JP5823472B2 - 絶縁カバー - Google Patents

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Description

本発明は、活線工法による電気工事作業中の感電事故や短絡・地絡事故を未然に防止するために、充電部又は導体部分を絶縁被覆する絶縁カバーに関し、特に、導電性のベース(腕金等)、及びベースから突出する突出部材の導電部(ピン碍子等の支持ピン部等)を絶縁被覆するに好適なシート状の絶縁カバーに関する。
高圧の配電線(以下「高圧線」という)は、腕金に取り付けられたピン碍子にバインド線によって固定されているが、バインド線は経時により劣化するため、所定のタイミングにて交換する必要がある。
高圧線を停電させずにバインド線の交換作業を実施する場合、バインド線が腕金に接触すると、地絡して配電線事故となる。これを防止するために、バインド線の交換作業をする前に絶縁素材からなる絶縁カバーにて腕金を被覆し、バインド線が腕金に直接接触しないようにする必要がある。
近年では、作業者の感電リスクや防護具の着用等の煩労を低減するために、直接活線工法よりも間接活線工法が主流となっており、様々な間接活線作業用の絶縁カバーが用いられている。
例えば特許文献1にはシート状の絶縁カバーが記載されている。シート状の絶縁カバーは柔軟性を有し、自在に変形させることができるので、間接活線作業用の絶縁カバーとして広く用いられている。しかし平面的な形状の絶縁カバーを用いて、腕金から突出するピン碍子の導体部分を露出させないように被覆することは容易ではない。
このような問題を解決する発明として特許文献2には、腕金と、ピン碍子の導体露出部分である支持ピン部と、ピン碍子の絶縁体の一部とを少なくとも被覆する絶縁カバーが提案されている。
特開2012−161196公報 特開2012−60702公報
しかし、特許文献2に記載の絶縁カバーは剛性を有する絶縁性の樹脂材料等により、被覆対象のサイズに合わせて成形されている。このため、支持ピン部と腕金とを確実に被覆して露出を防止することができる一方で、汎用性に乏しいという問題がある。
本発明は上述の事情に鑑みてなされたものであり、腕金等の導電性のベース、及びベースから突出する突出部材の導電部(ピン碍子の支持ピン部等)を絶縁被覆するに好適な、且つ汎用性のあるシート状の絶縁カバーを提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、金属製のベース部材から突設され、少なくとも一部に露出した導電部を備えた突出部材の該導電部と、該突出部材周辺の前記ベース部材の特定領域と、を覆う絶縁シートから成る絶縁カバーであって、前記絶縁シートは、その面積内に貫通形成されて前記突出部材を挿通する挿通穴と、該絶縁シートの周縁から前記挿通穴にかけて形成された切り込み線と、前記挿通穴の内周縁に沿って連続形成された複数のフィン状のシート小片と、を備え、前記挿通穴内に前記突出部材を挿通した際には、前記各シート小片が該突出部材によって押し上げられて前記導電部を被覆した状態となり、前記挿通穴内から前記突出部材を離脱した際には、前記各シート小片が原形に復帰して前記挿通穴の少なくとも一部を閉止することを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、前記各シート小片は、前記突出部材によって押し上げられたときに隣接する他のシート小片と重なり合う部分を有することを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、前記各シート小片の前記内周縁との連設部が湾曲又は屈曲していることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、前記各シート小片によって前記挿通穴が閉止された状態を維持する挿通穴閉止部材を備えたことを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、前記切り込み線を閉止状態に維持する切り込み線閉止部材を備えたことを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、間接活線作業用のクリップを保持する保持部を備えたことを特徴とする。
本発明の絶縁カバーは、挿通穴に突出部材が挿通されていない状態では、シート小片が絶縁シートに沿った姿勢をとるので、絶縁カバー全体が平面的形状を成す。このため、本発明に係る絶縁カバーを一般的に使用されている絶縁シートとして使用することができ、汎用性が高い。
その一方で、挿通穴に突出部材を挿通した際には、各シート小片が押し上げられる結果、シート小片が挿通穴に挿通された突出部材を取り囲むように立ち上がり、突出部材の少なくとも導電部をシート小片によって被覆することができる。
本発明の一実施形態に係る絶縁カバーを示す図であり、(a)は平面図であり、(b)は使用状態を示す図である。 絶縁カバーの第一の変形例を示す図であり、(a)は平面図であり、(b)は使用状態を示す図である。 絶縁カバーの第二の変形例を示す図であり、(a)は平面図であり、(b)はシート小片の展開図である。 絶縁カバーの第三の変形例を示す図であり、(a)は平面図であり、(b)はシート小片の展開図である。 (a)、(b)は、シート小片周辺の拡大図である。
以下、本発明を図に示した実施形態を用いて詳細に説明する。但し、この実施形態に記載される構成要素、種類、組み合わせ、形状、その相対配置などは特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する主旨ではなく単なる説明例に過ぎない。
以下、本発明の実施形態を詳細に説明する。
〔被覆対象〕
本発明に係る絶縁カバーによって被覆される部材の一例であるピン碍子について図1(a)を参照しながら説明する。
ピン碍子100は、磁器等の絶縁材料から構成された碍子本体101と、碍子本体101の軸方向一端から突設された支持ピン部105とを備えている。ピン碍子100は、支持ピン部105によって腕金106に固定される。
碍子本体101は、軸方向一端部に配置されたスカート部102と、軸方向他端部に配置されたキャップ部103と、スカート部102とキャップ部103との間に配置されたネック部104とを備えている。高圧線107は、キャップ部103に形成された凹状の溝内(不図示)又はネック部104に係止される。図示する高圧線107は、キャップ部103に形成された凹状の溝内に係止されている。また、バインド線108は、ネック部104に係止されるとともに、高圧線107に巻き付けられており、高圧線107を碍子本体101に固定している。
本発明の絶縁カバーは、金属製の腕金106(ベース部材)から突設されたピン碍子100(突出部材)の支持ピン部105(導電部)と、ピン碍子100周辺の腕金106の特定領域106aを絶縁被覆するに好適なカバーである。
〔絶縁カバー〕
本発明の実施形態に係る絶縁カバーについて図1に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る絶縁カバーを示す図であり、(a)は平面図であり、(b)は使用状態を示す図である。
本発明の一実施形態に係る絶縁カバー1は絶縁シート10から構成されており、絶縁シート10は、その面積内に貫通形成されてピン碍子100を挿通する挿通穴20と、絶縁シート10の周縁から挿通穴20にかけて形成された切り込み線30と、挿通穴20の内周縁21に沿って連続形成された複数のフィン状のシート小片41と、を備えている。
絶縁シート10は、厚さが2mm程度の樹脂性の絶縁素材、或いはゴム等から構成されている。絶縁シート10は柔軟性を有しており、折り曲げたり、被覆対象物に巻き付けたりする等、自在に変形させて使用することができる。
図示する絶縁シート10は概略矩形状であるが、絶縁シート10の形状には特に制限はない。
絶縁シート10は、図1(b)に示すように、挿通穴20にピン碍子100を挿通した後、腕金106の長手方向に沿っておよそ2つ折りにされて腕金106に係止される。なお、図1(a)には、腕金106への装着時に腕金106の長手方向に沿って折り曲げられる部位に相当する部位を便宜的に2つ折り線11として仮想的に示している。2つ折り線11は、挿通穴20を通過する直線状である。なお、一般的に腕金106は角型鋼から形成されているため、図1(a)に示した2つ折り線11は実際には帯状に広がる領域と解するべきである。
挿通穴20は、少なくともピン碍子100の支持ピン部105を挿通することができる大きさであればよい。本例では、挿通穴20の内径をピン碍子100のスカート部102の外径よりも大径にして、絶縁シート10から起立したシート小片41が、スカート部102に向けて傾倒するようにしている。起立した各シート小片41をスカート部102によって支持することで、各シート小片41が挿通穴20の外側に倒れにくくなり、ピン碍子100を包囲した状態を維持しやすくなる。また、挿通穴20の形状に特に限定はなく、円形の他、楕円形、オーバル状、多角形状等とすることができる。
切り込み線30は、挿通穴20内にピン碍子を着脱するときに、ピン碍子100を絶縁シート10の周縁から挿通穴20まで案内する部位である。本実施形態において切り込み線30は、2つ折り線11に沿って伸びる1つの周縁(一端縁)から、2つ折り線11と略直交する方向に延びるように形成されている。
切り込み線30によって形成される2つの端部31、31(図1(b)参照)は、絶縁シート10を平面状にしたときに、互いに重なり合うように構成されている。2つの端部31、31には、切り込み線30を自在に開閉すると共に、切り込み線30を閉止状態に維持する切り込み線閉止部材33が配置されている。切り込み線閉止部材33には例えば一対のホック或いは面ファスナー等を用いることができる。
切り込み線閉止部材33によって切り込み線31を閉止することにより、挿通穴20内に挿通されたピン碍子100が切り込み線30内を通過することを阻止できるので、ピン碍子100の挿通穴20からの脱落を防止することができる。また、絶縁カバー1を汎用的に使用する場合には切り込み線閉止部材33が切り込み線30の開放を阻止し、切り込み線30からの充電部又は導体部の無用な露出を防止できる。
シート小片41は、絶縁シート10に沿って平面状に横臥した横臥姿勢と、絶縁シート10から起立した起立姿勢との間を変位するように構成されている。
この構成により、挿通穴20内にピン碍子100を挿通した際には、各シート小片41がピン碍子100によって押し上げられて、少なくとも導電部である支持ピン部105を被覆する。また、挿通穴20内からピン碍子100を離脱した際には、各シート小片41が原形(横臥姿勢)に復帰して挿通穴20の少なくとも一部を閉止する。
横臥姿勢をとるシート小片41の挿通穴20の径方向に沿った長さは、シート小片41が起立したときに包囲するべきピン碍子100の軸方向長に応じて設定される。シート小片41は、少なくとも支持ピン部105を包囲できる長さ、即ち支持ピン部105の軸方向長よりも長く設定する必要がある。支持ピン部105の露出を効果的に防止するためには、シート小片41が支持ピン部105を越えてスカート部102の一部を包囲できるように、シート小片41の長さを設定することが望ましい。
起立したシート小片41は、シート小片41を構成する素材の持つ剛性によりその形状をある程度は維持可能である。しかし、シート小片41の適所に、柔軟性を確保しつつ剛性を高めた高剛性部を設けて、起立したときにその形状を維持し易くなるように構成してもよい。
図5は、シート小片周辺の拡大図である。図5(a)に示すように、シート小片41の全面に高剛性部41d(斜線部分)を配置してもよいし、図5(b)に示すように、シート小片41の一部分に高剛性部41d(斜線部分)を配置してもよい。後者の場合は、シート小片41の端縁に沿った部位に高剛性部41dを配置すると効果的である。
高剛性部41dは、シート小片41と同一の材料又は異なる材料をシート小片41に一体化することにより形成することができる。シート小片41と異なる材料を用いる場合は、絶縁性の材料(例えば樹脂等)を用いることが望ましい。
さらに図5において高剛性部41dは、シート小片41から挿通穴20の周縁21の外周部22に亘って配置されている。高剛性部41dをシート小片41から挿通穴20の外周部22にまで連続的に形成することで、挿通穴20内からピン碍子100を離脱したときに、シート小片41が起立姿勢から自動的に原形(横臥姿勢)に復帰しやすくなる。
ここで、挿通穴とシート小片の形状例について説明する。
図1に示す絶縁カバー1は、円形の挿通穴20と、帯状のシート小片41とを備えている。各シート小片41の円弧部分41aが挿通穴20の内周縁21に連設、一体化されている。各シート小片44が横臥姿勢をとるとき、シート小片42は挿通穴20の全体を閉止する。
シート小片41と絶縁シート10との連設部分が湾曲しているため、シート小片41は起立姿勢よりも横臥姿勢の方が安定的な姿勢となる。従って、挿通穴20内からピン碍子100を離脱した際には、各シート小片41が自動的に原形(横臥姿勢)に復帰しやすくなる。
また、図1(b)に示すように、各シート小片41は、ピン碍子100によって押し上げられたときに、隣接する他のシート小片41と重なり合う部分を有している(重複部41c)。即ち、シート小片41は、内周縁21との連設部において隣接するシート小片41に一部が重ね合わされている。ピン碍子100の支持ピン部105を包囲するとき、シート小片41が支持ピン部105の周囲に隙間なく立ち上がるので、支持ピン部105の露出を効果的に防止することができる。
図2は、絶縁カバーの第一の変形例を示す図であり、(a)は平面図であり、(b)は使用状態を示す図である。図2は、円形の挿通穴を複数のシート小片にて閉止する例を示している。
絶縁カバー2は、円形の挿通穴20と、扇形状のシート小片42とを備えている。各シート小片42の円弧部分42aが挿通穴20の内周縁21に連設、一体化されている。各シート小片42が横臥姿勢をとるとき、シート小片42は挿通穴20の全体を閉止するが、各シート小片42は互いに重ならない構成である。
シート小片42と絶縁シート10との連設部分が湾曲しているため、シート小片42は起立姿勢よりも横臥姿勢の方が安定的な姿勢となる。従って、挿通穴20内からピン碍子100を離脱した際には、各シート小片42が自動的に横臥姿勢に復帰しやすくなる。
図3は、絶縁カバーの第二の変形例を示す図であり、(a)は平面図であり、(b)はシート小片の展開図である。図3は、多角形状の挿通穴を複数のシート小片にて閉止する例を示している。
絶縁カバー3は、八角形状の挿通穴20と、矩形状の8枚のシート小片43とを備えている。各シート小片43の一辺43aは、夫々挿通穴20の内周縁21の一辺に連設、一体化されている。各シート小片43が横臥姿勢をとるとき挿通穴20の全体がシート小片43によって閉止されるように、シート小片43の大きさが設定されている。
図4は、絶縁カバーの第三の変形例を示す図であり、(a)は平面図であり、(b)はシート小片の展開図である。図4は、多角形状の挿通穴を複数のシート小片にて閉止する他の例を示している。
絶縁カバー4は、八角形状の挿通穴20と、五角形状の8枚のシート小片44とを備えている。シート小片44の隣接する2つの辺44a、44bが、挿通穴20の内周縁21の頂点21aを含む隣接した二辺の一部に連設、一体化されている。各シート小片44が横臥姿勢をとるとき挿通穴20の全体がシート小片44によって閉止されるように、シート小片44の大きさが設定されている。
シート小片44と絶縁シート10との連設部分が屈曲しているため、図1や図2に示す絶縁カバー1、2と同様に、シート小片44は起立姿勢よりも横臥姿勢にて安定し、挿通穴20内からピン碍子100を離脱した際には、各シート小片44が自動的に横臥姿勢に復帰しやすくなる。
また、各シート小片44は、ピン碍子100によって押し上げられたときに、隣接するシート小片44と重なり合う部分を有している(重複部44c)。即ち、シート小片44は、内周縁21との連設部において隣接するシート小片44に重ね合わされている。ピン碍子100の支持ピン部105を包囲するとき、シート小片44が支持ピン部105の周囲に隙間なく立ち上がるので(図4(b)、図1参照)、支持ピン部105の露出を効果的に防止する。
図1乃至図4に示したように、各シート小片が横臥姿勢をとるとき、絶縁カバー全体が平面状になるので、本実施形態に係る絶縁カバーを一般的な風呂敷状の絶縁シートと同様に使用することが可能となり、絶縁カバーを汎用的に使用することができる。
本実施形態に係る絶縁カバーにおいて、各シート小片が横臥姿勢をとるとき、挿通穴の一部に開放された部分が存在しても構わない。しかし、ピン碍子100と腕金106以外の物体を絶縁カバーによって絶縁被覆する等、絶縁カバーを汎用的に使用するためには、充電部又は導体部の無用な露出を防止するべく、挿通穴20の全体を閉止しておく必要がある。
図2(a)に示すシート小片42は挿通穴20の全体を閉止するものであるが、仮に、各シート小片が横臥姿勢をとるときに挿通穴20の一部に開放された部分が存在する場合は、図2(a)に示すようなシート状の挿通穴閉止部材50を絶縁シートに装着して挿通穴20の全体を閉止すると共に、閉止状態を維持するようにしてもよい。図示する挿通穴閉止部材50は、着脱手段51、52によって、各シート小片42に着脱自在に固定される。着脱手段51、52には、例えば面ファスナーやホック等を用いることができる。
なお、横臥姿勢をとるシート小片によって挿通穴20の全体を閉止することができる場合(図1〜図4に示す場合)であっても、挿通穴閉止部材50をシート小片に着脱できるように構成しても構わない。この場合、挿通穴閉止部材50は挿通穴20を閉止状態に維持し、且つその開放を阻止する手段として機能する。なお、着脱手段51、52は、挿通穴閉止部材50を装着したときに挿通穴閉止部材50及び各シート小片41がめくれあがらず平坦な姿勢を維持しうる位置に配置する。
また、図1、図3及び図4に示すように、各シート小片が互いに重なり合う部分を有する場合は、各シート小片の重なり合う部分に面ファスナーやホック等を配置することで挿通穴20を開閉自在にし、且つ閉止状態に維持することができる。この場合は、面ファスナーやホック等が挿通穴閉止部材として機能することになる。
図1に示すように絶縁カバー1は、一方の面に間接活線作業用の間接クリップ110を保持する2つの保持部60を有する。2つの保持部60は2つ折り線11に沿って配置されている。2つの保持部60の間には挿通穴20が配置されている。
保持部60によって保持される間接クリップ110は、ヒンジ部111によって開閉自在に連結された2つの挟持片112と、2つの挟持片112を常時閉止方向に弾性付勢するねじりコイルバネ(弾性付勢手段、不図示)とを備え、洗濯バサミ状に開閉する。間接クリップ110としては、ねじりコイルバネの弾性力に抗して2つの挟持片112を開放状態にロックするロック手段(不図示)と、ロック手段によるロックを解除するロック解除手段113とを備えたものを用いることができる。
各保持部60は、2つの挟持片112を夫々保持する一対の袋部61を備えている。2つの袋部61は、2つ折り線11を挟んで対称となる位置に配置されている。対となる袋部61の対向する側、言い換えれば、袋部61の2つ折り線側の端部には、挟持片112を内部に受け入れる為の挿入口62が形成されている。
保持部60に保持された間接クリップ110によって、ピン碍子100及び腕金106の特定領域106aを被覆した絶縁カバー1を腕金106に固定できるので、絶縁カバー1の位置ずれや脱落を効果的に防止できる。また、間接クリップ110の2つの挟持片112の先端は腕金106の下方にて密着し、腕金106の下面が絶縁カバー1によって被覆される。
絶縁シート10の端縁からは突出片12が所定長さ突出形成されている。突出片12は、2つ折り線11に沿って伸びる端縁から、2つ折り線11と交差する方向に伸びている。
突出片12は、支持ピン部105とピン碍子110周辺の腕金106を絶縁被覆した絶縁カバー1を、腕金106から脱落させないようにする脱落防止手段である。突出片12は、面ファスナーやホック等の着脱部材13、14によって絶縁シート10の適所に着脱自在に構成されている。突出片12を腕金106に巻き付けた後、着脱部材13、14によって突出片12を絶縁シート10に一体化することによって、絶縁カバー1の脱落、及びばたつきやめくれを防止する。また、腕金106の下面を絶縁カバー1によって被覆することができる。
なお、保持部60と突出片12のうちの少なくとも一方を備えていれば、絶縁カバー1の脱落を防止できる。
支持ピン部105とピン碍子110周辺の腕金106を絶縁カバー1によって絶縁被覆する作業、及び絶縁カバー1を取り外す作業は絶縁ヤットコ等を用いた間接活線工法により行う。
絶縁カバー1を装着する作業の前に、予め保持部60の挿入口62から間接クリップ110の挟持片112を袋部61内に挿入し、各保持部60によって挟持片112を保持しておく。また、2つの挟持片112を開放状態にロックしておく。
絶縁シート10の周縁から挿通穴20まで、切り込み線30を介してピン碍子110を挿入し、ピン碍子110を挿通穴20内に挿通する。このとき、各シート小片41がピン碍子110によって押し上げられ、シート小片41は支持ピン部105及びスカート部102の一部を包囲する。
また、間接クリップ110の各挟持片112が腕金106を挟持可能となる位置に、腕金106に対する絶縁シート10の位置を調整する。間接クリップ110のロック解除手段113を操作して、間接クリップのロックを解除すると、間接クリップ110の各挟持片112が腕金106を挟持し、絶縁カバー1が腕金106に固定される。
更に、突出片12を腕金106に巻き付けて、着脱部材13、14によって突出片12を絶縁シート10に一体化すれば、絶縁カバー1の脱落、及びばたつきやめくれを防止することができる。
〔本発明の効果・作用のまとめ〕
本発明は以下の態様にて実施することができる。
(第一の態様)
第一の態様に係る絶縁カバーは、金属製のベース部材(腕金106)から突設され、少なくとも一部に露出した導電部(支持ピン部105)を備えた突出部材(ピン碍子100)の導電部と、突出部材周辺のベース部材の特定領域106aと、を覆う絶縁シート10から成る絶縁カバーであって、絶縁シート10は、その面積内に貫通形成されて突出部材を挿通する挿通穴20と、絶縁シート10の周縁から挿通穴20にかけて形成された切り込み線30と、挿通穴20の内周縁21に沿って連続形成された複数のフィン状のシート小片と、を備え、挿通穴20内に突出部材を挿通した際には、各シート小片が突出部材によって押し上げられて導電部を被覆した状態となり、挿通穴内から突出部材を離脱した際には、各シート小片が原形に復帰して挿通穴の少なくとも一部を閉止することを特徴とする(図1乃至図4)。
本態様の絶縁カバーは、挿通穴に突出部材が挿通されていない状態では、シート小片が絶縁シートに沿った姿勢をとるので、絶縁カバー全体が平面的形状となる。このため、本発明に係る絶縁カバーを一般的に使用されている絶縁シートとして使用することができ、汎用性が高い。
その一方で、挿通穴に突出部材を挿通した際には、各シート小片が押し上げられる結果、シート小片が挿通穴に挿通された突出部材を取り囲むように立ち上がり、突出部材の少なくとも導電部をシート小片によって被覆することができる。従って、絶縁カバーは突出部材の一例であるピン碍子を絶縁被覆するに好適である。
(第二の態様)
第二の態様に係る絶縁カバーにおいて、各シート小片は、突出部材によって押し上げられたときに隣接する他のシート小片と重なり合う部分を有することを特徴とする(図1、図4)。
本態様によれば、シート小片によってピン碍子100の支持ピン部105を包囲するとき、シート小片が支持ピン部105の周囲に隙間なく立ち上がるので、支持ピン部105の露出を効果的に防止することができる。
(第三の態様)
第三の態様に係る絶縁カバーは、前記各シート小片の内周縁との連設部が湾曲又は屈曲していることを特徴とする(図1、図2、図4)。
本態様に係るシート小片は、起立姿勢よりも横臥姿勢の方が安定的な姿勢となる。従って、挿通穴20内からピン碍子100を離脱した際には、各シート小片が自動的に原形に復帰しやすくなる。
(第四の態様)
第四の態様に係る絶縁カバーは、各シート小片によって挿通穴が閉止された状態を維持する挿通穴閉止部材を備えたことを特徴とする(図2(a)の挿通穴閉止部材50等)。
本態様によれば、挿通穴閉止部材を設けることによって、挿通穴20の開放を阻止することができる。即ち、絶縁カバーを汎用的に使用する場合に、挿通穴20の開放を阻止し、挿通穴からの充電部又は導体部の無用な露出を防止できる。
(第五の態様)
第五の態様に係る絶縁カバーは、切り込み線30を閉止状態に維持する切り込み線閉止部材33を備えたことを特徴とする(図1乃至図4)。
切り込み線閉止部材33によって切り込み線31を閉止することにより、ピン碍子100が切り込み線30内を通過することを阻止できるので、ピン碍子100の挿通穴20からの脱落を防止することができる。また、絶縁カバーを汎用的に使用する場合に、切り込み線30の開放を阻止し、切り込み線30からの充電部又は導体部の無用な露出を防止できる。
(第六の態様)
第六の態様に係る絶縁カバーは、間接活線作業用のクリップ110を保持する保持部60を備えたことを特徴とする(図1)。
保持部60に保持されたクリップ110によって、ピン碍子110及び腕金106の特定領域106aを被覆した絶縁カバー1を腕金106に固定できるので、絶縁カバーの位置ずれや脱落を効果的に防止できる。
1、2、3、4…絶縁カバー、10…絶縁シート、11…2つ折り線、12…突出片、13…着脱部材、20…挿通穴、21…内周縁、21a…頂点、22…外周部、30…切り込み線、31…端部、33…切り込み線閉止部材、41…シート小片、41a…円弧部分、41c…重複部、41d…高剛性部、42…シート小片、42a…円弧部分、43…シート小片、43a…一辺、44…シート小片、44a、44b…辺、44c…重複部、50…挿通穴閉止部材、51…着脱手段、60…保持部、61…袋部、62…挿入口、100…ピン碍子、101…碍子本体、102…スカート部、103…キャップ部、104…ネック部、105…支持ピン部、106…腕金、106a…特定領域、107…高圧線、108…バインド線、110…ピン碍子、110…間接クリップ、111…ヒンジ部、112…挟持片、113…ロック解除手段

Claims (6)

  1. 金属製のベース部材から突設され、少なくとも一部に露出した導電部を備えた突出部材の該導電部と、該突出部材周辺の前記ベース部材の特定領域と、を覆う絶縁シートから成る絶縁カバーであって、
    前記絶縁シートは、その面積内に貫通形成されて前記突出部材を挿通する挿通穴と、該絶縁シートの周縁から前記挿通穴にかけて形成された切り込み線と、前記挿通穴の内周縁に沿って連続形成された複数のフィン状のシート小片と、を備え、
    前記挿通穴内に前記突出部材を挿通した際には、前記各シート小片が該突出部材によって押し上げられて前記導電部を被覆した状態となり、
    前記挿通穴内から前記突出部材を離脱した際には、前記各シート小片が原形に復帰して前記挿通穴の少なくとも一部を閉止することを特徴とする絶縁カバー。
  2. 前記各シート小片は、前記突出部材によって押し上げられたときに隣接する他のシート小片と重なり合う部分を有することを特徴とする請求項1に記載の絶縁カバー。
  3. 前記各シート小片の前記内周縁との連設部が湾曲又は屈曲していることを特徴とする請求項1又は2に記載の絶縁カバー。
  4. 前記各シート小片によって前記挿通穴が閉止された状態を維持する挿通穴閉止部材を備えたことを特徴とする請求項1乃至3の何れか一項に記載の絶縁カバー。
  5. 前記切り込み線を閉止状態に維持する切り込み線閉止部材を備えたことを特徴とする請求項1乃至4の何れか一項に記載の絶縁カバー。
  6. 間接活線作業用のクリップを保持する保持部を備えたことを特徴とする請求項1乃至5の何れか一項に記載の絶縁カバー。
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