JP6740117B2 - エレベーター - Google Patents

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Description

本発明は、エレベーターに関し、特に保守又は点検作業中におけるエレベーターの危険な動きを規制する機構を備えるエレベーターに適用して好適なものである。
特許文献1には、エレベーターの整備員のための安全装置が記載されている。この安全装置は、二本のロッドを備える。二本のロッドは、ガイドレール上に固定されたレールストッパに接触する引出位置と、レールストッパに接触しない引込位置に移動可能である。ブレーキや接触に関する事故が起きた場合、引出位置のロッドがレールストッパに接触することによって、ケーシングの天井から十分な距離でブースが停止するので、作業員が保護される。
特許第4448494号公報
ところで、エレベーターの保守又は点検作業を行う際、左右のガイドレールに固定された各ストッパーに、乗りかごに設置した棒状のストッパーピンを係合させて作業中の乗りかごの移動を規制した上で、作業を開始する場合がある。
しかし、左右のガイドレールに固定されたストッパーのそれぞれに、乗りかごに設置したストッパーピンを係合させるには、乗りかごの位置の調整を正確に行う必要があり、手間がかかる。
本発明の目的は、上記の問題点を考慮し、保守又は点検作業時の安全性を確保しつつ、作業を容易に行えるエレベーターを提供することである。
上記課題を解決し、本発明の目的を達成するため、本発明のエレベーターは、乗りかごと、乗りかごの昇降をガイドするガイド部と、乗りかごに設けられた係合部と、係合部と係合する被係合部と、を有する移動規制機構と、を備える。被係合部は、ガイド部に支持された係合ベースと、係合ベースに形成され、乗りかごの昇降方向に交差する交差方向に貫通する貫通孔と、係合部の移動を規制する調整部と、を有し、係合部は、交差方向に沿って移動し、貫通孔に挿入された状態と、貫通孔から脱した状態と、に設定可能であり、調整部は、平板状に形成され、乗りかごの昇降方向に沿って縦長に形成された調整孔を有し、調整孔を貫通する固定部材によって係合ベースに上下方向に移動可能に支持されており、貫通孔の上部を覆い、貫通孔に挿入された係合部に接触する位置と、貫通孔に挿入された係合部に接触しない位置と、に移動可能である
本発明によれば、保守又は点検作業時の安全性を確保しつつ、作業を容易に行うことができる。
本発明の実施形態に係るエレベーターの概略構成図である。 本発明の実施形態に係るエレベーターの上面図である。 本発明の実施形態に係る第1移動規制機構の正面図である。 本発明の実施形態に係る第1移動規制機構の上面図である。 本発明の実施形態に係る第1被係合部をストッパーピンの挿入方向から見た図である。 本発明の実施形態に係る第1被係合部の上面図である。 本発明の実施形態に係る第2被係合部をストッパーピンの挿入方向から見た図である。 本発明の実施形態に係るエレベーターの作用を説明するための図であり、調整プレートが基準位置にある状態を示す。 本発明の実施形態に係るエレベーターの作用を説明するための図であり、調整プレートを下方に移動させた状態を示す。 本発明の実施形態に係るエレベーターの作用を説明するための図であり、調整プレートを上方に移動させた状態を示す。
本発明の実施形態に係るエレベーターについて、図1〜図10を参照して説明する。なお、各図において共通の部材には、同一の符号を付している。
[エレベーターの構成]
まず、本実施形態に係るエレベーター1の概略構成について、図1及び図2を参照して説明する。図1は、本発明の実施形態に係る巻上機が用いられるエレベーターの概略構成図である。図2は、本発明の実施形態に係るエレベーターの上面図である。なお、図2においては、後述するロープ5の図示を省略している。
図1及ぶ図2に示すように、エレベーター1は、建築構造物2内に形成された昇降路3に設置されている。エレベーター1は、人や荷物を載せる乗りかご4と、つり合いおもり(図示省略)と、これら両者を吊持するロープ5を備える。
また、エレベーター1は、ロープ5が巻き掛けられた巻上機6(図2参照)を備える。巻上機6が駆動すると、ロープ5が駆動し、これに伴って、乗りかご4及びつり合いおもりが昇降路3内を上下方向に移動、すなわち昇降する。
また、エレベーター1は、乗りかご4の昇降速度の制御や運行管理制御、その他の必要な制御を行う制御盤70(図2参照)を備える。ここで、本実施形態のエレベーター1は、機械室が設けられていない、いわゆる機械室レスエレベーターである。制御盤70及び巻上機6は、建築構造物2が有する梁などに固定され、昇降路3の上部に配置されている。なお、以下の説明において、昇降路3内の水平面における一方向をX方向と称し、同一水平面上でX方向に直交する方向をY方向と称する。また、乗りかご4が昇降路3内を昇降する昇降方向(上下方向)をZ方向と称する。
また、エレベーター1は、昇降路3内で、上下方向に沿って延存している2つのガイドレール7を備える。2つのガイドレール7は、乗りかご4を挟んで対向するように、所定の距離を空けて設置されている。
ガイドレール7は、略平板状の部材であるレールベース部7aを有する。レールベース部7aは、X方向に直交し、乗りかご4と対向する平面であるレール内面7bと、その反対側の平面であるレール外面7cと、を備える。レール内面7bのY方向の略中央部には、乗りかご4に向かってX方向に沿って突出するレール突条部8が形成されている。
乗りかご4を正面から見て右側に位置するガイドレール7のレールベース部7aには、第1移動規制機構9aの構成部材である第1被係合部50が固定されている。また、乗りかご4を正面から見て左側に位置するガイドレール7のレールベース部7aには、第2移動規制機構9bの構成部材である第2被係合部51が固定されている。なお、第1移動規制機構9a、第2移動規制機構9b及び第1被係合部50、第2被係合部51の詳細については、後述する。
乗りかご4は、中空の略直方体状に形成されているかご室10と、かご室10を囲む略四角枠状のかご枠11と、有する。かご室10は、前後方向がY方向と一致し、左右方向がX方向と一致するように配置される。かご室10の前面には、開閉可能に設置された扉12が設置されている。
かご枠11は、下枠13、上枠14及び2つの縦枠15を有している。下枠13は、かご室10の下方でX方向に延在している。下枠13には、かご室10の下面が固定されている。また、下枠13のX方向の両端部における下部には、ロープ5が巻き掛けられたプーリー16が設けられている。
また、下枠13における各プーリー16の前方には、下ガイド部17が設けられている。下ガイド部17には、ガイドレール7のレール突条部8が挿入される溝(図示省略)が形成されている。
2つの縦枠15は、下枠13のX方向の両端部から上方へ立設されている。上枠14は、かご室10の上方でX方向に延在している。上枠14のX方向の両端部は、2つの縦枠15のそれぞれの上端部に、固定されている。
図2に示すように、上枠14は、略長方形の平板状に形成された上面部20を備える。上面部20の長手方向がX方向に一致し、短手方向がY方向に一致するように配置されている。上面部20の長手方向、すなわちX方向の両端部には、図示しないブラケットを介して、上ガイド部21が設けられている。上ガイド部21には、ガイドレール7のレール突条部8が挿入される溝が形成されている。上ガイド部21及び下ガイド部17の溝にガイドレール7のレール突条部8が挿入されているので、乗りかご4は、ガイドレール7にガイドされて上下方向に昇降する。
上面部20の短手方向、すなわちY方向の両端部は、下方に折り曲げられ、Y方向に直交する平面を有する前面部22及び後面部23を形成している。前面部22は、後面部23よりも、かご室10の前側に配置されている。
前面部22のX方向の右端部には、第1移動規制機構9aの構成部材であるストッパーピンユニット30が固定されている。また、前面部22のX方向の左端部には、第2移動規制機構9bの構成部材であるストッパーピンユニット31が固定されている。なお、第1移動規制機構9a,第2移動規制機構9b及びストッパーピンユニット30,31の詳細については、後述する。
[移動規制機構]
次に、図3〜図7を参照して、本実施形態における移動規制機構について、説明する。本実施形態のエレベーター1には、移動規制機構として、第1移動規制機構9aと、第2移動規制機構9bが設けられている。図3は、本実施形態に係る第1移動規制機構の正面図である。図4は、本実施形態に係る第1移動規制機構の上面図である。図5は、本実施形態に係る第1被係合部をストッパーピンの挿入方向から見た図である。図6は、本実施形態に係る第1被係合部の上面図である。図7は、本実施形態に係る第2被係合部をストッパーピンの挿入方向から見た図である。
[移動規制機構:ストッパーピンユニット]
まず、本実施形態における第1移動規制機構9a及び第2移動規制機構9bにおけるストッパーピンユニット30,31について説明する。第2移動規制機構9bが備えるストッパーピンユニット31は、第1移動規制機構9aが備えるストッパーピンユニット30と、左右対称に構成されている。このため、以下の説明では、ストッパーピンユニット30の構成について説明し、ストッパーピンユニット31の構成については、説明を省略する。
図3及び図4に示すように、ストッパーピンユニット30は、ストッパーピン32と、ストッパーピン32を支持する支持部33と、を備える。ストッパーピン32は、丸棒状の部材であり、乗りかご4の昇降方向(上下方向)に交差する方向、本実施形態ではX方向に沿って移動可能に、支持部33に支持されている。また、ストッパーピン32は、軸心を中心に回転可能に、支持部33に支持されている。
エレベーター1の保守又は点検作業時に、ストッパーピン32の一端部は、後述するように第1被係合部と係合する。また、ストッパーピン32の他端部付近には、外周面から径方向に突出する係止ピン34が形成されている。
支持部33は、第1支持部35と、第2支持部36と、を備える。第1支持部35は、平板状の係止板部37及び第1固定板部38を備える。係止板部37の後面(かご室10の後側の面)と第1固定板部38の前面(かご室10の前側の面)とは、Y方向に対向する。また、第1支持部35は、係止板部37及び第1固定板部38の下端部に連続し、第1支持部35の底面を形成する平板状の下面部39を備える。
第1固定板部38が、上枠14の前面部22にボルト締結によって固定されている。係止板部37には、Y方向に貫通する第1係止孔37a及び第2係止孔37bが形成されている。第1係止孔37a及び第2係止孔37bは、係止板部37の上端部からZ方向(上下方向)の略中央部に亘って切り欠かれて形成されている。また、第1係止孔37a及び第2係止孔37bは、X方向に所定の距離を隔てて形成されており、第1係止孔37aが第2係止孔37bよりもかご室10の内側に配置されている。第1係止孔37a及び第2係止孔37bには、ストッパーピン32の係止ピン34が挿入される。
第2支持部36は、平板状の第2固定板部40を有する。第2固定板部40は、Y方向に直交する一面40aと、その反対側の他面40bを有し、他面40bが上枠14の前面部22に接している。第2固定板部40は、この前面部22にボルト締結によって固定されている。
第2固定板部40のX方向の両端部には、一面40a側(かご室10の前側)にY方向に沿って延びる第1支持板部41と第2支持板部42が形成されている。第1支持板部41は、第2支持板部42よりも、かご室10の内側に配置されている。第1支持板部41と、第1支持部35(における係止板部37、第1固定板部38及び下面部39)のX方向の外側の端部とが接触している。
第1支持板部41及び第2支持板部42は、平板状に形成されており、それぞれの内面がX方向に対向する。また、その中央部に、ストッパーピン32が挿入される支持孔43が形成されている。ストッパーピンユニット30の組み立て時において、ストッパーピン32の一端部(係止ピン34が形成されている側の反対側の端部)は、第1支持部35側から、第1支持板部41の支持孔43、第2支持板部42の支持孔43の順で挿入される。これによって、ストッパーピン32が第1支持板部41及び第2支持板部42の支持孔43を区画する箇所で支持される。
上述のように、第1支持板部41及び第2支持板部42に支持されているストッパーピン32は、X方向に沿って移動可能、且つ、軸心を中心に回転可能である。ストッパーピン32の係止ピン34が係止板部37の第1係止孔37a又は第2係止孔37bに係止されると、ストッパーピン32のX方向の移動が規制される。
エレベーター1の通常運転時は、係止ピン34を第1係止孔37aに係止する。このとき、ストッパーピン32の一端部(係止ピン34が形成されている側の反対側の端部)は、昇降路3内の他の部材と干渉して乗りかご4の昇降を邪魔しない程度に、第2支持板部42の支持孔43から僅かに突出している。しかしながら、ストッパーピン32のX方向の移動が規制されているので、乗りかご4の昇降中に、ストッパーピン32の一端部が第2支持板部42の支持孔43から更に突出することを防止する。このため、ストッパーピン32が移動して、昇降路3内の他の部材と干渉することを抑止できる。
一方、エレベーター1の保守又は点検作業時において、作業者は、第1係止孔37aに係止されている係止ピン34を第1係止孔37aから外す。具体的には、作業者は、係止ピン34の位置が上方に移動するように、ストッパーピン32を、軸心を中心に約90度回転させる。
次いで、作業者は、ストッパーピン32をX方向に沿って第1被係合部50側へ移動させ、ストッパーピン32を第1被係合部50に係合させる。そして、作業者は、係止ピン34を第2係止孔37bに係止させる。具体的には、作業者は、係止ピン34が第2係止孔37bに挿入されるように、ストッパーピン32を、軸心を中心に約90度回転させる。これによって、ストッパーピン32のX方向の移動が規制されるので、保守又は点検作業時に、ストッパーピン32が移動して、第1被係合部50との係合が解除されてしまうことを抑止できる。なお、ストッパーピン32と第1被係合部50の係合態様については、後述する。
[移動規制機構:第1被係合部]
次に、本実施形態における第1移動規制機構9aにおける第1被係合部50について、図5及び図6を参照して説明する。図5は、本実施形態に係る第1被係合部をストッパーピンの挿入方向から見た図である。図6は、本発実施形態に係る第1被係合部の上面図である。なお、図5において、右側がかご室10の前側であり、左側がかご室10の後側になっている。
第1被係合部50は、かご室10を正面から見て右側に配置されたガイドレール7の上部に固定されており(図1参照)、昇降路3の上部に配置された巻上機6及び制御盤70の付近に配置されている。図5及び図6に示すように、第1被係合部50は、第1係合ベース52と、調整プレート53と、複数のクリップ部材54と、を備える。第1係合ベース52は、平板状の部材であり、X方向に直交する平面であるベース内面52aと、その反対側の平面であるベース外面52bと、を有する。
第1係合ベース52のY方向の一端部側(かご室10の後側の端部側)におけるベース内面52aと、ガイドレール7におけるレールベース部7aのレール外面7cとが接触している。クリップ部材54は、第1係合ベース52にボルト締結されており、レールベース部7aのY方向の外縁部を覆う箇所を備える。第1係合ベース52は、クリップ部材54を介して、レールベース部7aに固定されている。
第1係合ベース52のY方向の他端部側(かご室10の前側の端部側)には、乗りかご4の昇降方向(上下方向)に交差する方向、本実施形態ではX方向に貫通する長孔55が形成されている。長孔55は、第1係合ベース52の上下方向の略中央部に、乗りかご4の昇降方向(上下方向)に沿って縦長に形成されている。長孔55の幅方向(Y方向)の長さは、ストッパーピン32の直径よりもやや大きく設定されている。長孔55には、エレベーター1の保守又は点検作業時にストッパーピン32が挿入される。第1係合ベース52における長孔55の上方には、ボルト孔(図示省略)が2つ所定の距離を空けて形成されている。
第1係合ベース52における長孔55の上方には、調整プレート53が上下方向に移動可能に固定されている。調整プレート53は、略四角形の平板状の部材であり、X方向に直交する平面であるプレート内面53aとその反対側の平面であるプレート外面53bを有する。第1係合ベース52に固定されている調整プレート53のプレート外面53bが第1係合ベースのベース内面52aと接触している。
また、調整プレート53には、X方向に貫通する調整孔56が2つ形成されている。調整孔56は、上下方向に沿って縦長に形成されている。また、調整孔56は、第1係合ベース52に形成されたボルト孔(図示省略)と連通する。調整プレート53は、調整孔56と第1係合ベース52のボルト孔に挿入されるボルトとナットによって、第1係合ベース52に支持されている。
調整プレート53における調整孔56の形成位置は、調整孔56の下端部にボルトを挿入して調整プレート53を固定した場合に、調整プレート53の下端部と、長孔55の上縁部が重なるように、設定されている。ボルトに締結されたナットを緩めると、調整プレート53は、調整孔56の上下方向の長さに応じて、上下方向に移動可能となる。なお、調整プレート53における調整孔56の形成位置を、調整孔56の下端部にボルトを挿入して調整プレート53を固定した場合に、調整プレート53の下端部が、長孔55の上縁部よりも上方に位置するように、設定してもよい。
調整孔56のZ方向の長さ(上下方向の長さ)は、調整プレート53の下端部が長孔55の下端部に挿入されたストッパーピン32に接触する位置に、調整プレート53が移動可能なように設定されている。すなわち、本実施形態において、調整プレート53は、その下端部が長孔55の上縁部に重なる位置と、その下端部が、長孔55の下端部に挿入されたストッパーピン32に接触する位置との間で、Z方向(上下方向)に移動可能となっている。
[移動規制機構:第2被係合部]
次に、本実施形態における第2移動規制機構9bにおける第2被係合部51について、図2及び図7を参照して説明する。図7は、本実施形態に係る第2被係合部をストッパーピンの挿入方向から見た図である。なお、図7において、左側がかご室10の前側であり、右側がかご室10の後側になっている。
図2及び図7に示すように、第2被係合部51は、調整プレート53と、第2係合ベース57と、複数のクリップ部材54と、を備える。第2被係合部51と第1被係合部50とは、第2被係合部51の第2係合ベース57と第1被係合部50の第1係合ベース52の形状が異なる以外は、同様である。このため、以下の説明において、第1被係合部50と同様の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
第2被係合部51は、かご室10を正面から見て左側のガイドレール7の上部に固定されており(図1及び図2参照)、昇降路3の上部に配置された巻上機6及び制御盤70の付近に配置されている。第2係合ベース57は、第1ブラケット部58と、第2ブラケット部59と、連結部60と、を備える。第1ブラケット部58は、略平板状の部材であり、クリップ部材54を介して、レールベース部7aに固定されている。また、第1ブラケット部58のY方向の一端部(かご室10の前側の端部)には、かご室10から離れる方向に折り曲げられて形成された折曲部61が設けられている。
第2ブラケット部59は、第1ブラケット部58の下方に所定の距離を空け、第1ブラケット部58と同様に、クリップ部材54を介して、レールベース部7aに固定されている。また、第2ブラケット部59のY方向の一端部(かご室10の前側の端部)には、かご室10から離れる方向に折り曲げられて形成された折曲部62が設けられている。
連結部60は、Z方向(上下方向)に延びる縦長の平板状の部材であり、上端部が第1ブラケット部58の折曲部61に固定され、下端部が第2ブラケット部59の折曲部62に固定されている。連結部60は、X方向に直交し、かご室10に対向する平面とその反対側の平面を有する。連結部60には、X方向に貫通する長孔55が形成されている。また、連結部60には、調整プレート53が上下方向に移動可能に固定されている。なお、第2被係合部51は、第1被係合部50の長孔55の形成位置と第2被係合部51の長孔55の形成位置とが水平となるように、配置されている。
[作用]
次に、本実施形態におけるエレベーター1の作用について、図8〜図10を参照して説明する。図8は、本実施形態に係るエレベーターの作用を説明するための図であり、調整プレートが基準位置にある状態を示す。図9は、本実施形態に係るエレベーターの作用を説明するための図であり、調整プレートを下方に移動させた状態を示す。図10は、本実施形態に係るエレベーターの作用を説明するための図であり、調整プレートを上方に移動させた状態を示す。
本実施形態のエレベーター1のように、機械室が設けられておらず、昇降路3の上方に制御盤70や巻上機6配置されている場合、制御盤70や巻上機6の保守又は点検作業を行う作業員は、一般的に、かご室10内又はかご室10の天井の上に乗って、作業を行う。
作業中にエレベーター1(の乗りかご4)が制御不能又は予測不能な危険な動きを起こさないように、この危険な動きを機械的装置によって防止する必要がある。本実施形態のエレベーター1では、この機械的装置として、第1移動規制機構9a及び第2移動規制機構9bを採用する。
まず、作業に先立ち、作業員は、図8に示すように、第2移動規制機構9bの調整プレート53を長孔55の上部1/3を覆う位置(以下、「基準位置」と称する場合がある)に配置しておく。また、図示は省略するが、第1移動規制機構9aについても同様に調整プレート53を基準位置に配置しておく。
作業開始時に、作業員は、エレベーター1を動作させ、乗りかご4を巻上機6及び制御盤70が配置されている昇降路3の上部に移動させる。そして、作業員は、乗りかご4の位置を、第1移動規制機構9aのストッパーピン32が第1被係合部50の長孔55に挿入可能な位置、且つ、第2移動規制機構9bのストッパーピン32が第2被係合部51の長孔55に挿入可能な位置に調整する。
次いで、作業員は、第1移動規制機構9aの第1被係合部50の長孔55にストッパーピン32を挿入する。また、第2移動規制機構9bの第2被係合部51の長孔55にストッパーピン32を挿入する。
ここで、図8に示すように、長孔55に挿入したストッパーピン32と調整プレート53の下端部との間に隙間がある場合、作業における巻上機6のブレーキ開放などによって乗りかご4が上昇すると、ストッパーピン32が調整プレート53の下端部に衝突する。このため、調整プレート53を支持する第2係合ベース57に衝撃荷重が作用し、第2係合ベース57の固定位置がずれる可能性がある。また、このずれが原因でストッパーピン32と調整プレート53とが固渋し、作業終了時にストッパーピン32を長孔55から引き抜くことができなくなる、すなわちエレベーター1の通常運転を再開できなくなる可能性がある。
そこで、図9に示すように、作業者は、調整プレート53を固定しているボルトを緩めて移動可能にし、調整プレート53を下方に移動させる。そして、作業員は、調整プレート53の下端部がストッパーピン32に接触する位置で、調整プレート53を第2係合ベース57に固定する。また、図示は省略するが、第1移動規制機構9aについても、調整プレート53の下端部との間に隙間がある場合は、同様に調整プレート53の固定位置を調整する。
これによって、保守又は点検作業中の乗りかご4の移動を規制することができ、作業の安全性を確保することができる。また、巻上機6のブレーキ開放を行っても、調整プレート53にストッパーピン32が衝突することがなく、調整プレート53を支持する第2係合ベース57に衝撃荷重が作用することを防止できる。このため、調整プレート53を支持する第1係合ベース52又は第2係合ベース57の固定位置がずれることを防止し、このずれを原因としてストッパーピン32と調整プレート53とが固渋することを防止できる。
ところで、調整プレート53を設けていない場合に、上記と同様の効果を得ようとすると、作業開始時に、乗りかご4の位置の調整を正確に行う必要がある。具体的には、作業者は、2つの移動規制機構の各々のストッパーピン32が第1係合ベース52,第2係合ベース57の長孔55の上端部を区画する箇所に接触可能な位置に、乗りかご4を移動させる必要がある。以下の説明において、ストッパーピン32が第1係合ベース52,第2係合ベース57の長孔55の上端部を区画する箇所に接触可能な乗りかご4の位置を、「理想位置」と称する場合がある。
しかし、第1係合ベース52の長孔55の位置と第2係合ベース57の長孔55の位置とが対応していない(水平でない)場合や乗りかご4が傾いていた場合など、乗りかご4を理想位置に移動させることが困難な場合がある。また、乗りかご4をわずかに昇降させることが難しいことから、乗りかご4の位置の調整に手間がかかることが予想される。
これに比べて、調整プレート53を設けた本実施形態のエレベーター1では、作業者は、乗りかご4を、2つの移動規制機構9a,9bの各々のストッパーピン32が第1係合ベース52,第2係合ベース57における長孔55に挿入可能な位置に移動させればよい。すなわち、作業者は、乗りかご4を理想位置に移動させる必要がないので、乗りかご4の位置の調整の手間を大幅に省くことができる。また、長孔55は、縦長に形成されているので、乗りかご4を、ストッパーピン32が長孔55に挿入可能な位置に、容易に移動させることができる。
また、第1係合ベース52の長孔55の位置と第2係合ベース57の長孔55の位置とが対応していない場合や乗りかご4が傾いていた場合であっても、各々の調整プレート53の位置を調整し、各々のストッパーピン32に確実に接触させることができる。
ところで、保守又は点検作業におけるブレーキ開放などがあり、移動が規制されている乗りかご4が僅かに上昇するような場合、調整プレート53に係合しているストッパーピン32に荷重が作用し、ストッパーピン32が撓み変形する可能性がある。例えば、ストッパーピン32の長孔55に挿入されている側の端部が反対側の端部よりも下方に位置するように撓む可能性がある。この場合、作業終了時に、ストッパーピン32と調整プレート53との係合を解除して、ストッパーピン32を長孔55から引き抜くことが困難になることが考えられる。
しかしながら、本実施形態のエレベーター1では、図10に示すように、調整プレート53を上方に移動させることで、ストッパーピン32と調整プレート53との係合を解除して、ストッパーピン32を撓み変形がない状態に復帰させることができる。このため、ストッパーピン32を長孔55から引き抜くことが容易となり、エレベーター1の通常運転を容易に再開させることができる。
なお、ストッパーピン32を長孔55から引き抜いた後、作業者は、調整プレート53を上述の基準位置(図8参照)に配置して固定する。そして、エレベーター1の通常運転を再開させる。
<変形例>
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、調整プレート53を固定する部材として、第1係合ベース52及び第2係合ベース57を採用する態様を説明したが、いずれか一方のみを用いてもよい。すなわち、第1係合ベース52を2つ用いてもよいし、第2係合ベース57を2つ用いてもよい。また、調整プレート53を固定する部材の態様は、長孔55が形成され、調整プレート53を上下方向に移動可能に固定できれば、建築構造物2やエレベーター1の他の構成部材に干渉しない範囲で適宜変更可能である。
また、調整プレート53を略四角形の平板状に形成した態様を説明したが、調整プレート53の形状は適宜変更可能である。また、調整プレート53の移動可能な範囲は、適宜設定可能である。例えば、調整プレート53の移動可能な範囲を、調整プレート53が長孔55の上下方向の中央まで覆う位置と調整プレート53の下端部が第1係合ベース52又は第2係合ベース57の長孔55の上端部を区画する箇所に重なる位置との間と、設定してもよい。
また、調整プレート53の基準位置を、長孔55の上部1/3を覆う位置に設定した態様を説明したが、基準位置は、長孔55の調整プレート53で覆われていない箇所にストッパーピン32が挿入可能であれば、適宜変更可能である。
また、調整プレート53に調整孔56を2つ形成した態様を説明したが、調整孔56の数は適宜変更可能である。例えば、一枚の調整プレート53に対し、調整孔を1つ、又は、3つ、形成してもよい。
また、本実施形態のエレベーター1は、機械室が設けられていない、いわゆる機械室レスエレベーターであるが、本発明は、機械室が設けられているエレベーターにも適用可能である。また、第1移動規制機構9a,第2移動規制機構9bを上枠14のX方向の両端部に設けることに代えて、下枠13のX方向の両端部に設けてもよい。
1…エレベーター、 2…建築構造物、 3…昇降路、 6…巻上機、 7…ガイドレール、 9a…第1移動規制機構、 9b…第2移動規制機構、 10…かご室、 11…かご枠、 14…上枠、 22…前面部 30…ストッパーピンユニット、 31…ストッパーピンユニット、 32…ストッパーピン、 33…支持部、 34…係止ピン、 35…第1支持部、 36…第2支持部、 37…係止板部、 37a…第1係止孔、 37b…第2係止孔、 41…第1支持板部、 42…第2支持板部、 43…支持孔、 50…第1被係合部、 51…第2被係合部、 52…第1係合ベース、 53…調整プレート、 55…長孔、 56…調整孔、 57…第2係合ベース、 70…制御盤

Claims (3)

  1. 乗りかごと、
    前記乗りかごの昇降をガイドするガイド部と、
    前記乗りかごに設けられた係合部と、前記係合部と係合する被係合部と、を有する移動規制機構と、を備えるエレベーターであって、
    前記被係合部は、前記ガイド部に支持された係合ベースと、前記係合ベースに形成され、前記乗りかごの昇降方向に交差する交差方向に貫通する貫通孔と、前記係合部の移動を規制する調整部と、を有し、
    前記係合部は、前記交差方向に沿って移動し、前記貫通孔に挿入された状態と、前記貫通孔から脱した状態と、に設定可能であり、
    前記調整部は、平板状に形成され、前記乗りかごの昇降方向に沿って縦長に形成された調整孔を有し、前記調整孔を貫通する固定部材によって前記係合ベースに昇降方向に移動可能に支持されており、前記貫通孔の上部を覆い、前記貫通孔に挿入された前記係合部に接触する位置と、前記貫通孔に挿入された前記係合部に接触しない位置と、に移動可能である
    ことを特徴とするエレベーター。
  2. 前記貫通孔は、前記乗りかごの昇降方向に沿って縦長に形成されている
    ことを特徴とする請求項1に記載のエレベーター。
  3. 前記乗りかごは、箱状のかご室と、かご室を囲む四角枠状の枠部と、を有し、
    前記枠部は、かご室の下方に延在する下枠部と、前記下枠部の延在方向の両端部から上方に延びる2つの側枠部と、かご室の上方に延在し、延在方向の両端部のそれぞれが前記2つの側枠部の各上端部に連結される上枠部と、を有し、
    前記移動規制機構は、前記上枠部の延在方向の両端部にそれぞれ設けられ、
    前記係合部は、棒状に形成されたストッパーピンを有する
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のエレベーター。
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