JP6746681B2 - 電極ユニットの製造方法、及び電解水生成装置の製造方法 - Google Patents

電極ユニットの製造方法、及び電解水生成装置の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6746681B2
JP6746681B2 JP2018505564A JP2018505564A JP6746681B2 JP 6746681 B2 JP6746681 B2 JP 6746681B2 JP 2018505564 A JP2018505564 A JP 2018505564A JP 2018505564 A JP2018505564 A JP 2018505564A JP 6746681 B2 JP6746681 B2 JP 6746681B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode unit
water
manufacturing
electrode
porous
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018505564A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2017158654A1 (ja
Inventor
内藤 勝之
勝之 内藤
直美 信田
直美 信田
英男 太田
英男 太田
横田 昌広
昌広 横田
二階堂 勝
勝 二階堂
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Publication of JPWO2017158654A1 publication Critical patent/JPWO2017158654A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6746681B2 publication Critical patent/JP6746681B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C25ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES; APPARATUS THEREFOR
    • C25BELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES FOR THE PRODUCTION OF COMPOUNDS OR NON-METALS; APPARATUS THEREFOR
    • C25B1/00Electrolytic production of inorganic compounds or non-metals
    • C25B1/01Products
    • C25B1/34Simultaneous production of alkali metal hydroxides and chlorine, oxyacids or salts of chlorine, e.g. by chlor-alkali electrolysis
    • C25B1/46Simultaneous production of alkali metal hydroxides and chlorine, oxyacids or salts of chlorine, e.g. by chlor-alkali electrolysis in diaphragm cells
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C25ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES; APPARATUS THEREFOR
    • C25BELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES FOR THE PRODUCTION OF COMPOUNDS OR NON-METALS; APPARATUS THEREFOR
    • C25B13/00Diaphragms; Spacing elements
    • C25B13/02Diaphragms; Spacing elements characterised by shape or form
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C25ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES; APPARATUS THEREFOR
    • C25BELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES FOR THE PRODUCTION OF COMPOUNDS OR NON-METALS; APPARATUS THEREFOR
    • C25B13/00Diaphragms; Spacing elements
    • C25B13/04Diaphragms; Spacing elements characterised by the material
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C25ELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES; APPARATUS THEREFOR
    • C25BELECTROLYTIC OR ELECTROPHORETIC PROCESSES FOR THE PRODUCTION OF COMPOUNDS OR NON-METALS; APPARATUS THEREFOR
    • C25B9/00Cells or assemblies of cells; Constructional parts of cells; Assemblies of constructional parts, e.g. electrode-diaphragm assemblies; Process-related cell features
    • C25B9/17Cells comprising dimensionally-stable non-movable electrodes; Assemblies of constructional parts thereof
    • C25B9/19Cells comprising dimensionally-stable non-movable electrodes; Assemblies of constructional parts thereof with diaphragms

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Electrochemistry (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Metallurgy (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Water Treatment By Electricity Or Magnetism (AREA)
  • Electrodes For Compound Or Non-Metal Manufacture (AREA)
  • Electrolytic Production Of Non-Metals, Compounds, Apparatuses Therefor (AREA)

Description

本発明は、電極ユニットの製造方法、及び電解水生成装置の製造方法に関する。
近年、水を電気分解することで、例えばアルカリイオン水、オゾン水、又は次亜塩素酸水など、種々の機能を有する電解水や、水素などを生成する装置が提案されている。
例えば、塩化ナトリウムなどの電解質を添加した水に通電すると、陽極側に酸性水が生成され、陰極側にアルカリ性水が生成される。陽極側に生成される酸性水は、次亜塩素酸を含み殺菌作用を有している。このため、次亜塩素酸水は、消毒や殺菌に使用される。また、次亜塩素酸水は、人体に安全で食品添加物としても認可されている。
次亜塩素酸水を生成するための電解水生成装置としては、種々の方式の装置が提案されているが、中でも2室型或いは3室型の電解水生成装置は、一対の電極の間に隔壁が設けられる。隔壁は、例えば塩化物イオンやナトリウムイオンなどを選択的に通過させる性質を有するイオン交換膜や多孔質膜から構成される。
特開2006−322053号公報
隔壁として用いられる多孔質膜は、水との親和性が低いため、水や塩水になじませるのにある程度の時間が必要である。そのため、電解水生成装置では、装置を起動してから電解が安定して行われるまでに、ある程度長い時間が必要であった。
本発明は、上述の事情の下になされたもので、装置の立ち上がり時間を短縮することを課題とする。
上記課題を解決するため、本実施形態に係る電極ユニットの製造方法は、塩化物イオンを含有する電解液を電気分解することにより、次亜塩素酸を含有する電解水を生成する電解水生成装置に用いられ、電極と、塩化物イオンを透過させる多孔質膜とを備える電極ユニットの製造方法であって、前記多孔質膜を、表面張力が33mN/m以下のエタノール水溶液、メタノール水溶液、及び界面活性剤の水溶液のいずれかの水溶液に浸漬する工程と、前記水溶液に浸漬された前記多孔質膜を水洗いする工程と、を含む。
本実施形態に係る電解水生成装置の概略構成を示す図である。 多孔質膜、及び電極を模式的に示す図である。 電極ユニットの斜視図である 電極ユニットの展開斜視図である 多孔質膜を一部拡大して示す図である。 電極の斜視図である。 電極の斜視図である。 電極の断面図である。 電極の断面図である。 電解水生成装置の製造方法を示すフローチャートである。 電解水生成装置の製造方法を説明するための図である。 電解水生成装置の製造方法を説明するための図である。 電解槽の斜視図である。 電解水生成装置の製造方法を説明するための図である。 電解水生成装置の製造方法を説明するための図である。 実施例に係る電解槽を示す図である。 実施例の結果、及び比較例の結果を説明するための表である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。実施形態の説明にあたっては、相互に直交するX軸、Y軸、Z軸からなる直交座標系を適宜用いる。
《装置構成》
図1は、本実施形態に係る電解水生成装置10の概略構成を示す図である。電解水生成装置10は、塩水を電気分解することにより、酸性の次亜塩素酸を含む酸性水と、アルカリ性の水酸化ナトリウムを含むアルカリ性水と、を生成する装置である。
図1に示されるように、電解水生成装置10は、電解槽11、塩水タンク12、循環ポンプ31、圧力調整バルブ32、直流電源33を備えている。
電解槽11は、例えば樹脂やステンレス鋼などからなる容体である。電解槽11の内部は、1組の多孔質膜21,22によって、中間室S1,陽極室S2,陰極室S3に区分されている。多孔質膜21は、例えば塩化物イオンClなどの陰イオンを通過させる性質を有する多孔質膜である。また、多孔質膜22は、例えばナトリウムイオンNaなどの陽イオンを通過させる性質を有する多孔質膜である。
中間室S1は、2つの多孔質膜21,22によって挟まれる空間である。中間室S1は、塩化ナトリウム(NaCl)を電解質とする水が充填される。中間室S1は、電解槽11に設けられる給水口111と排水口112を介して、外部と通じている。
陽極室S2は、多孔質膜21を介して、中間室S1に隣接する空間である。陽極室S2には、酸性水を生成するための電極23が配置される。陽極室S2は、電解槽11に設けられる給水口113と排水口114を介して、外部と通じている。
陰極室S3は、多孔質膜22を介して、中間室S1に隣接する空間である。陰極室S3は、アルカリ性水を生成するための電極24が配置される。陰極室S3は、電解槽11に設けられる給水口115と排水口116を介して、外部と通じている。
陽極となる電極23は、例えば、チタン(Ti)、ステンレス鋼(SUS)、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)、アルミニウム(Al)、或いはこれらの合金からなる。電極23は、長方形板状に整形され、複数の開口部が形成されている。
電界反応を効率よく促進させる観点から、電極23の表面には、例えば、白金(Pt)などの貴金属触媒や、酸化イリジウムなどの酸化物触媒が添着されている。
陰極となる電極24も、電極23と同様に構成されている。陰極となる電極24では、触媒を添着させることなく、チタンやステンレス鋼などの耐食性を有する金属を、そのまま用いることもできる。
陽極室S2、及び陰極室S3には、給水口113,115から、原水が供給される。原水としては、例えば、水道水、井戸水等を用いることができる。陽極室S2,及び陰極室S3に供給される原水は、炭酸カルシウムを主成分とするスケールの堆積を防止する観点から、アルカリ成分が低減された軟水を用いることが好ましい。この種の軟水は、例えば、イオン交換樹脂を利用した軟水器を用いることで、生成することができる。
塩水タンク12は、塩水を貯留するタンクである。塩水タンク12には、電解槽11との間で塩水を循環させるための流出口121と流入口122が設けられている。
塩水としては、例えば、水(HO)に、電解質として塩化ナトリウム(NaCl)を加えることにより生成される塩水、或いは、水に、塩素を含む塩化カリウム(KCl)などの塩を加えることにより生成される塩水が用いられる。塩水の濃度は特に制限されるものではないが、電解時の安定性を考慮すると、ある程度濃度が高い方が好ましい。塩水として飽和塩化ナトリウムを用いることで、塩水の濃度を一定に維持することが容易になる。
圧力調整バルブ32は、中間室S1の排水口112と、塩水タンク12の流入口122とにわたって敷設される管路に設けられている。
循環ポンプ31は、塩水タンク12の流出口121と、中間室S1の給水口111とにわたって敷設される管路に設けられている。循環ポンプ31は、塩水タンク12の塩水を、電解槽11の中間室S1に供給する。これにより、塩水が、電解槽11の中間室S1と塩水タンク12の間を循環する。中間室S1と塩水タンク12の間を循環する塩水の流量は圧力調整バルブ32によって調整される。
直流電源33は、電極23と電極24に電圧を印加する。電解水生成装置10では、電極23が陽極で、電極24が陰極になるように、それぞれの電極23,24に電圧が印加される。
《装置動作》
次に、上述のように構成される電解水生成装置10の動作について説明する。電解水生成装置10では、循環ポンプ31が運転されと、塩水タンク12の塩水が、電解槽11の中間室S1に供給される。そして、中間室S1に塩水が一定量蓄えられると、中間室S1からの塩水が、圧力調整バルブ32を介して、塩水タンク12に戻る。これにより、中間室S1と塩水タンク12との間で塩水が循環し、中間室S1は、一定濃度の塩水が蓄えられている状態になる。
陽極室S2及び陰極室S3には、所定の流量で原水が供給される。陽極室S2及び陰極室S3に原水が供給されると、直流電源33によって、電極23,24に電圧が印加される。これにより、陽極室S2では、次式(1),(2),(3)に示される反応が起こる。なお、式中のMは触媒を示す。
式(1)〜(3)から、陽極室S2全体での反応は、次式(4)に示される。
M+HO→M−OH+H+e …(1)
M−OH→M−O+H+e …(2)
M−O+Cl+H→M+HClO …(3)
O+Cl→HClO+H+2e …(4)
また、陽極室S2では、次式(5)に示される副反応が起こる場合がある。副反応では、酸素が発生する。式(1),(2),(5)から、陽極室S2全体での副反応は、次式(6)に示される。
2M−O→2M+O …(5)
2HO→O+2H+2e …(6)
一方、陰極室S3では、次式(7)に示される反応が起こる。
2HO+2e→H+2OH …(7)
陽極と陰極を含めた全反応は次式(8)式で表わされる。
2NaCl+3HO→HClO+HCl+2NaOH+H …(8)
陽極室S2に生成される酸性水は、陽極室S2に通じる排水口114から排出される。また、陰極室S3に生成されるアルカリ性水は、陰極室S3に通じる排水口116から排出される。以上のように、電解水生成装置10では、酸性水とアルカリ性水が生成される。
図2は、多孔質膜21,22、及び電極23,24を模式的に示す図である。図2に示されるよう、多孔質膜21,22及び電極23,24は、スペーサ35を介して配置される。スペーサ35は、例えば中間室S1を構成するケーシングである。本実施形態では、多孔質膜21,22、電極23,24、及びスペーサ35は、電極ユニット100を構成する。
《電極ユニット》
図3は、電極ユニット100の斜視図である。また、図4は、電極ユニット100の展開斜視図である。図3及び図4を参照するとわかるように、電極ユニット100は、スペーサ35の上面(+Z側の面)に、多孔質膜21及び電極23を配置して、スペーサ35の下面(−Z側の面)に、多孔質膜22及び電極24を配置することにより形成される。
《スペーサ》
スペーサ35は、X軸方向を長手方向とし、内部が中空の長方形枠状の部材である。スペーサ35は、例えば、樹脂やステンレスからなる。スペーサ35には、内部空間に通じる給水口111と排水口112が形成されている。給水口111と排水口112を介して、塩水がスペーサ35の内部を循環する。
上記スペーサ35の内部空間には、例えば塩水を保持する多孔体などを配置してもよい。また、スペーサ35の内部空間に、蛇行する流路や、複数に分岐する流路などを形成してもよい。
《多孔質膜》
多孔質膜21,22は、スペーサ35とほぼ等しい大きさに整形されている。図5は、多孔質膜21,22を一部拡大して示す図である。図5に示されるように、多孔質膜21,22には、複数の細孔200が形成されている。多孔質膜21,22の表面は、無機酸化物によって被覆されていることが好ましい。多孔質膜21、22は、内部に無機酸化物を含有していることが好ましい。
多孔質膜21,22には、化学的に安定なポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリ塩化ビニリデン等が基材として用いられる。
陽極室S2を区画する多孔質膜21は、pHが2乃至6である領域でのゼータ電位が正になる無機酸化物によって被覆されていることが好ましい。この条件を満たす多孔質膜は化学的に安定であり、弱酸性領域において陰イオンに対する輸送性能が高い。
この種の無機酸化物としては、例えば、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化スズ、ジルコン、酸化銅、酸化鉄およびこれらの混合酸化物を用いることができる。特に、化学的安定性が良好な無機酸化物として、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、酸化チタン、ジルコンを用いることができる。この中で、曲げ耐性が良好な無機酸化物は、酸化ジルコニウムである。
無機酸化物は、水酸化物やアルコキシド、オキシハロゲン化物、水和物を含んでいてもよい。金属ハロゲン化物や金属アルコキシドの加水分解を経て無機酸化物を作製すると、後処理の温度によっては、これらの混合物になることがある。多孔質膜における無機酸化物の存在比率を、場所によって異ならしめることとしてもよい。例えば、細孔の周りや表面に無機酸化物の存在比率を多くすることとしてもよい。
無機酸化物として、ジルコンのような複合酸化物や、相互に異なる無機酸化物の混合物を使用することができる。多孔質膜は、異なる2種以上の酸化物によって被覆されていてもよく、各酸化物の存在比率を、多孔質膜の位置によって異ならしめることとしてもよい。例えば、多孔質膜の表面を、曲げ強度の大きい酸化ジルコニウムで被覆し、内部を正の電位の絶対値が大きい酸化チタンで被覆することとしてもよい。
多孔質膜の表面のゼータ電位は、pH4において−30mVより大きくするのが好ましい。多孔質膜の表面のゼータ電位が−30mVより小さい、と多孔質膜に電圧をかけても塩素イオンが浸透しにくくなる傾向がある。多孔質膜の表面のゼータ電位は、−15mVより大きいことが好ましい。
陰極室S3を区画する多孔質膜22は、pHが8乃至10である領域でのゼータ電位が負になる無機酸化物によって被覆されていることが好ましい。この条件を満たす多孔質膜は、弱アルカリ性領域において陽イオンに対する輸送性能が高い。
この種の無機酸化物としては、例えば、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化タングステン、ジルコン、酸化ケイ素、及びゼオライトを用いることができる。無機酸化物として上記酸化物の混合物を使用してもよい。また、多孔質膜における無機酸化物の存在比率や種類を、場所によって異なるしめることとしてもよい。例えば、多孔質膜の表面を、曲げ強度の大きい酸化ジルコニウムで被覆し、内部を、広いpH領域において電位が負になる酸化シリコンで被覆することとしてもよい。
無機酸化物に被覆された多孔質膜は、多孔体基材にナノ粒子を塗布することにより形成することができる。また、ゾルーゲル法を用いることで、二次元的、或いは三次元的に不規則に配置される孔を有する多孔質膜を形成することができる。このような多孔質膜は、曲げ等にも強くなる。無機酸化物は、粒子が分散していてもよいし、粒子が集合体を形成してネットワーク状になっていてもよい。
多孔質膜21,22に形成された細孔の孔径は、多孔質膜21,22の一側と他側で異なっていてもよい。例えば、多孔質膜21では、電極23側の細孔の孔径の方が、電極24側の細孔の孔径よりも小さくてもよい。塩化物イオンClなどの陰イオンは、電極23側の細孔の孔径が小さくても、電極23に向かって容易に移動することができる。逆に、多孔質膜21において、電極23側の細孔の孔径の方が、電極24側の細孔の孔径よりも大きい場合には、塩素が多孔質膜近傍で拡散しやすくなる。多孔質膜の細孔の孔径は、例えば走査型電子顕微鏡(SEM)などを用いて測定することができる。
《電極》
図6及び図7は、電極23の斜視図である。電極23は、厚さが1mm程度で、X軸方向を長手方向とする長方形板状に整形されている。電極23は、枠状のフレーム部201と、X軸方向を長手方向とする複数の格子部202と、Y軸方向を長手方向とするビーム部203の3部分からなる。
格子部202とビーム部203は、フレーム部201に規定される空間に、相互に交差するように設けられている。格子部202は、フレーム部201に規定される空間に、X軸に平行になるように張り渡されている。また、ビーム部203は、フレーム部201に規定される空間に、Y軸に平行になるように張り渡されている。
図8は、図6におけるAA断面を示す図である。図8に示されるように、格子部202は、ピッチP1が0.5mmとなるように、Y軸に沿って等間隔に配列されている。また、格子部202は、厚さD1が0.1〜0.2mmで、断面が台形になるように整形されている。そのため、格子部202に挟まれる開口部は、+Z側のY軸方向の寸法W1が0.4mmであり、−Z側のY軸方向の寸法W2が0.2mmとなっている。
図9は、図7におけるBB断面を示す図である。図9に示されるように、ビーム部203は、ピッチP2が2.4mmとなるように、X軸に沿って等間隔に配列されている。また、ビーム部203は、厚さD2が0.3〜0.4mmで、断面が台形になるように整形されている。そのため、ビーム部203に挟まれる開口部は、−Z側のX軸方向の寸法W3が1.6mmであり、+Z側のX軸方向の寸法W4が1.2mmとなっている。
上述のように構成される電極23は、例えば、厚さが0.5〜1mm程度で、ステンレス鋼或いはチタンからなる金属板の両面に、エッチング処理を施すことにより製造することができる。そのため、フレーム部201の+Z側の面と、格子部202の+Z側の面は同一面内に位置し、フレーム部201の−Z側の面と、ビーム部203の−Z側の面は同一面内に位置する。また、長方形の開口部の四隅は丸みを帯びた形状になっている。
なお、図6及び図7では、10本の格子部202が描かれているが、実際の電極には、数十〜数百の格子部202が形成される。これにより、電極23の+Z側の面の面積A0に対して、格子部202の−Z側に挟まれる領域の面積A1の割合は約40%となる。電極23は、長手方向が鉛直方向となり、+Z側の面が多孔質膜に対向するように配置される。
図6及び図7では、3本のビーム部203が描かれているが、実際の電極には、数十のビーム部203が形成される。このため、電極23を貫通する開口部の面積A2は、電極23の+Z側の面の面積A0の20%程度となっている。電極23では、面積A0に対する面積A2の割合が50%以下であることが好ましい。
また、電極24についても、電極23と同様に構成される。
なお、電極23,24の開口部の形状は、円形、楕円形、或いは多角形など任意に決めることができる。開口部の形状を四角形や菱形などの多角形とする場合は、コーナーが丸みを帯びていることが好ましい。コーナー部分を丸めることで、応力集中を起こりにくくすることができる。
陽極としての電極23での塩化物イオンの濃度が低いと、式(5)に示される反応が起こりやすくなる。したがって、次亜塩素酸を効率よく生成するには塩化物イオンの濃度を高くすることが必要である。塩化物イオンは多孔質膜側から電極へ供給される。多孔質膜を通過する塩化物イオンは、多孔質膜と電極とが接しているところからは流出せず、電極23の貫通した開口部から流出する。このため、電極23での塩化物イオンの濃度を上げるには、電極23の開口部からの塩化物イオンの流出を防止することが重要となる。
そのため、電極23,24の開口部の開口面積は0.01mmから4mmとなっている。開口面積が0.01mmより小さいと、ガスや次亜塩素酸などの反応生成物を外部へ排出するのが困難になる。このため電極23,24の劣化等が起こりやすくなる。また、開口面積が4mmより大きいと、塩化物イオンが流出しやすく、また電極23,24の電気抵抗が大きくなり、電解効率が低下する。開口面積は、0.1mm乃至1.5mmであることが好ましい。また、開口面積は、0.2mm乃至1mmであることが、より好ましい。
《製造方法》
次に上述のように構成される電極ユニット100を備える電解水生成装置10の製造方法について、図10のフローチャートに基づいて説明する。
電極ユニット100を製造する際には、まず、多孔質材料を整形して、図4に示される多孔質膜21,22を準備する(ステップS101)。次に、多孔質膜21,22に対する前処理を行う(ステップS102)。
前処理は、多孔質膜21,22の表面を改質することにより、多孔質膜21,22の液体に対する親和性を向上させるための処理である。前処理としては、例えば、プラズマ処理、電子線処理、及びUVオゾン処理等が実行される。
プラズマ処理は、多孔質膜21,22の表面に、例えば酸素プラズマを照射する処理である。電子線処理は、多孔質膜21,22の表面に、電子線を照射する処理である。UVオゾン処理は、多孔質膜21,22の表面に、紫外線を照射する処理である。これらの処理により、多孔質膜21,22の表面が改質し、液体に対する親和性が向上する。
次に、図11に示されるように、多孔質膜21,22を、液体51に浸漬する(ステップS103)。液体51は、水と親和する性質を有し、表面張力が35mN/m以下の液体である。液体51としては、例えば、図11に示すようにエタノールの濃度が30重量%以上のエタノール水溶液が考えられる。エタノールの濃度は、50重量%以上であることが好ましく、特に90重量%以上であることが好ましい。また、液体51は、99.5%のいわゆる無水エタノールであってもよい。また、界面活性剤の水溶液であってもよい。
多孔質膜21,22を液体51に浸漬することで、水に比べて表面張力の低い液体51が、多孔質膜21,22の細孔に進入する。
次に、図12に示されるように、多孔質膜21,22を、水道水などの水52を用いて水洗いする(ステップS104)。多孔質膜21,22の表面や細孔の内部は、水に対して親和性を有する液体51となじんだ状態になっている。このため、多孔質膜21,22を水洗いすることで、多孔質膜21,22の表面や内部が水52となじんだ状態になる。
次に、多孔質膜21,22をとり出して、図4に示されるように、スペーサ35の上面側に、多孔質膜21及び電極23を配置し、スペーサ35の下面側に。多孔質膜22及び電極24を配置する。そして、図3に示されるように、スペーサ35、多孔質膜21,22、電極23,24を組み付けて一体化する(ステップS105)。スペーサ35、多孔質膜21,22、電極23,24は、例えば、スペーサ35に、電極23,24が固定されることで、一体化される。これにより、電極ユニット100が組み立てられる。
次に、図13に示されるように、内部に陽極室S2が形成された樹脂製のケーシング151と、内部に陰極室S3が形成された樹脂製のケーシング152で、電極ユニット100を挟み、ケーシング151,152同士をネジ等で固定する。これにより、電解槽11が組み立てられる(ステップS106)。
なお、図13に示されるように、内部に陽極室S2が形成されたケーシング151と、内部に陰極室S3が形成されたケーシング152で、スペーサ35、多孔質膜21,22、電極23,24を挟み、ケーシング151,152同士をネジ等で固定することで、スペーサ35、多孔質膜21,22、電極23,24を一体化してもよい。
次に、上述のように構成される電解槽11に、塩水タンク12、循環ポンプ31、圧力調整バルブ32、直流電源33などの補機類を接続する(ステップS107)。これにより、図1に示される電解水生成装置10が組み立てられる。
以上説明したように、本実施形態では、電極ユニット100の製造過程で、多孔質膜21,22が、液体51に浸漬される(ステップS103)。次に、水道水などの水52によって、多孔質膜21,22が水洗いされる(ステップS104)。以上の工程を経ることにより、多孔質膜21,22の表面や細孔の内部が、水に対して親和性を有する液体51となじんだ状態になる。そして、多孔質膜21,22が水洗いされることで、多孔質膜21,22の表面や内部が水52となじんだ状態になる。
したがって、多孔質膜21,22は、中間室S1、陽極室S2、陰極室S3の塩水や水道水と短時間に親和する状態になる。その結果、電解水生成装置10を起動してから、電解が安定して行われるまでの立ち上がり時間を短縮することができる。
なお、電解水生成装置10が一度立ち上がった後は、電解水生成装置10を乾燥させたとしても、多孔質膜21,22の表面や細孔に、イオン種が残った状態になっている。そのため、次に電解水生成装置10を起動したときにも、短時間のうちに電解を安定して行うことができる。このため、電解水生成装置10を、稼働前に予備運転することとしてもよい。予備運転後に電解水生成装置が乾燥したとしても、当該電解水生成装置を短時間に立ち上げることができる。
また、液体51は、エタノールと水からなることが好ましい。エタノールは、環境への負荷が少なく安全性も高い。このため、液体51に浸漬した多孔質膜21,22を、安全に水洗いすることができる。
本実施形態では、多孔質膜21,22を液体51に浸漬する前に、多孔質膜21,22に前処理が行われる。このため、多孔質膜21,22の表面の親水性が向上する。したがって、その後の処理(ステップS103,104)で、良好に多孔質膜21,22と、液体51或いは水52とを親和させることができる。
なお、上記実施形態では、液体51がエタノールを含む場合について説明した。これに限らず、液体51は、例えばメタノール、プロパノール、イソプロパノールなどのアルコール類を含んでいてもよい。
上記実施形態では、液体51の表面張力は35mN/m以下であることとしたが、液体51の表面張力は、30mN/m以下であることが好ましい。特に、液体51の表面張力は、25mN/m以下であることが好ましい。液体51の表面張力は、種々の方法で測定することができる。例えば、Wilhelmy法、リング法、懸滴法、最大泡圧法などを用いて測定することができる。アルコールやアルコール水溶液の表面張力の計測には、リング法が適している。また、界面活性剤を含有する水溶液の表面張力の計測には、懸滴法が適している。
上記実施形態では、多孔質膜21,22を水で洗う場合について説明した。これに限らず、塩化物イオンが含まれる水で、多孔質膜21,22を洗浄することとしてもよい。これにより、電解水生成装置10を起動してから、電解が安定して行われるまでの立ち上がり時間を更に短縮することができる。
塩化物イオン源としては、塩化ナトリウムもしくは塩化カリウム等の塩化物が好ましい。多孔質膜21,22を洗浄するときの水に含まれる塩化物の濃度は、1重量%飽和濃度であることが好ましい。塩化物の濃度は、3重量%飽和濃度であることがより好ましく、特に5重量%飽和濃度であることが好ましい。
上記実施形態では、前処理(ステップS102)の後に、多孔質膜21,22を液体51に浸漬することとした(ステップS103)。これに限らず、前処理を行った後に、多孔質膜21,22を、アルミニウム、ジルコニウム、チタン等のアルコキシド溶液に接触させる工程を行ってもよい。この工程を行うことで、多孔質膜21,22の表面や細孔の表面に、これらアルミニウム等の酸化物や水酸化物、或いはこれらの中間物が生成する。これにより、多孔質膜21,22の親水性が増大し、液体51が、より浸みこみやすくなる。また、塩化物イオンとの親和性も増加するため好ましい。
アルコキシドとしては、メトキシド、エトキシド、プロポキシド、イソプロポキシドなどを用いることができる。溶解度および加水分解の観点からは、イソプロポキシドを用いることが好ましい。これらの濃度は飽和濃度の5%乃至95%程度が好ましい。また、飽和濃度の20%乃至90%であることがより好ましく、特に、飽和濃度の50%乃至80%であることが好ましい。濃度が、飽和濃度の5%より小さいと効果が少ない。飽和濃度では液体の安定性が悪くなる。
多孔質膜21,22をアルコキシド溶液に接触させる工程は、前処理(ステップS102)の後で行うのが好ましい。前処理の後で上記工程を行うことで、多孔質膜21,22と、アルミニウム、ジルコニウム、チタン等のアルコキシド溶液とが接触したときに、反応生成物としての酸化物が安定して多孔質膜21,22に固定される。前処理として、プラズマ処理、或いは電子線処理を行うと、酸化物が特に安定して多孔質膜21,22に固定される。
上記実施形態では、化学的に安定なポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリ塩化ビニリデン等が、多孔質膜21,22の基材として用いられることとした。
多孔質ポリテトラフルオロエチレン膜や、多孔質ポリエチレン膜等は延伸等によって多孔構造が作製されるが、一般に孔の大きさの制御が難しい。また、これらの膜は機械的な強度が弱いために、水圧等で伸びて孔径が変化することがある。一方、ガラス繊維は化学的に安定であり、強度も高く水圧による変形が少ない。そのため、多孔質膜としては、ガラス繊維とポリテトラフルオロエチレンもしくはポリフッ化ビニリデンを混合して複合膜とすることとしてもよい。これにより、孔径の調整が容易になり、化学的強度、及び機械的強度を向上させることができる。上記材質の中では、多孔質ポリテトラフルオロエチレン膜とガラス繊維を積層させることが好ましい。ポリエチレン多孔質膜では耐熱性に若干であるが問題があり、ポリフッ化ビニリデンでは耐アルカリ性に若干であるが問題がある。
《変形例》
次に、上記実施形態に係る製造方法の変形例について説明する。上記実施形態では、多孔質膜21,22を液体51に浸漬し(ステップS103)、その後、多孔質膜21,22を水洗いすることとした(ステップS104)。本変形例に係る製造方法では、まず、図3に示されるように、多孔質膜21,22,電極23,24,及びスペーサ35を一体して電極ユニット100を組み立てた後に、図14に示されるように、電極ユニット100を、液体51に浸漬する。電極ユニット100を液体51に浸漬することで、水に比べて表面張力の低い液体51が、多孔質膜21,22の細孔に進入する。
次に、図15に示されるように、電極ユニット100を、水道水などの水52を用いて水洗いすることにより電極ユニットを製造する。多孔質膜21,22の表面や細孔の内部は、水に対して親和性を有する液体51となじんだ状態になっている。このため、電極ユニット100を水洗いすることで、多孔質膜21,22の表面や内部が水52となじんだ状態になる。
次に、図13に示されるように、内部に陽極室S2が形成されたケーシング151と、内部に陰極室S3が形成されたケーシング152で、電極ユニット100を挟み、ケーシング151,152同士をネジ等で固定する。これにより、電解槽11が完成する。
次に、上述のように構成される電解槽11に、塩水タンク12、循環ポンプ31、圧力調整バルブ32、直流電源33などの補機類を接続する。これにより、図1に示される電解水生成装置10が完成する。
以上説明したように、本変形例では、電極ユニット100のみを交換部品などとして大量に作り置きしておくことが可能となる。
次に、本実施形態の効果を示す実施例について説明する。
《実施例1》
図1に示される電解水生成装置10において、厚さ30μmのポリテトラフルオロエチレン多孔質膜(住友電工社製:ポアフロンHPW−010−30)と、厚さ75μmのガラスクロス(日東紡:3313)を一体化したものを多孔質膜21,22の原料として用いる。ポリテトラフルオロエチレン多孔質膜とガラスクロスは、双方を重ねた状態で100℃まで加熱してプレスすることで一体化する。
次に、ポリテトラフルオロエチレン多孔質膜とガラスクロスの積層体のガラスクロス面に対して、ポリテトラフルオロエチレン微粒子分散液(三井・デュポン社:フロロケミカル31−JR)を2倍に希釈した分散液に、チタニアナノ粒子をポリテトラフルオロエチレンに対して30wt%含有させた混合液を用いたディップコーティングを行う。そして、積層体を200℃まで加熱して多孔質膜21,22を作製する。ポリテトラフルオロエチレン微粒子の添加量は16mg/cm2であり、積層体の加熱時間は約20分である。
次に、多孔質膜21,22に対して、テトライソプロポキシジルコニウム(IV)の5%イソプロパノール溶液を用いたディップコーティングを行った後、多孔質膜21,22を、200℃の大気中に1時間置いて乾燥させる。このようにして完成した多孔質膜21,22の表面のゼータ電位は、ph4において−10mVである。また、pH8〜10において−40mVである。
陽極としての電極23については、基材として板厚が0.5mmの平坦なチタン板を用いる。基材は、長さが15cmmで、幅が10cmである。基材には、パンチングにより、直径1.5mmの貫通孔をピッチ2.2mmで六方格子状に形成する。
電極23を、80℃の10wt%シュウ酸水溶液に1時間浸漬する。次に、電極23を、1M硫酸アンモニウムと0.5Mフッ化アンモニウムの混合水溶液に浸漬した状態で、10Vの電圧を2時間印加する。このように、電極23を陽極酸化させる。
次に、塩化イリジウム(IrCl・nHO)に、1−ブタノールを0.25M(Ir)になるように加えて調整した溶液を、電極23の両面に塗布する。その後、電極23を、乾燥及び焼成して、電極23の表面に触媒層を形成する。乾燥は、電極23を80℃の大気中に10分間置くことで行い、焼成は、電極23を450℃になるまで加熱し、10分間維持することで行う。本実施例では、上記塗布、乾燥、焼成を5回繰り返すことで、電極23の表面に触媒層を形成する。
陰極としての電極24については、基材として板厚が0.5mmの平坦なSUS304S板を用いる。基材は、長さが15cmmで、幅が10cmである。基材には、パンチングにより、直径1.5mmの貫通孔をピッチ2.2mmで六方格子状に形成する。電極24の基材については、表面に触媒層等を形成することなく、そのまま電極24として用いる。
中間室S1を有するスペーサ35には、電解液を保持する保持体として、厚さ5mmの多孔質ポリスチレンを配置する。
上記多孔質膜21,22を、20℃での表面張力が24mN/mの90%エタノール(10%はほとんど水)に1分間浸漬する。その後、多孔質膜21,22を、水で洗浄する。次に、多孔質膜21,22を乾燥させることなく、図3及び図4を参照するとわかるように、樹脂製のスペーサ35、多孔質膜21,22、及び電極23,24を、ネジやパッキンを用いて組み付けて一体化し、電極ユニット100を構成する。そして、電極ユニット100を用いて樹脂製の電解槽11を構成する。
次に、電解槽11に補機類を接続し、図1に示される3室型の電解水生成装置10を構成する。電解槽11には、商用の水道設備からの水を陽極室S2、及び陰極室S3に供給するための管路を接続する。多孔質膜21,22を、水で洗浄してからこの間乾燥させることはない。また、塩水タンク12には、飽和食塩水を供給する。図1に示される電解槽11の排水口114には、導電率センサーを設置し、排水口116には、pHセンサーを設置する。
上述のように構成される電解水生成装置10を、塩水の流量を2L/分、電極間電圧を6Vとした条件で運転する。これにより、陽極室S2では、次亜塩素酸水が生成され、陰極室S3では、水素および水酸化ナトリウム水が生成される。この電解水生成装置10は、運転開始から2分以内に電解が安定する定常運転状態になる。その後、電解水生成装置10から、水及び塩水を抜いて乾燥させた後に、再度運転を開始する。この場合にも、電解水生成装置10は、運転開始から3分以内に電解が安定する定常運転状態になる。
《比較例1》
上記多孔質膜21,22を、20℃での表面張力が24mN/mの90%エタノールに1分間浸漬する。その後、多孔質膜21,22を水で洗浄することなく、乾燥させる。この多孔質膜21,22で電極ユニット100を構成する。この電極ユニット100を備える電解水生成装置10を、同様に、塩水の流量を2L/分、電極間電圧を6Vとした条件で運転する。比較例1に係る電解水生成装置10は、電極間電流の立ち上がりに時間を要し、運転開始から30分以上経過してから、電解が安定する定常運転状態になる。
《比較例2》
上記多孔質膜21,22を、20℃での表面張力が38mN/mの20%エタノール水溶液に1分間浸漬する。その後、多孔質膜21,22を水で洗浄する。次に、多孔質膜21,22を乾燥させることなく、多孔質膜21,22で電極ユニット100を構成する。この電極ユニット100を備える電解水生成装置10を、同様に、塩水の流量を2L/分、電極間電圧を6Vとした条件で運転する。比較例2に係る電解水生成装置10は、電極間電流の立ち上がりに時間を要し、運転開始から15分以上経過してから、電解が安定する定常運転状態になる。
上記、実施例1、及び比較例1,2の結果は、多孔質膜21,22を、表面張力が35mN/m以下の含水エタノールに浸漬し、その後、水洗いすることで、電解水生成装置10の立ち上がり時間が短縮されることを示している。
《実施例2》
実施例1と同様に構成される電解水生成装置10において、実施例1と同様にして得られる多孔質膜21,22を、20℃での表面張力が24mN/mの90%エタノールに1分間浸漬する。その後、多孔質膜21,22を、水ではなく、濃度10%の塩化ナトリウム水溶液で洗浄する。そして、多孔質膜21,22を、室温で一晩乾燥させた後、多孔質膜21,22で電極ユニット100を構成する。この電極ユニット100を備える電解水生成装置10を、同様に、塩水の流量を2L/分、電極間電圧を6Vとした条件で運転する。実施例2に係る電解水生成装置10は、運転開始から4分以内に電解が安定する定常運転状態になる。
上記、実施例2、及び比較例1,2の結果は、多孔質膜21,22を、表面張力が35mN/m以下の含水エタノールに浸漬し、その後、濃度10%の塩化ナトリウム水溶液で洗浄することで、電解水生成装置10を乾燥させても、立ち上がり時間が短縮されることを示している。
《実施例3》
実施例1と同様にして得られる多孔質膜21,22を、エタノール水溶液への浸漬及び水洗いの双方がされておらず、乾燥した状態で用いて、電極ユニット100を構成する。そして、電極ユニット100を、20℃での表面張力が24mN/mの90%エタノールに1分間浸漬する。その後、電極ユニット100を、水で洗浄する。この電極ユニット100を備える電解水生成装置10を、同様に、塩水の流量を2L/分、電極間電圧を6Vとした条件で運転する。実施例3に係る電解水生成装置10は、運転開始から2分以内に電解が安定する定常運転状態になる。
《実施例4》
実施例4に係る電解水生成装置は、図16に示されるように、中間室S1及び陰極室S3を包囲するように陽極室S2が配置されている。また、本電解水生成装置は、ポンプや配管などがなく、塩水や水の自然対流により水流が形成されるバッチ型の電解槽11Aを備える。陽極室S2の容量は2Lで、陰極室S3の容量は0.1Lである。電極ユニットは、実施例1と同様の構成の電極ユニットが用いられる。なお、電極ユニットのサイズは小さく、電極の大きさは、長さが4cmで幅が3cmである。
また、電極ユニットの製造時には、実施例1の場合と同様に、多孔質膜を、20℃での表面張力が24mN/mの90%エタノールに1分間浸漬し、水で洗浄する。次に、多孔質膜を乾燥させることなく、電極等と一体化し、電極ユニットを構成する。
本実施例に係る電解水生成装置を、電極間電圧を7Vとした条件で運転する。これにより、陽極室S2では、次亜塩素酸水が生成され、陰極室S3では、水素および水酸化ナトリウム水が生成される。この電解水生成装置は、運転開始から2分以内に電解が安定する定常運転状態になる。
《実施例5》
図1に示される電解水生成装置10において、厚さ30μmのポリエチレン多孔質膜を、多孔質膜21,22として用いる。多孔質膜21,22以外の構成は、実施例1に係る電解水生成装置の構成と同様である。
上記多孔質膜21,22を、20℃での表面張力が32mN/mのSPAN20界面活性剤の水溶液に浸漬する。その後、多孔質膜21,22を、濃度10%の塩化ナトリウム水溶液で洗浄する。次に、多孔質膜21,22を乾燥させることなく、多孔質膜21,22を用いて電極ユニット100を構成する。この電極ユニット100を備える電解水生成装置10を、同様に、塩水の流量を2L/分、電極間電圧を6Vとした条件で運転する。実施例5に係る電解水生成装置10は、運転開始から3分以内に電解が安定する定常運転状態になる。
《比較例3》
実施例5と同様に構成される電解水生成装置10において、上記多孔質膜21,22を、20℃での表面張力が36mN/mのSPAN20界面活性剤の水溶液に浸漬する。その後、多孔質膜21,22を、濃度10%の塩化ナトリウム水溶液で洗浄する。次に、多孔質膜21,22を乾燥させることなく、多孔質膜21,22を用いて電極ユニット100を構成する。
この電極ユニット100を備える電解水生成装置10を、同様に、塩水の流量を2L/分、電極間電圧を6Vとした条件で運転する。比較例3に係る電解水生成装置10は、運転開始から10分以上経過してから、電解が安定する定常運転状態になる。
上記、実施例5、及び比較例3の結果は、多孔質膜21,22を、表面張力が35mN/m以下の水溶液に浸漬し、その後、塩化ナトリウム水溶液で洗浄することで、電解水生成装置10の立ち上がり時間が短縮されることを示している。
《実施例6》
図1に示される電解水生成装置10において、厚さ30μmのポリエチレン多孔質膜を、多孔質膜21,22として用いる。そして、多孔質膜21,22にプラズマ処理を施した後に、濃度が5重量%のアルミニウムイソプロポキドのイソプロピルアルコールに1分間浸漬する。その後、多孔質膜21,22を、90℃の大気中に10分間置くことで乾燥させる。次に、多孔質膜21,22を、20℃での表面張力が32mN/mのSPAN20界面活性剤の水溶液に浸漬する。その後、多孔質膜21,22を、飽和濃度の塩化ナトリウム水溶液で洗浄する。
上記多孔質膜21,22を乾燥させることなく、多孔質膜21,22を用いて電極ユニット100を構成する。この電極ユニット100を備える電解水生成装置10を、塩水の流量を2L/分、電極間電圧を6Vとした条件で運転する。実施例6に係る電解水生成装置10は、運転開始から2分以内に電解が安定する定常運転状態になる。
《実施例7》
表面張力32mN/mのSPAN20界面活性剤の水溶液を用いる代わりに、表面張力33mN/mの30%エタノール水溶液を用いることを除いては実施例6と同様にして電極ユニット100を構成する。この電極ユニット100を備える電解水生成装置10を、塩水の流量を2L/分、電極間電圧を6Vとした条件で運転する。実施例7に係る電解水生成装置は、運転開始から3分以内に電解が安定する定常運転状態になる。
《実施例8》
飽和濃度の塩化ナトリウム水溶液で洗浄する代わりに水で洗浄することを除いては実施例7と同様にして電極ユニット100を構成する。この電極ユニット100を備える電解水生成装置10を、塩水の流量を2L/分、電極間電圧を6Vとした条件で運転する。実施例8に係る電解水生成装置は、運転開始から5分以内に電解が安定する定常運転状態になる。
《比較例4》
表面張力33mN/mのSPAN20界面活性剤の水溶液を用いる代わりに、表面張力38mN/mの20%エタノール水溶液を用いることを除いては実施例7と同様にして電極ユニットを構成する。この電極ユニット100を備える電解水生成装置10を、塩水の流量を2L/分、電極間電圧を6Vとした条件で運転する。実施例7に係る電解水生成装置は、運転開始から8分以上経過してから、電解が安定する定常運転状態になる。
《実施例9》
図1に示される電解水生成装置10において、厚さ30μmのポリエチレン多孔質膜を、多孔質膜21,22として用いる。多孔質膜21,22以外の構成は、実施例1に係る電解水生成装置の構成と同様である。
上記多孔質膜21,22を、20℃での表面張力が23mN/mの99.5%メタノールに浸漬する。その後、多孔質膜21,22を水で洗浄する。次に、多孔質膜21,22を乾燥させることなく、多孔質膜21,22を用いて電極ユニット100を構成する。この電極ユニット100を備える電解水生成装置10を、同様に、塩水の流量を2L/分、電極間電圧を6Vとした条件で運転する。実施例9に係る電解水生成装置10は、運転開始から2分以内に電解が安定する定常運転状態になる。
図17に示される表は、各実施例、及び比較例に係る電解水生成装置の立ち上がり時間を示す表である。表に示されるように、本実施例に係る電解水生成装置は、5分以内に立ち上がるが、比較例に係る電解水生成装置は、立ち上がりに少なくとも8分以上を要する。
以上、本発明の実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施しうるものであり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
つまり、本実施形態は、電極ユニットの製造方法(ステップS101〜S105)、及び電解水生成装置の製造方法(ステップS101〜S107)を例として提示したものであって、これによって発明の範囲を限定することは意図していない。本発明の構成要件を備えるものは、名称の如何にかかわらず、本発明の範囲に含まれるものである。例えば、本発明の名称は、電極ユニットの製造方法及び電解水生成装置の製造方法であるが、本発明に係る製造方法は、本発明の構成要件を備えるメンテナンスなどの種々の変形を含む。
10 電解水生成装置
11,11A 電解槽
12 塩水タンク
21,22 多孔質膜
23,24 電極
31 循環ポンプ
32 圧力調整バルブ
33 直流電源
35 スペーサ
51 液体
52 水
100 電極ユニット
111,113,115 給水口
112,114,116 排水口
121 流出口
122 流入口
151,152 ケーシング
200 細孔
201 フレーム部
202 格子部
203 ビーム部
S1 中間室
S2 陽極室
S3 陰極室

Claims (10)

  1. 塩化物イオンを含有する電解液を電気分解することにより、次亜塩素酸を含有する電解水を生成する電解水生成装置に用いられ、電極と、塩化物イオンを透過させる多孔質膜とを備える電極ユニットの製造方法であって、
    前記多孔質膜を、表面張力が33mN/m以下のエタノール水溶液、メタノール水溶液、及び界面活性剤の水溶液のいずれかの水溶液に浸漬する工程と、
    前記水溶液に浸漬された前記多孔質膜を水洗いする工程と、
    を含む電極ユニットの製造方法。
  2. 前記多孔質膜は、塩化物イオンを含む水によって水洗いされる請求項1に記載の電極ユニットの製造方法。
  3. 前記多孔質膜は、塩化物イオンを含む水によって水洗いした後、乾燥される請求項1又は2に記載の電極ユニットの製造方法。
  4. 前記多孔質膜を前記水溶液に浸漬する前に、前記多孔質膜に対して、プラズマ処理、電子線処理、及びUVオゾン処理のうちの少なくとも1つを施す工程を含む請求項1乃至のいずれか一項に記載の電極ユニットの製造方法。
  5. 前記多孔質膜を前記水溶液に浸漬する前に、前記多孔質膜を、アルミニウム、ジルコニウム及びチタンのうちの少なくとも1つのアルコキシド溶液に接触させる工程を含む請求項1乃至のいずれか一項に記載の電極ユニットの製造方法。
  6. 前記多孔質膜は、ポリフッ化ビニリデン、及びポリ四フッ化エチレンのうちの少なくとも1つを含有する請求項1乃至のいずれか一項に記載の電極ユニットの製造方法。
  7. 前記多孔質膜は、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウム、ジルコンのうちの少なくとも1つの粒子を含有する請求項1乃至のいずれか一項に記載の電極ユニットの製造方法。
  8. 前記電解液を保持する保持手段を介して、一組の前記電極を相互に対向するように配置する工程と、
    前記電極の間に、前記電解液を保持する保持手段を介して、一組の前記多孔質膜を配置する工程と、
    を含む請求項1乃至のいずれか一項に記載の電極ユニットの製造方法
  9. 請求項1乃至のいずれか一項に記載の電極ユニットの製造方法によって電極ユニットを製造する工程と、
    前記電極ユニットを、電解槽に設置する工程と、
    を含む電解水生成装置の製造方法。
  10. 前記電解水生成装置を予備運転する工程と、
    前記予備運転を行った後に、前記電極ユニットを乾燥させる工程と、
    を含む請求項に記載の電解水生成装置の製造方法。
JP2018505564A 2016-03-18 2016-03-18 電極ユニットの製造方法、及び電解水生成装置の製造方法 Active JP6746681B2 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2016/001608 WO2017158654A1 (ja) 2016-03-18 2016-03-18 電極ユニットの製造方法、及び電解水生成装置の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2017158654A1 JPWO2017158654A1 (ja) 2018-07-12
JP6746681B2 true JP6746681B2 (ja) 2020-08-26

Family

ID=59851549

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018505564A Active JP6746681B2 (ja) 2016-03-18 2016-03-18 電極ユニットの製造方法、及び電解水生成装置の製造方法

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JP6746681B2 (ja)
CN (1) CN109072462B (ja)
WO (1) WO2017158654A1 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6764209B1 (ja) * 2020-02-28 2020-09-30 株式会社アクト 生成装置

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4501793A (en) * 1983-06-17 1985-02-26 Celanese Corporation Surfactant treated polyolefinic microporous materials capable of multiple re-wetting with aqueous solutions
EP0545068A3 (en) * 1991-11-08 1993-12-22 Du Pont Wetting of diaphragms
US5512143A (en) * 1992-04-13 1996-04-30 E. I. Du Pont De Nemours And Company Electrolysis method using polymer additive for membrane cell operation where the polymer additive is ionomeric and added to the catholyte
JP4025582B2 (ja) * 2002-05-28 2007-12-19 旭化成ケミカルズ株式会社 高耐熱性イオン交換膜
JP2012057229A (ja) * 2010-09-10 2012-03-22 Japan Organo Co Ltd 三室型電解水生成装置のスケール防止方法及び三室型電解水生成装置
JP2014012889A (ja) * 2012-06-08 2014-01-23 Nitto Denko Corp イオン透過性隔膜

Also Published As

Publication number Publication date
CN109072462B (zh) 2021-05-18
CN109072462A (zh) 2018-12-21
WO2017158654A1 (ja) 2017-09-21
JPWO2017158654A1 (ja) 2018-07-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6542265B2 (ja) 多孔質隔膜、その製造方法、次亜塩素酸水製造用電極ユニット、及びそれを用いた次亜塩素酸水製造装置
CN106661743B (zh) 电极单元、具备电极单元的电解槽、电解装置、电极单元的电极的制造方法
JP6407963B2 (ja) 電極ユニット、電極ユニットを備える電解槽および電解装置
JP5311245B2 (ja) ガス生成装置およびガス生成方法ならびにそれらを用いた装置および方法
JP6062597B2 (ja) 電解装置、電極ユニットおよび電解水生成方法
CN104418409A (zh) 强碱性(酸性)电解水生成装置
WO2015147142A1 (ja) 水電解方法及び水電解装置
JP2014517148A (ja) 水素ガス発生器
JP6639638B2 (ja) 電解用電極、電極ユニット、及び電解水生成装置
JP6746681B2 (ja) 電極ユニットの製造方法、及び電解水生成装置の製造方法
CN108265312B (zh) 一种次氯酸盐发生器的电解槽
KR20120139515A (ko) 수전해 이온수 발생장치
CN108193226B (zh) 一种复合电极组件
JP6585176B2 (ja) 電極、電極ユニット、及び電解装置
JP6408033B2 (ja) 電極ユニットおよびそれを用いた電解装置
JP2018076554A (ja) 陰イオン交換膜、電解セル、及び電解水生成装置
JP6208380B2 (ja) 電解用電極、電極ユニット、及び電解装置
JP2018044229A (ja) 電解セルおよびそれを用いた電解水生成装置および電解セルの製造方法
JP2017170298A (ja) 電解水生成装置
JP2018154909A (ja) 隔膜の製造方法、及びそれを用いた電極ユニットの製造方法
JP2002224674A (ja) 基板洗浄用水の製造装置及び製造方法、それらにより製造された基板洗浄用水、並びに該基板洗浄用水を用いた基板の洗浄方法
KR102025604B1 (ko) 막-전극 복합체의 제조 방법
JP2020506051A (ja) 電気分解モジュール、これを含む電気分解水生成装置及び電気分解水生成装置の運転方法
JP2019214777A (ja) 亜塩素酸を含む水性液体の製造装置
JP2015136655A (ja) 水溶液のpHを変化させる方法および装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180215

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190326

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20190524

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190530

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190910

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20191111

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191115

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200218

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200408

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20200707

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20200805

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6746681

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151