JP6735695B2 - ソフトカプセル剤 - Google Patents

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Description

本開示は、ソフトカプセル剤に関する。
ソフトカプセル剤は、主にゼラチン及び可塑剤を含むカプセル皮膜内に、例えば、機能性成分又は機能性素材を挟み込み、圧着成型したものであり、医薬品のみならず、食品の分野においても広く利用されている剤形の1つである。
しかしながら、ソフトカプセル剤では、崩壊遅延という問題が起こることが知られている。通常、ソフトカプセル剤を摂取すると、消化管内においてソフトカプセル剤が崩壊し、カプセル皮膜内の成分(所謂、カプセル内容物)がカプセル皮膜外に拡散し、消化吸収される。ところが、ソフトカプセル剤の崩壊遅延が生じると、消化管内においてカプセル内容物を速やかに消化吸収することができず、機能性成分等に期待される効果が得られない場合がある。そのため、崩壊遅延が抑制されたソフトカプセル剤の開発が検討されている。
例えば、特許文献1には、充填内容物が、レシチンと、クエン酸又はフィチン酸と、を含み、更に、生薬、不飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸残基を有する油脂で構成される油分及びキノコ類からなる群より選択される1種以上を含むカプセル剤が開示されている。
特許文献2には、(A)アントシアニン、プロアントシアニジン、プロシアニジン及びカテキンからなる群より選択される少なくとも1種のポリフェノール、並びに(B)大豆イソフラボン及び/又はその代謝産物を含む内容物が、ゼラチンを含むカプセル皮膜からなるカプセルに充填されているカプセル剤が開示されている。
特許第4913340号公報 特開2016−69335号公報
ソフトカプセル剤の崩壊遅延の原因としては、一般的には、カプセル皮膜に含まれるゼラチンとカプセル内容物との相互作用、或いは、ゼラチン分子の架橋による経時でのカプセル皮膜の硬化が考えられる。
しかしながら、本発明者らの検討により、ソフトカプセル剤、特に、カプセル内容物として機能性成分又は機能性素材を高濃度で配合したソフトカプセル剤では、経時的なカプセル皮膜の硬化のみならず、カプセル内容物の高粘度化によっても、崩壊遅延が生じ得ることが判明した。
この点に関し、特許文献1及び特許文献2に記載されたカプセル剤は、カプセル剤の崩壊遅延の原因として、カプセル皮膜の硬化のみに着目しており、カプセル内容物の高粘度化に起因するカプセル剤の崩壊遅延については触れていない。
本発明の一実施形態は、内容物の高粘度化に起因する崩壊遅延が抑制されたソフトカプセル剤を提供することを課題とする。
上記課題を解決するための具体的な手段には、以下の実施態様が含まれる。
<1> 内容物の全質量に対して5質量%〜25質量%の含有率であるアントシアニン、構成脂肪酸の平均炭素数が6〜12である中鎖脂肪酸トリグリセライド、及びレシチンを含む内容物と、カプセル皮膜と、を有するソフトカプセル剤。
<2> 40℃における内容物の粘度が、20Pa・s以下である<1>に記載のソフトカプセル剤。
<3> 内容物が、ショ糖脂肪酸エステルを更に含む<1>又は<2>に記載のソフトカプセル剤。
<4> 内容物が、ビタミンCを更に含む<1>〜<3>のいずれか1つに記載のソフトカプセル剤。
本発明の一実施形態によれば、内容物の高粘度化に起因する崩壊遅延が抑制されたソフトカプセル剤が提供される。
以下、本発明を適用したソフトカプセル剤の実施形態の一例について説明する。但し、本発明は、以下の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の目的の範囲内において、適宜、変更を加えて実施することができる。
本明細書において、ソフトカプセル剤の「崩壊」とは、カプセル皮膜が壊れて、カプセル皮膜内の内容物がカプセル皮膜の外部に存在する液状媒体(消化液、水等)に拡散することを意味する。
本明細書において「〜」を用いて示された数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を意味する。
本明細書中に段階的に記載されている数値範囲において、一つの数値範囲で記載された上限値又は下限値は、他の段階的な記載の数値範囲の上限値又は下限値に置き換えてもよい。また、本明細書中に記載されている数値範囲において、その数値範囲の上限値又は下限値は、実施例に示されている値に置き換えてもよい。
本明細書において、内容物、カプセル皮膜、又はソフトカプセル剤中の各成分の量は、各成分に該当する物質が、内容物、カプセル皮膜、又はソフトカプセル剤中に複数存在する場合には、特に断らない限り、内容物、カプセル皮膜、又はソフトカプセル剤中に存在する複数の物質の合計量を意味する。
本明細書において、「工程」との語は、独立した工程だけではなく、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の所期の目的が達成されれば、本用語に含まれる。
[ソフトカプセル剤]
本開示のソフトカプセル剤は、内容物の全質量に対して5質量%〜25質量%の含有率であるアントシアニン、脂肪酸の炭素数が6〜12である中鎖脂肪酸トリグリセライド、及びレシチンを含む内容物と、カプセル皮膜と、を有するソフトカプセル剤である。
ソフトカプセル剤の崩壊遅延の原因としては、一般的には、カプセル皮膜に含まれるゼラチンとカプセル内容物(以下、単に「内容物」という。)との相互作用、或いは、ゼラチン分子の架橋による経時でのカプセル皮膜の硬化が考えられる。
しかしながら、本発明者らの検討により、ソフトカプセル剤、特に、内容物として機能性成分又は機能性素材を高濃度で配合したソフトカプセル剤では、内容物の粘度が高まることによっても、崩壊遅延が生じ得ることが判明した。カプセル皮膜内の内容物の粘度が高まると、カプセル皮膜が壊れても、内容物がカプセル皮膜の外部に存在する、消化液、水等の液状媒体に拡散し難くなるため、ソフトカプセル剤の崩壊遅延が生じ得るのではないかと推測される。
このような内容物の高粘度化に起因するソフトカプセル剤の崩壊遅延に対し、本開示のソフトカプセル剤では、内容物に含まれる成分として、脂肪酸の炭素数が6〜12である中鎖脂肪酸トリグリセライドと、レシチンと、を選択することにより、アントシアニンを内容物の全質量に対して5質量%〜25質量%の含有率で含みながらも、内容物の粘度がソフトカプセルの内容物として適したもの、即ち、カプセル皮膜が壊れた後、カプセル皮膜内の内容物がカプセル皮膜の外部に存在する液状媒体(消化液、水等)に速やかに拡散される程度の粘度となり、かつ、その粘度が良好に保持されるため、崩壊遅延が抑制されると考えられる。
なお、上記の推測は、本発明の一実施形態の効果を限定的に解釈するものではなく、一例として説明するものである。
以下、本開示のソフトカプセル剤が有する内容物及びカプセル皮膜の各成分について、詳細に説明する。
<内容物>
本開示のソフトカプセル剤における内容物(以下、単に「内容物」ともいう。)は、内容物の全質量に対して5質量%〜25質量%の含有率であるアントシアニン、構成脂肪酸の平均炭素数が6〜12である中鎖脂肪酸トリグリセライド、及びレシチンを含む。
<<アントシアニン>>
内容物は、アントシアニンを5質量%〜25質量%の含有率で含む。
アントシアニンは、植物界において広く存在する色素成分であり、抗酸化作用を有することが知られている。アントシアニンは、アントシアニジンをアグリコンとする配糖体として構成され、アグリコンであるアントシアニジン部位のB環のヒドロキシ基の数によって、ペラルゴジニン、シアニジン、及びデルフィニジンの3系統に分類される。
アントシアニンとしては、特に制限はなく、植物等の天然物に由来するアントシアニンの他、常法に従って得られるアントシアニンの合成品を使用することもできるが、品質及び生産性の観点からは、天然物に由来するアントシアニンが好ましく、天然物の中でも植物に由来するアントシアニンが特に好ましい。
アントシアニンは、例えば、ビルベリー、ブルーベリー、クランベリー、ブラックベリー、ラズベリー、カシス、アサイー、ハスカップ、プルーン、赤キャベツ、シソ、ナス等の植物に含まれており、これらの植物から抽出することができる。
これらの中でも、アントシアニンとしては、例えば、良質なアントシアニンを多く含むとの観点から、ビルベリー、ブルーベリー、クランベリー、ブラックベリー、ラズベリー、及びカシスからなる群より選ばれる少なくとも1種の植物(特に果実)から抽出されるアントシアニンが好ましく、ビルベリーから抽出されるアントシアニン(即ち、ビルベリーに由来するアントシアニン)が特に好ましい。
アントシアニンの抽出方法は、特に制限されず、公知の方法を採用することができる。
内容物は、アントシアニンを、アントシアニンを含む抽出物として含んでいてもよい。
アントシアニンを含む抽出物としては、市販品を用いることができる。
アントシアニンを含む抽出物の市販品の例としては、(株)オムニカの「MyrtArgos(登録商標)」(ビルベリーエキス粉末、アントシアニン含有率:37.0質量%)、インデナジャパン(株)の「MIRTOSELECT(登録商標)」(ビルベリーエキス、アントシアニン含有率:36質量%)、(株)常磐植物化学研究所の「BILBERON(登録商標)」(ビルベリー抽出物、アントシアニン含有率:36質量%)、BGG JAPAN(株)の「MyrtiPro」(ビルベリーエキスパウダー、アントシアニン含有率:36.0質量%)等が挙げられる。
内容物は、アントシアニンを1種のみ含んでいてもよく、2種以上含んでいてもよい。
内容物中におけるアントシアニンの含有率は、内容物の全質量に対して、5質量%〜25質量%であり、好ましくは10質量%〜25質量%であり、より好ましくは10質量%〜20質量%である。
なお、本開示でいう「内容物中におけるアントシアニンの含有率」とは、内容物中におけるアントシアニンの固形分の質量基準の含有率を意味する。
内容物中におけるアントシアニンの含有率が、内容物の全質量に対して5質量%以上であると、アントシアニンの摂取により期待される所望の効果を得るための1回当たりの摂取粒量を適切な範囲内に設定することができる。
内容物中におけるアントシアニンの含有率が、内容物の全質量に対して25質量%以下であると、内容物に含まれる他の成分とアントシアニンとが良好に混和し得る。
<<中鎖脂肪酸トリグリセライド>>
内容物は、構成脂肪酸の平均炭素数が6〜12である中鎖脂肪酸トリグリセライド(以下、単に「中鎖脂肪酸トリグリセライド」ともいう。)を含む。
内容物において、中鎖脂肪酸トリグリセライドは、分散媒として機能する。
本開示のソフトカプセル剤において、中鎖脂肪酸トリグリセライドは、内容物の高粘度化に起因するソフトカプセル剤の崩壊遅延の抑制に寄与する。
詳細には、本開示のソフトカプセル剤では、内容物が、中鎖脂肪酸トリグリセライドと、後述のレシチンと、を含むことにより、アントシアニンを内容物の全質量に対して5質量%〜25質量%の含有率で含みながらも、内容物の粘度がソフトカプセルの内容物として適したもの、即ち、カプセル皮膜が壊れた後、カプセル皮膜内の内容物がカプセル皮膜の外部に存在する液状媒体(消化液、水等)に速やかに拡散される程度の粘度となり、かつ、その粘度が良好に保持されるため、ソフトカプセル剤の崩壊遅延が抑制されると考えられる。
また、中鎖脂肪酸トリグリセライドによれば、内容物に含まれる各成分(アントシアニン、レシチン等)を安定に配合することができる。
中鎖脂肪酸トリグリセライドにおける構成脂肪酸の平均炭素数は、構成脂肪酸の炭素数〔例えば、カプロン酸(ヘキサン酸)であれば6、カプリル酸(オクタン酸)であれば8、カプリン酸(デカン酸)であれば10、ラウリン酸(ドデカン酸)であれば12〕を構成脂肪酸の組成比によって加重平均したものである。
構成脂肪酸は、飽和脂肪酸であってもよく、不飽和脂肪酸であってもよい。
中鎖脂肪酸トリグリセライドの好ましい態様としては、炭素数6〜12の飽和脂肪酸のトリグリセライドである。
中鎖脂肪酸トリグリセライドは、天然物由来であってもよく、合成脂肪酸のトリグリセライドであってもよい。
中鎖脂肪酸トリグリセライドとしては、市販品を用いることができる。
中鎖脂肪酸トリグリセライドの市販品の例としては、花王(株)の「ココナード(登録商標)RK」(トリカプリル酸グリセリル)、「ココナード(登録商標)MT」(トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル)、「MT−N」(トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル)、「ココナード(登録商標)ML」(トリ(カプリル酸/カプリン酸/ラウリン酸)グリセリル)等が挙げられる。
これらの中でも、中鎖脂肪酸トリグリセライドの市販品としては、「ココナード(登録商標)MT」(トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリル)が好適に用いられる。
内容物は、中鎖脂肪酸トリグリセライドを1種のみ含んでいてもよく、2種以上含んでいてもよい。
内容物中における中鎖脂肪酸トリグリセライドの含有率は、例えば、内容物に含まれる他の成分とアントシアニンとがより良好に混和し得るとの観点から、内容物の全質量に対して、25質量%以上であることが好ましい。
内容物中における中鎖脂肪酸トリグリセライドの含有率は、例えば、アントシアニンの摂取により期待される所望の効果を得るための1回当たりの摂取粒量をより適切な範囲内に設定することができるとの観点から、内容物の全質量に対して、80質量%以下であることが好ましく、60質量%以下であることがより好ましく、40質量%以下であることが更に好ましい。
<<レシチン>>
内容物は、レシチンを含む。
本開示のソフトカプセル剤において、レシチンは、内容物の高粘度化に起因するソフトカプセル剤の崩壊遅延の抑制に寄与する。
既述のとおり、本開示のソフトカプセル剤では、内容物が、レシチンと、既述の中鎖脂肪酸トリグリセライドと、を含むことにより、アントシアニンを内容物の全質量に対して5質量%〜25質量%の含有率で含みながらも、内容物の粘度がソフトカプセルの内容物として適したもの、即ち、カプセル皮膜が壊れた後、カプセル皮膜内の内容物がカプセル皮膜の外部に存在する液状媒体(消化液、水等)に速やかに拡散される程度の粘度となり、かつ、その粘度が良好に保持されるため、ソフトカプセル剤の崩壊遅延が抑制されると考えられる。
レシチンは、化学的にはフォスファチジルコリン(PC)を意味するが、工業的には、各種リン脂質を主成分とする脂質混合物の名称として使用されており、本開示では、後者の意味で使用している。
レシチンに含まれる代表的なリン脂質としては、フォスファチジルコリン、フォスファチジルエタノールアミン、フォスファチジルイノシトール、フォスファチジン酸、フォスファチジルグリセリン等が挙げられる。
レシチンとしては、これらのリン脂質を主成分とする脂質混合物であるレシチンのいずれも用いることができる。
レシチンはグリセロリン脂質の一種で、自然界の動植物の全ての細胞中に存在しており、生体膜の主要構成成分である。したがって、あらゆる動植物からレシチンを取り出すことは可能であるが、工業的には大豆又は卵黄を原料として得られたレシチンが一般的である。以下、大豆由来のレシチンを「大豆レシチン」、卵黄由来のレシチンを「卵黄レシチン」ともいう。
レシチンとしては、大豆レシチン、卵黄レシチンをはじめ、いずれの動植物由来レシチンも選択することができるが、植物(例えば、大豆、卵黄、及びアブラナ)由来のレシチンが好ましく、主にコストの観点から、大豆レシチンがより好ましい。
大豆レシチンは、大豆油精製工程で副生する油滓を乾燥し、精製することにより製造される。通常、リン脂質の含有率が70質量%以下のペースト状レシチンは、大豆粗油を30質量%程度含むレシチンではあるが、安価なため、食品分野ではレシチンとして、ペースト状レシチンが汎用されている。
なお、近年、リン脂質自体の生理活性、より高度な乳化剤へのニーズ等から、レシチンに対して高度精製、分別、改質等の技術が加えられ、機能の異なる種々のレシチン、例えば、高度精製レシチン、分別レシチン、及び改質レシチンが作られている。
高度精製レシチンは、ペースト状レシチンから、アセトン等の溶媒を用いて脱油し、粉末化したレシチンである。一般的には、ペースト状レシチンを精製して得られた、レシチン含有率が90質量%以上であるレシチンを高度精製レシチンと称する。
分別レシチンは、高度精製レシチンから、各種溶媒への溶解度差を利用したり、蒸留等の操作により特定のリン脂質の含有量を高めたりしたレシチンである。一般的には、PC含有率を高めたレシチンを指し、分別レシチンとして市販されている。
改質レシチンは、水素添加レシチンと酵素分解レシチンとに大別される。水素添加レシチンは、レシチン構造中の脂肪酸ポリエン酸を酸化安定性及び光安定性の向上のために、水素添加処理を行って飽和脂肪酸に変換したレシチンである。酵素分解レシチンは、通常グリセリンに結合している2位の脂肪酸のエステル結合を酵素によって選択的に分解したレシチンであり、I型と称することがある。酵素分解レシチンは、通常のレシチンと区別するために、リゾレシチンと称される。また、I型とは異なる酵素分解レシチンとして、リン酸と塩基との間のエステル結合を分解したレシチンもあり、II型と称することがある。酵素による分解処理を行うことで、リン脂質から塩基が除かれ、フォスファチジン酸(PA)の形になる。
本開示のソフトカプセル剤では、内容物に含まれるレシチンとして、高度精製レシチン、分別レシチン、又は改質レシチンのいずれも選択することができるが、改質レシチンの1種である酵素分解レシチン(即ち、リゾレシチン)は、内容物中における各成分の分散性をより向上し得るものの、内容物の粘度を向上させる傾向があるため、ソフトカプセル剤の崩壊遅延をより抑制する観点からは、リゾレシチン以外のレシチンが好ましい。
レシチンとしては、市販品を用いることができる。
レシチンの市販品の例としては、(株)J−オイルミルズのJレシチンCL(商品名、大豆レシチン)、辻製油(株)のSLP−ペースト(商品名、大豆レシチンペースト品)等が挙げられる。
内容物は、レシチンを1種のみ含んでいてもよく、2種以上含んでいてもよい。
内容物中におけるレシチンの含有率は、内容物の全質量に対して、1質量%〜10質量%であることが好ましく、1質量%〜8質量%であることがより好ましく、1質量%〜5質量%であることが更に好ましい。
内容物中におけるレシチンの含有率が、内容物の全質量に対して1質量%以上であると、レシチンを含むことによるソフトカプセル剤の崩壊遅延の抑制効果がより効果的に奏される。
内容物中におけるレシチンの含有率が、内容物の全質量に対して10質量%以下であると、内容物中における各成分の分散性の低下、ひいては、成分の分離をより抑制することができる。
内容物中における中鎖脂肪酸トリグリセライドの含有量に対するレシチンの含有量の割合(レシチンの含有量/中鎖脂肪酸トリグリセライドの含有量)は、質量基準で、1質量%〜15質量%であることが好ましく、5質量%〜15質量%であることがより好ましく、5質量%〜10質量%であることが更に好ましい。
内容物中における中鎖脂肪酸トリグリセライドの含有量に対するレシチンの含有量の割合が、質量基準で、上記範囲内であると、内容物の高粘度化に起因するソフトカプセル剤の崩壊遅延をより抑制することができる。
<<ショ糖脂肪酸エステル>>
内容物は、ショ糖脂肪酸エステルを更に含むことが好ましい。
本開示のソフトカプセル剤において、ショ糖脂肪酸エステルは、内容物の高粘度化及びカプセル皮膜の硬化に起因するソフトカプセル剤の崩壊遅延の抑制に寄与する。
また、内容物がショ糖脂肪酸エステルを更に含むと、内容物中における各成分の分散性が良好となり、内容物の高粘度化が抑制されるだけでなく、内容物に含まれる成分の液状媒体(消化液、水等)への分散性もより良好となり得るため、生体内でのアントシアニンの吸収性の向上がより期待できる。
ショ糖脂肪酸エステルとしては、経口摂取が可能なものであれば、特に制限はない。
ショ糖脂肪酸エステルにおける構成脂肪酸の炭素数は、例えば、両親媒性を示すとの観点から、8以上であることが好ましく、8〜18であることがより好ましく、10〜18であることが更に好ましい。
構成脂肪酸は、飽和脂肪酸であってもよく、不飽和脂肪酸であってもよい。
ショ糖脂肪酸エステルとしては、例えば、内容物に含まれる成分の水への分散性を良好にする観点から、HLB値が10以上のショ糖脂肪酸エステルが好ましく、HLB値が12以上のショ糖脂肪酸エステルがより好ましく、HLB値が14以上のショ糖脂肪酸エステルが更に好ましい。
ショ糖脂肪酸エステルのHLB値の上限は、例えば、汎用性の観点から、16以下であることが好ましい。
本開示において「HLB(Hydrophile-Lipophile Balance)値」は、成分として市販品を使用し、かつ、市販品のカタログ等の文献において、その市販品のHLB値が明確に示されている場合には、カタログ等の文献に示された値を採用する。
使用する成分が市販品ではない場合、或いは、市販であってもHLB値がカタログ等の文献に明確に示されていない場合には、本開示におけるHLB値としては、Griffinの算出式によって求められる値を採用する。Griffinの算出式では、S(エステルのケン化価)の値と、N(エステルを構成する脂肪酸の中和価)の値とを用いて、下記式に従ってHLB値が計算される。HLB値は20に近いほど親水的であることを意味し、0に近いほど親油的であることを意味する。
HLB値=20(1−S/N)
ショ糖脂肪酸エステルの具体例としては、ショ糖ラウリン酸エステル、ショ糖ミリスチン酸エステル、ショ糖パルミチン酸エステル、ショ糖ステアリン酸エステル、ショ糖オレイン酸エステル等が挙げられる。
これらの中でも、ショ糖脂肪酸エステルとしては、例えば、内容物の混和性の観点から、ショ糖ステアリン酸エステルが好ましい。
ショ糖脂肪酸エステルとしては、市販品を用いることができる。
ショ糖脂肪酸エステルの市販品の例としては、三菱化学フーズ(株)のリョートー(登録商標)シュガーエステル S1170〔商品名、ショ糖ステアリン酸エステル、HLB値:約11(カタログ値)〕、リョートー(登録商標)シュガーエステル S1570〔商品名、ショ糖ステアリン酸エステル、HLB値:約15(カタログ値)〕、リョートー(登録商標)シュガーエステル S1670〔商品名、ショ糖ステアリン酸エステル、HLB値:約16(カタログ値)〕、リョートー(登録商標)シュガーエステル P1570〔商品名、ショ糖パルミチン酸エステル、HLB値:約15(カタログ値)〕、リョートー(登録商標)シュガーエステル P1670〔商品名、ショ糖パルミチン酸エステル、HLB値:約16(カタログ値)〕、リョートー(登録商標)シュガーエステル L1695〔商品名、ショ糖ラウリン酸エステル、HLB値:約16(カタログ値)〕等が挙げられる。
内容物がショ糖脂肪酸エステルを更に含む場合、内容物は、ショ糖脂肪酸エステルを1種のみ含んでいてもよく、2種以上含んでいてもよい。
内容物がショ糖脂肪酸エステルを更に含む場合、内容物中におけるショ糖脂肪酸エステルの含有率は、内容物の全質量に対して、1質量%〜10質量%であることが好ましく、1質量%〜8質量%であることがより好ましく、1質量%〜5質量%であることが更に好ましい。
内容物中におけるショ糖脂肪酸エステルの含有率が、内容物の全質量に対して1質量%以上であると、ショ糖脂肪酸エステルを更に含むことによるソフトカプセル剤の崩壊遅延の抑制効果がより効果的に奏される。また、内容物に含まれる成分の液状媒体(消化液、水等)への分散性がより良好となり得るため、生体内でのアントシアニンの吸収性の向上がより期待できる。
内容物中におけるショ糖脂肪酸エステルの含有率が、内容物の全質量に対して10質量%以下であると、内容物の粘度を適切な範囲に調整しやすい。
<<ビタミンC>>
内容物は、ビタミンC(所謂、L−アスコルビン酸)を更に含むことが好ましい。
本開示のソフトカプセル剤において、ビタミンCは、内容物に含まれる成分とカプセル皮膜に含まれる成分との相互作用によって生じ得るカプセル皮膜の硬化に起因するソフトカプセル剤の崩壊遅延の抑制に寄与する。
例えば、カプセル皮膜がゼラチンを含む場合、ゼラチンが有するアミノ基と、アントシアニンが有するヒドロキシ基とが縮合反応し、カプセル皮膜が硬化することがある。また、内容物がアントシアニンを含む抽出物としてアントシアニンを含む場合、アントシアニンを含む抽出物に含まれることがある糖類が有するカルボニル基又はヒドロキシ基(特に、カルボニル基)と、ゼラチンが有するアミノ基とが縮合反応し、カプセル皮膜が硬化することがある。
ビタミンCによれば、内容物に含まれる成分とカプセル皮膜に含まれる成分との縮合反応によるカプセル皮膜の硬化を抑制することができる。
内容物がビタミンCを更に含む場合、内容物中におけるビタミンCの含有率は、内容物の全質量に対して、1質量%〜20質量%であることが好ましく、1質量%〜15質量%であることがより好ましく、1質量%〜10質量%であることが更に好ましい。
内容物中におけるビタミンCの含有率が、内容物の全質量に対して1質量%以上であると、ビタミンCを更に含むことによるソフトカプセル剤の崩壊遅延の抑制効果がより効果的に奏される。
内容物中におけるビタミンCの含有率が、内容物の全質量に対して20質量%以下であると、内容物に含まれる成分をより安定に保つことができる。
<<他の成分>>
内容物は、必須成分であるアントシアニン、中鎖脂肪酸トリグリセライド、及びレシチン、並びに任意成分であるショ糖脂肪酸エステル及びビタミンC以外の他の成分を、本発明の一実施形態の効果を損なわない範囲内で、必要に応じて含んでいてもよい。
他の成分としては、一般的に食品に使用することが認められている成分が挙げられる。
このような成分としては、乳化剤(既述のレシチン及びショ糖脂肪酸エステルを除く。)、消泡剤、酸化防止剤、安定剤、甘味料、酸味料、保存料、着色料、香料等が挙げられる。
また、他の成分としては、摂取によって健康に有益な効果(健康維持、健康増進、生活習慣病の予防又は改善等の効果)をもたらすことが期待される機能性成分が挙げられる。
このような機能性成分としては、各種ビタミン(既述のビタミンCを除く)、ミネラル、クロセチン、コラーゲン(加水分解コラーゲン、水溶性コラーゲン等)、オルニチン、レスベラトロール、クロロゲン酸、カフェ酸、ユビキノン(コエンザイムQ10等)、フラボノイド(フラバノン、フラボン、フラボノール、イソフラボン、カテキン等)、カロテノイド(アスタキサンチン、ルテイン等)、リグナン(セサミン、セサモリン等)、クルクミンなどが挙げられる。機能性成分は、植物由来の成分であってもよく、動物由来の成分であってもよく、酵母による発酵生産物であってもよく、食用に適した化学合成品であってもよい。
〜乳化剤〜
内容物は、既述のレシチン及び既述のショ糖脂肪酸エステル以外の乳化剤(以下、「他の乳化剤」ともいう。)を更に含んでいてもよい。
内容物は、他の乳化剤を含むことにより、中鎖脂肪酸トリグリセライドを含む分散媒中に、例えば、ショ糖脂肪酸エステル等の分散質をより安定に含むことができる。
他の乳化剤としては、特に制限はなく、例えば、ノニオン性界面活性剤(既述のショ糖脂肪酸エステルを除く。)が好ましい。
ノニオン性界面活性剤としては、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン縮合リシノール酸エステル等が挙げられる。
ノニオン性界面活性剤としては、例えば、内容物の混和性の観点から、HLB値が1〜15のグリセリン脂肪酸エステルが好ましく、HLB値が1〜10のグリセリン脂肪酸エステルがより好ましく、HLB値が2〜8のグリセリン脂肪酸エステルが更に好ましい。
グリセリン脂肪酸エステルとしては、平均重合度が1〜10のポリグリセリンと、炭素数8〜18の脂肪酸、例えば、カプリル酸(オクタン酸)、カプリン酸(デカン酸)、ラウリン酸(ドデカン酸)、ミリスチン酸(テトラデカン酸)、パルミチン酸(ヘキサデカン酸)、ステアリン酸(オクタデカン酸)、オレイン酸(cis-9-オクタデセン酸)、又はリノール酸(cis,cis-9,12-オクタデカジエン酸)とのエステルであることが好ましい。
グリセリン脂肪酸エステルとしては、市販品を用いることができる。
グリセリン脂肪酸エステルの市販品の例としては、花王(株)のエキセル(登録商標) S−95〔商品名、モノステアリン酸グリセリル、HLB値:3.8(カタログ値)〕、理研ビタミン(株)のエマックス(登録商標) BW−36〔商品名、HLB値:3〜5(カタログ値)〕、阪本薬品工業(株)のSYグリスター(登録商標) MS−3S〔商品名、テトラグリセリンモノステアリン酸エステル、HLB値:8.4(カタログ値)〕、SYグリスター(登録商標) MO−3S〔商品名、テトラグリセリンモノオレイン酸エステル、HLB値:8.8(カタログ値)〕、SYグリスター(登録商標) PO−5S〔商品名、ヘキサグリセリンペンタオレイン酸エステル、HLB値:4.7(カタログ値)〕等が挙げられる。
内容物が他の乳化剤を含む場合、内容物は、他の乳化剤を1種のみ含んでいてもよく、2種以上含んでいてもよい。
内容物が他の乳化剤を含む場合、内容物中における他の乳化剤の含有量は、例えば、既述の中鎖脂肪酸トリグリセライド100質量部に対して、好ましくは1質量部〜1000質量部であり、より好ましくは1質量部〜100質量部であり、更に好ましくは1質量部〜50質量部であり、特に好ましくは1質量部〜10質量部である。
特に、内容物が他の乳化剤としてグリセリン脂肪酸エステルを含む場合、内容物中におけるグリセリン脂肪酸エステルの含有率は、内容物の全質量に対して、1質量%〜10質量%であることが好ましく、1質量%〜8質量%であることがより好ましく、1質量%〜5質量%であることが更に好ましい。
内容物中におけるグリセリン脂肪酸エステルの含有率が、内容物の全質量に対して1質量%以上であると、グリセリン脂肪酸エステルを更に含むことによるソフトカプセル剤の崩壊遅延の抑制効果がより効果的に奏される。また、内容物に含まれる成分の液状媒体(消化液、水等)への分散性がより良好となり得るため、生体内でのアントシアニンの吸収性の向上がより期待できる。
内容物中におけるグリセリン脂肪酸エステルの含有率が、内容物の全質量に対して10質量%以下であると、内容物の粘度を適切な範囲に調整しやすい。
<内容物の物性>
40℃における内容物の粘度は、20Pa・s以下であることが好ましい。
40℃における内容物の粘度が20Pa・s以下であると、内容物の高粘度に起因するソフトカプセル剤の崩壊遅延がより抑制される。また、カプセル皮膜に内容物を充填する際の操作性により優れる。
また、40℃における内容物の粘度は、5Pa・s以上であることが好ましく、10Pa・s以上であることがより好ましい。
40℃における内容物の粘度が5Pa・s以上であると、内容物中における各成分の分散性の低下、ひいては、成分の分離をより抑制することができる。
40℃における内容物の粘度は、B型粘度計を用いて測定される値である。
40℃における内容物の粘度は、例えば、東機産業(株)のB型粘度計(製品名:VISCOMETER TV−22、ローター:No.4)を用い、回転数6rpm(round per minute;以下同じ。)の条件にて測定することができる。
<カプセル皮膜>
本開示のソフトカプセル剤におけるカプセル皮膜は、一般にソフトカプセル用皮膜の原料として用いられる成分を含むものであれば、特に制限はない。
カプセル皮膜の成分としては、ゼラチン、カラギーナン、多価アルコール、水等が挙げられる。カプセル皮膜の好ましい態様としては、ゼラチン及び多価アルコールを含む態様である。
<<ゼラチン>>
ゼラチンとしては、一般にソフトカプセル剤用皮膜に用いられるゼラチンであれば、特に制限なく用いることができる。
カプセル皮膜中におけるゼラチンの含有率は、特に制限されず、例えば、カプセル皮膜の全質量に対して、60質量%〜90質量%であることが好ましい。
ゼラチンとしては、市販品を用いることができる。
ゼラチンの市販品の例としては、新田ゼラチン(株)のゼラチン GSCSKN2(商品名、牛由来のゼラチン)等が挙げられる。
<<多価アルコール>>
多価アルコールとしては、一般にソフトカプセル剤用皮膜に用いられる多価アルコールであれば、特に制限なく用いることができる。
多価アルコールの具体例としては、グリセリン、ソルビトール、マンニトール、マルチトール等が挙げられる。
これらの中でも、多価アルコールとしては、カプセル剤としての安定性を付与する観点から、グリセリンが好ましい。
カプセル皮膜中における多価アルコールの含有率は、特に制限されず、例えば、ゼラチン100質量部に対して、10質量部〜70質量部であることが好ましい。
カプセル皮膜中における多価アルコールの含有率が、ゼラチン100質量部に対して10質量部以上であると、カプセル皮膜の形成性が良好となる。
カプセル皮膜中における多価アルコールの含有率が、ゼラチン100質量部に対して70質量部以下であると、カプセルの強度を維持してカプセルの変形を抑制することができる。
<<水>>
カプセル皮膜は、水を含んでいてもよい。
水としては、通常の食品用として適切な異物処理が施された飲用可能な水であれば、特に制限はない。
カプセル皮膜が水を含む場合、カプセル皮膜中における水の含有率は、例えば、カプセル皮膜の全質量に対して、5質量%〜10質量%とすることができる。
カプセル皮膜中における水の含有率は、カールフィッシャー法により測定される値である。
<<他の成分>>
カプセル皮膜は、本発明の一実施形態の効果を損なわない範囲内で、必要に応じて他の成分を含んでもよい。
他の成分としては、色素類、付着防止剤(加工澱粉、二酸化ケイ素等)などが挙げられる。
[ソフトカプセル剤の製造方法]
本開示のソフトカプセル剤の製造方法としては、特に制限はなく、公知の方法を採用することができる。
本開示のソフトカプセル剤の好ましい製造方法の一例について、詳細に説明する。
本開示のソフトカプセル剤は、5質量%〜25質量%のアントシアニンと、中鎖脂肪酸トリグリセライドと、レシチンとを含む組成物(即ち、内容物)、及び、カプセル皮膜用組成物を調製する工程(A)と、カプセル皮膜用組成物に、内容物を封入して、ソフトカプセル前駆体を得る工程(B)と、得られたソフトカプセル前駆体を乾燥させる工程(C)と、を含む方法により、製造することができる。
工程(B)にて得られるソフトカプセル前駆体は、本開示のソフトカプセル剤を形成し得る製造中間体であり、工程(C)において乾燥されることにより、最終品である本開示のソフトカプセル剤が得られる。
<工程(A)>
工程(A)では、5質量%〜25質量%のアントシアニンと、中鎖脂肪酸トリグリセライドと、レシチンとを含む組成物(即ち、内容物)、及び、カプセル皮膜用組成物を調製する。
(内容物の調製)
内容物に含まれる必須成分及び任意成分の種類、好適な態様等については、既述のソフトカプセル剤の内容物に関する事項が同様に適用される。
内容物は、内容物に含まれる必須成分及び任意成分を混合することにより調製することができる。例えば、必須成分である、アントシアニン、中鎖脂肪酸トリグリセライド、及びレシチンを混合する方法は、特に制限されず、例えば、全ての成分を一度に混合してもよいし、中鎖脂肪酸トリグリセライドとレシチンとを混合した後、得られた混合液とアントシアニンとを混合してもよい。
アントシアニンを安定的に配合する観点からは、中鎖脂肪酸トリグリセライドとレシチンとを混合した後、得られた混合液を冷却し、冷却後の混合液とアントシアニンとを混合することが好ましい。
混合液の冷却温度は、特に制限されないが、アントシアニンの加熱による分解を抑制する観点から、40℃以下とすることが好ましい。
混合手段としては、特に制限はなく、一般的な混合器具又は混合装置を用いることができる。混合器具又は混合装置としては、撹拌機、ミキサー等が挙げられる。
混合の際の温度、時間等の条件は、特に制限されず、内容物に含まれる成分の種類により、適宜調整することができる。
調製した内容物は、次工程である工程(B)の前に、粉砕処理を施してもよい。
粉砕手段としては、特に制限はなく、例えば、食品原料の乾式粉砕に適した装置、具体的には、微粉砕機、グラインダー、クラッシャー、ミル等の装置を用いる手段が挙げられる。
(カプセル皮膜用組成物の調製)
カプセル皮膜用組成物に含まれる成分の種類、好適な態様等については、既述のソフトカプセル剤のカプセル皮膜に関する事項が同様に適用される。
カプセル皮膜用組成物は、カプセル皮膜用組成物に含まれる成分を混合することにより調製することができる。
混合手段としては、特に制限はなく、一般的な混合器具又は混合装置を用いることができる。混合器具又は混合装置としては、撹拌機、ミキサー等が挙げられる。
混合の際の温度、時間等の条件は、特に制限されず、内容物に含まれる成分の種類により、適宜調整することができる。
例えば、カプセル皮膜用組成物がゼラチンを含む場合、カプセル皮膜用組成物中におけるゼラチンの含有率は、カプセル皮膜用組成物の全質量に対して、60質量%〜90質量%であることが好ましく、60質量%〜70質量%であることがより好ましい。
例えば、カプセル皮膜用組成物が多価アルコールを含む場合、カプセル皮膜用組成物中における多価アルコールの含有率は、カプセル皮膜用組成物の全質量に対して、10質量%〜40質量%であることが好ましく、20質量%〜40質量%であることがより好ましい。
<工程(B)>
工程(B)では、カプセル皮膜用組成物に、内容物を封入して、ソフトカプセル前駆体を得る。
ソフトカプセル前駆体は、皮膜状の形態を有するカプセル皮膜用組成物に、5質量%〜25質量%のアントシアニンと、中鎖脂肪酸トリグリセライドと、レシチンとを含む組成物(即ち、内容物)を封入することにより得られる。
なお、本開示でいう「カプセル皮膜用組成物」には、皮膜状に成形された形態、及び、特定の形状に成形されていない形態の双方が包含される。
カプセル皮膜用組成物に、内容物を封入する方法としては、特に制限はなく、ロータリー式(例えば、ロータリーダイ式)、シームレス式、平板式等の公知の製造装置を用いる方法が挙げられる。ロータリー式の例であるロータリーダイ式自動ソフトカプセル製造機を用いた方法としては、例えば、特開2004−351007号公報の段落[0024]〜[0031]に記載の方法を、本工程においても同様に適用することができる。
例えば、カプセル皮膜用組成物に、内容物を封入する方法としては、シート状に成形した2枚のカプセル皮膜用組成物の間に、内容物を挟持させて積層体を形成し、形成した積層体を金型で両面から圧縮して打ち抜く平板法を、必要に応じて採用することもできる。
<工程(C)>
工程(C)では、得られたソフトカプセル前駆体を乾燥させる。
本工程を経ることにより、完成品であるソフトカプセル剤が得られる。
ソフトカプセル前駆体を乾燥させる方法としては、特に制限はなく、公知の乾燥装置を用いることができる。乾燥装置としては、例えば、タンブラー乾燥機(即ち、回転ドラム式乾燥機)が挙げられる。乾燥の際の温度、時間等の条件は、特に制限されず、内容物に含まれる成分及びカプセル皮膜に含まれる成分の種類により、適宜調整することができる。
乾燥機による乾燥後は、ソフトカプセル前駆体を更に乾燥させることが好ましい。
この場合、乾燥温度としては、20℃〜30℃程度が好ましく、湿度としては、10%RH〜50%RH程度が好ましく、乾燥時間としては、3日〜10日程度が好ましい。
<ソフトカプセル剤の形状>
本開示のソフトカプセル剤の形状としては、特に制限はない。
本開示のソフトカプセル剤は、楕円形(OVAL)、長方形(OBLONG)、球形(ROUND)等のいずれの形状を採用することもできる。これらの形状にするためには、当業界で周知の方法又は装置のいずれも適用することができる。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はその主旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
[ソフトカプセル剤の製造]
以下のようにして、実施例1〜実施例3及び比較例1〜比較例3のソフトカプセル剤を製造した。内容物の調製に使用した各成分の量は、表1に示す通りである。なお、表2には、実施例1〜実施例3のソフトカプセル剤の1粒あたりの組成を示す。
<実施例1>
中鎖脂肪酸トリグリセライド〔商品名:ココナード(登録商標) MT、トリ(カプリル酸・カプリン酸)グリセリン、花王(株)〕と、グリセリン脂肪酸エステル〔商品名:エキセル(登録商標) S−95、親油型モノステアリン酸グリセリル、HLB値:3.8(カタログ値)、花王(株)〕と、を70℃以上の加熱下で、十分に混合し、均一な混合物(以下、「第1の混合物」という。)を得た。なお、第1の混合物が均一であることは、目視にて確認した。
次いで、第1の混合物の温度を40℃以下に冷却した後、冷却後の第1の混合物に対して、レシチン〔商品名、大豆レシチン、レシチン含有率:100質量%、(株)J−オイルミルズ〕を加えて、十分に混合し、第2の混合物を得た。得られた第2の混合物に対して、マリーゴールド色素製材〔商品名:ルテイン Hi−Fil(登録商標)20、(株)オムニカ〕を加えて、十分に混合し、第3の混合物を得た。
次いで、得られた第3の混合物に対して、ビルベリーエキス粉末〔アントシアニジン(アグリコン換算)>25質量%、アントシアニン(配糖体)>37質量%〕を加えて、十分に混合し、第4の混合物を得た。
なお、上記の混合には、いずれも撹拌機を用いた。
次いで、得られた第4の混合物を、湿式ミルを用いて粉砕処理し、粉砕処理物を得た。得られた粉砕処理物の90%以上が、目開き210μm(約70メッシュ)のフィルタを通過することを確認した。
次いで、得られた粉砕処理物の全量を、室温(25℃)の減圧下にて、撹拌機を用いて、十分に混合し、得られた混合物をソフトカプセル剤の内容物とした。
ゼラチン〔商品名:ゼラチン GSCSKN2、牛由来のゼラチン、新田ゼラチン(株)〕100質量部に対して、グリセリン〔商品名:SUPEROL(登録商標) K、P&G社〕45質量部を含むゼラチンシートをダイロールに送りながら、シート接合部に、ソフトカプセル剤の内容物350mgを滴下し、楕円(OVAL)形状のソフトカプセル前駆体を作製した。
作製したソフトカプセル前駆体に対して、タンブラー乾燥及び静置乾燥を行い、ソフトカプセル剤とした。ソフトカプセル剤の重量を測定したところ、1粒あたり530±30mgであった。
得られたソフトカプセル剤には、傷、割れ等の欠陥は認められなかった。
<実施例2>
実施例1において、第3の混合物を得た後、得られた第3の混合物に対して、ビルベリーエキス粉末のみを加える代わりに、ビルベリーエキス粉末及びショ糖脂肪酸エステル〔商品名:リョートー(登録商標)シュガーエステル S1570〕を加えて、十分に混合し、第4の混合物を得たこと以外は、実施例1と同様の操作を行い、ソフトカプセル剤を得た。ソフトカプセル剤の重量を測定したところ、1粒あたり530±30mgであった。
得られたソフトカプセル剤には、傷、割れ等の欠陥は認められなかった。
<実施例3>
実施例1において、第3の混合物を得た後、得られた第3の混合物に対して、ビルベリーエキス粉末のみを加える代わりに、ビルベリーエキス粉末及びビタミンC〔商品名、ビタミンC粉末、(株)前忠〕を加えて、十分に混合し、第4の混合物を得たこと以外は、実施例1と同様の操作を行い、ソフトカプセル剤を得た。ソフトカプセル剤の重量を測定したところ、1粒あたり530±30mgであった。
得られたソフトカプセル剤には、傷、割れ等の欠陥は認められなかった。
<比較例1>
オリーブ油〔商品名:リファインド、DSP五協フード&ケミカル(株)〕と、ミツロウ〔商品名:食品添加物ビースワックス、三木化学工業(株)〕と、グリセリン脂肪酸エステル〔商品名:エキセル(登録商標) S−95〕と、を70℃以上の加熱下で、十分に混合し、均一な混合物(以下、「第1の混合物」という。)を得た。なお、第1の混合物が均一であることは、目視にて確認した。
次いで、第1の混合物の温度を40℃以下に冷却した。十分に冷却した後、冷却した第1の混合物に対して、マリーゴールド色素製材〔商品名:ルテイン Hi−Fil(登録商標)20〕を加えて、十分に混合し、第2の混合物を得た。
次いで、得られた第2の混合物に対して、ビルベリーエキス粉末を加えて、十分に混合し、第3の混合物を得た。
なお、上記の混合には、いずれも撹拌機を用いた。
次いで、得られた第3の混合物を、湿式ミルを用いて粉砕処理し、粉砕処理物を得た。得られた粉砕処理物の90%以上が、目開き210μm(約70メッシュ)のフィルタを通過することを確認した。
次いで、得られた粉砕処理物の全量を、室温(25℃)の減圧下にて、撹拌機を用いて、十分に混合し、得られた混合物をソフトカプセル剤の内容物とした。
ゼラチン〔商品名:ゼラチン GSCSKN2〕100質量部に対して、グリセリン〔商品名:SUPEROL(登録商標) K〕45質量部を含むゼラチンシートをダイロールに送りながら、シート接合部に、ソフトカプセル剤の内容物350mgを滴下し、楕円(OVAL)形状のソフトカプセル前駆体を作製した。
作製したソフトカプセル前駆体に対して、タンブラー乾燥及び静置乾燥を行い、ソフトカプセル剤とした。ソフトカプセル剤の重量を測定したところ、1粒あたり530±30mgであった。
得られたソフトカプセル剤には、傷、割れ等の欠陥は認められなかった。
<比較例2>
オリーブ油〔商品名:リファインド〕と、ミツロウ〔商品名:食品添加物ビースワックス〕と、グリセリン脂肪酸エステル〔商品名:エキセル(登録商標) S−95〕と、を70℃以上の加熱下で、十分に混合し、均一な混合物(以下、「第1の混合物」という。)を得た。なお、第1の混合物が均一であることは、目視にて確認した。
次いで、第1の混合物の温度を40℃以下に冷却した。十分に冷却した後、冷却した第1の混合物に対して、マリーゴールド色素製材〔商品名:ルテイン Hi−Fil(登録商標)20〕を加えて、十分に混合し、第2の混合物を得た。
次いで、得られた第2の混合物に対して、ビルベリーエキス粉末及びビタミンC〔商品名、ビタミンC粉末〕を加えて、十分に混合し、第3の混合物を得た。
なお、上記の混合には、いずれも撹拌機を用いた。
次いで、得られた第3の混合物を、湿式ミルを用いて粉砕処理し、粉砕処理物を得た。得られた粉砕処理物の90%以上が、目開き210μm(約70メッシュ)のフィルタを通過することを確認した。
次いで、得られた粉砕処理物の全量を、室温(25℃)の減圧下にて、撹拌機を用いて、十分に混合し、得られた混合物をソフトカプセル剤の内容物とした。
ゼラチン〔商品名:ゼラチン GSCSKN2〕100質量部に対して、グリセリン〔商品名:SUPEROL(登録商標) K〕45質量部を含むゼラチンシートをダイロールに送りながら、シート接合部に、ソフトカプセル剤の内容物350mgを滴下し、楕円(OVAL)形状のソフトカプセル前駆体を作製した。
作製したソフトカプセル前駆体に対して、タンブラー乾燥及び静置乾燥を行い、ソフトカプセル剤とした。ソフトカプセル剤の重量を測定したところ、1粒あたり530±30mgであった。
得られたソフトカプセル剤には、傷、割れ等の欠陥は認められなかった。
<比較例3>
サフラワー油〔商品名、食用油脂、日清オイリオ(株)〕と、ミツロウ〔商品名:食品添加物ビースワックス〕と、を70℃以上の加熱下で、十分に混合し、均一な混合物(以下、「第1の混合物」という。)を得た。なお、第1の混合物が均一であることは、目視にて確認した。
次いで、第1の混合物の温度を40℃以下に冷却し、冷却後の第1の混合物に対して、リゾレシチン〔商品名、SLP−ペーストリゾ、辻製油(株)〕を加えた後、得られた混合物(以下、「第2の混合物」という。)を40℃以下に冷却した。
次いで、冷却した第2の混合物に対して、ビルベリーエキス粉末を加えて、十分に混合し、第3の混合物を得た。
なお、上記の混合には、いずれも撹拌機を用いた。
次いで、得られた第3の混合物を、湿式ミルを用いて粉砕処理し、粉砕処理物を得た。得られた粉砕処理物の90%以上が、目開き210μm(約70メッシュ)のフィルタを通過することを確認した。
次いで、得られた粉砕処理物の全量を、室温(25℃)の減圧下にて、撹拌機を用いて、十分に混合し、得られた混合物をソフトカプセル剤の内容物とした。
ゼラチン〔商品名:ゼラチン GSCSKN2〕100質量部に対して、グリセリン〔商品名:SUPEROL(登録商標) K〕45質量部を含むゼラチンシートをダイロールに送りながら、シート接合部に、ソフトカプセル剤の内容物350mgを滴下し、楕円(OVAL)形状のソフトカプセル前駆体を作製した。
作製したソフトカプセル前駆体に対して、タンブラー乾燥及び静置乾燥を行い、ソフトカプセル剤とした。ソフトカプセル剤の重量を測定したところ、1粒あたり530±30mgであった。
得られたソフトカプセル剤には、傷、割れ等の欠陥は認められなかった。
[評価]
1.内容物の粘度測定
実施例1〜実施例3及び比較例1〜比較例3の各ソフトカプセル剤の製造に使用した内容物の粘度(単位:Pa・s)を測定した。
粘度は、測定装置としてB型粘度計〔製品名:VISCOMETER TV−22、ローター:No.4、東機産業(株)〕を用い、回転数6rpmの条件にて測定した。
結果を表1に示す。
2.ソフトカプセル剤の崩壊試験
実施例1〜実施例3及び比較例1〜比較例3のソフトカプセル剤を、雰囲気温度40℃、相対湿度75%の環境下にて保管した。そして、実施例1〜実施例3のソフトカプセル剤については、保管から1ヶ月経過後及び2ヶ月経過後に、比較例1〜比較例3のソフトカプセル剤については、保管から1ヶ月経過後に、崩壊試験を行った。
崩壊試験は、第十七改正日本薬局方の一般試験法に記載の「6.09崩壊試験法」に準拠して行った。なお、試験液としては、イオン交換水を使用した。また、崩壊試験器としては、宮本理研工業(株)の崩壊試験器D(製品名)を使用した。
ソフトカプセル剤が崩壊したと認められた時間を崩壊時間とし、保管から1ヶ月経過後のソフトカプセル剤の崩壊時間に基づき、以下の評価基準に従い、ソフトカプセル剤の崩壊性を評価した。
本崩壊試験において、崩壊時間が長いことは、内容物の高粘度化、或いは、内容物の高粘度化及びカプセル皮膜の硬化の両方に起因するソフトカプセル剤の崩壊遅延が生じていることを示す。
本崩壊試験では、商品性に鑑みて、保管から1ヶ月経過後のソフトカプセル剤の評価結果が「A」又は「B」であれば、問題ないレベルであると判断した。
結果を表1に示す。
−評価基準−
A:崩壊時間が20分未満である。
B:崩壊時間が20分以上30分未満である。
C:崩壊時間が30分以上90分未満である。
D:崩壊時間が90分以上である。
表1における各成分の欄に記載の数値は、その成分の配合量(単位:質量%)を示し、「−」は、その成分を配合していないことを示す。
表2における各成分の欄に記載の数値は、ソフトカプセル剤1粒あたりに含まれる各成分の量(単位:mg)を示し、「−」は、その成分を含んでいないことを示す。
表1に示すように、5質量%〜25質量%のアントシアニンと中鎖脂肪酸トリグリセライドとレシチンとを含む、実施例1〜実施例3のソフトカプセル剤の内容物は、中鎖脂肪酸トリグリセライド及びレシチンを含まない、比較例1〜比較例3のソフトカプセル剤の内容物と比較して、粘度が低かった。
また、実施例1〜実施例3のソフトカプセル剤は、比較例1〜比較例3のソフトカプセル剤と比較して、ソフトカプセル剤の崩壊遅延が抑制されていた。
実施例1のソフトカプセル剤と実施例2のソフトカプセル剤との対比によれば、5質量%〜25質量%のアントシアニン、中鎖脂肪酸トリグリセライド、及びレシチンに加えて、更にショ糖脂肪酸エステルを含むことで、ソフトカプセル剤の崩壊遅延がより抑制されることがわかる。
また、実施例1のソフトカプセル剤と実施例3のソフトカプセル剤との対比によれば、5質量%〜25質量%のアントシアニン、中鎖脂肪酸トリグリセライド、及びレシチンに加えて、更にビタミンCを含むことで、ソフトカプセル剤の崩壊遅延が顕著に抑制されることがわかる。さらに、実施例2のソフトカプセル剤と実施例3のソフトカプセル剤との対比によれば、ソフトカプセル剤の崩壊遅延効果は、ショ糖脂肪酸エステルよりもビタミンCの方がより優れることがわかる。

Claims (4)

  1. 内容物の全質量に対して5質量%〜25質量%の含有率であるアントシアニン、構成脂肪酸の平均炭素数が6〜12である中鎖脂肪酸トリグリセライド、及びレシチン(但し、リゾレシチンを除く。)を含む内容物と、カプセル皮膜と、を有するソフトカプセル剤であって、前記中鎖脂肪酸トリグリセライドの含有量に対する前記レシチンの含有量の割合が、質量基準で、1質量%〜15質量%であるソフトカプセル剤
  2. 40℃における内容物の粘度が、20Pa・s以下である請求項1に記載のソフトカプセル剤。
  3. 内容物が、ショ糖脂肪酸エステルを更に含む請求項1又は請求項2に記載のソフトカプセル剤。
  4. 内容物が、ビタミンCを更に含む請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載のソフトカプセル剤。
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