JP2000292161A - 真円度測定器 - Google Patents

真円度測定器

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JP2000292161A
JP2000292161A JP11097344A JP9734499A JP2000292161A JP 2000292161 A JP2000292161 A JP 2000292161A JP 11097344 A JP11097344 A JP 11097344A JP 9734499 A JP9734499 A JP 9734499A JP 2000292161 A JP2000292161 A JP 2000292161A
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JP
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measured
main shaft
measuring instrument
displacement
roundness
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JP11097344A
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English (en)
Inventor
Shigeru Ogawa
茂 小川
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 測定者の熟練度に関係なく高い精度で容易に
被測定物内面の真円度を測定可能であり、作業性の向上
及び作業時間の短縮化を図った真円度測定器を提供す
る。 【解決手段】 真円度測定器の測定器本体は、軸受部
1、軸受部1内に回転自在に支持された主軸2、主軸2
を回転させる回転駆動機構3、主軸2に取り付けられて
被測定物24内面の内径方向変位を検出する変位検出機
構4、及び主軸2の回転角度を検出する回転角度検出機
構5によって構成される。また真円度測定器には、測定
器本体を支持しつつ、被測定物24内で測定器本体を移
動させる支持移動機構6と、測定器本体を被測定物24
内面の任意の位置で固定する固定機構7が設けられてい
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、大口径部品の形状
を評価するために使用される真円度測定器に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来より、各種の機器や設備には大型金
属タンク等の大口径部品が多用されているが、その形状
評価は内側マイクロメータを用いて大口径部内面の真円
度を測定することによって行われるのが一般的である。
ここで図3を参照して、内側マイクロメータを用いた真
円度測定方法の一例について、具体的に説明する。
【0003】この方法では、大型金属タンク等の被測定
物24の内面に棒状の内側マイクロメータ25を挿入、
設置して、内側マイクロメータ25により被測定物24
の内径を測定する。このとき、測定を行う前に、内側マ
イクロメータ25は、被測定物24の内径中心を通り、
且つ被測定物24の内面に対して垂直方向となるように
位置決めを行う。
【0004】その位置での測定が終わると、内側マイク
ロメータ25の設置位置を変えて、複数のポイントで被
測定物24の内径を測定する。例えば、図3中にa,
b,c,dと示すような4つの方向に内側マイクロメー
タ25を設置し、それぞれのポイントで被測定物24の
内径を測定する。最終的に、このような複数の測定結果
に基づいて、{(内径最大値−内径最小値)/2}とい
う計算を行い、被測定物24の真円度を近似的に求める
ことができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
従来技術には次のような問題点があった。すなわち、内
側マイクロメータによる測定は被測定物内面のポイント
測定であるため、内径最大値及び内径最小値は測定した
範囲の中でのデータに過ぎず、内面全周における最大値
及び最少値を正確に特定することが難しかった。したが
って、内側マイクロメータにより高い測定精度を獲得す
るには、内側マイクロメータの設置位置をこきざみに変
えて測定ポイントを増やなくてはならず、作業性が低下
し、作業時間の増大を招いた。
【0006】しかも、内側マイクロメータの設置作業に
は高度な熟練が要求されていた。前述したように、内側
マイクロメータを被測定物内面に設置する場合、内側マ
イクロメータが被測定物の内径中心を通り、且つ被測定
物の内面に垂直となるように、内側マイクロメータの位
置決めを行わなくてはならない。このような位置決めは
内側マイクロメータが棒状であることから調整が微妙で
あり、難易度が高かった。
【0007】特に、被測定物が長い円筒形状を有してい
ると、被測定物の端部から中央部に向かうにつれて内側
マイクロメータの設置が困難となった。したがって、長
い円筒形状の被測定物に対する真円度測定技術に関して
は、作業性の改善が強く求められていた。
【0008】本発明は、以上の問題点を解消するために
提案されたものであり、その目的は、測定者の熟練度に
関係なく高い精度で容易に被測定物内面の真円度を測定
可能であり、作業性の向上及び作業時間の短縮化を図っ
た真円度測定器を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、以上の目的を
達成するために、被測定物内面の真円度を測定するため
の真円度測定器において、変位検出手段を回転可能に構
成すると共に、この変位検出手段を含めた測定器本体を
被測定物内で移動自在とし、任意の位置で固定すること
を特徴としたものである。
【0010】請求項1の発明は、軸受部と、この軸受部
内に回転自在に支持された主軸と、この主軸を回転させ
る主軸駆動手段と、主軸に取り付けられ被測定物内面の
内径方向の変位を検出する変位検出手段と、軸受部、主
軸、主軸駆動手段及び変位検出手段を含む測定器本体を
被測定物内で移動させる測定器移動手段と、測定器本体
を任意の位置で固定する測定器固定手段とを備えたこと
を特徴とする。
【0011】以上の構成を有する請求項1の発明におい
ては、移動手段により測定器本体が所望の測定位置まで
移動し、測定器本体が所望の測定位置に達すると、固定
手段が測定器本体をその場所に確実に固定する。このよ
うに測定器本体を固定した状態で、主軸駆動手段により
主軸を回転させ、変位検出手段を回転させる。変位検出
手段は各方向における被測定物内面の内径方向の変位を
検出し、被測定物内面の全周にわたった変位データか
ら、被測定物内面の真円度を高精度で求めることができ
る。しかも、従来のように内側マイクロメータを設置す
る際の面倒な位置決めが不要であり、測定者の熟練度に
関係ない。その結果、優れた作業性を獲得することがで
き、作業時間を短くすることができる。
【0012】また、測定が終了した後、固定手段を解除
すれば、測定器本体は被測定物内を移動可能となる。そ
のため、移動手段により測定器本体が被測定物の端部か
ら中央付近にまで、くまなく移動することができる。し
たがって、軸方向全体にわたる被測定物内面の真円度に
関して迅速且つ容易に測定することが可能である。これ
により、被測定物が長い円筒形状であっても、簡単に真
円度測定を実施することができる。
【0013】請求項2の発明は、請求項1記載の真円度
測定器において、変位検出手段が、主軸に取り付けられ
て主軸と直交する方向に伸びるアームと、このアームの
先端部に変位可能に取り付けられて被測定物内面に接す
る測定子と、測定子の変位量を検出する変位検出器とを
含むことを特徴としている。
【0014】以上の構成を有する請求項2の発明におい
ては、主軸の回転によってアームが回転すると、被測定
物内面の変位に応じて測定子が変位するため、変位検出
器によって測定子の変位量を検出する。このようにし
て、各方向における被測定物内面の内径方向の変位を容
易に検出でき、高い精度で被測定物内面の真円度を測定
することができる。
【0015】請求項3記載の発明は、請求項1または2
記載の真円度測定器において、主軸の回転角度を検出す
る回転角度検出手段を設けたことを特徴としている。以
上の請求項3記載の発明によれば、変位検出手段が被測
定物内面の内径方向の変位を検出すると共に、回転角度
検出手段が主軸の回転角度を検出するため、これらのデ
ータから被測定物内面の内径の真円度を容易かつ正確に
求めることができる。
【0016】請求項4の発明は、請求項3記載の真円度
測定器において、変位検出手段が検出した被測定物内面
の内径方向の変位及び回転角度検出手段が検出した主軸
の回転角度に基づいて被測定物内面の真円度を演算する
演算手段と、この演算手段による演算結果を表示する表
示手段とが設けられたことを特徴とする。
【0017】以上のような構成を有する請求項4記載の
発明によれば、変位検出手段及び回転角度検出手段から
のデータを取り入れて、演算手段が被測定物内径の真円
度を自動的に算出し、表示手段が得られた結果を表示す
る。したがって、測定者は自らデータ処理を行うことな
くに、被測定物内面の真円度を容易に把握することがで
きる。
【0018】請求項5の発明は、請求項1、2、3また
は4記載の真円度測定器において、測定器本体にこの測
定器本体を支持するための複数の支持手段を取り付け、
前記移動手段として、各支持手段の先端部に被測定物の
内面に接するローラを回転自在に設けたことを構成上の
特徴としている。
【0019】このような請求項5の発明では、複数の支
持手段により測定器本体を確実に支持しながら、ローラ
の回転により測定器本体を移動させることができる。そ
のため、移動に際して測定器本体が揺れることがなく、
主軸及び変位検出手段の位置がずれることがない。した
がって、測定器本体が移動した後も、変位検出手段によ
り真円度測定を正確に行うことが可能である。
【0020】請求項6の発明は、請求項5記載の真円度
測定器において、支持手段が設けられたローラの少なく
とも1つに、ローラ駆動手段を取り付けたことを特徴と
するものである。以上の請求項6の発明では、支持手段
に設置されたローラがローラ駆動手段に連結されること
によって駆動ローラになり、この駆動ローラの回転によ
り測定器本体の移動をいっそう容易に行うことができ
る。
【0021】請求項7の発明は、請求項1、2、3、
4、5または6記載の真円度測定器において、前記固定
手段として、測定器本体に取り付けられ被測定物の内面
方向に伸びる伸縮自在なロッドと、このロッドを伸縮さ
せるロッド駆動手段と、ロッド先端部に取り付けられロ
ッド駆動手段の駆動力を受けて被測定物の内面に押し当
てられる圧着部材とを設けたことを特徴とする。
【0022】以上の構成を有する請求項7の発明におい
ては、ロッド駆動手段によりロッドが伸びると、ロッド
先端部の圧着部材が被測定物の内面に圧着し、測定器本
体を所望の位置に確実に固定することができる。また、
ロッド駆動手段の駆動力を解除すると、ロッドが縮み、
ロッド先端部の圧着部材が被測定物の内面から離れて、
測定器本体は簡単に移動可能状態に戻ることができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下には、本発明を適用した真円
度測定器の代表的な実施の形態について、図1、図2を
参照しながら具体的に説明する。本実施の形態は請求項
1〜7を包含するものであり、図1は真円度測定器の正
面図、図2は図1の側面図を示している。
【0024】[構成]図1及び図2に示すように、本実
施の形態に係る真円度測定器には、軸受部1が設けら
れ、この軸受部1内に主軸2が回転自在に支持されると
共に、次に述べる〜の機構が具備されている。すな
わち、 主軸2を回転させる主軸駆動機構(主軸駆動手段)
3、 主軸2に取り付けられて被測定物24内面の内径方向
の変位を検出する変位検出機構(変位検出手段)4、 主軸2の回転角度を検出する回転角度検出機構(回転
角度検出手段)5、 軸受部1、主軸2、主軸駆動機構3、変位検出機構4
及び回転角度検出機構5を測定器本体として、この測定
器本体を支持しつつ、被測定物24内で測定器本体を移
動させる支持移動機構(移動手段及び支持手段)6、 同じく測定器本体を、被測定物24内面の任意の位置
で固定する固定機構(固定手段)7である。
【0025】さらに、変位検出機構4及び回転角度検出
機構5には演算表示器30(演算手段及び表示手段)が
接続されている。演算表示器30は変位検出機構4及び
回転角度検出機構5が検出したデータを取り入れ、被測
定物24内面の真円度を演算して、その結果を表示する
ように構成されている。
【0026】続いて、上記の各機構について詳しく説明
する。 主軸駆動機構3 主軸駆動機構3は、駆動源であるモータ11、軸受部1
に対してモータ11を支持するブラケット18、モータ
11の回転を主軸2に伝達するための伝動プーリ10
a,10b及び伝動ベルト9から構成されている。
【0027】変位検出機構4 変位検出機構4は、主軸2の一端部(図2中の左側端
部)に取り付けられて主軸2と直交する方向に伸びるア
ーム29と、このアーム29の先端部に変位可能に取り
付けられて被測定物24の内面に当接するローラ測定子
26と、このローラ測定子26の変位量を検出する変位
検出器27と、ローラ測定子26及び変位検出器27を
アーム29に支持するブラケット28とから構成されて
いる。
【0028】回転角度検出機構5 回転角度検出機構5は、主軸2の回転角度を検出するロ
ータリーエンコーダ13、このロータリーエンコーダ1
3を主軸2の他端部(図2中の右側端部)に連結する自
在継手12、及びロータリーエンコーダ13を軸受部1
に対して支持するブラケット14から構成されている。
【0029】支持移動機構6 支持移動機構6は、軸受部1から斜め下方に伸び測定器
本体を支える2本の支持棒18a,18bと、各支持棒
18a,18bの先端部に回転自在に取り付けられて被
測定物24の内面に当接するローラ17a、17bと、
測定器本体から図2中の右側方向に伸びる支持板21
と、支持板21に下方に支えられた支柱19と、支柱1
9の先端部に回転自在に設けられ被測定物24の内面に
当接する駆動ローラ20と、この駆動ローラ20を回転
させるためのモータ15(ローラ駆動手段)とから構成
されている。
【0030】固定機構7 固定機構7は、軸受部1上面部に固定されたコラム16
と、コラム16に支持され上下方向に伸縮自在なロッド
22aを有するエアーシリンダ22(ロッド駆動手段)
と、ロッド22aの先端部に設けられ被測定物24の内
面に直接押し当てられるウレタンゴム等の固定用コマ2
3(圧着部材)とから構成されている。
【0031】[作用]以上の構成を有する本実施の形態
に係る真円度測定器においては、次のようにして被測定
物24内面の真円度を測定する。
【0032】a.測定器本体の移動動作 まず、真円度測定器を被測定物24内に挿入する。この
とき、ローラ17a、17b及び駆動ローラ20が被測
定物24の内面に接し、支持棒18a,18b及び支柱
19が測定器本体を支持する。そして、支持移動機構6
が動作を開始する。すなわち、モータ15が駆動して駆
動ローラ20が回転し、変位検出機構4のローラ測定子
26が所定の測定ポイントに位置するように測定器本体
を移動させる。測定器本体の移動に際しては、ローラ1
7a、17bも回転する。そのため、測定器本体は被測
定物24内をスムーズに移動する。
【0033】b.測定器本体の固定動作 ローラ測定子26が所定の測定ポイントに位置した後、
固定機構7が動作する。すなわち、エアーシリンダ22
を駆動してロッド22aが上方に伸び、固定用コマ23
を突き出す。固定用コマ23は被測定物24の内面に圧
着し、測定器本体を被測定物24内に固定する。
【0034】c.測定動作 続いて、上記の固定状態で、真円度の測定動作を行う。
測定動作は、主軸駆動機構3のモータ11を駆動して、
この回転力を伝動プーリ10a,10b及び伝動ベルト
9を介して主軸2に伝達し、主軸2を回転させる。主軸
2が回転すると、主軸2に取り付けられた変位検出機構
4、つまりアーム29、ローラ測定子26及び変位検出
器27が旋回する。この場合、ローラ測定子26は、そ
のローラが被測定物24内面に沿って回転することでこ
の内面上をスムーズに移動する。そして、変位検出器2
7がこのときのローラ測定子26の変位量を検出する。
これと同時に、回転角度検出機構5のロータリーエンコ
ーダ13が主軸2の回転角度を検出する。
【0035】変位検出機構4の変位検出器27によって
検出された変位データと、回転角度検出機構5のロータ
リーエンコーダ13によって検出された主軸2の回転角
度データとは、同期して演算表示器30に入力される。
演算表示器30は主軸2の回転中心と被測定物24の測
定内径における形状中心との位置ずれ量を演算によって
偏心補正して被測定物24内面の真円度を算出し、結果
を表示する。
【0036】d.測定器本体の固定解除動作 ローラ測定子26が所定の測定ポイントの真円度測定を
終えると、固定機構7は固定動作を解除する。すなわ
ち、エアーシリンダ22の駆動力が解除されてロッド2
2aが元の位置に戻るよう下方に縮み、固定用コマ23
が被測定物24の内面から離れる。このため、測定器本
体は移動可能な状態になる。したがって、駆動ローラ2
0を回転させることにより、ローラ測定子26が次の測
定ポイントに位置するように測定器本体を移動させるこ
とが可能となる。
【0037】[効果]以上述べたような本実施の形態に
よれば、支持移動機構6によって測定器本体を支持しつ
つ被測定物24内の任意の場所に容易に移動させること
ができ、且つ所望の測定位置に達した測定器本体に対し
て固定機構7を動作させ、測定器本体をその場所に確実
に固定することができる。
【0038】そして、主軸回転機構3によって主軸2を
回転させて変位検出機構4を旋回させ、変位検出機構4
が被測定物24内面の全周にわたって連続的な内径方向
の変位を検出することができる。つまり、変位検出機構
4は被測定物24内面全体の測定データを得ることがで
き、ポイント測定に比べてより詳細なデータを得ること
ができる。しかも、各測定方向毎に内側マイクロメータ
25を位置決めしていた従来技術に比べ、被測定物24
内に測定器本体を一度位置決めして固定するだけでよ
く、測定作業に熟練を要しない。したがって、作業性が
向上し、作業時間を大幅に短縮することができる。これ
に関連して、モータ11を含む主軸駆動機構3によって
主軸2を回転させるため、手動で回転させる場合に比べ
て作業性が高い。
【0039】また、支持移動機構6による測定器本体の
移動と、固定機構7の動作及びその解除を繰り返しなが
ら、測定器本体は被測定物24の軸方向全体にわたっ
て、迅速且つ容易に被測定物24内面の真円度を測定す
ることができる。したがって、被測定物24が長い円筒
形状で軸方向の寸法が大きい場合ほど、優れた作業性を
発揮することができる。
【0040】さらには、固定機構7が測定器本体を被測
定物24内面に強固に固定するため、固定された状態の
測定器本体は被測定物24内で位置ずれが生じることが
ない。また、測定器本体の移動に際しても、2つのロー
ラ17a、17b及び駆動ローラ20による3点で測定
器本体を支持するため、測定器本体が揺れることがな
い。したがって、測定器本体に含まれる主軸2及び変位
検出機構4の位置は、常に所定の位置にあり、測定器の
位置ずれに起因する測定誤差の発生を抑えることができ
る。この結果、変位検出機構4は高精度の変位データを
検出できる。と同時に、自在継手12を介して主軸2に
ロータリーエンコーダ13が連結された回転角度検出機
構5についても、高い精度の回転角度データを得ること
ができる。
【0041】これらの測定データを用いて、演算表示器
30が自動的に演算処理を行うことにより、被測定物2
4の内面の真円度を正確に算出することができる。しか
も、演算表示器30が得られた結果を表示するので、測
定者は被測定物24内面の真円度を容易に把握すること
ができ、この点でも作業性が高くなっている。また、演
算手段と表示手段を兼ねた演算表示器30を使用してい
るため、2つの手段を別々に設けた場合に比べて測定器
全体の構成を小型・簡略化することができる。
【0042】[他の実施の形態]なお、本発明は、前記
実施の形態に限定されるものではなく、他にも本発明の
範囲内で適宜変更可能である。例えば、支持手段や固定
手段、あるいは変位検出手段としては、前記実施の形態
を変形して、支持棒18a、18bやコラム16、支柱
19あるいは変位検出機構4のアーム29を軸受部1に
対し着脱可能に構成し、被測定物24の基準内径寸法に
応じた複数種類の部品を用意して、選択的に取り付ける
ように構成することも可能である。さらには、支持棒1
8a、18bやコラム16、支柱19やアーム29をユ
ニット化し、被測定物24の基準内径寸法に応じた種類
と数の部品ユニットを適宜接続するように構成すること
も可能である。このように構成した場合には、広範囲の
基準内径寸法に対して同じ測定器を使用することがで
き、実用性に優れている。
【0043】また、支持手段や固定手段あるいは移動手
段の具体的な構成についても、上記実施の形態における
構成に限定されるものではなく、被測定物24内面に対
して測定器本体を支持、固定、あるいは移動できる手段
である限り、任意の手段を使用可能である。これに関連
して、測定器本体を支持する場合、3点支持に限らず4
点以上の支持点を持つことも可能であるが、測定器全体
の構成を小型・簡略化できる点から、一般的には3点支
持とすることが望ましい。
【0044】同様に、変位検出手段の具体的な構成につ
いても、アーム29とローラ測定子26、及び変位検出
器27等を使用した構成に限定されるものではなく、被
測定物24内面の内径方向の変位を検出できる構成であ
れば、任意の手段を使用可能である。
【0045】さらに、回転角度検出手段についても、ロ
ータリーエンコーダ13を使用した構成に限らず、回転
角度検出手段を省略する構成も可能である。この場合、
例えば主軸2を一定速度で回転させながら、変位検出器
27から所定時間毎に検出データを入力することによ
り、ほぼ一定の回転角度毎の検出データを得ることがで
きる。
【0046】一方、前記実施の形態においては単一の演
算表示器30を使用したが、演算手段と表示手段を個別
に設けることも可能である。これに関連して、演算手段
や表示手段を省略する構成も可能である。この場合、得
られたデータから測定者自身が真円度を算出することも
考えられるが、一般的には、変位検出器27やロータリ
ーエンコーダ13からのデータを既存の演算手段に入力
して真円度を求める構成等が考えられる。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の真円度測
定器によれば、変位検出手段を回転可能に構成すると共
に、測定器本体を被測定物内で移動させる移動手段及び
測定器本体を固定する固定手段を備えることによって、
内側マイクロメータを用いた従来の測定方法に比べて、
測定者の熟練度に関係なく高い精度で容易に被測定物内
面の真円度を測定することができ、作業性の向上及び作
業時間の短縮化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による代表的な実施の形態に係る真円度
測定器を示す正面図。
【図2】図1の側面図。
【図3】内側マイクロメータによる従来の真円度測定方
法の一例を示す説明図。
【符号の説明】
1…軸受部 2…主軸 3…主軸駆動機構 4…変位検出機構 5…回転角度検出機構 6…支持移動機構 7…固定機構 9…伝動ベルト 10a,10b…伝動プーリ 11,15…モータ 12…自在継手 13…ロータリーエンコーダ 14,18,28…ブラケット 16…コラム 17a,17b…ローラ 18a,18b…支持棒 19…支柱 20…駆動ローラ 21…支持板 22…エアーシリンダ 22a…ロッド 23…固定用コマ 24…被測定物 25…内側マイクロメータ 26…ローラ測定子 27…変位検出器 29…アーム 30…演算表示器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2F062 AA57 BB04 BC80 CC22 CC23 CC27 EE05 EE62 FF07 FF25 FF26 FG07 FG09 GG09 HH04 HH15 MM03 2F069 AA56 BB40 CC02 DD15 DD19 DD25 GG01 GG06 GG11 GG39 GG51 GG62 HH02 HH24 JJ10 JJ26 KK01 MM04 MM11 MM32 QQ05

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 口径部を有する被測定物の内面に設置さ
    れ、被測定物内面の真円度を測定するための真円度測定
    器において、 軸受部と、 この軸受部内に回転自在に支持された主軸と、 前記主軸を回転させる主軸駆動手段と、 前記主軸に取り付けられ前記被測定物内面の内径方向の
    変位を検出する変位検出手段と、 前記軸受部、主軸、主軸駆動手段及び変位検出手段を含
    む測定器本体を前記被測定物内で移動させる移動手段
    と、 前記測定器本体を前記被測定物内面の任意の位置で固定
    する固定手段とが設けられたことを特徴とする真円度測
    定器。
  2. 【請求項2】 前記変位検出手段として、前記主軸に取
    り付けられて主軸と直交する方向に伸びるアームと、こ
    のアームの先端部に変位可能に取り付けられて前記被測
    定物内面に接する測定子と、この測定子の変位量を検出
    する変位検出器とが設けられたことを特徴とする請求項
    1記載の真円度測定器。
  3. 【請求項3】 前記主軸の回転角度を検出する回転角度
    検出手段が設けられたことを特徴とする請求項1または
    2記載の真円度測定器。
  4. 【請求項4】 前記変位検出手段が検出した前記被測定
    物内面の内径方向の変位及び前記回転角度検出手段が検
    出した前記主軸の回転角度に基づいて前記被測定物内面
    の真円度を演算する演算手段と、 前記演算手段による演算結果を表示する表示手段とが設
    けられたことを特徴とする請求項3記載の真円度測定
    器。
  5. 【請求項5】 前記測定器本体には該測定器本体を支持
    するための複数の支持手段が取り付けられ、 前記移動手段として、各支持手段の先端部に前記被測定
    物の内面に接するローラが回転自在に設けられたことを
    特徴とする請求項1、2、3または4記載の真円度測定
    器。
  6. 【請求項6】 前記ローラの少なくとも1つには、この
    ローラを回転させるためのローラ駆動手段が取り付けら
    れたことを特徴とする請求項5記載の真円度測定器。
  7. 【請求項7】 前記固定手段として、前記測定器本体に
    取り付けられ前記被測定物の内面方向に伸びる伸縮自在
    なロッドと、このロッドを伸縮させるロッド駆動手段
    と、前記ロッド先端部に取り付けられ前記ロッド駆動手
    段の駆動力を受けて前記被測定物の内面に押し当てられ
    る圧着部材とが設けられたことを特徴とする請求項1、
    2、3、4、5または6記載の真円度測定器。
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