JP5894787B2 - 電解水の製造装置 - Google Patents

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Description

本発明は、電解水の製造装置及び製造方法に関するものであり、特に、大容量の電解水を製造するための電解水の製造装置及び製造方法に関する。
一般的な電解水の製造装置は、殺菌効果を示す酸性の電解水を得ることを目的として用いられており、主に医療分野や農業分野等に利用されている。酸性の電解水は、次亜塩素酸を成分としたものであり、例えば、三室型電解槽で製造される。
この三室型電解槽は、特許文献1に開示されているように陽極室と陰極室及び中間室とから構成されており、陽極室と陰極室には原水を通水させ、中間室には電解質水溶液(例えば、食塩水)を充填させる。そして、陽極と陰極に直流電圧を負荷させると、中間室に存在する塩化物イオンが電気泳動により陽極室に移動し、陽極での電解反応により次亜塩素酸を含む酸性の電解水が製造される。
特開2000−246249号公報
ところが、従来の電解装置又は特許文献1に示す装置では、図28に示すように、陰極室の陰極に密着して設置されている陽イオン交換膜は、吸水性があり、陰極室に高圧で供給される電解原水や生成される電解水を吸水して膨張してしまう。一方、陰極室に高圧で供給される電解原水は陰極と陽イオン交換膜との間に入り込み、この電解原水の水圧によって膨張した陽イオン交換膜を中間室400側へ押し込み、その結果、陽イオン交換膜が波打つような状態となってしまう。つまり、陽イオン交換膜の全体が歪曲状態となってしまい、波打った部分では、陰極301との距離が生じるために、陽イオン交換膜31を通過した電解イオン物質が、高圧で陰極室300に供給される電解原水によって流されてしまい、電解反応を十分に行うことができなくなってしまうという問題がある。また、陰極301に膨張して歪曲接触した部分が電極発熱で固化して劣化してしまうという問題がある。
さらに、従来の製造装置又は特許文献1に示す装置では、毎分3L程度の電解水の生成能力が限界である。そして、大量の電解水を製造できる装置の具現化が望まれているものの、例えば、毎分10Lの生成能力を有する製造装置の場合には、陽イオン交換膜もそれに合わせた大きさが必要となるため、陽イオン交換膜が大きければ、その分だけ歪曲状態が顕著となり、約70平方ミリ位の大きな隔膜面積では十分な電解反応が行われず、所望の量の電解水を得ることが困難となる。
本発明は係る問題に鑑みてなされたものであり、陽イオン交換膜の歪曲状態による陰極との密着性を補完しつつ、大量の電解水を製造することができる電解水の製造装置及び製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の電解水の製造装置は、陰極と、該陰極に対向して設けられる陽極と、該陰極に対して陽イオンのみを選択的に通過させる隔膜と、を有し、該陽イオンが溶解した電解質水溶液から電解水を製造する電解水の製造装置において、前記隔膜を固定する枠体と、該枠体の前記隔膜を固定する両端部付近に、電解反応中に水分を吸収して膨張によって生じる該隔膜の歪みを吸収させる空間を有する歪み吸収部が設けられている特徴とする。
また、本発明の電解水の製造装置は、前記隔膜は、少なくとも2つ以上に分割されていることを特徴とする。
また、本発明の電解水の製造装置は、前記陰極を収容する陰極室は、前記隔膜ごとに設けられていることを特徴とする。
また、本発明の電解水の製造装置は、陽極と、該陽極に対向して設けられる陰極と、該陽極に対して陰イオンのみを選択的に通過させる第1の隔膜と、該陰極に対して陽イオンのみを選択的に通過させる第2の隔膜と、を有し、該陽イオンおよび陰イオンが溶解した電解質水溶液から電解水を製造する電解水の製造装置において、前記第1の隔膜と前記第2の隔膜とを固定する枠体と、該枠体の前記第1の隔膜と前記第2の隔膜とを固定する両端部付近に、電解反応中に水分を吸収して膨張によって生じる隔膜の歪みを吸収させる空間を有する歪み吸収部が設けられていることを特徴とする。
また、本発明の電解水の製造装置は、前記第2の隔膜は、少なくとも2つ以上に分割されていることを特徴とする。
また、本発明の電解水の製造装置は、前記陰極を収容する陰極室は、前記第2の隔膜ごとに設けられていることを特徴とする。
また、本発明の電解水の製造装置は、前記歪み吸収部は、前記枠体の奥行方向および幅方向に設けられる空間であることを特徴とする。
また、本発明の電解水の製造装置は、陰極と、該陰極に対向して設けられる陽極と、該陰極に対して陽イオンのみを選択的に通過させる隔膜と、を有し、該陽イオンが溶解した電解質水溶液から電解水を製造する電解水の製造装置において、前記隔膜を支持するスペーサと、該スペーサの一方の面に周方向に沿って、電解反応中に水分を吸収して膨張によって生じる該隔膜の歪みを吸収させる空間を有する歪み吸収部が設けられていることを特徴とする。
また、本発明の電解水の製造装置は、前記スペーサの一方の面が複数に区画されており、区画ごとに前記歪み吸収部が設けられていることを特徴とする。
また、本発明は、前記歪み吸収部は、凹状の溝で形成されていることを特徴とする。
また、本発明の電解水の製造装置は、前記陰極と前記隔膜との間には、該隔膜を通過した陽イオンを滞留させるイオン滞留体を配置したことを特徴とする。
また、本発明の電解水の製造装置は、前記陽極と前記第1の隔膜との間および前記陰極と前記第2の隔膜の間に、前記第1の隔膜を通過した陰イオンおよび前記第2の隔膜を通過した陽イオンを滞留させるイオン滞留体を配置したことを特徴とする。
また、本発明の電解水の製造装置は、前記イオン滞留体は、多孔質で含水性を有することを特徴とする。
また、本発明の電解水の製造装置は、前記イオン滞留体は、遮熱性を有することを特徴とする。
また、本発明の電解水の製造装置は、前記イオン滞留体は、天然または合成の含水性のあるスポンジ、含水性のあるガーゼ、含水性のある不織布または含水性のある和紙であることを特徴とする。
また、本発明の電解水の製造装置は、前記イオン滞留体は、前記陽極の陰極に対峙する側、もしくは、前記陽極の両側に配置されていることを特徴とする。
また、本発明の電解水の製造装置は、前記陽極と前記陰極は、前記イオン滞留体で覆われていることを特徴とする。
さらに、本発明の電解水の製造装置は、前記陽極は、表面に酸化処理が施され、前記陰極は、白金メッキが施されていることを特徴とする。
本発明によれば、電解反応中に膨潤して波打った状態の陽イオン交換膜の膨張による歪曲部分を吸収することで陰極との密着性を保持することができる。また、装置を大型化するにあたっては陰極室を複数に区画して設けることで陽イオン交換膜の変形を最小限抑えることができ、電解効率を低下させず、長時間の稼働を可能とすることができる。
第1の実施形態に係る電解水の製造装置の構成を示した断面図である。 中間室の隔壁を示した図である。 図3(a)は、歪み吸収部の構成を示した図であり、図3(b)は、歪み吸収部の作用について示した図である。 本発明の電解水の製造装置の変形例を示した図である。 本発明の電解水の製造装置の変形例を示した図である。 第1の隔膜及び第2の隔膜を示した図である。 電解水の製造装置内でのイオンの挙動を示した図である。 陽極室におけるイオン滞留体の配置を示した組立図である。 陽極室におけるイオン滞留体の配置を示した分解斜視図である。 陰極室におけるイオン滞留体の配置を示した組立図である。 陰極室におけるイオン滞留体の配置を示した分解斜視図である。 陽極室におけるイオンの動きを示した図である。 陽極室における電解原水の動きを示した図である。 陰極室における電解イオン物質の動きを示した図である。 実施例における実験結果を示した表である。 実施例における実験結果を示した表である。 実施例における実験結果を示した表である。 実施例における実験結果を示した表である。 第2の実施形態に係る電解装置の概略構成図である。 図20(a)は、枠体の構成を示した図であり、図20(b)は、枠体に陽イオン交換膜を設置した図である。 図21(a)は、枠体の構成を示した図であり、図21(b)は、枠体に陰極を接地した図である。 陰極室における枠体の配置を示した組立図である。 陰極室における枠体の配置を示した分解斜視図である。 陰極室を上下に区画した電解装置の構成を示した図である。 陰極室を複数に区画した電解装置の構成を示した図である。 歪み吸収部を設けたスペーサの構成を示した図である。 歪み吸収部を設けたスペーサの構成を示した図である。 従来の陰極室における陽イオン交換膜の状態を示した図である。
以下、本発明の好適な実施の形態について図面を参照しながら説明する。
<第1の実施形態>
本実施の形態では、本発明に係る電解水の製造装置を次亜塩素酸の製造の場合に適用した例について示す。なお、本実施の形態では陽極室、中間室、陰極室とからなる三室型の電解装置について説明するが、言うまでもなく、本発明は陽極室、陰極室とからなる二室型の電解装置についても適用することができる。
図1は、電解水の製造装置(以下、「電解装置」という)の模式図である。
図1に示すように、電解装置100は、中央に配設された中間室400の一方の片側に陽極室200が配設され、他方の片側に陰極室300が配設されている。中間室400と陽極室200とは第1の隔膜21で隔てられており、中間室400と陰極室300とは第2の隔膜31で隔てられている。また、中間室400には、スペーサ23,33が電解質水溶液の還流空間を確保するために隙間なく設置されている。そして、陽極室200および陰極室300には、陽極201と陰極301が設けられている。陽極201と第1の隔膜21との間および陰極301と第2の隔膜31との間には、常温の電解原水と電解質水溶液中のイオン(陰イオンおよび陽イオン)を滞留させる含水性の高いイオン滞留体22,32が設けられている。
なお、陽極201、第1の隔膜21、イオン滞留体22は、電解装置100を組み立てる際に陽極室200内に設けられている凸部200aの押圧力によって陽極室200内に保持されている。同様に、陰極301、第2の隔膜31、イオン滞留体32は、陰極室300内の凸部300aの押圧力によって保持されている。
ここで、陽極201と陰極301は、網目状の電極や、多数の孔を有する電極、例えば、1.5mm前後でパンチング加工した電極やハーフパンチング加工した電極などからなる。
パンチング加工した電極の場合、電極面積の20%前後をパンチング穴とし、有効電極面積を80%前後とする。なお、電極の強度を維持するために有効電極面積を50〜80%残すようにパンチング加工するのが好ましい。これにより、イオンがパンチング穴を通過して電極両面に行き来することができ、かつ、パンチング穴の切片付近で電解原水とイオンの接触率が高くなり、効率良く電解反応を行うことができる。
また、ハーフパンチング加工した電極の場合、パンチング穴の部分は爪状として残るため、有効電極面積は100%のままであって、パンチング加工した電極と比べて損失せず、また、爪状として残った電極部分では、接触した電解原水が乱流することで電極の表裏で電解反応をより効率よく行うことができる。
また、電極の材質は公知のものを適用することができる。なお、陽極201および陰極301は、上記に限ることなく、例えば、チタン製やステンレス製の金網を多層にわたって重ねたものや、金属チタンの粒子及び繊維を多孔質状に固めた焼結体でかつ、立体形状で構成される多孔質体の電極から構成しても良い。
なお、陽極201および陰極301には表面に対して酸化処理もしくは白金メッキを行うと良い。
陽極201は、直流電源600のプラス側に接続され、陰極301には直流電源600のマイナス側に接続されている。直流電源600は、その電圧や電流を任意に設定できる構成になっている。例えば、電圧は5〜20ボルト程度の範囲で任意に選択することができ、電流についても3〜26アンペアの範囲で適宜選択して設定することができる。
陽極201と陰極301の大きさは、図では同一の大きさとなっており、電極表面積も同一となっているが、非対称、即ち、電極表面積の大きさを異ならせてもよい。電極表面積の大きさを異ならせることにより、陽極201の電解量又はpH、酸化還元電位(以下、ORP)、残留塩素濃度と陰極301の電解量又はpH、ORP等を変えることができる。また、陽極電極の電極体積と陰極電極の電極体積とを異ならせてもよい。両電極の電極体積を異ならせれば、混合された電解水の酸性度を適宜調整することができる。つまり、陽極201の電極体積は陰極301の電極体積より大きくすると、酸性電解水の発生量がアルカリ性電解水の発生量より多くなるため、酸性度を高めることができる。一方で、陰極301の電極体積を陽極201の電極体積より大きくすると、アルカリ性電解水の発生量が酸性電解水の発生量より多くなるため、アルカリ性の度合いを高めることができる。
電解装置100には、陽極室200に電解原水を給水するための第1の給水口202と、陰極室300に電解原水を給水するための第2の給水口302と、が設けられている。第1の給水口202および第2の給水口302に繋がる流路は、1つの流路が分岐されて構成されている。その流路の分岐したところには、陽極室200および陰極室300への水量の分配を調整するための分配割合調整バルブ700が設けられている。なお、分配割合調整バルブ700には、電解装置100に電解原水を供給する量を調整する供給量調整機能をもたせてもよい。
また、電解装置100には、陽極室200で生成した電解水を吐出させるための第1の吐出口203と、陰極室300で生成した電解水を吐出させるための第2の吐出口303とが設けられている。第1の吐出口203は、吐出される電解水の量を調整する第1の吐出バルブ204を有し、第2の吐出口303は、吐出される電解水の量を調整する第2の吐出バルブ304を有する。
第1の吐出口203および第2の吐出口303は、陽極室200および陰極室300のそれぞれの下部に設けられ、第1の給水口202および第2の給水口302は、陽極室200および陰極室300のそれぞれの上部に設けられている。これにより、各給水口から給水された液体(電解原水)が電極表面に発生する塩素ガス(Cl)の上昇に逆らって上から下へ向かって流れ、流速抵抗の大きな電極内の細孔をくまなく通り、効率良く気液接触させることができる。従って、陽極201で発生する気体(電解質水溶液が塩化ナトリウムや塩化カリウムの場合は塩素)からなる気泡と水との気液接触時間が長くなり、次亜塩素酸への反応を確実に行うことができる。
陽極室200は、縦長であるとよい。具体的には、陽極201と直交する方向の陽極室200の幅よりも陽極室200の高さの方が大きいとよい。その陽極室200の幅に対する陽極室の高さの比(高さ/幅)は、例えば、1.5以上、好ましくは1.5〜5.0であることが望ましい。このような縦長であることにより、陽極室200で発生した上昇する塩素ガス(Cl)が水と接触する時間を長くすることができ、塩素と水との反応を確実に行うことができる。また、陰極室300も同様とするとよい。
中間室400には、供給タンク401からパイプ402を介して供給される電解質水溶液が充填されており、この電解質水溶液に含まれる電解イオン物質を陽極室200および陰極室300に供給する。この電解質水溶液には、例えば、塩化物水溶液(塩化ナトリウム水溶液や塩化カリウム水溶液)を用いる。中間室400を通過した水溶液は供給タンク401に戻され、電解質水溶液として再利用して循環させ、消費した分だけの電解質水溶液を中間室400に補充するようにする。なお、電解質水溶液の濃度は、例えば、電解質の飽和濃度とすることができる。
図2は、中間室の外枠の構成を示す図である。
図に示すように、中間室400を構成する外枠50には、図1に示すスペーサ23,33を配置するための開口部51が中央部に設けられ、その周囲には、複数の連通孔500が設けられている。この連通孔500を通じて陽極室200と陰極室300で生成される電解水が陽極室200と陰極室300との間で双方向に移動することができる。この移動により、電極でのスケール付着を防止することができる。例えば、陽極室200で生成された酸性の電解水を陰極室300に移動させることにより、陰極301にスケールが付着することを防止することができる。
なお、後述するように、外枠50に連通孔500を設けずに、別途、陽極室200と陰極室300とを連通させることも可能である。
また、開口部51の上下には、外枠50の両側に設置される第1の隔膜21と第2の隔膜31とが電解反応中に膨潤した場合に、当該隔膜の歪んだ部分を吸収する開口の歪み吸収部52が設けられている。
図3(a)は、この歪み吸収部の構成を示した模式図であり、図3(b)は、歪み吸収部の作用について示した模式図である。
前述したように、歪み吸収部52は、中間室400を構成する外枠50に設けられており、その開口幅は第1の隔膜21及び第2の隔膜31の幅に合わせた開口幅となっている。そして、図3(a)に示す状態で電解反応を行っていくと、第1の隔膜21及び第2の隔膜31が、電解原水及び生成される電解水を吸収して膨潤して歪みが発生する。図1に示すように、第1の隔膜21は、スペーサ23とイオン滞留体22によって挟まれており、第2の隔膜31は、スペーサ33とイオン滞留体32によって挟まれているため、図3(b)に示すように、この部分で発生する歪みが上下に押しやられ、上下に設けられている歪み吸収部52の開口に吸収される。この歪み吸収部52による歪みの吸収によって、第1の隔膜21と陽極201並びに第2の隔膜31と陰極301との距離が保たれるため、電解効率を低下させることなく、長時間の稼働が可能となる。
図4は、連通孔に代えて連通路を設けた構成を示す図である。
図1と共通する構成については図1と同一の符号を付したので、ここでは重複する説明は省略するが、図4の構成では、中間室400を構成する外枠50の周囲に陽極室200と陰極室300とを連通させる連通孔500を設ける代わりに、別途陽極室200と陰極室300とを管路で連通させる連通路501を設けて連通させるようにしている。連通路501の設置によって陽極室200と陰極室300で生成される電解水が陽極室200と陰極室300との間で双方向に移動することができる。この移動により、電極でのスケール付着を防止することができる。
図5は、電解原水の供給量を調整する開閉バルブを設けた構成を示す図である。
図1と共通する構成については図1と同一の符号を付したので、ここでは重複する説明は省略するが、図に示すように、陽極室200に対して電解原水の供給量を調整する第1の開閉バルブ202aが設けられ、陰極室300に対して電解原水の供給量を調整する第2の開閉バルブ302aが設けられている。これらのバルブの開閉具合によって、電解水(酸性電解水又はアルカリ性電解水)の生成量を調整することができる。また、このように各電極室で生成される電解水の量を調整することによって、上記した連通孔500を介して、pHや酸化還元電位等の調整を行うことが可能となる。
図6は、第1の隔膜21、第2の隔膜31の構成を示す図である。
陽極室200側に配置される第1の隔膜21は、陰イオン透過膜から構成されている。この陰イオン透過膜は、中間室400に供給されている電解質水溶液中の陰イオンのみを選択的に陽極室200側に通過させることができる。第2の隔膜31は、陽イオン透過膜から構成されている。この陽イオン透過膜は、中間室400に供給されている電解質水溶液中の陽イオンのみを選択的に通過させることができる。なお、第1の隔膜21および第2の隔膜31は、公知のものを適用することができる。
図7は、電解装置内での電解原水とイオンの動きを示す図である。
図に示すように、中間室400に供給されている電解質水溶液(食塩水)中の陰イオン(例えば、塩化物イオン)は、第1の隔膜(陰イオン交換膜)21を通過して陽極室200に供給される。また、中間室400に供給されている電解質水溶液(食塩水)中の陽イオン(例えば、ナトリウムイオン)は、第2の隔膜(陽イオン交換膜)31を通過して陰極室300に供給される。
図8および図9は、陽極室200におけるイオン滞留体22の配置を示す図であり、図8は組立図、図9はその分解斜視図である。
図に示すように、イオン滞留体22は、陽極201と第1の隔膜21との間に配置され、中間室400側に向かって、陽極201、イオン滞留体22、第1の隔膜(陰イオン交換膜)21の順で積層した状態で、かつスペーサ23に密着して設置されている。従って、イオン滞留体22は、その一面が陽極201に密着して接触し、他面が第1の隔膜(陰イオン交換膜)21に密着して接触するように設置されている。
図10および図11は、陰極室300におけるイオン滞留体32の配置を示す図であり、図10は組立図、図11はその分解斜視図である。
図に示すように、イオン滞留体32は、陰極301と第2の隔膜(陽イオン交換膜)31との間に配置され、中間室400側に向かって、陰極301、イオン滞留体32、第2の隔膜(陽イオン交換膜)31の順で積層した状態で、かつスペーサ33に密着して設置されている。
なお、イオン滞留体32を陰極301の両側に設置して陰極301全体をイオン滞留体32で覆うことができる。これにより、電解される原水を陰極301両面付近に滞留させることができる。こうすることにより、陰極301両面付近に滞留する原水に対するチャージ量が増加する。原水に対するチャージ量が増加した分だけ、陽イオンに基づくスケールの付着が減少する。結果、連続運転がよりし易くなると共に、陰極301の逆洗浄が不要になるため、産業的な用途においてより有利な電解装置を実現することができる。併せて、陰極301にスケールが成長して第2の隔膜(陽イオン交換膜)31を破損するのを防ぐことができるため、第2の隔膜(陽イオン交換膜)31を保護する役割も果たすことができる。なお、陽極201も陰極301と同様にイオン滞留体32で両面を覆ってもよい。
以上において、イオン滞留体22,32は、多孔質で含水性のある天然または合成のスポンジや、コットンで目を粗く織った柔らかい布で含水性のあるガーゼや、ペーパータオル等の含水性のある不織布や、含水性のある和紙等の紙などのように、所定の厚みを有し、液体を含浸して保持する性能を有するシート状の材料から構成されている。
このイオン滞留体22,32を電極(陽極201および陰極301)と隔膜(第1の隔膜(陰イオン交換膜)21および第2の隔膜(陽イオン交換膜)31)との間に設置することで、各電極室(陽極室200および陰極室300)に供給される電解原水を含水して、電解原水の流れを滞留させることができ、この滞留により、中間室400から移動してくる電解イオン物質を効率良く電解密度の高い電極近傍に供給し各電極室内で電解することができる。従って、電解イオン物質が未電解のまま排出されることを防止することができる。
図12は、陽極室200内における電解イオン物質の動きを示す図である。
図に示すように、中間室400から陽極室200へ電解イオン物質(Cl)が第1の隔膜21を介して移動する。移動してきた電解イオン物質は、第1の隔膜(陰イオン交換膜)21と陽極201の間に設置されているイオン滞留体22内に滞留する。イオン滞留体22内に滞留した電解イオン物質は、イオン滞留体22内で分散し、かつ、次々と電解イオン物質が中間室400から移動してくるので、イオン滞留体22内での電解イオン物質が高濃度の状態が保持され、密着した電解密度の高い電極近傍にイオンを供給することができる。
これにより、陽極201に対して常に電解イオン物質を高濃度で供給することができ、電解反応を効率よく行うことができる。また、陽極201と第1の隔膜(陰イオン交換膜)21の間のイオン濃度が高くなるため、高い電圧をかけてまで稼働させる必要がなく低電圧で装置本体を稼働させることができる。なお、このような効果は、陰極301と第2の隔膜31との間に設置されたイオン滞留体32でも同様である。
図13は、陽極室内に供給される電解原水の動きを示す図である。
図に示すように、陽極室200内に高圧で供給される電解原水は、陽極201の長手方向に沿って(図では電極左側の矢印方向に沿って)電極発熱を除去しながら流れると共に、陽極201の隙間から電解原水が第1の隔膜(陰イオン交換膜)21側にも多少流れ込む。しかし、陽極201と第1の隔膜21の間にイオン滞留体22が設置されているので、第1の隔膜21(陰イオン交換膜)側に流れ込んだ電解原水はイオン滞留体22に含水され、遅い速度で電極内とを通過しながら排出口に流れ出る。このイオン滞留体22付近では流れが遅くなり、電極発熱を奪いながら電極表層部及び電極内部で電解しながら通過し排出口に移動するので、中間室400側から移動してきた電解イオン物質が未電解のまま流されてしまうことを防ぐことができる。
なお、電解反応に伴い陽極201の電源接続部分では70℃近い発熱があるが、上述したように、陽極室200に供給される電解原水は、陽極201の長手方向に沿って発熱した陽極201を冷却しながら流れると共に、陽極201の隙間から第1の隔膜(陰イオン交換膜)21側へ流れ込んだ電解原水はイオン滞留体22に含水されるので、このイオン滞留体22がバッファの機能を果たすこととなり、陽極201での発熱が第1の隔膜(陰イオン交換膜)21に伝わることを防ぐことができる。また、電解原水が陽極室201に供給され続ける限り、イオン滞留体22にも電解原水が含水されるため、陽極201の発熱でイオン滞留体22自体がわずかに熱を帯びることはあっても、第1の隔膜(陰イオン交換膜)21への高温の伝達を防ぐことができる。
図14は、陰極室300内における電解イオン物質の動きを示した図である。
図に示すように、陰極室300に設置された第2の隔膜(陽イオン交換膜)31は、電解反応が進むにつれて供給される電解原水や生成されるアルカリ性電解水を吸水して、膨潤して陰極301の長手方向に対して大きく波打った状態に変形してしまう。即ち、当初は、第2の隔膜(陽イオン交換膜)31が陰極301に対して密着して設置されていたところ、波打った状態に変形することで、陰極301との間に複数の隙間ができてしまう。
そこで、陰極301と第2の隔膜(陽イオン交換膜)31との間に厚みのあるイオン滞留体32を設置することにより、陰極301との間に形成された隙間を補完する。
そして、中間室400に高圧で供給される電解原水がイオン滞留体32に含水し、イオン滞留体32付近において電解原水の流れが遅くなる。一方で、中間室400から移動してくる電解イオン物質は第2の隔膜(陽イオン交換膜)31を通過してイオン滞留体32に滞留する。
これにより、隙間に電解原水が入り込むことを防ぎ、第2の隔膜(陽イオン交換膜)31を通過した電解イオン物質が電解原水とともに流れてしまうことを防ぐことができる。
次に、下記条件に基づいて電解装置100で電解水の生成実験を行った。
・電極(陽極及び陰極)
(穴径が1.5mm前後でパンチング穴加工した電極であって表面に白金メッキ
を施したもの)
・陽イオン透過膜(デュポン製 ナフィオン115CS)
・陰イオン透過膜(アストム社製 AMX)
・イオン滞留体(紙おしぼり)
実験結果を、図15〜図18に示す。
図15〜図18は、上記した条件による電解装置を連続稼働させた結果を示したものである。
テストは、2010年12月10日〜2011年3月4日までの85日間を行った。このうち、初日から31日目までは、電解装置を平均8.2時間稼働させ、32日目から85日目までは、24時間連続稼働させた。
その結果、連続稼働の中で陽極室では、酸性電解水をpH4.1、酸化還元電位(ORP)1100mV、次亜塩素酸濃度60ppmといった一定の品質で生成することができた。一方で、陰極室では、アルカリ性電解水をpH11.6、酸化還元電位(ORP)−200mVといった一定の品質で生成することができた。また、連続稼働中の稼働電圧も12Vと一定の電圧を保持することができた。
これにより、本実施形態に係る電解装置では、12Vといった一定の低電圧で計1551時間もの間、稼働させることができ、一定の品質の電解水を定性的に生成することができた。
また、陽極201の発熱による陰イオン交換膜21の劣化も認められず、陰極301では、スケールの付着を最小限に抑えることができた。
<第2の実施形態>
第2の実施形態に係る電解装置は、大量の電解水を製造することを目的として大型化した装置である。
電解装置を大型化するにあたって、陰極室に設置する第2の隔膜(陽イオン交換膜)も電解装置のサイズに合わせた大きさを必要とするが、上記したように第2の隔膜(陽イオン交換膜)の劣化の問題からすると、第2の隔膜(陽イオン交換膜)が大きければその分だけ波打つ状態も大きくなり、陰極との隙間が大きくなることで、電解効率の低下につながり、大量の電解水の製造を困難とする。
そこで、第2の実施の形態では、第2の隔膜(陽イオン交換膜)が波打った状態になっても電解効率の低下につながらない程度の大きさのものを複数配列することで、大量の電解水を製造することができる電解装置の実現を図ったものである。
以下、図19〜23を参照して説明する。
図19は、第2の実施形態に係る電解装置の概略構成図である。
なお、陽極室200の構成については、図1と構成が共通するため、ここでは重複する説明は省略する。また、図1と同一機能の部分には同一符号をつけて表示したので、これについても重複する説明は省略する。
図に示す電解装置100は、例えば、通常の電解装置で3L/分の電解水の生成能力があるのに対して、10L/分の電解水の生成能力がある大きさである。陰極室300では、スペーサ33とイオン滞留体32との間に設置された枠体31aに上下2段に第2の隔膜(陽イオン交換膜)31を設置し、同様に、枠体301aに陰極301を上下2段に設置している。
図20(a)は、この枠体31aの構成を示した図であり、図20(b)は、枠体31aに第2の隔膜(陽イオン交換膜)31を設置した図である。
図に示すように、枠体31aは、上下に同じ大きさの開口部31bを有する。この開口部31bの大きさは、例えば、50cmであり、この開口部31bに第2の隔膜(陽イオン交換膜)31を設置する。
図21(a)は、陰極を設置するための枠体301aの構成を示した図であり、図21(b)は、枠体301aに陰極301を設置した図である。
図に示すように、枠体301aは、上下に同じ大きさの開口部301bを有する。そして、この開口部301bに陰極301を固定する。枠体301a及び開口部301bは、上記した第2の隔膜(陽イオン交換膜)31を固定するための枠体31a及び開口部31bと同じ大きさである。
なお、枠体301aに設けられている開口部301bは、陰極301を設置した時に、陰極301と枠体31aに設置している第2の隔膜(陽イオン交換膜)31と対峙する位置に設けられている。
図22は、陰極室における枠体の配置構成を示した組立図であり、図23は、その配置構成の分解斜視図である。
図に示すように、第2の隔膜(陽イオン交換膜)31が設置された枠体31aは、イオン滞留体32とスペーサ33との間に配置され、中間室400側に向かって、陰極301が固定された枠体301a、イオン滞留体32、第2の隔膜(陽イオン交換膜)31が固定された枠体31aの順で積層した状態で配置されている。
図24は、第2の実施形態の変形例を示す図であり、陰極室300を上下に区画した電解装置100の構成を示した図である。
図に示すように、陰極室300が上下に区画しており、それぞれが独立した構成になっている。なお、陽極室は区画されておらず、一室の構成である。
陰極室300を上下に区画してそれぞれの陰極室300に電解原水を給水する給水口202と、陰極室300で生成された電解水を吐出するための吐出口203をそれぞれ設けている。このような電解装置の場合、例えば、上記したような50cm程度の第2の隔膜(陽イオン交換膜)31を、上記したように上下に分割して設置し、それに合わせた構成の陰極301を設置することで、区画された陰極室300のそれぞれにおいて、毎分5Lの生成能力を有することができ、上下合わせて毎分10Lの電解水を生成できる電解装置を実現することができる。
図25は、第2の実施形態の更に他の変形例を示す図であり、陰極室300を複数に区画した電解装置100の構成を示した図である。
図に示すように、この電解装置では、陰極室300を上下に4つずつ区画している。この電解装置の場合、それぞれの陰極室300には、例えば、50cm程度の大きさの第2の隔膜(陽イオン交換膜)31を設置し、これに合わせた大きさの陰極301を設置することができる。そして、各陰極室300に対して電解原水を給水するための給水口202と生成される電解水を吐出させるための吐出口203を設けている。これにより、各陰極室300で毎分5Lの電解水の生成能力を有し、1台の電解装置で
5L/分×8(陰極室の数)=40L/分
の電解水の生成能力を有することができる。
なお、いずれの変形例においても、それぞれの第2の隔膜(陽イオン交換膜)を固定する枠体の両端部付近には、電解反応中に水分を吸収して膨張によって生じる隔膜の歪みを吸収させる空間を有する歪み吸収部が設けられていることは言うまでもない。
<第3の実施形態>
第3の実施形態は、歪み吸収部を設けたスペーサの構成について説明する。
図26(a)は、歪み吸収部を有するスペーサの構成を示した正面図であり、図26(b)は、AA断面を示した断面図である。
図示するように、歪み吸収部33aはスペーサ33の陰極室300側の面に形成されている。この歪み吸収部33aは、スペーサ33の周方向に凹状の溝として形成されており、凹状の溝部分で陽イオン交換膜31の歪んだ部分が吸収される。
上記したように、陽イオン交換膜31には電解反応中に歪みが発生するが、スペーサ33とイオン滞留体32に挟まれており、この部分で発生する歪みは上下または左右におしやられることで歪み吸収部33aの溝に吸収される。これにより陽イオン交換膜31と陰極301との距離が保たれるため、電解効率を低下させることなく長時間の稼働が可能となる。
図27(a)は、歪み吸収部を有するスペーサの構成を示した正面図であり、図27(b)は、BB断面を示した断面図である。
図示するように、歪み吸収部33aは、スペーサ33の陰極室300側の面を略同一の大きさで4つに区画されたそれぞれの区画に形成されている。この歪み吸収部33aは、区画の周方向に凹状の溝として形成されており、凹状の溝部分に陽イオン交換膜31の歪んだ部分が吸収される。
このスペーサは、例えば、10L/分の電解水を生成できるような大型の装置に採用することができる。この場合、陰極室300も同様に、4つに区画された構成となっており、区画ごとに陽イオン交換膜31、イオン滞留体32、陰極301が配置され、区画ごとに電解水を生成することができる。このような構成で配置される陽イオン交換膜31でも電解反応中に歪みが発生するが、スペーサ33とイオン滞留体32に挟まれているため、この部分で発生する歪みは上下又は左右に押しやられることで歪み吸収部33aの溝に吸収される。
このように、区画されたスペーサ33に区画ごとに歪み吸収部33aを設けることで区画された陰極室300にも対応することができる。上記したような外枠50を複数に区画し歪み吸収部33aを設けるとなると、区画ごとに電解質水溶液を供給するためのシステムを必要とするため、大型化し複雑な装置となってしまう。しかし、スペーサ33であれば交換が容易であるため、区画されたスペーサ33に交換することで区画された陰極室300に対応することができる。
次に、陽イオン交換膜の大きさと歪み吸収部の有無の関係について説明する。
陽イオン交換膜31は、吸水性が高いため電解反応中に電解原水や生成される電解水を吸水して膨潤し歪みが発生する。この歪んだ部分で陰極301との間隔が広くなってしまい、中間室400から移動してくる電解イオン物質が陰極301まで届かず、高圧で供給される電解原水に流されてしまい、電解効率が低下してしまう。
そのため、歪み吸収部33aを設けることで陽イオン交換膜31の歪みを吸収し、陽イオン交換膜と31陰極301との間隔を保持させている。ところが、電解水を生成する装置が小規模の場合では、設置する陽イオン交換膜31も小さくてよい。陽イオン交換膜31が小さい場合でも、当然電解反応中に歪みが発生するが、電解効率に影響を与えるほどの歪みではないため、歪み吸収部を設置する必要はない。
具体的には、矩形状の陽イオン交換膜51の2辺のそれぞれが12cm以下の場合、歪みが発生してもこの歪みによる陰極301との間隔が電解効率の低下に影響を与えるほどではないため、歪み吸収部33aを設ける必要がない。このため、2辺のそれぞれが12cm以下の陽イオン交換膜31を1枚で使用する場合、もしくは上記したような枠体31aに複数配列する場合において歪み吸収部を設置する必要がない。
反対に、陽イオン交換膜31の2辺のうち一方が12cm以上の場合、歪み吸収部33aを設ける必要がある。12cm以上では、電解反応中に発生する歪みによって陽イオン交換膜31と陰極301との間隔が広がるため、中間室400から移動する電解イオン物質が高圧で陰極室に供給される電解原水によって流されてしまう。よって、この歪みを吸収させる必要があるため、中間室400を構成する外枠やスペーサに歪み吸収部33aを設ける必要がある。
20 第1の膜保持構造物
21 第1の隔膜(陰イオン交換膜)
22、32 イオン滞留体
22a、23a、32a 孔
23b、32b 凸条
23、33 スペーサ
30 第2の膜構造物
31 第2の隔膜(陽イオン交換膜)
100 電解装置
200 陽極室
200a、300a 凸部
201 陽極
202 給水口
202a 第1の開閉バルブ
203 吐出口
204 第1の吐出バルブ
300 陰極室
301 陰極
302 給水口
302a 第2の開閉バルブ
303 吐出口
304 第2の吐出バルブ
400 中間室
401 供給タンク
402 パイプ
500 連通孔
501 連通路
502 開閉量調整御バルブ
600 電源
700 分配割合調整バルブ



Claims (18)

  1. 陰極と、該陰極に対向して設けられる陽極と、該陰極に対して陽イオンのみを選択的に通過させる隔膜と、を有し、該陽イオンが溶解した電解質水溶液から電解水を製造する電解水の製造装置において、
    前記隔膜を固定する枠体と、
    該枠体の前記隔膜を固定する両端部付近に、電解反応中に水分を吸収して膨張によって生じる該隔膜の歪みを吸収させる空間を有する歪み吸収部が設けられている特徴とする電解水の製造装置。
  2. 前記隔膜は、少なくとも2つ以上に分割されていることを特徴とする請求項1記載の電解水の製造装置。
  3. 前記陰極を収容する陰極室は、前記隔膜ごとに設けられていることを特徴とする請求項2記載の電解水の製造装置。
  4. 陽極と、該陽極に対向して設けられる陰極と、該陽極に対して陰イオンのみを選択的に通過させる第1の隔膜と、該陰極に対して陽イオンのみを選択的に通過させる第2の隔膜と、を有し、該陽イオンおよび陰イオンが溶解した電解質水溶液から電解水を製造する電解水の製造装置において、
    前記第1の隔膜と前記第2の隔膜とを固定する枠体と、
    該枠体の前記第1の隔膜と前記第2の隔膜とを固定する両端部付近に、電解反応中に水分を吸収して膨張によって生じる隔膜の歪みを吸収させる空間を有する歪み吸収部が設けられていることを特徴とする電解水の製造装置。
  5. 前記第2の隔膜は、少なくとも2つ以上に分割されていることを特徴とする請求項4記載の電解水の製造装置。
  6. 前記陰極を収容する陰極室は、前記第2の隔膜ごとに設けられていることを特徴とする請求項5記載の電解水の製造装置。
  7. 前記歪み吸収部は、前記枠体の奥行方向および幅方向に設けられる空間であることを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の電解水の製造装置。
  8. 陰極と、該陰極に対向して設けられる陽極と、該陰極に対して陽イオンのみを選択的に通過させる隔膜と、を有し、該陽イオンが溶解した電解質水溶液から電解水を製造する電解水の製造装置において、
    前記隔膜を支持するスペーサと、
    該スペーサの一方の面に周方向に沿って、電解反応中に水分を吸収して膨張によって生じる該隔膜の歪みを吸収させる空間を有する歪み吸収部が設けられていることを特徴とする電解水の製造装置。
  9. 前記スペーサの一方の面が複数に区画されており、区画ごとに前記歪み吸収部が設けられていることを特徴とする請求項8記載の電解水の製造装置。
  10. 前記歪み吸収部は、凹状の溝で形成されていることを特徴とする請求項8または9記載の電解水の製造装置。
  11. 前記陰極と前記隔膜との間には、該隔膜を通過した陽イオンを滞留させるイオン滞留体を配置したことを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の電解水の製造装置。
  12. 前記陽極と前記第1の隔膜との間および前記陰極と前記第2の隔膜の間に、前記第1の隔膜を通過した陰イオンおよび前記第2の隔膜を通過した陽イオンを滞留させるイオン滞留体を配置したことを特徴とする請求項4に記載の電解水の製造装置。
  13. 前記イオン滞留体は、多孔質で含水性を有することを特徴とする請求項11または12に記載の電解水の製造装置。
  14. 前記イオン滞留体は、遮熱性を有することを特徴とする請求項11から13のいずれか1項に記載の電解水の製造装置。
  15. 前記イオン滞留体は、天然または合成の含水性のあるスポンジ、含水性のあるガーゼ、含水性のある不織布または含水性のある和紙であることを特徴とする請求項11から13のいずれか1項に記載の電解水の製造装置。
  16. 前記イオン滞留体は、前記陽極の陰極に対峙する側、もしくは、前記陽極の両側に配置されていることを特徴とする請求項11または12に記載の電解水の製造装置。
  17. 前記陽極と前記陰極は、前記イオン滞留体で覆われていることを特徴とする請求項11または12に記載の電解水の製造装置。
  18. 前記陽極は、表面に酸化処理が施され、前記陰極は、白金メッキが施されていることを特徴とする請求項1から17のいずれか1項に記載の電解水の製造装置。
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