JP6745683B2 - 液体塗布ユニット、液体塗布装置および液体塗布方法 - Google Patents

液体塗布ユニット、液体塗布装置および液体塗布方法 Download PDF

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本発明は、液体塗布ユニット、液体塗布装置および液体塗布方法に関し、特にその先端部に液状材料を付着させ、その先端を基板上の微細領域に接触させて液状材料を塗布する塗布針を備える液体塗布ユニット、および該液体塗布ユニットを備える液体塗布装置に関する。
RFIDタグなどの微細な回路を印刷(塗布)方式で形成するプリンテッドエレクトロニクス技術が急速に発展してきている。プリンテッドエレクトロニクス技術としては、印刷方式、インクジェット方式、ディスペンサ方式などが一般的であるが、塗布針を用いた方式も、広範囲の粘度の材料を用いて微細な塗布が可能な点で、その選択肢の一つである。
塗布針を用いて微細な塗布を行う方法については、特開2015−112576号公報(特許文献1)に記載のような塗布ユニットを用いて行う方法がある。当該塗布ユニットは、1つのサーボモータの回転をカムを用いて直動に変換し、1本の塗布針を上下動させる。このような塗布ユニットは、液体材料を対象物に高速で塗布することができる。
特開2015−112576号公報
塗布作業が連続して複数回実施され得る場合、例えば対象物における複数の箇所に対し液体材料を塗布する場合、または並べて配置された複数の対象物の各々に対し液体材料を塗布する場合などには、1本の塗布針ではなく複数本の塗布針を用いることが考え得られる。このようにすれば、複数回の塗布作業に要する時間は、1本の塗布針を用いる場合と比べて、短縮され得る。
上記塗布ユニットにより複数本の塗布針による塗布作業を実現するためには、複数の上記塗布ユニットが必要となる。複数の上記塗布ユニットを備える塗布装置において、個々の塗布針は、1つの上記塗布ユニットを備える塗布装置と同様に高速に動かされ得る。しかしながら、複数の上記塗布ユニットを備える塗布装置は、1つの上記塗布ユニットを備える塗布装置と比べて、大型化し、また高価となる。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものである。本発明の主たる目的は、複数の上記塗布ユニットを備える塗布装置と同様に複数の塗布針を高速に運動させることができ、かつ、複数の上記塗布ユニットを備える塗布装置と比べて安価な液体塗布ユニットおよび液体塗布装置を提供することにある。また、複数の上記塗布ユニットを備える塗布装置を用いる塗布方法と比べて製造コストが低い液体塗布方法を提供することにある。
本発明に係る液体塗布ユニットは、複数の塗布針を用いて対象物の表面に液状材料を塗布するための液体塗布ユニットであって、重力方向に交差する方向に直線移動する可動部と、可動部を案内する固定部とを含む、少なくとも1つのリニアモータと、重力方向に対して傾斜した複数の表面部分を有するカム面を含み、可動部に固定された、少なくとも1つのカム部材と、カム面と摺動可能な摺動部を含み、重力方向に沿って移動可能な複数の従動部材とを備える。複数の従動部材の各々は、複数の塗布針の少なくとも1つと接続されている。複数の塗布針の数は、リニアモータの数よりも多い。
上記液体塗布ユニットにおいて、摺動部は軸受であるのが好ましい。
上記液体塗布ユニットにおいて、従動部材は、少なくとも塗布針と対象物とが接触可能な状態にある第1の位置と、第1の位置よりも重力方向の上方にある第2の位置との間を移動可能である。好ましくは、従動部材が第1の位置から第1の位置と第2の位置との間に位置する第3の位置までの領域内に位置するときの塗布針の移動速度が、従動部材が第3の位置から第2の位置までの領域内に位置するときの塗布針の移動速度より遅くなるように、塗布針の移動速度を制御可能に設けられている。
本発明に係る液体塗布装置は、上記液体塗布ユニットと、対象物を保持する保持台とを備える。
本発明に係る液体塗布方法は、上記液体塗布ユニットを用いて液体材料を塗布する液体塗布方法であって、好ましくは、従動部材を第2の位置から第3の位置まで移動させる第1工程と、従動部材を第3の位置から第1の位置まで移動させる第2工程とを備える。第2工程における塗布針の移動速度は、第1工程における塗布針の移動速度よりも遅い。
本発明によれば、複数の上記塗布ユニットを備える塗布装置と同様に複数の塗布針を高速に運動させることができ、かつ、複数の上記塗布ユニットを備える塗布装置と比べて安価な液体塗布ユニットおよび液体塗布装置を提供することができる。また、本発明によれば、複数の上記塗布ユニットを備える塗布装置を用いる塗布方法と比べて製造コストが低い液体塗布方法を提供することができる。
実施の形態1に係る液体塗布ユニットの従動部材が第1の位置にあるときの液体塗布ユニットの全体構成を示す側面図である。 図1に示される液体塗布ユニットの正面図である。 実施の形態1に係る液体塗布ユニットの従動部材が第2の位置にあるときの液体塗布ユニットの全体構成を示す側面図である。 図3に示される液体塗布ユニットの正面図である。 実施の形態1に係る液体塗布ユニットの従動部材が第1の位置にあるときの塗布針の構成を示す部分断面図である。 実施の形態1に係る液体塗布ユニットの従動部材が第2の位置にあるときの塗布針の構成を示す部分断面図である。 実施の形態1に係る液体塗布装置の全体構成を示す斜視図である。 実施の形態2に係る液体塗布ユニットの従動部材が第2の位置にあるときの塗布針の構成を示す部分断面図である。 実施の形態2に係る液体塗布ユニットの従動部材が第1の位置にあるときの塗布針の構成を示す正面図である。 実施の形態2に係る液体塗布ユニットの変形例を示す正面図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照番号を付し、その説明は繰返さない。
(実施の形態1)
[液体塗布ユニットの構成]
図1〜図6を参照して、実施の形態1に係る液体塗布ユニット100について説明する。液体塗布ユニット100は、塗布針1と、リニアモータ2と、支持部3と、ベース部4と、液体材料容器5と、カム部材6と、従動部材7とを備える。液体塗布ユニット100は、複数の塗布針1、複数の液体材料容器5、および複数の従動部材7、ならびに、1つのリニアモータ2、複数の支持部3、1つのベース部4、および1つのカム部材6を備えている。
図1、図2および図5は、塗布針1によって基板140(図5および図6参照)に対し液体材料を塗布可能な状態にある液体塗布ユニット100を示す。図1および図2に示される従動部材7の重力方向における位置を、従動部材7の第1の位置とよぶ。図3、図4および図6は、従動部材7が第1の位置よりも鉛直方向の上方に配置された状態にある液体塗布ユニット100を示す。
塗布針1は、一端と他端(図5および図6に示される針先1E)とを有している。塗布針1の針先1Eは、任意の形状を有していればよいが、例えば円錐形状を有している。塗布針1の一端を有する部分(図5および図6に示される部分1B)の外径は、塗布針1の他端を有する部分(図5および図6に示される部分1A)の外径よりも大きい。塗布針1の一端は、従動部材7に接続されている。具体的には、塗布針1の一端は、従動部材7に含まれる塗布針ホルダ11により保持されている。塗布針1の他端は、液体材料が塗布される被塗布部材に接触可能に設けられている。なお、図1および図2において、塗布針1の他端は後述する液体材料容器5内に収容されている。図3および図4において、塗布針1の他端は後述する液体材料容器5よりも下方に突出されている。
リニアモータ2は、可動部21と固定部22とを含む。固定部22は、ベース部4(第2固定部42)に固定されている。固定部22には、重力方向に交差する方向(以下、単に交差する方向という)に沿って延在する第1案内部23が設けられている。可動部21は、第1案内部23の延在方向、すなわち上記交差する方向に沿って直線移動可能である。塗布針1の軸方向と可動部21の移動方向とは交差している。例えば、可動部21の移動方向(上記交差する方向)は例えば水平方向であり、塗布針1の軸方向と可動部21の移動方向とは直交している。
可動部21には、カム部材6が固定されている。カム部材6は、例えば可動部21において重力方向の下方に固定されている。カム部材6の重力方向の上方に位置する表面は、カム面25として形成されている。図2および図4に示されるように、カム面25は、重力方向において上方に位置する上端部26と、重力方向において下方に位置する下端部27と、上端部26と下端部27との間を接続するスロープ部28とを有している。スロープ部28は、重力方向に対して傾斜している。上端部26および下端部27は、その接線が重力方向に対して直交する点を有している。上端部26および下端部27は、上記交差する方向において平坦な領域を有していてもよい。
上端部26は上記交差する方向において互いに間隔を隔てて複数形成されている。下端部27は上記交差する方向において互いに間隔を隔てて複数形成されている。上端部26および下端部27の数は、例えば塗布針1の数と等しい。異なる観点から言えば上端部26および下端部27の数は、従動部材7の数と等しい。スロープ部28の数は例えば塗布針1の数よりも多い。
上端部26と下端部27との間の重力方向における距離、すなわちスロープ部28の一端と他端との間の重力方向における距離は、従動部材7の重力方向への移動距離、すなわち塗布針1の針先1Eの重力方向における移動距離と等しい。
上端部26と下端部27との間の上記交差する方向における距離、すなわちスロープ部28の一端と他端との間の上記交差する方向における距離は、隣り合う塗布針1間の上記交差する方向における距離、および塗布針1による塗布条件などに応じて、任意に設定され得る。上記交差する方向において隣り合う2つの上端部26間の距離は、例えば上記交差する方向において隣り合う2つの塗布針1間の距離と等しい。カム部材6は、例えばカム面25よりも重力方向の下方に位置し、かつ上記交差する方向に平坦な底面を有している。
従動部材7は、塗布針ホルダ11と、塗布針ホルダ保持部12と、カム連結部15と、軸受16とを含む。従動部材7は、ベース部4の第2案内部43(詳細は後述する)に沿って重力方向に移動可能に設けられている。従動部材7は、第2案内部43により、重力方向以外の方向への移動、例えば上記交差する方向への移動、が制限されている。
塗布針ホルダ11は、上述のように、塗布針1を保持している。塗布針ホルダ11は、例えばネジ13により塗布針ホルダ保持部12に対して着脱可能に接続されている。塗布針ホルダ保持部12は、例えばネジ14によりカム連結部15に対して着脱可能に接続されている。軸受16の内輪は、例えば、カム連結部15においてネジ14により塗布針ホルダ保持部12と接続されている部分よりも重力方向の上方に位置する部分に固定されている。軸受16の外輪は、カム部材6と摺動可能に接続されている。軸受16の外輪の外周面は、カム面25と接触して摺動可能な摺動面である。
支持部3は、第1部31、第2部32、および弾性部33を含む。弾性部33は、一端および他端を有している。弾性部33の一端は第1部31に固定されており、弾性部33の他端は第2部32に固定されている。第1部31はベース部4に固定されている。第2部32は第1部31よりも上方において塗布針ホルダ保持部12に固定されている。
弾性部33は、一端と他端との間で、弾性変形可能に設けられている。弾性部33は、例えばバネ部材である。弾性部33は、従動部材7が第2の位置にあるときに重力方向の下方に向かう力を従動部材7に対して付与可能に設けられている。弾性部33による当該力は、第2部32、塗布針ホルダ保持部12、およびカム連結部15を介して軸受16に作用する。軸受16は、従動部材7が第1の位置にあるときおよび従動部材7が第2の位置にあるときのいずれの場合においても、支持部3により、カム部材6のカム面25に押圧された状態が維持されている。
ベース部4は、固定部22および液体材料容器5を保持している。ベース部4は、支持部3の第1部31および液体材料容器5を保持している第1固定部41と、固定部22を保持している第2固定部42とを含む。さらに、ベース部4は、従動部材7を重力方向への移動を案内し、重力方向以外の方向への移動を制限する第2案内部43を含む。
図5および図6に示されるように、液体材料容器5の内部には、液体材料L(図5および図6参照)を貯留するための空間50が形成されている。液体材料容器5の底部には、当該空間50と外部とを接続している孔51が形成されている。液体材料容器5の上部には、当該空間50と外部とを接続している孔52が形成されている。孔51の孔径は、塗布針1の部分1Aの外径以上部分1Bの外径未満である。孔52の孔径は、塗布針1の部分1Bの外径以上である。これにより、塗布針1の部分1Aは孔51に挿通され得る。塗布針1の部分1Bは、孔52に挿通され得るが、孔51に挿通され得ない。
図5に示されるように、液体材料容器5は、可動部21が第1の位置にあるときに塗布針1の針先1Eを孔51から突出可能に設けられている。このとき、塗布針1の針先1Eの表面の少なくとも一部上には、液体材料Lが付着している。図6に示されるように、液体材料容器5は、可動部21が第2の位置にあるときに塗布針1の針先1Eを空間50内に収容可能に設けられている。液体材料Lの粘度は、例えば数cP以上数万cP以下の範囲内から選択され得る。なお、図6に示される一例においては、使用される液体材料の粘度は数万cP程度であるものとする。
上述のように、液体塗布ユニット100は、リニアモータ2、カム部材6、および複数の従動部材7を備える。リニアモータ2は、重力方向に交差する方向に直線移動する可動部21と、可動部21を案内する固定部22とを含む。カム部材6は、重力方向に対して傾斜した複数の表面部分を有するカム面25を含み、可動部21に固定されている。複数の従動部材7の各々は、カム面25と摺動可能な摺動面を有する摺動部(軸受16)を含み、重力方向に沿って移動可能である。複数の従動部材7の各々は、1つの塗布針1と接続されている。複数の塗布針1の数は、リニアモータ2の数よりも多い。
このような液体塗布ユニット100によれば、1つのリニアモータ2の可動部21の上記交差する方向への直線運動を、カム部材6を介して複数の従動部材7および複数の塗布針1の重力方向への直線運動に変換することができる。そのため、液体塗布ユニット100は、複数の塗布針1を同時に高速に運動させることができる。さらに、液体塗布ユニット100は、1つの塗布針の上下運動を1つの駆動源によって実現する従来の液体塗布ユニットと比べて、駆動源の数を減らすことができるため、安価である。
上記液体塗布ユニット100において、摺動部は軸受16である。軸受16の外輪がカム面25と接触可能に設けられている。このようにすれば、軸受16の外輪が回転可能であるため、従動部材7において摺動面が回転不能に設けられている場合と比べて、軸受16とカム部材6とは摺動する際に受ける抵抗が少ない。その結果、上記液体塗布ユニット100は、カム部材6および従動部材7による移動方向の変換を、迅速に、かつ適切に行うことができる。
[液体塗布装置の全体構成]
図7は、本実施の形態に従った液体塗布装置200の模式的な斜視図である。液体塗布装置200は、上述した液体塗布ユニット100を備えている。図2に示されるように、液体塗布装置200は、液体塗布ユニット100と、観察光学系110と、観察光学系110に接続されたCCDカメラ111と、Z軸テーブル120と、X軸テーブル121と、Y軸テーブル122と、基台123と、制御部130とを含む。
観察光学系110は、塗布対象の基板140の塗布位置を観察するために設けられる。観察光学系110のCCDカメラ111は、観察した画像を電気信号に変換する。液体塗布ユニット100および観察光学系110は、Z軸テーブル120の移動体に搭載されている。これにより、液体塗布ユニット100および観察光学系110は、Z軸テーブル120によって図7中のZ軸方向に移動可能に支持されている。Z軸テーブル120は、X軸テーブル121の移動体に搭載されている。これにより、Z軸テーブル120は、X軸テーブル121によって図7中のX軸方向に移動可能に支持されている。塗布対象の基板140は、Y軸テーブル122の移動体に載置されている。これにより、塗布対象の基板140は、Y軸テーブル122によって図7中のY軸方向に移動可能に支持されている。Y軸テーブル122は、基台123の上面に設置されている。Y軸テーブル122は、Y軸方向に移動可能に設けられている。なお、図7中のZ軸方向は重力方向に沿う方向である。
制御部130は、操作パネル131、モニタ132、および制御用コンピュータ133を備える。制御部130は、液体塗布ユニット100、観察光学系110、Z軸テーブル120、X軸テーブル121、およびY軸テーブル122を制御する。操作パネル131は、制御用コンピュータ133への指令を入力するために用いられる。モニタ132は、観察光学系110のCCDカメラ111で変換された画像データおよび、制御用コンピュータ133からの出力データを表示する。
制御部130は、可動部21の移動速度を制御可能に設けられている。制御部130は、可動部21の移動速度V1が、例えば可動部が自重によって案内部に案内されながら下降する従来の液体塗布ユニットにおける可動部の移動速度と比べて高速となるように、可動部21の移動速度を制御可能に設けられている。可動部21の移動速度は、リニアモータ2に供給される直流電流値または入力パルス信号の周波数によって制御され得る。
制御部130は、好ましくは、従動部材7が上記第2の位置から第1の位置と第2の位置との間に位置する第3の位置に達するまでの可動部21の移動速度V1と比べて、従動部材7が第3の位置から第1の位置に達するまでの可動部21の移動速度V2が遅くなるように、可動部21の移動速度を制御可能に設けられている。つまり、制御部130は、好ましくは、塗布針1の針先1Eが基板140の上面に接触する前に、従動部材7を減速可能に設けられている。なお、従動部材7が第3の位置にあるときに、塗布針1の針先1Eは、例えば液体材料容器5の孔51よりも下方に位置している。
好ましくは、従動部材7の第3の位置は、従動部材7の第2の位置よりも可動部21の第1の位置に近い。この場合、制御部130は、塗布針1の針先1Eが基板140の上面に接触する直前に、従動部材7を減速可能に設けられている。このような液体塗布装置200によれば、塗布針1による塗布動作を高速で行うことができ、かつ、塗布針1の針先1Eが基板140の上面に接触する際に基板140が受ける衝撃を緩和することができる。
液体塗布装置200は、可動部21の移動速度を制御する制御部130を備える。制御部130は、第1の位置から、第1の位置と第2の位置との間に位置する第3の位置までの領域における従動部材7の移動速度が、第3の位置から第2の位置までの領域における従動部材7の移動速度より遅くなるように、可動部21の移動速度を制御可能に設けられている。
このようにすれば、従動部材7が第1の位置に達して塗布針1の針先1Eが基板140(図5〜図7参照)の上面と接触可能する際に、針先1Eによって基板140が受ける衝撃を十分に緩和することができる。
[液体塗布方法]
次に、液体塗布装置200を用いた液体塗布方法について説明する。まず、塗布対象物である基板140が準備される。基板140には、複数の塗布位置が予め定められている。複数の塗布位置は、例えば等間隔に設けられている。基板140の複数の塗布位置と液体塗布ユニット100の複数の塗布針1との位置合わせは、観察光学系110を用いて実施される。例えば、基板140の複数の塗布位置のうちの1つが観察光学系110の直下に位置するように、X軸テーブル121、Y軸テーブル122およびZ軸テーブル120が移動される。観察光学系110により当該1つの塗布位置が確認されると、予め定められた観察光学系110と液体塗布ユニット100の複数の塗布針1との位置関係に基づき、複数の塗布位置の各々が液体塗布ユニット100の複数の塗布針1の直下に来るように、X軸テーブル121、Y軸テーブル122およびZ軸テーブル120によって基板140が移動される。
次に、決定された塗布位置に、液体塗布ユニット100によって液体材料が塗布される。はじめに、複数の従動部材7は第2の位置に保持されている。複数の軸受16の各々は、外輪の外周面がカム面25の上端部26と接触している状態で保持されている。図6に示されるように、このとき、複数の塗布針1の針先1Eは、液体材料容器5内に保持されている塗布材料70内に浸漬された状態になっている。次に、複数の従動部材7は第1の位置に移動される。具体的には、リニアモータ2を駆動することにより、可動部21およびカム部材6は、カム面25の複数の下端部27が複数の軸受16に接した状態となるまで、上記交差する方向に所定の距離だけ移動される。可動部21およびカム部材6は、例えば等速で移動される。これにより、複数の従動部材7は重力方向の下方に移動し、複数の塗布針1の針先1Eは液体材料容器5の孔51よりも下方に突出して基板140の表面に接触する。液体材料容器5の底面から突出した複数の塗布針1の表面には塗布材料70の一部が付着した状態となっている。その結果、液体塗布ユニット100は、基板140の複数の塗布箇所に対し、複数の塗布針1により液体材料を同時に塗布することができる。
このように、上記液体塗布ユニット100を用いる液体塗布方法によれば、リニアモータ2の可動部21の上記交差する方向への運動を複数の塗布針1の重力方向への運動(上下運動)に迅速かつ正確に変換することができる。複数の塗布針1の重力方向の移動量、移動速度、および保持時間は、リニアモータ2の可動部21の移動量、移動速度、保持時間、カム部材6のカム面25の形状などに応じて、細かく制御することができる。例えば、複数の従動部材7は、カム部材6の構成に応じて、上述のように同時に移動し得るし、または順に連続して移動し得る。
また、上述した各工程は、連続して繰り返し実施され得る。その結果、実施の形態1に係る液体塗布方法により、基板140の上面上には所定の回路パターンが短時間に形成され得る。
実施の形態1に係る液体塗布方法は、好ましくは、従動部材7を第2の位置から第3の位置まで移動させる第1工程と、従動部材7を第3の位置から第1の位置まで移動させる第2工程とを備える。第2工程は、第1工程の後に、連続して実施される。第2工程における従動部材7の移動速度V2は、第1工程における従動部材7の移動速度V1よりも遅い。第1工程および第2工程における従動部材7の移動速度は、例えば図7に示される制御部130によって制御される。つまり、制御部130は、塗布針1の針先1Eが基板140の上面に接触する前に、従動部材7を減速可能に設けられている。
また、上述のような第1工程および第2工程における従動部材7の移動速度の制御は、カム部材6のカム面25の形状のみによって制御されてもよい。例えば、スロープ部28において、第3の位置にある従動部材7の軸受16が接触する領域よりも下方に位置する領域は、第3の位置にある従動部材7の軸受16が接触する領域よりも上方に位置する領域と比べて、重力方向に対する傾斜角の絶対値が大きくなるように設けられていてもよい。このようにすれば、可動部21およびカム部材6が上記交差する方向に等速で移動するように制御されても、第2工程における従動部材7の移動速度V2を第1工程における従動部材7の移動速度V1よりも遅くすることができる。
(実施の形態2)
次に、図8および図9を参照して、実施の形態2に係る液体塗布ユニット101について説明する。液体塗布ユニット101は、基本的には実施の形態1に係る液体塗布ユニット100と同様の構成を備えているが、カム部材8のカム面25の上端部26および下端部27の数が塗布針1の数よりも少ない点で異なる。
複数の上端部26のうち、少なくとも1つの上端部26の上記交差する方向における長さは、上記交差する方向において隣り合う従動部材7間の距離よりも長い。複数の下端部27のうち、上記交差する方向において隣り合う少なくとも2つの下端部27間の距離は、上記交差する方向において隣り合う従動部材7間の距離よりも長い。
このような液体塗布ユニット101によれば、可動部21およびカム部材8と複数の従動部材7とが図8に示されるような位置関係にあるときに、複数の従動部材7の各々を第2の位置に保持することができる。さらに、可動部21およびカム部材8と複数の従動部材7とが図9に示されるような位置関係にあるときに、複数の従動部材7の一部のみ第1の位置に移動させ、残部を第2の位置に保持することができる。
図10に示されるように、液体塗布ユニット101のカム部材8は、例えば、図2および図4に示される液体塗布ユニット100のカム部材6と、当該カム部材6の1つの下端部27および該下端部27を挟んで隣り合うスロープ部28と嵌め合うように設けられている調整部材9とにより構成されていてもよい。このようなカム部材8は、カム部材6に調整部材9が嵌め合されている状態においては、隣り合う2つの上端部26間が平坦化されて液体塗布ユニット101を構成することができる。一方、カム部材8は、カム部材6のみで構成されカム部材6に調整部材9が嵌め合されていない状態においては、液体塗布ユニット100を構成することができる。そのため、このようなカム部材8を備える液体塗布ユニット101によれば、調整部材9の着脱のみにより、複数の塗布位置の相対的な位置関係が異なる複数種の対象物に対して液体材料を塗布することができる。
なお、上記実施の形態1および2に係る液体塗布ユニット100,101において、リニアモータ2は1つのみ備えられているが、複数個備えられていてもよい。液体塗布ユニット100,101は、カム部材6が複数の上端部26および複数の下端部27を含んでいることにより、リニアモータ2の数を塗布針1の数よりも少なくすることができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
この発明は、導電性のパターン描画や、導電性パターンのオープン欠陥の修正、さらにはRFIDタグなどの微細な回路パターンの形成や欠陥修正、導電性接着剤の塗布などを実施するための塗布部材、液体材料塗布装置および塗布方法に特に有利に適用される。
1 塗布針、2 リニアモータ、3 支持部、4 ベース部、5 液体材料容器、6,8 カム部材、7 従動部材、9 調整部材、11 塗布針ホルダ、12 塗布針ホルダ保持部、13,14 ネジ、15 カム連結部、16 軸受、21 可動部、22 固定部、23 第1案内部、25 カム面、26 上端部、27 下端部、28 スロープ部、31 第1部、32 第2部、33 弾性部、41 第1固定部、42 第2固定部、43 第2案内部、50 空間、51,52 孔、100,101 液体塗布ユニット、110 観察光学系、111 カメラ、120,121,122 軸テーブル、123 基台、130 制御部、131 操作パネル、132 モニタ、133 制御用コンピュータ、140 基板、200 液体塗布装置。

Claims (5)

  1. 複数の塗布針を用いて対象物の表面に液状材料を塗布するための液体塗布ユニットであって、
    重力方向に交差する方向に直線移動する可動部と、前記可動部を案内する固定部とを含む、少なくとも1つのリニアモータと、
    重力方向に対して傾斜した複数の表面部分を有するカム面を含み、前記可動部に固定された、少なくとも1つのカム部材と、
    前記カム面と摺動可能な摺動部を含み、重力方向に沿って移動可能な複数の従動部材とを備え、
    前記複数の従動部材の各々は、前記複数の塗布針の少なくとも1つと接続されており、
    前記複数の塗布針の数は、前記リニアモータの数よりも多い、液体塗布ユニット。
  2. 前記摺動部は軸受である、請求項1に記載の液体塗布ユニット。
  3. 前記従動部材は、少なくとも前記塗布針と前記対象物とが接触可能な状態にある第1の位置と、前記第1の位置よりも重力方向の上方にある第2の位置との間を移動可能であり、
    前記従動部材が前記第1の位置から前記第1の位置と前記第2の位置との間に位置する第3の位置までの領域内に位置するときの前記塗布針の移動速度が、前記従動部材が前記第3の位置から前記第2の位置までの領域内に位置するときの前記塗布針の移動速度より遅くなるように、前記塗布針の移動速度を制御可能に設けられている、請求項1または請求項2に記載の液体塗布ユニット。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の液体塗布ユニットと、
    前記対象物を保持する保持台とを備える、液体塗布装置。
  5. 請求項3に記載の液体塗布ユニットを用いて液体材料を塗布する液体塗布方法であって、
    前記従動部材を前記第2の位置から前記第3の位置まで移動させる第1工程と、前記従動部材を前記第3の位置から前記第1の位置まで移動させる第2工程とを備え、
    前記第2工程における前記塗布針の移動速度は、前記第1工程における前記塗布針の移動速度よりも遅い、液体塗布方法。
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