(25℃)から温度が上昇すると、熱膨張により放射線検出器12に面外方向Zの反り力が発生する。さらに、温度が上昇し続け所定の温度に達すると、反り力と放射線検出器12の剛性との関係から放射線検出器12が面外方向Z(図中では特に隙間S方向)に反り始める。さらにまた、温度が上昇し続け所定の温度に達すると、放射線検出器12が隙間Sの面外方向Zの長さだけ反って天板102Aに当接する。当接した後も温度が上昇し続けて放射線検出器12が反ろうとした場合、天板102Aの高さが固定されているため、天板102Aが抵抗となり、天板102Aから反力を受け、放射線検出器12自体、特にシンチレータ層30に余計なストレスが加わり、クラック等が入ってしまう虞がある。
そこで、本第1実施形態に係る放射線画像撮影装置10では、以下のような作用を有して上記問題点を解決する。
図5は、本発明の第1実施形態に係る放射線画像撮影装置10の断面状態を示しながら当該放射線画像撮影装置10の作用を説明する図であって、(A)は蓋体18Bの移動前の状態を示す図であり、(B)は蓋体18Bの移動後の状態を示す図である。
なお、以下の作用は、放射線画像撮影装置10を、その底板18Cを下にして撮影台等の上に載置した場合を想定する。
図5(A)に示すように、本発明の第1実施形態に係る放射線画像撮影装置10の筐体18(収納体18A)に収納された放射線検出器12は、温度変化がある前、具体的には、放射線検出器12の温度が上昇して所定の温度に達するまでは、TFT基板29と蒸着用基板68の熱膨張率の相違により仮に反り力が発生していても剛性との関係から面外方向Zに反っていない状態である。
そして、さらに温度が上昇し続け所定の温度に達すると、反り力と放射線検出器12の剛性との関係から放射線検出器12が面外方向Z(図5(A)中では特に隙間S方向)に反り始める。さらにまた、温度が上昇し続け所定の温度に達すると、放射線検出器12が隙間Sの長さだけ反って天板102Aに当接する。当接した後も温度が上昇し続けて放射線検出器12が反ろうとした場合、図5(B)に示すように、放射線検出器12の反り力によって第2側壁18Fが第1側壁18Dに対して放射線検出器12の面外方向Zへスライドして、当該第2側壁18Fと連結された天板18Eが例えば高さh1まで押し上げられる。
従って、蓋体18Bから受ける蓋体18Bの自重を除いて天板18Eを含む蓋体18Bが抵抗とならないので、温度変化による反りによって放射線検出器12が蓋体18Bから受ける反力を抑制することができる。
なお、天板18Eが押し上げられた状態で、放射線検出器12の温度が下がると、天板18Eも下がって、最終的には図5(A)に示す元の高さに戻る。
また、本第1実施形態では、蓋体18Bは放射線検出器12に押されて移動するので、放射線検出器12が蓋体18Bから受ける反力を確実に抑制することができる。
また、蓋体18Bが第1側壁18Dの外面と対向接触する第2側壁18Fを備える略密閉空間Dであるため、放射線検出器12に不具合を与える埃等が箱体の内部に入り込むことをより抑制することができる。また、取付手段63が第1側壁18Dと第2側壁18Fをスライド可能とする嵌め合い構造とされているため、蓋体18Bの移動を妨げない。
また、収納体18Aには、通気孔60を閉じている通気部材62が設けられているので、蓋体18Bが放射線検出器12の面外方向Zへ移動するときに、外気が通気孔60を介して収納体18A内部に入り込み、内圧の変化が抑制され、容易に蓋体18Bが移動可能となる。また、通気孔60がこの通気部材62で閉じられているため、放射線検出器12に不具合を与える埃等が収納体18Aの内部に入ることを抑制することができる。
−変形例−
次に、本第1実施形態の変形例について説明する。
図6は、第1実施形態で説明した第1側壁18Dの変形例を示す図であって、(A)は蓋体18Bの移動前の状態を示す図であり、(B)は蓋体18Bの移動後の状態を示す図である。
図6(A)に示す放射線画像撮影装置110は、上述した第1側壁18Dの代わりに、第1側壁112を備えている。この第1側壁112には、第2側壁18Fの内面と接触し、当該内面と接触する一部の箇所に当該第1側壁112を貫通した複数の開口部114が設けられている。そして、これら複数の開口部114は、図6(B)に示すように、蓋体18Bが面外方向Zへ移動されたとき、すなわち収納体18Aから離間しているときに、第2側壁18Fから外部に露出する。
この構成によれば、蓋体18Bが収納体18Aから離間していないときは、開口部114は第2側壁18Fで塞がれるため、放射線検出器12に不具合を与える埃等が収納体の内部に入ることを防止することができる。また、蓋体18Bが収納体18Aから離間しているときは、第2側壁18Fから外部に露出している開口部114から内部に外気を入れて、放射線検出器12を冷却させることができ、もって、温度変化による放射線検出器12の反りを抑制することができる。
また、蓋体18Bの離間の際に、内部に空気が入り込むので、内圧の変化を抑制でき、容易に離間することができる。
続いて、図7(A)〜(C)は、第1実施形態で説明した取付手段63の変形例を示す図である。
図7(A)に示す放射線画像撮影装置120は、上述した取付手段63の代わりに、収納体122に蓋体124を取り付ける取付手段126を備えている。
この取付手段126は、収納体122の第1側壁122Aが蓋体124の第2側壁124Aに形成された溝部128に嵌る嵌め合い構造とされている。この溝部128は、第1側壁122Aが嵌められたときに、第1側壁122Aをスライド可能に係合している。
この構成によれば、第2側壁18Fが第1側壁18Dの外面と対向して嵌め合わされる場合に比べ、埃等が内部に入り込むことをより抑制できる。また、蓋体124を収納体122から抜け出し難くすることができる。
図7(B)に示す放射線画像撮影装置130は、上述した取付手段63の代わりに、収納体18Aに蓋体18Bを取り付ける取付手段132を備えている。
この取付手段132は、放射線検出器12の面外方向Zへ沿って第1側壁18Dに形成されたレール部134と、第2側壁18Fに形成されレール部134と係合する係合部136とを備える。
この構成によれば、蓋体18Bを放射線検出器12の面外方向へ沿って安定して移動できる。
図7(C)に示す放射線画像撮影装置140は、上述した取付手段63の代わりに、収納体142に蓋体144を取り付ける取付手段146を備えている。
この取付手段146は、収納体142に蓋体144を取り付け固定し、放射線検出器12の面外方向Zへ伸縮可能な蛇腹構造とされている。
この構成によれば、嵌め合い構造の取付手段63、126に比べ、蓋体144が収納体142から外れることを防止することができ、また、収納体142内部をより密閉とすることができる。
なお、本第1実施形態は、以上の他にも、種々の変形、変更、改良が可能である。
例えば、図8(A)に示すように、第1側壁18Dの外面に形成され、後退可能に突出する突起150と、第2側壁18Fの内面に形成され、突出する突起150が突入する凹部152とから構成され、蓋体18Bの移動を制限するストッパー154を加えるようにしてもよい。この構成によれば、例えば蓋体18Bが移動され過ぎて収納体18Aから外れ出ることを防止することができる。
また、図8(B)に示すように、第2側壁18Fの内面に後退可能に突出するストッパー160を加えるようにしてもよい。この構成によれば、例えば蓋体18Bが一端押し上げられた後、自重により下がることを防止したりすることができる。この場合、撮影を行うとき等には、例えば蓋体18Bを手動で押し下げたりする。また、蓋体18Bが収納体18Aに近づき過ぎることを防止したりすることもできる。
また、図8(C)に示すように、収納体18Aに蓋体18Bを取り付ける取付手段には、収納体18Aと蓋体18Bの間に設けれ、収納体18A及び蓋体18Bに連結固定されたスプリング170を加えるようにしてもよい。この構成によれば、上述のような嵌め合い構造でも、蓋体18Bが収納体18Aから抜け出ることを防止することができる。
また、第1実施形態では、第2側壁18Fは、第1側壁18Dの外面と対向接触する場合を説明したが、第1側壁18Dの内面と対向接触するようにしてもよい。接触する箇所も第1側壁18Dの外面又は内面の一部又は全部であってもよい。
また、第1実施形態では、制御基板13を1つで形成した場合について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、制御基板13が機能毎に複数に分かれていてもよい。さらに、制御基板13を、放射線検出器12と垂直方向(面外方向Z)に並んで配置する場合を説明したが、放射線検出器12と水平方向に並んで配置するようにしてもよい。
また、第1実施形態では、温度変化により放射線検出器12が天板18Eに直接的に当接する場合を説明したが、放射線検出器12と天板18Eとの隙間Sに、例えばシンチレータ層30から発生した光の外部への漏れだしを防止するための遮光体等の部材がある場合には、放射線検出器12は当該部材に直接的に当接し、天板18Eには間接的に当接することになるが、本発明では、このような場合も含むものとする。
なお、放射線検出器12と天板18Eとの間にある隙間Sは、無くてもよい。
また、第1実施形態の嵌め合い構造において、第1側壁18Dと第2側壁18Fの間に、これらのスライドを円滑にする例えばSiテープ等の滑り部材を設けるようにしてもよい。
また、収納体18Aの底板18Cに、通気孔60を設ける場合を説明したが、蓋体18Bに設ける等筐体18の何処かの箇所に設けるようにしてもよい。さらに、通気孔60や通気部材62は無くてもよい。この場合、筐体18内部は略密閉空間Dはなく、密閉空間となるが、蓋体18Bの移動に支障を与えなければ問題とならない。
また、通気部材62は、図6に示す複数の開口部114を閉じることに用いてもよい。
また、第1実施形態では、シンチレータ層30が接着された表側から放射線Xが照射される所謂表面照射型の放射線画像撮影装置10等を説明したが、図9(A)に示すような、シンチレータ層30が接着されていない裏側から放射線が照射される所謂裏面照射型の放射線画像撮影装置であってもよい。この場合、温度変化による反りによって放射線検出器12は、天板18Eに当接するのではなく、底板18Cに直接的又は間接的(制御基板13を介して)に当接する。
また、第1実施形態では、筐体18の形状が矩形平板状である場合を説明したが、特に限定されるものではなく、例えば正面視が正方形や円形になるようにしてもよい。
また、第1実施形態では、シンチレータ層30は、柱状構造とされている場合を説明したが、柱状構造とされていなくてもよい。さらに、放射線検出器12は、放射線Xを変換する方式として、放射線Xをシンチレータ層30で光に変換した後にフォトダイオード等の半導体層で電荷に変換する間接変換方式を適用した構成について説明したが、放射線Xをアモルファスセレン等の半導体層で電荷に変換する直接変換方式も、その放射線検出器が反る場合には、適用することができる。
さらにまた、TFT基板29と蒸着用基板68の熱膨張率の相違により、放射線検出器12が反る場合を説明したが、TFT基板29と柱状構造とされていないシンチレータの熱膨張率の相違により、放射線検出器12が反るようにしてもよい。また、この場合、蒸着用基板68は無くてもよい。
また、第1実施形態では、蓋体18Bが収納体18Aに対して放射線検出器12の面外方向Zへ移動される場合を説明したが、例えば放射線画像撮影装置10が横置きとされ、収納体18Aが蓋体18Bに対して放射線検出器12の面外方向Zへ移動されるようにしてもよい。さらに、蓋体18Bと収納体18Aの両方が互いに逆方向に向かって移動されるようにしてもよい。すなわち、蓋体18Bと収納体18Aとは、放射線検出器12の面外方向Zへ相対移動されるものであればよい。
(第2実施形態)
−構成−
次に、本発明の第2実施形態に係る放射線画像撮影装置について図面に基づき説明する。
図10は、本発明の第2実施形態に係る放射線画像撮影装置300の断面構成を示した断面図であり、(A)は蓋体18Bの移動前の状態を示す図であり、(B)は蓋体18Bの移動後の状態を示す図である。
本発明の第2実施形態では、上述の第1実施形態に対し、次の如く構成が追加されている。つまり、本発明の第2実施形態に係る放射線画像撮影装置300には、図10(A)に示すように、蓋体18Bと収納体18Aの間で、かつ、放射線検出器12と第1側壁18Dの間に、温度変化で形状が面外方向Zに伸びる形状記憶合金302が追加されている。
−作用−
本発明の第2実施形態に係る放射線画像撮影装置300によれば、温度が上昇して所定の温度に達した時に、図10(B)に示すように、形状記憶合金302が面外方向Zに伸びることによって、蓋体18Bを収納体18Aから放射線検出器12の面外方向Zへ離間させることができる。
従って、上記第1実施形態のような放射線検出器12の反り力によって蓋体18Bを移動(離間)させる場合に比べて、放射線検出器12が蓋体18Bから自重を受けることや蓋体18Bに当接する際の衝撃を受けることを回避或いは抑制することができる。なお、自重等を受けることの回避のためには、温度変化により放射線検出器12が天板18Eに当接する前までに伸びるように、形状記憶合金302の材料を適宜選択する。すなわち、放射線検出器12が天板18Eに当接するときの温度よりも、低い温度で伸びる材料を適宜選択する。
また、温度と蓋体18Bの移動を連動させることで、温度変化による放射線検出器12の反りと蓋体18Bの移動を連動することができ、放射線検出器が蓋体18Bから受ける反力を確実に抑制することができる。
また、後述する温度センサや駆動源を必要とせずに上記自重等を受けることを回避或いは抑制することができる。
−変形例−
なお、本発明は、上記の第2実施形態に限るものではなく、種々の変形、変更、改良が可能である。
例えば、形状記憶合金302の代わりに、温度変化で形状が変化する(反る)バイメタルを用いてもよい。この場合、バイメタルが放射線検出器12に比べ、同じ温度のときに、放射線検出器12の面外方向Zへ大きく反るように、バイメタルの材料を適宜選択する。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態に係る放射線画像撮影装置及び放射線画像撮影システムについて図面に基づき説明する。
−構成−
図11は、本発明の第3実施形態に係る放射線画像撮影システム400の電気系の要部構成を示す図である。
同図に示すように、本発明の第3実施形態に係る放射線画像撮影システム400は、放射線画像撮影装置410と、コンソール430と、放射線発生装置460と、を含んで構成されている。
放射線画像撮影装置410は、上述の放射線検出器12を収納しており、当該放射線検出器12のTFTアクティブマトリクス基板29の各信号配線24に電気的に接続された信号検出回路42を備えている。
信号検出回路42は、個々の信号配線24毎に設けられた増幅器およびサンプルホールド回路を備えており、個々の信号配線24を伝送された電荷信号は増幅器で増幅された後にサンプルホールド回路に保持される。また、サンプルホールド回路の出力側にはマルチプレクサ、A/D(アナログ/デジタル)変換器が順に接続されており、個々のサンプルホールド回路に保持された電荷信号はマルチプレクサに順に(シリアルに)入力され、A/D変換器によってデジタルの画像データへ変換される。
信号検出回路42には画像メモリ412が接続されており、信号検出回路42のA/D変換器から出力された画像データは画像メモリ412に順に記憶される。画像メモリ412は複数フレーム分の画像データを記憶可能な記憶容量を有しており、放射線画像の撮影が行われる毎に、撮影によって得られた画像データが画像メモリ412に順次記憶される。
画像メモリ412は、放射線画像撮影装置410全体の動作を制御するカセッテ制御部414と接続されている。カセッテ制御部414はマイクロコンピュータを含んで構成されており、CPU(中央処理装置)414A、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)を含むメモリ414B、HDD(ハードディスク・ドライブ)やフラッシュメモリ等からなる不揮発性の記憶部414Cを備えている。
また、カセッテ制御部414には電動アクチュエータ416及び温度センサ418が接続されており、電動アクチュエータ416の作動は、カセッテ制御部414に設けられたCPU414Aによって制御される一方、CPU414Aは、温度センサ418によって検出された温度を把握することができる。
また、カセッテ制御部414には、接続端子410Aに接続され、通信ケーブル420を介してコンソール430に接続された状態でコンソール430との間で各種情報の送受信を行う通信インタフェース(I/F)部422が接続されている。
また、放射線画像撮影装置410には電源部424が設けられている。この電源部424は、放射線画像撮影装置410の可搬性を損なわないように、不図示のバッテリ(二次電池)を内蔵しており、充電されたバッテリから予め定められた部位へ電力を供給する。なお、図11では、電源部424と電力供給先の各部とを接続する配線の図示を省略している。
本第3実施形態に係る放射線画像撮影システム400では、放射線画像撮影装置410とコンソール430との間を通信ケーブル420により接続して各種情報の送受信を行うが、通信ケーブル420には電力供給線も含まれており、放射線画像撮影装置410の各部に対する駆動用の電力は通信ケーブル420を介してコンソール430から供給される。
上記不図示のバッテリは、放射線画像撮影装置410が通信ケーブル420によりコンソール430に接続されていない場合に、放射線画像撮影装置410の必要最低限の部位に対して駆動用の電力を供給するものであり、本実施の形態に係る放射線画像撮影装置410では、この場合にカセッテ制御部414に対して駆動用の電力を供給すると共に、必要に応じて電動アクチュエータ416及び温度センサ418に対して駆動用の電力を供給する。
一方、コンソール430は、サーバ・コンピュータとして構成されており、操作メニューや撮影された放射線画像等を表示するディスプレイ432と、複数のキーを含んで構成され、各種の情報や操作指示が入力される操作パネル434と、を備えている。
また、本実施の形態に係るコンソール430は、装置全体の動作を司るCPU436と、制御プログラムを含む各種プログラム等が予め記憶されたROM438と、各種データを一時的に記憶するRAM440と、各種データを記憶して保持するHDD442と、ディスプレイ432への各種情報の表示を制御するディスプレイドライバ444と、操作パネル434に対する操作状態を検出する操作入力検出部446と、を備えている。
また、コンソール430は、接続端子430Aに接続され、通信ケーブル448を介して放射線発生装置460に接続された状態で放射線発生装置460との間で各種情報の送受信を行う通信I/F部450と、接続端子430Bに接続され、通信ケーブル420を介して放射線画像撮影装置410に接続された状態で放射線画像撮影装置410との間で各種情報の送受信を行う通信I/F部452と、を備えている。
CPU436、ROM438、RAM440、HDD442、ディスプレイドライバ444、操作入力検出部446、通信I/F部450、および通信I/F部452は、システムバスBUSを介して相互に接続されている。従って、CPU436は、ROM438、RAM440、HDD442へのアクセスを行うことができると共に、ディスプレイドライバ444を介したディスプレイ432への各種情報の表示の制御、通信I/F部450および通信I/F部452を介した放射線発生装置460および放射線画像撮影装置410との各種情報の送受信の制御を各々行うことができる。また、CPU436は、操作入力検出部446を介して操作パネル434に対するユーザの操作状態を把握することができる。
一方、放射線発生装置460は、放射線源462と、接続端子460Aに接続され、通信ケーブル448を介してコンソール430に接続された状態でコンソール430との間で曝射条件等の各種情報の送受信を行う通信I/F部464と、受信した曝射条件に基づいて放射線源462を制御する線源制御部466と、を備えている。
線源制御部466もマイクロコンピュータを含んで構成されており、受信した曝射条件等を記憶する。このコンソール430から受信する曝射条件には管電圧、管電流、曝射期間等の情報が含まれている。線源制御部466は、受信した曝射条件に基づいて放射線源462から放射線Xを照射させる。
次に、図11に示した放射線画像撮影装置410の内部構成について、図12(A)を参照しながら具体的に説明する。図12(A)は、本第3実施形態に係る放射線画像撮影装置410の断面構成を示した断面図である。
本第3実施形態に係る放射線画像撮影装置410は、上記の第1実施形態の放射線画像撮影装置10の構成において、さらに上述の電動アクチュエータ416と温度センサ418が追加されている。
電動アクチュエータ416は、放射線検出器12の面外方向に伸縮可能なように、第1側壁18Dに隣接して底板18C上に載置されている。温度センサ418は、収納体18A内部の何れかの箇所、例えば電動アクチュエータ416に隣接して底板18C上に載置されており、収納体18A内部の温度を検出する。なお、本第3実施形態では、収納体18A内部の温度と、放射線検出器12の温度は同一であるものとする。
−作用−
次に、本発明の第3実施形態に係る放射線画像撮影装置410の作用について説明する。
図13は、予め定められた期間(本実施の形態では、10秒間)毎に放射線画像撮影装置410のカセッテ制御部414におけるCPU414Aにより実行される離間処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートであり、当該離間処理プログラムはメモリ414BのROMの所定領域に予め記憶されている。以下、括弧内は図中のステップ識別符号である。
(S1000)温度センサ418から温度Tを取得する。
(S1002)取得した温度Tが、規定値以上か否か判定する。肯定判定した場合にはステップS1004に進み、否定判定した場合にはステップS1010に進む。ここで、規定値は、本第3実施形態では、放射線検出器12が反る直前の温度(例えば反る温度の1℃手前)であり、カセッテ制御部414の記憶部414Cに予め記憶されている。
(S1004)図12(B)に示すように、電動アクチュエータ416に対し、天板18Eを上昇、すなわち蓋体18Bを収納体18Aから離間させる方向に移動させる。この際、離間する距離は最大限としてもよいし、温度Tに応じたものであってもよい。
(S1006)通信ケーブル420を介して、CPU436に対し、ディスプレイ432を制御させ、その画面上に、例えば図14(A)に示すような天板18Eが上昇した旨を表示させる。
(S1008)フラグFを‘1’に設定する。
(S1010)温度Tが規定値以下で、フラグFが‘1’か否か、すなわち蓋体18B(天板18E)が離間しているか否か判定する。肯定判定した場合にはステップS1012に進み、否定判定した場合には処理を終える。
(S1012)電動アクチュエータ416に対し、天板18Eを元の高さまで下降、すなわち蓋体18Bを収納体18Aに近づく方向に図12(A)に示すような元の位置に戻るまで移動させる。
(S1014)通信ケーブル420を介して、CPU436に対し、ディスプレイ432を制御させ、その画面上に、例えば図14(B)に示すような天板18Eが元の高さに戻った旨を表示させる。
(S1016)フラグFを‘0’に設定する。
本発明の第3実施形態に係る放射線画像撮影装置410によれば、温度センサ418により検出した収納体18A内部の温度が当該規定値以上となった場合に、蓋体18Bを収納体18Aから離間する方向に移動させることができる。ここで、規定値を放射線検出器12が反る直前の温度とすることで、蓋体18Bの自重を受けることや蓋体18Bに当接する際の衝撃を受けることを確実に回避することができる。
また、当該規定値未満となると、蓋体18Bが収納体18Aに近づく方向に移動されるので、蓋体18Bを手動で元の位置(移動前の位置)に戻す必要がない。
このように、放射線検出器12の反りと蓋体18Bの移動を連動させて、放射線検出器12が蓋体18Bから受ける反力を確実に抑制することができる。
また、蓋体18Bが収納体18Aから離間したとき又は近づいたとき、コンソール430のディスプレイ432の画面上に、蓋体18Bが離間している旨が表示されるので、蓋体18Bが離間している時に誤って撮影モードの実行を行ったりすることを抑制できる。
−変形例−
なお、本発明は、上記の第3実施形態に限るものではなく、種々の変形、変更、改良が可能である。
例えば、上記規定値は、放射線検出器12が反る直前の温度である場合を説明したが、放射線検出器12の反り始めの温度から蓋体18Bに当接する温度の間の温度、例えば放射線検出器12が蓋体18Bに当接する直前の温度(例えば当接する温度の1℃手前)にするようにしてもよい。また、撮影画像に許容される以上の影響がでるような反りが発生する所定の温度にするようにしてもよい。また、当接する直前でなく、当接する温度であってもよい。この場合でも、蓋体18Bの自重を受けることや蓋体18Bに当接する際の衝撃を受けることを抑制できるため有効である。
また、ステップS1006又はS1014の上昇又は下降の旨は、音、匂い、光、又は振動で撮影者に対し報知するようにしてもよい。
また、第3実施形態では、蓋体18Bを収納体18Aから放射線検出器12の面外方向Zへ離間させる所謂離間手段として、蓋体18Bと収納体18Aとの間に電動アクチュエータ416を設けたが、この電動アクチュエータ416の代わりに、図15(A)及び(B)に示すような構成を用いてもよい。
具体的には、蓋体18Bの第2側壁18Fの内面に設けられたラック500と、ラック500に噛み合うピニオン502と、収納体18Aに設けられピニオン502を回転させるモータ504とを用いてもよい。
同様に、図16(A)及び(B)に示すような構成を用いてもよい。
具体的には、蓋体18Bの第2側壁18Fの内面と連結されたリンク機構510と、収納体18Aに設けられリンク機構510を駆動させるモータ512とを用いてもよい。
また、蓋体18Bが収納体18Aから離間しているとき、撮影を禁止する禁止手段を備えるようにしてもよい。この禁止手段の一例を、図17を用いて具体的に説明する。
図17は、操作パネル434から撮影要求があった場合にコンソール430のCPU436により実行される撮影プログラムの処理の流れを示すフローチャートであり、当該撮影プログラムはROM438又はHDD442の所定領域に予め記憶されている。以下、括弧内は図中のステップ識別符号である。
(S2000)天板18Eが上昇(離間)しているか否か判定する。なお、天板18Eが上昇している否かは、例えば図13のステップS1008のフラグFが1であるか否かにより判断してもよいし、不図示の光センサの検出強度に基づいて判断してもよい。否定判定した場合にはステップS2002に進み、肯定判定した場合にはステップS2004に進む。
(S2002)撮影要求のあった放射線画像撮影装置410に対する撮影モードを実行する。
(S2004)ディスプレイ432に対し、その画面上に例えば、図18に示すような撮影モードを実行できない旨等の警告表示を表示させる。
この構成によれば、天板18Eが上昇、すなわち蓋体18Bが収納体18Aから離間している間は、撮影ができず、温度変化により放射線検出器12が反っている間に画質の悪い放射線画像が撮影されることを防止することができる。
なお、ステップS2004の警告は、音、匂い、光、又は振動で撮影者に対し報知するようにしてもよい。
また、このような撮影モードの禁止は、放射線画像撮影装置410側のみで行うこともでき、少なくとも撮影ができないような構成とする。例えば天板18Eが上昇しているときは放射線画像撮影装置410の電源がONとならないような構成を備えるようにしてもよい。
なお、本発明を特定の第1〜第3実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施形態が可能であることは当業者にとって明らかであり、例えば上述の複数の実施形態は、適宜、組み合わされて実施可能である。
10 放射線画像撮影装置
12 放射線検出器
18 筐体
18B 蓋体(覆体)
18A 収納体
18D 第1側壁
18E 天板(覆体)
18F 第2側壁
29 アクティブマトリクス基板
30 シンチレータ層
36 制御部(駆動制御部)
60 通気孔
62 通気部材
63 取付手段
68 蒸着用基板
100 放射線画像撮影装置
102 筐体
102A 天板(覆体)
110 放射線画像撮影装置
112 第1側壁
114 開口部
120 放射線画像撮影装置
122 収納体
122A 第1側壁
124 蓋体(覆体)
124A 第2側壁
126 取付手段
130 放射線画像撮影装置
132 取付手段
134 レール部
136 係合部
140 放射線画像撮影装置
142 収納体
144 蓋体
146 取付手段
154 ストッパー
160 ストッパー
300 放射線画像撮影装置
302 形状記憶合金(離間手段)
400 放射線画像撮影システム
410 放射線画像撮影装置
414 カセッテ制御部(駆動制御部)
416 電動アクチュエータ(離間手段)
418 温度センサ
436 CPU(制御手段)
438 ROM(制御手段)
440 RAM(制御手段)
442 HDD(制御手段)
500 ラック(離間手段)
502 ピニオン(離間手段)
504 モータ(離間手段)
510 リンク機構(離間手段)
512 モータ(離間手段)
T 温度
X 放射線
Z 面外方向

Claims (17)

  1. 被写体を透過した放射線により現される放射線画像を検出し、かつ、温度変化により面外方向へ反る放射線検出器と、
    前記放射線検出器を内蔵し、前記放射線検出器の面外方向に厚さが可変とされた筐体と、
    を備える放射線画像撮影装置。
  2. 前記筐体は、
    前記放射線検出器を収納する収納体と、
    前記収納体を覆う覆体と、
    前記覆体と前記収納体を取り付け、前記覆体と前記収納体とを前記放射線検出器の面外方向へ相対移動可能とする取付手段と、
    を備える請求項1に記載の放射線画像撮影装置。
  3. 前記覆体と前記収納体とは、熱膨張した放射線検出器により押されて相対移動する、
    請求項2に記載の放射線画像撮影装置。
  4. 前記収納体は、四方を第1側壁で囲まれた箱体であり、
    前記覆体は、前記第1側壁と重なり合う第2側壁を備えた蓋体であり、
    前記取付手段は、前記第1側壁と前記第2側壁をスライド可能とする嵌め合い構造とされている、
    請求項2又は請求項3に記載の放射線画像撮影装置。
  5. 前記第1側壁と前記第2側壁の間に、滑り部材が設けられている。
    請求項4に記載の放射線画像撮影装置。
  6. 前記収納体は、四方を第1側壁で囲まれた箱体であり、
    前記覆体は、前記第1側壁と重なり合う第2側壁を備えた蓋体であり、
    前記取付手段は、前記放射線検出器の面外方向へ沿って前記第1側壁に形成されたレール部と、前記第2側壁に形成され前記レール部と係合する係合部とを備える、
    請求項2又は請求項3に記載の放射線画像撮影装置。
  7. 前記取付手段は、前記覆体と前記収納体を取り付け連結し、前記放射線検出器の面外方向へ伸縮可能な蛇腹構造とされている、
    請求項2又は請求項3に記載の放射線画像撮影装置。
  8. 前記覆体と前記収納体の間には、前記覆体を前記収納体から前記放射線検出器の面外方向へ離間させる離間手段を備える、
    請求項2〜請求項7の何れか1項に記載の放射線画像撮影装置。
  9. 前記離間手段は、
    駆動源によって駆動して前記覆体を移動させる駆動部と、
    前記収納体内部の温度を検出する温度センサと、
    前記温度センサにより検出した前記収納体内部の温度が規定値以上となった場合に、前記駆動部を制御して、前記覆体を前記収納体から離間する方向に移動させ、前記温度センサにより検出した前記収納体内部の温度が前記規定値未満になると、前記覆体を前記収納体に近づく方向に移動させる駆動制御部と、
    を備える請求項8に記載の放射線画像撮影装置。
  10. 前記離間手段は、前記温度変化で形状を変える形状記憶合金又はバイメタルである、
    請求項8に記載の放射線画像撮影装置。
  11. 前記覆体と前記収納体の間には、前記覆体の移動を制限するストッパーが設けられている、
    請求項2〜請求項10の何れか1項に記載の放射線画像撮影装置。
  12. 前記覆体が前記収納体から離間しているとき、撮影を禁止する禁止手段を備える、
    請求項2〜請求項11の何れか1項に記載の放射線画像撮影装置。
  13. 前記収納体又は前記覆体には、通気孔が形成され、
    前記通気孔は通気部材で閉じられている、
    請求項2〜請求項12の何れか1項に記載の放射線画像撮影装置。
  14. 前記第1側壁は、前記第2側壁の内面と接触し、前記内面と接触する箇所に前記第1側壁を貫通する開口部を備え、
    前記開口部は、前記覆体が前記収納体から離間しているときに、前記第2側壁から外部に露出する、
    請求項4〜請求項6の何れか1項に記載の放射線画像撮影装置。
  15. 前記放射線検出器は、
    第1基板と、
    前記第1基板の一面に設けられ、入射する前記放射線を光に変換するシンチレータ層と、
    前記シンチレータ層の前記第1基板とは反対側の面に貼り合わされ、前記シンチレータ層から放出された光を電荷に変換し、かつ、前記第1基板と熱膨張率が相違する第2基板と、
    を備える請求項1〜請求項14の何れか1項に記載の放射線画像撮影装置。
  16. 請求項2〜請求項15の何れか1項に記載の放射線画像撮影装置と、
    前記放射線画像撮影装置と通信可能とされ、前記放射線画像撮影装置の前記覆体が前記収納体から離間しているとき、前記放射線画像撮影装置に対する撮影モードの実行を禁止する制御手段と、
    を備える放射線画像撮影システム。
  17. 請求項2〜請求項15の何れか1項に記載の放射線画像撮影装置と、
    報知手段と、
    前記放射線画像撮影装置及び前記報知手段と通信可能とされ、前記放射線画像撮影装置の前記覆体が前記収納体から離間しているとき、前記報知手段に対し、前記覆体が離間している旨を報知させる制御手段と、
    を備える放射線画像撮影システム。
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