JP2017170298A - 電解水生成装置 - Google Patents

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Hiroyuki Hasebe
裕之 長谷部
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修 小野
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Makoto Saito
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川野 浩一郎
Koichiro Kawano
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Abstract

【課題】被電解水の流れを制御して、電解水生成装置の生産性を向上する。【解決手段】本実施形態に係る電解水生成装置は、電解質を含んだ水を電気分解することで、少なくとも次亜塩素酸を含有する酸性水を生成する電解水生成装置であって、イオンを透過する膜と、膜によって区画される電極室と、電極室に、膜の一側の面に沿って配置され、膜に通じる開口が形成される電極と、電極に面し、電極に沿って被電解水を流すための流路と、流路の内部で、流路に交差する方向へ突出する複数の突出部と、を備える。【選択図】図4

Description

本発明は、電解水生成装置に関する。
塩化ナトリウムなどの電解質を添加した水に通電すると、陽極側に酸性水が生成され、陰極側にアルカリ性水が生成される。陽極側に生成される酸性水は、次亜塩素酸を含み殺菌作用を有している。このため、酸性水は、消毒や殺菌に使用される。また、近年では、脱臭手段としての利用が検討されている。
一方、陰極側に生成されるアルカリ性水は、水酸化ナトリウムを含んでいる。アルカリ性水は、水酸化ナトリウムの濃度が高い場合には、脱脂作用を発揮する。このため、アルカリ性水は、業務用の食器洗浄機や洗濯機などで利用される。また、低濃度のアルカリ性水は、健康維持に効果があることが認められており、家庭用の電解水生成装置も販売されるに至っている。
電解水生成装置において、投入された電力のすべてが次亜塩素酸の生成に費やされるとすれば、所望の濃度の次亜塩素酸を得るために必要な電力を理論上演算することができる。しかしながら、実際には、次亜塩素酸などが生成される反応と同時に、陽極室の原水に含まれる水酸イオンOHから酸素が生成される反応が、競争反応として生じる。この競争反応が生じると、投入電力の一部が競争反応に費やされる。このため、電解水生成装置では、所望の濃度の次亜塩素酸を得るために、理論上の電力以上の電力が必要になる。
上記競争反応の割合が増加すると、電解水生成装置での消費電力が増加し、省エネに反するとともに装置のランニングコストも増加する。また、電解水生成装置に大型の電源が必要になる。電源は、電解水生成装置の原価において大きな比重を占めている。このため電解水生成装置の製造コストが増加する。更には、電解槽での電流が大きくなるため電解槽が大型化し、それに伴いポンプ等の補機類の大型化も招く。その結果、装置が大型化するとともに、その製造コストが増大する。
そこで、競争反応を抑制し、所望の反応を促進するための技術が種々提案されている。しかしながら、従来の技術では、所望の反応を促進させることはできても、その程度は限定的である。また、多量の液体を処理することが困難であり、電解水生成装置の生産性が損なわれることが考えられる。
特開2006−124750号公報
本発明は、上述の事情の下になされたもので、電解槽での液体の流れを制御して、電解水生成装置の生産性を向上することを課題とする。
上記課題を解決するため、本実施形態に係る電解水生成装置は、電解質を含んだ水を電気分解することで、少なくとも次亜塩素酸を含有する酸性水を生成する電解水生成装置であって、イオンを透過する膜と、膜によって区画される電極室と、電極室に、膜の一側の面に沿って配置され、膜に通じる開口が形成される電極と、電極に面し、電極に沿って被電解水を流すための流路と、流路の内部で、流路に交差する方向へ突出する複数の突出部と、を備える。
本実施形態に係る電解水生成装置の概略構成を示す図である。 電解槽の斜視図である。 電解槽の展開斜視図である。 ユニットの展開斜視図である。 ユニットのYZ断面を示す図である。 ベースの平面図である。 従来型電解水生成装置のユニットを構成するベースの斜視図である。 シミュレーションによって算出された塩素イオンの濃度分布を示す図である。 シミュレーションによって算出された次亜塩素酸の濃度分布を示す図である。 シミュレーション結果を説明するための図である。 シミュレーション結果を説明するための図である。 電極の斜視図である。 電極の斜視図である。 図12に係る電極のAA断面を示す図である 図13に係る電極のBB断面を示す図である 比較例に係る電解水生成装置を説明するための図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。実施形態の説明にあたっては、相互に直交するX軸、Y軸、Z軸からなる直交座標系を適宜用いる。
《装置構成》
図1は、本実施形態に係る電解水生成装置10の概略構成を示す図である。電解水生成装置10は、塩水を電気分解することにより、酸性の次亜塩素酸を含む酸性水と、アルカリ性の水酸化ナトリウムを含むアルカリ性水と、を生成する装置である。
図1に示されるように、電解水生成装置10は、電解槽11、塩水タンク12、循環ポンプ31、圧力調整バルブ32、直流電源33を備えている。
電解槽11は、樹脂などからなる容体である。電解槽11の内部は、1組の隔膜21,22によって、中間室S1,陽極室S2,陰極室S3に区分されている。隔膜21は、例えば塩素イオンClなどの陰イオンを通過させる性質を有する陰イオン交換膜である。また、隔膜22は、例えばナトリウムイオンNaなどの陽イオンを通過させる性質を有する陽イオン交換膜である。
陰イオン交換膜としては、アストム社のネオセプタ(登録商標)、AGCエンジニアリング社のセレミオン(登録商標)などを用いることができる。陽イオン交換膜としては、例えば、イーアイデュポン社のNAFION(登録商標)112,115,117や、旭硝子株式会社のフレミオン(登録商標)、旭化成株式会社のACIPLEX(登録商標)などを用いることができる。
また、隔膜21,22の双方、或いは一方に、多孔質膜を用いることもできる。多孔質膜としては、ポリオレフィンやフッ素化合物のような化学的に安定な有機高分子材料薄膜に、微多孔を形成して得られる有機微多孔膜や、無機酸化物多孔質膜などを用いることができる。無機酸化物としては種々のものを用いることができる。例えば、酸化チタン、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化ニオブ、酸化タンタル、酸化ニッケルを用いることができる。特に、酸化チタン、酸化ケイ素、酸化アルミニウムを用いることが好ましい。その他の多孔質膜としては、塩素、フッ素系のハロゲン化高分子を有する多孔質ポリマー等を用いることもできる。
中間室S1は、2つの隔膜21,22によって挟まれる空間である。中間室S1は、塩化ナトリウム(NaCl)を電解質とする水が充填される。中間室S1は、電解槽11に設けられる給水口111と排水口112を介して、外部空間と通じている。
陽極室S2は、隔膜21を介して、中間室S1に隣接する空間である。陽極室S2には、酸性水を生成するための電極23が配置される。陽極室S2は、電解槽11に設けられる給水口113と排水口114を介して、外部空間と通じている。
また、陰極室S3は、隔膜22を介して、中間室S1に隣接する空間である。陰極室S3は、アルカリ性水を生成するための電極24が配置される。陰極室S3は、電解槽11に設けられる給水口115と排水口116を介して、外部空間と通じている。
陽極となる電極23は、例えば、チタン(Ti)、ステンレス鋼(SUS)、クロム(Cr)、ニッケル(Ni)、アルミニウム(Al)、或いはこれらの合金からなる。電極23は、例えば、長方形板状に整形され、複数の貫通孔が形成されるパンチングメタルから構成される。
貫通孔は、開口径が一定のストレート孔である。なお、電極23の貫通孔は、一側の面と他側の面とで径が異なるテーパー形状に整形されていてもよく、内壁面が曲面になるように整形されていてもよい。貫通孔の形状は、矩形、円形、楕円形など、任意の形状とすることができる。貫通孔は、マトリクス状、或いはハニカム状に規則的に配列されていてもよく、不規則に配列されていてもよい。
電解反応を効率よく促進させる観点から、電極23の表面には、例えば、白金(Pt)などの貴金属触媒や、酸化イリジウムなどの酸化物触媒が添着されている。
陰極となる電極24も、電極23と同様に構成されている。陰極となる電極24では、触媒を添着させることなく、チタンやステンレス鋼などの耐食性を有する金属を、そのまま用いることもできる。電極24には、貴金属触媒として白金を用いてもよい。
陽極室S2、及び陰極室S3には、給水口113,115から、原水が供給される。原水としては、例えば、水道水、井戸水等を用いることができる。陽極室S2,及び陰極室S3に供給される原水は、炭酸カルシウムを主成分とするスケールの堆積を防止する観点から、アルカリ成分が低減された軟水を用いることが好ましい。この種の軟水は、例えば、イオン交換樹脂を利用した軟水器を用いることで、生成することができる。
塩水タンク12は、塩水を貯留するタンクである。塩水タンク12には、電解槽11との間で塩水を循環させるための流出口121と流入口122が設けられている。
塩水としては、例えば、水(HO)に、電解質として塩化ナトリウム(NaCl)を加えることにより生成される塩水、或いは、水に、塩素を含む塩化カリウム(KCl)などの塩を加えることにより生成される塩水が用いられる。塩水の濃度は特に制限されるものではないが、電解時の安定性を考慮すると、ある程度濃度が高い方が好ましい。塩水として飽和塩化ナトリウムを用いることで、塩水の濃度を一定に維持することが容易になる。
圧力調整バルブ32は、中間室S1の排水口112と塩水タンク12の流入口122とにわたって敷設される管路に設けられている。
循環ポンプ31は、塩水タンク12の流出口121と中間室S1の給水口111にわたって敷設される管路に設けられている。循環ポンプ31は、塩水タンク12の塩水を、電解槽11の中間室S1に供給する。これにより、塩水が、電解槽11の中間室S1と塩水タンク12の間を循環する。圧力調整バルブ32によって、中間室S1と塩水タンク12の間を循環する塩水の流量が調整される。
直流電源33は、電極23と電極24に電圧を印加する。電解水生成装置10では、電極23が陽極で、電極24が陰極になるように、それぞれの電極23,24に電圧が印加される。
図2は、電解槽11の斜視図である。また、図3は、電解槽11の展開斜視図である。図2及び図3に示されるように、本実施形態に係る電解槽11は、3つのユニットU1,U2,U3から構成される。
図3に示されるように、ユニットU1は、例えば樹脂からなる矩形枠状の部材であり、内部空間は中間室S1となる。ユニットU1の+X側の面には内部空間に通じる給水口111が設けられ、−X側の面には内部空間に通じる排水口112が設けられている。給水口111と排水口112を介して、塩水がユニットU1の内部空間を循環する。
なお、ユニットU1の内部空間には、例えば塩水を保持する多孔体などを配置してもよい。また、ユニットU1の内部空間に、蛇行する流路や、複数に分岐する流路などを形成してもよい。
図4は、ユニットU2の展開斜視図である。図4に示されるように、ユニットU2は、ベース50、電極23、不織布41、隔膜21を備えている。
ベース50は、上方(+Z側)が開口した容体である。ベース50の内部空間は陽極室S2となる。図5は、ユニットU2のYZ断面を示す図である。また、図6は、ベース50の平面図である。図5及び図6に示されるように、ベース50に設けられた内部空間のY軸方向両端側には、X軸方向を長手方向とする流路52A,52Bが設けられている。流路52A,52Bは、YZ断面がU字状に整形され、被電解水が通水されたときの圧損を低下させる観点から表面が平滑に仕上げられている。図6に示されるように、ベース50の+X側の面に設けられた給水口113は、流路52Aに通じている。また、排水口114は、流路52Bに通じている。
図4及び図6に示されるように、流路52A,52Bの間には、6つの流路壁53が設けられている。流路壁53は、長手方向をY軸方向とする長方形に整形され、X軸方向へ等間隔に配置されている。流路壁53によって、流路52A,52Bの間の空間が7つの小空間に区分される。各小空間は、塩水をY軸方向へ流す流路P1〜P7として機能する。流路P1〜P7を流れる被電解水の圧損を低下させる観点から、流路壁53やベース50の低壁面は平滑に仕上げられている。
図4及び図6に示されるように、流路P1〜P7それぞれには、Y軸に沿って5つの突出部54が等間隔に設けられている。突出部54は、例えば長手方向をX軸方向とする長方形状に整形され、下面(−Z側端)がベース50の底壁面に固定され、側面の一方が流路壁53に固定されている。突出部54の高さ(Z軸方向の寸法)は、流路壁53の高さの約70%程度になっている。また、突出部54のXZ断面の面積は、流路P1〜P7のXZ断面の面積の30%以上で80%以下である。
各流路P1〜P7の突出部54は、隣接する突出部54同士がX軸方向へオフセットした状態で配置されている。このため、流路P1〜P7を流れる被電解水は、図6の矢印に示されるように、流路P1〜P7をジグザグに流れる。また、突出部54は、流路壁53よりも低くなるように設けられている。このため、図5の矢印に示されるように、流路P1〜P7を流れる被電解水の一部は、突出部54の上方(+Z側)を流れる。
図4に示されるように、ベース50の上面側には、内部空間に沿った段部51が形成されている。図5に示されるように、段部51と流路壁53の上面は同一平面内に位置する。電極23,不織布41,隔膜21は、段部51の上面と流路壁53の上面によって支持される。
電極23は、チタンを素材とする。図4に示されるように、電極23には、マトリクス状に配置される複数の円形の開口23aが形成されている。開口23aの直径は約3mmである。電極23の表面には、酸化イリジウムなどの酸化物触媒が添着されている。
不織布41は、例えばガラス繊維、アラミド繊維、ポリオレフィン繊維などを素材とする不織布である。不織布41としては、例えば厚さが約100μm程度のものを用いる。
隔膜21としては、例えばユアサメンブレンシステム社製の品番がY−9211Tである多孔質膜を用いる。
電極23,不織布41,隔膜21は、ベース50の段部51とX軸方向及びY軸方向の寸法が等しくなるように整形されている。図5に示されるように、電極23,不織布41,隔膜21は、順番にベース50の段部51及び流路壁53の上面に配置される。これにより、ベース50と隔膜21によって区画される陽極室S2が規定される。また、突出部54と電極23の間にはクリアランスが形成される。
ユニットU2では、図6に示されるように、給水口113から供給される被電解水は、流路52Aを介して、各流路P1〜P7に至る。被電解水は、流路P1〜P7を蛇行しながら流れた後、流路52Bを介して排水口114に至り外部へ排出される。
図3に戻り、ユニットU3も、ユニットU2と同等の構成を有している。ユニットU3に用いられる電極24の表面には、例えば白金が貴金属触媒として添着されている。
上述のように構成されるユニットU1,U2,U3は、ユニットU1に対してユニットU2,U3がネジなどによって固定されることで一体化される。これにより、図2に示される電解槽11が組み立てられる。
《装置動作》
次に、上述のように構成される電解水生成装置10の動作について説明する。電解水生成装置10では、循環ポンプ31が運転されると、塩水タンク12の塩水が、電解槽11の中間室S1に供給される。そして、中間室S1に塩水が一定量蓄えられると、中間室S1からの塩水が、圧力調整バルブ32を介して、塩水タンク12に戻る。これにより、中間室S1と塩水タンク12との間で塩水が循環し、中間室S1に一定濃度の塩水が蓄えられた状態になる。また、陽極室S2及び陰極室S3には、所定の流量で原水が供給される。
陽極室S2及び陰極室S3に原水が供給されると、直流電源33によって、電極23,24に電圧が印加される。これにより、電極23と電極24の間にある中間室S1から、塩水中の塩素イオンClが、隔膜21を通過して、陽極室S2へ移動する。陽極室S2へ移動した、塩素イオンClは酸化されるとともに、陽極室S2の水(H0)と反応する。これにより、次式(1)に示されるように、陽極室S2では、次亜塩素酸と塩酸を含有し、酸性を呈する酸性水が生成される。
2Cl+H0→HClO+HCl+2e …(1)
中間室S1からは、ナトリウムイオンNaが、隔膜22を通過して、陰極室S3へ移動する。陰極室S3へ移動したナトリウムイオンNaは、陰極室S3の水酸イオンOHと反応する。これにより、水酸化ナトリウムが生成される。また、陰極室S3では、水酸イオンOHの対イオンである水素イオンHが還元されて水素ガスが生成される。次式(2)に示されるように、陰極室S3では、水酸化ナトリウムを含有し、アルカリ性を呈するアルカリ性水と、水素ガスが生成される。
2Na+2e+2H0→2NaOH+H …(2)
陽極室S2に生成される酸性水は、陽極室S2に通じる排水口114から回収される。また、陰極室S3に生成されるアルカリ性水は、陰極室S3に通じる排水口116から回収される。
一般に電解水生成装置の陽極室では、上記式(1)で示される反応の他に、次式(3)で示される競争反応が起こる。このため、電解槽に供給される電流のうちの一部は、式(3)に示される酸素の発生に費やされ、次亜塩素酸の生成に利用される電流の割合が減ってしまう。この場合には、電解水生成装置での電流効率が低下し、結果的に酸性水の生産性が低下してしまう。
4OH→2HO+O+4e …(3)
しかしながら、本実施形態に係る電解水生成装置10では、式(3)に示される競争反応が抑制されるため、電流効率が低下することがなく、結果的に酸性水の生産性を向上させることができる。以下、本実施形態に係る電解水生成装置10での効果について説明する。
本願発明者らは、電解時に電流効率が低下する原因を解明するため、シミュレーションを用いながら、従来の電解水生成装置を構成する電解槽の電極近傍の挙動の解析を実施した。
図7は、従来型電解水生成装置のユニットU2,U3を構成するベース500の斜視図である。図4及び図7を参照するとわかるように、従来型電解水生成装置は、ユニットU2,U3を構成するベース500において、流路壁53によって規定される流路P1〜P7に突出部54が存在しない点で、電解水生成装置10と相違している。
解析時には、従来型電解水生成装置を運転して、中間室S1に飽和食塩水を供給するとともに、陽極室S2と陰極室S3に原水を供給して、電極23,24に通電した。この状態で、陽極室S2で生成される次亜塩素酸の量を測定した。従来型電解水生成装置によって生成された酸性水の次亜塩素酸濃度に基づいて、電流効率を算出した。その結果、電流効率は66%であった。
また、シミュレーションにより、塩素イオン及び次亜塩素酸の濃度分布を算出した。図8は、シミュレーションによって算出された塩素イオンの電極近傍での濃度分布を示す図である。図8では、着色された領域が、塩素イオンが分布する領域を示す。
図8に示されるように隔膜21を通過する塩素イオンClは、不織布41を通過して、陽極として機能する電極23に到達するが、電極23によりそれ以上の進行を阻まれるため、その近傍に滞留する。このため、図8に示されるように、塩素イオンの濃度は、電極23と不織布41の境界で最も高くなった。
また、不織布41を通過した塩素イオンのうち、電極23の開口23aに到達した塩素イオンは、電極23の内部の原水中に拡散する。そして、電極23の表面に沿って流れる原水とともに、開口23aから排出される。その結果、電極23の開口23aの内壁面では、不織布41から離れるにつれて、塩素イオンの濃度が低くなっていく。そのため、電極23の内壁面から一定以上離れたところや、電極23の下面側(−Z側)での電極近傍の塩素イオンの濃度は、ほぼ零になった。
図9は、シミュレーションによって算出された次亜塩素酸の電極近傍での濃度分布を示す図である。図9では、着色された領域が、次亜塩素酸が分布する領域を示す。図9に示されるように、次亜塩素酸の濃度も、塩素イオンとほぼ同等の分布となった。
陽極室S2での、次亜塩素酸の生成反応式は次式(a)〜(c)で示される。
2Cl⇒Cl+2e …(a)
Cl+HO⇔HClO+HCl …(b)
4OH⇒2HO+O+4e …(c)
電極23と不織布41の境界では、塩素イオンの濃度が高い。このため、境界付近では、式(a)に示される反応が主反応となる。そして、式(a)に示される反応により生成された塩素が、式(b)に示される反応によって、次亜塩素酸と塩酸を生成する。
上記式(a)〜(c)のうち式(a)と式(c)が電気化学反応を示す。電極23の電位が同一の場合、式(a)に示される反応の速度と、式(c)に示される反応の速度は、電極(ないしは電極上の触媒)の種類に依存する過電圧と、電極23周辺のイオン濃度と、に大きく依存する。電解水生成装置の陽極用触媒として多用される酸化イリジウムは、酸素発生過電圧に対して塩素発生の過電圧が低い。このため、塩素イオンの濃度と水酸イオンの濃度とが同じであれば、式(a)に示される塩素を発生させる反応が主反応となる。しかしながら、上面がイオン交換膜に対向する電極23の下面側では塩素イオン濃度がほぼ零であると推測される。そのため、電極23の下面側では式(c)に示される反応が主反応となってしまう。その結果、電解槽に供給される電流の一部が酸素の発生に費やされ、結果的に、電解水生成装置10での電流効率が低下することになる。
また、式(b)で示される塩素が次亜塩素酸と塩酸を生成させる反応は、化学平衡反応である。このため、右辺にある次亜塩素酸や塩酸の濃度が高くなると、式(b)に示される反応が抑制される。したがって、電極23と不織布41の境界で、式(a)に示される反応が起きても、境界付近で生成した次亜塩素酸が滞留することによって、次亜塩素酸の濃度が高くなり、式(b)に示される反応が抑制されることが考え得る。また、式(b)で示される反応は、水を消費する反応である。そのため、水が極端に少なくなると、次亜塩素酸の生成が抑制される。以上のような場合には、次亜塩素酸の生成が滞り、結果的に電解水生成装置の生産性が低下してしまう。
電極近傍の塩素イオンや次亜塩素酸の濃度は、電極23の下面側を流れる原水の影響を受ける。そこで、電極23の下面側を流れる原水の水流について、シミュレーションを行った。図10は、当該シミュレーション結果に基づいた図である。本実施形態他に係る電解水生成装置10とは異なり、従来型電解水生成装置のように流路P1〜P7に突出部54が存在しない場合には、流路P1〜P7を流れる原水は、矢印に示されるような層流となり、電極23の開口23aに流れこむ成分がほとんど発生しない。
そのため、電極23と不織布41の境界やその近傍の塩素イオン及び次亜塩素酸は、原水の影響を受けることがない。したがって、図8,及び図9に示されるように、塩素イオン、及び次亜塩素酸は、電極23と不織布41の境界やその近傍に滞留することとなる。
上述したように、生産効率が低下する要因は、以下の2つであるといえる。
1)電極23の下面側で塩素イオンの濃度が低くなってしまい、電極23の下面側では式(c)に示される反応が主反応となってしまうこと。
2)電極23と不織布41の境界付近で生成した次亜塩素酸が滞留して、次亜塩素酸の濃度が高くなると、式(b)に示される反応が抑制されること。
上記2つの要因は、流路P1〜P7を流れる原水に、電極23の開口23aに流れこむ成分がほとんどなく、塩素イオン及び次亜塩素酸が一定の領域に滞留するために生じるものであるといえる。従来型電解水生成装置では、上記要因によって、電流効率が66%程度に留まったものと考えられる。
以上の考察から、電解水生成装置の生産性を向上させるためには、以下の条件が必要になるということがわかる。
A)電極23の下面側に塩素イオンを導いて、電極23の下面側での式(a)に示される反応を促進し、競争反応である式(c)に示される反応を抑制する。
B)電極23と不織布41の境界付近に滞留する次亜塩素酸を速やかに拡散させ、式(b)に示される平衡反応を促進する。
発明者等は、流路P1〜P7を流れる原水を電極23の開口23aに導くことで、上記A),B)の条件を満たすことができることを見いだした。例えば、原水を電極23の開口23aに導くと、電極23の上面や開口23aの内壁面の塩素イオンが、原水の流れに沿って電極23の下面側に移動する。また、電極23の上面や開口23aの内壁面の次亜塩素酸は、原水の流れによって排出される。このため、上記A),B)の条件が満たされる。
そこで、本実施形態に係る電解水生成装置10では、例えば図4乃至図6に示されるように、原水の流路P1〜P7に、流路と直交する方向に突出する複数の突出部54が設けられている。発明者等は、電解水生成装置10における電極23の下面側を流れる原水の水流について、シミュレーションを行った。シミュレーションでは、突出部54の幅(X軸方向の寸法)を、流路P1〜P7の幅の半分とした。また、突出部54の高さ(Z軸方向の寸法)を、流路P1〜P7の高さの70%とした。
図11は、当該シミュレーション結果に基づいた図である。図11に示されるように、電解水生成装置10では、突出部54にぶつかった原水が流れを乱される結果、突出部54の上方(+Z側)で、原水の一部が電極23の開口23aに流れ込む。これにより、電極23の下面側に塩素イオンが導かれ、電極23の下面側で式(a)に示される反応が促進される(条件A)。また、電極23と不織布41の境界付近で滞留する次亜塩素酸が速やかに発散され、式(b)に示される反応が促進される(条件B)。したがって、本実施形態に係る電解水生成装置10では、電解槽11での電流効率が向上し、結果として、電解水生成装置の生産性が向上する。
なお、電解水生成装置10では、突出部54が電極23に触れることはないが、突出部54と流路壁53とを同じ高さにして、突出部54を電極23に接触させると、突出部54の近傍で原水の滞留がおこることがシミュレーションから明らかになっている。電解水生成装置10では、突出部54と電極23との間にクリアランスが形成されている。このため、突出部54の近傍での原水の滞留が抑制される。
原水の水流を変えることで、電流効率が改善するメカニズムを実験的に確認することは非常に困難であるが、シミュレーションの結果に他の実験等の結果を照らし合わせることで、以下のようなメカニズムが解明された。なお、電極の第1面は隔膜に対向する電極の上面であり、第2面は第1面とは反対側の電極の下面である。
(1)電極の開口の中に流れ込んだ原水の水流が隔膜を介して開口に浸透してきた塩素イオンを溶解させる。
(2)塩素イオンを溶解した原水が電極の開口から、電極の第2面側へ流れ出す。
(3)電極の第2面側へ流れ出した原水中の塩素イオンが電極の第2面側の塩素イオン濃度を増加させる。
(4)電極の第2面側の塩素イオン濃度が増加したことにより、従来は酸素発生が主反応であった電極の第2面側で塩素生成反応が進行する。
(5)電極の第2面側で生成した塩素が原水と反応し次亜塩素酸を生成する。
(6)電極の開口の中に流れ込んだ原水の水流が電極の第1面近傍の次亜塩素酸を電極近傍から流し出す。
(7)電極の第1面近傍の次亜塩素酸が流しだされたことにより、電極の第1面近傍の次亜塩素酸濃度が低下し、次亜塩素酸を生成する平衡反応が進行する。
上記(1)〜(5)のメカニズムによって電極の第2面側での酸素の発生を抑制するとともに、(6)、(7)のメカニズムで電極の第1面側での次亜塩素酸の生成を円滑にすることができる。これらの相乗効果により、電解時の電流効率が改善する。
次に、本実施形態の効果を示す実施例について説明する。
《実施例1》
図1に示される電解水生成装置10を用意した。そして、流路P1〜P7の幅(X軸方向の寸法)を10mm、深さ(Z軸方向の寸法)を6mmとした。また、突出部54の幅を5mm、高さを4.2mmとした。電極23としては、酸化インジウムを担持したチタン製のパンチドメタルを用いた。電極23の開口23aの直径は3mmとした。隔膜21としては、ユアサメンブレンシステム社製の品番がY−9211Tである多孔質膜を用いた。不織布41としては厚さ100μmのポリオレフィン製のものを用いた。
次に、電解水生成装置10を運転して次亜塩素酸の量を測定した。その結果、生成した次亜塩素酸の量に基づいて算出された電流効率は93%であった。
《比較例1》
図7に示されるように、流路P1〜P7に突出部54が形成されていないベース500を備える電解水生成装置を用意した。比較例1に係る電解水生成装置は、流路P1〜P7に突出部がない点を除き、流路P1〜P7の幅、電極23、隔膜や不織布の仕様などは、実施例1に係る電解水生成装置と同等である。
この電解水生成装置を運転して次亜塩素酸の量を測定し、生成した次亜塩素酸の量に基づいて電流効率を算出した。本電解水生成装置では、電流効率が66%であった。
《比較例2》
上記実施例1、比較例1においては、電極23として直径3mmの丸穴を多数形成したパンチングメタルを用いた。電極23としては、エッチング技術により複雑な開口が形成された電極を用いることができる。エッチング技術により開口を形成することで、陽極近傍の塩素イオンの滞留状況や、生成した次亜塩素酸の流出状況が、パンチングメタルからなる電極のそれとは大きく異なってくる。
本比較例2では、以下記述する形状のエッチングを施した電極を作成し、比較例1で説明した試験と同等の試験を行った。図12及び図13は、電極100の斜視図である。電極100は、厚さが0.5mm程度で、Y軸方向を長手方向とする長方形板状に整形されている。電極100は、枠状のフレーム部101と、Y軸方向を長手方向とする複数の格子部102と、X軸方向を長手方向とするビーム部103の3部分からなる。
格子部102とビーム部103は、フレーム部101に規定される空間に、相互に交差するように設けられている。電極100では、格子部102は、フレーム部101に規定される空間に、Y軸に平行になるように張り渡されている。また、ビーム部103は、フレーム部101に規定される空間に、X軸に平行になるように張り渡されている。
図14は、図12における電極100のAA断面を示す図である。図14に示されるように、格子部102は、ピッチP1が0.5mmとなるように、X軸に沿って等間隔に配列されている。また、格子部102は、厚さD1が0.1〜0.2mmで、断面が台形になるように整形されている。そのため、格子部102に挟まれる開口部は、+Z側のX軸方向の寸法W1が0.4mmであり、−Z側のX軸方向の寸法W2が0.2mmとなっている。
図15は、図13における電極100のBB断面を示す図である。図15に示されるように、ビーム部103は、ピッチP2が2.4mmとなるように、Y軸に沿って等間隔に配列されている。また、ビーム部103は、厚さD2が0.3〜0.4mmで、断面が台形になるように整形されている。そのため、ビーム部103に挟まれる開口部は、−Z側のY軸方向の寸法W3が2.4mmであり、+Z側のY軸方向の寸法W4が1.8mmとなっている。
上述のように構成される電極100は、例えば、チタンからなる金属板の両面に、エッチング処理を施した後、触媒として酸化イリジウムを担持させることにより製造することができる。そのため、フレーム部101の+Z側の面と、格子部102の+Z側の面は同一面内に位置し、フレーム部101の−Z側の面と、ビーム部103の−Z側の面は同一面内に位置する。
なお、図12及び図13では、10本の格子部102が描かれているが、実際の電極には、数十〜数百の格子部102が形成される。これにより、電極100の+Z側の面の面積A0に対して、格子部102に挟まれる領域の面積A1の割合は約80%となる。電極100は、長手方向が鉛直方向となり、+Z側の面が隔膜に対向するように配置される。
また、図12及び図13では、3本のビーム部103が描かれているが、実際の電極には、数十のビーム部103が形成される。このため、電極100を貫通する開口部の面積A2は、電極100の+Z側の面の面積A0の16%程度となっている。電極100では、面積A1に対する面積A2の割合が50%以下であることが好ましい。
格子部102、ビーム部103の断面形状は、台形に限らず、矩形状、半円形状、楕円形上、円弧形状等、任意の形状とすることができる。また、格子部102、ビーム部103は、交差していればよく、必ずしも直交していなくてもよい。
このように作成された電極100を、図16を参照するとわかるように、流路P1〜P7に突出部が形成されていないベース500に取り付けて、ユニットU2を構成した。なお、不織布41,隔膜21は、実施例1と同等のものである。
上記ユニットU2を備える電解水生成装置を運転して次亜塩素酸の量を測定し、生成した次亜塩素酸の量に基づいて電流効率を算出した。本電解水生成装置では、電流効率が78%であった。エッチングにより開口を形成した電極では、開口周囲での塩素イオンや次亜塩素酸の滞留が少なくなるため、比較例1の電極に比べて、電流効率が向上した。
《実施例2》
実施例2に係る電解水生成装置10は、図4に示される電極23に代えて、図16に示される電極100を備えている。流路P1〜P7の幅、電極23、隔膜、不織布の仕様などは、実施例1に係る電解水生成装置と同等である。
上記電解水生成装置を運転して次亜塩素酸の量を測定し、生成した次亜塩素酸の量に基づいて電流効率を算出した。本電解水生成装置では、電流効率が95%であった。
次表1は、上記実施例、及び比較例での電流効率を示す。電極23の開口23aが、円形のパンチング孔である場合には、流路に設けられた突出部によって、電流効率が27%程度改善されることがわかる。また、電極23の開口23aが、エッチングにより形成された格子形状である場合には、流路に設けられた突出部によって、電流効率が17%程度改善されることがわかる。電極に形成される開口の形状により、電流効率の改善率は上下するが、いずれの電極形状においても、流路に突出部を設けた場合には改善効果が期待できることが確認された。
Figure 2017170298
以上、実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態によって限定されるものではない。例えば、上記実施形態では、図6に示されるように、突出部54が、交互にオフセットしている場合について説明した。突出部54の配置は限定されるものではなく、例えばランダムに配置されていてもよい。
また、突出部54は、流路と直交する方向に突出している必要はなく、流路と交差していれば任意の方向に突出していてもよい。
上記実施形態では、ベース50に7つの流路P1〜P7が形成される場合について説明したが、これに限らず、ベース50に形成される流路は、6つ以下或いは8つ以上であってもよい。同様に、流路に形成される突出部54は、4つ以下或いは6つ以上であってもよい。
上記実施形態では、電解水生成装置10が、中間室S1,陽極室S2,陰極室S3を備える3室型の装置であることとした。これに限らず、電解水生成装置10は、例えば中間室を持たない2室型の装置であってもよい。
上記実施形態では、電極と隔膜の間に不織布を配置したが、不織布を配置することなく電解槽を構成してもよい。
電解水生成装置10の電解槽11の大きさは、電解水生成装置10の用途や仕様目的に応じて決定することができる。一般に、5〜10L/分程度の電解水生成能力を有する3室型電解槽を用いた電解水生成装置の電流効率は50〜70%程度であり、投入された電力の半分近くが無駄になっている。この無駄をなくすため、陽極の酸素発生過電圧を大きくして酸素の発生を抑制したり、陽極と隔膜の距離をできるだけ近づけるために膜電極構成体を採用したり、電極の電流密度を最適化したりと、多くの手法が検討されてきている。しかしながら、いずれの手法によっても、電流効率の大幅な改善にはつながっていないのが現状である。本実施形態に係る電解水生成装置は、上述のとおり電流効率を大幅に改善することができる。
なお、陰極での反応は水素生成反応のみのため、次亜塩素酸の生成電流効率には影響しない。このため、陰極室の構成については任意に決定することができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施しうるものであり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
10 電解水生成装置
11 電解槽
12 塩水タンク
21,22 隔膜
23,24 電極
23a 開口
31 循環ポンプ
32 圧力調整バルブ
33 直流電源
41 不織布
50,500 ベース
51 段部
52A,52B 流路
53 流路壁
54 突出部
100 電極
101 フレーム部
102 格子部
103 ビーム部
111,113,115 給水口
112,114,116 排水口
121 流出口
122 流入口
P1〜P7 流路
S1 中間室
S2 陽極室
S3 陰極室
U1〜U3 ユニット

Claims (9)

  1. 電解質を含んだ水を電気分解することで、少なくとも次亜塩素酸を含有する酸性水を生成する電解水生成装置であって、
    イオンを透過する膜と、
    前記膜によって区画される電極室と、
    前記電極室に、前記膜の一側の面に沿って配置され、前記膜に通じる開口が形成される電極と、
    前記電極に面し、前記電極に沿って被電解水を流すための流路と、
    前記流路の内部で、前記流路に交差する方向へ突出する複数の突出部と、
    を備える電解水生成装置。
  2. 前記突出部は、
    前記流路の前記電極に対向する面から前記電極に向かって突出する請求項1に記載の電解水生成装置。
  3. 前記電極と前記突出部の間には、前記被電解水が流れるクリアランスが形成される請求項1又は2に記載の電解水生成装置。
  4. 隣接する前記突出部の位置は、前記流路に直交し、前記電極に平行な方向へオフセットしている請求項1乃至3のいずれか一項に記載の電解水生成装置。
  5. 前記流路の断面積に対する、前記流路に直交する面での前記突出部の断面積の割合が30%以上で80%以下である請求項1乃至4のいずれか一項に記載の電解水生成装置。
  6. 一対の前記電極と、
    前記電極がそれぞれ配置される2つの前記電極室と、
    前記電極室それぞれに、前記膜を介して隣接し、電解質を含む水溶液が供給される中間室と、
    を備える請求項1乃至5のいずれか一項に記載の電解水生成装置。
  7. 前記電解質は、塩化ナトリウムである請求項6に記載の電解水生成装置。
  8. 前記膜は、微多孔膜である請求項1乃至7のいずれか一項に記載の電解水生成装置。
  9. 前記電極には、エッチングにより形成される複数の前記開口が設けられる請求項1乃至8のいずれか一項に記載の電解水生成装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2023095572A1 (ja) * 2021-11-26 2023-06-01 パナソニックIpマネジメント株式会社 次亜塩素酸水処理装置及びこれを用いた空間除菌システム

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