この発明は、ピクセルセンサ素子に入射する光から信号を生成するピクセルセンサ素子、画像センサ、撮像装置、および方法に向けられている。ピクセルセンサ素子は、光に応答して、電荷または電圧のような信号を生成するように構成されたCMOSフォトダイオードのようなフォトディテクタ(photodetector)を有する。生成された信号は、ピクセルセンサ素子から読み取られる。典型的な構成では、多くのピクセルセンサ素子は、行および列の配列に構成されて画像を取り込むための画像センサを形成する。この構成では、各ピクセルセンサ素子は、キャプチャした(captured)画像の単一のピクセルを捕らえる。これらの画像センサは、ビデオカメラのような撮像装置に組み込むことができる。
ピクセルセンサ素子の1つの特定の用途の1つは、毎秒数千フレームから毎秒100万フレームの範囲のような画像データを高速で捕らえることにある。既存のフォトディテクタは、これらの高速のフレームレートで動作することができるが、分解能(すなわち、高速撮像の期間における動作可能なピクセルセンサ素子の数)は、読取回路の制限により最大可能分解能をしばしば低減する必要がある。これは、毎秒数千フレームを超えるフレームレートでは、撮像装置により撮像されるフレームあたりの画像データのピクセルの数は、低減しなければならないことを意味する。毎秒百万フレームを超える高速撮像が可能であるが、低分解能の場合だけであり、これは多くのアプリケーションの場合、使用が制限される。
図1を参照すると、Specialised Imaging Ltd.によるKIRANAとして知られる、従来技術のピクセルセンサ素子が示されている。このKIRANAは、従前の高速撮像装置の低分解能を克服または緩和することを意図している。画像センサのすべてのピクセルセンサ素子100は、同時に動作することができ、毎秒5百万フレームのフレームレートで画像データの180フレームをキャプチャすることができる。これは、ピクセルセンサ素子100が、一般的に参照符号105で示されるストレージアレイを組み込むためである。ストレージアレイ105は、各々がピクセルデータの1フレームを表す電荷を記憶することができる180ストレージセルを有する。それゆえ、読取回路が、電荷を転送するように係合する前に、ピクセルデータの180個の連続フレームが、同時に画像デバイスの各ピクセルセンサ素子100に記憶されることができる。記憶された画像データは、依然として一般的な読取回路で読取る必要があるが、これは、より遅いレートで、かつ動作可能なピクセルセンサ素子の数における低減を必要としない後になって行うことができる。読取は、読取構造により制限されたレートで行われる。KIRANA撮像装置では、読取レートは、ほぼ毎秒1100フレームである。
ストレージアレイ105は、転送ゲート103を介してフォトディテクタ101から電荷を受信するように構成される。ストレージアレイ105は、垂直列に配列された10個のストレージセルを有する入力シフトレジスタ107を有する。ストレージセル109の第1は、第1のストレージセル109が転送ゲート103から電荷を受信することができるように、転送ゲート103に近接して配列される。ストレージアレイ105は、さらに、各行が、水平方向に配列された16個のストレージセルを有する10行のストレージセルを有するストレージシフトレジスタ111を有する。ストレージシフトレジスタ111の各行は、入力シフトレジスタ107のストレージセルに近接して配列される。このように、例えば、入力シフトレジスタ107の最後のストレージセル110は、ストレージシフトレジスタ111の最後の行の第1のストレージセル113に、近接している。ストレージアレイ105は、さらに、垂直列に配列された10個のストレージセルを有する出力シフトレジスタ115を有する。出力シフトレジスタ115は、各ストレージセルがストレージシフトレジスタ111の行に近接して配列されるように構成される。このように、例えば、ストレージシフトレジスタ111の最後の行の最後のストレージセル114は、出力シフトレジスタ115の最後のセル117に近接している。出力シフトレジスタ115の最後のセル117は、電荷が出力シフトレジスタ115の最後のセル117から読取ることができるように読取領域119に近接して配置される。
ピクセルセンサ素子100は、さらにブルーミング防止ゲート(anti-blooming gate)121を有する。ブルーミング防止ゲート121は、電力レール(図示せず)に接続されている。ブルーミング防止ゲート121は、電荷を効率的にダンプ(dump)するようにアクティブになる。これは、通常動作での露出制御に使用される。最大180フレームの画像データを非常に高いフレームレート(例えば、フレームあたり最小1マイクロ秒)でキャプチャすることが望まれるバーストモード動作中、各ピクセルセンサ素子に対して以下の動作が実行される。
電荷は、バーストモードフレームレートでフォトディテクタ101から入力シフトレジスタ107の第1のストレージセル109に転送され、入力シフトレジスタ107がフルになるまで入力シフトレジスタ107のストレージセルに沿ってシフトされる。次に、入力シフトレジスタ107のストレージセル内の電荷は、ストレージシフトレジスタ111の各行の第1のセルに並列に転送される。このようにして、例えば、入力シフトレジスタ107の最後のセル110内の電荷は、ストレージシフトレジスタ111の最後の行の第1のセル113に転送される。ストレージシフトレジスタ111は、入力シフトレジスタ107がフルになるたびに、ストレージシフトレジスタ111の各行の第1のセルが空になり、入力シフトレジスタ107から電荷を受信することができるようにバーストモードフレームレートの1/10でその行に沿って電荷をシフトする。このようにして、電荷は、入力シフトレジスタ107がフルになる毎にストレージシフトレジスタ111に転送される。ストレージシフトレジスタ111がフルになると、ストレージシフトレジスタ111の各行の最後のセルの電荷は、出力シフトレジスタ115に転送される。次に、読取回路は、出力シフトレジスタ115の最後のストレージセル117から電荷を読取ることができ、電荷は、出力シフトレジスタ115が空になるまで、出力シフトレジスタ115を介してシフトダウンされる。入力およびシフトレジスタ107、111に記憶された電荷は、次にストレージアレイ105が空になるように、出力シフトレジスタ115にシフトすることができる。
バーストモード動作において、ストレージアレイ105は、それゆえ、後で読みだすために最大180フレームのピクセルデータを一時的に記憶するためのバッファを提供する。画像デバイスがより低いフレームレートで動作する非バーストモード動作(すなわち、連続モード動作)において、中間フレームの記憶は、必要ではない。この従来技術のピクセルセンサ素子は、高いフレームレートおよび解像度で画像をキャプチャすることができることに成功しているけれども、既存のピクセルセンサ素子の性能を改良するか、または少なくとも代替ピクセルセンサ素子を提供することが望ましい。米国特許番号第5,355,165号は背景技術であり、非常に高いフレームレートのCCD撮像装置を開示する。この発明によれば、添付されたクレームに記載されるように、ピクセルセンサ素子、画像センサ、撮像装置、ストレージアアセンブリおよび方法が提供される。この発明の他の特徴は、従属クレームおよび以下の記載から明らかになるであろう。
この発明の第1の態様によれば、以下を備えるピクセルセンサ素子に入射する光からの信号の生成のためのピクセルセンサ素子が提供される。光に応答して信号を生成するように構成されたフォトディテクタと、N個(Nは2以上)のストレージアレイを備えるストレージアセンブリであって、各ストレージアレイは、各々が列に配列されたM個(Mは1以上)のストレージセルを有する入力シフトレジスタと出力シフトレジスタと、各行がP個(Pは1以上)のストレージセルを備え、入力シフトレジスタから出力シフトレジスタへの信号転送のために配列されたM行のストレージセルを有するストレージシフトレジスタと、各々がフォトディテクタから入力シフトレジスタ群のそれぞれのシフトレジスタの1つの第1のセルに信号を転送するように誘導可能に(inducable)構成されたN個の独立して駆動可能な信号転送領域と、出力シフトレジスタ群のそれぞれのシフトレジスタの最後のセルから信号を読み出すように、誘導可能に構成されたN個の信号読取領域とを備える。フォトディテクタは、単一のフォトディテクタであり、N個の信号転送領域は、単一フォトディテクタから信号を転送するように誘導可能に構成された、単一のフォトディテクタである。
ここでは、「光」は、フォトディテクタが、信号を生成するように誘導することができる任意の波長の電磁放射に言及することができる。光は、赤外線、可視光線、紫外線、またはX線であり得る。好適実施形態において、光は、可視光線である。
有利なことに、第1の態様に従うピクセルストレージ素子は、2以上の、独立して駆動可能な信号転送領域を介してフォトディテクタから信号を受信するように構成された、2以上のストレージアレイを備える。このように、信号転送領域は、フォトディテクタから関連するストレージアレイの入力シフトレジスタに信号を転送するように、二者択一的に駆動可能である。それゆえ、ピクセルストレージ素子のストレージアレイは、ピクセルデータの代替フレームの信号を交互に記憶するように、係合することができる。重要なことに、これは、信号転送領域、入力シフトレジスタ、および出力シフトレジスタは、単一のストレージアレイ105(図1)のみを有し、電荷をこの単一のストレージアレイ105に転送するための1つの転送ゲート103を有する、上記強調表示した既存システムのフレームレートより、むしろフレームレートの1/N倍で動作することが可能であることを意味する。さらに、ストレージシフトレジスタは、上記強調した既存システムにおけるフレームレートの1/M倍よりむしろ1/(N*M)倍で、動作することができる。第1の態様に従うピクセルストレージ素子のシフトレジスタの低減されたフレームレートは、ピクセルセンサ素子が、フォトディテクタの高いフレームレートで、ピクセルデータのフレームをキャプチャすることを可能にしながら、ピクセルセンサ素子のシフトレジスタが、より遅い速度で動作することを可能にすることを意味する。ピクセルセンサ素子の電力消費は、低減され、生成される熱もより少ない。このことは、より高い撮像速度が、可能であることを意味する。
さらに、各信号が、フォトディテクタと出力との間を移動するときに必要なシフト回数は、第1の態様のピクセルセンサ素子により低減することができる。これは、ストレージセルに関する信号転送効率の制限により生じるラグ(lag)の量を低減するのに役立つ。Nの数は4であり得る。フォトディテクタは、ピクセルセンサ素子の中央領域に位置することができ、4つのストレージアレイは、フォトディテクタの回りに対称的に配置される。ピクセルセンサ素子は、正方形または長方形の形状であり得る。4つのストレージアレイは、正方形または長方形の形状のピクセルセンサ素子の異なる象限に、配置することができる。4つの信号転送領域は、各々が、フォトディテクタの中央領域に近接する、異なる象限のコーナー領域に、配置することができる。4つの信号読取領域は、フォトディテクタのエッジ領域に近接する異なる象限のコーナー領域に、配置することができる。入力シフトレジスタと出力シフトレジスタの列は、ピクセルセンサ素子において、垂直に配置することができ、ストレージシフトレジスタの行は、ピクセルセンサ素子において、水平に配置することができる。
フォトディテクタは、光に応答して電荷を生成するように構成することができる。入力シフトレジスタおよび/または出力シフトレジスタおよび/またはストレージシフトレジスタは、電荷結合デバイス、CCD、シフトレジスタであり得る。入力シフトレジスタ、出力シフトレジスタおよびストレージシフトレジスタのすべては、CCDシフトレジスタであり得る。信号読取領域は、出力シフトレジスタから読まれた電荷を変換し、電圧または電流信号を生成するように構成可能である。この発明による他の構成において、フォトディテクタは、光に応答して電圧または電流信号を生成するように構成可能である。フォトディテクタは、相補型メタルオキサイドセミコンダクタ(CMOS)フォトディテクタまたはCMOSフォトダイオードであり得る、または備えることができる。この構成において、入力シフトレジスタ、出力シフトレジスタ、およびストレージシフトレジスタは、CCDシフトレジスタであり得る。この例では、フォトディテクタにより生成される信号は、電荷である。信号読取回路は、出力シフトレジスタから読まれた電荷を変換し、電流または電圧信号を生成するように変換する電荷−電圧変換器を含むことができる。この構成では、CCDセルは、CMOS製造プロセスの一部として、製造する必要がある可能性があり、そのため、CCDセルを動作する効率性は、標準のCCD製造プロセスに比べて低減される。これは、理想的な電荷転送効率より少ないことにより、フレーム間のラグを生じる可能性がある。しかしながら、重要なことは、ピクセルセンサ素子は、各電荷がシフトされるCCDストレージセルの数を低減することにより、既存のシステムに比べてラグの量を低減する。
信号転送領域は、転送ゲートであり得る。Mは、2以上であり、例えば、3乃至10であり得る。Mは、5であり得る。Pは、2以上であり、例えば、3乃至14であり得る。Pは、7であり得る。1つの構成では、Mは、5であり、Pは、7である。この構成において、各信号が通過する必要があるシフト回数は、9と17の間である。対照的に、図1で述べた従来技術のKIRANAピクセルセンサにおいては、各信号は、26回、信号シフトをする必要があった。低減された信号転送効率によるラグは、ストレージセルを介した各シフトに関して導入することができる。低減された信号転送効率は、ストレージセルが製造される方法により固有であり得る。ストレージセル内の低減された信号転送効率により生成された任意のラグは、それゆえ、シフト回数が低減されるこの構成により低減される。
他の構成において、Nは、4であり、Mは、5であり、Pは、7である。この構成は、製造プロセスにおける配列制約を考慮して、ストレージアレイが、ピクセルセンサ素子に便宜的に適合することを可能にする。より大きなピクセルセンサ素子は、大きな数のN、MまたはPに適合することが可能であるが、各ピクセルセンサ素子は、より大きな面積を占有するので、撮像装置の空間分解能を犠牲にする可能性がある。この構成において、フォトディテクタは、ピクセルセンサ素子の中央領域に配置することができ、4つのストレージアレイは、フォトディテクタの周りに、対称的に配置される。ピクセルセンサ素子は、正方形または長方形の形状であり得る。4つのストレージアレイは、ピクセルセンサ素子の異なる象限に配置することができる。ストレージアセンブリは、180のストレージセルを有することができる。各ストレージアレイは、180/Nストレージセルを有することができる。数Nは、4であり得、4つのストレージアレイの各々は、45のストレージセルを有することができる。
180のストレージセルは、CCDストレージセルであり得る。入力シフトレジスタは、1/Nのフレームレートで駆動するように構成することができる。出力シフトレジスタは、1/Nのフレームレートで駆動するように構成することができる。ストレージシフトレジスタは、1/(N×M)で駆動するように構成することができる。ピクセルセンサ素子は、ストレージアセンブリがフルになるまで、信号を記憶するバーストモードで、駆動するように構成することができる。信号読取領域は、出力シフトレジスタの最後のセルからの読取信号に対してフルになると、アクティブになることができる。ピクセルセンサ素子は、ストレージアセンブリがフルになるまで、ストレージアセンブリが信号を記憶する必要がない、連続モードで駆動するように構成することができる。連続モードでは、ストレージアセンブリは、信号転送領域と読取領域との間の遅延ラインとして、必然的に動作する。1つの例示連続モード動作において、信号は、フレームあたり1回、入力シフトレジスタから関連するストレージシフトレジスタに転送される。
1つ以上の入力シフトレジスタと、出力シフトレジスタは、いずれかの方向に、信号をシフトするように駆動するように構成することができる。すなわち、入力シフトレジスタと出力シフトレジスタの1つ以上において、信号転送の方向は、可逆的であり得る。入力シフトレジスタの1つ以上は、信号転送領域から遠ざかる方向に、または信号転送領域の方向へ、信号をシフトするように駆動するように構成することができる。出力シフトレジスタの1つまたは複数は、信号読取領域から遠ざかる方向へ、または信号読取領域の方向へ、信号をシフトするように駆動するように構成可能である。1つの構成において、すべての入力シフトレジスタは、信号転送領域から遠ざかる方向、または、信号転送領域の方向である、同じ方向に、信号をシフトするように駆動するように構成される。この構成において、すべての出力レジスタは、同じ方向に、信号読取領域から遠ざかる方向、または信号読取領域の方向へ信号をシフトするように駆動するように、構成される。入力シフトレジスタが、信号転送領域の方向へ信号をシフトするように駆動するように構成されると、出力シフトレジスタは、信号読取領域から遠ざかる方向に、信号をシフトするように駆動するように構成される。入力シフトレジスタが、信号転送領域から遠ざかる方向に、信号をシフトするように駆動するように構成されるとき、出力シフトレジスタは、信号読取領域の方向へ、信号をシフトするように駆動されるように構成される。
他の構成において、Nは4であり、ストレージアレイの2つの入力シフトレジスタは、第1の方向、すなわち、信号転送領域の方向、または信号転送領域から遠ざかる方向に、信号をシフトするように駆動され、ストレージアレイの他の2つの入力シフトレジスタは、第2の方向、すなわち反対方向である、信号転送領域の方向、または、信号領域から遠ざかる方向へ、信号をシフトするように駆動するように構成される。このように、ストレージアレイの2つの入力シフトレジスタが、信号転送領域の方向へ、信号をシフトするように駆動するように構成されると、ストレージアレイの他の2つの入力シフトレジスタは、信号転送領域から遠ざかる方向へ、信号をシフトするように駆動するように構成される。この構成において、ストレージアレイの2つの出力シフトレジスタは、第1の方向、すなわち、信号読取領域の方向または信号読取領域から遠ざかる方向へ、信号をシフトするように駆動するように構成され、出力シフトレジスタは、第2の方向、すなわち、反対方向である、信号読取領域の方向、または信号読取領域から遠ざかる方向へ、信号をシフトするように駆動するように構成される。このように、ストレージアレイの2つの出力シフトレジスタは、信号読取領域から遠ざかる方向へ、信号をシフトするように駆動するように構成されると、ストレージアレイの他の2つの出力シフトレジスタは、信号読取領域から遠ざかる方向へ信号をシフトするように駆動するように構成される。
この構成において、フォトディテクタは、ピクセルセンサ素子の中央領域内に位置することができ、ピクセルセンサ素子は、正方形または長方形の形状であり得、4つのストレージアレイは、ピクセルセンサ素子の異なる象限に、配置することができる。第1の方向に、信号をシフトするように駆動するように構成された、入力シフトレジスタと出力シフトレジスタを有する2つのストレージアレイは、ピクセルセンサ素子の対角線上の対向する象限に、位置することができる。
この発明の第2の態様によれば、第1の態様に従う複数のピクセルセンサ素子を備える画像センサが提供される。ピクセルセンサ素子は、行および列のアレイに構成することができる。すべてのピクセルセンサ素子は、実質的に同時にピクセルデータのフレームを表す信号を生成するように構成可能である。バーストモード動作の期間に、すべてのピクセルセンサ素子は、ピクセルセンサ素子のストレージアセンブリ内のピクセルデータを表す信号を記憶するように構成可能である。フォトディテクタは、行に配列可能であり、フォトディテクタの行間で、隣接する行のペアとして構成された、ストレージアレイを備える。単一行のストレージアレイは、フォトディテクタの最下行の下に配置されてもよく、単一行のストレージアレイは、フォトディテクタの最上行の上に配置してもよい。ストレージアレイの隣接する行の各ペアに関して、隣接する行のペアの第1の各ストレージアレイは、ペアのストレージアレイを形成するように隣接する行のペアの第2の隣接するストレージアレイに動作可能に接続することができる。各ペアのストレージアレイは、1列に配列された、2Mのストレージセルを有した入力シフトレジスタと出力シフトレジスタと、ストレージセルの2Mの行であって、各行は、P個のストレージセルを有するストレージシフトレジスタを有する、単一のストレージアレイとして動作するように、構成可能であってもよい。
ストレージアレイの隣接する行の各ペアに対して、1つまたは複数の入力シフトレジスタと出力シフトレジスタは、いずれかの方向に、信号をシフトするように駆動するように構成することができる。すなわち、入力シフトレジスタと出力シフトレジスタが、信号をシフトする方向は、可逆的であり得る。入力シフトレジスタの1つまたは複数は、信号転送領域から遠ざかる方向へ、または信号転送領域の方向へ、信号をシフトするように駆動するように構成することができる。出力シフトレジスタの1つまたは複数は、信号読取領域の方向へまたは信号読取領域から遠ざかる方向へ、信号をシフトするように駆動するように構成することができる。イメージセンサの各ピクセルセンサ素子に対して、数Nは、4であり得る。フォトディテクタは、ピクセルセンサ素子の中央領域に、位置することができる。ピクセルセンサ素子は、正方形または長方形形状であり得、4つのストレージアレイは、フォトディテクタの周りに、対称的に配置することができ、またはピクセルセンサ素子の異なる象限に、配置することができる。
一実施形態において、ストレージアレイの隣接する行の各ペアに対して、各ペアのストレージアレイは、同じ方向に駆動可能に配置することができる。ペアのストレージアレイの入力シフトレジスタは、第1の方向に駆動するように構成することができ、ペアのストレージアレイの出力シフトレジスタは、第2の、反対方向に駆動するように構成可能である。このように、ペアのストレージアレイの一方のストレージアレイの1つの入力シフトレジスタは、信号を、ペアのストレージアレイの他方のストレージアレイの入力シフトレジスタに、信号を転送するように構成される。ペアのストレージアレイの他方のストレージアレイの出力シフトレジスタは、信号を、ペアのストレージアレイの、一方のストレージアレイの、出力シフトレジスタに転送するように構成される。
この構成において、ピクセルセンサ素子の代替行のみが、活性化されたフォトディテクタを有し、光に応答して信号を生成する。たとえば、すべての奇数行のピクセルセンサ素子は、光に応答して、信号を生成するようにアクティブにならず、すべての偶数の行のピクセルセンサ素子は、光に応答して信号を生成するようにアクティブになることができる。この構成において、光に応答して信号を生成するようにアクティブにならないフォトディテクタを有するピクセルセンサ素子の行は、入力シフトレジスタと出力シフトレジスタを逆に駆動するように構成することができる。言い換えれば、各入力シフトレジスタは、入力シフトレジスタに関連した信号転送領域の方向へ、信号を転送するように構成され、各出力シフトレジスタは、出力シフトレジスタに関連した読取領域から遠ざかる方向へ、信号を転送するように構成される。この構成において、光に応答して信号を生成するように活性化されないこれらのフォトディテクタのストレージアレイの1つまたは複数は、光に応答して信号を生成するように活性化されるフォトディテクタの、さらなるストレージキャパシティとして動作することができる。
他の構成において、ストレージデバイスのさらなる行の各ペアに対して、少なくとも1つのまたは各ペアのストレージアレイは、隣接するペアストレージアレイの駆動方向に対して異なる方向に駆動するように構成することができる。言い換えれば、隣接するペアのストレージアレイは、互いに逆方向に駆動するように構成することができる。少なくとも1つの、または各ペアのストレージアレイに対して、入力シフトレジスタは、隣接するペアのストレージアレイの入力シフトレジスタの駆動方向とは反対方向の第1の方向に、駆動するように構成することができる。少なくとも1つの、または、各ペアのストレージアレイの場合、出力シフトレジスタは、隣接するペアのストレージアレイの出力シフトレジスタの駆動方向とは反対方向の第2の方向に、駆動するように構成することができる。第2の方向は、第1の方向と反対であり得る。
この構成において、すべてのフォトディテクタは、光に応答して信号を生成するように、活性化することができる。この発明の第3の態様によれば、第2の態様に従うイメージセンサを備えた撮像装置が、提供される。撮像装置は、高速撮像に使用するビデオカメラであり得る。アプリケーションは、弾道学(ballistics)、スポーツ、航空学、材料試験、流体力学、衛星撮像、乗り物撮像、およびプラズマ研究を含む。撮像装置は、フォトディテクタのフレームレートと、ストレージセルの信号転送レートをコントロールするように、ピクセルセンサ素子のストレージセルとフォトディテクタに駆動信号を印加するように、動作可能なコントローラを備えることができる。コントローラは、入力および/またはシフトレジスタのストレージセルをコントロールして信号を、フォトディテクタのフレームレートの1/Nで転送することができる。コントローラは、フォトディテクタのフレームレートの1/(N×M)で信号を転送するように、ストレージシフトレジスタのストレージセルをコントロールするように動作可能である。コントローラは、入力シフトレジスタと出力シフトレジスタが、信号を転送する方向をコントロールするように動作可能である。すなわち、コントローラは、入力シフトレジスタと出力シフトレジスタのいくつかまたはすべてが、信号を転送する方向を選択的に逆にするように動作可能である。
コントローラは、各コントローラがピクセルセンサ素子の1つに集積される複数のコントローラを備えることができる。コントローラは、イメージセンサに集積することができる。代替的に、コントローラは、撮像装置の別個のコンポーネントであり得る。コントローラは、同様にして、各ピクセルセンサ素子の入力シフトレジスタと出力シフトレジスタを駆動するように動作可能である。コントローラは、入力シフトレジスタに関連した信号転送領域から遠ざかる方向へ、信号を転送するように、各入力シフトレジスタを駆動するように、動作可能である。コントローラは、出力シフトレジスタに関連した信号読取領域に向かう方向へ、信号を転送するように、各出力シフトレジスタを駆動するように動作可能である。コントローラは、イメージセンサのピクセルセンサ素子の半分の、入力シフトレジスタと出力シフトレジスタに関する駆動方向を、逆にするように駆動可能である。
一例において、コントローラは、イメージセンサ内のピクセルセンサ素子の一行置きの行の駆動方向を、逆にするように動作可能である。駆動方向を逆にしたピクセルセンサ素子の行の場合、フォトディテクタは、光に応答して信号を生成するように、活性化されないようにすることができる。コントローラは、入力シフトレジスタに相関する信号転送領域の方向へ、信号を転送するようにイメージセンサ内のピクセルセンサ素子の一行おきに、入力シフトレジスタを制御するように動作可能である。コントローラは、出力シフトレジスタに相関する信号読取領域から遠ざかる方向に、信号を転送するように、イメージセンサ内のピクセル素子の一行おきに、出力シフトレジスタを制御するように動作可能である。
別の例において、コントローラは、ストレージアレイの駆動方向が、隣接するストレージアレイの駆動方向と異なるように、各ストレージアレイを駆動するように動作可能である。この構成において、すべてのフォトディテクタは、光に応答して信号を生成するように、活性することができる。この発明の第4の態様によれば、ピクセルセンサ素子内のフォトディテクタからの信号の記憶と転送のためのストレージアセンブリも開示され、ストレージアセンブリは、以下を備える。N個(Nは2以上)のストレージアセンブリであって、各ストレージアレイは、各々が、列に配列されたM個(Mは1以上)のストレージセルを有した入力シフトレジスタと出力シフトレジスタと、入力シフトレジスタから出力シフトレジスタへの信号転送用に構成されたM行のストレージセルを有するストレージシフトレジスタであって、各行は、P個(Pは1以上)のストレージセルと、を備える。フォトディテクタは、単一のフォトディテクタであり得る。
数Nは、4であり得る。4個のストレージアレイは、フォトディテクタの周りに対称的に配置することができる。ピクセルセンサ素子は、正方形または長方形の形状であり得る。4個のストレージアレイは、正方形または長方形の形状のピクセルセンサ素子の異なる象限に、位置することができる。入力シフトレジスタおよび出力シフトレジスタの列は、ピクセルセンサ素子において、垂直方向に構成することができ、ストレージシフトレジスタの行は、ピクセルセンサ素子内に水平方向に構成することができる。Mは2以上であり得、例えば3乃至7であり得る。Mは5であり得る。Pは2以上であり得、例えば3乃至10であり得る。Pは7であり得る。1つの構成において、Mは5であり、Pは7である。1つの構成において、Nは4であり、Mは5であり、Pは7である。
ストレージアセンブリは、180のストレージセルを有することができる。ストレージアセンブリは、180/Nストレージセルを有することができる。Nは4であり得、4個のストレージアレイの各々は、45個のストレージセルを有することができる。180のストレージセルは、CCDストレージセルであり得る。入力シフトレジスタは、フォトディテクタのフレームレートの1/Nで駆動されるように構成することができる。出力シフトレジスタは、フォトディテクタのフレームレートの1/Nで駆動するように構成することができる。ストレージシフトレジスタは、フォトディテクタのフレームレートの1/N(N×M)で駆動するように構成することができる。ストレージ入力シフトレジスタと、出力シフトレジスタの1つ以上は、いずれかの方向に、信号をシフトするように駆動するように構成することができる。すなわち、入力シフトレジスタと出力シフトレジスタの1つ以上において、信号転送の方向を、逆にすることができる。
入力シフトレジスタの1つまたは複数は、信号転送領域から遠ざかる方向に、または信号転送領域の方向へ信号をシフトするように駆動するように構成することができる。出力シフトレジスタの1つ以上は、信号読取領域から遠ざかる方向へ、または信号読取領域の方向へ、信号をシフトするように駆動するように構成することができる。一つの構成において、すべての入力シフトレジスタは、信号転送領域に向かう方向、または信号転送領域から遠ざかる方向のいずれかの同じ方向に信号をシフトするように駆動するように構成される。この構成において、すべての出力シフトレジスタは、信号読取領域へ向かう方向、または信号読取領域から遠ざかる方向のいずれかの同じ方向に信号をシフトするように駆動するように構成される。入力シフトレジスタが、信号転送領域に向かう方向に、信号をシフトするように駆動するように構成されると、出力シフトレジスタは、信号読取領域から遠ざかる方向へ信号をシフトするように駆動するように構成される。入力シフトレジスタが、信号転送領域から遠ざかる方向へ信号をシフトするように駆動するように構成されると、出力シフトレジスタは、信号読取領域の方向へ信号をシフトするように駆動するように構成される。
他の構成において、Nは4であり、2つのストレージアレイの入力シフトレジスタは、信号転送領域から遠ざかる方向、または信号転送領域に向かう方向である第1の方向に、信号をシフトするように駆動するように構成され、ストレージアレイの他の2つの入力シフトレジスタは、信号転送領域と同じ方向または信号転送領域から遠ざかる方向である、第2の反対の方向に、信号をシフトするように駆動するように構成される。このように、2つのストレージアレイの入力シフトレジスタが、信号転送領域に向かう方向に、信号をシフトするように駆動するように構成されると、他の2つのストレージアレイの入力シフトレジスタは、信号転送領域から遠ざかる方向に、信号をシフトするように駆動するように構成される。この構成において、2つのストレージアレイの出力シフトレジスタは、信号読取領域に向かう方向または信号読取領域から遠ざかる方向である、第1の方向に信号をシフトするように駆動するように構成され、他の2つのストレージアレイの出力シフトレジスタは、信号読取領域に向かう方向、または信号読取領域から遠ざかる方向である、第2の反対方向へ信号をシフトするように駆動するように構成される。このように、2つのストレージアレイの出力シフトレジスタが、信号読取領域に向かう方向に、信号をシフトするように駆動するように構成されると、他の2つのストレージアレイの出力シフトレジスタは、信号読取領域から遠ざかる方向に、信号をシフトするように駆動するように構成される。
この構成において、フォトディテクタは、ピクセルセンサ素子の中央領域に配置することができ、ピクセルセンサ素子は、正方形または長方形の形状であり、4個のストレージアレイは、ピクセルセンサ素子の異なる象限に配置することができる。第1の方向にシフトするように駆動するように構成された入力シフトレジスタおよび出力シフトレジスタを有するストレージアレイの2つは、ピクセルセンサ素子の対角線上の対向する象限に配置することができる。入力シフトレジスタおよび/または出力シフトレジスタおよび/またはストレージシフトレジスタは、電荷結合素子、CCD、シフトレジスタであり得る。入力シフトレジスタ、出力シフトレジスタおよびストレージシフトレジスタは、すべてCCDシフトレジスタであり得る。
この発明の第5の態様によれば、第1の態様に従うピクセルセンサ素子を動作する方法が提供される。この方法は、各ストレージアレイに対して、(1)信号をフォトディテクタから入力シフトレジスタの第1のセルへ転送するように、信号転送領域を誘導するステップと、(2)入力シフトレジスタの少なくとも1つのセルに対して、入力シフトレジスタのセルからストレージシフトレジスタの対応する行の第1のセルへ、信号を転送するステップと、(3)ストレージシフトレジスタの少なくとも1つの行に対して、ストレージシフトレジスタの行の最後のセルから出力シフトレジスタの対応するセルへ信号を転送するステップと、(4)出力シフトレジスタの最後のセルから信号を読み取るように、信号読取領域を誘導するステップと、を備える。(1)は、入力シフトレジスタが、フルになるまで反復することができ、(2)は、入力シフトレジスタがフルになることに応答して実行することができる。(2)は、ストレージシフトレジスタが、フルになるまで実行することができ、(3)は、ストレージシフトレジスタが、フルになることに応答して実行することができる。ストレージアレイは、(1)および/または(4)を実行するようにシーケンシャルに活性化することができる。
ストレージアレイは、(2)および/または(3)を実行するように、実質的に同時に活性化することができる。(1)は、フォトディテクタのフレームレートの1/Nで実行することができ、(2)および(3)は、フォトディテクタのフレームレートの1/(N×M)で実行することができる。(4)は、フォトディテクタの1/Nで実行することができ、これは例えば、連続動作モードであり得る。(1)が実行されるたびに、信号は、入力シフトレジスタの第1のセルを空にするように、入力シフトレジスタのストレージセルを、シフトダウンすることができる。(2)が実行されるたびに、信号は、ストレージシフトレジスタの行のストレージセルにわたってシフトすることができ、ストレージシフトレジスタの各行の第1のセルを空にすることができる。
この発明の第6の態様によれば、ピクセルセンサ素子は、第1の態様に従う複数のピクセルセンサ素子を備え、ピクセルセンサ素子は、行に構成されたフォトディテクタを有する行および列のアレイに構成され、フォトディテクタの行間に、ペアの隣接する行に構成されたストレージアレイを備え、この方法は、第5の態様のいずれかの方法を実行するように、ピクセルセンサ素子の各々を制御するステップと、各ピクセルセンサ素子の信号読取領域により提供される信号を用いて、イメージを生成するステップと、を備える。
この発明の第7の態様によれば、第1の態様に従う複数のピクセルセンサ素子を備えるイメージセンサを動作する方法が提供される。ピクセルセンサ素子は、行に配列されたフォトディテクタを有する行と列のアレイに配列され、フォトディテクタの行間で隣接するペアの行に構成されたストレージアレイを備え、ストレージアレイの隣接行の各ペアに対して、隣接行の第1の第1のペアの各ストレージアレイは、各ペアのストレージアレイが、列に構成された2Mのストレージセルを有した入力シフトレジスタと出力シフトレジスタと、2Mの行であって各行がP個のストレージセルを有するストレージセルを有したストレージシフトレジスタと、を有した単一のストレージアレイとして動作するように構成可能であるように、隣接行の第2のペアの隣接ストレージアレイに動作可能に接続されてペアのストレージアレイを形成し、方法は、各ペアのストレージアレイに対して、第5の態様の方法を実行するために、ペアのストレージアレイの第1のストレージアレイを含む、ピクセルセンサ素子を制御するステップと、第2のストレージアレイに対して、前記ペアのストレージアレイの前記第2のストレージアレイを含む、ピクセルセンサ素子を制御するステップと、(1)入力シフトレジスタにおいて、第1のストレージアレイの入力シフトレジスタの最後のセルからの信号を、受信するステップと、(2)入力シフトレジスタの少なくとも1つに対して、入力シフトレジスタの1つのセルから、ストレージシフトレジスタの対応する行の第1のセルへ、信号を転送するステップと、(3)ストレージシフトレジスタの少なくとも1つの行に対して、ストレージシフトレジスタの行の最後のセルから、出力シフトレジスタの対応するセルへ、信号を転送するステップと、(4)出力シフトレジスタから、第1のストレージアレイの出力シフトレジスタの第1のセルへ、信号を転送するステップと、を備える。
第1のストレージアレイを含むピクセルセンサ素子は、入力シフトレジスタに相関する信号転送領域から遠ざかる第1の方向へ、信号をシフトするように第1のストレージアレイの入力シフトレジスタを制御するように、構成することができる。ピクセルセンサ素子は、さらに出力シフトレジスタに相関する信号読取領域に向かう第2の方向へ、信号をシフトするように第1のストレージアレイの出力シフトレジスタを制御するように、さらに構成することができる。第2のストレージアレイを含むピクセルセンサ素子は、第1の方向に信号をシフトするように、第2のストレージアレイの入力シフトレジスタを制御するように、構成することができる。すなわち、入力シフトレジスタに相関する信号転送領域へ向かう方向。ピクセルセンサ素子は、さらに第2の方向に信号をシフトするように、第2のストレージアレイの出力シフトレジスタを制御するように、構成することができる。すなわち、出力シフトレジスタに相関する信号読取領域から遠ざかる方向。
このように、第2のストレージアレイを含むピクセルセンサ素子は、第2のストレージアレイの入力シフトレジスタと出力シフトレジスタが、信号を転送する方向を逆にするように制御される。(1)は、入力シフトレジスタがフルになるまで実行することができ、(2)は、入力シフトレジスタがフルになることに応答して実行することができる。(2)は、ストレージシフトレジスタがフルになるまで実行することができ、(3)は、ストレージシフトレジスタがフルになることに応答して実行することができる。(4)は、出力シフトレジスタが、空になるまで実行することができる。
この発明のいくつかの好適実施形態が、図示および記述されるけれども、当業者には、添付されたクレームに定義されるように、この発明の範囲から逸脱することなく種々の変更および変形が、実施可能であることは理解されるであろう。この発明のより良き理解のために、およびこの発明の実施形態がどのように実施され得るかを示すためにここで、単なる例として、添付の概略図を参照する。
図2を参照すると、第1の態様に従うピクセルセンサ素子が示され、一般に、参照符号200で示される。ピクセルセンサ素子200は、長方形の形状を有し、光に応答して信号を生成するように構成された、中央フォトディテクタ201を備える。フォトディテクタ201は、単一のフォトディテクタである。ストレージアセンブリは、各々が、一般に参照符号205で示される4つのストレージアレイを備えて提供される。ストレージアレイ205は、ピクセルセンサ素子205の異なる象限に配置される。ここでは、「象限」は、平面がデカルト座標系の軸により分割された4つの領域のいずれかを指す。各ストレージアレイ205は、垂直列に構成された、5つのストレージセルを有する入力シフトレジスタ207と、各行が、7つのストレージセルを有する、ストレージセルの5つの水平行を有するストレージシフトレジスタ211と、垂直列に構成された、5つのストレージセルを有する出力シフトレジスタ215を備える。ピクセルセンサ素子200は、さらに、4つの、独立して駆動可能な信号転送領域203を有し、各々は、フォトディテクタ201からの信号を、入力シフトレジスタ207の1つの第1のセル210へ、転送するように構成される。さらに、ピクセルセンサ素子200は、4つの信号読取領域219を有し、各々は、出力シフトレジスタ215の1つの最後のセル217から、信号を読み取るように構成される。ピクセルセンサ素子200は、ピクセルの連続するフレームを表す信号が生成され、ストレージアセンブリに記憶される、バーストモードで動作することが可能である。これは、ピクセルセンサ素子200が、ピクセルデータの連続する180(ストレージアセンブリ内のストレージセルの合計数)フレームを表す信号を、高いフレームレートで、キャプチャすることを可能にする。
図3を参照すると、ピクセルデータの第1のフレーム1を表す信号が、キャプチャされるバーストモード動作の第1のステップが示される。ここでは、フォトディテクタ201は、光に応答して信号を生成し、左上の象限の信号転送領域203は、左上の象限の入力シフトレジスタ207の第1のセル210へ、信号を転送するように誘導する。図4を参照すると、ピクセルデータの第2のフレーム2を表す信号がキャプチャされる、バーストモード動作の第2のステップが示される。ここでは、フォトディテクタ201は、光に応答して信号を生成し、右上の象限の信号転送領域203は、入力シフトレジスタ207の第1のセル210へ信号を転送するように誘導された。図5を参照すると、ピクセルデータの第3のフレーム3を表す信号が、キャプチャされるバースモード動作の第3のステップが示される。ここでは、フォトディテクタ201は、光に応答して信号を生成し、右下の象限の信号転送領域203は、右下の象限の入力シフトレジスタ207の第1のセル210へ、信号を転送するように誘導された。
図6を参照すると、ピクセルデータの第4のフレーム4を表す信号がキャプチャされるバーストモード動作の第4のステップが、示される。ここで、フォトディテクタ201は、光に応答して信号を生成し、左下の象限の信号転送領域203は、左下の象限の入力シフトレジスタ207の第1のセル210に信号を転送するように誘導される。図7を参照すると、ピクセルデータの第5のフレームを表す信号がキャプチャされるバーストモード動作の第5のステップが示される。ここでは、左上象限の入力シフトレジスタ207が、フレームを表す信号を、入力シフトレジスタ207内の次のストレージセル221へシフトした。フォトディテクタ201は、光に応答して(ピクセルデータの第5フレームを表す)信号を生成し、左上の象限の信号転送領域203は、信号を、左上の象限の入力シフトレジスタ207の第1のセルに転送するように誘導される。図8を参照すると、ピクセルデータの第20番目のフレームを表す信号がキャプチャされたバーストモード動作の20番目のステップの結果が示される。ここでは、4つの入力シフトレジスタ207のストレージセルのすべてがフルである。ステップ6からステップ20は、ステップ5と同様に実行され、それにより、信号は入力シフトレジスタ207のストレージセルに沿ってシフトされ、信号は、信号転送領域203により、入力シフトレジスタ207の第1のセル210へ転送される。
図9を参照すると、ピクセルデータの21番目のフレームを表す信号が、キャプチャされるバーストモード動作の21番目のステップの一部が示される。ここでは、各入力シフトレジスタ207の5個のストレージセルのすべてが、記憶した信号を、ストレージシフトレジスタ211の各行の第1のセルに転送するように誘導される。このように、入力シフトレジスタ207は、フォトディテクタ201からの信号を受信することができるように空になる。図10を参照すると、バーストモード動作の21番目のステップの他の部分が示される。ここでは、フォトディテクタ201は、光に応答して信号が生成され、左上象限の信号転送領域203は、左上象限の入力シフトレジスタ207の第1のセル210へ信号を転送するように誘導された。このように、ピクセルデータの21番目のフレーム21がキャプチャされる。
図11を参照すると、ピクセルデータの22番目のフレーム22を表す信号がキャプチャされる、バーストモード動作の22番目のステップが示される。ここでは、フォトディテクタ201は、光に応答して信号を生成し、右上の象限の信号転送領域203は、右上の象限の入力シフトレジスタの第1のセル210へ、信号を転送するように誘導された。次のステップは、入力シフトレジスタ207が信号で充填される、上述の、概略を述べたステップと同様である。入力シフトレジスタ207がフルになると、入力シフトレジスタ207に記憶された信号が、ストレージシフトレジスタ211の各行の第1のストレージセルに転送することができるように、信号がストレージシフトレジスタ211の行に沿ってシフトされる。
バーストモード動作のステップ160の後、ピクセルデータの160フレームを表す160の信号がキャプチャされ、ストレージシフトレジスタ211と入力シフトレジスタ207に記憶された。ストレージシフトレジスタ211と入力シフトレジスタ207は、従ってすべてフルになる。バーストモード動作のステップ161の期間、ストレージシフトレジスタ211の各行の最後のセルに記憶された信号は、出力シフトレジスタ215に転送される。信号は、次にストレージシフトレジスタ211の各行の第1のセルが、フリーになるまでストレージシフトレジスタ211の行に沿ってシフトされる。次に、入力シフトレジスタ207に記憶された信号は、図9に示す21番目のステップ同様に、ストレージシフトレジスタ211の各行の第1のセルに転送される。次に、バーストモード動作のステップ161乃至180の期間に、入力シフトレジスタ207は、ステップ1乃至20と同様の方法で信号が充填されるので最後の信号20が、キャプチャされる。
バーストモード動作の終わりで、ピクセルデータの180フレームは、キャプチャされ、ストレージアセンブリに記憶される。信号は、即ストレージアセンブリから読み出すことができる。信号は、また、信号を読み取るためのトリガが、受信されるまでストレージアセンブリに記憶することもできる。次に信号読取領域219は、出力シフトレジスタ215の最後のセル217から記憶された信号を読み取るように動作することができる。信号が、信号読取領域219により読取られると、信号は、別の信号が、出力シフトレジスタ215の最後のセル217にシフトされるように出力シフトレジスタ215を介してシフトされる。出力シフトレジスタ215が、空になると、ストレージシフトレジスタ211の各行の最後のセル内の信号が、出力シフトレジスタ215のストレージセルにシフトされる。信号は、次にストレージシフトレジスタ211に沿ってシフトされ、入力シフトレジスタ207内の信号は、ストレージシフトレジスタ211の各行の第1のセルに転送されることが理解されるであろう。この一般的な動作は、ストレージセルのすべてが空になるまで反復される。
ストレージアセンブリ内の信号のキャプチャと記憶は、非常に高いフレームレートで行うことができるけれども、バーストモード動作が完了した後の、ストレージアセンブリからの信号の読取は、ピクセルセンサ素子200がインストールされた撮像装置の読取回路に適合された、より遅いレートで実行することができる。信号読取領域219により読取られた信号は、処理ユニット(図示せず)に供給される。バースト動作モードでは、処理ユニットに供給された信号は、正しい時間的順序にならないであろう。処理ユニットは、信号が正しい時間的順序になるように、信号をソートする。ほとんどの構成では、処理ユニットは、ピクセルセンサ素子200外部にあり、撮像装置内に組み込まれる。
重要なことに、第1の態様のピクセルセンサ素子200の場合、入力シフトレジスタ207は、信号転送領域203からの信号を交互に受信する。各入力シフトレジスタ207は、フォトディテクタ201のフレームレートの1/4で(なぜならば、4個の入力シフトレジスタ207があるので)信号をシフトする必要があるだけである。対照的に、既存のシステムでは、単一の入力シフトレジスタ(図1)は、信号をフレームレートでシフトする必要があった。この結果、各第1の態様の各入力シフトレジスタ207は、ピクセルデータのフレームがフォトディテクタ201のフレームレートでキャプチャすることを可能にしながら、より低い信号転送レートで動作することが可能である。この低い信号転送レートは、電力消費が低く、入力シフトレジスタにより発生される熱も少ないことを意味する。それゆえ、この構成は、より高いフレームレートが利用される可能性をもたらす。
さらに、ストレージシフトレジスタ211は、フレームレートの1/20で信号を転送する必要があるのみである。何故ならば、各ストレージシフトレジスタ211は、入力シフトレジスタ207の20個のストレージセルのすべてがフルになったときのみ信号を転送する必要があるだけだからである。対照的に、既存のシステムでは、単一のストレージシフトレジスタ111(図1)は、1つの入力シフトレジスタ107が、10個のストレージセルを有していたので、フレームレートの1/10で信号をシフトする必要があった。有利なことに、これはさらに、第1の態様のピクセルセンサ素子200の電力消費をさらに低減する。
さらに、各生成された信号は、信号読取領域219に到達するまでに、9乃至17ストレージセルを介してシフトする必要があるのみである。入力シフトレジスタ207の第1のセル210から、ストレージシフトレジスタ211の第1の行へシフトされる場合、信号は、9個のストレージセルを介してシフトされる。入力シフトレジスタ207の最後のセルからストレージシフトレジスタ211の最後の行へシフトされる場合、信号は、17個のストレージセルを介してシフトされる。対照的に、既存のシステムでは、各信号は、読取領域119(図1)に到達する前に、26個のストレージセルを介してシフトしなければならなかった。それゆえ、ピクセルセンサ素子200は、貧弱な信号転送効率によるラグ量(amount of lag)を低減する。
一例において、フォトディテクタ201は、相補型メタルオキサイドセミコンダクタ−CMOS−フォトダイオード201である。入力シフトレジスタ207、出力シフトレジスタ215およびストレージシフトレジスタ211は、すべて、各々が、ストレージCCDセルを備えた電荷結合デバイス−CCD−である。信号転送領域203は、転送ゲート203である。この例において、フォトディテクタ201により生成された信号は、電荷である。信号読取領域219は、各出力シフトレジスタ215の最後のセル217内の電荷を電圧信号に変換するための電荷−電圧変換器を含む。この例において、CCDセルは、CMOS製造プロセスの一部として製造される必要があり、このため、CCDセルを動作する効率性は、標準のCCD製造プロセスに比べて低減される。これは、理想的な電荷転送効率より少ないため、フレーム間にラグを生じる可能性がある。しかしながら、重要なことに、第1の態様のピクセルセンサ素子200は、各電荷がシフトされなければならないCCDストレージセルの数を低減することにより、既存のシステム(図1)に比べてラグの量を低減する。
一例において、フォトディテクタ201は、毎秒500万フレームまでのフレームレートで動作し、ピクセルセンサ素子200は、ピクセルデータの180フレームをキャプチャすることができる。次にピクセルデータは、ピクセルセンサ素子がインストールされた撮像装置の読取回路により制限されたレートで読取られ、それは、およそ毎秒1100フレームである。
第1の態様は、4つのストレージアレイを必要としないことが理解されるであろう。代わりに、任意の数N(Nは2以上)のストレージアレイ205、信号転送領域203、および信号読取領域219は、当業者により適切に提供することができる。これらの構成において、入力シフトレジスタ207は、フレームレートの1/Nで信号をシフトする必要があるであろう。4である数Nは、低減された信号転送速度の観点から特に有利な構成として識別された。これは、以下に詳細に記載するように、異なるピクセルセンサ素子200から隣接ストレージアレイのペアを連結するのに使用することができるためである。第1の態様は、ストレージアレイ205が、ピクセルセンサ素子200の異なる象限に位置する必要がないことが理解されよう。代わりに、任意の構成のストレージアレイ205が、当業者により適切に使用することができる。
さらに、第1の態様は、入力シフトレジスタ207と出力シフトレジスタ215が、列に配列された5個のストレージセルを有する必要がないことを理解するであろう。そのかわり、任意の数M(Mは1以上)のストレージセルを提供することができる。さらに、第1の態様は、ストレージシフトレジスタ21が、7ストレージセルの5行を有する必要がない。代わりに、任意の数P(Pは1以上)のM行のストレージセルを提供することができる。数MとPは、当業者が、製造プロセスにおける配列の制約を考慮して、ストレージアレイ205をピクセルセンサ素子200内に便宜的に適合させることができるように選択することができる。より大きなピクセルエリアは、MとPをより大きくなるように選択できることを意味する。
図12を参照すると、参照符号300により一般的に示される、第2の態様に従うイメージセンサが示される。イメージセンサ300は、行および列のアレイに配列された第1の態様に従う6個のピクセルセンサ素子200を有する。2つの列に配列されたピクセルセンサ素子200の3つの行がある。この構成は、また、3つの行のフォトディテクタ201、すなわち、中央行301、上部行303、および下部行305を形成すると考えることもできる。ストレージアレイ205は、フォトディテクタ201間の隣接する行のペアに構成される。フォトディテクタ201の上部行303と中央行301間に、隣接行307の上部ペアがあり、フォトディテクタ201の中央行301と下部行303間に隣接行309の下部ペアがある。ストレージアレイ205の最上行313および最下行315は、フォトディテクタ201の行301、303および305間に配列されず、代わりに、イメージセンサ300の境界を定義する。
イメージセンサ300は、各ピクセルセンサ素子200が生成された画像の1ピクセルに対するピクセルデータをキャプチャするように撮像するために使用される。バーストモード動作では、各ピクセルセンサ素子200は、ピクセルデータの180フレームをキャプチャするために、同時に駆動することができる。図12のイメージセンサは、非常に小さな数のピクセルセンサ素子200の場合の例示に過ぎないことが理解されるであろう。有用なイメージセンサ300は、行と列のアレイに構成された、少なくとも50万ピクセルセンサ素子のオーダーを有することが、期待されるであろう。動作原理は、図12で概説したものと同じである。
図13を参照すると、入力シフトレジスタ207と出力シフトレジスタ215のいくつかが、図12のものとは異なる方向に、駆動される、図12のイメージセンサ300の構成を示す。ここでは、隣接行307の第1の上部ペアの各ストレージアレイ205は、隣接行307の第2の上部ペアの隣接ストレージアレイ205に、動作可能に接続して、ストレージアレイ317のペアを形成する。さらに、隣接行309の第1の下部ペアの各ストレージアレイ205は、隣接行309の第2の下部ペアの隣接ストレージアレイ205に、動作可能に接続されて、ペアのストレージアレイ317を形成する。このように、フォトディテクタ301の3つの行301、303、305間に配列された、8つのペアのストレージアレイ317がある。各ペアのストレージアレイ317では、2つのストレージアレイ205の入力シフトレジタ207は、互いに動作可能に接続され、2つのストレージアレイ205の出力シフトレジスタ215は、動作可能に互いに接続される。
図13に示す構成では、各ストレージアレイ317のペアに対して、入力シフトレジスタ207は、第1の方向に、信号を転送するように駆動され、出力シフトレジスタ215は、第1の方向とは逆の第2の方向に、信号を転送するように駆動される。これは、入力シフトレジスタ207と出力シフトレジスタ215の半分の信号転送は、図12の構成に比べて逆であることを意味する。各ストレージアレイペア317は、それゆえ、垂直列に10個のストレージセルが配列された入力シフトレジスタと出力シフトレジスタと、各行が7個のストレージセルを有する、10行のストレージセルを有するストレージシフトレジスタとを有する単一ストレージアレイとして動作するように構成される。このように、ペアのストレージアレイ317は、イメージセンサ300内のピクセルセンサ素子200のいくつかのストレージキャパシティを増加するために使用することができる。
図13の構成では、中央行310のフォトディテクタ201は、光に応答して信号を生成するように活性化され、一方上部行303と下部行305のフォトディテクタ201は活性化されない。各ペアのストレージアレイ317の場合、上部行303と下部行305のフォトディテクタ201に関連づけられた入力シフトレジスタ207は、図12に示す構成とは逆の方向に駆動される。これは、上部行303と下部行305のフォトディテクタ201に関連つけられたこれらの入力シフトレジスタ207は、中央行301のフォトディテクタ201に関連づけられた入力シフトレジスタ207から信号を受信するように構成されることを意味する。上部行303と下部行305のフォトディテクタ201に関連づけられた出力シフトレジスタ215も、図12に示す構成とは、逆の方向に駆動される。これは、上部行303と下部行305のフォトディテクタ201に関連づけられた出力シフトレジスタ215が、中央行301のフォトディテクタ201に関連づけられた出力シフトレジスタ215に、信号を転送するように構成されることを意味する。この信号の転送は、図13に矢印で示される。
この構成では、ペアのストレージアレイ317は、中央行301のフォトディテクタ201の増加したストレージキャパシティとして動作する。それゆえ、中央行の各フォトディテクタ201は、フォトディテクタ201の周りの異なる象限に構成された4つのペアのストレージアレイ317を有する。各ストレージアレイ317のペアは、90のストレージセルを有し、ピクセルデータの90フレームを表す90の信号を記憶することができる。合計360のストレージセルは、各活性化されたフォトディテクタ201の360の信号を記憶するように、ペアのストレージアレイ317に対して供給される。それゆえ、中央行310のフォトディテクタ201のストレージキャパシティは、2倍になる。入力シフトレジスタ207と出力シフトレジスタ215の信号転送レートは、変わらないが、ペアのストレージアレイ317のストレージシフトレジスタ211の信号転送レートは、フレームレートの1/40に半減される。これは、フォトディテクタ201の行303と305が、活性化されないので、画像解像度を犠牲にする。
図13のイメージセンサ300は、非常に小さな数のピクセルセンサ素子200を用いた例示に過ぎないことが理解されるであろう。有用なイメージセンサ300は、行および列のアレイに配列された50万ピクセセンサ素子200のオーダーで有することが期待されるであろう。動作原理は、図13で概説したものと同じである。図14を参照すると、入力シフトレジスタ207と出力シフトレジスタ215のいくつかが、図12および13とは、異なる方向に駆動される、図12のイメージセンサ300の他の構成が示される。ここでは、8つのペアのストレージアレイ317が、フォトディテクタ201の行301、303、305の間に形成される。隣接行307のペアの各ストレージアレイ317のペアは、隣接行307のペアにおける隣接するストレージアレイ317のペアの駆動方向とは異なる方向に駆動される。さらに、隣接行309ペアの各ストレージアレイ317のペアは、隣接行309のペアの隣接するストレージアレイ317のペアの駆動方向とは、異なる駆動方向に駆動される。それゆえ、隣接するストレージアレイ317のペアは、入力シフトレジスタ207と出力シフトレジスタ215は、互いに反対方向に駆動される。
図13の構成と異なり、行301、303、305のすべてのフォトディテクタ201は、活性化され光に応答して信号を生成する。ストレージアレイ317のペアが、概説するように駆動されることにより、中央行301のフォトディテクタ201は、フォトディテクタ201により生成された信号を、記憶するように構成された2つのストレージアレイ317のペアを有する。これら2つのストレージアレイ317のペアは、フォトディテクタ201の周りの左上および右下の象限に構成される。右上303のフォトディテクタ201は、フォトディテクタ201により生成された信号を記憶するように構成された2つのストレージアレイ317のペアを有する。これらの2つのストレージアレイ317のペアは、フォトディテクタ201の周りの左上(図示せず)および右下の象限に構成される。より低い行305のフォトディテクタ201は、フォトディテクタ201により生成された信号を記憶するように構成された、2つのストレージアレイ317のペアを有する。これら2つのストレージアレイ317のペアは、フォトディテクタ201の左上および右下(図示せず)の象限に構成される。
この構成において、2つの転送領域203は、各フォトディテクタ201の信号を転送するように動作する。それゆえ、入力シフトレジスタ207の信号転送レートは、フレームレートの1/2である。この構成は、図12および13の駆動構成の電力節約の1/2しか発生しない。しかしながら、この各構成では、各信号は、同じ数のシフトを通ってフォトディテクタ201から読取領域へ到達する。すなわち、信号は、ストレージアレイ317のペアの18のストレージセルを介してシフトしなければならない。この構成は、信号毎に、ラグは、同じ方向で、同じ大きさであることを意味する。信号から信号へのラグは、より一貫しているので、訂正は、より容易である。さらに、わずか2つのストレージアレイ317のペアが、各フォトディテクタ201に対して交互に動作するので、ラグは、4フレームラグではなく、2フレームラグである。
変形した駆動構成では、ストレージアレイ317のペアの一方が、ピクセルデータの90フレームを表す信号を最初に記憶し、その後で、ストレージアレイ317のペアの他方が、ピクセルデータの残りの90フレームを表す信号を記憶する。この構成は、ラグを2フレームラグではなく、1フレームラグに低減するであろう。しかしながら、この構成は、より複雑な駆動方法を必要とする。入力シフトレジスタ207の半分は、熱生成レートを増加する可能性のあるフレームレートで、信号をシフトするように駆動され、入力シフトレジスタ207の残りの半分は、アイドル状態のままである。
図14のイメージセンサ300は、非常に小さな数のピクセルセンサ素子200を有した例示に過ぎないことが理解されるであろう。有用なイメージセンサ300は、行および列のアレイに構成された50万ピクセルセンサ素子200のオーダーを有することが期待される。動作原理は、図14で概説したものと同じである。図12、13、14に示す各構成に対するイメージセンサ300の構成は、入力シフトレジスタ207と出力シフトレジスタ215のいくつかが、信号を転送する方向が異なるという唯一の違いを除いて同じである。言い換えれば、単一のイメージセンサ300は、単に入力シフトレジスタ207と出力シフトレジスタ215のいくつかが、駆動される方向を変えることにより図12、13、14に示される方法で動作することが可能である。これは、ピクセルセンサ素子200のアーキテクチャの多様性を強調する。
図15を参照すると、一般に、参照符号400で示される第3の態様に従う撮像装置が示される。撮像装置400は、イメージセンサ300とコントローラ401とを備える。コントローラ401は、駆動信号をフォトディテクタ201(図2)およびピクセルセンサ素子200のストレージセル(図2)に印加するように動作することができる。このように、コントローラ401は、フォトディテクタ201のフレームレートとストレージセルの信号転送レートを制御するように動作可能である。例えば、コントローラは、フレームレートの1/4で、信号を転送するように入出力シフトレジスタ207、215(図2)のストレージセルを制御し、フレームレートの1/20で信号を転送するようにストレージシフトレジスタ211(図2)のストレージセルを制御するように、動作可能である。コントローラ401は、さらに、入力シフトレジスタ207と出力シフトレジスタ215が、信号を転送する方向を制御するように、動作可能である。例えば、コントローラ401は、入力シフトレジスタ207と出力シフトレジスタ215が、図12、13および14に示す駆動構成を達成するために、信号転送の方向を制御するように動作可能である。
図14において、コントローラ401は、撮像装置400の別個のコンポーネントとして示される。他の例において、コントローラ401は、イメージセンサ300に集積されるか、または各コントローラ401が、ピクセルセンサ素子200の1つに集積された、複数のコントローラ401が提供される。図12に示す駆動構成を達成するために、コントローラ401は、同様にすべてのピクセルセンサ素子200の入力シフトレジスタ207と出力シフトレジスタ215を駆動する。すなわち、コントローラ401は、入力シフトレジスタ207に関連づけられた信号転送領域203(図2)から遠ざかる方向に信号を転送するように、各入力シフトレジスタ207を駆動する。さらに、コントローラ401は、出力シフトレジスタ215に関連付けられた信号読取領域219(図2)に向かう方向へ、信号を転送するように各出力シフトレジスタ215を駆動する。
図13に示す駆動構成を達成するために、コントローラ401は、ピクセルセンサ素子200の半分の入力シフトレジスタ207と出力シフトレジスタ215の駆動方向を逆にする。特に、コントローラ401は、イメージセンサ300内のピクセルセンサ素子200の一行置きの行の駆動方向を逆にする。駆動方向を逆にしたピクセルセンサ素子の行の場合、フォトディテクタ201は、光に応答して信号を生成するように活性化されない。この構成により、イメージセンサ300内のピクセルセンサ素子200の一行置きの入力シフトレジスタ207は、入力シフトレジスタ207に関連づけられた信号転送領域203の方向へ信号を転送する。さらに、イメージセンサ300内のピクセルセンサ素子200の一行置きの出力シフトレジスタ215は、出力シフトレジスタ215に関連付けられた信号読取領域219から遠ざかる方向に、それらの信号を転送する。
図14に示す駆動方向を達成するために、コントローラ401は、ピクセルセンサ素子200の半分の入力シフトレジスタ207と出力シフトレジスタ215の駆動方向を逆にする。コントローラ401は、ストレージアレイ205の駆動方向が、隣接するストレージアレイ205の駆動方向と異なるように、各ストレージアレイ205を駆動するように動作される。この構成では、すべてのフォトディテクタ201は、光に応答して信号を生成するように活性化される。
図16を参照すると、第5の態様に従うピクセル素子200(図2)を動作させる方法が、示される。4つのストレージアレイ205(図2)の各々に関して、方法は、以下のステップを備える。ステップS501において、信号転送領域203(図2)は、フォトディテクタ201(図2)からの信号を入力シフトレジスタ207(図2)の第1のセル210(図2)に転送するように誘導される。結果として、図3乃至7および10乃至11に示すように、ピクセルデータのフレームを表す信号は、フォトディテクタ201から、入力シフトレジスタ207へ転送される。入力シフトレジタ207のストレージセルに、従前に記憶された任意の信号は、入力シフトレジスタ207に沿って、次のストレージセルに転送される。
ステップS502において、入力シフトレジスタ207の少なくとも1つのセルに関して、入力シフトレジスタ207のセルからの信号は、ストレージシフトレジスタ211(図2)の対応する行の第1のセルに、転送される。結果として、図8および9に示すように、ピクセルデータのフレームを表す信号は、入力シフトレジスタ207からストレージシフトレジスタ211に、転送される。ストレージシフトレジスタ211の各行に対して、ストレージシフトレジスタ211のストレージセルに従前に記憶された任意の信号は、ストレージシフトレジスタ211の行の次のストレージセルに、転送される。ステップS503において、ストレージシフトレジスタ211の少なくとも1つのセルに関してストレージシフトレジスタ211の行の最後のセルからの信号は、出力シフトレジスタ215(図2)の対応するセルに、転送される。この結果、ピクセルデータのフレームを表す信号は、ストレージシフトレジスタ211から出力シフトレジスタ215へ転送される。
ステップS504において、信号読取領域219(図2)は、出力シフトレジスタ215の最後のセル217(図2)から信号を読み取るように誘導される。この結果、ピクセルデータのフレームを表す信号は、ピクセルセンサ素子200から読取られ、画像を生成するために使用することができる。図3乃至11に示すバーストモード動作において、ステップS501は、入力シフトレジスタ207が、フルになるまで実行され、従って、ステップS502は、入力シフトレジスタ207がフルになることに応答して実行される。連続動作モードにおいて、これは必要ないので、信号が転送される前に、入力シフトレジスタ207が、フルになるのを待つ必要はない。
図3乃至11に示すバーストモード動作において、ステップ502は、ストレージシフトレジスタ211がフルになるまで実行され、従って、ストレージシフトレジスタ211が、フルになることに応答してステップS503が、実行される。連続モード動作では、これは必要ないので、信号が転送される前に、ストレージシフトレジスタ211がフルになるのを待つ必要はない。
図3乃至11に示すバーストモード動作において、一例において、ステップ504は、ストレージアレイ205がフルになるときのみ実行され、次にステップS504は、ストレージアレイ205が空になるまで反復して実行される。他の例において、読取領域219は、入力/出力シフトレジスタ207、215の各シフトに対して駆動され、出力シフトレジスタ215における暗電流の累積を最小にする。言い換えれば、読取領域219は、フレーレートの1/Nで駆動される。連続動作モードにおいて、これは必要ではなく、信号が読み取られる前に、ストレージアレイ205がフルになるのを待つ必要はない。
ステップS501は、信号がフレームレートの1/4で入力シフトレジスタ207の第1のセル210に転送されるように、4つのストレージアレイ205の各々に関してシーケンシャルに実行される。ステップS504は、また4つのストレージアレイ205の各々に対してシーケンシャルに実行される。ステップS502は、また4つのストレージアレイ205の各々に対して、実質的に同時に実行される。ステップS503は、また、4つのストレージアレイ205の各々に対して実質的に同時に実行される。ステップS501とS502は、フレームレート×1/20で実行される。
図17を参照すると、図12に示すように、そして第6の態様に従って、イメージセンサ300を動作する方法が示される。ステップS601において、第5の態様に従う方法が、イメージセンサ300(図2)の各ピクセルセンサ素子200(図2)に対して実行される。ステップS602において、各ピクセルセンサ素子200の信号読取領域219(図2)により提供された結果として生じた信号は、イメージを生成するために使用される。特に、各信号読取領域219により読取られた信号は、処理ユニット(図示せず)に提供され、そこで信号データを処理してイメージを生成する。
図18を参照すると、図13に示され、第7の態様に従うイメージセンサ300を動作する方法が示される。この方法は、ストレージアレイ317(図13)の各ペアに対して実行される以下のステップを備える。ステップS701において、ストレージアレイ317のペアの第1のストレージアレイ205(図2)を含むピクセルセンサ素子200(図2)は、第5の態様に従うステップを実行するように制御される。ピクセルセンサ素子200は、ストレージアレイ317のペアの第2のストレージアレイ205は、以下のステップを実行するように制御される。ステップS702において、入力シフトレジスタ207(図2)は、第1のストレージアレイ205の入力シフトレジスタ207の最後のセルからの信号を受信する。ステップ703において、入力シフトレジスタ207の少なくとも1つのセルに関して、信号は、入力シフトレジスタ207のセルから、ストレージシフトレジスタ211の対応する行の第1のセルに転送される。ステップS704において、ストレージシフトレジスタ211は、少なくとも1つの行の場合、信号は、ストレージシフトレジスタの行の最後のセルから出力シフトレジスタ215(図2)の対応するセルに転送される。ステップS705において、信号は、出力シフトレジスタ215から、第1のストレージアレイ205の出力シフトレジスタ215へ転送される。
第1のストレージアレイ205を含むピクセルセンサ素子200は、それゆえ、第1のストレージアレイ205の入力シフトレジスタ207を制御して入力シフトレジスタ207に関連づけられた信号転送領域203(図2)から遠ざかる方向に、信号をシフトする。ピクセルセンサ素子200は、さらに第1のストレージアレイ205の出力シフトレジスタ215を制御して出力シフトレジスタ215に関連する信号読取領域219(図2)に向かう第2の方向に信号をシフトするように構成される。第2のストレージアレイ205を含むピクセルセンサ素子200は、それゆえ第2のストレージアレイ205の入力シフトレジスタ207を制御して第1の方向に信号をシフトする。すなわち、入力シフトレジスタ207に関連した信号転送領域204に向かう方向である。
ピクセルセンサ素子200はさらに、第2のストレージアレイ205の出力シフトレジスタ215を制御して、信号を第2の方向へ、シフトするように構成される。すなわち、出力シフトレジスタ205に関連した信号読取領域219から遠ざかる方向である。このように、第2のストレージアレイ205を含むピクセルセンサ素子200は、第2のストレージアレイ205の入力シフトレジスタ207と出力シフトレジスタ215が、信号を転送する方向を、逆にするように制御される。ステップS702は、入力シフトレジスタ207がフルになるまで実行され、従って、ステップS703は、入力シフトレジスタ207が、フルになることに応答して実行される。ステップS703は、ストレージシフトレジスタ211がフルになるまで実行され、従って、ステップS704は、ストレージシフトレジスタ211がフルになることに応答して実行される。ステップS704は、出力シフトレジスタ215が空になるまで実行される。第7の態様に従う方法は、また図14に示す駆動構成を達成するように実行することができる。
上述した実施形態の多くの変形例は、添付された特許請求の範囲に定義された発明の範囲から逸脱することなく実施可能であることは理解されるであろう。たとえば、フォトディテクタ201は、電荷の代わりに、電圧または電流信号を生成することができる。数Nは、2であり得る。数Mは、8であり、数Pは、7であり得る。数Mは、7であり、数Pは、5であり得る。記載し図示した実施形態は、例示であり特性を限定するものではないと考えるべきであり、好適な実施形態について説明および図示したに過ぎず、特許請求の範囲で定義したこの発明の範囲内に入るすべての変更および変形は、保護されることが望ましい。明細書中の「好適(preferable)」、「好適(preferably)」、「好適(preferred)」、あるいは、「より好適(more preferred)」は、そのように記載した特徴が望ましいことを示唆するものであるが、しかしながら、必ずしも必要なものではなく、そのような特徴を欠落した実施形態は、特許請求の範囲で定義した発明の範囲内であるとして考えることが理解されるべきである。
特許請求の範囲に関連して、「1つ("a")」、「1つ"an”)」、「少なくとも1つ」、または「少なくとも一部分」のような言葉を用いて、特徴の前書きを行う場合、特許請求の範囲において、そうではないと明記しない限り、そのような特徴を1つのみに限定することを意図しないことを意図している。「少なくとも一部」および/または「一部」が使用される場合、アイテムは、そうではないことを特に明記しない限り、一部および/または全体を含むことができる。要約すると、フォトディテクタと、各々が、列に配列されたM個のストレージセルを備えた入力シフトレジスタと出力シフトレジスタと、各々の行が、入力シフトレジスタから出力シフトレジスタへ信号を転送するために構成された、P個のストレージセルを備える、M個の行のストレージセルを有するストレージシフトレジスタを有する、N個のストレージアレイを有するストレージアセンブリを含むピクセルセンサ素子が提供される。N個の、独立して駆動可能な信号転送領域は、各々がフォトディテクタからの信号を入力シフトレジスタ(207)のそれぞれのレジスタの1つの第1のセルへ転送するように誘導することができる。N個の信号読取領域は、各々が、出力シフトレジスタのそれぞれのレジスタの最後のセルから、信号を読むように誘導可能である。Nは2以上である。Mは1以上である。Pは1以上である。
イメージセンサ、撮像装置、ストレージアセンブリ、および方法も提供される。本出願に関連して本明細書と同時または以前に提出され、本明細書で公に閲覧できるすべての論文および文献に注意が向けられ、そのようなすべての論文および文献の内容は、参照することによりここに組み込まれる。(任意の添付クレームおよび図面を含む)この明細書に開示された特徴のすべて、及び/またはそのように開示された任意の方法またはプロセスのステップのすべては、そのような特徴の少なくともいくつかおよび/またはステップが相互に排他的である組み合わせを除いて、任意の組み合わせで、組み合わせることができる。(任意の添付クレームおよび図面を含む)明細書に開示された各特徴は、そうでないと特に明記されない限り、同じ、等価、または類似の機能を果たす代替特徴により交換可能である。したがって、そうでないと明示しない限り、開示された各特徴は、一般的な一連の等価な、または類似の特徴の一例に過ぎない。この発明は、上述した実施例(複数の場合もある)の詳細に制限されない。この発明は、(任意の添付したクレーム、要約および図面を含む)この明細書に開示された特徴の任意の新規な特徴、または任意の新規な組み合わせに及ぶか、または、そのように開示された任意の方法またはプロセスのステップの任意の新規なステップ、または任意の新規なステップの組み合わせに及ぶ。