以下、図面を参照して実施の形態について説明する。各図において共通または対応する要素には、同一の符号を付して、重複する説明を簡略化または省略する。本開示は、以下の各実施の形態で説明する構成のうち、組合わせ可能な構成のあらゆる組合わせを含み得る。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1による半導体ランプ1を示す斜視図である。図1に示す本実施の形態の半導体ランプ1の用途は、特に限定されるものではない。本実施の形態の半導体ランプ1は、例えば、街路灯、道路灯、公園灯、高天井灯などの、屋内及び屋外の照明器具(図示せず)が備える電気ソケットに対して取り付け可能である。半導体ランプ1は、例えば水銀ランプのような、従来のHigh Intensity Discharge(HID)ランプの代替として使用されるものでもよい。
半導体ランプ1は、口金2を備える。本実施の形態における口金2は、電気ソケットに対してねじ込むことで接続可能なねじ込み式の口金である。照明器具が備える電気ソケットに口金2をねじ込むことで、半導体ランプ1を当該照明器具に取り付けることができる。半導体ランプ1は、図示のようなねじ込み式の口金2に代えて、差し込み式の口金を備えるものでもよい。以下の説明では、口金2側の半導体ランプ1の端を「近位端」とし、口金2と反対側の半導体ランプ1の端を「遠位端」とする。また、近位端から遠位端に向かう方向を「遠位方向」とし、遠位端から近位端に向かう方向を「近位方向」とする。
半導体ランプ1は、近位端から遠位端へ延びるランプ軸線AXを有する。ランプ軸線AXは、口金2の中心を通る。ランプ軸線AXは、半導体ランプ1の中心軸に相当する。半導体ランプ1は、口金2が上向きまたは斜め上向き、口金2が下向きまたは斜め下向き、口金2が横向き、などのいかなる姿勢で使用されてもよい。
半導体ランプ1は、ランプ軸線AXを中心とする周方向に間隔をおいて配置された複数の第一光源ユニットを備える。複数の第一光源ユニットのそれぞれは、第一ヒートシンク部3と第一半導体光源4aとを備える。第一ヒートシンク部3は、板状のベース部3aと、ベース部3aの面から突出する複数のフィン3bとを備える。
以下の説明では、「周方向」とは、特に断らない限り、ランプ軸線AXを中心とする周方向を意味する。本実施の形態では、半導体ランプ1が3個の第一光源ユニットを備える例を説明する。第一光源ユニットの数は、本例に限らず、2個でも、4個でも、それ以上でもよい。
複数の第一光源ユニットは、ランプ軸線AXの周りに等角度間隔で配置されることが望ましい。本実施の形態1では3個の第一光源ユニットが120°間隔で配置されている。
半導体ランプ1は、複数の第一ヒートシンク部3にそれぞれ支持された複数の第一基板部4を備える。複数の第一基板部4のそれぞれは、複数の第一ヒートシンク部3のそれぞれに取り付けられるか一体化されている。複数の第一基板部4のそれぞれは、第一半導体光源4aが配置された第一表面4bを有する。第一表面4bは、半導体ランプ1の内側に面する。複数の第一基板部4のそれぞれは、半導体ランプ1の内側に向かって光を放射する。すなわち、複数の第一光源ユニットのそれぞれは、半導体ランプ1の内側に向かって光を放射する。
半導体ランプ1は、周方向に間隔をおいて配置された複数の第二光源ユニットを備える。複数の第二光源ユニットは、複数の第一光源ユニットより遠位側に位置する。本実施の形態では、半導体ランプ1が3個の第二光源ユニットを備える例を説明する。第二光源ユニットの数は、本例に限らず、2個でも、4個でも、それ以上でもよい。複数の第二光源ユニットは、ランプ軸線AXの周りに等角度間隔で配置されることが望ましい。本実施の形態1では3個の第二光源ユニットが120°間隔で配置されている。
複数の第二光源ユニットのそれぞれは、第二ヒートシンク部5と第二半導体光源6aとを備える。第二ヒートシンク部5は、板状のベース部5aと、ベース部5aの面から突出する複数のフィン5bとを備える。
半導体ランプ1は、複数の第二ヒートシンク部5にそれぞれ支持された複数の第二基板部6を備える。複数の第二基板部6のそれぞれは、複数の第二ヒートシンク部5のそれぞれに取り付けられるか一体化されている。複数の第二基板部6のそれぞれは、第二半導体光源6aが配置された第二表面6bを有する。第二表面6bは、半導体ランプ1の内側に面する。複数の第二基板部6のそれぞれは、半導体ランプ1の内側に向かって光を放射する。すなわち、複数の第二光源ユニットのそれぞれは、半導体ランプ1の内側に向かって光を放射する。
第一ヒートシンク部3及び第二ヒートシンク部5は、高い熱伝導率を有する材料、例えば金属材料で形成されることが望ましい。
半導体ランプ1は、光透過性を有する第一カバー7及び第二カバー8を備える。第一カバー7は、周方向に隣り合う2個の第一光源ユニット同士の間の開口を覆う。本実施の形態では、第一カバー7は、周方向に隣り合う2個の第一ヒートシンク部3同士の間の開口を覆う。第二カバー8は、周方向に隣り合う2個の第二光源ユニット同士の間の開口を覆う。本実施の形態では、第二カバー8は、周方向に隣り合う2個の第二ヒートシンク部5同士の間の開口を覆う。第一基板部4及び第二基板部6から半導体ランプ1の内側の空間へ発せられた光は、第一カバー7及び第二カバー8を透過して、半導体ランプ1の外側の空間へ出射する。以下の説明では、半導体ランプ1の外側の空間を「ランプ外部空間」と呼ぶことがある。
本実施の形態の半導体ランプ1は、第一ヒートシンク部3と同数の第一カバー7を備える。複数の第一ヒートシンク部3及び第一カバー7は、周方向に沿って交互に配置される。本実施の形態の半導体ランプ1は、第二ヒートシンク部5と同数の第二カバー8を備える。複数の第二ヒートシンク部5及び第二カバー8は、周方向に沿って交互に配置される。
ランプ軸線AXに対して垂直な方向の半導体ランプ1の外形寸法は、複数の第一光源ユニットがある位置では、少なくとも部分的に、遠位方向に向かって拡大し、複数の第二光源ユニットがある位置では、少なくとも部分的に、近位方向に向かって拡大する。本明細書において「ランプ軸線AXに対して垂直な方向の半導体ランプの外形寸法」とは、ランプ軸線AXに対して垂直な平面における半導体ランプの最大幅を意味する。半導体ランプ1が上記の形状を有することで、半導体ランプ1は、従来のランプに似た形状を有することが可能となる。このような半導体ランプ1は、照明器具に対し、従来のランプの代替として、支障なく取り付けることが可能となる。さらに、半導体ランプ1は、配光についても、従来のランプに類似する。すなわち、ランプ軸線AXに垂直な半径方向だけでなく、遠位方向及び近位方向にも良好に配光できる。本実施の形態では、ランプ軸線AXに対して垂直な方向の半導体ランプ1の外形寸法は、複数の第一光源ユニットがある位置のほぼ全域において遠位方向に向かって拡大し、複数の第二光源ユニットがある位置のほぼ全域において近位方向に向かって拡大する。
外接円C1及びC2は、ランプ軸線AXに対して垂直な断面において半導体ランプ1に外接する仮想の円である。外接円C1は、複数の第一ヒートシンク部3を含む部分に外接する。外接円C2は、複数の第二ヒートシンク部5を含む部分に外接する。半導体ランプ1の形状は、外接円C1の直径が遠位方向に向かって拡大するような形状である。半導体ランプ1の形状は、外接円C2の直径が近位方向に向かって拡大するような形状である。本実施の形態では、複数の第一ヒートシンク部3を含む部分のほぼ全体において、外接円C1の直径が遠位方向に向かって拡大する。図示の構成に限らず、複数の第一ヒートシンク部3を含む部分の少なくとも一部において、外接円C1の直径が遠位方向に向かって拡大する構成であれば、上記効果に類似の効果が得られる。外接円C1の直径は、複数の第一ヒートシンク部3の遠位部分またはその付近において最大になる。
本実施の形態では、複数の第二ヒートシンク部5を含む部分のほぼ全体において、外接円C2の直径が近位方向に向かって拡大する。図示の構成に限らず、複数の第二ヒートシンク部5を含む部分の少なくとも一部において、外接円C2の直径が近位方向に向かって拡大する構成であれば、上記効果に類似の効果が得られる。外接円C2の直径は、複数の第二ヒートシンク部5の近位部分またはその付近において最大になる。外接円C1の最大直径と、外接円C2の最大直径とは、実質的に等しい。
本実施の形態では、外接円C1の直径は、遠位方向に向かって連続的に拡大する。また、外接円C1の直径は、遠位方向に向かって一定の割合で拡大する。このような構成に限らず、外接円C1の直径が遠位方向に向かって拡大する割合が途中で変化してもよい。本実施の形態では、外接円C2の直径は、近位方向に向かって連続的に拡大する。また、外接円C2の直径は、近位方向に向かって一定の割合で拡大する。このような構成に限らず、外接円C2の直径が近位方向に向かって拡大する割合が途中で変化してもよい。
本実施の形態では、外接円C1は、複数の第一ヒートシンク部3に接する。このような構成に限らず、外接円C1が第一カバー7に接してもよい。本実施の形態では、外接円C2は、複数の第二ヒートシンク部5に接する。このような構成に限らず、外接円C2が第二カバー8に接してもよい。
第一基板部4の第一表面4bの少なくとも一部において、第一表面4bとランプ軸線AXとの距離が遠位方向に向かって拡大する。これにより、遠位方向の速度成分を有する光が第一基板部4から発せられるので、遠位方向への配光をより良好にできる。
第二基板部6の第二表面6bの少なくとも一部において、第二表面6bとランプ軸線AXとの距離が近位方向に向かって拡大する。これにより、近位方向の速度成分を有する光が第二基板部6から発せられるので、近位方向への配光をより良好にできる。
本実施の形態では、周方向に隣り合う2個の第一光源ユニット同士の間の距離、すなわち周方向に隣り合う2個の第一ヒートシンク部3同士の間の距離は、少なくとも部分的に、遠位方向に向かって拡大する。これにより、光を放射する第一カバー7の面積を大きくできる。本実施の形態では、周方向に隣り合う2個の第二光源ユニット同士の間の距離、すなわち周方向に隣り合う2個の第二ヒートシンク部5同士の間の距離は、少なくとも部分的に、近位方向に向かって拡大する。これにより、光を放射する第二カバー8の面積を大きくできる。
本実施の形態の半導体ランプ1は、口金2と第一ヒートシンク部3との間にある口金保持部9を備える。口金保持部9は、放熱フィンを有しない。口金保持部9の少なくとも一部は、絶縁性を有する樹脂材料で構成されてもよい。口金保持部9の最大外径は、外接円C1の最小直径以下である。このような構成により、照明器具の電気ソケットに口金2をねじ込む場合に、口金保持部9と照明器具とが干渉することをより確実に防止できる。
口金2に印加された直流電力が、口金2及び口金保持部9の内部に設けられた配線を介して、第一基板部4及び第二基板部6へ供給されることで、半導体ランプ1が点灯する。第一基板部4と第二基板部6との間の電気的接続を行うコネクタ(図示省略)を設けることで、半導体ランプ1の組立性を向上してもよい。また、半導体ランプ1は、口金2に印加された交流電力を直流電力に変換する電源回路(図示省略)を内蔵し、口金2からその電源回路を介して第一基板部4及び第二基板部6へ給電するように構成されていてもよい。
本実施の形態の半導体ランプ1は、光透過性を有する第三カバー10を備える。第三カバー10は、半導体ランプ1の遠位端を覆う。第一基板部4及び第二基板部6から半導体ランプ1の内側の空間へ発せられた光の一部は、第三カバー10を透過して、半導体ランプ1の外側の空間へ出射する。本実施の形態であれば、第三カバー10を備えたことで、遠位方向への配光をさらに良好にできる。第三カバー10は、無くてもよい。
第一カバー7、第二カバー8及び第三カバー10のうちの少なくとも一つは、光を拡散透過させることが望ましい。第一カバー7、第二カバー8及び第三カバー10のうちの少なくとも一つが光を拡散透過させることで、より良好な配光特性が得られる。
第一カバー7、第二カバー8及び第三カバー10のうちの少なくとも一つは、光拡散剤となる粒子が基材に分散された乳白色の樹脂材料で構成されることが望ましい。第一カバー7、第二カバー8及び第三カバー10のうちの少なくとも一つは、高い曇り度すなわちヘーズと、高い全光線透過率とを有することが望ましい。第一カバー7、第二カバー8及び第三カバー10のうちの少なくとも一つの基材は、例えば、優れた強度耐性、耐熱性、及び耐水性を有するポリカーボネート樹脂でもよい。第一カバー7、第二カバー8及び第三カバー10のうちの少なくとも一つの基材がポリカーボネート樹脂である場合には、第一カバー7、第二カバー8及び第三カバー10のうちの少なくとも一つの表面及び裏面にアクリル系樹脂のハードコート処理を施すことで、耐光性すなわち耐変色性をさらに向上してもよい。第一カバー7、第二カバー8及び第三カバー10のうちの少なくとも一つの基材は、その他の樹脂、例えば、アクリル系樹脂、ポリスチレン樹脂などでもよい。第一カバー7、第二カバー8及び第三カバー10のうちの少なくとも一つの光拡散剤は、例えば、シリコーン系微粒子、アクリル系微粒子、ポリスチレン微粒子などでもよい。
第一カバー7、第二カバー8及び第三カバー10のうちの少なくとも一つは、上記の構成に代えて、透明基材の表面にディンプル加工あるいはシボ加工のような微細な凹凸を形成したものでもよい。
第一ヒートシンク部3のベース部3a及び第二ヒートシンク部5のベース部5aの少なくとも一方に、光を通す開口部(図示せず)が設けられてもよい。当該開口部は、光透過性を有する窓で塞がれていてもよい。半導体ランプ1の内側の空間から当該開口部を通って光がランプ外部空間へ放射されることで、配光の均一性がさらに高まるとともに、見た目の輝度むらをさらに小さくできる。
図2は、図1に示す半導体ランプ1から第一カバー7、第二カバー8及び第三カバー10を除去した状態を示す斜視図である。図2に示すように、本実施の形態の半導体ランプ1は、近位支持体11、遠位支持体12、及び中間支持体13を備える。近位支持体11は、複数の第一光源ユニットの近位部分を支持する。近位支持体11は、ランプ軸線AXを中心とする環状の形状を有する。遠位支持体12は、複数の第二光源ユニットの遠位部分を支持する。遠位支持体12は、ランプ軸線AXを中心とする環状の形状を有する。中間支持体13は、複数の第一光源ユニットの遠位部分と、複数の第二光源ユニットの近位部分とを支持する。各々の第一光源ユニットは、近位支持体11及び中間支持体13により両側から支持される。各々の第二光源ユニットは、遠位支持体12及び中間支持体13により両側から支持される。図示の構成では、第一ヒートシンク部3が近位支持体11及び中間支持体13に対して直接固定され、第二ヒートシンク部5が遠位支持体12及び中間支持体13に対して直接固定されている。このような構成に限らず、第一ヒートシンク部3が少なくとも一つの他の部品を介して近位支持体11に固定されてもよいし、第一ヒートシンク部3が少なくとも一つの他の部品を介して中間支持体13に固定されてもよいし、第二ヒートシンク部5が少なくとも一つの他の部品を介して遠位支持体12に固定されてもよいし、第二ヒートシンク部5が少なくとも一つの他の部品を介して中間支持体13に固定されてもよい。
本実施の形態であれば、近位支持体11、遠位支持体12、及び中間支持体13を備えたことで、以下の効果が得られる。組立性を良好にできる。第一光源ユニット及び第二光源ユニットに対する支持剛性及び支持強度を大きくできる。半導体ランプ1に対して周囲から振動が伝わっても、第一光源ユニット及び第二光源ユニットの振動を軽減できる。第一光源ユニット及び第二光源ユニットの振動による力が第一カバー7及び第二カバー8に作用することを防止でき、第一カバー7及び第二カバー8の劣化及び破損を確実に防止できる。優れた耐震性が得られる。
第一カバー7は、第一ヒートシンク部3、近位支持体11及び中間支持体13との間に隙間が生じないように取り付けられることが望ましい。第二カバー8は、第二ヒートシンク部5、遠位支持体12及び中間支持体13との間に隙間が生じないように取り付けられることが望ましい。
近位支持体11は、口金保持部9と一体化していてもよい。口金保持部9が近位支持体11の機能を兼ね備えてもよい。近位支持体11、遠位支持体12、及び中間支持体13の形状は、図示のような円環状に限らず、例えば、多角形状でもよい。
図3は、図1に示す半導体ランプ1が備える第一ヒートシンク部3、第一基板部4、及び光源カバー14の斜視図である。図4は、図3に示す第一ヒートシンク部3、第一基板部4、及び光源カバー14の分解斜視図である。以下では、第一ヒートシンク部3及び第一基板部4の構成をさらに説明するが、第二ヒートシンク部5及び第二基板部6も、それぞれ、第一ヒートシンク部3及び第一基板部4と同一または類似の構成を有する。
図3及び図4に示すように、本実施の形態の半導体ランプ1は、光透過性を有する光源カバー14を備える。光源カバー14は、第一基板部4の第一表面4bに配置された第一半導体光源4aを覆う。光源カバー14は、第一表面4bの全体を覆ってもよい。光源カバー14は、例えば、ポリカーボネート樹脂、アクリル系樹脂、ポリスチレン樹脂などの樹脂材料で構成されてもよい。光源カバー14の表面にハードコート処理が施されてもよい。光源カバー14は、防水性を有してもよい。光源カバー14と、第一基板部4または第一ヒートシンク部3との接合部に、防水性を有するシール材または接着剤(図示省略)が備えられてもよい。当該シール材または接着剤は、例えば、軟性樹脂材料、シリコーン系などのシーリング材料、ゴム系材料などで構成されてもよい。光源カバー14を備えたことで、第一半導体光源4aを汚れあるいは水分などからより確実に保護することができ、第一半導体光源4aの劣化あるいは故障をより確実に抑制できる。光源カバー14は、透明であることが望ましい。光源カバー14が透明であれば、光源カバー14内部での光損失を極めて小さくでき、光源光束を高い効率で取り出すことが可能となる。
なお、半導体ランプ1の内側の空間に汚れあるいは水分などが侵入することを第一カバー7及び第二カバー8により防止する構造の場合には、光源カバー14が無くてもよい。
第一光源ユニットの形状は、長手方向を有する。第一光源ユニットの長手方向は、第一ヒートシンク部3の長手方向と同じ方向である。第一光源ユニットは、長手方向の一端を近位側、他端を遠位側とした姿勢で配置される。本実施の形態では、フィン3bは、第一ヒートシンク部3の長手方向に対して斜めの方向に延びる。このような構成に限らず、フィン3bは、第一ヒートシンク部3の長手方向に沿って延びるものでもよいし、第一ヒートシンク部3の長手方向に対して垂直な方向に延びるものでもよい。また、フィン3bの形状は、板状に限らず、ピン形でもよい。
第一基板部4の第一表面4bには、複数の第一半導体光源4aが並んでいる。第一半導体光源4aは、例えば、発光ダイオード(LED)素子である。第一半導体光源4aは、例えば、表面実装型LEDパッケージ、チップ・スケール・パッケージのLED、砲弾型LEDパッケージ、配光レンズ付きLEDパッケージ、のいずれかでもよい。また、第一基板部4は、チップ・オン・ボード(COB)タイプのLEDパッケージであってもよい。第一半導体光源4aは、LED素子に限らず、例えば、有機エレクトロルミネセンス(EL)素子、半導体レーザ素子などでもよい。
第一基板部4の第一表面4bと反対側の面は、第一ヒートシンク部3のベース部3aに対して熱的に接続される。ベース部3aは、第一基板部4、光源カバー14、及びフィン3bを支える。第一基板部4の第一半導体光源4aで発生した熱は、ベース部3aへ熱伝導し、ベース部3aからフィン3bへ熱伝導する。ベース部3a及びフィン3bの表面から対流及び輻射により熱が散逸する。第一基板部4とベース部3aとの間に、例えば、熱伝導性グリス、熱伝導性シート、熱伝導性接着剤、熱伝導性両面粘着テープのような熱伝導性材料(図示せず)が挟まれていてもよい。あるいは、第一基板部4の金属基板と、ベース部3aとが一体的に形成されていてもよい。
図2に示す内接円C3及びC4は、ランプ軸線AXに対して垂直な断面において半導体ランプ1に内接する仮想の円である。内接円C3は、複数の第一ヒートシンク部3を含む部分に内接する。内接円C3は、複数の第一基板部4のそれぞれを覆う光源カバー14に接する。内接円C4は、複数の第二ヒートシンク部5を含む部分に内接する。内接円C4は、第二基板部6のそれぞれを覆う光源カバー14に接する。本実施の形態の半導体ランプ1の内側の形状は、少なくとも部分的に、内接円C3の直径が遠位方向に向かって拡大するような形状である。本実施の形態の半導体ランプ1の内側の形状は、少なくとも部分的に、内接円C4の直径が近位方向に向かって拡大する形状である。本実施の形態であれば、半導体ランプ1が上記の形状を有することで、以下の効果が得られる。半導体ランプ1の内側の空間を大きくできるので、半導体ランプ1の内側に熱気がこもることを軽減でき、より優れた放熱性が得られる。
本実施の形態では、第一ヒートシンク部3のフィン3b及び第二ヒートシンク部5のフィン5bがランプ外部空間に面する。これにより、以下の効果が得られる。フィン3b及び5bの近くに熱気がこもらない。フィン3b及び5bへの通気性を良好にできる。対流及び輻射によるフィン3b及び5bの放熱効率を高くできる。第一半導体光源4a及び第二半導体光源6aの温度を低くできる。第一半導体光源4a及び第二半導体光源6aの発光効率を高くできる。第一半導体光源4a及び第二半導体光源6aの寿命を長くできる。
本実施の形態では、第一ヒートシンク部3の長手方向すなわち第一光源ユニットの長手方向がランプ軸線AXに対して斜めの方向になる。これにより、以下の効果が得られる。第一光源ユニットの長手方向がランプ軸線AXに平行で、かつ半導体ランプ1の全長が等しいと仮定した場合に比べて、第一光源ユニットの長さを長くできる。このため、第一基板部4の面積を大きくでき、大光束化に有利である。
第二光源ユニットの形状は、長手方向を有する。第二光源ユニットの長手方向は、第二ヒートシンク部5の長手方向と同じ方向である。第二光源ユニットは、長手方向の一端を近位側、他端を遠位側とした姿勢で配置される。本実施の形態では、第二ヒートシンク部5の長手方向すなわち第二光源ユニットの長手方向がランプ軸線AXに対して斜めの方向になる。これにより、以下の効果が得られる。第二光源ユニットの長手方向がランプ軸線AXに平行で、かつ半導体ランプ1の全長が等しいと仮定した場合に比べて、第二光源ユニットの長さを長くできる。このため、第二基板部6の面積を大きくでき、大光束化に有利である。
半導体ランプ1の上述した構成要素間の固定方法は、特に限定されず、例えば、凹部と凸部との嵌合、差し込み、スライド、ネジ止め、接着、溶接、またはこれらのうちの二以上の組み合わせ、などの方法でもよい。
第一ヒートシンク部3、第二ヒートシンク部5、口金保持部9、近位支持体11、遠位支持体12、及び中間支持体13のうちの少なくとも一つの表面特性は、光拡散性及び高反射性を有することが望ましい。例えば、それらの表面に、高反射白色塗装が施されてもよい。これらの構成によれば、半導体ランプ1の周囲への光の拡散を向上でき、さらに広配光化が図れる。
近位支持体11、遠位支持体12、及び中間支持体13のうちの少なくとも一つは、高い熱伝導率を有する材料、例えば金属材料で構成することが望ましい。第一ヒートシンク部3及び第二ヒートシンク部5から、近位支持体11、遠位支持体12、及び中間支持体13へ熱伝導することで、近位支持体11、遠位支持体12、及び中間支持体13の表面からも熱を散逸させることができ、放熱性がさらに向上する。
実施の形態2.
次に、図5及び図6を参照して、実施の形態2について説明するが、前述した実施の形態1との相違点を中心に説明し、前述した要素と共通または対応する要素には、同一の符号を付して、重複する説明を簡略化または省略する。
図5は、実施の形態2による半導体ランプ15を示す斜視図である。図6は、図5に示す半導体ランプ15から第一カバー7、第二カバー8及び第三カバー10を除去した状態を示す斜視図である。本実施の形態2の半導体ランプ15は、実施の形態1における中間支持体13に代えて、中間支持体16を備える。中間支持体16は、ランプ軸線AX上にある中央部分から半径方向に放射状に突出する複数の腕部を有する。中間支持体16の複数の腕部は、複数の第一光源ユニットの遠位部分と、複数の第二光源ユニットの近位部分とを支持する。
実施の形態1では、第一カバー7と第二カバー8との間の中間支持体13がランプ外部空間に露出する。これに対し、本実施の形態2であれば、第一カバー7と第二カバー8との間において中間支持体16がランプ外部空間に露出しないという利点がある。本実施の形態2では、一組の第一カバー7及び第二カバー8が一体的に形成されてもよい。
実施の形態3.
次に、図7及び図8を参照して、実施の形態3について説明するが、前述した実施の形態1との相違点を中心に説明し、前述した要素と共通または対応する要素には、同一の符号を付して、重複する説明を簡略化または省略する。
図7は、実施の形態3による半導体ランプ17を示す斜視図である。本実施の形態3の半導体ランプ17は、実施の形態1における第三カバー10に代えて、第三カバー18を備える。実施の形態1における第三カバー10は、遠位支持体12の位置から遠位方向へ突出する立体的な形状を有する。これに対し、本実施の形態3における第三カバー18は、平板状の形状を有する。
図8は、図7に示す半導体ランプ17から第一カバー7、第二カバー8及び第三カバー18を除去した状態を示す斜視図である。図8に示すように、本実施の形態3の半導体ランプ17は、ランプ軸線AXに沿って延びる支柱19を備える。支柱19は、口金保持部9から遠位方向へ突出する。支柱19は、半導体ランプ17の内側の空間に配置される。遠位支持体12は、複数の腕部20を介して支柱19に連結されている。中間支持体13は、複数の腕部21を介して支柱19に連結されている。複数の腕部20及び21は、支柱19から放射状に半径方向に突出する。第一基板部4及び第二基板部6の少なくとも一方に給電する配線を支柱19の内部に収納してもよい。
本実施の形態であれば、支柱19を備えたことで、以下の効果が得られる。第一光源ユニット及び第二光源ユニットに対する支持剛性及び支持強度をさらに大きくできる。より優れた耐震性が得られる。
図9は、図8に示す半導体ランプ17の変形例である半導体ランプ22を示す斜視図である。図9に示す半導体ランプ22が備える支柱19は、図8の例に比べて短い。半導体ランプ22では、支柱19は、中間支持体13に対しては連結されているが、遠位支持体12に対しては連結されていない。半導体ランプ22によれば、半導体ランプ17と類似の効果が得られる。
実施の形態4.
次に、図10及び図11を参照して、実施の形態4について説明するが、前述した実施の形態1との相違点を中心に説明し、前述した要素と共通または対応する要素には、同一の符号を付して、重複する説明を簡略化または省略する。
図10は、実施の形態4による半導体ランプ23を示す斜視図である。図11は、図10に示す半導体ランプ23から第二カバー8及び第三カバー10を除去した状態を示す斜視図である。図11では、見やすくするための便宜上、半導体ランプ23が備える3組の第二ヒートシンク部5、第二基板部6、及び光源カバー14のうちの1組をさらに除去した状態としている。
図11に示すように、半導体ランプ23が備える複数の第一光源ユニットのそれぞれは、第一光源ユニットの長手方向に対して垂直な方向の幅寸法L1を有する。第一光源ユニットの近位側の一部において、幅寸法L1は、近位方向に向かって縮小する。これにより、周方向に隣り合う2個の第一光源ユニット同士の間の距離を大きくでき、光を放射する第一カバー7の面積を大きくできる。図示の構成に限らず、第一光源ユニットの全長にわたって、幅寸法L1が近位方向に向かって縮小してもよい。第一光源ユニットの少なくとも一部において、幅寸法L1が近位方向に向かって縮小すれば、上記効果に類似の効果が得られる。
半導体ランプ23が備える複数の第二光源ユニットのそれぞれは、第二光源ユニットの長手方向に対して垂直な方向の幅寸法L2を有する。第二光源ユニットの遠位側の一部において、幅寸法L2は、遠位方向に向かって縮小する。これにより、周方向に隣り合う2個の第二光源ユニット同士の間の距離を大きくでき、光を放射する第二カバー8の面積を大きくできる。図示の構成に限らず、第二光源ユニットの全長にわたって、幅寸法L2が遠位方向に向かって縮小してもよい。第二光源ユニットの少なくとも一部において、幅寸法L2が遠位方向に向かって縮小すれば、上記効果に類似の効果が得られる。
第一光源ユニットの幅寸法L1が縮小している領域では、第一基板部4の第一半導体光源4aの配置個数が、他の領域に比べて少数になっている。第二光源ユニットの幅寸法L2が縮小している領域では、第二基板部6の第二半導体光源6aの配置個数が、他の領域に比べて少数になっている。
実施の形態5.
次に、図12を参照して、実施の形態5について説明するが、前述した実施の形態1との相違点を中心に説明し、前述した要素と共通または対応する要素には、同一の符号を付して、重複する説明を簡略化または省略する。
図12は、実施の形態5による半導体ランプ24を示す斜視図である。実施の形態1の半導体ランプ1では、複数の第一光源ユニットは、周方向の位置に関して、複数の第二光源ユニットと同じ位置にある。実施の形態1の半導体ランプ1では、複数の第一カバー7は、周方向の位置に関して、複数の第二カバー8と同じ位置にある。実施の形態1の半導体ランプ1では、周方向の配光に関して、第一光源ユニット及び第二光源ユニットが面する方向への光度が、第一カバー7及び第二カバー8が面する方向への光度に比べて、低くなる可能性がある。
これに対し、図12に示す本実施の形態5の半導体ランプ24では、複数の第一光源ユニットは、周方向の位置に関して、複数の第二光源ユニットとは異なる位置にある。実施の形態5の半導体ランプ24では、複数の第一カバー7は、周方向の位置に関して、複数の第二カバー8とは異なる位置にある。本実施の形態5であれば、複数の第一光源ユニットが、周方向の位置に関して、複数の第二光源ユニットとは異なる位置にあることで、実施の形態1に比べて、周方向の配光むら及び輝度むらを小さくできる。
特に、本実施の形態5では、第一光源ユニットと第二光源ユニットとは、周方向の位置に関して、交互に配置されている。これにより、周方向の配光むら及び輝度むらをさらに小さくできる。なお、実施の形態5の半導体ランプ24は、図9に示す半導体ランプ22と同様の支柱19及び腕部21を備える。
実施の形態6.
次に、図13を参照して、実施の形態6について説明するが、前述した実施の形態5との相違点を中心に説明し、前述した要素と共通または対応する要素には、同一の符号を付して、重複する説明を簡略化または省略する。
図13は、実施の形態6による半導体ランプ25を示す斜視図である。本実施の形態6の半導体ランプ25が備える第一光源ユニット及び第二光源ユニットの形状は、それぞれ、前述した実施の形態4の半導体ランプ23が備える第一光源ユニット及び第二光源ユニットの形状と同一または類似である。本実施の形態6によれば、前述した実施の形態4による効果、及び実施の形態5による効果、の双方の効果が得られる。
実施の形態7.
次に、図14及び図15を参照して、実施の形態7について説明するが、前述した実施の形態1との相違点を中心に説明し、前述した要素と共通または対応する要素には、同一の符号を付して、重複する説明を簡略化または省略する。
図14は、実施の形態7による半導体ランプ26を示す斜視図である。図15は、図14に示す半導体ランプ26の分解斜視図である。図15に示すように、本実施の形態7の半導体ランプ26は、実施の形態1の半導体ランプ1と比べて、中間支持体13を備えない点が異なる。第一ヒートシンク部3の遠位部分は、第二ヒートシンク部5の近位部分に対して連結されている。第一ヒートシンク部3と第二ヒートシンク部5とを連結する方法は、例えば、嵌合構造の利用、他の固定部材を介した固定構造、溶接、接着など、いかなる方法でもよい。あるいは、第一ヒートシンク部3と第二ヒートシンク部5とが一体的に形成されてもよい。
実施の形態1では、第一カバー7と第二カバー8との間の中間支持体13がランプ外部空間に露出する。これに対し、本実施の形態7であれば、第一カバー7と第二カバー8との間において中間支持体13がランプ外部空間に露出しないという利点がある。本実施の形態7では、一組の第一カバー7及び第二カバー8が一体的に形成されている。このような構成に限らず、第一カバー7と第二カバー8とが別の部品として形成されてもよい。
実施の形態8.
次に、図16を参照して、実施の形態8について説明するが、前述した実施の形態4との相違点を中心に説明し、前述した要素と共通または対応する要素には、同一の符号を付して、重複する説明を簡略化または省略する。
図16は、実施の形態8による半導体ランプ27を示す斜視図である。本実施の形態8の半導体ランプ27は、以下のように構成される。複数の第一基板部4のそれぞれは、半導体ランプ27の外側に向かって光を放射する。すなわち、複数の第一光源ユニットのそれぞれは、半導体ランプ27の外側に向かって光を放射する。複数の第二基板部6のそれぞれは、半導体ランプ27の外側に向かって光を放射する。すなわち、複数の第二光源ユニットのそれぞれは、半導体ランプ27の外側に向かって光を放射する。複数の第一ヒートシンク部3のそれぞれは、半導体ランプ27の内側に面する。複数の第二ヒートシンク部5のそれぞれは、半導体ランプ27の内側に面する。半導体ランプ27は、第一カバー7、第二カバー8及び第三カバー10を備えない。複数の第一基板部4のそれぞれは、前述した光源カバー14に代えて、光源カバー28により覆われている。複数の第二基板部6のそれぞれは、前述した光源カバー14に代えて、光源カバー28により覆われている。光源カバー28は、光透過性を有する。光源カバー28は、光を拡散透過させることが望ましい。光源カバー28が光を拡散透過させることで、より良好な配光特性が得られる。光源カバー28は、光拡散剤となる粒子が基材に分散された乳白色の樹脂材料で構成されることが望ましい。光源カバー28は、高い曇り度すなわちヘーズと、高い全光線透過率とを有することが望ましい。光源カバー28の基材は、例えば、優れた強度耐性、耐熱性、及び耐水性を有するポリカーボネート樹脂でもよい。光源カバー28の基材がポリカーボネート樹脂である場合には、光源カバー28の表面及び裏面にアクリル系樹脂のハードコート処理を施すことで、耐光性すなわち耐変色性をさらに向上してもよい。光源カバー28の基材は、その他の樹脂、例えば、アクリル系樹脂、ポリスチレン樹脂などでもよい。光源カバー28の光拡散剤は、例えば、シリコーン系微粒子、アクリル系微粒子、ポリスチレン微粒子などでもよい。光源カバー28は、上記の構成に代えて、透明基材の表面にディンプル加工あるいはシボ加工のような微細な凹凸を形成したものでもよい。
外接円C1は、複数の第一基板部4のそれぞれを覆う光源カバー28に接する。外接円C2は、第二基板部6のそれぞれを覆う光源カバー28に接する。内接円C3は、複数の第一ヒートシンク部3に接する。内接円C4は、複数の第二ヒートシンク部5に接する。本実施の形態8では、複数の第一ヒートシンク部3を含む部分の少なくとも一部において外接円C1の直径が遠位方向に向かって拡大し、かつ、複数の第二ヒートシンク部5を含む部分の少なくとも一部において外接円C2の直径が近位方向に向かって拡大する。
ランプ軸線AXに対して垂直な方向の半導体ランプ27の外形寸法は、複数の第一光源ユニットがある位置では、少なくとも部分的に、遠位方向に向かって拡大し、複数の第二光源ユニットがある位置では、少なくとも部分的に、近位方向に向かって拡大する。これにより、半導体ランプ27は、従来のランプに似た形状を有することが可能となる。このような半導体ランプ27は、照明器具に対し、従来のランプの代替として、支障なく取り付けることが可能となる。さらに、半導体ランプ27は、配光についても、従来のランプに類似する。すなわち、ランプ軸線AXに垂直な半径方向だけでなく、遠位方向及び近位方向にも良好に配光できる。本実施の形態では、ランプ軸線AXに対して垂直な方向の半導体ランプ27の外形寸法は、複数の第一光源ユニットがある位置のほぼ全域において遠位方向に向かって拡大し、複数の第二光源ユニットがある位置のほぼ全域において近位方向に向かって拡大する。
本実施の形態8では、第一基板部4の第一表面4bの少なくとも一部において、第一表面4bとランプ軸線AXとの距離が遠位方向に向かって拡大する。これにより、近位方向の速度成分を有する光が第一基板部4から発せられるので、近位方向への配光をより良好にできる。
本実施の形態8では、第二基板部6の第二表面6bの少なくとも一部において、第二表面6bとランプ軸線AXとの距離が近位方向に向かって拡大する。これにより、遠位方向の速度成分を有する光が第二基板部6から発せられるので、遠位方向への配光をより良好にできる。
本実施の形態8では、隣り合う第一ヒートシンク部3同士の間、隣り合う第二ヒートシンク部5同士の間、及び遠位支持体12の内側を、空気が通過可能である。このため、第一ヒートシンク部3を冷却する空気、及び第二ヒートシンク部5を冷却する空気、の通気性を良好にでき、優れた放熱性が得られる。
本実施の形態8の半導体ランプ27の内側の形状は、少なくとも部分的に、内接円C3の直径が遠位方向に向かって拡大するような形状である。さらに、本実施の形態8の半導体ランプ27の内側の形状は、少なくとも部分的に、内接円C4の直径が近位方向に向かって拡大する形状である。本実施の形態8であれば、半導体ランプ27が上記の形状を有することで、以下の効果が得られる。半導体ランプ27の内側の空間を大きくできるので、半導体ランプ1の内側に熱気がこもることを軽減でき、より優れた放熱性が得られる。
本実施の形態8では、実施の形態4と同じように、第一光源ユニットの少なくとも一部において、第一光源ユニットの幅寸法が近位方向に向かって縮小する。これにより、周方向に隣り合う2個の第一光源ユニット同士の間の距離を大きくできるので、通気性をさらに良好にできる。また、第二光源ユニットの少なくとも一部において、第二光源ユニットの幅寸法が遠位方向に向かって縮小する。これにより、周方向に隣り合う2個の第二光源ユニット同士の間の距離を大きくできるので、通気性をさらに良好にできる。
本実施の形態8では、第一光源ユニットの幅寸法が縮小している領域、すなわち第一光源ユニットの近位側では、第一基板部4の第一半導体光源4aの配置個数が、第一光源ユニットの遠位側に比べて少数になっている。第二光源ユニットの幅寸法が縮小している領域、すなわち第二光源ユニットの遠位側では、第二基板部6の第二半導体光源6aの配置個数が、第二光源ユニットの近位側に比べて少数になっている。上記の構成により、以下の効果が得られる。半導体ランプ27の中央部分での発光量を高め、近位端側及び遠位端側での発光量を弱める効果を有するため、発光の強さに偏りが少ない配光特性を得ることができる。また、半導体ランプ27を観察した場合の見え方についても、半導体ランプ27の中央部分から、近位端側及び遠位端側にかけて、発光部領域の占める比率に応じ、明るさが自然に低下するような印象を与えることができ、意匠面での効果も有する。
上記の構成に限らず、本実施の形態8の変形例として、以下のようにしてもよい。第一光源ユニットの幅寸法が第一光源ユニットの全長にわたって一定にしてもよい。第二光源ユニットの幅寸法が第二光源ユニットの全長にわたって一定にしてもよい。
実施の形態9.
次に、図17を参照して、実施の形態9について説明するが、前述した実施の形態8との相違点を中心に説明し、前述した要素と共通または対応する要素には、同一の符号を付して、重複する説明を簡略化または省略する。
図17は、実施の形態9による半導体ランプ29を示す斜視図である。本実施の形態9の半導体ランプ29は、実施の形態8の半導体ランプ27の構成に加えて、図8で説明した支柱19、腕部20及び21をさらに備える。その他の点については実施の形態8と同じであるので、説明を省略する。
実施の形態10.
次に、図18を参照して、実施の形態10について説明するが、前述した実施の形態1との相違点を中心に説明し、前述した要素と共通または対応する要素には、同一の符号を付して、重複する説明を簡略化または省略する。
図18は、実施の形態10による半導体ランプ30を示す斜視図である。本実施の形態10の半導体ランプ30は、ランプ軸線AXを中心とする周方向に間隔をおいて配置された複数の光源ユニットを備える。複数の光源ユニットのそれぞれは、ヒートシンク部31と半導体光源32とを備える。本実施の形態の光源ユニットは、実施の形態1の第一光源ユニットと同一または類似の構成を有する。本実施の形態のヒートシンク部31は、実施の形態1の第一ヒートシンク部3と同一または類似の構成を有する。本実施の形態では、半導体ランプ30が3個の光源ユニットを備える例を説明する。光源ユニットの数は、本例に限らず、2個でも、4個でも、それ以上でもよい。複数の光源ユニットは、ランプ軸線AXの周りに等角度間隔で配置されることが望ましい。光源ユニットの形状は、長手方向を有する。光源ユニットは、長手方向の一端を近位側、他端を遠位側とした姿勢で配置される。
半導体光源32が設けられた基板部は、ヒートシンク部31に取り付けられるか一体化されている。複数の半導体光源32のそれぞれは、半導体ランプ30の内側に面する。複数の半導体光源32のそれぞれは、半導体ランプ30の内側に向かって光を放射する。すなわち、複数の光源ユニットのそれぞれは、半導体ランプ30の内側に向かって光を放射する。半導体光源32は、実施の形態1の第一半導体光源4aと同一または類似の構成を有する。
半導体ランプ30は、光透過性を有する第一カバー33及び第二カバー34を備える。第一カバー33は、周方向に隣り合う2個の光源ユニットのヒートシンク部31同士の間の開口を覆う。本実施の形態の半導体ランプ30は、ヒートシンク部31と同数の第一カバー33を備える。複数のヒートシンク部31及び第一カバー33は、周方向に沿って交互に配置される。第二カバー34は、複数のヒートシンク部31の遠位部分よりも遠位側に突出する。第一カバー33及び第二カバー34は、光を拡散透過させることが望ましい。第一カバー33及び第二カバー34の材質は、実施の形態1の第一カバー7及び第二カバー8と同一または類似の材質である。ランプ軸線AXに沿った第二カバー34の寸法は、ランプ軸線AXに沿ったヒートシンク部31の寸法と比べて、同等でもよいし、同等以上でもよい。
半導体ランプ30は、第一支持体35及び第二支持体36を備える。第一支持体35は、複数の光源ユニットの近位部分を支持する。第一支持体35は、ランプ軸線AXを中心とする環状の形状を有する。第二支持体36は、複数の光源ユニットの遠位部分を支持する。各々の光源ユニットは、第一支持体35及び第二支持体36により両側から支持される。図示の構成では、ヒートシンク部31が第一支持体35及び第二支持体36に対して直接固定されている。このような構成に限らず、ヒートシンク部31が少なくとも一つの他の部品を介して第一支持体35に固定されてもよいし、ヒートシンク部31が少なくとも一つの他の部品を介して第二支持体36に固定されてもよい。
本実施の形態であれば、第一支持体35及び第二支持体36を備えたことで、以下の効果が得られる。組立性を良好にできる。光源ユニットに対する支持剛性及び支持強度を大きくできる。半導体ランプ30に対して周囲から振動が伝わっても、光源ユニットの振動を軽減できる。光源ユニットの振動による力が第一カバー33及び第二カバー34に作用することを防止でき、第一カバー33及び第二カバー34の劣化及び破損を確実に防止できる。優れた耐震性が得られる。
第一カバー33は、ヒートシンク部31及び第一支持体35との間に隙間が生じないように取り付けられることが望ましい。第二カバー34は、第二支持体36との間に隙間が生じないように取り付けられることが望ましい。
第一支持体35は、口金保持部9と一体化していてもよい。口金保持部9が第一支持体35の機能を兼ね備えてもよい。第一支持体35及び第二支持体36の形状は、図示のような円環状に限らず、例えば、多角形状でもよい。
第二カバー34は、第二支持体36に取り付けられている。第二カバー34は、円錐台部34a、突出部34b、及び端面部34cを有する。円錐台部34aは、ランプ軸線AXを中心とする円錐台に類似した形状を有する。突出部34bは、円錐台部34aの頂部から遠位方向へ円筒状に突出する。端面部34cは、突出部34bの遠位端を覆う。
半導体ランプ30は、複数の光源ユニット、複数の第一カバー33、及び第二カバー34により囲まれる内部空間を有する。半導体光源32から半導体ランプ30の内部空間へ発せられた光は、第一カバー33及び第二カバー34を透過して、半導体ランプ30の外側の空間、すなわちランプ外部空間へ出射する。
ランプ軸線AXに対して垂直な方向の半導体ランプ30の外形寸法は、複数の光源ユニットがある位置では、少なくとも部分的に、遠位方向に向かって拡大し、第二カバー34がある位置では、少なくとも部分的に、近位方向に向かって拡大する。半導体ランプ30が上記の形状を有することで、半導体ランプ30は、従来のランプに似た形状を有することが可能となる。このような半導体ランプ30は、照明器具に対し、従来のランプの代替として、支障なく取り付けることが可能となる。さらに、半導体ランプ30は、配光についても、従来のランプに類似する。すなわち、ランプ軸線AXに垂直な半径方向だけでなく、遠位方向及び近位方向にも良好に配光できる。本実施の形態では、ランプ軸線AXに対して垂直な方向の半導体ランプ30の外形寸法は、複数の光源ユニットがある位置のほぼ全域において遠位方向に向かって拡大し、第二カバー34がある位置のほぼ全域において近位方向に向かって拡大する。
外接円C5及びC6は、ランプ軸線AXに対して垂直な断面において半導体ランプ30に外接する仮想の円である。外接円C5は、複数のヒートシンク部31を含む部分に外接する。外接円C6は、第二カバー34を含む部分に外接する。半導体ランプ30の形状は、外接円C5の直径が遠位方向に向かって拡大するような形状である。半導体ランプ30の形状は、外接円C6の直径が近位方向に向かって拡大するような形状である。本実施の形態では、複数のヒートシンク部31を含む部分のほぼ全体において、外接円C5の直径が遠位方向に向かって拡大する。図示の構成に限らず、複数のヒートシンク部31を含む部分の少なくとも一部において、外接円C5の直径が遠位方向に向かって拡大する構成であれば、上記効果に類似の効果が得られる。
本実施の形態では、第二カバー34を含む部分のほぼ全体において、外接円C6の直径が近位方向に向かって拡大する。図示の構成に限らず、第二カバー34を含む部分の少なくとも一部において、外接円C6の直径が近位方向に向かって拡大する構成であれば、上記効果に類似の効果が得られる。
本実施の形態では、外接円C5の直径は、遠位方向に向かって連続的に拡大する。また、外接円C5の直径は、遠位方向に向かって一定の割合で拡大する。このような構成に限らず、外接円C5の直径が遠位方向に向かって拡大する割合が途中で変化してもよい。本実施の形態では、外接円C6の直径は、近位方向に向かって連続的に拡大する。また、外接円C6の直径は、近位方向に向かって一定の割合で拡大する。このような構成に限らず、外接円C6の直径が近位方向に向かって拡大する割合が途中で変化してもよい。
本実施の形態では、外接円C5は、複数のヒートシンク部31に接する。このような構成に限らず、外接円C5が第一カバー33に接してもよい。本実施の形態では、外接円C6は、第二カバー34の全周に接する。このような構成に限らず、外接円C6が第二カバー34に対して複数個所で接するような、第二カバー34の形状でもよい。
本実施の形態では、周方向に隣り合う2個の光源ユニット同士の間の距離、すなわち周方向に隣り合う2個のヒートシンク部31同士の間の距離は、少なくとも部分的に、遠位方向に向かって拡大する。これにより、光を放射する第一カバー33の面積を大きくできる。
本実施の形態の半導体ランプ30は、口金2とヒートシンク部31との間にある口金保持部9を備える。口金保持部9は、放熱フィンを有しない。口金保持部9の最大外径は、外接円C5の最小直径以下である。このような構成により、照明器具の電気ソケットに口金2をねじ込む場合に、口金保持部9と照明器具とが干渉することをより確実に防止できる。
本実施の形態では、ヒートシンク部31がランプ外部空間に面する。これにより、以下の効果が得られる。ヒートシンク部31の近くに熱気がこもらない。ヒートシンク部31への通気性を良好にできる。対流及び輻射によるヒートシンク部31の放熱効率を高くできる。半導体光源32の温度を低くできる。半導体光源32の発光効率を高くできる。半導体光源32の寿命を長くできる。
本実施の形態では、光源ユニットの長手方向すなわちヒートシンク部31の長手方向がランプ軸線AXに対して斜めの方向になる。これにより、以下の効果が得られる。光源ユニットの長手方向すなわちヒートシンク部31の長手方向がランプ軸線AXに平行で、かつ半導体ランプ30の全長が等しいと仮定した場合に比べて、光源ユニットの長さ、すなわちヒートシンク部31の長さ、を長くできる。このため、半導体光源32が配置される表面の面積を大きくでき、大光束化に有利である。
実施の形態11.
次に、図19を参照して、実施の形態11について説明するが、前述した実施の形態10との相違点を中心に説明し、前述した要素と共通または対応する要素には、同一の符号を付して、重複する説明を簡略化または省略する。
図19は、実施の形態11による半導体ランプ37を示す斜視図である。本実施の形態11の半導体ランプ37は、実施の形態10の半導体ランプ30の構成に加えて、図9で説明した支柱19及び複数の腕部21を備える。第二支持体36は、複数の腕部21を介して支柱19に連結されている。本実施の形態11における第二カバー34は、実施の形態10の突出部34bに相当する部分を備えない。本実施の形態11では、第二カバー34の円錐台部34aの頂部に端面部34cが形成されている。本実施の形態11は、上述した事項以外は、実施の形態10と同じである。
実施の形態12.
次に、図20を参照して、実施の形態12について説明するが、前述した実施の形態10との相違点を中心に説明し、前述した要素と共通または対応する要素には、同一の符号を付して、重複する説明を簡略化または省略する。
図20は、実施の形態12による半導体ランプ38を示す斜視図である。本実施の形態12の半導体ランプ38は、実施の形態10の半導体ランプ30の構成に加えて、第三支持体39を備える。さらに、半導体ランプ38は、図8で説明した支柱19、複数の腕部20、及び複数の腕部21を備える。第三支持体39は、ランプ軸線AXを中心とする環状の形状を有する。第三支持体39は、複数の腕部20を介して支柱19に連結されている。第二支持体36は、複数の腕部21を介して支柱19に連結されている。本実施の形態12における第二カバー34は、円錐台部34aを形成する第一部品と、突出部34b及び端面部34cを形成する第二部品とに分割されている。円錐台部34aを形成する第一部品は、第二支持体36及び第三支持体39に取り付けられている。突出部34b及び端面部34cを形成する第二部品は、第三支持体39に取り付けられている。本実施の形態12は、上述した事項以外は、実施の形態10と同じである。