JP6732121B2 - 基板処理方法、記憶媒体及び基板処理システム - Google Patents

基板処理方法、記憶媒体及び基板処理システム Download PDF

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Description

(関連出願の相互参照)
本願は、2017年5月25日に日本国に出願された特願2017−103369号に基づき、優先権を主張し、その内容をここに援用する。
本発明は、液浸露光の前後に基板を処理する基板処理方法、記憶媒体及び基板処理システムに関する。
例えば半導体デバイスの製造プロセスにおけるフォトリソグラフィー工程では、例えば半導体ウェハ(以下、「ウェハ」という。)上に塗布液を供給してレジスト膜等を形成する塗布処理、レジスト膜を所定のパターンに露光する露光処理、露光されたレジスト膜を現像する現像処理などが順次行われ、ウェハ上に所定のレジストパターンが形成される。
近年、線幅が40〜45nm程度の極めて微細なレジストパターンを得るための技術として、液浸露光技術が提案されている(特許文献1参照)。液浸露光とは、ウェハと露光用投影レンズとの間に、水などの高屈折率の液浸液を介して露光する技術である。
液浸露光では、上述のように、露光用投影レンズとウェハとの間に液浸液を保持させるため、ウェハの最表面を形成するレジスト膜等に疎液性が付与されている。そのため、露光の際に液ちぎれが起こり、ウェハ上に液浸液が残る「水残り」が発生し易い。ウェハ上に残った液浸液は、パターン形状欠陥等のレジストパターンの欠陥(ウォーターマーク欠陥)の原因となる。
なお、特許文献1では、液浸液の微小な液滴が露光後にウェハ上に残ってしまうことに起因するウォーターマーク欠陥の発生を抑制するため、液浸露光後等にレジスト膜を洗浄する技術が開示されている。
日本国特開2014−211490号公報
ところで、液浸露光装置におけるスループットをさらに向上させるためには、露光用投影レンズを保持し該レンズを介して紫外線を照射する露光ヘッドを、ウェハが載置されたステージに対して移動させる速度(以下、スキャンスピードという)を上昇させる必要がある。しかし、スキャンスピードを上昇させると、水残りが生じやすくなり、ウォーターマーク欠陥が多く発生するおそれがある。
特許文献1に開示の技術では、液浸露光後のレジスト膜の洗浄にて、レジスト膜上に残った液浸液の除去が実施されている。それとは別に、液浸液がレジスト膜上に残りにくい状態を液浸露光前に作ることができれば、上記ウォーターマーク欠陥の発生をさらに抑制可能となる。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、液浸露光の前後に基板を処理する基板処理方法及び基板処理システムにおいて、水残りによるウォーターマーク欠陥の発生をさらに抑制することを目的とする。
上記課題を解決する本発明の一態様は、基板を処理する基板処理方法であって、疎液性を有する塗布膜が形成された基板の外周領域に、親液性を有する親液部と、前記塗布膜上の液浸液を前記親液部に誘導する誘導部とを、形成する形成工程と、該形成工程後の基板に対する、液浸露光によるパターンの露光後に、基板の外側端面から所定距離内に形成された前記塗布膜を除去するEBR処理を行うEBR処理工程と、を含み、前記外周領域は、前記EBR処理が行われるEBR領域内の外側寄りに位置するものである。
別な観点による本発明の一態様によれば、前記基板処理方法を基板処理システムによって実行させるように、当該基板処理システムを制御する制御部のコンピュータ上で動作するプログラムを格納した読み取り可能なコンピュータ記憶媒体が提供される。
また別な観点による本発明の一態様は、基板を処理する基板処理システムであって、疎液性を有する塗布膜が形成された基板の外周領域に、親液性を有する親液部と、前記塗布膜上の液浸液を前記親液部に誘導する誘導部とを、形成する形成装置と、該形成装置により前記親液部と前記誘導部が形成された基板に対する、液浸露光によるパターンの露光後に、基板の外側端面から所定距離内に形成された前記塗布膜を除去するEBR処理を行うEBR処理装置と、を備え、前記外周領域は、前記EBR処理が行われるEBR領域の外側寄りに位置するものである。
本発明によれば、液浸露光の前後に基板を処理する基板処理方法及び基板処理システムにおいて、水残りによるウォーターマーク欠陥の発生をさらに抑制することができる。
特定のEBR処理が行われたウェハの周縁部の模式拡大図である。 本発明の第1の実施形態にかかる基板処理システムの構成の概略を示す説明図である。 本発明の第1の実施形態にかかる基板処理システムの構成の概略を示す正面図である。 本発明の第1の実施形態にかかる基板処理システムの構成の概略を示す背面図である。 外周領域のレジストパターンの一例を示す上面図である。 図5のレジストパターン上に液浸液が残ったときの液捌けの様子を模式的に示す図である。 外周領域のレジストパターンの他の例を示す図である。 外周領域のレジストパターンの他の例を示す図である。 外周領域のレジストパターンの他の例を示す図である。 本発明の第2の実施形態にかかる基板処理システムの構成の概略を示す正面図である。 本発明の第3の実施形態にかかる基板処理システムにおける液浸露光前のウェハの一例を示す平面図である。 図11のウェハの外周領域におけるレジスト膜を説明するための拡大断面図である。
本発明者は、水残りによるウォーターマーク欠陥の発生を抑制するために、液浸露光工程を含む従来の基板処理方法で処理した基板の表面を観察した。観察の結果、従来の基板処理方法では、基板の周縁部の特定の領域に多くのウォーターマーク欠陥が生じることが確認された。
また、一般的に、ウォーターマーク欠陥の数と、液浸露光に用いるレジスト膜の後退接触角(RCA:Receding Contact Angle)すなわち疎液性との間には、RCAが大きいときに、すなわち疎液性が高いときに、ウォーターマーク欠陥の数が少なくなる相関があることが知られている。それを踏まえ、本発明者は、改めて、ウォーターマーク欠陥の数と疎液性との関係について検討したところ、レジスト膜の疎液性が低いにも関わらずウォーターマーク欠陥の数が少ないウェハが存在することが判明した。
また、前述の従来の基板処理方法では、ウェハの周縁部のレジスト膜を環状に除去するEBR処理を行っている。この点を鑑み、本発明者は、さらに検討を進め、以下の点を確認した。EBR処理により露出したウェハの表面とEBR処理後のレジスト膜との境界が滑らかな場合、すなわち、処理後のレジスト膜の外縁の形状が滑らかとなるEBR処理(以下、「通常のEBR処理」という)の場合は、レジスト膜の疎液性とウォーターマーク欠陥の数との上述の相関は維持されることを確認した。また、EBR処理後のレジスト膜の外縁の形状が滑らかではなく、径方向の小さな凹凸を有するようになるEBR処理(以下、「ラフEBR処理」という)の場合、レジスト膜の疎液性が低いときでもウォーターマーク欠陥の数が少なくなることも確認された。
さらに、EBR処理後のウェハの周縁部を観察すると、通常のEBR処理の場合は、周縁部の広い範囲でウォーターマーク欠陥が観察されるが、ラフEBR処理の場合は、周縁部のうちEBR処理すべき領域(以下、「EBR領域」という)またはEBR領域近傍で、ウォーターマーク欠陥が観察されるが、周縁部のうちEBR領域より遠い部分ではウォーターマーク欠陥がほとんど観察されないことが確認された。
以上の検討結果と以下の事実(1)、(2)を鑑みると、以下の(A)〜(C)が推測される。なお、図1は、ラフEBR処理が行われたウェハの周縁部の模式拡大図である。
(1)液浸露光の際、図1に示すように、液浸液LはウェハWの周縁部A1に膜状に残る。具体的には、ウェハWの周縁部A1において、液浸液Lは、上記周縁部A1の外側部分A2でラフEBR処理により露出したウェハWの下地Gと、EBR処理で除去されなかったレジスト膜Fと、に跨る膜Lとして残る。
(2)また、周縁部A1の外側部分A2においてEBR処理により露出したウェハWの下地Gは親液性を有し、ラフEBR処理で除去されなかったレジスト膜Fは疎液性を示す。
(A)周縁部A1において、ウェハWの下地Gより内側のレジスト膜F上に残った液浸液は、ラフEBR処理により液捌けが向上している。そのため、ラフEBR処理の場合、ウェハWの周縁部A1のウォーターマーク欠陥が減少するので、レジスト膜Fの疎液性が低くても、ウェハW全体のウォーターマーク欠陥が減少する。
(B)上記液捌けは、疎液性を示す上記レジスト膜F上に残った液浸液が、ラフEBR処理により露出した親液性を示すウェハWの下地Gに誘導されることにより、向上している。下地Gに誘導された液浸液は例えばウェハWの外周端から零れ落ちる。
(C)ラフEBR処理を行った場合における液浸液の下地Gへの上記誘導は、ウェハWの周縁部A1の外側部分A2において、ウェハWの下地Gと、ラフEBR処理で残ったレジスト膜Fの一部(レジスト膜F1)とが、ウェハWの周方向に沿って混在していることに起因する。言い換えると、ウェハWの周縁部A1の外側部分A2に、ウェハWの周縁部A1の内側部分A3のレジスト膜Fと連続し疎液性を有するレジスト膜F1すなわち疎液部F1と、親液性を有するウェハWの下地Gの内側部分G1すなわち親液部G1とが存在し、これら疎液部F1と親液部G1とが、周方向に沿って混在していることによって、液浸液の親液部G1への誘導が起こる。
なお、上記(C)のように親液部G1と疎液部F1とが周方向に沿って混在していることにより液浸液がウェハWの親液部G1に誘導される理由としては以下のものが考えられる。
(C1)上述のように混在する場合、疎液部F1上の液浸液及び周縁部A1の内側部分A3のレジスト膜Fであって疎液部F1近傍のレジスト膜F上の液浸液は、周縁部A1の外側部分A2の親液部G1へ移動する。
(C2)上記(C1)の移動をきっかけとして、上述以外の部分のレジスト膜F上の液浸液が、上記外側部分A2の親液部Gに誘導される。
しかし、ラフEBR処理を行うことで上述のようにウォーターマーク欠陥の数を減らすことができるが、ラフEBR処理を行うとすると、EBR処理で残すべきレジスト膜Fまで除去されてしまうこと等があり、かかる場合、EBR処理後のレジスト膜Fの外縁近傍のウェハWから成るデバイスは不良となってしまうため、歩留まりが大きくなってしまう。
以下の本発明の実施形態は、上述の検討結果を踏まえたものである。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する要素においては、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
(第1の実施形態)
図2は、本発明の第1の実施形態にかかる基板処理システムの構成の概略を示す説明図である。図3及び図4は、各々基板処理システムの内部構成の概略を模式的に示す、正面図と背面図である。本実施の形態における基板処理システムは、例えば、塗布現像処理システムであり、ウェハの上面に形成されたネガ型のレジスト膜に所定のパターンを形成する場合を例にして説明する。
基板処理システム1は、図2に示すように複数枚のウェハWを収容したカセットCが搬入出されるカセットステーション10と、ウェハWに所定の処理を施す複数の各種処理装置を備えた処理ステーション11と、処理ステーション11に隣接する露光装置12との間でウェハWの受け渡しを行うインターフェイスステーション13とを一体に接続した構成を有している。
なお、露光装置12は、液浸露光を行うものであり、ウェハWの表面に液浸液、例えば純水の液膜を滞留させた状態で、当該純水の液膜を介してウェハWの表面のレジスト膜を露光する。
カセットステーション10には、カセット載置台20が設けられている。カセット載置台20には、基板処理システム1の外部に対してカセットCを搬入出する際に、カセットCを載置するカセット載置板21が複数設けられている。
カセットステーション10には、X方向に延びる搬送路22上を移動自在なウェハ搬送装置23が設けられている。ウェハ搬送装置23は、上下方向及び鉛直軸周り(θ方向)にも移動自在であり、各カセット載置板21上のカセットCと、後述する処理ステーション11の第3のブロックG3の受け渡し装置との間でウェハWを搬送できる。
処理ステーション11には、各種装置を備えた複数、例えば第1〜第4の4つのブロックG1、G2、G3、G4が設けられている。例えば処理ステーション11の正面側(図2のX方向負方向側)には、第1のブロックG1が設けられ、処理ステーション11の背面側(図2のX方向正方向側)には、第2のブロックG2が設けられている。また、処理ステーション11のカセットステーション10側(図2のY方向負方向側)には、第3のブロックG3が設けられ、処理ステーション11のインターフェイスステーション13側(図2のY方向正方向側)には、第4のブロックG4が設けられている。
例えば第1のブロックG1には、図3に示すように複数の液処理装置、例えば露光装置12により液浸露光されたウェハWを現像する現像処理装置30、露光装置12による液浸露光前に後述の外周露光装置42により露光されたウェハWを現像する外周現像処理装置31、ウェハWにレジスト液を塗布してレジスト膜を形成するレジスト塗布装置32が下からこの順に配置されている。
例えば現像処理装置30、外周現像処理装置31、レジスト塗布装置32は、それぞれ水平方向に3つ並べて配置されている。なお、これら現像処理装置30、外周現像処理装置31、レジスト塗布装置32の数や配置は、任意に選択できる。
これら現像処理装置30、レジスト塗布装置32では、例えばウェハW上に所定の塗布液を塗布するスピンコーティングが行われる。スピンコーティングでは、例えば塗布ノズルからウェハW上に塗布液を吐出すると共に、ウェハWを回転させて、塗布液をウェハWの表面に拡散され、ウェハWの全面に塗布液が塗布される。
なお、現像処理装置30は、EBR処理を露光装置12による液浸露光後に行うための不図示のEBRノズルを有する。EBR処理とは、ウェハWの外周端から所定の範囲内のレジスト膜を除去する処理である。また、外周現像処理装置31は、例えば、上記EBRノズルに関する構成以外は、現像処理装置30と同様の構成を有し、ウェハWの全面に塗布液が塗布される。
例えば第2のブロックG2には、図4に示すようにウェハWの加熱や冷却といった熱処理を行う熱処理装置40や、レジスト液とウェハWとの定着性を高めるためのアドヒージョン装置41、ウェハWの周縁を露光する外周露光装置42が上下方向と水平方向に並べて設けられている。これら熱処理装置40、アドヒージョン装置41、外周露光装置42の数や配置についても、任意に選択できる。
例えば第3のブロックG3には、複数の受け渡し装置50、51、52、53、54、55、56が下から順に設けられている。また、第4のブロックG4には、複数の受け渡し装置60、61、62が下から順に設けられている。
図2に示すように第1のブロックG1〜第4のブロックG4に囲まれた領域には、ウェハ搬送領域Dが形成されている。ウェハ搬送領域Dには、例えばY方向、X方向、θ方向及び上下方向に移動自在な搬送アーム70aを有する、ウェハ搬送装置70が複数配置されている。ウェハ搬送装置70は、ウェハ搬送領域D内を移動し、周囲の第1のブロックG1、第2のブロックG2、第3のブロックG3及び第4のブロックG4内の所定の装置にウェハWを搬送できる。
また、ウェハ搬送領域Dには、第3のブロックG3と第4のブロックG4との間で直線的にウェハWを搬送するシャトル搬送装置80が設けられている。
シャトル搬送装置80は、例えば図4のY方向に直線的に移動自在になっている。シャトル搬送装置80は、ウェハWを支持した状態でY方向に移動し、第3のブロックG3の受け渡し装置52と第4のブロックG4の受け渡し装置62との間でウェハWを搬送できる。
図2に示すように第3のブロックG3のX方向正方向側の隣には、ウェハ搬送装置100が設けられている。ウェハ搬送装置100は、例えばX方向、θ方向及び上下方向に移動自在な搬送アーム100aを有している。ウェハ搬送装置100は、搬送アーム100aによってウェハWを支持した状態で上下に移動して、第3のブロックG3内の各受け渡し装置にウェハWを搬送できる。
インターフェイスステーション13には、ウェハ搬送装置110と受け渡し装置111が設けられている。ウェハ搬送装置110は、例えばY方向、θ方向及び上下方向に移動自在な搬送アーム110aを有している。ウェハ搬送装置110は、例えば搬送アーム110aにウェハWを支持して、第4のブロックG4内の各受け渡し装置、受け渡し装置111及び露光装置12との間でウェハWを搬送できる。
以上の基板処理システム1には、図2に示すように制御部200が設けられている。制御部200は、例えばコンピュータであり、プログラム格納部(図示せず)を有している。プログラム格納部には、基板処理システム1におけるウェハWの処理を制御するプログラムが格納されている。また、プログラム格納部には、上述の各種処理装置や搬送装置などの駆動系の動作を制御して、基板処理システム1における処理を実現させるためのプログラムも格納されている。なお、前記プログラムは、例えばコンピュータ読み取り可能なハードディスク(HD)、フレキシブルディスク(FD)、コンパクトディスク(CD)、マグネットオプティカルデスク(MO)、メモリーカードなどのコンピュータに読み取り可能な記憶媒体Hに記録されていたものであって、その記憶媒体から制御部200にインストールされたものであってもよい。
なお、本実施形態において、ウェハWの外周領域に本発明の「親液部」と「誘導部」とを形成する「形成装置」は、外周露光装置42と外周現像処理装置31により構成され、「EBR処理装置」は現像処理装置30により構成される。
続いて、上述の基板処理システム1において外周露光装置42と外周現像処理装置31により液浸露光前にウェハの外周領域に形成されるレジストパターンについて、図5及び図6を用いて説明する。図5は、外周領域のレジストパターンの一例を示す上面図であり、図6は、図5のレジストパターン上に液浸液が残ったときの液捌けの様子を模式的に示す図である。
本実施形態では、外周露光装置42と外周現像処理装置31において、ウォーターマーク欠陥が低減される前述のラフEBR処理を行ったときと同様な構造が、歩留まりに影響しない領域で再現されるよう、露光及び現像が液浸露光前に行われる。具体的には、図5に示すように、周縁部B1内にEBR領域B2が位置するところ、液浸露光前に露光及び現像を行って、EBR領域B2内の外側寄りに位置する外周領域B3に、レジスト膜Fの外周端が存在し、該外周端が径方向の凹凸を有するようにする。つまり、レジスト膜FとウェハWの下地Gとで形成される模様により、外周領域B3において前述の親液部G1となる下地G1と疎液部F1となるレジスト膜F1が周方向に沿って交互に配置されるようなレジストパターンすなわち誘導部Yが、液浸露光前に形成される。なお、外周領域B3は、より具体的には、その内側端が、周縁部B1内のEBR領域B2の内側端より外側に位置する。
また、図5のレジストパターンでは、疎液部F1と交互に配置される親液部G1とウェハWの外周端との間の領域は、ウェハWの下地Gが露出し、この領域も「親液部」を構成する。つまり、親液部が形成される領域は、ウェハWの外周領域B3における最外周部分を含む。
本実施形態と異なり、通常のEBR処理を液浸露光前に行った場合、図6(A)に示すように、液浸露光の際に液浸液DがウェハWの周縁部B1に残ったときに、所定時間が経過しても液浸液Dは捌けていかないため、ウェハWの周縁部B1におけるウォーターマーク欠陥の原因となる。
一方、本実施形態の場合、図5に示したように、レジスト膜Fと下地のウェハWの下地Gとで形成される模様により外周領域B3において前述の親液部G1と疎液部F1が周方向に沿って交互に配置されている。そのため、図6(B)に示すように液浸露光の際に液浸液DがウェハWの周縁部B1上に残った場合、本実施形態では、ラフEBR処理を行ったときと同様、該液浸液Dが、外周領域B3の親液部G1に誘導される。親液部G1に誘導された液浸液Lは例えばウェハWの外周端から零れる。それゆえ、上記液浸液Dの液捌け性がよい。したがって、液浸露光の際に液浸液DがウェハWの周縁部B1に残ってから所定時間が経過すると、液浸液Dがレジスト膜Fの上にはほとんど残らず外周領域B3の親液部G1すなわちウェハWの下地Gにのみ残る状態となる。よって、本実施形態では、ウェハWの周縁部B1のウォーターマーク欠陥が減少する。
また、ウェハWの周縁部B1のレジスト膜Fに残る液浸液Dを親液部G1に誘導するために親液部G1及び疎液部F1が交互に配されたパターンは、EBR領域B2より外よりの外周領域B3に形成されるため、該パターンにより歩留まりが大きくなることはない。
なお、誘導部における親液部G1は、除去される液滴又は液溜りに対し1か所の周方向幅が小さいことが好ましく、親液部G1及び疎液部F1が交互に配される領域において親液部G1が占める割合が5%以上50%以下であることが好ましく、10%以上30%以下であることがより好ましい。
次に、以上のように構成された基板処理システム1を用いて行われるウェハ処理について説明する。まず、複数のウェハWを収納したカセットCが、基板処理システム1のカセットステーション10に搬入され、カセットC内の各ウェハWが順次処理ステーション11の受け渡し装置53に搬送される。
次にウェハWは、第2のブロックG2の熱処理装置40に搬送され温度調節処理される。その後、ウェハWは、第1のブロックG1のアドヒージョン装置41に搬送され、アドヒージョン処理される。その後ウェハWは、第1のブロックG1のレジスト塗布装置32に搬送され、ウェハW上に疎液性を有するネガ型のレジスト膜が形成される。その後ウェハWは、熱処理装置40に搬送され、プリベーク処理される。
そして、ウェハWは、外周露光装置42に搬送され、図5に示したようなレジストパターンが形成されるようにウェハWの外周領域B3が露光される。
外周露光装置42による露光後、ウェハWは、熱処理装置40に搬送されて、外周加熱処理が行われ、これにより、露光された部位のレジスト膜に発生した酸をレジスト内で拡散させる。なお、外周加熱処理、前述のプリベーク処理並びに後述の露光後ベーク処理及びポストベーク処理は同様な熱処理である。ただし、各熱処理に供される熱処理装置40は互いに異なる。
次にウェハWは、外周現像処理装置31に搬送され、外周露光装置42により露光されたウェハWの外周領域B3が現像処理される。
なお、以上の説明では、外周現像処理装置31は、現像処理装置30等の他の液処理装置と同様に、ウェハWの全面に現像液が塗布されるものとした。しかし、外周現像処理装置31での現像処理は、ウェハWの外周領域が現像されればよいため、外周現像処理装置31は、ウェハWの外周領域を含む端部のみに現像液を塗布する端部塗布機構を有するものであってもよい。上記端部塗布機構としては、ウェハWの端部のみを囲い、現像液の吐出ノズルと吐出された現像液を回収する回収口とを有するものが考えられる。端部塗布機構を有する構成は、現像液を塗布すると接触角が減少するレジスト膜Fを用いる場合に好適に利用される。また、端部塗布機構を有する構成は、ウェハWの全面に現像液を塗布する構成に比べて小型にすることができるため、処理ステーション11が大型化されるのを防ぐことができる。
上述の外周領域B3の現像処理後、ウェハWは、露光装置12に搬送され、所定のパターンで液浸露光処理される。
次にウェハWは、熱処理装置40に搬送され、露光後ベーク処理される。その後ウェハWは、通常のEBR処理が行われ、そして現像処理装置30に搬送されて現像処理される。なお、現像処理装置30における現像処理後に通常のEBR処理が行われてもよい。
次にウェハWは、熱処理装置40に搬送され、ポストベーク処理される。そして、ウェハWは、カセット載置板21のカセットCに搬送され、一連のフォトリソグラフィー工程が完了する。
なお、以上の説明では、外周露光装置42による露光前に、塗布されたレジスト膜から溶媒を除去するプリベーク処理を行い、外周露光装置42による露光後に外周加熱処理を行っていたが、プリベーク処理を省略し、外周露光装置42による露光後の外周加熱処理の際にレジスト膜からの溶媒の除去を行うようにしてもよい。
また、以上の説明では、露光装置12を含めた1つの基板処理システム1で一連のウェハ処理を行っていたが、現像処理までを別の装置で行い、液浸露光工程以降の処理を基板処理システム1で行うようにしてもよい。
図7〜図9は、外周露光装置42及び外周現像処理装置31により形成されるレジストパターンの他の例を示す図である。
図5の例では、外周領域B3において、レジスト膜F及びウェハWの下地Gとが互いに逆向きの櫛歯状に形成されていた。そして、櫛歯の1つの歯を構成するウェハWの下地G1すなわち親液部G1がウェハWの中心方向に向けて突出する三角形状であり、同じく櫛歯の1つの歯を構成するレジスト膜F1すなわち疎液部F1が径方向外側に向けて突出する台形状であった。
しかし、親液部G1と疎液部F1の形状はこの例に限られない。例えば、図示は省略するが、親液部G1が台形状、疎液部F1が三角形状であってもよい。
また、例えば、図7に示すように、外周領域B3の親液部G1と疎液部F1との両方が、ウェハWの外周に沿って湾曲した四角形状であってもよいし、図示は省略するが、湾曲していない通常の四角形であってもよい。
また、図8に示すように、外周領域B3において、親液部G1が円形であり、疎液部F1がI字状であってもよい。
また、以上の例では、疎液部F1と交互に配置される親液部G1は、ウェハWの最外端から離れた位置に形成されており、また、親液部G1とウェハWの最外端との間の領域には下地Gが露出し、その下地Gに親液部G1が連続していた。しかし、親液部G1は、図9に示すように、ウェハWの最外端、例えばベベルに形成されていてもよい。
なお、図示は省略するが、外周領域B3において疎液部F1と交互に配置される親液部G1がウェハWの最外端から離れた位置に形成されている場合において、親液部G1からウェハWの最外端までの距離が小さいときは、親液部G1とウェハWの最外端との間の領域において、レジスト膜Fが存在し下地Gが露出していなくてもよい。
なお、以上の例では、ウェハWの外周領域B3において親液部G1と疎液部F1を交互に配置するためのレジスト膜Fの除去を、露光と現像により行っていたが、上記除去は、例えば波長355nmのレーザを用いてレジスト膜Fを切削することにより行ってもよい。
特に、図9のようなパターンを形成するためにベベルのレジスト膜Fを精度よく除去する場合は、露光及び現像に比べて、レーザを用いた切削の方が好ましい。ベベルの傾斜面上のレジスト膜Fに紫外線の焦点を合わすのに手間を要するからである。
また、以上の例では、ウェハWの外周領域B3において親液部G1と疎液部F1が交互に配置されるようにレジスト膜Fが周方向に沿って一定間隔で規則的に除去されているが、ウェハWの外周領域B3において親液部G1と疎液部F1が交互に配置されれば、レジスト膜Fを周方向に沿って不規則に除去してもよい。
レジスト膜Fを不規則に除去する場合は、大気圧プラズマ等のプラズマを照射して削り取るようにしてもよいし、金属製ブラシ等の削り取り部材を用いて削り取るようにしてもよい。また、EBR処理に用いられる溶液(以下、EBR液)等のレジスト膜Fを溶融する溶剤をウェハWの外周領域B3にスプレー状に吹き付けて、レジスト膜Fを溶融させて除去してもよい。なお、ウェハWを高速で回転させながら、ウェハWの外周領域B3にEBR液を噴出すると、EBR液がウェハWに弾き飛ばされるため、ウェハWの外周領域B3上のレジスト膜F全体が被覆されることがなく、ウェハWの外周領域B3上のレジスト膜Fの一部にのみEBR液が付着する。したがって、ウェハWを高速で回転させながら、ウェハWの外周領域B3にEBR液を噴出し、これにより、レジスト膜Fの一部にのみ付着したEBR液によって、レジスト膜Fを部分的に溶融させて除去してもよい。
また、以上の例では、ウェハWの外周領域B3において親液部G1と疎液部F1が交互に配置されるようにレジスト膜Fの一部を規則的または不規則に除去していた。
しかし、この例に限られず、ウェハWの外周領域B3のレジスト膜Fの全てを除去し、外周領域B3の全体が親液性を有するウェハWの下地で構成されるようにし、この下地の一部を、接触角を高めて疎液性に改質し、ウェハWの外周領域B3において前述の「親液部」と「疎液部」とが交互に配置されるようにしてもよい。
なお、ウェハWの下地の一部を疎液性に改質し、親液部と疎液部とが周方向に沿って交互に配置された状態を得るための方法としては、疎液化処理液を、ウェハWの外周領域B3に、ウェハWの周方向に沿って所定間隔毎に落とした後、ウェハWを回転させて上記疎液化処理液を振り切る方法が考えられる。
(第2の実施形態)
以上の第1の実施形態では、ウェハWの外周領域B3のレジスト膜Fの一部を液浸露光前に除去していた。それに対し、本実施形態では、第1の実施形態のような除去は行わずに、ウェハWの外周領域B3のレジスト膜Fの一部を疎液性から親液性に改質させ、これにより、ウェハWの外周領域B3において「親液部」と「疎液部」が交互に配置されるようにする。
図10はそれぞれ、本発明の第2の実施形態にかかる基板処理システムの内部構成の概略を模式的に示す正面図である。本実施形態に係る基板処理システムの平面図及び背面図は図2及び図4と同様であるため、省略する。
図10の基板処理システム1´は、第1の実施形態の基板処理システムとは、外周現像処理装置31を有さない点でのみ異なり、その他の構成は外周露光装置42を有する点を含め、同様である。
基板処理システム1´は、ウェハWの外周領域B3のレジスト膜Fの一部に、外周露光装置42から高ドーズ量の紫外線を照射し、該照射された部分を疎液性から親液性に改質する。これにより、図5等と同様にウェハWの外周領域B3において「親液部」と「疎液部」が交互に配置されるようにする。
なお、レジスト膜に紫外線が照射されると、照射された部分に酸が発生し、酸が発生すると、照射された部分の液浸液の接触角が減少する。したがって、前述のように高ドーズ量の紫外線を照射すると、照射された部分に多量の酸が発生し、該照射された部分は疎液性から親液性に改質される。
本実施形態によれば、ウェハWの外周領域B3において「親液部」と「疎液部」が交互に配置されているため、液浸露光の際に液浸液がウェハWの周縁部B1に残った場合、レジスト膜Fの疎液性を有する部分上の液浸液が、レジスト膜Fの親液性を有するよう改質された部分すなわち「親液部」に誘導される。それゆえ、周縁部B1に残った液浸液の液捌け性がよい。したがって、本実施形態でも、ウェハWの周縁のウォーターマーク欠陥を減少させることができる。
次に、基板処理システム1´を用いて行われるウェハ処理について説明する。なお、プリベーク処理までの処理は第1の実施形態と同様であるため、その説明を省略する。
プリベーク処理後、ウェハWは、外周露光装置42に搬送され、図5等と同様なパターンで「親液部」と「疎液部」が配置されるように、ウェハWの外周領域B3が露光される。
外周露光装置42による露光後、ウェハWは、露光装置12に搬送され所定のパターンで液浸露光処理される。なお、露光装置12に搬送する前に、ウェハWが熱処理装置40に搬送されて加熱処理が行われ、これにより、外周露光装置42により露光された部位の親液性を向上させるようにしてもよい。
以上の説明では、レジスト膜の変質を露光により行っていたが、大気圧プラズマ等のプラズマを照射して変質させるようにしてもよい。また、レジスト膜を変質することが可能な溶液(以下、変質液という)をスプレー状にして吹き付けることにより、ウェハWの外周領域B3のレジスト膜Fの一部を変質させて、ウェハWの外周領域B3において「親液部」と「疎液部」が交互に配置されるようにしてもよい。なお、ウェハWを高速で回転させながら、ウェハWの外周領域に変質液を噴出し、これにより、レジスト膜F1の一部にのみ付着した変質液によって、レジスト膜Fの一部を変質させてもよい。
(第3の実施形態)
図11は、第3の実施形態にかかる基板処理システムにおける液浸露光前のウェハの一例を示す平面図である。図12は、図11のウェハの外周領域におけるレジスト膜を説明するための拡大断面図である。
第1及び第2の実施形態では、液浸露光前のウェハWの外周領域B3に「親液部」と「疎液部」とをウェハWの周方向に沿って交互に配置することにより、液浸露光時に周縁部B1に残った液浸液を「親液部」に誘導していた。
それに対し、本実施形態では、図11に示すように、液浸露光前に、ウェハの外周領域B3におけるウェハWの下地Gとレジスト膜Fとの境界部分におけるレジスト膜F側に溝F2を設ける。溝F2は、例えば波長355nmのレーザを用いた切削により形成することができる。
図12に示すように、溝F2の底面F21は、下地G側すなわち外側が最も低い傾斜面となっている。そのため、液浸露光時にウェハWの周縁部B1に液浸液が残った場合、溝F2が誘導部Y´として機能し、疎液性を有するレジスト膜F上の液浸液が、溝F2によりウェハWの下地Gに誘導される。それゆえ、周縁部B1に残った液浸液の液捌け性がよい。したがって、本実施形態でも、ウェハWの周縁のウォーターマーク欠陥を減少させることができる。
なお、本実施形態においても、液浸露光後に通常のEBR処理を行う。
第1〜第3の実施形態において、外周領域B3に設ける「疎液部」や溝F2は、外周領域B3全体に設けてもよいが、外周領域B3内の一部の領域に設けてもよい。
ウォーターマーク欠陥は、ウェハWの周縁部B1において、均一に発生するのではなく、液浸露光の露光ヘッドのウェハWの入射角等に依存した特定の領域に多く発生する。したがって、上記特定の領域の近傍の外周領域B3にのみ「疎液部」や溝F2を設けるようにしてもよい。
また、第1〜第3の実施形態において、外周領域B3に「疎液部」や溝F2をウェハWの周方向に規則的に設ける場合、液浸露光時にウェハWの周縁部B1に残る液浸液の膜内に、「疎液部」や溝F2が複数個、好ましくは3個以上存在するようなピッチで設けることが好ましい。なお、液浸露光時にウェハWの周縁部B1に残る液浸液の膜の大きさは例えば長軸方向の長さが約50mmである。
(第4の実施形態)
本実施形態に係る基板処理システムでは、液浸露光前にウェハWのベベル上のレジスト膜を除去するベベルカット処理を行い、液浸露光後に通常のEBR処理を行う。
ベベルカット処理を行うことによりベベルすなわちウェハの下地が露出する。また、ベベルカット処理を行った場合、通常のEBR処理を行った場合に比べて、レジスト膜Fの外側端面すなわちベベル側端面が、滑らかとならず、ウェハWの径方向の凹凸を有するようになる。さらに、EBR領域の外側寄りの領域である外周領域B3にベベルは位置し、それゆえ、ベベルカット処理後のレジスト膜Fの外側端面は外周領域B3内に位置する。したがって、ベベルカット処理を行うと、第1の実施形態と同様に、外周領域B3に「親液部」と「疎液部」がウェハWの周方向に沿って交互に存在することになる。よって、第4の実施形態においても、歩留まりを抑制しながら、ウェハWの周縁のウォーターマーク欠陥を減少させることができる。言い換えると、ベベルカット処理を行うことにより、外周領域B3に含まれるベベルトップ部分すなわちベベルの傾斜面上に、「親液部」と「疎液部」とがウェハWの周方向に沿って繰り返されるパターンを形成することで、第1の実施形態と同様の効果が得られる。
以上の実施形態は、本発明に係る「塗布膜」がレジスト膜である場合のものであるが、本発明は「塗布膜」がレジスト膜に対する保護膜である場合にも適用することができる。
かかる場合に、本発明に係る「誘導部」を形成する方法としては、基板の外周領域において「親液部」と「疎液部」が周方向に沿って交互に配置されるように、レジスト膜と共に保護膜を除去する方法がある。除去の方法としては、前述の実施形態と同様、レーザやプラズマを照射し除去する方法や、削り取り部材により削り取る方法や、溶剤により溶融させて除去する方法がある。
また、保護膜の表面の一部を親液性に変質させて「誘導部」を形成するようにしてもよい。変質させる方法としては、前述の実施形態と同様に、紫外線やプラズマを照射して変質させる方法や、溶剤により変質させる方法がある。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到しうることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
本発明は、基板を液浸露光する技術に有用である。
1 基板処理システム
11 順次処理ステーション
12 露光装置
30 現像処理装置
31 外周現像処理装置
32 レジスト塗布装置
40 熱処理装置
42 外周露光装置
200 制御部
B1 周縁部
B2 EBR領域
B3 外周領域
F レジスト膜
F1 疎液部
F2 溝
F21 底面
G 下地
G1 親液部
Y、Y´ 誘導部

Claims (16)

  1. 基板を処理する基板処理方法であって、
    疎液性を有する塗布膜が形成された基板の外周領域に、親液性を有する親液部と、前記塗布膜上の液浸液を前記親液部に誘導する誘導部とを、形成する形成工程と、
    該形成工程後の基板に対する、液浸露光によるパターンの露光後に、基板の外側端面から所定距離内に形成された前記塗布膜を除去するEBR処理を行うEBR処理工程と、を含み、
    前記外周領域は、前記EBR処理が行われるEBR領域内の外側寄りに位置する。
  2. 請求項1に記載の基板処理方法において、
    前記親液部が形成される領域は、前記外周領域における最外周部分を含む。
  3. 請求項1に記載の基板処理方法において、
    前記誘導部は、疎液性を有する疎液部を含み、
    該疎液部は、基板の前記外周領域より内側の領域の前記塗布膜に連続すると共に、基板の前記外周領域において基板の周方向に沿って前記親液部と交互に配置される。
  4. 請求項3に記載の基板処理方法において、
    前記基板の周方向に沿って前記親液部と前記疎液部とが交互に配置された領域において前記親液部が占める割合が5%以上50%以下である。
  5. 請求項3に記載の基板処理方法において、
    前記形成工程は、前記外周領域内の前記塗布膜の一部を除去することにより、前記塗布膜が除去されて露出する下地からなる前記親液部と前記塗布膜からなる前記疎液部とを、前記外周領域内で前記周方向に沿って交互に配置する除去工程を含む。
  6. 請求項5に記載の基板処理方法において、
    前記除去工程は、
    前記外周領域内の前記塗布膜に紫外線を照射する工程と、
    当該塗布膜を現像する工程と、を含む。
  7. 請求項5に記載の基板処理方法において、
    前記除去工程は、前記外周領域内の前記塗布膜にレーザを照射、または、プラズマを照射する工程を含む。
  8. 請求項5に記載の基板処理方法において、
    前記除去工程は、前記外周領域内の前記塗布膜を削り取り部材により削り取る工程を含む。
  9. 請求項5に記載の基板処理方法において、
    前記除去工程は、前記塗布膜を溶融する溶剤を前記外周領域内の前記塗布膜に塗布する工程を含む。
  10. 請求項3に記載の基板処理方法において、
    前記形成工程は、前記外周領域内の前記塗布膜の一部を親液性に変質させることにより、変質された前記塗布膜からなる前記親液部と未変質の前記塗布膜からなる前記誘導部とを、前記外周領域内で基板の周方向に沿って交互に配置する変質工程を含む。
  11. 請求項10に記載の基板処理方法において、
    前記変質工程は、前記外周領域内の前記塗布膜に紫外線を照射、または、プラズマを照射する工程を含む。
  12. 請求項10に記載の基板処理方法において、
    前記変質工程は、前記塗布膜を変質させる溶剤を前記外周領域内の前記塗布膜に塗布する工程を含む。
  13. 請求項3に記載の基板処理方法において、
    前記形成工程は、
    前記外周領域内の前記塗布膜の全体を除去し、親液性を有する下地を露出させる除去工程と、
    前記下地の一部を疎液性に変質させることにより、未変質の前記下地からなる前記親液部と変質した前記下地からなる前記疎液部とを、周方向に沿って交互に配置する変質工程と、を含む。
  14. 請求項1に記載の基板処理方法において、
    前記外周領域は、ベベルを含む。
  15. 基板を処理する基板処理方法を基板処理システムによって実行させるように、当該基板処理システムを制御する制御部のコンピュータ上で動作するプログラムを格納した読み取り可能なコンピュータ記憶媒体であって、
    前記基板処理方法は、
    疎液性を有する塗布膜が形成された基板の外周領域に、親液性を有する親液部と、前記塗布膜上の液浸液を前記親液部に誘導する誘導部とを、形成する形成工程と、
    該形成工程後の基板に対する、液浸露光によるパターンの露光後に、基板の外側端面から所定距離内に形成された前記塗布膜を除去するEBR処理を行うEBR処理工程と、を含み、
    前記外周領域は、前記EBR処理が行われるEBR領域内の外側寄りに位置する。
  16. 基板を処理する基板処理システムであって、
    疎液性を有する塗布膜が形成された基板の外周領域に、親液性を有する親液部と、前記塗布膜上の液浸液を前記親液部に誘導する誘導部とを、形成する形成装置と、
    該形成装置により前記親液部と前記誘導部が形成された基板に対する、液浸露光によるパターンの露光後に、基板の外側端面から所定距離内に形成された前記塗布膜を除去するEBR処理を行うEBR処理装置と、を備え、
    前記外周領域は、前記EBR処理が行われるEBR領域内の外側寄りに位置する。
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