JP6745057B2 - 変圧器のブッシング廻りの絶縁部材 - Google Patents

変圧器のブッシング廻りの絶縁部材 Download PDF

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Description

本発明は、電柱に装柱された変圧器のブッシング及び該ブッシングから延びる電線を絶縁保護する変圧器のブッシング廻りの絶縁部材に関する。
従来より、例えば電柱に装柱された変圧器を交換する場合、作業者が感電しないよう、変圧器のブッシングと高圧カットアウトとを接続する電線に複数の絶縁シートを連結して、ブッシング及び電線を絶縁シートで覆っている。この際、間接活線操作棒(所謂ヤットコ)を用いて遠隔から絶縁シートを取り付けている。
ブッシングを絶縁シートで覆う場合、絶縁シートを、ブッシングの形状に倣うようにあてがうとともに、ブッシングから高圧カットアウトに向かって延びる電線に倣うようあてがうことが必要となる。しかし、ヤットコを用いて遠隔から複数のシートをブッシングや電線に倣うようあてがうのは極めて難しい。
この問題を解消すべく、ブッシング及び電線を覆う絶縁シートが提供されている。該絶縁シートは、変圧器のブッシングを着脱可能に把持するブッシンググリップと、該ブッシンググリップのシート取付部に一端が固定されたシートと、該シートを電線の形状に合わせて変形可能に支持する背骨部材と、シートを電線に固定するための電線保持クリップとを備える(特許文献1参照)。
特開2014−203721号公報
ところで、変圧器のブッシングは、変圧器の仕様によって延びる方向が異なる。また、変圧器のブッシングと高圧カットアウトとを接続する電線は、ブッシングの延びる方向、及び高圧カットアウトの取付位置によって、ブッシングから延びる方向が異なる。
例えば、ブッシングから引き出された電線が、高圧カットアウトに向かって略L字形状に折り曲げられている場合、前記特許公報の絶縁シートによれば、ブッシンググリップとシートとが一体化されているため、シートの一端がブッシングに固定されるとともに、シートの他端が高圧カットアウトに固定される。その結果、電線の折れ曲がった部位にシートの余長部分が集中してしまい、電線の折れ曲がった部位をシートで覆うことが困難になる、という問題がある。
そこで、本発明は、上記課題に鑑み、変圧器のブッシングの延びる方向及びブッシングから延びる電線の方向が、何れの方向であっても、ブッシング及び電線に絶縁部材を容易に取り付けできるようにした変圧器のブッシング廻りの絶縁部材を提供することを目的とする。
本発明に係る開閉器の変圧器のブッシング廻りの絶縁部材は、変圧器のブッシングを覆うブッシング用絶縁カバーであって、前記ブッシングを挿入するためのブッシング挿入用開口、及び該ブッシング挿入用開口に連続して少なくとも1つ形成された、前記ブッシングから延びる電線を挿通するための電線挿通用開口を有するブッシング用絶縁カバーと、前記電線を覆う電線用絶縁カバーとを備え、前記ブッシング用絶縁カバーに前記電線用絶縁カバーを向き変更可能に連結していることを特徴とする。
かかる構成によれば、ブッシング用絶縁カバーのブッシング挿入用開口に変圧器のブッシングを挿入するとともに、ブッシング用絶縁カバーの電線挿通用開口に、ブッシングから延びる電線を挿通する。一方、ブッシングから延びる電線を電線用絶縁カバーで覆う。その後、ブッシング用絶縁カバーに対して電線用絶縁カバーを向き変更しながら連結することによって、変圧器のブッシングの延びる方向及びブッシングから延びる電線の方向が、何れの方向であっても、ブッシング及び電線に絶縁部材を容易に取り付けでき、作業者の安全性を確保することができる。
本発明に係る変圧器のブッシング廻りの絶縁部材の一態様として、前記ブッシング用絶縁カバーは、前記ブッシングの上方を覆う上側板部と、該上側板部の横一側端部に連結され前記ブッシングの横一側方を覆う横側板部と、前記ブッシングから所定距離離間した位置に対向配置され前記上側板部と前記横側板部とを連結する後側板部とを備え、前記上側板部の前記変圧器側の端と前記横側板部の前記変圧器側の端とで前記ブッシング挿入用開口が画定され、前記横側板部の下端と前記後側板部の下端とで前記電線挿通用開口が画定され、前記上側板部の前記横側板部が連結されていない側の横一側端と前記後側板部の前記横側板部が連結されていない側の横一側端とで第2の電線挿通用開口が画定されることが好ましい。
かかる構成によれば、ブッシング用絶縁カバーが、ブッシングの上方を覆う上側板部と、ブッシングの横一側方を覆う横側板部と、ブッシングから所定距離離間した位置に対向配置される後側板部とを備えることによって、ブッシングの周囲をブッシング用絶縁カバーで的確に覆うことができる。
本発明に係る変圧器のブッシング廻りの絶縁部材の一態様として、前記ブッシング用絶縁カバーは、前記ブッシングの上方を覆う上側板部と、該上側板部の両横側端部に連結され前記ブッシングの両横側方を覆う一対の横側板部と、前記ブッシングから所定距離離間した位置に対向配置され前記上側板部と前記両横側板部とを連結する後側板部とを備え、前記上側板部の前記変圧器側の端と前記両横側板部の前記変圧器側の端とで前記ブッシング挿入用開口が画定され、前記両横側板部の下端と前記後側板部の下端とで前記電線挿通用開口が画定されることが好ましい。
かかる構成によれば、ブッシング用絶縁カバーが、ブッシングの上方を覆う上側板部と、ブッシングの両横側方を覆う一対の横側板部と、ブッシングから所定距離離間した位置に対向配置される後側板部とを備えることによって、ブッシングの周囲をブッシング用絶縁カバーで的確に覆うことができる。
本発明に係る変圧器のブッシング廻りの絶縁部材の他態様として、前記横側板部には、前記変圧器の外面に磁着するためのマグネットが設けられることが好ましい。
かかる構成によれば、横側板部に設けられたマグネットによって、変圧器の外面にブッシング用絶縁カバーを容易に取り付けることができる。また、マグネットによる磁着であるため、変圧器に対してブッシング用絶縁カバーを周方向に容易に回動することができ、変圧器に対するブッシング用絶縁カバーの向きを容易に変更することができる。
本発明に係る変圧器のブッシング廻りの絶縁部材の他態様として、前記一対の横側板部には、前記変圧器の外面に磁着するためのマグネットが設けられることが好ましい。
かかる構成によれば、一対の横側板部に設けられたマグネットによって、変圧器の外面にブッシング用絶縁カバーを容易に取り付けることができる。また、マグネットによる磁着であるため、変圧器に対してブッシング用絶縁カバーを周方向に容易に回動することができ、変圧器に対するブッシング用絶縁カバーの向きを容易に変更することができる。
本発明に係る変圧器のブッシング廻りの絶縁部材の他態様として、前記電線用絶縁カバーは、一方向に延びる長尺状のシートに形成され、前記ブッシング用絶縁カバーに連結される連結部と、該連結部にから延びて前記電線を被覆する被覆部とを有することが好ましい。
かかる構成によれば、ブッシング用絶縁カバーに連結される連結部と、連結部にから延びて電線を被覆する被覆部とを有する電線用絶縁カバーで、ブッシング及びブッシングから延びる電線を確実に覆うことができる。
本発明に係る変圧器のブッシング廻りの絶縁部材の他態様として、前記連結部と前記被覆部との境界部には、該被覆部を長手方向と略直交する幅方向略中央部で折り曲げるための一対の切れ目を備え、該一対の切れ目は、前記被覆部の幅方向両端のそれぞれから中央部付近まで切り込まれていることが好ましい。
かかる構成によれば、連結部と被覆部との境界部に一対の切れ目を備えているので、被覆部を長手方向と略直交する幅方向略中央部で折り曲げて、ブッシングから延びる電線を容易に覆うことができる。
本発明に係る変圧器のブッシング廻りの絶縁部材の他態様として、前記被覆部の幅方向両端部のそれぞれには、長手方向に沿うように面ファスナが設けられることが好ましい。
かかる構成によれば、被覆部の幅方向両端部に長手方向に沿うように面ファスナが設けられているので、被覆部を折り曲げることによって、面ファスナ同士が重ね合わされて係止することで被覆部を折り曲げた状態を保持することができる。
本発明に係る変圧器のブッシング廻りの絶縁部材の他態様として、前記ブッシング用絶縁カバーの後側板部及び前記電線用絶縁カバーの連結部のそれぞれには、面ファスナが設けられることが好ましい。
かかる構成によれば、ブッシング用絶縁カバーの後側板部及び電線用絶縁カバーの連結部のそれぞれに面ファスナが設けられるため、ブッシング用絶縁カバーの後側板部と、電線用絶縁カバーの連結部とは着脱可能であり、ブッシング用絶縁カバーに対する電線用絶縁カバーの向きを、ブッシングの延びる方向、及びブッシングから延びる電線の方向に応じて容易に変更することができる。
以上のように、本発明によれば、変圧器のブッシングの延びる方向及びブッシングから延びる電線の方向が、何れの方向であっても、ブッシング及び電線に絶縁部材を容易に取り付けることができる、といった優れた効果を奏し得る。
図1(a)〜(c)は、本発明の一実施形態に係る変圧器のブッシング廻りの絶縁部材のブッシング用絶縁カバーを示す斜視図。 図2(a)は、同実施形態に係る変圧器のブッシング廻りの絶縁部材の電線用絶縁カバーを示す正面図、図2(b)は、図2(a)の背面図。 図3は、同実施形態に係る変圧器のブッシング廻りの絶縁部材の使用態様を示す図。 図4(a)〜(c)は、変圧器に対する高圧カットアウトの位置関係における、ブッシング用絶縁カバーと電線用絶縁カバーとの連結状態を示す図。 図5(a)は、変圧器のブッシング廻りの絶縁部材のブッシング用絶縁カバーの変形例を示す図、図5(b)は、ブッシング用絶縁カバーと電線用絶縁カバーを接続した状態を示す図、図5(c)は、変圧器に対する高圧カットアウトの位置関係における、ブッシング用絶縁カバーと電線用絶縁カバーとの連結状態を示す図。 図6は、変圧器及び高圧カットアウトが配置された一般的な電柱の構造を示す図。
本発明の一実施形態に係る変圧器のブッシング廻りの絶縁部材について図面を参照して説明する。なお、本実施形態では、斜め下方に延びるブッシングを備えた変圧器を例にとって説明するが、本実施形態を説明するに先だって、前記変圧器が装柱された電柱の構造について説明する。
電柱の構造は、例えば図6に示すように、電柱Pと、該電柱Pに架設された3相の高圧線C1〜C3と、該3相の高圧線C1〜C3の下方に装柱された変圧器Tとを備える。変圧器Tの一次側には、斜め下方に延びるブッシングBが設けられる。該ブッシングBには、3相の高圧線C1〜C3から、引き下げ線C及び高圧カットアウトKを介して電線(高圧リード線)Rが接続される。該電線Rは、ブッシングBから斜め下方の高圧カットアウトKに向かって引き出されている。
本実施形態に係る変圧器のブッシング廻りの絶縁部材1は、図1及び図2に示すように、変圧器TのブッシングBを覆うブッシング用絶縁カバー2と、該ブッシング用絶縁カバー2に連結可能で、変圧器TのブッシングBと高圧カットアウトKとを接続する電線Rを覆う電線用絶縁カバー3とを備える。尚、図4において、変圧器Tから離れる側(紙面から離れる側)を後側とし、変圧器Tに近付く側(紙面に向かう側)を前側とし、変圧器Tを見た時に左側を左側とし、変圧器Tを見た時に右側を右側として、以下において説明する。
ブッシング用絶縁カバー2は、ブッシングBの上方を覆う矩形状の上側板部21Aと、上側板部21Aの横一側端部(左端)に連結されブッシングBの横一側方(左側)を覆う矩形状の横側板部21Bと、ブッシングBから所定距離離間した位置(変圧器Tから離れる側となる後方位置)に対向配置され上側板部21Aの後端と横側板部21Bの後端とを連結する扇形状の後側板部20とを備えている。ブッシング用絶縁カバー2は、所定形状に切断加工した一枚のシートを折り曲げて形成される。具体的には、扇形状の後側板部20と、該後側板部20に連続して形成された正方形の上側板部21Aと横側板部21Bを折り曲げて形成されている。
ブッシング用絶縁カバー2は、変圧器TのブッシングBにアプローチするためのブッシング挿入用開口22と、該ブッシング挿入用開口22に連続して少なくとも1つ形成された、ブッシングBから延びる電線Rを引き出すための電線挿通用開口23と、を有する。
ブッシング挿入用開口22は、上側板部21Aの変圧器T側の端となる前側端21aと横側板部21Bの変圧器T側の端となる前側端21aとで画定された開口である。電線挿通用開口23は、後側板部20の円弧状部20aのうちの横一側端となる右側端20bと上側板部21Aの右側端21bとで形成される第1電線挿通用開口23Aと、後側板部20の円弧状部20aのうちの下端となる下側端20cと横側板部21Bの下側端21bとで形成される第2電線挿通用開口23Bとを備えている。この電線挿通用開口23を構成する第1電線挿通用開口23Aと第2電線挿通用開口23Bとが連続する開口に形成されているから、図3に示すように、ブッシング用絶縁カバー2に対して電線用絶縁カバー3を水平位置から鉛直位置にかけて向き変更可能である。
後側板部20の内面には、後述する電線用絶縁カバー3の連結部31を連結するための面ファスナ25が取り付けられる。
上側板部21Aの前側端21a及び横側板部21Bの前側端21aには、90度外側に折り曲げられた鍔部21c,21cと、該鍔部21c,21cに倣うように取り付けられたL字形状のマグネット24とを有する。
後側板部20、上側板部21A、横側板部21Bのそれぞれには、図示しない間接活線操作棒(所謂ヤットコ)で把持される取手26が取り付けられている。
電線用絶縁カバー3は、前記電線Rを、該電線Rの延びる方向に沿って覆う被覆部30であって、一方向に延びる長尺状の矩形状(略長方形状)の被覆部30と、該被覆部30の一方の短辺に連続して設けられた連結部31と、被覆部30と連結部31との境界部に形成された、長手方向に延びる被覆部30を長手方向と略直交する幅方向(短辺方向)略中央部で折り曲げるための一対の切れ目3a,3aとを備える。該一対の切れ目3a,3aは、被覆部30の幅方向両端のそれぞれから中央部付近まで切り込まれている。具体的には、被覆部30の両端のそれぞれから長手方向の中心線Sに向かって形成されている。
被覆部30は、長手方向の中心線Sに沿って二つ折り可能に構成され、幅方向両端部のそれぞれには、長手方向に沿って取り付けられた面ファスナ32,32を有する。該一対の面ファスナ32,32の間隔は、電線Rを周方向に被覆できる大きさを有している。
連結部31は、長半円形であり、半円状の曲線部310と、該曲線部310の両端から延出された一対の直線部311とで形成されている。連結部31には、略全域に面ファスナ33が取り付けられている。
被覆部30における電線Rを被覆する被覆面(裏面)とは反対側となる外面(表面)の幅方向中央部には、間接活線操作棒で把持可能な取手34が、長手方向の中心線Sに沿って所定の間隔をおいて複数取り付けられている。
また、被覆部30の幅方向両端のそれぞれには、間接活線操作棒で摘持可能な矩形状の複数(ここでは3個)の摘持部35が、その長さ方向に沿って所定の間隔をおいて幅方向外側に突出するように複数配置されている。
つぎに本実施形態に係る変圧器のブッシング廻りの絶縁部材の使用態様について説明する。
まず、作業者は、電線用絶縁カバー3の連結部31の裏面側を変圧器TのブッシングBに対向させた状態で、且つ被覆部30の裏面側を電線R側に位置させた状態で、電線用絶縁カバー3の取手34を間接活線操作棒で把持しつつ、電線用絶縁カバー3の連結部31の裏面をブッシングBにあてがうとともに、変圧器の被覆部30の裏面を電線Rに沿うようにあてがう。このとき、電線用絶縁カバー3の連結部31の面ファスナ33がブッシングBの表側に配置される。
つぎに、作業者は、被覆部30の幅方向両側部を一対の切れ目3a,3aを介して一対の面ファスナ32,32同士が係止できるように互いに内側に折り曲げる。これら面ファスナ32,32同士の係止作用によって、被覆部30が折り畳まれた状態を保持することができ、電線Rを電線用絶縁カバー3で覆う。
つぎに、作業者は、ブッシング用絶縁カバー2をそれの第2電線挿通用開口23Bが下方に向いた状態に配置し、ブッシング用絶縁カバー2の取手26を間接活線操作棒で把持しつつ、ブッシング挿入用開口22に変圧器TのブッシングBを挿入するとともに、第2電線挿通用開口23Bに、電線用絶縁カバー3で覆われた電線Rが位置するようにブッシング用絶縁カバー2を変圧器Tの外面に当接させる。具体的に、上側板部21Aの前側端21a及び横側板部21Bの前側端21aを変圧器Tの円弧面に当接させる。これにより、ブッシング用絶縁カバー2のマグネット24で変圧器Tの外面に磁着させることで、ブッシング用絶縁カバー2を変圧器Tに固定できる。このとき、ブッシング用絶縁カバー2の面ファスナ25が電線用絶縁カバー3の面ファスナ33に係止して、ブッシング用絶縁カバー2と電線用絶縁カバー3とが固定できる。また、ブッシングBに対するブッシング用絶縁カバー2の位置を周方向に変更したい場合、ブッシング用絶縁カバー2がマグネット24によって磁着されているため、ブッシング用絶縁カバー2を周方向に回動させることで向きを容易に変更することができる。
図4(c)に示すように、ブッシング用絶縁カバー2を装着することによって、ブッシングBは、電線用絶縁カバー3の上側板部21Aと横側板部21Bと後側板部20とで3方向を覆うことができる。また、電線用絶縁カバー3を装着することによって、ブッシングBから延びる電線Rを被覆することができる。
図4(a)では、変圧器Tよりも高圧カットアウトKが上側に配置されている場合を示しており、この場合には、ブッシング用絶縁カバー2に対し電線用絶縁カバー3は、電線用絶縁カバー3の第1電線挿通用開口23Aを挿通して水平位置に連結固定される。また、図4(b)に示すように、変圧器Tの下側に高圧カットアウトKが配置されている場合、ブッシング用絶縁カバー2に対し電線用絶縁カバー3は、電線用絶縁カバー3の第2電線挿通用開口23Bを挿通して略鉛直位置に連結固定される。また、図4(b)及び図4(c)に示すように、電線Rが略L字形状に折り曲げられている場合、電線用絶縁カバー3がシート状であるため、電線Rの撓む方向に倣うように曲げることができる。
すなわち、ブッシング用絶縁カバー2の後側板部20に、電線用絶縁カバー3の連結部31を固定することで、変圧器TのブッシングB及び電線Rが絶縁部材1で覆われるようになり、作業者の感電に対する安全性を確保することができる。
つぎに、絶縁部材1を変圧器Tから取り外す場合、作業者は、まず、ブッシング用絶縁カバー2の後側板部20の取手26を間接活線操作棒で把持して、ブッシング用絶縁カバー2をブッシングBから離間する方向に引っ張って、変圧器Tの外面から取り外す。
その後、筒状の電線用絶縁カバー3の一対の面ファスナ32,32を互いに離間するように、筒状の被覆部30の複数の摘持部35うちのいずれかを間接活線操作棒で摘んで、被覆部30の両側部を互いに離間する方向に引っ張って、筒状の被覆部30を展開した状態にして電線Rから取り外す。
以上のように、本実施形態に係る変圧器のブッシング廻りの絶縁部材によれば、変圧器TのブッシングBの延びる方向及びブッシングBから延びる電線Rの方向が、何れの方向であっても、ブッシングB及び電線Rに絶縁部材1を容易に取り付けることができる。
なお、本発明に係る変圧器のブッシング廻りの絶縁部材は、前記実施形態に限定することなく種々変更することができる。
例えば、前記実施形態の場合、ブッシング用絶縁カバー2を、所定形状に切断加工した一枚のシートを折り曲げて形成するようにしたが、合成樹脂製の箱体の少なくとも連続した2面を開口して形成するようにしてもよい。具体的には、後側板部が三角形状又は四角形状のブッシング用絶縁カバーであってもよい。以下、四角形状の後側板部と、該後側板部に連続して形成される3つの板部とを有するブッシング用絶縁カバーについて説明する。
また、例えば図5(a),(b)に示すように、ブッシング用絶縁カバー5を構成してもよい。このブッシング用絶縁カバー5は、ブッシングBの上方を覆う矩形状(長方形状)の上側板部51cと、上側板部51cの両横側端部に連結されブッシングBの両横側方を覆う矩形状(正方形状)の一対の横側板部51b,51dと、ブッシングBから所定距離離間した位置に対向配置され、上側板部51cと両横側板部51b,51dとを連結する矩形状(長方形状)の後側板部51eとを備える。
上側板部51cの変圧器T側の端である前側端51Cと両横側板部51b,51dの変圧器T側の端である前側端51D,51Dとでブッシング挿入用開口50が画定され、両横側板部51b,51dの下端51B,51Dと後側板部51eの下端51Eとで電線挿通用開口51が画定される。尚、図1(c)では、2つの電線挿通用開口23A,23Bとし、図5(a)では、1つの電線挿通用開口51としたが、3つ以上の電線挿通用開口を備えていてもよい。なお、図5(a),(b)においては、間接活線操作棒で把持する取手は省略しているものとする。
両横側板部51b,51dのうちの一方(ブッシングBの右側)の横側板部51bの前側端51Dと上側板部51cの前側端51Cには、90度外側に折り曲げられた鍔部52c,52cが形成され、磁着部であるL字型のマグネット53が取り付けられている。また、後側板部51eの内面の略全域には、電線用絶縁カバー3の連結部31(図2参照)の面ファスナ33と重ね合せて係止される面ファスナ54が取り付けられている。
かかる構成の変圧器のブッシングの絶縁部材の使用態様について説明する。まず、作業者は、図2に示す電線用絶縁カバー3の連結部31を、変圧器TのブッシングB(図4(c)参照)にあてがいつつ、被覆部30をブッシングBから延びる電線Rに沿ってあてがい、前述したように、電線Rを、電線用絶縁カバー3で電線Rの延びる方向に沿って筒状に覆う。
つぎに、作業者は、ブッシング用絶縁カバー5のブッシング挿入用開口50に、電線用絶縁カバー3の連結部31があてがわれた状態の変圧器TのブッシングBを挿入するとともに、電線挿通用開口51に、電線用絶縁カバー3で覆われた電線Rが位置するようにブッシング用絶縁カバー5を変圧器Tの外面に当接させる。具体的に、上側板部51cの前側端51Cと両横側板部51b,51dの前側端51D,51Dを変圧器Tの円弧面に当接させる。これにより、ブッシング用絶縁カバー5のマグネット53で変圧器Tの外面に磁着させることで、ブッシング用絶縁カバー5を変圧器Tに固定できる。このとき、ブッシング用絶縁カバー5の面ファスナ54が電線用絶縁カバー3の面ファスナ33に係止して、ブッシング用絶縁カバー5と電線用絶縁カバー3とが固定できる(図5(c)参照)。
これにより、前記実施形態と同様の効果を奏する。すなわち、変圧器TのブッシングBの延びる方向及びブッシングBから延びる電線Rの方向が、何れの方向であっても、ブッシングB及び電線Rに絶縁部材を容易に取り付けることができる。
また、前記実施形態の場合、変圧器TのブッシングBから高圧カットアウトKに向かって斜め下方に延びる電線Rとしたが、変圧器TのブッシングBから高圧カットアウトKに向かうにしたがってL字形状に折れ曲がる電線Rに対しては、シート状の電線用絶縁カバー3で電線Rを覆うようにする。
1…変圧器のブッシング廻りの絶縁部材、2,5…ブッシング用絶縁カバー、20…後側板部、20b…後側板部の右側端、21A…上側板部、21a…上側板部の前側端、21b…上側板部の右側端、21B…横側板部、21a…横側板部の前側端、22,50…ブッシング挿入用開口、23,51…電線挿通用開口、25,32,33…面ファスナ、3…電線用絶縁カバー、3a…切れ目、30…被覆部、31…連結部、B…ブッシング、C…引き下げ線、K…高圧カットアウト、P…電柱、R…電線(高圧リード線)、S…中心線、T…変圧器

Claims (9)

  1. 変圧器のブッシングを覆うブッシング用絶縁カバーであって、前記ブッシングを挿入するためのブッシング挿入用開口、及び該ブッシング挿入用開口に連続して少なくとも1つ形成された、前記ブッシングから延びる電線を挿通するための電線挿通用開口を有するブッシング用絶縁カバーと、前記電線を覆う電線用絶縁カバーとを備え、前記ブッシング用絶縁カバーに前記電線用絶縁カバーを向き変更可能に連結していることを特徴とする変圧器のブッシング廻りの絶縁部材。
  2. 前記ブッシング用絶縁カバーは、前記ブッシングの上方を覆う上側板部と、該上側板部の横一側端部に連結され前記ブッシングの横一側方を覆う横側板部と、前記ブッシングから所定距離離間した位置に対向配置され前記上側板部と前記横側板部とを連結する後側板部とを備え、前記上側板部の前記変圧器側の端と前記横側板部の前記変圧器側の端とで前記ブッシング挿入用開口が画定され、前記横側板部の下端と前記後側板部の下端とで前記電線挿通用開口が画定され、前記上側板部の前記横側板部が連結されていない側の横一側端と前記後側板部の前記横側板部が連結されていない側の横一側端とで第2の電線挿通用開口が画定されることを特徴とする請求項1に記載の変圧器のブッシング廻りの絶縁部材。
  3. 変圧器のブッシングを覆うブッシング用絶縁カバーであって、前記ブッシングを挿入するためのブッシング挿入用開口、及び該ブッシング挿入用開口に連続して形成された、前記ブッシングから延びる電線を挿通するための電線挿通用開口を有するブッシング用絶縁カバーと、該ブッシング用絶縁カバーとは別体である電線用絶縁カバーであって、前記電線を覆う電線用絶縁カバーとを備え、前記ブッシング用絶縁カバーは、前記ブッシングの上方を覆う上側板部と、該上側板部の両横側端部に連結され前記ブッシングの両横側方を覆う一対の横側板部と、前記ブッシングから所定距離離間した位置に対向配置され前記上側板部と前記両横側板部とを連結する後側板部とを備え、前記上側板部の前記変圧器側の端と前記両横側板部の前記変圧器側の端とで前記ブッシング挿入用開口が画定され、前記両横側板部の下端と前記後側板部の下端とで前記電線挿通用開口が画定されることを特徴とする変圧器のブッシング廻りの絶縁部材。
  4. 前記横側板部には、前記変圧器の外面に磁着するためのマグネットが設けられることを特徴とする請求項2に記載の変圧器のブッシング廻りの絶縁部材。
  5. 前記一対の横側板部のうちの一方の横側板部と前記上側板部には、前記変圧器の外面に磁着するためのマグネットが設けられることを特徴とする請求項3に記載の変圧器のブッシング廻りの絶縁部材。
  6. 前記電線用絶縁カバーは、一方向に延びる長尺状のシートに形成され、前記ブッシング用絶縁カバーに連結される連結部と、該連結部から延びて前記電線を被覆する被覆部とを有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の変圧器のブッシング廻りの絶縁部材。
  7. 前記連結部と前記被覆部との境界部には、該被覆部を長手方向と略直交する幅方向略中央部で折り曲げるための一対の切れ目を備え、該一対の切れ目は、前記被覆部の幅方向両端のそれぞれから中央部付近まで切り込まれていることを特徴とする請求項6に記載の変圧器のブッシング廻りの絶縁部材。
  8. 前記被覆部の幅方向両端部のそれぞれには、長手方向に沿うように面ファスナが設けられることを特徴とする請求項6又は7に記載の変圧器のブッシング廻りの絶縁部材。
  9. 前記ブッシング用絶縁カバーの後側板部及び前記電線用絶縁カバーの連結部のそれぞれには、面ファスナが設けられることを特徴とする請求項6乃至8のいずれか1項に記載の変圧器のブッシング廻りの絶縁部材。
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