JP6747190B2 - 車間距離制御方法と車間距離制御装置 - Google Patents

車間距離制御方法と車間距離制御装置 Download PDF

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Description

本開示は、先行車と自車との車間距離を制御する車間距離制御方法と車間距離制御装置に関する。
従来、隣接車線の前方車両が自車の走行車線に割り込んで車間距離が急減したとき、この急減した車間距離に応じて目標車間距離も短く設定する車両の走行制御装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平11−334553号公報
しかしながら、従来装置にあっては、車両の割り込みがあると目標車間距離が短く設定されるため、割り込み車の車速が自車の車速よりも高い場合、実際の車間距離が目標車間距離よりも大きくならないように、自車が加速することになる。このため、割り込み車による新しい先行車と自車との車間距離が短くなったにもかかわらず、自車が加速するとドライバーに違和感や不安感を与えてしまう、という問題がある。
本開示は、上記問題に着目してなされたもので、先行車との車間距離制御中、車速が自車より高い他車の割り込みがあったとき、ドライバーに違和感や不安感を与えないことを目的とする。
上記目的を達成するため、本開示は、先行車と自車との車間距離を制御する車間距離制御方法である。この車間距離制御方法において、車間距離の制御中、先行車と自車の間に他の車両割り込みがあることを判断する。割り込みが判断されると、割り込み車の車速が自車の車速よりも高いか低いかを判断する。割り込み車の車速が自車の車速よりも高い場合、割り込み発生前の自車の車速を維持する一定車速から加速へと移行する割り込み過渡期における車頭時間プロファイルを計算する。割り込み過渡期における車間距離制御は、車頭時間プロファイルを用い、目標車頭時間を、割り込み瞬間からの時間経過に沿って変化させることで行う
このように、先行車との車間距離制御中、車速が自車より高い他車の割り込みがあったとき、割り込み発生前の自車の車速を維持する一定車速の走行にすることで、ドライバーに違和感や不安感を与えないだけでなく、後続車との車間距離が短縮するのを防止することができる。加えて、割り込み過渡期において一定車速から加速へと移行する車頭時間プロファイルに基づいて割り込み車に対する車間距離制御を行うことで、本来の目標車間距離に戻すまでに長い時間を要さず、車間距離制御の収束性を高くすることができる。
実施例1の車間距離制御方法と車間距離制御装置が適用された車間距離制御システムを示す全体システム図である。 実施例1の車両制御用演算器にて実行される車間距離制御処理作動の流れを示すフローチャートである。 比較例1の割り込みに対し車間目標を変化させないときの車間距離制御による先行車・割り込み車・自車の運行位置を示す車両位置ダイヤグラム図である。 比較例2の割り込みに対し車間目標を小さくするときの車間距離制御による先行車・割り込み車・自車の運行位置を示す車両位置ダイヤグラム図である。 実施例1の車間距離制御において速い速度で割り込みがあったときの車間距離制御による先行車・割り込み車・自車の運行位置及び車頭時間の変化を示す車両位置ダイヤグラム図及び車頭時間プロファイル図である。 実施例1の車間距離制御において遅い速度で割り込みがあったときの車間距離制御による先行車・割り込み車・自車の運行位置及び車頭時間の変化を示す車両位置ダイヤグラム図及び車頭時間プロファイル図である。 実施例1の車間距離制御において自車よりも速い先行車が離脱したときの先行車・新しい先行車・自車の運行位置及び車頭時間の変化を示す車両位置ダイヤグラム図及び車頭時間プロファイル図である。 実施例1の車間距離制御において自車よりも遅い先行車が離脱したときの先行車・新しい先行車・自車の運行位置及び車頭時間の変化を示す車両位置ダイヤグラム図及び車頭時間プロファイル図である。
以下、本開示による車間距離制御方法と車間距離制御装置を実現する最良の実施形態を、図面に示す実施例1に基づいて説明する。
まず、構成を説明する。
実施例1における車間距離制御方法と車間距離制御装置は、自車と先行車との車間距離が目標車頭時間になるように自車の自動的な加減速制御を実行する車間距離制御車両に適用したものである。以下、実施例1の構成を、「全体システム構成」、「車間距離制御処理構成」に分けて説明する。
[全体システム構成]
図1は、実施例1の車間距離制御方法と車間距離制御装置が適用された車間距離制御システムを示す。以下、図1に基づいて全体システム構成を説明する。
実施例1の車間距離制御システムは、図1に示すように、センサ1と、物体認識用演算器2と、車両制御用演算器3と、アクチュエータ4と、を備えている。
センサ1としては、レーダユニット11と、車輪速センサ12と、を備えている。レーダユニット11は、自車の前面位置に設けられたレーダにより取得された信号に基づき、先行車(割り込みや離脱による新しい先行車を含む)の存在検出と、検出された先行車と自車との車間距離・相対速度を測定する。車輪速センサ12は、自車車速情報としての車輪速を検出する。
物体認識用演算器2は、車両識別番号付与部21と、センサ遅れ補正部22と、を備えている。車両識別番号付与部21は、レーダユニット11にて割り込みや離脱による新しい先行車の存在が検出されると、検出された新しい先行車に対し車両識別番号(ID)を付与する。センサ遅れ補正部22は、車両識別番号が付与されることで制御対象となった先行車について、車間距離・相対速度の測定値に対してセンサ遅れ補正処理をし、車間距離制御で用いる車間距離情報・相対速度情報とする。
車両制御用演算器3は、車間距離制御部31と、速度サーボ部32と、加速度サーボ部33と、駆動トルク制御部34と、ブレーキ制御部35と、を備える。車間距離制御部31は、センサ遅れ補正部22からの車間距離情報・相対速度情報、車輪速センサ12からの自車車速情報を入力し、車間距離制御で用いる目標車頭時間を演算する。速度サーボ部32は、車間距離制御部31からの目標車頭時間、車輪速センサ12からの自車車速情報を入力し、実車頭時間を目標車頭時間に一致させるように自車車速を求める。加速度サーボ部33は、速度サーボ部32からの自車車速の単位時間の変化量である自車加速度(車速上昇側の加速と車速低下側の減速を含む)を目標加速度として求める。駆動トルク制御部34は、加速度サーボ部33からの目標加速度が得られる駆動トルク制御指令を出力する。ブレーキ制御部35は、加速度サーボ部33からの目標加速度が得られるブレーキ制御指令を出力する。
アクチュエータ4としては、エンジンアクチュエータ41と、トランスミッションアクチュエータ42と、ブレーキアクチュエータ43と、を備えている。エンジンアクチュエータ41は、駆動トルク制御部34からの駆動トルク制御指令を入力し、エンジンを制御指令に応じて制御する。トランスミッションアクチュエータ42は、駆動トルク制御部34からの駆動トルク制御指令を入力し、トランスミッション(変速機)のレンジ位置やシフト位置を制御する。ブレーキアクチュエータ43は、ブレーキ制御部35からのブレーキ制御指令を入力し、制動力を制御指令に応じて制御する。
ここで、「車頭時間」とは、下記の(1)式にて定義される時間をいう。
Thw=(D−Dmin)/V …(1)
但し、Thw:車頭時間、D:車間距離、Dmin:最低車間距離、V:自車車速である。即ち、車頭時間とは、先行車がある地点を通過したとき、先行車の通過地点から最低車間距離を差し引いた位置まで自車が到達するのに要する時間である。
「目標車頭時間Thw*」は、自車が定速走行であり自車と先行車の相対速度がゼロである先行車が存在し続けているときは、車間距離Dと自車車速Vが一定であるため、一定の値により与えられる。しかし、自車と先行車の間に他車が割り込んできたり、自車の先行車が離脱したりし、先行車が新しい先行車に切り替えられると、切り替え過渡期における目標車頭時間Thw*の車頭時間プロファイルf(i)が更新される。
[車間距離制御処理構成]
図2は、実施例1の車両制御用演算器3(コントローラ)にて実行される車間距離制御処理作動の流れを示す。以下、車間距離制御処理構成をあらわす図2の各ステップについて説明する。
ステップS1では、プログラムカウンタのインクリメント(i++)をし、ステップS2へ進む。
ここで、「プログラムカウンタ」とは、新しい先行車への切り替えにより車頭時間プロファイルf(i)が更新されると、ゼロにリセットされるカウンタである。
ステップS2では、ステップS1でのプログラムカウンタインクリメントに続き、目標車頭時間Thw*を呼び出し、ステップS3へ進む。
ここで、車頭時間プロファイルf(i)が更新された場合には、プログラムカウンタが制御周期毎にインクリメントされと、車頭時間プロファイルf(i)の時間軸に沿って目標車頭時間Thw*が呼び出される。
ステップS3では、ステップS2での目標車頭時間Thw*の呼び出しに続き、先行車との車間距離・相対速度・車両識別番号を読み込み、ステップS4へ進む。
ステップS4では、ステップS3での先行車との車間距離・相対速度・車両識別番号の読み込みに続き、車両識別番号が変化したか否かを判断する。YES(車両識別番号の変化有り)の場合はステップS5へ進み、NO(車両識別番号の変化無し)の場合はステップS17へ進む。
ここで、「車両識別番号の変化有り」とは、車間距離制御対象となる自車の先行車が切り替わったことを意味する。つまり、自車と先行車との間に他車が割り込んできたとき、又は、制御対象の先行車が自車の前方位置から離脱したとき、車両識別番号が変化する。
ステップS5では、ステップS4での車両識別番号の変化有りとの判断に続き、自車と先行車との車間距離が短縮したか否かを判断する。YES(車間距離短縮)の場合はステップS6へ進み、NO(車間距離拡大)の場合はステップS11へ進む。
ここで、「車間距離短縮」とは、自車と先行車との間に他車が割り込んできたことで、割り込み車が自車にとっての新しい先行車になる場合をいう。「車間距離拡大」とは、制御対象の先行車が自車の前方位置から離脱したことで、離脱した車両の前方を走行していた車両が自車にとっての新しい先行車になる場合をいう。
ステップS6では、ステップS5での車間距離短縮であるとの判断に続き、自車と新しい先行車との相対車速が、相対車速>0であるか否かを判断する。YES(相対車速>0)の場合はステップS7へ進み、NO(相対車速≦0)の場合はステップS9へ進む。
ここで、「相対車速>0」とは、自車車速よりも割り込みによる新しい先行車の車速が高いときをいう。「相対車速≦0」とは、自車車速と割り込みによる新しい先行車の車速が同じか、自車車速よりも割り込みによる新しい先行車の車速が低いときをいう。
ステップS7では、ステップS6での相対車速>0であるとの判断に続き、割り込みが発生すると自車車速を維持する制御を開始するとき、自車車速を維持する時間を計算し、ステップS8へ進む。
ここで、割り込まれた瞬間の新しい先行車と自車との車間距離が短いほど、自車車速を維持する一定車速時間を長くする。又、割り込まれた瞬間の新しい先行車の車速と自車車速の差が小さいほど、自車車速を維持する一定車速時間を長くする。
ステップS8では、ステップS7での自車車速を維持する時間の計算に続き、車頭時間プロファイルf(i)を計算し、これを更新して記憶域に保存し、ステップS16へ進む。
ここで、「車頭時間プロファイルf(i)の計算」は、自車車速を維持する一定車速時間が終了した後、加速走行に移行し、加速が終了したときに先行車の車速と自車車速が同じになる時間を加速時間として計算する。具体的には、直線A(現在自車車速での等速走行線)と直線C(現在割り込み車車速での等速走行線Bから好適な車間距離を差し引いた線)に接する2次曲線を求める。そして、求めた2次曲線に基づき、割り込みによる新しい先行車の車速が高いときの切り替え過渡期における一定車速・加速へと移行する車頭時間プロファイルf(i)を決定する(図5参照)。
ステップS9では、ステップS6での相対車速≦0であるとの判断に続き、割り込みが発生すると直ぐに自車の減速を開始するとき、自車の減速G及び減速時間を計算し、ステップS10へ進む。
ここで、割り込まれた瞬間の新しい先行車と自車との車間距離が短いほど、減速時間を長くする。又、割り込まれた瞬間の新しい先行車の車速と自車車速の差が大きいほど、減速時間を長くする。
ステップS10では、ステップS9での減速G・減速時間計算に続き、車頭時間プロファイルf(i)を計算し、これを更新して記憶域に保存し、ステップS16へ進む。
ここで、「車頭時間プロファイルf(i)の計算」は、計算した減速G・減速時間に基づいて、過渡期の車間距離制御が早期に収束するように、自車が減速・等速・加速へと移行する車頭時間プロファイルf(i)を決定する(図6参照)。
ステップS11では、ステップS5での車間距離拡大であるとの判断に続き、自車と新しい先行車との相対車速が、相対車速>0であるか否かを判断する。YES(相対車速>0)の場合はステップS12へ進み、NO(相対車速≦0)の場合はステップS14へ進む。
ここで、「相対車速>0」とは、自車車速よりも離脱による新しい先行車の車速が高いときをいう。「相対車速≦0」とは、自車車速と離脱による新しい先行車の車速が同じか、自車車速よりも離脱による新しい先行車の車速が低いときをいう。
ステップS12では、ステップS11での相対車速>0であるとの判断に続き、離脱が発生すると直ぐに自車の加速を開始するとき、自車の加速G及び加速時間を計算し、ステップS13へ進む。
ここで、離脱があった瞬間の新しい先行車と自車との車間距離が長いほど、加速時間を長くする。又、離脱があった瞬間の新しい先行車の車速と自車車速の差が大きいほど、加速時間を長くする。
ステップS13では、ステップS12での加速G・加速時間計算に続き、車頭時間プロファイルf(i)を計算し、これを更新して記憶域に保存し、ステップS16へ進む。
ここで、「車頭時間プロファイルf(i)の計算」は、計算した加速G・加速時間に基づいて、車間距離制御が早期に収束するように、加速・等速・減速へと移行する車頭時間プロファイルf(i)を決定する(図7参照)。
ステップS14では、ステップS11での相対車速≦0であるとの判断に続き、離脱が発生すると自車車速を維持する制御を開始するとき、自車車速を維持する時間を計算し、ステップS15へ進む。
ここで、離脱があった瞬間の新しい先行車と自車との車間距離が長いほど、自車車速を維持する一定車速時間を長くする。又、離脱があった瞬間の新しい先行車の車速と自車車速の差が小さいほど、自車車速を維持する一定車速時間を長くする。
ステップS15では、ステップS14での自車車速を維持する時間の計算に続き、車頭時間プロファイルf(i)を計算し、これを更新して記憶域に保存し、ステップS16へ進む。
ここで、「車頭時間プロファイルf(i)の計算」は、自車車速を維持する一定車速時間の後、減速走行に移行し、減速が終了したときに先行車の車速と自車車速が同じになる時間を減速時間として計算する。具体的には、直線A(現在自車車速での等速走行線)と直線C’(現在新先行車車速での等速走行線B’から好適な車間距離を差し引いた線)に接する2次曲線を求める。そして、求めた2次曲線に基づき、離脱による新しい先行車の車速が低いときの切り替え過渡期における一定車速・減速へと移行する車頭時間プロファイルf(i)を決定する(図8参照)。
ステップS16では、ステップS8,S10,S13,S15での車頭時間プロファイルf(i)の計算・更新に続き、プログラムカウンタをリセットし(i=0)、ステップS17へ進む。
ステップS17では、ステップS4での車両識別番号の変化無しとの判断、或いは、ステップS16でのプログラムカウンタリセットに続き、ステップS2で呼び出した目標車頭時間Thw*、或いは、更新された車頭時間プロファイルf(i)による目標車頭時間Thw*に基づき、加減速指令を算出し、リターンへ進む。
次に、作用を説明する。
実施例1の作用を、「車間距離制御処理作用」、「速い速度での割り込み作用」、「割り込みがあるときの車間距離制御作用」、「離脱があるときの車間距離制御作用」、「車間距離制御の特徴作用」に分けて説明する。
[車間距離制御処理作用]
図2のフローチャートに基づき、車間距離制御処理作用を説明する。
先ず、車両識別番号の変化がないときは、図2のフローチャートにおいて、ステップS1→ステップS2→ステップS3→ステップS4→ステップS17→リターンへと進む流れが繰り返される。従って、車間距離制御の対象になる先行車が変わらないことで車両識別番号の変化がないときは、ステップS17において、ステップS2で呼び出した目標車頭時間Thw*に基づき、加減速指令が算出される。
次に、自車と先行車の間に他車両が割り込んできたことで、車両識別番号が変化したときは、図2のフローチャートにおいて、ステップS1→ステップS2→ステップS3→ステップS4→ステップS5→ステップS6へと進む。そして、自車車速よりも割り込みによる新しい先行車の車速が高いと、ステップS6からステップS7→ステップS8へと進む。ステップS7では、割り込みが発生してからの自車車速を維持する時間が計算される。ステップS8では、車頭時間プロファイルf(i)が計算され、これを更新して記憶域に保存される。一方、自車車速よりも割り込みによる新しい先行車の車速が同じか低いと、ステップS6からステップS9→ステップS10へと進む。ステップS9では、割り込みが発生してから自車車速を減速するときの減速G及び減速時間が計算される。ステップS10では、車頭時間プロファイルf(i)が計算され、これを更新して記憶域に保存される。
次に、先行車の離脱により自車の先行車が新しい先行車になったことで、車両識別番号が変化したときは、図2のフローチャートにおいて、ステップS1→ステップS2→ステップS3→ステップS4→ステップS5→ステップS11へと進む。そして、自車車速よりも離脱による新しい先行車の車速が高いと、ステップS11からステップS12→ステップS13へと進む。ステップS12では、離脱が発生してから自車車速を加速するときの加速G及び加速時間が計算される。ステップS13では、車頭時間プロファイルf(i)が計算され、これを更新して記憶域に保存される。一方、自車車速よりも離脱による新しい先行車の車速が同じか低いと、ステップS11からステップS14→ステップS15へと進む。ステップS14では、離脱が発生してからの自車車速を維持する時間が計算される。ステップS15では、車頭時間プロファイルf(i)が計算され、これを更新して記憶域に保存される。
ステップS8,S10,S13,S15にて車頭時間プロファイルf(i)の計算・更新が行われると、ステップS16→ステップS17へ進む。ステップS16では、プログラムカウンタがリセットされる。ステップS17では、更新された車頭時間プロファイルf(i)による目標車頭時間Thw*に基づき、加減速指令が算出される。その後、図2のフローチャートにおいて、ステップS1→ステップS2→ステップS3→ステップS4→ステップS17→リターンへと進む流れが繰り返される。従って、車間距離制御の対象になる新しい先行車が変わらない間は、ステップS2において、制御周期毎に車頭時間プロファイルf(i)とプログラムカウンタにより目標車頭時間Thw*が呼び出される。そして、ステップS17において、ステップS2で呼び出された目標車頭時間Thw*に基づき、加減速指令が算出される。
[速い速度での割り込み作用]
隣接車線の前方車両が自車より速い速度で自車の走行車線に割り込んで車間距離が急減したとき、この急減した車間距離に対し目標車間距離(車間目標)を変えないものを比較例1とする。
この比較例1の場合、自車の走行車線に割り込んできた瞬間、図3の矢印Dで示す枠線特性に示すように、自車位置目標を割り込み車に対し目標車間距離まで拡大する急減速制御が行われる。このため、自車の減速が強すぎて、後続車にクラクションを鳴らされるというように、後続車への影響が大きくなる。
次に、隣接車線の前方車両が自車より速い速度で自車の走行車線に割り込んで車間距離が急減したとき、この急減した車間距離に応じて目標車間距離も短く設定するものを比較例2とする。
この比較例2の場合、目標車間距離が割り込みの瞬間に短く設定されるため、割り込み車の車速が自車の車速よりも高い場合には、図4の矢印Eで示す枠線特性に示すように、車間距離が目標車間距離よりも大きくならないように、自車が加速することになる。このため、割り込みにより先行車との車間距離が短くなったにもかかわらず、自車が加速するとドライバーに違和感や不安を与えてしまう。
これに対し、実施例1の場合は、先行車との車間距離制御において、他車の割り込みがあったとき、割り込み車の車速が自車よりも高い場合、この割り込み車に基づく加減速制御は行わず、車速を一定に保つ。そして、割り込みがあったときから所定時間経過後に加速制御を行う。
よって、
(a) 自車が加速する比較例2のように、ドライバーに違和感や不安を与えてしまうことがなく、ドライバーに与える違和感や不安が小さく抑えられる(割り込みが発生しても自車車速を一定速に保つ)。
(b) 自車が急減速する比較例1のように、後続車へ影響を与えることがなく、後続車へ与える影響が小さく抑えられる(割り込みが発生しても自車車速を一定速に保つ)。
(c) 自車が加速→減速→加速へと移行することにより車間距離制御を収束させる比較例2のように、本来の目標車間距離に戻すまでに長い時間を要さず、車間距離制御の収束性が高くなる(自車が一定速→加速へと移行)。
というメリットが得られる。
[割り込みがあるときの車間距離制御作用]
実施例1では、車両識別番号の変化し、かつ、車間距離短縮であることで、自車と先行車の間に車両の割り込みがあることを判断する。割り込みが判断されると、相対車速>0か否かにより割り込みによる新しい先行車の車速が自車車速より高いか自車車速より低いかを判断する。そして、割り込んできた新しい先行車の車速が、自車車速より高い場合と自車車速より低い場合とでそれぞれ車頭時間プロファイルf(i)を計算し、これを更新して記憶域に保存する。従って、割り込み過渡期における車間距離制御は、2つの保存した車頭時間プロファイルf(i)の何れかを用い(図5、図6)、目標車頭時間Thw*を割り込み瞬間からの時間経過に沿って変化させることで行われる。
割り込みのうち、割り込んできた新しい先行車の車速が自車車速より高く、速い速度で割り込みが発生すると、図5に示すように、切り替え過渡期において一定車速・加速へと移行する車頭時間プロファイルf(i)が決定される。即ち、割り込み発生時刻t1から一定車速終了時刻t2までは自車車速として割り込み発生前の車速がそのまま維持される。従って、自車と割り込み車との車間距離の関係は、割り込んできた新しい先行車の車速が自車車速より高いため、時刻t1から時刻t2に向けて徐々に拡大する。そして、自車車速が時刻t3にて新しい先行車の車速に到達するため、一定車速終了時刻t2から加速終了時刻t3までの加速区間においても、自車と割り込み車との車間距離は、時刻t3に向けて徐々に拡大する。
このように、速い速度で割り込みが発生するときの自車車速は、割り込み発生時刻t1から一定車速→加速へと移行し、加速終了時刻t3にて本来の車間距離に収束する。速い速度で割り込みが発生するときの自車と割り込み車との車間距離は、割り込み発生時刻t1から加速終了時刻t3へ向かって滑らかな変化により拡大する。
割り込みのうち、割り込んできた新しい先行車の車速が自車車速より低く、遅い速度で割り込みが発生すると、図6に示すように、切り替え過渡期において減速・等速・加速へと移行する車頭時間プロファイルf(i)が決定される。即ち、割り込み発生時刻t1から減速終了時刻t2までは自車車速が割り込み発生前の車速から緩やかな変化で減速される。従って、自車と割り込み車との車間距離の関係は、割り込んできた新しい先行車の車速が自車車速より低いため、時刻t1から時刻t2の途中までは徐々に縮小するが、途中からは拡大へと変化する。そして、時刻t2から時刻t3までは、自車車速を割り込み車の車速よりも低速による等速とされるため、自車と割り込み車との車間距離が徐々に拡大する。時刻t4にて自車車速が新しい先行車の車速に到達するため、等速終了時刻t3から加速終了時刻t4までの加速区間においても、自車と割り込み車との車間距離は、時刻t4に向けて徐々に拡大する。
このように、遅い速度で割り込みが発生するときの自車車速は、割り込み発生時刻t1から減速→等速→加速へと移行し、加速終了時刻t4にて本来の車間距離に収束する。遅い速度で割り込みが発生するときの自車と割り込み車との車間距離は、割り込み発生時刻t1直後の短い区間で僅かな縮小がみられるが、その後、加速終了時刻t4へ向かって滑らかな変化により拡大する。
[離脱があるときの車間距離制御作用]
実施例1では、車両識別番号の変化し、かつ、車間距離拡大であることで、自車の先行車が車線から離れて離脱したことを判断する。離脱が判断されると、相対車速>0か否かにより離脱した後の新しい先行車の車速が自車車速より高いか自車車速より低いかを判断する。そして、離脱した後の新しい先行車の車速が、自車車速より高い場合と自車車速より低い場合とでそれぞれ車頭時間プロファイルf(i)を計算し、これを更新して記憶域に保存する。従って、離脱過渡期における車間距離制御は、2つの保存した車頭時間プロファイルf(i)の何れかを用い(図7、図8)、目標車頭時間Thw*を割り込み瞬間からの時間経過に沿って変化させることで行われる。
先行車離脱のうち、離脱発生後の新しい先行車の車速が自車車速より高いと、図7に示すように、切り替え過渡期において加速・等速・減速へと移行する車頭時間プロファイルf(i)が決定される。即ち、離脱発生時刻t1から加速終了時刻t2までは自車車速が新しい先行車の車速よりも高い車速まで加速される。従って、自車と新しい先行車との車間距離の関係は、自車車速を加速するため、離脱発生時刻t1から加速終了時刻t2に向けて徐々に縮小する。そして、加速終了時刻t2になると、加速終了時刻t2での自車車速を維持するため、加速終了時刻t2から減速開始時刻t3までの等速区間においても、自車と新しい先行車との車間距離は、時刻t3に向けて徐々に縮小する。さらに、自車車速が時刻t4にて新しい先行車の車速に到達するため、減速開始時刻t3から減速終了時刻t4までの減速区間においても、自車と割り込み車との車間距離は、時刻t4に向けて徐々に縮小する。
このように、速い速度で離脱が発生するときの自車車速は、離脱発生時刻t1から加速→等速→減速へと移行し、減速終了時刻t4にて本来の車間距離に収束する。速い速度で離脱が発生するときの自車と割り込み車との車間距離は、離脱発生時刻t1から減速終了時刻t4へ向かって滑らかな変化により縮小する。
先行車離脱のうち、離脱発生後の新しい先行車の車速が自車車速より遅いと、図8に示すように、切り替え過渡期において一定車速・減速へと移行する車頭時間プロファイルf(i)が決定される。即ち、離脱発生時刻t1から一定車速終了時刻t2までは自車車速が離脱発生前の車速のままで維持される。従って、自車と割り込み車との車間距離の関係は、離脱による新しい先行車の車速が自車車速より低いため、時刻t1から時刻t2に向かって徐々に縮小する。そして、減速終了時刻t3にて自車車速が新しい先行車の車速に到達するため、一定車速終了時刻t2から加速終了時刻t3までの減速区間においても、自車と割り込み車との車間距離は、時刻t3に向けて徐々に縮小する。
このように、遅い速度で離脱が発生するときの自車車速は、離脱発生時刻t1から一定車速→減速へと移行し、減速終了時刻t3にて本来の車間距離に収束する。遅い速度で離脱が発生するときの自車と割り込み車との車間距離は、離脱発生時刻t1から減速終了時刻t3へ向かって滑らかな変化により縮小する。
[車間距離制御の特徴作用]
実施例1では、車間距離制御方法において、車間距離の制御中、先行車と自車の間に他の車両が割り込んできたとき、割り込み車の車速が自車の車速よりも高い場合は、割り込み発生から所定時間の間(図5のt1〜t2)、自車の加速を許可しない(図5)。
即ち、割り込みにより自車と割り込み車との車間距離が短くなったにもかかわらず、自車が加速すると、ドライバーに違和感や不安感を与える。これに対し、割り込みが発生しても自車の加速を所定時間許可しないことで、先行車との車間距離制御中、車速が自車より高い他車の割り込みがあったとき、ドライバーに違和感や不安感を与えない。
実施例1では、割り込み発生から所定時間の間、割り込み発生前の自車の車速を維持する一定車速時間(図5のt1〜t2)を確保する。
即ち、加速が発生しないため、ドライバーに違和感や不安感を与えない。又、減速も発生しないため、後続車との車間距離が短縮することが防止される。
実施例1では、一定車速時間(図5のt1〜t2)を、割り込まれた瞬間の割り込み車と自車との車間距離が短いほど長くする。
即ち、割り込みにより短くなった車間距離に対し、割り込み車との車間距離を拡大する時間が長くなる。従って、割り込まれた瞬間の割り込み車と自車との車間距離が短いとき、割り込み車との車間距離をより早く定常の車間距離状態へ移行することが可能になり、ドラーバーへ安心感を与えることができる。
実施例1では、一定車速時間(図5のt1〜t2)を、割り込まれた瞬間の割り込み車の車速と自車車速の差が小さいほど長くする。
即ち、割り込みにより短くなった車間距離に対し、割り込み車との車間距離を拡大する時間が長くなる。従って、割り込まれた瞬間の割り込み車の車速と自車車速の差が小さいとき、割り込み車との車間距離をより早く定常の車間距離状態へ移行することが可能になり、ドラーバーへ安心感を与えることができる。
実施例1では、一定車速時間(図5のt1〜t2)が終了した後に、所定の加速度で加速をする一定加速時間(図5のt2〜t3)を設け、一定加速時間(図5のt2〜t3)を、自車の加速が終了したときに割り込み車の車速と自車車速が同じになる時間とする。
即ち、一定加速時間(図5のt2〜t3)を設けることで、より長い時間をかけてより小さい加速度で先行車と自車の車速を同一とすることができる。従って、乗り心地を改善し、ドライバーへ安心感を与えることができる。
実施例1では、直線Aを、現在自車車速での等速走行線とし、直線Bを、現在割り込み車車速での等速走行線とし、直線Cを、前記直線Bから好適な車間距離を差し引いた走行線する。このとき、自車の目標車頭時間プロファイルf(i)を、直線Aと直線Cに接する2次曲線により決定する。
即ち、加速終了後の車間距離が、狙った車間距離となっていて、かつ、割り込み車と自車の車速が同一となる、一定車速時間、加速度、加速時間の3変数を同時に求めることができる。
実施例1では、目標車頭時間プロファイルf(i)を、車間距離制御の対象になる先行車の切り替わりが判断されたときに再計算により更新して記憶域に保存する。記憶域に保存した目標車頭時間プロファイルf(i)にしたがって、制御周期の各タイミングにおける目標車頭時間Thw*を呼び出し、呼び出した目標車頭時間Thw*に基づき加減速指令を算出する。
即ち、割り込まれた瞬間に目標車頭時間プロファイルf(i)を計算し記憶域に保存するため、以後の車間距離制御は、この記憶した目標車頭時間Thw*に基づいて行われることになる。従って、割り込み後に割り込み車が車速を変化させたとしても、適切な車頭時間が保たれ、車間距離が大きく変化してしまうことがない。
実施例1では、割り込み車の車速が自車車速より低い場合、割り込み発生があると直ちに自車の減速を開始し、所定の減速時間(図6のt1〜t2)を確保する。
即ち、割り込み車の車速が自車車速より低いとき、割り込み発生があると直ちに減速を開始することで、車両同士が接近し過ぎるのが防止され、ドライバーに安心感を与えることができる。
実施例1では、減速時間(図6のt1〜t2)を、割り込まれた瞬間の割り込み車と自車との車間距離が短いほど長くする。
即ち、割り込まれた瞬間の割り込み車と自車との車間距離が短いとき、減速時間(図6のt1〜t2)を長くすることで、割り込み車と自車との車間距離をより早く拡大し、適正な車間距離へと移行することができる。
実施例1では、減速時間(図6のt1〜t2)を、割り込まれた瞬間の割り込み車と自車との車速差が大きいほど長くする。
即ち、割り込まれた瞬間の割り込み車と自車との車速差が大きいとき、減速する時間を長くすることで、割り込み車と自車との車間距離をより早く拡大し、適正な車間距離へと移行することができる。
次に、効果を説明する。
実施例1における車間距離制御方法と車間距離制御装置にあっては、下記に列挙する効果が得られる。
(1) 先行車と自車との車間距離を制御する車間距離制御方法において、
車間距離の制御中、先行車と自車の間に他の車両が割り込んできたとき、割り込み車の車速が自車の車速よりも高い場合は、割り込み発生から所定時間の間(図5のt1〜t2)、自車の加速を許可しない(図5)。
このため、先行車との車間距離制御中、車速が自車より高い他車の割り込みがあったとき、ドライバーに違和感や不安感を与えない車間距離制御方法を提供することができる。
(2) 割り込み発生から所定時間の間、割り込み発生前の自車の車速を維持する一定車速時間(図5のt1〜t2)を確保する(図5)。
このため、(1)の効果に加え、ドライバーに違和感や不安感を与えないだけではなく、後続車との車間距離が短縮することを防止することができる。
(3) 一定車速時間(図5のt1〜t2)は、割り込まれた瞬間の割り込み車と自車との車間距離が短いほど長くする(図5)。
このため、(2)の効果に加え、割り込まれた瞬間の割り込み車と自車との車間距離が短いとき、割り込み車との車間距離をより早く定常の車間距離状態へ移行することが可能になり、ドラーバーへ安心感を与えることができる。
(4) 一定車速時間(図5のt1〜t2)は、割り込まれた瞬間の割り込み車の車速と自車車速の差が小さいほど長くする(図5)。
このため、(2)又は(3)の効果に加え、割り込まれた瞬間の割り込み車の車速と自車車速の差が小さいとき、割り込み車との車間距離をより早く定常の車間距離状態へ移行することが可能になり、ドラーバーへ安心感を与えることができる。
(5) 一定車速時間(図5のt1〜t2)が終了した後に、所定の加速度で加速をする一定加速時間(図5のt2〜t3)を持たせ、一定加速時間(図5のt2〜t3)を、自車の加速が終了したときに割り込み車の車速と自車車速が同じになる時間とする(図5)。
このため、(2)〜(4)の効果に加え、小さい加速度で一定加速時間をかけて先行車と自車の車速が同一とされることで、乗り心地を改善することができると共に、ドライバーへ安心感を与えることができる。
(6) 直線Aを、現在自車車速での等速走行線とし、直線Bを、現在割り込み車車速での等速走行線とし、直線Cを、前記直線Bから好適な車間距離を差し引いた走行線する。このとき、自車の目標車頭時間プロファイルf(i)を、直線Aと直線Cに接する2次曲線により決定する(図5)。
このため、(2)〜(5)の効果に加え、加速終了後の車間距離が、狙った車間距離となっていて、かつ、割り込み車と自車の車速が同一となる、一定車速時間、加速度、加速時間の3変数を同時に求めることができる。
(7) 目標車頭時間プロファイルf(i)は、車間距離制御の対象になる先行車の切り替わりが判断されたときに再計算により更新して記憶域に保存する。
記憶域に保存した目標車頭時間プロファイルf(i)にしたがって、制御周期の各タイミングにおける目標車頭時間Thw*を呼び出し、呼び出した目標車頭時間Thw*に基づき加減速指令を算出する(図2)。
このため、(6)の効果に加え、割り込み後に割り込み車が車速を変化させたとしても、適切な車頭時間Thwが保たれ、車間距離が大きく変化してしまうことを防止することができる。
(8) 割り込み車の車速が自車車速より低い場合、割り込み発生があると直ちに自車の減速を開始し、所定の減速時間(図6のt1〜t2)を確保する(図6)。
このため、(1)〜(7)の効果に加え、割り込み車の車速が自車車速より低いとき、車両同士が接近し過ぎるのが防止されることで、ドライバーに安心感を与えることができる。
(9) 減速時間(図6のt1〜t2)は、割り込まれた瞬間の割り込み車と自車との車間距離が短いほど長くする(図6)。
このため、(8)の効果に加え、割り込まれた瞬間の割り込み車と自車との車間距離が短いとき、割り込み車と自車との車間距離をより早く拡大し、適正な車間距離へと移行することができる。
(10) 減速時間(図6のt1〜t2)は、割り込まれた瞬間の割り込み車と自車との車速差が大きいほど長くする(図6)。
このため、(8)又は(9)の効果に加え、割り込まれた瞬間の割り込み車と自車との車速差が大きいとき、割り込み車と自車との車間距離をより早く拡大し、適正な車間距離へと移行することができる。
(11) 先行車と自車との車間距離を制御するコントローラ(車両制御用演算器3)を備える車間距離制御装置において、
コントローラ(車両制御用演算器3)は、車間距離の制御中、先行車と自車の間に他の車両が割り込んできたとき、割り込み車の車速が自車の車速よりも高い場合は、割り込み発生から所定時間の間(図5のt1〜t2)、自車の加速を許可しない(図2)。
このため、先行車との車間距離制御中、車速が自車より高い他車の割り込みがあったとき、ドライバーに違和感や不安感を与えない車間距離制御方法を提供することができる。
以上、本開示の車間距離制御方法と車間距離制御装置を実施例1に基づいて説明してきた。しかし、具体的な構成については、この実施例1に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
実施例1では、割り込み発生から所定時間の間、割り込み発生前の自車の車速を維持する一定車速時間を確保する例を示した。しかし、割り込み発生から所定時間の間、割り込み発生前の自車の車速から、ドライバーが加速感を持つことがないレベルで僅かに車速を変更し、変更した車速を維持する一定車速時間を確保するような例であっても良い。
実施例1では、車間距離制御として、自車の車速を目標車頭時間に一致させる制御を行う例を示した。しかし、車間距離制御としては、目標車頭時間ではなく、目標車間距離等のように、他の目標値に一致させる制御を行う例であっても良い。
実施例1では、本開示の車間距離制御方法と車間距離制御装置を、自車と先行車との車間距離が目標車頭時間になるように自車の自動的な加減速制御を実行する車間距離制御車両に適用する例を示した。しかし、本開示の車間距離制御方法と車間距離制御装置は、車間距離支援車両や車間距離制御を含む自動運転車両に対しても適用することができる。要するに、先行車と自車との車間距離を制御する車間距離制御方法と車間距離制御装置であれば適用できる。
1 センサ
11 レーダユニット
12 車輪速センサ
2 物体認識用演算器
21 車両識別番号付与部
22 センサ遅れ補正部
3 車両制御用演算器
31 車間距離制御部
32 速度サーボ部
33 加速度サーボ部
34 駆動トルク制御部
35 ブレーキ制御部
4 アクチュエータ
41 エンジンアクチュエータ
42 トランスミッションアクチュエータ
43 ブレーキアクチュエータ

Claims (10)

  1. 先行車と自車との車間距離を制御する車間距離制御方法において、
    先行車がある地点を通過したとき、先行車の通過地点から最低車間距離だけ自車進行方向で手前の位置まで自車が到達するのに要する時間を車頭時間といい、目標車頭時間の時間軸に沿う特性を車頭時間プロファイルというとき、
    前記車間距離の制御中、先行車と自車の間に他の車両割り込みがあることを判断し、
    前記割り込みが判断されると、割り込み車の車速が自車の車速よりも高いか低いかを判断し、
    前記割り込み車の車速が自車の車速よりも高い場合、割り込み発生前の自車の車速を維持する一定車速から加速へと移行する割り込み過渡期における車頭時間プロファイルを計算し、
    前記割り込み過渡期における車間距離制御は、前記車頭時間プロファイルを用い、目標車頭時間を、割り込み瞬間からの時間経過に沿って変化させることで行う
    ことを特徴とする車間距離制御方法。
  2. 請求項1に記載された車間距離制御方法において、
    前記割り込み発生から所定時間の間、割り込み発生前の自車の車速を維持する一定車速時間を確保するとき、前記一定車速時間は、割り込まれた瞬間の割り込み車と自車との車間距離が短いほど長くする
    ことを特徴とする車間距離制御方法。
  3. 請求項2に記載された車間距離制御方法において、
    前記一定車速時間は、割り込まれた瞬間の割り込み車の車速と自車車速の差が小さいほど長くする
    ことを特徴とする車間距離制御方法。
  4. 請求項2又は請求項3に記載された車間距離制御方法において、
    前記一定車速時間が終了した後に、所定の加速度で加速をする一定加速時間を設け、前記一定加速時間を、自車の加速が終了したときに割り込み車の車速と自車車速が同じになる時間とする
    ことを特徴とする車間距離制御方法。
  5. 請求項1から請求項4までの何れか一項に記載された車間距離制御方法において、
    自車の進行方向における車両位置と時間の二次元座標平面において、
    直線Aを、自車が現在自車車速で等速走行をした場合の車両位置と時間との関係を表す線である等速走行線とし、
    直線Bを、前記割り込み車が現在割り込み車車速で等速走行をした場合の車両位置と時間との関係を表す線である等速走行線とし、
    直線Cを、前記直線Bにおける車両位置と時間との関係のうち、車両位置のみを自車進行方向の手前側に所望の距離だけ変更した車両位置と時間との関係を表す走行線としたとき、
    前記車頭時間プロファイルを、前記直線Aと前記直線Cに接する2次曲線により計算する
    ことを特徴とする車間距離制御方法。
  6. 請求項5に記載された車間距離制御方法において、
    前記車頭時間プロファイルは、車間距離制御の対象になる先行車の切り替わりが判断されたときに再計算により更新して記憶域に保存し、
    前記記憶域に保存した前記車頭時間プロファイルにしたがって、制御周期の各タイミングにおける目標車頭時間を呼び出し、呼び出した前記目標車頭時間に基づき加減速指令を算出する
    ことを特徴とする車間距離制御方法。
  7. 請求項1から請求項6までの何れか一項に記載された車間距離制御方法において、
    前記割り込み車の車速が自車車速より低い場合、割り込み発生があると直ちに自車の減速を開始し、減速→等速→加速へと移行する割り込み過渡期における車頭時間プロファイルを計算し、
    前記割り込み過渡期における車間距離制御は、前記車頭時間プロファイルを用い、目標車頭時間を、割り込み瞬間からの時間経過に沿って変化させることで行う
    ことを特徴とする車間距離制御方法。
  8. 請求項7に記載された車間距離制御方法において、
    前記減速時間は、割り込まれた瞬間の割り込み車と自車との車間距離が短いほど長くする
    ことを特徴とする車間距離制御方法。
  9. 請求項7又は請求項8に記載された車間距離制御方法において、
    前記減速時間は、割り込まれた瞬間の割り込み車と自車との車速差が大きいほど長くする
    ことを特徴とする車間距離制御方法。
  10. 先行車と自車との車間距離を制御するコントローラを備える車間距離制御装置において、
    先行車がある地点を通過したとき、先行車の通過地点から最低車間距離だけ自車進行方向で手前の位置まで自車が到達するのに要する時間を車頭時間といい、目標車頭時間の時間軸に沿う特性を車頭時間プロファイルというとき、
    前記コントローラは、前記車間距離の制御中、先行車と自車の間に他の車両割り込みがあることを判断し、
    前記割り込みが判断されると、割り込み車の車速が自車の車速よりも高いか低いかを判断し、
    前記割り込み車の車速が自車の車速よりも高い場合、割り込み発生前の自車の車速を維持する一定車速から加速へと移行する割り込み過渡期における車頭時間プロファイルを計算し、
    前記割り込み過渡期における車間距離制御は、前記車頭時間プロファイルを用い、目標車頭時間を、割り込み瞬間からの時間経過に沿って変化させることで行う
    ことを特徴とする車間距離制御装置。
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