JP6742129B2 - フィラーキャップ - Google Patents

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本発明は、フィラーキャップに関するものである。
トラック等の車両用のタンクに形成された液体注入口(燃料注入口等、以下、フィラーパイプ)の蓋であるフィラーキャップは、燃料注入時は取り外し、それ以外のときはフィラーパイプに取り付けて使用される。フィラーキャップが脱落したり、燃料を盗難されたりしないように、フィラーキャップにロック機構が設けられ、エンジン始動キーを用いてロック機構であるシリンダを回転させることにより取外し可能な状態にする技術が知られている(特許文献1参照)。
このようなフィラーキャップにおいて、燃料注入時に取外したフィラーキャップからキーを引き抜くことが可能であると、燃料注入後にフィラーキャップをフィラーパイプに取り付けることを忘れたとしても、キーを持ってエンジンを始動させて発車できてしまう。このようなフィラーキャップの取り付け忘れをしてしまうと、燃料が車外に漏れ出してしまったり、異物がタンクに混入してしまったりするおそれがあった。
実用新案登録第2600776号公報
本発明の課題は、フィラーキャップの取り付けを行わずに車両を発進させてしまうことを防止できるフィラーキャップを提供することである。
本発明の1又はそれ以上の実施形態は、以下のような解決手段により、前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。
形態1:本発明の1又はそれ以上の実施形態は、タンクに形成された液体注入口(P)に着脱自在に密着して装着される本体(1)と、前記本体(1)に形成されたシリンダ収容部(1a)に取り付けられキー(K)の操作によりロック位置とアンロック位置との間で回転移動するシリンダ(2)と、前記シリンダ(2)に収容されて前記シリンダがロック位置にある状態でのみ前記シリンダの外方に突出可能となるタンブラ(3)と、前記シリンダ(2)の回転に連動する部材であって、前記シリンダ(2)がロック位置に移動すると前記液体注入口(P)と係合させられて前記液体注入口(P)から前記本体(1)が取り外されることを阻止するロック位置に移動し、かつ、前記シリンダ(2)がアンロック位置に移動すると前記液体注入口(P)との係合が解除されて前記液体注入口(P)から前記本体(1)の取り外しを可能とするアンロック位置に移動するロック部材(13)と、前記本体(2)の前記液体注入口(P)への着脱に応じて移動する着脱検知部材(23)と、前記着脱検知部材(23)に連動して移動する部材であって、前記本体(1)が前記液体注入口(P)から取り外されると前記ロック部材(13)を係止して前記ロック部材(13)の移動を規制する位置に移動し、かつ、前記本体(1)が前記液体注入口(P)へ装着されると前記ロック部材(13)の係止を解除する位置に移動する係止部材(19)と、を備えるフィラーキャップ(100)である。
形態2:本発明の1又はそれ以上の実施形態は、形態1に記載のフィラーキャップ(100)において、前記着脱検知部材(23)は、前記液体注入口(P)の径方向に摺動可能な状態で設けられ、付勢部材(21,24)により前記径方向の外側に向かって付勢されており前記本体(1)を前記液体注入口(P)へ装着すると前記液体注入口(P)の縁と当接して前記付勢部材(21,24)の付勢力に抗して前記径方向の内側へ没入することができ、前記係止部材(19)は、揺動可能な状態で前記本体(1)に軸支されており、前記着脱検知部材(23)の移動に連動して揺動し、前記係止部材(19)の一端側には、前記ロック部材(13)に設けられた係止部(13c)と係合して前記ロック部材(13)の移動を阻止する阻止部(19a)が形成されており、他端側には、前記着脱検知部材(23)と当接する連結部(19b)が形成されていること、を特徴とするフィラーキャップ(100)である。
本発明の1又はそれ以上の実施形態によれば、フィラーキャップの取り付けを行わずに車両を発進させてしまうことを防止できる。
実施形態によるフィラーキャップの分解斜視図である。 フィラーキャップの正面図である。 フィラーキャップの背面図である。 フィラーキャップを図3中の矢印Y−Yの位置で切断した断面図である。 フィラーキャップを図3中の矢印X−Xの位置で切断した断面図である。 キーKを挿入した状態におけるシリンダ2内のタンブラ3を示す断面図である。 未使用状態のフィラーキャップ100を示す斜視図である。 フィラーパイプPに取り付けられた状態であってシリンダ2がアンロック位置にあるフィラーキャップ100を示す斜視図である。 フィラーパイプPに取り付けられた状態であってシリンダ2がロック位置にあるフィラーキャップ100を示す斜視図である。 フィラーパイプPから取り外された状態のフィラーキャップ100を示す斜視図である。
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面等を参照して説明する。
(実施形態)
図1は、本発明によるフィラーキャップの分解斜視図である。
図2は、フィラーキャップの正面図である。
図3は、フィラーキャップの背面図である。
図4は、フィラーキャップを図3中の矢印Y−Yの位置で切断した断面図である。
図5は、フィラーキャップを図3中の矢印X−Xの位置で切断した断面図である。
なお、以下の説明では、具体的な数値、形状、材料等を示して説明を行うが、これらは、適宜変更することができる。
また、以下の説明では、図1及び図4における左、図2における手前側、図3における奥側を前とし、図1及び図4における右、図2における奥側、図3における手前側を後とし、シリンダ2の円筒形状部の径方向に相当する方向を径方向と呼んで説明を行う。
図1に示すように、本実施形態のフィラーキャップ100は、本体1と、シリンダ2と、タンブラ3と、ロック部材13と、係止部材19と、着脱検知部材23とを主な構成部材として備えている。
本体1は、タンクに形成された液体注入口であるフィラーパイプP(図8,9参照)にシール部材12を挟んだ状態で着脱自在に密着して装着される。
本体1の中央には、シリンダ収容部1aが前後方向に貫通して形成されている。
シリンダ2は、本体1に形成されたシリンダ収容部1aに取り付けられ、キーK(図6参照)の操作によりロック位置とアンロック位置との間で回転移動する。シリンダ2は、ストッパプレート2aが装着された状態でシリンダ収容部1a内に挿入される。そして、シリンダ収容部1aに形成された不図示の凹部へ、ストッパプレート2aが突出することにより、シリンダ2は、シリンダ収容部1aから抜けないように保持されている。シリンダ2の後端部には、突起2cが後方へ突出して設けられている。この突起2cは、シリンダ2の回転中心から偏心した位置に配置されており、後述のロック部材13のカム孔13aと係合している。
また、シリンダ2には、複数のタンブラ3が収容されている。
図6は、キーKを挿入した状態におけるシリンダ2内のタンブラ3を示す断面図である。なお、図6では、シリンダ2がロック位置にあり、キーKが挿入された状態を示している。
図6に示すように、タンブラ3は、シリンダ2のタンブラ収容部2b内に収納されている。タンブラ3は、タンブラスプリング3aにより、シリンダ2から突出する向きに付勢されている。
本体1のシリンダ収容部1aには、シリンダ2から突出するタンブラ3を受け入れることができる凹溝1bがロック位置にのみ形成されている。ロック位置以外(例えば、アンロック位置)には、この凹溝が形成されていない。
したがって、タンブラ3は、シリンダ2がロック位置にある状態でのみシリンダ2の外方に突出可能となる。
正規のコードが刻まれたキーKが最深部まで挿入されると、全てのタンブラ3が図6に示すようにシリンダ2内に収容される。しかし、キーKを挿入したり、引き抜いたりする途中の段階では、各タンブラ3は、キーKによりシリンダの外側に突出することになる。この突出が許容されない場合、キーKを挿入したり、引き抜いたりすることはできない。
仮に、凹溝1bが形成されていないアンロック位置でキーKを引き抜こうとすると、タンブラ3が本体1のシリンダ収容部1aの内壁に当接し、シリンダ2から突出することができないため、タンブラ3によってキーKの引抜きが阻止されることになる。よって、ロック位置でのみキーKが挿抜可能である。なお、このようなシリンダ2及びタンブラ3の構成は、一般的に用いられているものである。
図1に示すように、シリンダ2の前方には、シャッタ4と、シャッタスプリング5と、シャッタ押さえ6と、シリンダカバー7と、保護部材スプリング8と、保護部材シール9と、キー孔保護部材10とが設けられている。
シャッタ4は、シャッタスプリング5に付勢されてシリンダ2のキー孔を塞いでいる。シャッタ4は、キーKが挿入されるときにキーKによって押しのけられることにより、回転移動しながら退避する。
シャッタ押さえ6は、シャッタ4とシリンダカバー7との間にあって、シャッタ4を保持している。
シリンダカバー7は、シリンダ2の前端側を覆い、かつ、シャッタ押さえ6及びシャッタ4をシリンダ2に対して保持した状態で、シリンダ2に固定されている。
保護部材シール9は、キー孔保護部材10の後面側に取り付けられており、キー孔保護部材10が閉じられた状態において、シリンダカバー7の前面に密着させられて、キー孔2d内への異物侵入を防ぐ。
キー孔保護部材10は、シャフト11を中心として回転移動可能なように、本体1に対して取り付けられており、利用者の操作によって開閉可能である。キー孔保護部材10は、保護部材スプリング8によって閉じ方向に付勢されており、利用者が操作しない限り、キー孔2dを覆ってキー孔2d内への異物侵入を防ぐ。
シール部材12は、本体1とカバー14とに挟まれて本体1に固定されている。シール部材12は、フィラーキャップ100がフィラーパイプPに取り付けられたときに、フィラーキャップの端部に密着して、燃料漏れを防ぎ、かつ、異物がタンク内へ侵入することを防止する。なお、本実施形態では、シール部材12は、2部品により構成されているが、これに限るものではない。
ロック部材13は、金属の板材をプレス加工して形成されており、カム孔13aと、パイプ係止部13bと、係止部13cとを有している。
カム孔13aは、シリンダ2の後端面に沿った部位に形成されており、シリンダ2の突起2cと係合している。
図5に示すように、パイプ係止部13bは、カバー14から突出可能なように、カバー14の略円筒形状の径方向外側に向かって突出する向きに形成されている。
ロック部材13は、シリンダ2の回転によってカム孔13aを介して突起2cから駆動力を得て、図5中の左右方向に移動する。図5では、ロック部材13のパイプ係止部13bがカバー14から図中の左側に突出したロック位置にロック部材13が移動した状態であり、フィラーパイプPに形成された係合部(不図示)にパイプ係止部13bが係合する。
図5のロック位置では、ロック部材13は、パイプ係止部13bがフィラーパイプPと係合してフィラーパイプPから本体1が取り外されることを阻止する。
また、ロック部材13は、シリンダ2がアンロック位置に移動するとパイプ係止部13bとフィラーパイプPとの係合が解除されてフィラーパイプPから本体1の取り外しを可能とするアンロック位置に移動する。
また、ロック部材13には、後述の係止部材19の阻止部19aが係合する係止部13cが形成されている。本実施形態の係止部13cは、カム孔13aが形成されている面から前方に立ち曲げられた部位に形成されている。
ケース22は、着脱検知部材23及びスプリング24を収容した状態で、ねじ26を用いて本体1に固定されている。
着脱検知部材23は、本体1のフィラーパイプPへの着脱に応じて径方向に摺動可能な状態で、ケース22に保持されている。また、ケース22と着脱検知部材23との間には、スプリング24が配置されている。スプリング24は、径方向の外側に向かって着脱検知部材23を付勢している。着脱検知部材23の径方向の外側の先端部は、斜面になっており、本体1をフィラーパイプPへ装着するとフィラーパイプPの縁とこの斜面が当接して、着脱検知部材23は、スプリング24の付勢力に抗して径方向の内側へ没入することができる。
なお、本実施形態では、スプリング24の他、リターンスプリング21も着脱検知部材23を径方向の外側に向かって付勢する付勢部材として機能している。したがって、例えば、スプリング24の機能を、リターンスプリング21のみによって実現するように構成してもよい。
また、着脱検知部材23には、ピン25が取り付けられている。このピン25は、後端側が着脱検知部材23から突出しており、ケース22と係合することにより、着脱検知部材23がケース22から外れてしまうことを防止している。
係止部材19は、揺動可能な状態で本体1のシャフト挿通孔1cに挿通されたシャフト20によって軸支されており、着脱検知部材23の移動に連動して揺動する。係止部材19の一端側(本実施形態では、後端側)には、ロック部材13に設けられた係止部13cと係合してロック部材13の移動を阻止する阻止部19aが形成されている。また、係止部材19の他端側(本実施形態では、前端側)には、着脱検知部材23と当接する連結部19bが形成されている。
係止部材19は、リターンスプリング21によって、阻止部19aがロック部材13の係止部13cと係合する向きに付勢されている。
このような構成により、係止部材19は、着脱検知部材23に連動して移動することができる。具体的には、本体1がフィラーパイプPから取り外されると着脱検知部材23が径方向外側へ移動することに連動して、係止部材19は、ロック部材13を係止してロック部材13の移動を規制する位置に移動する。また、本体1がフィラーパイプPへ装着されると着脱検知部材23が径方向内側へ押し込まれて移動することに連動して、係止部材19は、ロック部材13の係止を解除する位置に移動する。
次に、これらロック部材13と係止部材19と着脱検知部材23との連動動作を、斜視図を用いてより詳しく説明する。
図7は、未使用状態のフィラーキャップ100を示す斜視図である。図7では、フィラーキャップ100が車両に組み付けられる前の状態、すなわち、フィラーキャップ100が製造後に初めて使用される前の状態を示している。なお、図7から図10では、カバー14を省略して示している。
この図7の状態は、初めて車両に組み付けられる前の特殊な状態であり、キーKが未挿入であって、フィラーパイプPに装着されていない。また、図7の状態では、係止部材19がロック部材13と係合して、ロック部材13のパイプ係止部13bが径方向の外側へ突出した位置に保持されている。このままの状態では、パイプ係止部13bが突出しているので、フィラーパイプPに取り付けることができない。
そこで、初めて使用されるときに限り、着脱検知部材23を矢印Aの向きに指等で径方向の内側へ押して、これを没入させる。この操作によって、着脱検知部材23の移動に連動して係止部材19が矢印B方向に回転して、阻止部19aと係止部13cとの係合が解除される。その後、キーKを挿入してこれを回転させることにより、シリンダ2が回転し、ロック部材13が矢印C方向へ移動する。よって、パイプ係止部13bも矢印C方向へ移動して没入し、図8に示す状態となる。
図8は、フィラーパイプPに取り付けられた状態であってシリンダ2がアンロック位置にあるフィラーキャップ100を示す斜視図である。
上述した操作によって、パイプ係止部13bを没入させた状態とすれば、図8のようにフィラーパイプPにフィラーキャップ100を取り付けることができる。フィラーパイプPに取り付けた状態では、着脱検知部材23がフィラーパイプPによって径方向の内側へ押し込まれることによって、ロック部材13と係止部材19との係合は解除されているので、キーKとともにシリンダ2は、回転可能な状態にある。シリンダ2をアンロック位置とした状態で、フィラーパイプPにフィラーキャップ100を取り付けた後、キーKとともにシリンダ2をロック位置まで回転させることにより、ロック部材13のパイプ係止部13bが突出して、図9に示す状態となる。
図9は、フィラーパイプPに取り付けられた状態であってシリンダ2がロック位置にあるフィラーキャップ100を示す斜視図である。
図9に示した状態では、シリンダ2がロック位置にあるので、キーKを引き抜くことができる。車両の走行中等には、フィラーキャップ100は、この図9の状態で固定されて使用される。
図9の状態から、給油を行うためには、キーKを挿入してアンロック位置までシリンダ2を回転させる。これにより、ロック部材13は、矢印D方向に移動してアンロック位置となり、フィラーキャップ100を矢印E方向に引き抜いて、フィラーパイプPから取り外すことができる。
フィラーパイプPから取り外されたフィラーキャップ100では、着脱検知部材23を押圧する力がなくなるので、着脱検知部材23が矢印F方向へ突出する。この着脱検知部材23の移動に連動して、係止部材19が矢印G方向に回転して、係止部13cと阻止部19aとが係合して、図10に示す状態となる。
図10は、フィラーパイプPから取り外された状態のフィラーキャップ100を示す斜視図である。
図10の状態では、シリンダ2がアンロック位置にあるので、キーKは、シリンダ2に挿入されたままであって、ロック部材13が係止部材19と係合している。すなわち、係止部材19によりロック部材13の移動が制限されており、ロック部材13と連結しているシリンダ2をキーKにより回転させることができない。このため、キーKの挿抜ができるロック位置までシリンダ2を回動させることができず、フィラーキャップ100を取外した状態でキーKが引抜かれるおそれがない。キーKを引抜くときには、フィラーキャップ100をフィラーパイプPに装着し、着脱検知部材23及び係止部材19を作動させ、係止部材19とロック部材13との係合を解除する必要がある。
以上説明したように、本実施形態のフィラーキャップ100は、フィラーキャップ100の本体1にシリンダ2を収容し、シリンダ2に挿入したキーKの回転操作によりフィラーパイプPへのフィラーキャップ100の固定及び固定解除を行う。よって、フィラーキャップ100は、本体1を回転させて装着したり、取り外したりする必要はなく、利便性が高く、構成部品に過度な負荷をかけない。
そして、このフィラーキャップ100には、フィラーパイプPに装着していない状態ではロック部材のロック位置への移動を制限する係止部材19を設け、キーKを引き抜くことができるロック位置ヘシリンダ2を回転することを係止部材19により阻止する構成とした。これにより、フィラーキャップ100をフィラーパイプPに取り付けてシリンダ2をロック位置まで回転させない限りは、キーKを引き抜くことができない。
したがって、給油後にフィラーキャップ100をフィラーパイプPに取り付け忘れたまま自動車を発進させてしまうことを防止でき、タンクから油が漏れ出してしまったり、異物がタンク内に侵入してしまったりすることを回避できる。
また、本実施形態のフィラーキャップ100は、フィラーパイプPへのフィラーキャップ100の着脱を検知する着脱検知部材23と、ロック部材13の移動を制限する係止部材19とを別の部品とした。したがって、フィラーキャップ100は、その着脱検知部材23については着脱検知機能に、係止部材19についてはロック部材13の移動を制限する機能に、それぞれ適した構造の部品を形成することができ、レイアウトの自由度の高い構成とすることができる。
さらに、着脱検知部材23を直線移動(スライド移動)する部材としてフィラーパイプPの縁近傍に配設し、また、係止部材19を揺動する部材として構成して、その一端に阻止部19a、他端にスライド部材との連結部19bを形成したため、着脱検知を行う位置からロック部材の規制を行う位置まで着脱検知部材23の作動を係止部材19の揺動により伝達することができる。
この構成によって、係止部材19の奥行き方向(前後方向)の長さを、着脱検知部材23の奥行き方向の厚み分だけ短くすることができ、揺動するストロークを小さくできる。
また、径方向の外側への突出が必要な着脱検知については、係止部材19とは別部材である着脱検知部材23が行うため、係止部材19の端部を径方向外側へ突出させる必要がない。したがって、係止部材19の径方向の揺動幅が小さく済むので、例えば、係止部材19と着脱検知部材23との機能を1つの部材で構成した揚合に比べて、本実施形態のフィラーキャップ100は、径方向の寸法を小さくでき、車両のフィラーパイプPの径の小型化に繋げることができる。
1 本体
1a シリンダ収容部
1b 凹溝
1c シャフト挿通孔
2 シリンダ
2a ストッパプレート
2b タンブラ収容部
2c 突起
2d キー孔
3 タンブラ
3a タンブラスプリング
4 シャッタ
5 シャッタスプリング
6 シャッタ押さえ
7 シリンダカバー
8 保護部材スプリング
9 保護部材シール
10 キー孔保護部材
11 シャフト
12 シール部材
13 ロック部材
13a カム孔
13b パイプ係止部
13c 係止部
14 カバー
19 係止部材
19a 阻止部
19b 連結部
20 シャフト
21 リターンスプリング
22 ケース
23 着脱検知部材
24 スプリング
25 ピン
100 フィラーキャップ
K キー
P フィラーパイプ

Claims (1)

  1. タンクに形成された液体注入口に着脱自在に密着して装着される本体と、
    前記本体に形成されたシリンダ収容部に取り付けられキーの操作によりロック位置とアンロック位置との間で回転移動するシリンダと、
    前記シリンダに収容されて前記シリンダがロック位置にある状態でのみ前記シリンダの外方に突出可能となるタンブラと、
    前記シリンダの回転に連動する部材であって、前記シリンダがロック位置に移動すると前記液体注入口と係合させられて前記液体注入口から前記本体が取り外されることを阻止するロック位置に移動し、かつ、前記シリンダがアンロック位置に移動すると前記液体注入口との係合が解除されて前記液体注入口から前記本体の取り外しを可能とするアンロック位置に移動するロック部材と、
    前記本体の前記液体注入口への着脱に応じて移動する着脱検知部材と、
    前記着脱検知部材に連動して移動する部材であって、前記本体が前記液体注入口から取り外されると前記ロック部材を係止して前記ロック部材の移動を規制する位置に移動し、かつ、前記本体が前記液体注入口へ装着されると前記ロック部材の係止を解除する位置に移動する係止部材と、
    を備え
    前記着脱検知部材は、前記液体注入口の径方向に摺動可能な状態で設けられ、付勢部材により前記径方向の外側に向かって付勢されており前記本体を前記液体注入口へ装着すると前記液体注入口の縁と当接して前記付勢部材の付勢力に抗して前記径方向の内側へ没入することができ、
    前記係止部材は、揺動可能な状態で前記本体に軸支されており、前記着脱検知部材の移動に連動して揺動し、
    前記係止部材の一端側には、前記ロック部材に設けられた係止部と係合して前記ロック部材の移動を阻止する阻止部が形成されており、他端側には、前記着脱検知部材と当接する連結部が形成されていること、
    を特徴とするフィラーキャップ。
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