JP6491296B2 - 塗布部材、塗布装置および塗布方法 - Google Patents

塗布部材、塗布装置および塗布方法 Download PDF

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この発明は、塗布部材、塗布装置および塗布方法に関し、より特定的には、塗布針を用いて処理対象材に液体材料の液滴を塗布するための塗布部材、塗布装置および塗布方法に関する。
近年、RFID(Radio Frequency Identification)タグなどの微細な回路を印刷(塗布)方式で形成するプリンテッドエレクトロニクス技術が急速に発展してきている。微細な回路や電極パターンを形成する方式としては、印刷方式、インクジェット方式などが一般的であるが、塗布針を用いた方式も、広範囲の粘度の材料を用いて微細な塗布が可能な点で、近年注目されている。
塗布針を用いて液体材料の微細な塗布を行う方法については、たとえば特開2007−268353号公報に開示されているような塗布ユニットを用いる方法が提案されている。特開2007−268353号公報に開示されている塗布ユニットは、微細パターンの欠陥修正を目的とするもので、広範囲な粘度の材料を用いて微細な塗布を行うことが可能である。
しかし、上記塗布ユニットでは、塗布針を駆動する駆動部(エアシリンダ)の駆動軸は1本のみで、駆動部と塗布針を固定支持するアームとは固着されておらず、駆動軸に取付られた駆動板から突出したピンで上記アームは支持されている。そして、塗布針を処理対象である基板に向けて下降させる場合は、駆動軸を移動させて上記ピンを下降させる(基板側に近づける)。すると、直動案内部材で支持されたアームと、当該アームに接続され塗布針を固定した塗布針固定板が、その自重で基板側へ移動(下降)し、塗布針が下降して基板へ接触する。このような動作を行なうため、上記塗布ユニットでは1回の塗布動作に数秒程度の時間を要する。
特開2007−268353号公報
前述のようなRFIDタグの形成(回路描画)に上述した塗布ユニットを用いる場合、1回の塗布時間が数秒と長いため、RFIDタグを描画するのに非常に長い時間が必要となる。そこで、できるだけ短時間で回路を描画するためには、塗布針を高速で駆動する必要があるが、上述した塗布ユニットの構成では、上述のピンとアームとが固着されておらず、塗布針は塗布針固定板とアームの自重で下降する方式のため、駆動軸を高速で駆動したとしても、塗布針が当該駆動軸の動きに十分追従しない。このため、高速で塗布針を駆動することができず、高速での回路描画は困難であった。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、本願発明の主たる目的は、高速で塗布針の駆動が可能で、RFIDタグなどの回路描画を短時間で実施可能な塗布部材、塗布装置および塗布方法を提供することである。
この発明に従った塗布部材は、加工対象材に液体を塗布するための塗布針と、塗布針を第1の方向に移動させるための移動部とを備える。移動部は、モータと、カム部材と、可動部材とを含む。モータは、回転軸を有する。カム部材は、第1の方向に対して傾斜した表面部分を有するカム面を含み、回転軸に接続される。可動部材は、カム面に接触し、第1の方向に沿って移動可能である。塗布針は可動部材に接続されている。モータの回転軸にカム部材が接続される。カム部材は、モータの回転軸を中心として回転可能である。カム面に可動部材が、第1の方向にバネで押圧されている。
この発明に従った塗布部材は、加工対象材に液体を塗布するための塗布針と、塗布針を第1の方向に移動させるための移動部とを備える。移動部は、モータと、カム部材と、可動部材とを含む。モータは、回転軸を有し、当該回転軸の延在方向が第1の方向に沿った状態で配置される。カム部材は、回転軸の延在方向に対して傾斜した表面部分を有するカム面を含み、回転軸に接続される。可動部材は、カム面に接触し、回転軸の延在方向に沿って移動可能である。塗布針は可動部材に接続されている。
この発明に従った塗布装置は、上記塗布部材と、保持台とを備える。保持台は、塗布針により液体材料を塗布される処理対象材を保持する。
この発明に従った塗布方法は、処理対象材を準備する工程と、処理対象材に液体材料を塗布する工程とを備える。上記液体材料を塗布する工程では、塗布部材の塗布針を処理対象材に接触させることにより、処理対象材に液体材料を塗布する。液体材料を塗布する工程では、処理対象材の表面に接触するように塗布針を移動させるときに、第1の速度から、当該第1の速度より低い第2の速度に塗布針の移動速度を変更した後、塗布針を処理対象材の表面に接触させる。
この発明によれば、高速で塗布針の駆動が可能で、RFIDタグなどの回路描画を短時間で実施可能な塗布部材、塗布装置および塗布方法が得られる。
本実施形態に従った塗布装置の模式図である。 図1に示した塗布装置の塗布機構を示す模式図である。 図2に示した塗布機構のカム部材を説明するための模式図である。 図2に示した塗布機構における塗布針の動作を説明するための模式図である。 図2に示した塗布機構における塗布針の動作を説明するためのグラフである。 図3に示したカム部材の変形例を説明するための模式図である。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態を説明する。なお、以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照番号を付しその説明は繰返さない。
(塗布装置の全体構成)
図1を参照して、本実施形態に従った塗布装置を説明する。図1を参照して、本発明の実施形態である塗布装置は、処理室と、当該処理室の内部に配置されたY軸テーブル2と、X軸テーブル1と、Z軸テーブル3と、塗布機構4と、観察光学系6と、当該観察光学系6に接続されたCCDカメラ7と、制御部とを主に備えている。制御部は、モニタ9と、制御用コンピュータ10と、操作パネル8とを含む。
処理室の内部においては、当該処理室の底部上にY軸テーブル2が設置されている。このY軸テーブル2は、Y軸方向に移動可能になっている。具体的には、Y軸テーブル2の下面にガイド部が設置されている。当該ガイド部は、処理室の底面に設置されたガイドレールに摺動可能に接続されている。また、Y軸テーブル2の下面にはボールねじが接続されている。当該ボールねじをモータなどの駆動部材により動作させることにより、Y軸テーブル2はガイドレールに沿って(Y軸方向に)移動可能になっている。また、Y軸テーブル2の上部表面上は、処理対象材である基板5を搭載する搭載面となっている。
Y軸テーブル2上には、X軸テーブル1が設置されている。X軸テーブル1は、Y軸テーブル2をX軸方向に跨ぐように設置された構造体上に配置されている。X軸テーブル1には、Z軸テーブル3が接続された移動体がX軸方向に移動可能に設置されている。移動体は、たとえばボールねじを用いてX軸方向に移動可能となっている。なお、X軸テーブル1は上記構造体を介して処理室の底面に固定されている。そのため、上述したY軸テーブル2は、X軸テーブル1に対してY軸方向に移動可能になっている。
X軸テーブル1に接続された移動体には、上述のようにZ軸テーブル3が設置されている。Z軸テーブル3には、観察光学系6および塗布機構4が接続されている。観察光学系6は塗布対象の基板5の塗布位置を観察するためのものである。CCDカメラは、観察した画像を電気信号に変換する。Z軸テーブル3は、これらの観察光学系6および塗布機構4をZ軸方向に移動可能に保持している。
これらのY軸テーブル2、X軸テーブル1、Z軸テーブル3、観察光学系6および塗布機構4を制御するための制御用コンピュータ10および操作パネル8、さらに制御用コンピュータに付随するモニタ9は、処理室の外部に設置されている。モニタ9は、上述したCCDカメラ7で変換された画像データや、制御用コンピュータ10からの出力データを表示する。操作パネル8は、制御用コンピュータ10への指令を入力するために用いられる。
(塗布機構の構成)
上述した塗布機構4に関して、図2および図3を参照してより詳しく説明する。図1に示したZ軸テーブル3に固定された塗布機構4は、サーボモータ41と、カム43と、軸受44と、カム連結板45と、可動部46と、塗布針ホルダ20と、当該塗布針ホルダ20に保持された塗布針24と、塗布材料容器21とを主に含んでいる。サーボモータ41は、図1に示したZ軸方向に沿った方向に回転軸が延びるように設置されている。サーボモータ41の回転軸にはカム43が接続されている。カム43は、サーボモータ41の回転軸を中心として回転可能になっている。
カム43は、サーボモータ41の回転軸に接続された中心部と、当該中心部の一方端部に接続されたフランジ部とを含む。図3(A)に示すように、フランジ部の上部表面(サーボモータ41側の表面)はカム面61となっている。このカム面61は、中心部の外周に沿って円環状に形成されているとともに、フランジ部の底面からの距離が変動するようにスロープ状に形成されている。具体的には、図3(B)に示すように、カム面61はフランジ部の底面からの距離が最も大きくなっている上端フラット領域62と、この上端フラット領域62から間隔を隔てて配置され、フランジ部の底面からの距離が最も小さい下端フラット領域63と、上端フラット領域62と下端フラット領域63との間を接続するスロープ部とを含む。ここで、図3(B)は、中心部を囲むように環状に配置されたカム面61を含むフランジ部を側面から見た展開図である。
このカム43のカム面61に接するように軸受44が配置されている。軸受44は、図2(A)に示すようにカム43から見て特定の方向(サーボモータ41の右側)に配置されており、サーボモータ41の回転軸が回転することでカム43が回転したとき、カム面61に接触した状態を保つ。この軸受44にカム連結板45が接続されている。カム連結板45において、軸受44と接続された一方端部と反対側の他方端部は可動部46に固定されている。可動部46には、塗布針ホルダ固定部47および塗布針ホルダ収納部48が接続されている。この塗布針ホルダ収納部48に塗布針ホルダ20が収納されている。
塗布針ホルダ20は塗布針24を含む。塗布針24は、塗布針ホルダ20の下面(サーボモータ41が位置する側と反対側である下側)において塗布針ホルダ20から突出するように配置されている。塗布針ホルダ20下には塗布材料容器21が配置されている。塗布材料容器21に塗布針24は挿入された状態で保持されている。
可動部46には固定ピン52が設置されている。また、サーボモータ41を保持している架台には他方の固定ピン51が設置されている。この固定ピン51、52の間を繋ぐようにバネ50が設置されている。このバネ50により、可動部46は塗布材料容器21側に向けた引張り力を受けた状態になっている。また、このバネ50による引張り力は、可動部46およびカム連結板45を介して軸受44に作用する。このバネ50の引張り力によって、軸受44はカム43のカム面61に押圧された状態を維持している。
また、可動部46、塗布針ホルダ固定部47、塗布針ホルダ収納部48は、上記架台に設置されたリニアガイド49に接続されている。リニアガイド49は、Z軸方向に延びるように配置されている。そのため、可動部46、塗布針ホルダ固定部47、塗布針ホルダ収納部48はZ軸方向に沿って移動可能になっている。
(塗布機構の動作)
次に、上述した塗布機構4の動作について説明する。上述した塗布機構4においては、サーボモータ41を駆動することにより当該サーボモータ41の回転軸を回転させてカム43を回転させる。この結果、カム43のカム面61は、Z軸方向における高さが変化するため、図2(A)におけるカム43の右側においてカム面61に接触している軸受44のZ軸方向における位置もサーボモータ41の駆動軸の回転に応じて変動する。そして、この軸受44のZ軸方向での位置変動に応じて、可動部46、塗布針ホルダ固定部47、塗布針ホルダ収納部48がZ軸方向に移動する。この結果、塗布針ホルダ収納部48に保持されている塗布針ホルダ20もZ軸方向に移動するので、当該塗布針ホルダ20に設置されている塗布針24のZ軸方向における位置を変化させることができる。
具体的には、図3および図4を参照して、軸受44がカム43のカム面61における上端フラット領域62に接している場合には、図4(A)に示すように塗布針24はその上端位置(サーボモータ41に最も近い位置)に配置されることになる。このとき、塗布針24の先端部は、塗布材料容器21内に保持されている塗布材料70内に浸漬された状態になっている。
次に、サーボモータ41が回転軸を回転させることにより、カム43が回転し、軸受44がカム面61の下端フラット領域63が軸受44に接する位置に来た場合には、図4(B)に示すように塗布針24は塗布材料容器21の底部に形成された孔を通り塗布材料容器21の底面から下向きに突出した状態になる。このとき、塗布材料容器21の底面から突出した塗布針24の表面には塗布材料70の一部が付着した状態となっている。そして、Z軸テーブル3(図1参照)が塗布機構4を基板5側に移動させることにより、基板5の表面に塗布針24の先端部が接触して、塗布材料70を基板5の表面に塗布することができる。なお、Z軸テーブル3の移動を先に行なってからサーボモータ41を駆動させてもよいし、Z軸テーブル3とサーボモータ41との動作をほぼ同時に実施してもよい。
このように上記塗布機構4では、サーボモータ41の回転運動を塗布針24のZ軸方向における運動(上下運動)に変換することができる。このような構成とすることにより、塗布針24を迅速かつ正確にZ軸方向において移動させることができる。
また、塗布針24による塗布材料70の塗布工程における精度をより高めるために、塗布針24の動作速度について以下のような制御を行なってもよい。具体的には、図5に示すように、塗布針24の位置に応じて当該塗布針24の移動速度を変更してもよい。ここで、図5の横軸は塗布針24の先端位置を示し、縦軸は塗布針移動速度を示している。
図4(A)に示すように塗布針24が上端位置にあるとき(図5における位置P1)から、サーボモータ41を駆動することにより、カム43が回転して軸受44がカム面61の上端フラット領域62以外の領域と接触する。この結果、塗布針24は基板5側へと移動する。そして、図5の横軸における位置P2になるまで、塗布針24の移動速度を増加させる。具体的には、サーボモータ41の回転速度を高めることによって、塗布針24の移動速度を大きくすることができる。
そして、所定の移動速度V1になった後(位置P2に到達した後)当該所定の速度を維持したまま、塗布針24を移動させる。これは、サーボモータ41の回転速度を一定にすることで実現できる。そして、図5の位置P3になった後、塗布針24の移動速度を低下させる。具体的には、サーボモータ41の回転速度を徐々に低下させる。この結果、軸受44が下端フラット領域63(図3参照)に到達する前の所定の位置P4まで、塗布針24の移動速度を十分に低下させる。
そして、図5の位置P4から塗布針24が図4(B)に示す下端位置(位置P5)に到達するまで、所定の低速な移動速度V2で塗布針24を移動させる。この場合も、サーボモータ41の回転速度を所定の速度に保つことになる。このような制御を行なうことにより、塗布針24が基板5に接触するときには塗布針24の移動速度が十分小さくなっているので、塗布針24が基板5に対して接触するときの衝撃を小さくすることができるとともに、当該衝撃により塗布針24が基板5の表面に塗布材料70を塗布するときの位置精度が劣化することを防止できる。
ここで、カム43の側面には、カム43の回転方向における原点位置を検出するための印(検出マーク:図示せず)が形成されており、この印を、塗布機構4に組み込まれた原点センサで検出することで、カム43位置(回転角度)をイニシャライズすることができる。これにより、塗布針24の高さ方向位置とカム43の回転角度(カム位置)との対応付が可能であるため、塗布針24を図4(A)と図4(B)とに示した位置に正確に位置決めすることができる。
なお、上述のような塗布針24の移動速度の制御は、サーボモータ41の回転速度を制御する方法以外の任意の方法を適用できる。たとえば、図6に示すように、カム面61の形状を調整することで、塗布針24の移動速度を制御することもできる。具体的には、図6に示すように、サーボモータ41の回転軸67に対するカム面61の傾斜角度を局所的に変更する。すなわち、塗布針24の移動速度を相対的に低下させたい領域(下端フラット領域63に隣接する領域65)については、上記領域以外の傾斜面(上端フラット領域62に隣接する領域66)における回転軸67に対する傾斜角度θ1より、回転軸67に対する傾斜角度θ2を大きくする。このようにすれば、回転軸の回転速度を一定にした場合であっても、塗布針24が最も基板5寄りの位置(下端位置)に配置される前に、塗布針24の移動速度を低下させることができる。この結果、図5に示した制御を行なった場合と同様の効果を得ることができる。上述のような塗布機構4を用いることで、たとえば1秒間に10回以上という速度で、塗布動作を行なうことができる。
(塗布装置の動作)
次に、図1に示した塗布装置の動作を説明する。
図1に示した塗布装置において、回路パターンを描画する場合は、まず、塗布対象である基板5を準備する(工程(S10))。そして、基板5を塗布装置のY軸テーブル2上に搭載した後、基板5における描画する領域を観察光学系6の直下までX軸テーブル1およびY軸テーブル2を動作させて移動させる。そして、観察光学系6で描画開始位置を観察・確認し、描画開始位置を決定する。決定した描画開始位置を基準にして、Z軸テーブル3を動作させることにより、塗布機構4を、塗布針24が突出した時に塗布針24先端が基板5に接触する基板5上方まで下降させ、この状態で、サーボモータ41を動作させて塗布針24を突出させることで、表面に液体材料が付着した塗布針24を基板5の表面に接触させる。具体的には、描画開始位置から、描画するべき位置が塗布機構4の直下に位置するようにX軸テーブル1およびY軸テーブル2を用いて基板5を移動させる。そして、移動が完了した時点で、Z軸テーブル3により塗布機構4を下降させて(基板5側へ塗布機構4を移動させて)、塗布機構4のサーボモータ41を駆動して塗布針24を突出させることで、塗布針24により基板5へ液体材料の塗布を行う。その後、Z軸テーブル3を用いて塗布機構4を上昇させる。連続して塗布する場合は、Z軸テーブル3で塗布機構4を下降させた後、基板5の描画位置が順次、塗布機構4の直下にくるようにX軸テーブル1およびY軸テーブル2を用いて移動させ、移動完了後、塗布機構4のサーボモータ41を駆動して塗布針24を突出させて塗布を行う。このような動作を連続して繰り返すことで、基板5表面に回路パターンを描画する(工程(S20))。このとき、図5や図6を参照して説明したように、基板5へ塗布針24を接触させる前に前もって塗布針24の移動速度を下げておく制御を行なうことが好ましい。
なお、塗布針24の下降端位置と観察光学系6のフォーカス位置の関係は予め制御部において記憶されている。描画時には、観察光学系6で画像のフォーカスを合わせた位置をZ軸方向基準にし、塗布針24が基板5に接触する高さまで、Z軸テーブル3で塗布機構4のZ軸方向位置を移動させてから、塗布機構4のサーボモータ41を駆動して、塗布針24を突出させて塗布を行う。
また、描画する回路パターンの面積が広く、描画途中での基板5の基板面高さの変化が大きい場合は、必要に応じて描画動作の途中でフォーカス位置を確認し、塗布針24のZ軸方向での位置を修正してから塗布を行う。この時のフォーカス位置の調整は、画像処理を用いて自動でフォーカス調整する方法でも良いし、レーザセンサ等を用いて、常に基板5の表面の高さ位置を検出し、リアルタイムでフォーカスに関して補正を行なう方法でも良い。
ここで、上述した実施の形態と一部重複する部分もあるが、本発明の特徴的な構成を列挙する。
この発明に従った塗布部材は、加工対象材(基板5)に液体を塗布するための塗布針24と、塗布針24を第1の方向に移動させるための移動部(塗布機構4を構成するサーボモータ41、カム43、軸受44、カム連結板45、可動部46)とを備える。移動部は、モータ(サーボモータ41)と、カム部材(カム43)と、可動部材(軸受44、カム連結板45、可動部46)とを含む。モータ(41)は、回転軸を有し、当該回転軸の延在方向が第1の方向(Z軸方向)に沿った状態で配置される。カム部材(43)は、回転軸の延在方向に対して傾斜した表面部分(カム面61の傾斜部分)を有するカム面61を含み、回転軸に接続される。可動部材(44〜46)は、カム面61に接触し、回転軸の延在方向に沿って移動可能である。塗布針24は可動部材(44〜46)に接続されている。
このようにすれば、モータ(41)の回転軸の回転運動を、カム部材(43)を介して回転軸に沿った方向における可動部材(44〜46)の運動に変換できる。つまり、モータ(41)の回転軸を回転させることで、可動部材(44〜46)に接続された塗布針24を回転軸に沿った方向に高速で移動させることができる。また、上述したカム部材(43)を利用した構造は比較的単純な構造であり、さらにモータ(41)の回転軸の回転数を調整することで、回転軸に沿った方向における塗布針24の運動速度を高い精度で制御することができる。このため、塗布針24を高い精度で高速に移動させる(駆動する)ことができるので、回路描画を高い効率で行なうことができる。
また、モータ(41)の回転軸の回転がオーバーシュートした場合であっても、上述したカム部材(43)を利用した構造であれば、カム面61の高さ変動の範囲内でしか可動部材(および塗布針24)は移動しない。そのため、モータ(41)の回転軸がオーバーシュートすることに起因して塗布針24が想定される範囲を越えて移動し、塗布針24や当該塗布針24が接触する処理対象物(基板5)が破損することを防止できる。さらに、上記のようなカム部材(43)を採用することで、塗布針24の先端が基板5に接触するときの当該先端の位置の再現性、および塗布針24が塗布材料容器21の内部に戻った時の塗布針24の位置の再現性を高めることができる。このため、塗布針24先端への塗布材料(液体材料)の供給量を安定させることができるとともに、基板5への塗布作業を安定して実施することができる。
上記塗布部材において、カム面61は、第1平坦部(上端フラット領域62)と第2平坦部(下端フラット領域63)とを含む。第1平坦部(62)は、上記傾斜した表面部分の一方端部と連なり、モータ(41)側に位置するとともに回転軸の延在方向に垂直な方向に延びる。第2平坦部(63)は、上記傾斜した表面部分において一方端部とは反対側の他方端部と連なり、塗布針24側に位置するとともに回転軸の延在方向に垂直な方向に延びる。
この場合、モータ(41)の回転軸が回転しているときにも、可動部材(44〜46)がカム面61の第1平坦部(62)または第2平坦部(63)と接触している状態では可動部材(44〜46)(および塗布針24)の回転軸に沿った方向での位置をほぼ一定に保つことができる。つまり、モータ(41)の回転軸の回転を止めることなく、塗布針24を回転軸に沿った方向における所定の位置に保持することができる。
上記塗布部材は、モータ(41)の回転軸の回転速度を制御する制御部(制御用コンピュータ10)をさらに備えていてもよい。この場合、モータ(41)の回転軸の回転速度を制御することにより、塗布針24の回転軸に沿った方向における移動速度を制御することができる。
上記塗布部材では、カム面61において、図6に示すように傾斜した表面部分のうち第1平坦部(62)と隣接する部分が回転軸の延在方向に対して形成する第1の傾斜角度(傾斜角度θ1)は、傾斜した表面部分のうち第2平坦部(63)と隣接する部分が回転軸の延在方向に対して形成する第2の傾斜角度(傾斜角度θ2)より小さくてもよい。この場合、回転軸が回転することで可動部材(44〜46)が第2平坦部(63)に近づく時(つまり塗布針24がモータ(41)から相対的に離れた位置に向かう時)、上記第2の傾斜角度(θ2)が第1の傾斜角度(θ1)より大きいことから、可動部材(44〜46)(または塗布針24)の回転軸に沿った方向における移動速度は小さくなる。したがって、塗布針24がモータ(41)から相対的に離れた位置に到達するときに、前もって塗布針24の移動速度を低下させることができる。このため、塗布針24がモータ(41)から相対的に離れた位置で処理対象材(基板5)に接触する場合、当該処理対象材(5)に接触するときに塗布針24が受ける衝撃を小さくすることができる。
この発明に従った塗布装置は、上記塗布部材(塗布機構4)と、保持台(Y軸テーブル2)とを備える。保持台(2)は、塗布針24により液体材料を塗布される処理対象材(基板5)を保持する。このようにすれば、塗布針24の高速駆動が可能であることから、処理対象材(5)に対する回路描画などの塗布作業を短時間で実施することが可能な塗布装置を得ることができる。
この発明に従った塗布方法は、処理対象材(基板5)を準備する工程と、処理対象材(5)に液体材料を塗布する工程とを備える。上記液体材料を塗布する工程では、塗布部材の付着した塗布針24を処理対象材(5)に接触させることにより、処理対象材(5)に液体材料を塗布する。液体材料を塗布する工程では、処理対象材(5)の表面に接触するように塗布針を移動させるときに、第1の速度から、当該第1の速度より低い第2の速度に塗布針の移動速度を変更した後、塗布針24を処理対象材(5)の表面に接触させる。
この場合、処理対象材(5)に塗布針が接触するときに、前もって塗布針24の速度を低下させておくので、塗布針が処理対象材に接触するときに塗布針が受ける衝撃を低減することができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
この発明は、導電性のパターン描画や、導電性パターンのオープン欠陥の修正、さらにはRFIDタグなどの微細な回路パターンの形成や欠陥修正、導電性接着剤の塗布などを実施するための塗布部材、液体材料塗布装置および塗布方法に特に有利に適用される。
1 X軸テーブル,2 Y軸テーブル,3 Z軸テーブル、4 塗布機構、5 基板、6 観察光学系、7 CCDカメラ、8 操作パネル、9 モニタ、10 制御用コンピュータ、20 塗布針ホルダ、21 塗布材料容器、24 塗布針、41 サーボモータ、43 カム、44 軸受、45 カム連結板、46 可動部、47 塗布針ホルダ固定部、48 塗布針ホルダ収納部、49 リニアガイド、50 バネ、51,52 固定ピン、61 カム面、62 上端フラット領域、63 下端フラット領域、65,66 領域、67 回転軸、70 塗布材料。

Claims (4)

  1. 加工対象材に液体を塗布するための塗布針と、
    前記塗布針を、第1の方向に移動させるための移動部とを備え、
    前記移動部は、
    回転軸を有するモータと、
    前記第1の方向に対して傾斜した表面部分を有するカム面を含み、前記回転軸に接続されたカム部材と、
    前記カム面に接触し、前記第1の方向に沿って移動可能な可動部材とを含み、
    前記塗布針は前記可動部材に接続されており、
    前記モータの前記回転軸に前記カム部材が接続され、
    前記カム部材は、前記モータの回転軸を中心として回転可能であり、
    前記カム面に前記可動部材が、前記第1の方向にバネで押圧されている、塗布部材。
  2. 前記モータの回転軸の回転速度を制御する制御部をさらに備える、請求項1に記載の塗布部材。
  3. 請求項1に記載の塗布部材と、
    前記塗布針により液体材料を塗布される処理対象材を保持する保持台とを備える、塗布装置。
  4. 処理対象材を準備する工程と、
    請求項1に記載の塗布部材の前記塗布針を処理対象材に接触させることにより、前記処理対象材に液体材料を塗布する工程とを備え、
    前記液体材料を塗布する工程では、前記処理対象材の表面に接触するように前記塗布針を移動させるときに、第1の速度から、前記第1の速度より低い第2の速度に前記塗布針の移動速度を変更した後、前記塗布針を前記処理対象材の表面に接触させる、塗布方法。
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