JP6741561B2 - 鉄道車両の電力変換装置 - Google Patents
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Description
車両の床下等のスペースは限られている。このため、できるだけ小型の冷却構造で効率的に電力変換装置のパワー半導体素子を冷却することが望まれている。
複数のパワー半導体素子と、受熱部材とを備え、
前記複数のパワー半導体素子が前記受熱部材の一方側の面に取付けられた鉄道車両の電力変換装置において、
前記受熱部材を車両の車体下部に水平方向、及び/又は垂直方向に設置し、
前記パワー半導体素子を前記受熱部材の一方の側に配置し、
前記受熱部材の他方の反対側の面に、作動流体を封入し、折り曲げて構成された板状の第1の自励振動ヒートパイプを備えた放熱部を走行風の方向に分割し、又は走行風と垂直の方向と、走行風の方向とに分割して設置し、
前記放熱部に車両の走行により生じる風を取り込む構成としたことを特徴とする。
電力変換装置が複数のパワー半導体素子と、受熱部材とを備え、
前記複数のパワー半導体素子が前記受熱部材の一方側の面に取付けられた鉄道車両の電力変換装置において、
前記受熱部材を車体下部に鉛直方向に設置し、
前記受熱部材の前記パワー半導体素子と反対側の面に、
受熱部材と垂直な流路を構成する複数の自励振動ヒートパイプと
前記自励振動ヒートパイプの間に設置されたフィンを備え、
前記複数の自励振動ヒートパイプの間に隙間を設け、
前記隙間の位置に対応する前記フィンの上下部分に開口部を設けたことを特徴とする。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
車両は前後いずれの方向にも移動するので、それに伴って、矢印101と102のいずれかの方向に走行風が生じることになる。
受熱部材1の上側には、電力変換装置、つまり、複数のIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)等のパワー半導体素子を含むパワー半導体モジュール2が設置されている。
受熱部材1上におけるパワー半導体素子2の配置の一例を図3、図4に示す。図示のように、通常は複数のパワー半導体素子2が並べて配置される。
自励振動ヒートパイプ3には、図5に示すように惰行した作動流体の流路(作動流路)6と仕切り部7が設けられている。図6に自励振動ヒートパイプ3の断面を示す。
パワー半導体素子2が動作することによって生じる損失は熱となる。
パワー半導体素子2から生じた熱は、受熱部材1と第2の自励振動ヒートパイプ5を経て自励振動ヒートパイプ3に伝えられる。
そして、図5に示した自励振動ヒートパイプ3の作動流体の流路6に封入された作動流体が流路内で振動することにより、熱は自励振動ヒートパイプ3の先端部へと伝えられる。
更に、自励振動ヒートパイプ3から波形フィン4に熱が伝えられ、車両が走行することにより生じる、矢印101、102により示される走行風が波形フィン4の間を通過することにより、波形フィン4や自励振動ヒートパイプ3の表面から空気へと放熱される。
図7および図8に自励振動ヒートパイプ3を分割した場合の構造(気泡駆動ヒートパイプ30)の一例を示す。図7は、走行風と垂直の方向の分割単位、図8は走行風の方向の分割単位の例を示している。
この例では、自励振動ヒートパイプ3を自励振動ヒートパイプ31、32、33の3つに分割している。
第2の自励振動ヒートパイプ5についても、図8と同様に分割して作動流体の流路長さを調整しても良い。
また、複数の自励振動ヒートパイプ3、5の間に生じる隙間の位置に対応するフィン4の上下部分に開口部を設けても良い。
このように作動流体の流路6をループ状に構成することにより、更に効果的に自励振動ヒートパイプ3、5における熱の移動が実現される。
以下、図面において、第1の実施形態と同じ部分は同じ番号で表し、その詳細説明は省略する。
以下、図面において、第1、第2の実施形態と同じ部分は同じ番号で表し、その詳細説明は省略する。
また、受熱部材1の表面には、第2の自励振動ヒートパイプ5をロウ付け等により設置する。第2の自励振動ヒートパイプ5には車両の進行方向に流路が設けられており、風上と風下の素子の温度を均一化することにより冷却効果を高める役割を果たしている。
以下、図面において、第1〜第3の実施形態と同じ部分は同じ番号で表し、その詳細説明は省略する。
以下、図面において、第1〜第4の実施形態と同じ部分は同じ番号で表し、その詳細説明は省略する。
このような構造にすることにより、停車時において、隙間37部分の上下方向に自然対流により空気が流れるので、停車時における冷却効果を高めることができる。
2:パワー半導体素子(パワー半導体モジュール)
3:第1の自励振動ヒートパイプ
4:フィン(波形フィン)
5:第2の自励振動ヒートパイプ
6:作動流体の流路
7:仕切り部
20:放熱部
21:ケース(インバータ箱)
23、24:電気部品
200:鉄道車両(車体)
Claims (11)
- 複数のパワー半導体素子と、受熱部材とを備え、
前記複数のパワー半導体素子が前記受熱部材の一方側の面に取付けられた鉄道車両の電力変換装置において、
前記受熱部材を車両の車体下部に水平方向、及び/又は垂直方向に設置し、
前記パワー半導体素子を前記受熱部材の一方側の面に配置し、
前記受熱部材の他方側の反対面に、作動流体を封入し、折り曲げて構成された板状の第1の自励振動ヒートパイプを備えた放熱部を走行風の方向に分割し、又は走行風と垂直の方向と、走行風の方向とに分割して設置し、
前記放熱部に車両の走行により生じる風を取り込む構成としたことを特徴とする電力変換装置。 - 請求項1に記載された電力変換装置において、
前記受熱部材の一方側の面が前記車両の車体側であり、前記受熱部材の他方側の反対面が非車体側であり、
前記放熱部は、
前記受熱部材と垂直方向の流路を持つ前記第1の自励振動ヒートパイプと、
前記受熱部材と平行でかつ、前記車両の進行方向と平行な流路を持つ第2の自励振動ヒートパイプとを備え、
前記受熱部材、前記第2の自励振動ヒートパイプ、前記第1の自励振動ヒートパイプの順に接合、または前記受熱部材、前記第1の自励振動ヒートパイプ、前記第2の自励振動ヒートパイプの順に接合したことを特徴とする電力変換装置。 - 請求項2に記載された電力変換装置において、
前記第1の自励振動ヒートパイプ及び/又は前記第2の自励振動ヒートパイプは、分割して形成され、流路をループ状に構成したことを特徴とする電力変換装置。 - 請求項2に記載された電力変換装置において、
前記第1の自励振動ヒートパイプと前記第2の自励振動ヒートパイプは、連結されていることを特徴とする電力変換装置。 - 請求項1に記載された電力変換装置において、
前記受熱部材は、
前記車両の車体下部に水平方向に設置された第1の受熱部材と、垂直方向に設置された第2の受熱部材を含み、
前記第1の受熱部材の一方側の面が前記車両の車体側であり、前記受熱部材の他方側の反対面が非車体側であり、
前記第2の受熱部材の一方側の面が前記車両の車体側であり、前記第2の受熱部材の他方側の反対面が、非車体側であり、
前記放熱部は、
前記電力変換装置のインバータ箱の側面と底面に前記第1、第2の受熱部材と垂直方向の流路を持つ前記第1の自励振動ヒートパイプと、第2の自励振動ヒートパイプとを備え、
前記第1、第2の自励振動ヒートパイプは、自励振動ヒートパイプの自励振動ヒートパイプ連結部にて結合されていることを特徴とする電力変換装置。 - 請求項2〜4の何れか一項に記載された電力変換装置において、
前記第2の自励振動ヒートパイプに波型のフィンを取り付けたことを特徴とする電力変換装置。 - 請求項1に記載された電力変換装置において、
前記受熱部材を車体下部に鉛直方向に設置し、
前記放熱部は、
前記受熱部材の前記パワー半導体素子と反対側の面に配置され、
前記受熱部材と垂直な流路を構成する前記第1の自励振動ヒートパイプと
前記第1の自励振動ヒートパイプの下方の位置に鉛直方向の流路を構成する第2の自励振動ヒートパイプとを備えたことを特徴とする電力変換装置。 - 請求項2〜6の何れか一項に記載された電力変換装置において、
前記第1の自励振動ヒートパイプおよび前記第2の自励振動ヒートパイプを複数の流路に分割して構成してなることを特徴とする電力変換装置。 - 請求項1に記載された電力変換装置において、
前記受熱部材を車体下部に鉛直方向に設置し、
前記受熱部材の前記パワー半導体素子と反対側の面に、
前記受熱部材と垂直な流路を構成する複数の自励振動ヒートパイプと、
前記自励振動ヒートパイプの間に設置されたフィンを備え、
前記複数の自励振動ヒートパイプの間に隙間を設け、
前記隙間の位置に対応する前記フィンの上下部分に開口部を設けたことを特徴とする電力変換装置。 - 請求項1に記載された電力変換装置において、
前記第1の自励振動ヒートパイプの少なくとも一部は、流路をループ状に構成したことを特徴とする電力変換装置。 - 請求項1に記載された電力変換装置において、
前記受熱部材を水平方向に設置し、
前記パワー半導体素子を前記受熱部材の上側の面に配置し、
前記受熱部材の下側の面に、前記第1の自励振動ヒートパイプを取り付けたことを特徴とする電力変換装置。
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