JP6737455B2 - ラーベス相金属間化合物、金属間化合物を用いた触媒、及びアンモニア製造方法 - Google Patents

ラーベス相金属間化合物、金属間化合物を用いた触媒、及びアンモニア製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、ラーベス相を有する金属間化合物(以下、「ラーベス相金属間化合物」という)と、当該金属間化合物を活性成分とした触媒、及びこれを用いるアンモニアの製造方法に関する。
本願は、2015年9月15日に、日本に出願された特願2015−181607号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
代表的なアンモニア合成法であるハーバー・ボッシュ法は、Feに数質量%のAlとKOを含んだ二重促進鉄(doubly promoted iron)を触媒として用い、この触媒に窒素と水素の混合気体を高温高圧条件下で接触させ、アンモニアを製造する方法である。この技術は現在でも、ほぼ完成当時のままの製造工程で工業的に用いられている。
一方、ハーバー・ボッシュ法の反応温度よりも低い温度でアンモニアを合成する方法が検討されている。窒素及び水素と接触させてアンモニアを合成できる触媒が検討され、遷移金属がその触媒活性成分として検討されている。このうち、触媒活性成分としてルテニウム(Ru)を各種担体に担持させてアンモニア合成の触媒として用いる方法が効率のよい方法として提案されている (例えば特許文献1)。
Ru等の遷移金属を用いた触媒は、その活性が非常に高いため、ハーバー・ボッシュ法で用いられている反応条件よりも、より温和な条件でアンモニアを合成することができることが知られている。例えばハーバー・ボッシュ法では400℃以上の反応温度及び20MPa以上の反応圧力が必要であるのに対し、遷移金属を用いた触媒では、200℃以上の反応温度で、かつ1.1MPa以下、さらには大気圧程度の反応圧力でも反応が進行することが知られている。
また別のアンモニア合成触媒として、金属間化合物も検討されている。高い触媒活性を有するRu等の遷移金属と他の金属元素との金属間化合物が得られれば、安価な触媒にすることが期待できる。
アンモニア合成に活性を示す金属間化合物としては、CaNi、MgNi,MgCu等の、アルカリ金属又はアルカリ土類金属と、遷移金属との金属間化合物(特許文献2)や、CeFe、CeCo、CeRu等の水素吸蔵合金として知られている金属間化合物(非特許文献1,2)が挙げられる。
具体的に、非特許文献1では、触媒を金属の単体に代えて溶融法で作製したCeFe,CeRu、CeCo等の金属間化合物の粉末を用いてアンモニア合成を行った調査結果が報告されている。
また、AB型金属間化合物と表わされる金属間化合物を還元した水素化物AB〜6を触媒として用いる方法も提案されている。具体的には前記AB型金属間化合物として、AがLaを主成分とするミッシュメタル(mischmetal)、BがNiの金属間化合物であり、BET比表面積が0.02m/gである金属間化合物を還元した水素化物を触媒として用いることで、室温でのアンモニア合成が可能であることが報告されている(非特許文献3)。
また、金属間化合物は、水素を吸蔵することで脆化し、破砕され、水素が抜けることによって微細な金属間化合物が得られることが知られている。
特開2006−231229号公報 米国特許4325931号明細書
Takeshita, T., Wallace, W. E., Craig, R. S.,"Journal of Catalysis" 44, 236−243 (1976) Wallace, W. E., "Proceedings of an International Symposium Held in Gelio", Norway,14−19 August 1977 pages 501−514 Hai−Yan Zhu, "Journal of Alloys and Compounds"240(1996)L1−L3
高い触媒活性を有するルテニウムは、貴金属であり、比重が大きいため、質量当たりの価格は非常に高い。したがって、触媒の低価格化のためには、用いるルテニウムの量を可能な限り少なくすることが望ましい。同じ質量のRuを使用する場合、その表面積を大きくするほど好ましいが、ルテニウムは、単体金属の延展性を持つために微粒子にして比表面積を増大することが困難であり、特に物理的な破砕が難しい。そのため反応条件下で安定に存在する金属Ruの微粒子を製造することは困難である。
さらに、アンモニア合成において、遷移金属の中には、RuやRe等のように触媒活性成分として触媒に用いた場合、水素原子との結合が強いために、水素が触媒に競争的に吸着されて、窒素の吸着が阻害される水素被毒を起こす欠点を有するものがある。水素被毒によって、アンモニア合成における重要な素反応である窒素分子(N)の解離反応が阻害されるため、アンモニア合成活性が低下するという課題がある。
それゆえに、金属Ruを触媒活性成分とする触媒を用いたアンモニア合成法では、化学量論比の面で不利な条件である水素分圧を下げた条件で反応を行わざるを得ない状況にあった。
このときのアンモニア合成反応における水素の反応次数は概ね−0.2〜−1となることが知られている。遷移金属を触媒活性成分とする触媒は、担体への担持や、促進剤の添加による触媒活性の向上が検討されている。しかし、水素の反応次数は、0に近づくものの正にならないために水素被毒は依然として解決されていない。
一方、高い触媒活性を有する金属間化合物を得るためには、活性中心となる金属と、それに電子供与して反応性を向上することを目的として希土類元素などの活性な金属を混合して合成することが一般的である。
しかし、希土類元素等の電子供与性が高い金属を構成元素として含む金属間化合物も、前記同様、一般的に物理的粉砕による微粒子化による比表面積の増大が困難である。
また金属間化合物は、アンモニア合成反応の反応温度に用いられる300℃〜400℃程度の温度において、希土類元素の窒化物と遷移金属の単体に分解することが多く、触媒としての安定性、耐久性が乏しい。
例えば非特許文献1において触媒として使用した金属間化合物は、アンモニア合成反応後にX線回折測定をした結果、分解していることが示されている。そしてこの実験結果から触媒活性を示すのはFe,Co,Ru等の遷移金属の単体であると考えられることが報告されている。
また、非特許文献2では、CeCo、CeRu,CeFe等については、アンモニア合成反応に際して希土類金属窒化物と遷移金属の単体に変化し、実際に触媒としての機能を果たしているのは希土類金属窒化物に担持されたCo,Ru,Fe等の遷移金属の単体であろうと述べられている。
すなわちアンモニア合成反応において、高い触媒活性を示し、耐水素被毒性及び耐久性があり、より安価な触媒の開発が望まれている。
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、金属Ruと希土類元素とのラーベス相金属間化合物を製造し、当該金属間化合物の結晶子を微小化することにより、高い触媒活性を示し、安価な触媒を製造し得る化合物及び触媒を得るに至った。
すなわち、本発明の要旨は、以下[1]〜[9]に存する。
[1]一般式ARu(Aは、Y、Sc又は、Ceを除くランタノイド元素から選ばれる一種類以上の元素)で示される組成を有するラーベス相金属間化合物であって、その結晶子サイズが1nm以上、100nm以下であることを特徴とするラーベス相金属間化合物。
[2]一般式ARu(Aは、Y、Sc又は、Ceを除くランタノイド元素から選ばれる一種類以上の元素)で示される組成を有するラーベス相金属間化合物であって、その結晶子サイズが1nm以上、100nm以下であるラーベス相金属間化合物と、前記金属間化合物を担持させる担体とを含むことを特徴とする金属間化合物複合体。
[3]一般式ARu(Aは、Y、Sc又は、Ceを除くランタノイド元素から選ばれる一種類以上の元素)で示される組成を有するラーベス相金属間化合物であって、その結晶子サイズが1nm以上、100nm以下であるラーベス相金属間化合物を触媒活性成分として含むことを特徴とする触媒。
[4]前記触媒活性成分が、担体に担持されている、前記[3]に記載の触媒。
[5]前記触媒が、アンモニア製造用触媒である、前記[3]又は[4]に記載の触媒。
[6]水素と窒素を含有するガスを触媒と接触させるアンモニアを合成する方法において、
前記触媒が、一般式ARu(Aは、Y、Sc又は、Ceを除くランタノイド元素から選ばれる一種類以上の元素)で示される組成を有するラーベス相金属間化合物であって、その結晶子サイズが1nm以上、100nm以下であるラーベス相金属間化合物を触媒活性成分として含む触媒であることを特徴とするアンモニアの製造方法。
[7]前記触媒と接触させる際の反応温度が、200℃以上である、前記[6]に記載のアンモニアの製造方法。
[8]前記触媒と接触させる際の反応圧力が、10kPa以上、15MPa以下である、前記[6]又は[7]に記載のアンモニアの製造方法。
[9]前記触媒と接触させる際の窒素に対する水素の比率(H/N(体積/体積))が、0.4以上である、前記[6]〜[8]のいずれかに記載のアンモニアの製造方法。
本発明のラーベス相金属間化合物は、結晶子のサイズが小さく、かつ金属間化合物を機械的に粉砕した場合では得られない程度の大きなBET比表面積を有する。そのため、触媒活性成分として有用である。
本発明の触媒は、特にアンモニア合成反応において分解が生じないので、従来のRu金属担持触媒にはない活性と、安定性、耐久性が得られる。
本発明は、アンモニアを合成する方法において、水素被毒が抑制できるので、化学量論比の観点から見て有利な条件で原料ガスを供給することも可能となり、高いアンモニア生成速度が得られる。
さらに、ルテニウムの組成比を低減することができるため、触媒コスト低減が可能になる。
実施例5及び比較例4におけるアンモニア合成速度を示した図である。 実施例1における水素吸脱着処理前後のXRDの測定結果を示した図である。 実施例1における水素吸脱着処理前のSEMの測定結果を示した図である。 実施例1における水素吸脱着処理後のSEMの測定結果を示した図である。 実施例6におけるアンモニア合成速度の経時変化を示した図である。 実施例6において使用した触媒の24時間及び49時間経過時のXRD測定結果を示した図である。
本発明について以下に詳細に説明する。
なお、「粉末」の用語については、「JIS Z 2500:2,000 粉末冶金用語」において、「最大寸法1mm以下の粒子の集合体」(powder)と定義されており、本明細書においてもそのような意味で用いる。また、厳密な定義はないが、通常、「粒子の寸法が、数百μm以上を粗粉、数百〜数十μmを通常粉、数十〜1μmを微粉、1〜0.1μmをサブミクロン粉、それ以下を超微粉と呼ぶ」(工業調査会、「工業材料大辞典」の項目「粉末」、1997年 初版)、とされており、本明細書においても同様な意味で用語を使用する。
<金属間化合物>
金属間化合物とは、通常、2種類以上の金属によって構成される化合物である。
金属間化合物は、通常、金属間化合物を構成する成分金属元素とは異なる結晶構造を持ち、また成分金属元素にはない特異な性質を持つものが知られている。
金属間化合物を構成する金属元素の原子比は、特に限定はされないが、通常整数比である。金属間化合物は、組成式で表わした場合、例えば2種類の金属元素で構成される金属間化合物の場合、その構成金属元素をA及びBとした場合、特に限定はされないが、一般式ABで表わされるものや、一般式ABで表わされるものがある。
そして、一般式ABで表される化合物はラーベス相(Laves Phase)金属間化合物として知られている。ラーベス相とは、金属間化合物の相の一つであり、通常、大きさの異なる2種の金属元素A,Bで構成され、このうち、原子半径が大きな原子Aの原子半径Raの、小さな原子Bの原子半径Rbに対する比、Ra/Rbが、1.05〜1.67程度となる際に形成されることがある金属間化合物の相の1つである。そしてこのような相を有する金属間化合物をラーベス相金属間化合物という。
本発明のラーベス相金属間化合物(以下、単に本発明の金属間化合物ということがある)は、一般式ARu(Aは、Y、Sc又は、Ceを除くランタノイド元素から選ばれる一種類の元素)で表される。Ceを除くランタノイド元素は、具体的には、La、Pr、 Nd、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Luからなる群から選ばれる一種類以上のランタノイド元素をいう。
すなわち、本発明のラーベス相金属間化合物は、Ruを必須の構成成分とするラーベス相金属間化合物であり、その相手となる金属元素は、イットリウム(Y)、スカンジウム(Sc)又は、Ceを除くランタノイド元素であり、好ましくは、入手が比較的容易で安価であるYである。
本発明の金属間化合物は、その結晶子サイズが1nm以上、100nm以下である。好ましくは2nm以上、90nm以下であり、より好ましくは5nm以上、75nm以下であり、更に好ましくは5nm以上、50nm以下である。当該サイズであるため、本発明の金属間化合物は、例えば触媒に用いた際に、本発明の金属間化合物の特性を維持しながら、触媒活性の向上をはかることができる。
また、例えば触媒に用いた際に、表面積の大きなものを得ることがあるため、触媒活性の向上をはかることができる。
ここで本発明の金属間化合物の結晶子とは、各々の粒子中で、単結晶と見なせる部分をいう。単結晶とは、結晶内のどの部分においても原子配列の向きが同一であるものをいう。また、通常一つの粒子は複数の結晶子によって構成されている。
そして前記結晶子のサイズは、通常、1nm以上、100nm以下程度の範囲ならばX線回折のピークの半値幅から、シェラー式に基いて求めることができる。測定方法としては、JIS H 7805:2005「X線回折法による金属触媒の結晶子径測定方法」に準じた方法を用いることができる。この他に、Rietveld解析によっても、1nm以上、100nm以下程度の範囲ならばX線回折のピークの半値幅から求めることができる。なお前記の範囲より大きな結晶子のサイズはいずれの測定方法からでも求めることができる。
本発明の金属間化合物は、特に限定はされないが、通常、その表面にクラックを有する。
クラックとは、材料表面に現れる亀裂やひび割れのことをいい、電子顕微鏡などの表面分析装置によって確認できる。
クラックは、特に限定されないが、全結晶のうち2割以上の結晶にあることが好ましい。
本発明の金属間化合物の比表面積は特に限定はされないが、通常BET法で測定困難な程度に比表面積が小さいが、好ましくは、触媒活性は表面積の大きさに比例し、表面積が大きいほど触媒質量あたりの活性が高くなるという点で0.5m/g以上であり、より好ましくは、1.0m/g以上である。
本発明の金属間化合物の形状等は特に限定されず、具体的には、塊状、粉末状、被膜状等のいずれでもよいが、通常は、粉末状であり、その大きさは、粗粉、通常粉、微粉、サブミクロン粉、超微粉のいずれでもよいが、好ましくは50μm〜1μm程度の微粉である。
本発明の金属間化合物の製造方法は、その効果が得られる限りにおいて、特に限定されるものではないが、通常は以下の方法に従って製造することができる。
まず、第一の工程として、本発明の金属間化合物の構成成分となる金属原子源から、本発明の金属間化合物ARuを製造する工程を含む。
引き続く第二の工程として、前記金属間化合物ARuの結晶子サイズを、所定の範囲にする工程を含む。
<ARuの製造>
本発明の金属間化合物の製造方法は、特に限定はされないが、通常、その構成成分である金属Aと金属Ruを溶融、混合して製造することができる。
製造の際の原料比は、本発明の金属間化合物が得られる限りにおいて、限定はされないが、通常はその組成モル比である1:2となるように調製される。
原料となる金属同士の溶融、混合方法は特に限定はされず、例えばアークメルト法による原料金属の溶融、混合によるもの、原料金属の高周波炉などの電気炉での焼成、原料金属の電子レンジ等によるマイクロ波溶融合成、金属Aの粒子と金属Ru粒子のメカニカルアロイング、原料金属の溶融物のスプレー法、金属Aの酸化物粉末と金属Ru粉末を混合し、これをカルシウム等の還元性金属の蒸気中で加熱することで希土類元素酸化物を還元して、金属Ru中に拡散させる還元拡散法、水素化した金属A粉末と金属Ru粉末を混合、又はスパッタリング等で混ぜあわせ、高温下で真空状態に減圧し、金属Aから水素を引き抜くことで合成する等の方法を適宜選択することができる。
また、本発明の金属間化合物は、スパッタリングや蒸着、金属間化合物の原料の金属化合物を溶解した溶液を担体に被着し加熱還元する方法等によって被膜として製造できる。
このうち作業の簡便さからアークメルト法が好ましく用いられる。
アークメルト法は、上記金属を真空中においた後、アーク放電により、金属を溶解させ、混合する方法である。
このときの条件は特に限定されないが、通常は、原料となる金属の酸化を防止するため、酸素非含有雰囲気下で行ない、好ましくは、放電が起こりやすいAr雰囲気下で行なう。
溶融時の圧力は特に限定されないが、通常、放電が起こりやすいよう低圧条件下で行ない、好ましくは0.1MPa以下、より好ましくは0.05MPa以下である。
アーク放電時の電圧等は、溶融、混合が起これば特に限定はされず、原料の種類や、その量に応じて適宜選択できる。そして、溶融金属を常温になるまで冷却する。得られたARuは、通常、塊状である。これを粉砕することにより、ARuを好ましい粒子径にしてもよい。粉砕には機械的な粉砕や物理的粉砕のいずれも使用することができる。
<ARuの結晶子サイズを、所定の範囲にする工程>
本発明の金属間化合物の製造法の第二の工程として、第一の工程で得られたARuの結晶子サイズを1nm以上、100nm以下にする工程を含む。なおここで上記第一の工程で得られたARuを、以下、「原料ARu」ということがある。
その方法は特に限定されるものではなく、いわゆる結晶子の表面積を大きくする方法が用いられる。
前記原料ARuは、通常の物理的方法による微粒子化状にすることが困難な場合がある。そのため、通常は、前記原料ARuに対して、水素吸脱着による処理(以下、水素吸脱着処理という)を行うことが好ましい。
以下、前記水素吸脱着処理について詳述する。
まず水素分圧の高い雰囲気下に、前記原料ARuを置き、水素を吸着させる。前記吸着時の水素分圧は特に限定されないが、常圧から10MPaの範囲が好ましい。前記吸着時の温度は特に限定はされないが、通常常温以上、500℃以下であり、好ましくはARuが分解することなく、かつ十分に水素を吸着させる点で、300℃以上が好ましい。また吸着させる際の温度は一定でも、変化させてもよいが、常温から速い温度変化で、一定の保持温度まで昇温させ、一定時間保持することで、ARuの表面にクラックが入りやすくなるため、BET比表面積を増大させることができる点で好ましい。このときの昇温する速度は特に限定はされないが、通常5℃/分以上で昇温させ、好ましくは、10℃/分以上である。また前記保持温度は特に限定はされないが、通常、300℃以上、500℃以下である。昇温後の前記保持時間は特に限定はされないが、通常10分以上、5時間以下である。
次に、水素が吸蔵されたARuを、常温まで冷却した後、真空状態に置き、吸着した水素を脱離させる。前記真空状態の際の圧力は特に限定されないが、通常、水素分圧10kPa以下である。脱離させるときの温度は特に限定はされないが、通常は高温であり、具体的には、通常常温以上、好ましくは300℃以上であり、通常500℃以下である。
また水素を脱離させる際の温度は一定でも、変化させてもよいが、常温から速い温度変化で、一定の保持温度まで昇温させ、一定時間保持することで、ARuの表面にクラックが入りやすくなるため、BET比表面積を増大させることができる点で好ましい。
このときの昇温する速度は特に限定はされないが、通常5℃/分以上で昇温させ、好ましくは、30℃/分以上である。また前記保持温度は、特に限定はされないが、通常、300℃以上、500℃以下である。昇温後の前記保持時間は特に限定はされないが、通常10分以上、5時間以下である。
本発明で用いられるARuは、水素を吸着する性質を通常有するため、前記の水素の吸着及び脱離工程を経ることにより、水素脆化及び微細化が起こるものと考えられる。
その結果、本発明の金属間化合物の表面積が増大する。
前記水素吸着脱離処理を経て得られる本発明の金属間化合物は、その形状は特に限定されないが、通常微粉であり、好ましくは10μm以上の粒子が、90質量%以上である微粉である。
本発明の金属間化合物は、各種化学反応の触媒として用いることができる。本発明の金属間化合物を触媒として用いる場合は、本発明の金属間化合物をそのまま触媒として用いることも、通常用いられる各種の担体に担持した複合体として用いることができる。
本発明の金属間化合物をそのまま触媒として用いる場合は、前記金属間化合物の形状等を通常用いる方法で行なって使用することができる。
このときの触媒の結晶子サイズや比表面積は、特に限定はされないが、通常は前記した金属間化合物の結晶子サイズや比表面積等と同様の値を有する。
本発明の金属間化合物は、各種担体に担持し、複合体として用いることができる。前記複合体として用いる際の担体の材料は、本発明の金属間化合物を担持することができ、かつ、用いる化学反応における本発明の金属間化合物の性能を阻害しない限りにおいて、特に限定されず、各種公知の担体を使用してよい。例えば、酸化ケイ素(シリカ)、酸化亜鉛、酸化アルミニウム(アルミナ)、酸化マグネシウム(マグネシア)、酸化インジウム、酸化カルシウム、酸化ジルコニウム(ジルコニア)、酸化チタン(チタニア)、酸化ハフニウム、酸化バリウム、酸化セリウム(セリア)、ペロブスカイト型化合物やマイエナイト型化合物等の2種類以上の金属の酸化物、等の無機酸化物担体;Ta3N5、BN、Si3N4等の窒化物担体;活性炭、炭化ケイ素等の炭素担体;及び前記の担体から選ばれた2種以上の担体の複合体が挙げられる。
また担体として、WO2012/077658号公開明細書に記載の「導電性マイエナイト型化合物」、WO2015/129471号公開明細書に記載の「二次元エレクトライド化合物又はその前駆体化合物」、及びWO2016/088896号公開明細書に記載の「複合体」からなる群から選択される一種以上を含む担体を使用することができる。
本発明の複合体は、触媒として用いることができる。
前記担体の粒子径は、特に限定されるものではないが、通常は担体の方は粒子径が大きいものを用いるため、用いる担体の粒子径に準ずる粒子径を持つ。
前記担体の比表面積は、特に限定されるものではないが、通常は担体の比表面積が複合体の比表面積の値に対して支配的であるため、用いる担体の比表面積に準ずる比表面積を持つ。
本発明の金属間化合物を、担体に担持した複合体とし、これを触媒に用いる際は、前記原料ARuと担体とを物理的に混合しても使用することができる。また、担体や金属等の支持体に、前記原料ARuをコーティングして、使用することもできる。
また、本発明で用いられるARuの構成成分である金属Aの化合物とRuの化合物を、前記担体に、含浸法、化学蒸着法、又はスパッタ法等で担持後、水素還元することでARu粒子を担持した担持金属触媒として使用することもできる。
前記Ru化合物は特に限定されないが、例えば、トリルテニウムドデカカルボニル([Ru(CO)12])、ジクロロテトラキス(トリフェニルホスフィン)ルテニウム(II)([RuCl(PPh)])、ジクロロトリス(トリフェニルホスフィン)ルテニウム(II)([RuCl(PPh])、トリス(アセチルアセトナト)ルテニウム(III)([Ru(acac)])、ルテノセン([Ru(C)])、塩化ルテニウム([RuCl])などの熱分解し易い無機金属化合物又は有機金属錯体などを例示できる。
含浸法としては、次の工程を採用できる。例えば、担体粉末を前記Ru化合物と金属Aの化合物からなる溶液に分散し、撹拌する。この際、金属化合物の合計量は、特に限定はされないが、用いる担体の質量に対して0.01質量%以上、好ましくは0.02質量%以上、より好ましくは0.05質量%以上、通常40質量%以下、好ましくは30質量%以下、より好ましくは20質量以下である。その後、アルゴン、ヘリウム等の不活性ガス気流中、又は真空下、加熱して溶媒を蒸発させ乾固し、触媒前駆体とする。このときの温度は、特に限定されないが、通常50℃以上、200℃以下である。またこれに要する時間は、特に限定されないが通常30分以上、5時間以下である。次に、前記乾固したRuの化合物と金属Aの化合物とからなる前記触媒前駆体を還元することで、金属間化合物ARuの被膜を担持した担体が得られる。
前記の方法で得られた担体に担持した金属間化合物についても、好ましくは前記水素吸着脱離処理により本発明の金属間化合物を担持した触媒とすることが可能である。
本発明の金属間化合物を担持した触媒は、アンモニア合成に好適であることから、アンモニア合成触媒として用いることができる。
以下、本発明のアンモニア合成方法を詳細に説明する。
<アンモニアの合成>
本発明のアンモニア製造方法は、本発明の金属間化合物を触媒として用い、水素と窒素とを該触媒上で反応させてアンモニアを合成する。
本発明のアンモニアの製造方法においては、水素と窒素を含むガスを、本発明の触媒に接触させる際、特に限定はされないが、通常触媒を加熱することによりアンモニアを製造する。
反応温度は特に限定はされないが、通常200℃以上、好ましくは250℃以上であり、より好ましくは300℃以上、通常600℃以下であり、好ましくは500℃以下、より好ましくは450℃以下である。アンモニア合成は発熱反応であることから、低温領域のほうが化学平衡論的にアンモニア生成に有利であるが、十分なアンモニア生成速度を得るためには上記の温度範囲が好ましい。
前記触媒に接触させる窒素と水素のモル比率は、特に限定はされないが、通常、窒素に対する水素の比率(H/N(体積/体積))で、通常0.4以上、好ましくは0.5以上、より好ましくは1以上、通常10以下、好ましくは5以下で行う。
本発明のアンモニア製造方法の反応圧力は、特に限定はされないが、窒素と水素含む混合ガスの圧力で、通常0.01MPa以上、好ましくは0.1MPa以上、通常20MPa以下、好ましくは15MPa以下、より好ましくは10MPa以下である。本発明の触媒の活性は、圧力依存性が高いので実用的な利用を考慮すると、大気圧以上の加圧条件が好ましい。
合成反応の形式は、バッチ式反応形式、閉鎖循環系反応形式、流通系反応形式のいずれでもかまわないが、実用的な観点からは流通系反応形式が最も好ましい。アンモニア合成反応は平衡の関係で、高圧でかつ低温条件が有利である。また、発熱反応のため、反応熱を除去しながら反応させると有利であり、収率をあげるため、アンモニア製造において工業的に通常行なわれる手法を利用することができる。例えば、流通系反応装置を用いる場合、触媒が充填された反応器を直列に複数個連結し、各反応器の出口にインタークーラーを設置して除熱することで、各反応器の入り口温度を下げ、高いアンモニア収率を得る方法や、触媒層複数個を内部に有する反応器を使用し、各反応層の出口温度を精密制御する方法を取ることができる。
本発明のアンモニア合成方法においては、従来行われている合成方法と同様に、触媒を充填した一種類の反応器、又は複数の反応器を用いて、アンモニア合成を行うことができる。使用する触媒は前記Ru系金属間化合物微粉触媒単独、又は前記Ru系金属間化合物微粉触媒から選ばれる二種類以上の触媒の組み合わせ、若しくは前記Ru系金属間化合物微粉触媒と公知触媒との組み合わせ、の何れも使用することができる。また、複数の反応器を連結させる方法や、同一の反応器内に複数の反応層を設ける方法の何れの方法も使用することができる。
工業的なアンモニア合成の平衡反応条件下において、反応ガス中の生成アンモニアを冷却除去後、未反応原料は反応ガスや未反応原料中に含まれる不純物の一部を膜分離などで分離して系外にパージした後、原料としてリサイクル使用することができる。
本発明のアンモニア製造法に用いる水素原料は、石炭や石油又は天然ガスを原料に用いて、水蒸気改質、部分酸化改質法、あるいは水蒸気改質と部分酸化を組み合わせた自己熱改質法やシフト反応の組み合わせで製造する方法、バイオマスを原料に用いる方法、水の電気分解による方法、光触媒による水分解の方法など各種の方法で製造される水素原料のいずれの原料も使用することができる。
アンモニア合成法の原料として天然ガス原料由来のものを用いてもよい。具体的には水素ガスと窒素ガスは天然ガスの水蒸気改質工程及び部分酸化改質工程、COのシフト反応工程、CO2除去工程、引き続くCOメタネーションによるCO除去工程を経て製造されたものを使用することができる。
一方、化学量論比のN:H=1:3よりも水素過剰の条件で合成反応を行うために高いH/N比の原料を得る方法として、酸素付加した空気を用いる方法が開発されており、このような原料を用いるとリサイクルガス量が減るのでエネルギー的に好ましい方法である。更に、空気を圧縮分離後、酸素はオートサーマル法による水素製造に使用し、窒素を反応ガスやプロセス窒素に使用する方法は、エネルギー節約の観点から好ましい方法であり、本発明のアンモニア合成法における原料製造法としていずれも使用できる。
本発明の触媒を前記反応条件においてアンモニア合成反応を行った後、反応温度を常温まで下げ、再度前記反応条件に置くと触媒の活性は回復するのでアンモニア合成反応を繰り返すことができ、好ましい。これは反応温度を常温まで降下させ、再度反応温度まで昇温する過程で、本発明の金属間化合物の水素吸着量が変化し、水素が吸脱着し、更に微細化が起こり、触媒の活性が回復するためである。
以下に、実施例に基づいて、本発明をより詳細に説明する。NHの生成量をガスクロマトグラフで求めるか、又は硫酸水溶液中に生成したNHを溶解させ、その溶液をイオンクロマトグラフにより定量してアンモニア合成速度を求めることにより本発明の製造方法で得られた触媒のアンモニア合成活性の評価行った。
(BET比表面積測定方法)
BET比表面積の測定は、対象物の表面に液体窒素温度で窒素ガスを吸着させ、−196℃における窒素ガスの吸脱着に基づく吸脱着等温線から求めた。分析条件は以下の通り。
[測定条件]
測定装置:高速・比表面/細孔分布測定装置 NOVA 4200e(Quantachrome Instruments社製)
吸着ガス:窒素 99.99995体積%
吸着温度:液体窒素温度 −196℃
前処理 :測定対象物を、真空減圧下、130℃、2時間放置する。
(イオンクロマトグラム分析)
反応容器から排出されたアンモニアガスを、5mM硫酸水溶液に溶解させ、捕捉したアンモニウムイオン(NH )をイオンクロマトグラフにより分析した。分析条件は以下の通り。
[測定条件]
装置:日本分光社製 LC−2000 plus
検出器:電気伝導度検出器CD−5(Shodex社製)
カラム:イオンクロマトグラム用カラム(島津製作所社製)
溶離液:3.0mM シュウ酸+2.0mM 18−クラウン−6−エーテル水溶液
流速:1.0mL/分
カラム温度:40°C
(反応次数の測定方法)
アンモニア合成反応の反応次数の解析は、Applied Catalysis A:General 209(2001) pp.317〜325に記載の条件に準じて行なった。具体的には、同文献319頁“2.3 Kinetic analysis”の項目中に記載の式(1)〜(13)を適用して反応次数を求めた。
反応次数の解析は、一定の温度および流量の下で、反応ガスの分圧を変化させて得た触媒活性の値を測定することで、下記一般式(1)で表わされる。
ここで、rは反応速度、kは速度定数、PN2は窒素の分圧、PH2は水素の分圧、PNH3はアンモニアの分圧、αは窒素の反応次数、βは水素の反応次数、γはアンモニアの反応次数である。
窒素及び水素の反応次数は前記式(1)により求めた。アンモニアの反応次数は、アンモニア存在比vs.全流量の逆数のプロットで得た直線の傾きの逆数の値から、1を引いた値によって表される経験則により求めた。
また本測定では、ガス流量を一定とするために、不活性ガスであるArガスを用いて全流量の制御を行った。
[窒素次数測定条件]
以下の4つの流量条件下でアンモニア合成速度を測定し、窒素分圧とアンモニア合成速度それぞれの自然対数のプロットを取り、その傾きから窒素反応次数を求めた。
各ガスの流量(mL/min)は以下の通り。
:H:Ar= 6:30:24
:H:Ar=10:30:20
:H:Ar=15:30:15
:H:Ar=20:30:10
[水素次数測定条件]
以下の4つの流量条件下でアンモニア合成速度を測定し、水素分圧とアンモニア合成速度それぞれの自然対数のプロットを取り、その傾きから水素反応次数を求めた。
各ガスの流量(mL/min)は以下の通り。
:H:Ar=10:20:30
:H:Ar=10:25:35
:H:Ar=10:30:20
:H:Ar=10:40:10
[アンモニア次数測定条件]
以下の4つの流量条件下でアンモニア合成速度を測定し、全ガス流量の逆数と出口アンモニア濃度それぞれの自然対数のプロットを取り、その傾きmから以下の式でアンモニア反応次数(=1−1/m)を求めた。
各ガスの流量(mL/min)は以下の通り。
:H:Ar=5:15:0
:H:Ar=10:30:0
:H:Ar=15:45:0
:H:Ar=20:60:0
(SEM、XRD)
触媒材料の結晶構造解析は、X線回折装置(XRD,BRUKER社製, D8 ADVANCE)を用いて行った。
X線源:Cu Kα線 (λ =0.15418nm,40 kV,50 mA)
触媒材料の表面構造は、走査電子顕微鏡(SEM,JEOL社製、JSM−7600F)を用いて測定した。
(実施例1)
<YRu2微粉の合成>
市販のイットリウム(Y)を量り取り、そのイットリウムの重さに合わせて市販のRu金属をモル比で1:2となるように量り取る。次に前記のYとRuの混合試料を、アーク溶融装置を用いたアークメルト法で溶融し、YRuの溶融物を得た。そして前記溶融物を常温まで冷却し、得られたYRu塊を乳鉢で砕いてYRuの微粉を得た。
<YRu2微粉の水素吸脱着処理>
前記YRu微粉を、水素分圧10気圧以下で、常温から500℃まで5℃/分で昇温した後、1.5時間維持し、水素を前記YRu微粉に吸蔵させ、引き続き常温まで冷却した。次に水素を吸蔵させたYRu微粉を真空状態で、常温から30℃/分で300℃まで昇温し、前記YRuが吸蔵していた水素を脱離させ、引き続き常温まで冷却し、YRu微粉の水素吸脱着処理品を得た。
図3AとBに示す通り、図3A水素吸脱着処理前と、図3B水素吸脱着処理後のSEM写真の解析により、水素吸脱着による処理によって、結晶組織の変化は認められず、図3Bの矢印に示すように、大きさ数十μmの微粉にクラックが入っていることが確認された。すなわち、YRu微粉の表面積が大きくなっていることが示唆された。
また、図2に示すように、粉末XRDの回折線の線幅の変化を評価したところ、水素吸脱着処理によって、結晶子サイズは、前記処理前に250nmであったのが、前記処理後には20nmになり、微小化していた。
(実施例2)
<水素吸脱着処理したYRu微粉を触媒として用いたアンモニア合成反応>
窒素ガス(N)と水素ガス(H)を触媒と接触させてアンモニアガス(NH)を生成させる反応を行った。実施例1に記載の方法でYRu微粉を合成し、ボールミリングをした後に、実施例1に記載の方法で水素吸脱着処理したYRu微粉0.03gをガラス管に詰め、固定床流通式反応装置で触媒として用い、窒素ガスと水素ガスと接触させてアンモニア合成反応を行った。
前記アンモニア合成反応は、反応温度が400℃で、ガスの流量は、N:15mL/min、H:45mL/min、計60mL/minに設定し、反応圧力は大気圧で行った。流通系の反応器から出てきたガスを0.005M硫酸水溶液中にバブリングさせ、生成したアンモニアを当該硫酸水溶液中に溶解させ、生じたアンモニウムイオンをイオンクロマトグラフにより定量した。400℃におけるアンモニア合成反応の反応速度は、871μmolg−1−1であった。反応後のYRu微粉触媒の比表面積はBET比表面積測定により、1.8m/gであった。結果を表1に示した。
(実施例3)
<アンモニア合成反応と室温への冷却を繰り返すことによる水素吸脱着処理したYRu触媒の高活性化>
実施例1に記載の水素吸脱着処理したYRu微粉を触媒として実施例2と同じ反応条件でアンモニア合成反応に供した後、反応温度を常温まで下げた。引き続き再度実施例2と同じ反応条件で2回目のアンモニア合成反応を行なった。最初にアンモニア合成反応に供したときの反応速度が893 μmolg−1−1であったのに対して、2回目のアンモニア合成反応に供した際の反応速度は1187 μmolg−1−1まで増大し、触媒の質量あたりの活性が上昇した。
(実施例4)
<水素吸脱着処理したYRu微粉を触媒として用いた際のH、N、NHの反応次数の測定>
実施例2で用いたものと同様の触媒を用いて、NとHのガスの流量(mL/min)を、5ml/min〜60ml/minで変化させた以外は、実施例2と同様の方法でアンモニア合成反応を行った。
前記の算出式から、窒素の反応次数が0.94、水素の反応次数が0.81、アンモニアの反応次数が−0.73であることを求めた。結果を表2に示した。
(実施例5)
<水素吸脱着処理したYRu微粉を触媒として用いたアンモニア合成反応における圧力依存性>
反応温度を380℃、反応圧力を、0.1MPa、0.4MPa、0.6MPa、0.8MPaで反応を行った以外は実施例2と同様に反応を行なった。
380℃、圧力:0.1MPa、0.4MPa、0.6MPa、0.8MPaにおけるアンモニア合成時の反応速度はそれぞれ453μmolg−1−1、713μmolg−1−1、789μmolg−1−1、914μmolg−1−1であった。結果を図1に示した。本発明の触媒によるアンモニア合成反応は、圧力依存性が見られ、0.8MPaで得られた反応速度は0.1MPaで得られた反応速度の2倍であった。
(比較例1)
<水素吸脱着処理していないYRu微粉触媒によるアンモニア合成反応>
実施例1に記載のYRu微粉を、水素吸脱着をせずに触媒として用いて、実施例2と同じ方法でアンモニア合成反応を行った。400℃におけるアンモニアの合成速度は233μmolg−1−1であり、触媒活性は実施例2の1/4程度であった。結果を表1に示した。反応後のYRu微粉の比表面積は極めて小さいため測定不能であった。
(比較例2)
<Ru金属触媒によるアンモニア合成反応>
Ru金属(高純度化学研究所社製、3N、粉末状)を触媒として用いて、触媒としての使用量を0.5gとした以外は、実施例2と同じ方法でアンモニア合成反応を行った。400℃におけるアンモニア合成反応の反応速度は12μmolg−1−1であった。結果を表1に示した。反応後のRu金属の比表面積はBET比表面積測定により、3.0m/gであった。
(比較例3)
<Ru金属触媒のH、N、NHの反応次数>
前記金属Ruを触媒として、0.5g使用し、反応温度を450℃とした以外は、実施例4と同様の方法でアンモニア合成反応の反応次数を求めた。
窒素の反応次数が1.01、水素の反応次数が−0.49、アンモニアの反応次数は−0.09であった。結果を表2に示した。
(比較例4)
<Ru金属触媒を用いた加圧条件下におけるアンモニア合成>
前記のRu金属を触媒とし、0.5g使用し、反応温度が450℃とした以外は実施例5と同様の方法でアンモニア合成反応を行なった。450℃、圧力:0.1MPa、0.4MPa、0.6MPa、0.8MPaにおけるアンモニア合成の反応速度は、それぞれ46μmolg−1−1、54μmolg−1−1、61μmolg−1−1、64μmolg−1−1であり、0.8MPaで得られた反応速度は0.1MPaで得られた反応速度の1.4倍であった。結果を図1に示した。
[アンモニア合成速度の比較]
表1のアンモニア合成速度と反応後の触媒表面積の測定結果からYRuはRu金属よりも比表面積が小さいにも関わらず、質量あたりの触媒活性が約73倍も高く、反応後の触媒表面積あたりのアンモニア合成の反応速度で表わす、反応後触媒表面積あたりの触媒活性は約130倍高い。
[H, N,NHの反応次数の比較]
表2に示すように、Ru金属触媒は水素の反応次数が−0.49と負の値であるのに対し、YRu触媒は0.81と正の値であり、水素被毒を起こしていないことを示している。
[高圧条件下におけるアンモニア合成速度の比較]
図1に示す高圧条件におけるアンモニア合成速度は、0.1MPaに対して0.8MPaではYRu触媒は2倍であり、Ru金属触媒は1.4倍であった。YRu触媒がRu金属触媒に比べて活性の圧力依存性が高いことは、水素の反応次数の値が正であることを反映している。
(実施例6)
<YRu2微粉触媒の耐久性>
YRu微粉を、反応圧力0.8MPaとした以外は、実施例5と同様にアンモニア合成反応を行った。図4に示すように、最初の20時間程度までは活性の低下が見られるが、以降は初期活性に対して80%程度のほぼ同じ値を示し、例えば23時間後に測定した触媒活性は771μmolg−1−1であり、48時間後は750μmolg−1−1であった。また、24時間後と49時間後の微粉のXRD測定を行ったところ、図5に示すように、ほぼピーク強度が変わらなかったため、YRu2微粉はYとRuに分解しないで結晶構造を維持していることを見出した。
本発明の金属間化合物は、アンモニア合成触媒として用いた場合実施例4及び比較例3との比較から耐水素被毒性を有することがわかった。そのための高い水素分圧でも効率的なアンモニア合成を行うことができる。
本発明の金属間化合物は、水素の吸蔵と放出が容易になることにより、合成反応中の水素による被毒が抑制されると考えられる。Ru金属を、水素吸蔵特性を有するARuのラーベス相金属間化合物にすることで、アンモニア合成活性は、Ru単体金属触媒に比較し、大幅に向上する。更に、アンモニア合成の反応速度解析により、本発明の合成方法で用いる触媒はRu金属触媒とは異なり、水素反応次数は正となり、水素分圧の高いアンモニア合成反応条件において、活性が向上することが確認された。また、水素を吸蔵する性質を持つ金属間化合物は、表面に過度に存在する水素原子を結晶内部へ移動させるため、水素被毒も抑えることができ、活性が高くなると考えられる。
本発明の金属間化合物は、触媒として用いた際に水素被毒を起こさずに高い収率を、特にアンモニア合成反応において得ることができる。水素高圧条件下においても水素被毒を起こさないために、高圧条件にしてさらに反応を促進させることが可能であり、高圧条件下の方が有利なアンモニア反応合成はより高効率に行うことが可能となる。
また、高価なRu等の貴金属の使用比を低減することが可能であり、より安価にアンモニアを合成することが可能となる。

Claims (9)

  1. 一般式ARu(Aは、Y、Sc又は、Ceを除くランタノイド元素から選ばれる一種類以上の元素)で示される組成を有するラーベス相金属間化合物であって、その結晶子サイズが1nm以上、100nm以下であることを特徴とするラーベス相金属間化合物。
  2. 一般式ARu(Aは、Y、Sc又は、Ceを除くランタノイド元素から選ばれる一種類以上の元素)で示される組成を有するラーベス相金属間化合物であって、その結晶子サイズが1nm以上、100nm以下であるラーベス相金属間化合物と、前記金属間化合物を担持させる担体とを含むことを特徴とする金属間化合物複合体。
  3. 一般式ARu(Aは、Y、Sc又は、Ceを除くランタノイド元素から選ばれる一種類以上の元素)で示される組成を有するラーベス相金属間化合物であって、その結晶子サイズが1nm以上、100nm以下であるラーベス相金属間化合物を触媒活性成分として含むことを特徴とする触媒。
  4. 前記触媒活性成分が、担体に担持されている、請求項3に記載の触媒。
  5. 前記触媒が、アンモニア製造用触媒である、請求項3又は4に記載の触媒。
  6. 水素と窒素を含有するガスを触媒と接触させてアンモニアを合成する方法において、
    前記触媒が、一般式ARu(Aは、Y、Sc又は、Ceを除くランタノイド元素から選ばれる一種類以上の元素)で示される組成を有するラーベス相金属間化合物であって、その結晶子サイズが1nm以上、100nm以下であるラーベス相金属間化合物を触媒活性成分として含む触媒であることを特徴とするアンモニアの製造方法。
  7. 前記触媒と接触させる際の反応温度が、200℃以上である、請求項6に記載のアンモニアの製造方法。
  8. 前記触媒と接触させる際の反応圧力が、10kPa以上、15MPa以下である、請求項6又は7に記載のアンモニアの製造方法。
  9. 前記触媒と接触させる際の窒素に対する水素の比率(H/N(体積/体積))が、0.4以上である、請求項6〜8のいずれか1項に記載のアンモニアの製造方法。
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