JP6737150B2 - 波長変換素子、光源装置及びプロジェクター - Google Patents
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Description
た励起光が入射してこれにより励起されて蛍光を放射する蛍光体と、蛍光体が形成された
ガラス基板を備えた光源装置が開示されている。この構成では、ガラス基板の一面側に蛍
光体が形成され、当該ガラス基板の一面(励起光入射)側に、ヒートシンクからなる冷却
機構が設けられており、蛍光体を効率良く冷却することができる。このような特許文献1
の光源装置では、冷却機構の励起光入射側(ガラス基板の一面側)に冷却フィンが形成さ
れていることから、励起光入射側に透光性部材を設けることはできない。
材(例えば、サファイアなど)を設ける場合において、波長変換層の光入射面に透光性部
材を接合するために用いられる接着材としては、界面反射を抑えるために、屈折率が1.
76(透光性部材の屈折率)〜1.83(波長変換層の屈折率)の間で、透明性と高い耐
熱性が要求される。しかしながら、このような条件を満たす接着材は存在しない。
側に透光性部材を良好に設けることができるとともに、界面反射を抑制し、放熱性を向上
させ、波長変換効率の低下を抑制することのできる、波長変換素子、光源装置及びプロジ
ェクターを提供することを目的の一つとしている。
に対向する光射出面と、前記光入射面の端部と前記光射出面の端部とを接続する接続面と
、を有する波長変換層と、前記波長変換層を支持するとともに前記接続面に接触して設け
られる支持部材と、前記励起光の進行方向と反対方向に突出する曲面を有し、前記波長変
換層の前記光入射面に対向して設けられ、前記支持部材に接合部材を介して接合される透
光性部材と、を有する冷却手段と、を備え、前記波長変換層の前記光入射面と前記透光性
部材との間には空気層が設けられ、前記空気層は前記接合部材の厚さよりも薄い構成とな
っている。
有しつつ、界面反射が抑制されるとともに、波長変換層の放熱性を高めることができる。
また、空気層は、耐熱性について考慮する必要がない。これにより、波長変換層の波長変
換効率が低下することを抑制することができる。
向するとともに前記透光性部材に接合されない非接合部を有し、前記非接合部に前記波長
変換層が配置されている構成としてもよい。
り、透光性部材と波長変換層との間に空気層を形成することができる。
合される接合面を有し、前記波長変換層の前記光入射面が、前記接合面よりも前記励起光
の進行方向と反対方向に突出することにより、前記接合面と前記光入射面との間に段部が
形成されている構成としてもよい。
気層の厚さは薄ければ薄いほど、熱の伝搬性が高まるので、波長変換層の熱が空気層を介
して透光性部材へと伝わり、放熱させることができる。
ともに、前記曲面は半球形状を呈している構成としてもよい。
波長変換層において生じた熱を透光性部材において効果的に放熱させることができる。
空間とを連通させる通気口が設けられている構成としてもよい。
を介して空気を外部へ逃がすことができ、透光性部材と支持部材との間の剥離等を防ぐこ
とができる。
起光源と、を備える。
長変換効率の高い光源装置が実現できる。
された光を画像情報に応じて変調して画像光を生成する光変調装置と、前記画像光を投射
する投射光学系と、を備える。
性の高いものとなる。
なお、以下の説明で用いる図面は、特徴をわかりやすくするために、便宜上特徴となる
部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであると
は限らない。
(プロジェクター)
本実施形態のプロジェクターは、光変調装置として3つの透過型液晶ライトバルブを用
いたプロジェクターの一例である。なお、光変調装置として、反射型液晶ライドバルブを
用いることもできる。また、光変調装置として、マイクロミラーを用いたデバイス、例え
ば、DMD(Digital Micromirror Device)等を利用したものなど、液晶以外の光変調装
置を用いてもよい。
図1は、本実施形態のプロジェクターを示す概略構成図である。
装置4R,光変調装置4G,光変調装置4Bと、光合成光学系5と、投射光学系6と、を
備えている。光源装置2Aは、照明光WLを射出する。色分離光学系3は、光源装置2A
からの照明光WLを赤色光LR、緑色光LG、青色光LBに分離する。光変調装置4R,
光変調装置4G,光変調装置4Bはそれぞれ、赤色光LR、緑色光LG、青色光LBを画
像情報に応じて変調し、各色の画像光を形成する。光合成光学系5は、各光変調装置4R
,4G,4Bからの各色の画像光を合成する。投射光学系6は、光合成光学系5からの合
成された画像光をスクリーンSCRに向かって投射する。
うち、波長変換されずに射出される青色の励起光Bの一部と、波長変換素子30による励
起光の波長変換によって生じる黄色の蛍光光Yと、が合成された白色の照明光(白色光)
WLを射出する。光源装置2Aは、略均一な照度分布を有するように調整された照明光W
Lを色分離光学系3に向けて射出する。光源装置2Aの具体的な構成については後述する
。
イクロイックミラー7bと、第1の反射ミラー8aと、第2の反射ミラー8bと、第3の
反射ミラー8cと、第1のリレーレンズ9aと、第2のリレーレンズ9bと、を備えてい
る。
光LRと、緑色光LGと青色光LBとが混合された光と、に分離する。そのため、第1の
ダイクロイックミラー7aは、赤色光LRを透過するとともに、緑色光LGおよび青色光
LBを反射する特性を有する。第2のダイクロイックミラー7bは、緑色光LGと青色光
LBとが混合された光を緑色光LGと青色光LBとに分離する。そのため、第2のダイク
ロイックミラー7bは、緑色光LGを反射するとともに、青色光LBを透過する特性を有
する。
ー7aを透過した赤色光LRを光変調装置4Rに向けて反射する。第2の反射ミラー8b
および第3の反射ミラー8cは、青色光LBの光路中に配置され、第2のダイクロイック
ミラー7bを透過した青色光LBを光変調装置4Bに導く。
のダイクロイックミラー7bの後段に配置されている。第1のリレーレンズ9aおよび第
2のリレーレンズ9bは、青色光LBの光路長が赤色光LRや緑色光LGの光路長よりも
長くなることによる青色光LBの光損失を補償する。
成されている。光変調装置4R、光変調装置4G、および光変調装置4Bの各々は、赤色
光LR、緑色光LG、および青色光LBの各々を通過させる間に、赤色光LR、緑色光L
G、および青色光LBの各々を画像情報に応じて変調し、各色に対応した画像光を形成す
る。光変調装置4R、光変調装置4G、および光変調装置4Bの各々の光入射側および光
射出側には、偏光板(図示略)がそれぞれ配置されている。
調装置4R、光変調装置4G、および光変調装置4Bの各々に入射する赤色光LR、緑色
光LG、および青色光LBの各々を平行化するフィールドレンズ10R,フィールドレン
ズ10G,およびフィールドレンズ10Bが設けられている。
5は、光変調装置4R、光変調装置4G、および光変調装置4Bの各々からの各色の画像
光を合成し、合成された画像光を投射光学系6に向かって射出する。
により合成された画像光をスクリーンSCRに向かって拡大投射する。これにより、スク
リーンSCR上には、拡大されたカラー映像(画像)が表示される。
次に、第1実施形態における光源装置2Aの構成について説明する。
図2は、第1実施形態における光源装置の概略構成を示す図である。
ホモジナイザー光学系12と、集光光学系20と、波長変換素子30と、ピックアップ光
学系60と、第1レンズアレイ120と、第2レンズアレイ130と、偏光変換素子14
0と、重畳レンズ150とを備える。
ー110Aから構成されている。励起光Bの発光強度のピークは、例えば445nmであ
る。複数の半導体レーザー110Aは、照明光軸100axと直交する一つの平面内にお
いてアレイ状に配置されている。なお、励起光源110としては、445nm以外の波長
、例えば455nmや460nmの青色光を射出する半導体レーザーを用いることもでき
る。また、励起光源110としては、半導体レーザーダイオードに限らずLED(Light
Emitting Diode)を用いることもできる。
る。アフォーカル光学系11は、励起光源110から射出された複数のレーザー光からな
る光束の径を縮小する。なお、アフォーカル光学系11と励起光源110との間にコリメ
ーター光学系を配置し、アフォーカル光学系11に入射する励起光を平行光束に変換する
ようにしてもよい。
ンズアレイ12bと、を備えている。ホモジナイザー光学系12は、励起光の光強度分布
を後述する波長変換層上で均一な状態、いわゆるトップハット分布にする。ホモジナイザ
ー光学系12は、第1マルチレンズアレイ12aおよび第2マルチレンズアレイ12bの
複数のレンズから射出された複数の小光束を、集光光学系20とともに、波長変換層上で
互いに重畳させる。これにより、波長変換層上に照射される励起光Bの光強度分布を均一
な状態とする。
集光光学系20は、ホモジナイザー光学系12から波長変換素子30までの光路中に配置
され、励起光Bを集光させて波長変換素子30の波長変換層に入射させる。
本実施形態において、第1レンズ20aおよび第2レンズ20bは、それぞれ凸レンズか
ら構成されている。
ズ64と、を備えている。ピックアップ光学系60は、波長変換素子30から射出された
光を略平行化する平行化光学系である。第1コリメートレンズ62および第2コリメート
レンズ64は、それぞれ凸レンズから構成されている。
束に分割するための複数の第1レンズ122を有する。複数の第1レンズ122は、照明
光軸100axと直交する面内においてマトリクス状に配列されている。
する複数の第2レンズ132を有する。第2レンズアレイ130は、重畳レンズ150と
ともに、第1レンズアレイ120の各第1レンズ122の像を光変調装置4R、光変調装
置4G、および光変調装置4Bの画像形成領域の近傍に結像させる。複数の第2レンズ1
32は、照明光軸100axに直交する面内においてマトリクス状に配列されている。
る。偏光変換素子140は、例えば、偏光分離膜と位相差板と(ともに図示略)を備えて
いる。
装置4R,光変調装置4G,および光変調装置4Bの画像形成領域の近傍に重畳させる。
次に、第1実施形態における波長変換素子の構成について説明する。
図3は、第1実施形態における波長変換素子30を、図2の照明光軸100axを含む
平面で切断した断面図である。図4は、第1実施形態における波長変換素子を励起光Bの
入射側から見た平面図である。図5は、図4のA−A線に沿う断面図である。
有する冷却手段13と、反射膜35と、波長変換層32と、ダイクロイック膜34Aと、
反射防止膜34Cと、を備えて構成されている。
)31aと第2の面31bとを有している。ピックアップ光学系60は、支持部材31の
第2の面31b側に設けられている。支持部材31には、第1の面31aと第2の面31
bとの間で厚さ方向を貫通する孔(非接合部)31hが設けられている。第1の面31a
の法線方向から見たとき、孔31hの形状は矩形である。支持部材31は、ガラス、石英
等の透光性を有する材料で構成されていてもよいし、金属等の透光性を有しない材料で構
成されていてもよい。金属材料の場合、アルミニウム、銅等の放熱性に優れた金属が用い
られることが望ましい。
射膜35は、支持部材31の孔31hの内周面31eに設けられている。反射膜35は、
波長変換層32で生成された蛍光光(黄色光Y)を反射させる。反射膜35には、アルミ
ニウム、銀等の光反射率の高い金属材料が用いられることが望ましい。
変換層32の光射出面32bの法線方向から見たとき、波長変換層32の形状は矩形であ
る。波長変換層32は、青色の励起光Bを黄色の蛍光光Yに変換して射出する蛍光体粒子
(図示略)を含む。
Bの光軸に交差する光入射面32aと、光入射面32aに対向する光射出面32bと、光
入射面32aと光射出面32bとを接続する接続面32cとを有する。光入射面32aは
、支持部材31の第1の面31aよりも透光性部材33側に位置し、光射出面32bは、
支持部材31の第2の面31bよりも孔31h内に位置する。接続面32cは、支持部材
31の孔31hの内周面に設けられた反射膜35に接触して設けられている。なお、光射
出面32bは、支持部材31の第2の面31bと同一平面上に形成されてもよい。波長変
換層32は、光入射面32aと光射出面32bとを別々に有する、透過型の波長変換層で
ある。
体が用いられる。なお、蛍光体粒子の形成材料は、1種であってもよいし、2種以上の材
料を用いて形成された粒子が混合されたものが用いられてもよい。波長変換層32には、
耐熱性および表面加工性に優れたものを用いることが好ましい。このような波長変換層3
2として、アルミナ等の無機バインダー中に蛍光体粒子を分散させた蛍光体層、バインダ
ーを用いずに蛍光体粒子を焼結した蛍光体層などが好適に用いられる。
イクロイック膜34Aは、励起光源110から射出された青色の励起光Bを透過し、波長
変換層32で生成された黄色の蛍光光Yを反射する特性を有する。
6を介して支持部材31の第1の面31a側に固定されている。本実施形態の透光性部材
33は、熱伝導性の高いサファイアからなり、断面視半球形状を呈する平凸レンズで構成
されている。透光性部材33は、平坦面33fと、凸面(曲面)33dと、を有している
。透光性部材33の平坦面33fは、波長変換層32の光入射面32aとダイクロイック
膜34Aを介して対向している。透光性部材33の凸面33dは、励起光源110からの
励起光Bの進行方向と反対方向に突出する曲面である。
34Cは、励起光Bの反射を抑制する特性を有し、透光性部材33の平坦面33fに成膜
することで励起光の透過効率が向上する。反射防止膜34Cは、平坦面33fの全面に設
けられなくともよい。例えば、反射防止膜34Cは、平坦面33fの光入射面32a(ダ
イクロイック膜34A)に対向する部分に少なくとも設けられていればよい。
支持部材31の第1の面31aと、の間に配置され、透光性部材33を支持部材31に接
合している。接合部材36としては、透光性、不透光性を問わず、高い熱伝導率を有する
ものが好ましい。例えば、半田、熱伝導シート等が挙げられる。接合部材36は、接合強
度を確保するためにある程度の厚みが必要である。そこで、本実施形態では光軸方向に沿
う厚さが数十μmよりも厚く設定され、後述する空気層37よりも厚いことが好ましい。
、透光性部材33の平坦面33f(平坦面33f上の反射防止膜34C)と波長変換層3
2の光入射面32a(光入射面32a上のダイクロイック膜34A)との間には、空気層
37が設けられている。本実施形態では、空気層37の厚さが接合部材36の厚さよりも
薄くなるように、波長変換層32の光入射面32aが、励起光源110からの励起光の進
行方向と反対方向に突出している。つまり、本実施形態では、波長変換層32の光入射面
32aを支持部材31の第1の面31aよりも透光性部材33側に突出させて配置してあ
る。このため、支持部材31のうち、透光性部材33に接合される第1の面31aと、波
長変換層32の光入射面32aとの間には段部38が形成される。本実施形態において、
光軸方向に沿う空気層37の厚さは、熱伝達の観点から、20μm以下が好ましく、10
μm以下がさらに好ましい。
換層32の光入射面32a(光入射面32a上のダイクロイック膜34A)には、微細な
凹凸が形成されていてもよい。仮に、平坦面33fまたは光入射面32aに微細な凹凸が
形成されていたとしても、透光性部材33と波長変換層32とを接近させた場合に、平坦
面33fと光入射面32aとが部分的に当接することはあっても、波長変換層32側のダ
イクロイック膜34Aと、透光性部材33側の反射防止膜34Cとが互いに密着して空気
層37が形成されないようなことはなく、波長変換層32の光入射面32a及び透光性部
材33の平坦面33fの間、または、ダイクロイック膜34A及び反射防止膜34Cの間
に空気層37が形成されることになる。
することなく完全に離間した状態で、これらの間に一定の厚さで空気層37が設けられて
いてもよいし、ダイクロイック膜34A及び反射防止膜34C、または、波長変換層32
の光入射面32a及び透光性部材33の平坦面33fが部分的に当接した状態で厚さが一
様でない空気層37が形成されていてもよい。
通気口36t、36tを介して波長変換素子30の外部空間と連通している。波長変換層
32の光入射面32aは、発熱によって約150℃近くにまで上昇する。波長変換層32
の発熱によって空気層37が膨張した場合に、通気口36t、36tを通じて空気が流動
して波長変換素子30の外部空間に放出され、支持部材31と透光性部材33との間で剥
離が生じるのを防ぐことができる。
域からなる。通気口36tは少なくとも1つあればよく、通気口36tの数や位置、大き
さ等は図示した構成に限られず、空気層37の体積などに応じて適宜設定される。
一方で、透光性部材33は、波長変換層32を支持する支持部材31に対して接合部材3
6を介して良好に接合されている。
形態では、接合部材36の厚さよりも空気層37の厚さが薄くなるような構成とした。つ
まり、波長変換層32の光入射面32aを支持部材31の第1の面31aよりも透光性部
材33側へ突出させ、波長変換層32を透光性部材33にできる限り近接させて配置した
。これによって、波長変換層32の熱が支持部材31側だけでなく、空気層37を介して
透光性部材33にも伝わり易くなる。これら支持部材31及び透光性部材33を有する冷
却手段13によって、波長変換層32の放熱性が向上し、波長変換素子30の波長変換効
率が低下することを抑制することができる。
変換素子30が蛍光体ホイールではない場合、波長変換層32の温度上昇が課題となる。
本実施形態では、波長変換層32の光入射面32a側に透光性部材33を配置するととも
に、透光性部材33と波長変換層32との間に空気層37を設けたので、波長変換層32
の熱が支持部材31側だけでなく、空気層37を介して透光性部材33にも伝わり易くな
る。これら支持部材31及び透光性部材33を有する冷却手段13によって、波長変換層
32の放熱性が向上し、波長変換素子30の波長変換効率が低下することを抑制すること
ができる。
波長変換層32において生じた熱を透光性部材33において効果的に放熱させることがで
きる。
6に設けられた通気口36tを介して、空気層37と波長変換素子30の外部空間とが連
通されており、空気が流動する構成となっている。これにより、波長変換層32の発熱に
よって膨張した空気(空気層37)を、通気口36tを通じて外部に流出させることがで
きる。これにより、空気層37の膨張に起因する波長変換素子30の損傷を抑えることが
できる。
ているので、波長変換効率の高い光源装置2Aが実現され、信頼性の高いプロジェクター
1が得られる。
次に、本発明の第2実施形態の光源装置について説明する。
以下に示す本実施形態の光源装置は、青色分離型の光源装置2Bを備えた点において上
記第1実施形態の構成と異なる。よって、以下の説明では、光源装置2Bの構成について
詳しく説明し、共通な箇所の説明は省略する。また、説明に用いる各図面において、図1
〜図5と共通の構成要素には同一の符号を付すものとする。
光源装置2Bは、図6に示すように、励起光源110と、コリメート光学系42と、位
相差板43と、偏光分離素子44と、第1ホモジナイザー光学系45と、第1の集光光学
系46と、波長変換素子70と、第1ピックアップレンズ48と、ダイクロイックミラー
49と、全反射ミラー50と、第2位相差板51と、第2ホモジナイザー光学系52と、
第2の集光光学系53と、反射型回転拡散素子54と、第2ピックアップレンズ55と、
を概略備えている。
離素子44、第1ホモジナイザー光学系45、第1の集光光学系46、波長変換素子70
、第1ピックアップレンズ48及びダイクロイックミラー49は、光軸100ax上に順
次並んで配置されている。
コリメート光学系42で集光した励起光Bのうち、P偏光およびS偏光を任意の割合に変
換する。なお、位相差板43は、1/4波長板でもよく、回転や移動によって偏光状態(
P偏光およびS偏光の割合)を変化させることができれば特に限定されるものではない。
、光軸100axに対して45°の角度をなす傾斜面を有している。偏光分離素子44は
、入射光のうちのP偏光成分を通過させ、S偏光成分を反射させる。P偏光成分は、偏光
分離素子44を透過して第1ホモジナイザー光学系45へ向かって進む。S偏光成分は、
偏光分離素子44で反射して、全反射ミラー50に向かって進む。
第2マルチレンズアレイ45bと、を備えている。第1ホモジナイザー光学系45は、励
起光の光強度分布を後述する波長変換層上で均一な状態、いわゆるトップハット分布にす
る。第1ホモジナイザー光学系45は、第1マルチレンズアレイ45aの複数のレンズか
ら射出された複数の小光束を、第1の集光光学系46とともに、波長変換層上で互いに重
畳させる。これにより、波長変換層上に照射される励起光Bの光強度分布を均一な状態と
する。
光路中に配置され、励起光Bを集光させて波長変換素子70の波長変換層に入射させる。
本実施形態において、第1の集光光学系46は凸レンズから構成されている。
出された黄色光Yを略平行化する。
とともに、黄色光Yに対して直交する方向から入射してくる青色光Bを、黄色光Yと同じ
光軸方向へ反射させるミラーである。
された青色光を第2位相差板51に向けて全反射する。
離素子44から射出されたS偏光の青色光を円偏光に変換する。
第2マルチレンズアレイ52bと、を備えている。第2ホモジナイザー光学系52は、第
1マルチレンズアレイ52aの複数のレンズから射出された複数の小光束を、第2の集光
光学系53とともに、反射型回転拡散素子54上で互いに重畳させる。これにより、反射
型回転拡散素子54上に照射される青色光Bの光強度分布を均一な状態とする。
までの光路中に配置され、円偏光に変換された青色光Bを集光させて、反射型回転拡散素
子54に入射させる。本実施形態において、第2の集光光学系53は凸レンズから構成さ
れている。
アップレンズ55に向けて拡散反射させるものである。その中でも、反射型回転拡散素子
54としては、反射型回転拡散素子54に入射した光線をランバート反射またはランバー
ト反射に近い特性で拡散反射させるものを用いることが好ましい。
から射出された青色光Bを略平行化する。平行化された青色光Bは、ダイクロイックミラ
ー49へと進み、ダイクロイックミラー49において、青色光Bに対して直交する方向へ
進行する黄色光Yと同じ方向へ反射される。
ックミラー49を透過した蛍光光(黄色光Y)と合成されて、白色の照明光WLが得られ
る。白色の照明光WLは、図1に示した色分離光学系3に入射する。
次に、第2実施形態における波長変換素子の構成について説明する。
図7は、第2実施形態における波長変換素子を、図6の照明光軸100axを含む平面
で切断した断面図である。
図7に示すように、波長変換素子70は、孔71h(非接合部)を有する支持部材71
及び透光性部材33を有する冷却手段73と、反射膜35と、波長変換層72と、ダイク
ロイック膜34Aと、ダイクロイック膜34Bと、反射防止膜34Cと、を備え、波長変
換層72と透光性部材33との間に空気層37を有している。
励起されて黄色の蛍光光Yを放射する。波長変換層72の厚さは、入射した励起光Bの全
てを黄色光Yに変換することのできる厚さに設定する。
させるダイクロイック膜34Aが設けられている。波長変換層72の光射出面72bには
、青色光を反射させるとともに黄色光を透過させるダイクロイック膜34Bが設けられて
いる。
の面71aよりも透光性部材33側に突出するように配置しており、空気層37の厚さが
、透光性部材33と支持部材71とを接合させている接合部材36の厚さよりも薄い構成
となっている。
を有するとともに波長変換効率の低下を抑制した波長変換素子70を得ることができ、少
ない投入電力でより投射面の明るいプロジェクター1を提供することができる。
明は係る例に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の
範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらに
ついても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
射光学系、13,73…冷却手段、30,70…波長変換素子、31,71…支持部材、
31a…第1の面(接合面)、31h,71h…孔(非接合部)、32,72…波長変換
層、32a,72a…光入射面、32b,72b…光射出面、32c…接続面、33…透
光性部材、33d…凸面(曲面)、36…接合部材、37…空気層、38…段部、110
…励起光源、B…励起光
Claims (7)
- 励起光が入射する光入射面と、前記光入射面に対向する光射出面と、前記光入射面の端
部と前記光射出面の端部とを接続する接続面と、を有する波長変換層と、
前記波長変換層を支持するとともに前記接続面に接触して設けられる支持部材と、前記
励起光の進行方向と反対方向に突出する曲面を有し、前記波長変換層の前記光入射面に対
向して設けられ、前記支持部材に接合部材を介して接合される透光性部材と、を有する冷
却手段と、を備え、
前記波長変換層の前記光入射面と前記透光性部材との間には空気層が設けられ、
前記空気層は前記接合部材の厚さよりも薄い、波長変換素子。 - 前記支持部材は、前記透光性部材に対向するとともに前記透光性部材に接合されない非
接合部を有し、前記非接合部に前記波長変換層が配置されている、
請求項1に記載の波長変換素子。 - 前記支持部材は、前記透光性部材に接合される接合面を有し、
前記波長変換層の前記光入射面が、前記接合面よりも前記励起光の進行方向と反対方向
に突出することにより、前記接合面と前記光入射面との間に段部が形成されている、
請求項1または2に記載の波長変換素子。 - 前記透光性部材がサファイアを含むとともに、前記曲面は半球形状を呈している、
請求項1から3のいずれか一項に記載の波長変換素子。 - 前記接合部材には、前記空気層と外部空間とを連通させる通気口が設けられている、
請求項1から4のいずれか一項に記載の波長変換素子。 - 前記励起光を射出する励起光源と、
前記励起光が入射される請求項1から5のいずれか一項に記載の波長変換素子と、を備
える光源装置。 - 請求項6に記載の光源装置と、
前記光源装置から射出された光を画像情報に応じて変調して画像光を生成する光変調装
置と、
前記画像光を投射する投射光学系と、を備えるプロジェクター。
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