JP6743404B2 - 測定装置および測定方法 - Google Patents
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Description
この構成によって、外径および内径の測定対象である筒状部材を治具に対して位置決めするだけで、測定装置によって外径および内径が自動で測定される。そのため、この測定装置を用いることによって、容易に、かつ高精度に外径および内径を測定することができる。
これにより、治具に対する筒状部材の着脱が容易になる。
これにより、外径測定子および内径測定子によって筒状部材に対して押圧力が生じたとしても両者の押圧力が打ち消しあい、筒状部材の位置ずれを抑えることができる。
これにより、さらに、筒状部材の外周の円筒度を検出することができる。
これにより、さらに、筒状部材の内周の円筒度を検出することができる。
これにより、さらに、筒状部材の外周の真円度を検出することができる。
これにより、さらに、筒状部材の内周の真円度を検出することができる。
これにより、短時間に外径および内径を測定することができる。
この構成によって、外径および内径の測定対象である筒状部材を治具に対して位置決めするだけで、測定装置によって外径および内径が自動で測定される。そのため、測定装置を用いて、容易に、かつ高精度に外径および内径を測定することができる。
図1および図2は、本実施の形態にかかる測定装置100の正面図および側面図である。本実施の形態にかかる測定装置100は、中空の筒状の部材(筒状部材)の外径と内径とを測定する。筒状部材は、たとえば転がり軸受200である。測定対象の部材が転がり軸受200であるとき、測定装置100は、転がり軸受200の外輪の外径および内輪の内径を測定する。
外径ゲージ12は、測定対象の部材である転がり軸受200の外周に外径測定子12a−1,12b−1それぞれを直接接触させることで、外径を測定する。内径ゲージ13は、測定対象の部材である転がり軸受200の内周に内径測定子13a−1,13b−1それぞれを直接接触させることで、内径を測定する。外径ゲージ12および内径ゲージ13は、たとえばダイヤルゲージである。
好ましくは、外径ゲージ12および内径ゲージ13は、中心軸MBを挟んだ同一直線上に配置される。このように配置されることで、転がり軸受200が上記の測定位置に設置されると、外径ゲージ12a,12bおよび内径ゲージ13a,13bのすべてが、転がり軸受200の径方向の同一直線上に位置することになる。
詳しくは、図4を参照して、アクチュエータ14aによって受け治具11は、測定ゾーンと退避ゾーンとの間で移動する。測定ゾーンは、中心Oが外径ゲージ12および内径ゲージ13に共通して設定されている中心軸MB上に位置する円形領域であって、受け治具11を、中心OAが測定ゾーンの中心Oの真上となる位置とすることで、凸部11aを利用して受け治具11に載置された転がり軸受200が測定位置となる。すなわち、受け治具11は、転がり軸受200を測定中心である中心軸MBに対して調心させた状態で保持することができる。以降の説明において、受け治具11の当該位置を測定位置とも称する。
退避ゾーンは、測定ゾーンとは異なる領域であればよい。一例として、退避ゾーンは、図4に表されたように測定ゾーンよりも正面から見て前方の円形領域である。退避ゾーンは、受け治具11に対して転がり軸受200を着脱するための位置とする領域である。以降の説明において、受け治具11の当該位置を載置位置とも称する。
アクチュエータ15,16,17が、外径測定子12a−1,12b−1および内径測定子13a−1,13b−1を、それぞれ、転がり軸受200の外径を測定する位置および内径を測定する位置に移動させることを、測定動作とも称する。
同様に、アクチュエータ16は、内径測定子13a−1,13b−1を、測定位置にある転がり軸受200の中心軸MAに平行な方向の幅(高さ)内の複数の位置に、各位置において内径測定子13a−1,13b−1が転がり軸受200に接触する位置が径方向の同一直線上となるように移動させる。アクチュエータ17は、移動させた位置において測定動作を実行する。これにより、中心軸MAの方向の複数の位置において転がり軸受200の内径を測定することができる。
PC300は、アクチュエータ15,17からの信号に基づいて、外径測定子12a−1,12b−1および内径測定子13a−1,13b−1それぞれの位置を特定することができる。そして、PC300は、特定された外径測定子12a−1,12b−1の位置に基づいて、転がり軸受200の外輪の外周、つまり外径を得ることができる。また、PC300は、特定された内径測定子13a−1,13b−1の位置に基づいて、転がり軸受200の内輪の内周、つまり内径を得ることができる。
図5は、測定装置100での測定動作、つまり、測定装置100における転がり軸受200の外径と内径との測定方法を現したフローチャートである。図5のフローチャートに表された動作は、測定装置100に接続されたPC300に含まれる、図示されないCPU(Central Processing Unit)が、ROM(Read Only Memory)などのメモリに記憶されている制御用のプログラムを読み出して実行することによって実現される。
図5のフローチャートに表された動作は、たとえば、測定者等によって、図示されないスタートボタンを押下するなどの測定開始の指示がPC300に対して行われると開始される。
好ましくは、PC300は、上記ステップS105〜S107における外径の測定動作と、ステップS109〜S111における内径の測定動作との少なくとも一部を同時に行なう。つまり、好ましくは、PC300における外径の測定時間と内径の測定時間との少なくとも一部は重複している。より好ましくは、PC300は、外径の測定と内径の測定とを同時に行なう。これにより、転がり軸受200の外径および内径の測定に要する時間を短くすることができる。
また、好ましくは、測定装置100では、転がり軸受200の回転方向の複数の位置において外径および内径を測定する。そこで、PC300は、転がり軸受200の中心軸MAを回転軸とする回転方向に規定されたある位置における外径および内径の測定が終了し、回転方向のさらに他の位置において測定する場合(ステップS113でNO)、PC300は、アクチュエータ14bを制御することによって受け治具11に載置された転がり軸受200を規定された回転量分、回転させる(ステップS117)。そして、PC300は、上記のステップS105〜S111の動作を繰り返す。すなわち、PC300は、規定された、次の測定位置に外径測定子12a−1,12b−1および内径測定子13a−1,13b−1を移動させて、それぞれの位置で外径および内径を測定する。
なお、以上の説明では、外径ゲージ12および内径ゲージ13は、それぞれ、外径測定子12a−1,12b−1および内径測定子13a−1,13b−1を測定対象である転がり軸受200に直接接触させることによって外径および内径を測定するための測定具であるものとしているが、転がり軸受200に非接触にて外径および内径を測定するものであってもよい。たとえば、転がり軸受200に圧縮空気を吹き付けることで外径および内径を測定する、エアゲージなどであってもよい。またたとえば、赤外線や超音波などを利用して外径および内径が測定可能なギャップセンサであってもよい。この場合、PC300はこれらセンサに接続されてセンサ信号の入力を受け付けて、該センサ信号に基づいて転がり軸受200の外径および内径を算出する。
また、以上の説明では、アクチュエータ14aによって、受け治具11が測定ゾーンと退避ゾーンとの間を移動するものとしている。しかしながら、受け治具11は、測定ゾーンと退避ゾーンとを相対移動すればよい。すなわち、受け治具11が固定され、他の構成、少なくとも内径測定子13a−1,13b−1が受け治具11に接離する構成であってもよい。
測定装置100が上記の構成であることによって、転がり軸受200などの筒状部材を受け治具11に対して位置決めするだけで、自動的に外径ゲージ12および内径ゲージ13それぞれとの位置決めが行われ、自動的に外径および内径が測定される。そのため、この測定装置100を用いることによって転がり軸受200などの筒状部材の外径および内径を容易に、かつ高精度に測定することができる。すなわち、外径および内径の測定それぞれで転がり軸受200の位置決めをし直す必要がなく、受け治具11に対する位置決めだけでよいので、容易に測定することができる。また、転がり軸受200を受け治具11に載置した後は自動で外径および内径が測定されるため、測定者が測定するよりも高精度に外径および内径が測定される。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
Claims (9)
- 筒状部材の外径と内径とを測定する測定装置であって、
単一の測定ゾーンの測定中心に対して前記筒状部材を調心させた状態で保持する治具と、
前記治具によって前記測定ゾーンに保持された筒状部材の外径を測定するための外径測定子を有する外径測定具と、
前記治具によって前記測定ゾーンに保持された筒状部材の内径を測定するための内径測定子を有する内径測定具と、
前記測定ゾーンに保持された筒状部材の外周に対して前記外径測定子を接離させる第1のアクチュエータと、
前記測定ゾーンに保持された筒状部材の内周に対して前記内径測定子を挿抜させる第2のアクチュエータと、を備え、
前記第2のアクチュエータは、前記内径測定具が前記筒状部材の中心軸方向の複数の位置において前記筒状部材の内径を測定可能に前記内径測定子を移動させる機構を有する、測定装置。 - 前記内径測定具又は前記治具を移動させることで、前記治具を、前記測定ゾーンと、前記筒状部材を前記治具に対して着脱するための退避ゾーンとに相対移動させる第3のアクチュエータをさらに備える、請求項1に記載の測定装置。
- 前記測定ゾーンに保持された筒状部材の外周に対して前記外径測定子が接離する位置と、前記測定ゾーンに保持された筒状部材の内周に対して前記内径測定子が挿抜する位置とは、前記測定ゾーンに保持された筒状部材の径方向の同一直線上にある、請求項1または2に記載の測定装置。
- 前記第1のアクチュエータは、前記外径測定具が前記筒状部材の中心軸方向の複数の位置において前記筒状部材の外径を測定可能に前記外径測定子を移動させる機構をさらに備える、請求項1〜3のいずれか1項に記載の測定装置。
- 前記外径測定具が前記筒状部材の周方向の複数の位置において前記筒状部材の外径を測定可能に、前記筒状部材の中心軸を中心に前記治具を前記筒状部材と共に回転させる回転機構をさらに備える、請求項1〜4のいずれか1項に記載の測定装置。
- 前記内径測定具が前記筒状部材の周方向の複数の位置において前記筒状部材の内径を測定可能に、前記筒状部材の中心軸を中心に前記治具を前記筒状部材と共に回転させる回転機構をさらに備える、請求項1〜5のいずれか1項に記載の測定装置。
- 前記外径測定具による前記筒状部材の外径の測定時間と、前記内径測定具による前記筒状部材の内径の測定時間との少なくとも一部が重なっている、請求項1〜6のいずれか1項に記載の測定装置。
- 前記内径測定具は、複数の前記内径測定子を有し、
複数の前記内径測定子とそれぞれ1対1で対応し、複数の前記内径測定子を前記筒状部材の内周に対してそれぞれ接離させる複数の第4アクチュエータをさらに備える、
請求項1〜7のいずれか1項に記載の測定装置。 - 筒状部材の外径と内径とを測定装置を用いて測定する方法であって、
前記測定装置は、前記筒状部材の外径を測定するための外径測定子を有する外径測定具と、内径を測定するための内径測定子を有する内径測定具と、を含み、
単一の測定ゾーンの測定中心に対して前記筒状部材を調心させた状態で治具によって前記筒状部材を保持するステップと、
前記治具によって前記測定ゾーンに保持された前記筒状部材の外周に対して前記外径測定子を接離させるステップと、
前記治具によって前記測定ゾーンに保持された前記筒状部材の内周に対して前記内径測定子を挿抜させるステップと、
前記筒状部材の中心軸方向の複数の位置に前記内径測定子を移動させることで、前記内径測定具が複数の前記位置において前記筒状部材の内径を測定するステップと、
を備える、測定方法。
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