JP6730876B2 - 保持装置の製造方法 - Google Patents

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Description

本明細書に開示される技術は、対象物を保持する保持装置の製造方法に関する。
例えば半導体製造装置においてウェハを保持する保持装置として、静電チャックが用いられる。静電チャックは、例えば、板状のセラミックス板と、セラミックス板の内部に設けられた内部電極とを備えており、内部電極に電圧が印加されることにより発生する静電引力を利用して、セラミックス板の表面(以下、「吸着面」という)にウェハを吸着して保持する。
静電チャックに保持されたウェハの温度分布が不均一になると、ウェハに対する各処理(成膜、エッチング等)の精度が低下するため、静電チャックにはウェハの温度分布を均一にする性能が求められる。そのため、静電チャックには、抵抗発熱体により構成されたヒータが設けられ、ヒータによる加熱によってセラミックス板の吸着面の温度制御が行われる。
一般に、ヒータの各部の寸法の設計値は、セラミックス板の吸着面の温度分布の均一性がより高くなるように設計される。そのため、セラミックス板の吸着面の温度分布の均一性を向上させるためには、実際に形成されたヒータの各部分の寸法が、設計値により近いことが求められる。以下では、ヒータの各部分の寸法が設計値に近いことを、ヒータの寸法精度が高いといい、反対に、ヒータの各部分の寸法が設計値から離れていることをヒータの寸法精度が低いという。
静電チャックのヒータを形成する方法として、導電性材料を含むペーストをスクリーン印刷する方法が広く採用されている。しかし、このヒータの形成方法では、主としてヒータの面方向(厚さ方向に直交する方向)の寸法が、スクリーン印刷に使用されるスクリーン版の寸法特性(クセ)に大きく依存する。そのため、スクリーン版の寸法特性によっては、ヒータの面方向の寸法精度が低くなりやすい。
他方、感光性メタライズペーストを一様に塗布し、塗布された感光性メタライズペーストの露光および現像を行うことによりヒータを形成する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。この方法(以下、「フォトリソグラフィを用いる方法」という)によれば、ヒータの面方向の寸法が露光および現像によって決まるため、ヒータの面方向の寸法精度を高めることができる。
特開2016−72567号公報
上述したフォトリソグラフィを用いる方法では、感光性メタライズペーストを一様に塗布する際に、厚さ方向の寸法精度が低くなりやすいという問題がある。感光性メタライズペーストの厚さ方向の寸法精度が低いと、その後の露光および現像を経て形成されるヒータの厚さ方向の寸法精度も低くなる。
このように、従来のヒータの形成方法、すなわち、スクリーン印刷による方法やフォトリソグラフィを用いる方法では、ヒータの面方向および厚さ方向の寸法精度について向上の余地があり、それゆえに、静電チャックのセラミックス板の吸着面の温度分布の均一性について向上の余地がある。
なお、このような課題は、静電引力を利用してウェハを保持する静電チャックに限らず、セラミックス板とセラミックス板に設けられた抵抗発熱体(ヒータ)とを備え、セラミックス板の表面上に対象物を保持する保持装置に共通の課題である。
本明細書では、上述した課題を解決することが可能な技術を開示する。
本明細書に開示される技術は、例えば、以下の形態として実現することが可能である。
(1)本明細書に開示される保持装置の製造方法は、第1の表面を有する板状のセラミックス板と、前記セラミックス板に設けられた抵抗発熱体と、を備え、前記セラミックス板の前記第1の表面上に対象物を保持する保持装置の製造方法において、前記抵抗発熱体の形成材料である感光性メタライズペーストを用いてスクリーン印刷を行うことにより、所定の部材上に前記感光性メタライズペーストの暫定パターン部を形成する印刷工程と、形成された前記暫定パターン部の寸法に関する情報である寸法情報を取得する情報取得工程と、前記寸法情報に基づき設定された露光形態で前記暫定パターン部を露光して現像を行うことにより、前記暫定パターン部の少なくとも一部分を除去して前記感光性メタライズペーストの本パターン部を形成する除去工程と、前記本パターン部を焼成することにより、前記抵抗発熱体を形成する焼成工程と、を備える。本保持装置の製造方法によれば、従来のフォトリソグラフィを用いる方法のように感光性メタライズペーストを一様に塗布するのではなく、スクリーン印刷によって所定の部材の表面の一部に感光性メタライズペーストの暫定パターン部を形成するため、高価な感光性メタライズペーストの使用量を低減しつつ、厚さ方向の寸法精度が高い暫定パターン部を形成することができ、その結果、厚さ方向の寸法精度が高い抵抗発熱体(ヒータ)を形成することができる。また、形成された暫定パターン部の寸法に関する寸法情報に基づき設定された露光形態で暫定パターン部を露光して現像を行うことによって、暫定パターン部の少なくとも一部分を除去して感光性メタライズペーストの本パターン部を形成するため、暫定パターン部の寸法特性に合わせた除去工程を行うことができ、除去工程により得られる本パターン部の寸法精度を向上させることができ、その結果、面方向の寸法精度が高い抵抗発熱体を形成することができる。従って、本保持装置の製造方法によれば、高価な感光性メタライズペーストの使用量を低減しつつ、抵抗発熱体の面方向および厚さ方向の寸法精度を向上させることができ、その結果、保持装置の第1の表面の温度分布の均一性を向上させることができる。
(2)上記保持装置の製造方法において、前記暫定パターン部は、所定の軸線に沿って延び、前記軸線方向の長さより前記軸線方向に直交する幅が短い線状部分を含み、前記除去工程は、前記線状部分の少なくとも一部分に対して、幅を細らせる除去を行う工程を含む構成としてもよい。本保持装置の製造方法によれば、暫定パターン部における除去部分の面積を抑制することによって高価な感光性メタライズペーストの使用量を効果的に低減しつつ、抵抗発熱体の面方向および厚さ方向の寸法精度を向上させて、保持装置の第1の表面の温度分布の均一性を向上させることができる。
(3)上記保持装置の製造方法において、前記除去工程は、前記線状部分の前記軸線方向における全体に対して、幅を細らせる除去を行う工程を含む構成としてもよい。本保持装置の製造方法によれば、感光性メタライズペーストの使用量を低減しつつ、スクリーン印刷に用いられるスクリーン版等の特性にかかわらず、面方向の寸法精度が高い抵抗発熱体を形成することができ、その結果、保持装置の第1の表面の温度分布の均一性を効果的に向上させることができる。
(4)上記保持装置の製造方法において、前記除去工程は、前記線状部分の前記軸線方向における全体に対して、幅方向の両側から幅を細らせる除去を行う工程を含む構成としてもよい。本保持装置の製造方法によれば、感光性メタライズペーストの使用量を低減しつつ、スクリーン印刷に用いられるスクリーン版等の特性にかかわらず、面方向の寸法精度が極めて高い抵抗発熱体を形成することができ、その結果、保持装置の第1の表面の温度分布の均一性を極めて効果的に向上させることができる。
(5)上記保持装置の製造方法において、前記除去工程は、前記暫定パターン部における特定部分が複数の部分に分割されるように前記特定部分における一部分を除去する工程を含む構成としてもよい。本保持装置の製造方法によれば、感光性メタライズペーストの使用量を低減しつつ、特定部分についてはスクリーン印刷に用いるスクリーン版等の特徴にかかわらず、抵抗発熱体の面方向の寸法精度を極めて高くすることができ、その結果、保持装置の第1の表面の温度分布の均一性を効果的に向上させることができる。
(6)上記保持装置の製造方法において、前記抵抗発熱体は、前記第1の表面に略直交する方向視で、略同心円状であり、前記特定部分は、前記暫定パターン部の内、前記スクリーン印刷時のスキージの移動方向の最手前側点を含む部分と最奥側点を含む部分との少なくとも一方である構成としてもよい。略同心円状の抵抗発熱体を形成するためのスクリーン印刷時には、スキージの移動方向の最手前側の部分と最奥側の部分とにおいて、スキージの延伸方向(スキージの移動方向に略直交する方向)とパターン部の延伸方向とが互いに平行に近くなるため、形成されるパターン部の厚さ方向の寸法精度が低くなる傾向にある。本保持装置の製造方法によれば、そのような最手前側の部分および最奥側の部分の少なくとも一方である特定部分に対して、特定部分が複数の部分に分割されるように特定部分における一部分を除去して本パターン部を形成することにより、特定部分の厚さ方向の寸法に応じて面方向の寸法を調整することができ、その結果、それらの部分においても抵抗発熱体の発熱ばらつきを抑制することができ、その結果、保持装置の第1の表面の温度分布の均一性を効果的に向上させることができる。
(7)上記保持装置の製造方法において、前記所定の部材は、前記セラミックス板の形成材料であるセラミックスグリーンシートであり、前記焼成工程は、前記セラミックスグリーンシートと前記本パターン部とを同時焼成することにより、前記セラミックス板と前記抵抗発熱体とを形成する工程である構成としてもよい。本保持装置の製造方法によれば、セラミックスグリーンシート上に面方向および厚さ方向の寸法精度の高い本パターン部を形成することができ、その結果、抵抗発熱体の面方向および厚さ方向の寸法精度を向上させて、保持装置の第1の表面の温度分布の均一性を向上させることができる。
(8)上記保持装置の製造方法において、前記所定の部材は、キャリア部材であり、前記製造方法は、さらに、前記キャリア部材上に形成された前記本パターン部を、前記セラミックス板の形成材料であるセラミックスグリーンシート上に転写する転写工程を備え、前記焼成工程は、前記セラミックスグリーンシートと前記本パターン部とを同時焼成することにより、前記セラミックス板と前記抵抗発熱体とを形成する工程であることを特徴とする構成としてもよい。本保持装置の製造方法によれば、セラミックグリーンシートが水と反応しやすい材料で形成される場合であっても、セラミックグリーンシートと水(現像液)との反応が発生することを抑制しつつ、抵抗発熱体の面方向および厚さ方向の寸法精度を向上させて、保持装置の第1の表面の温度分布の均一性を向上させることができる。
なお、本明細書に開示される技術は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、保持装置、静電チャック、ヒータ、真空チャック、それらの製造方法等の形態で実現することが可能である。
第1実施形態における静電チャック100の外観構成を概略的に示す斜視図である。 第1実施形態における静電チャック100のXZ断面構成を概略的に示す説明図である。 第1実施形態における静電チャック100のXY断面構成を概略的に示す説明図である。 第1実施形態における静電チャック100の製造方法を示すフローチャートである。 第1実施形態における静電チャック100の製造方法の概要を示す説明図である。 第1実施形態の第1の変形例における静電チャック100の製造方法の概要を示す説明図である。 第1実施形態の第2の変形例における静電チャック100の製造方法の概要を示す説明図である。 第2実施形態における静電チャック100の製造方法を示すフローチャートである。
A.第1実施形態:
A−1.静電チャック100の構成:
図1は、第1実施形態における静電チャック100の外観構成を概略的に示す斜視図であり、図2は、第1実施形態における静電チャック100のXZ断面構成を概略的に示す説明図であり、図3は、第1実施形態における静電チャック100のXY断面構成を概略的に示す説明図である。図2には、図3のII−IIの位置における静電チャック100のXZ断面構成が示されており、図3には、図2のIII−IIIの位置における静電チャック100のXY断面構成が示されている。各図には、方向を特定するための互いに直交するXYZ軸が示されている。本明細書では、便宜的に、Z軸正方向を上方向といい、Z軸負方向を下方向というものとするが、静電チャック100は実際にはそのような向きとは異なる向きで設置されてもよい。
静電チャック100は、対象物(例えばウェハW)を静電引力により吸着して保持する装置であり、例えば半導体製造装置の真空チャンバー内でウェハWを固定するために使用される。静電チャック100は、所定の配列方向(本実施形態では上下方向(Z軸方向))に並べて配置されたセラミックス板10およびベース板20を備える。セラミックス板10とベース板20とは、セラミックス板10の下面(以下、「セラミックス側接合面S2」という)とベース板20の上面(以下、「ベース側接合面S3」という)とが上記配列方向に対向するように配置されている。静電チャック100は、さらに、セラミックス板10のセラミックス側接合面S2とベース板20のベース側接合面S3との間に配置された接合層30を備える。
セラミックス板10は、例えば円形平面の板状部材であり、セラミックスにより形成されている。セラミックス板10の直径は、例えば50mm〜500mm程度(通常は200mm〜350mm程度)であり、セラミックス板10の厚さは、例えば1mm〜10mm程度である。
セラミックス板10の形成材料としては、種々のセラミックスが用いられ得るが、強度や耐摩耗性、耐プラズマ性等の観点から、例えば、酸化アルミニウム(アルミナ、Al)または窒化アルミニウム(AlN)を主成分とするセラミックスが用いられることが好ましい。なお、ここでいう主成分とは、含有割合(重量割合)の最も多い成分を意味する。
セラミックス板10の内部には、導電性材料(例えば、タングステンやモリブデン等)により形成された一対の内部電極40が設けられている。一対の内部電極40に電源(図示せず)から電圧が印加されると、静電引力が発生し、この静電引力によってウェハWがセラミックス板10の上面(以下、「吸着面S1」という)に吸着固定される。セラミックス板10の吸着面S1は、特許請求の範囲における第1の表面に相当する。
また、セラミックス板10の内部には、導電性材料(例えば、タングステンやモリブデン等)を含む抵抗発熱体により構成されたヒータ50が設けられている。ヒータ50に電源(図示せず)から電圧が印加されると、ヒータ50が発熱することによってセラミックス板10が温められ、セラミックス板10の吸着面S1に保持されたウェハWが温められる。これにより、ウェハWの温度制御が実現される。図3に示すように、ヒータ50は、セラミックス板10の吸着面S1をできるだけ満遍なく温めるため、Z方向視で略同心円状に形成されている。ヒータ50は、特許請求の範囲における抵抗発熱体に相当する。
ベース板20は、例えばセラミックス板10と同径の、または、セラミックス板10より径が大きい円形平面の板状部材であり、例えば金属(アルミニウムやアルミニウム合金等)により形成されている。ベース板20の直径は、例えば220mm〜550mm程度(通常は220mm〜350mm程度)であり、ベース板20の厚さは、例えば20mm〜40mm程度である。
ベース板20の内部には冷媒流路21が形成されている。冷媒流路21に冷媒(例えば、フッ素系不活性液体や水等)が供給されると、ベース板20が冷却される。上述したヒータ50によるセラミックス板10の加熱と併せてベース板20の冷却が行われると、接合層30を介したセラミックス板10とベース板20との間の伝熱により、セラミックス板10の吸着面S1に保持されたウェハWの温度が一定に維持される。さらに、プラズマ処理中にプラズマからの入熱が生じた際には、ヒータ50に加える電力を調整することにより、ウェハWの温度制御が実現される。
接合層30は、例えばシリコーン系樹脂やアクリル系樹脂、エポキシ系樹脂等の接着剤を含んでおり、セラミックス板10とベース板20とを接合している。接合層30の厚さは例えば0.1mm〜1mm程度である。
A−2.静電チャック100の製造方法:
一般に、ヒータ50の各部の寸法の設計値は、セラミックス板10の吸着面S1の温度分布の均一性がより高くなるように設計される。そのため、セラミックス板10の吸着面S1の温度分布の均一性を向上させるためには、実際に形成されたヒータ50の各部分の寸法が設計値により近いこと、すなわち、ヒータ50の寸法精度が高いことが求められる。本実施形態では、以下に説明する製造方法により静電チャック100を製造することにより、ヒータ50の寸法精度を向上させ、セラミックス板10の吸着面S1の温度分布の均一性を向上させている。図4は、第1実施形態における静電チャック100の製造方法を示すフローチャートである。また、図5は、第1実施形態における静電チャック100の製造方法の概要を示す説明図である。
はじめに、例えばアルミナを主成分とするセラミックスグリーンシートを複数準備し、各セラミックスグリーンシートに対して、スルーホールの形成やビア用インクの充填、内部電極40の形成のための電極用インクの塗布等の必要な加工を行う(S110)。なお、ビア用インクや電極用インクとしては、例えばアルミナを主成分とするセラミックスグリーンシート用の原料粉末にタングステン粉末を混合してスラリー状としたメタライズインクが用いられる。
次に、1枚のセラミックスグリーンシート上に、ヒータ50の形成材料である感光性メタライズペーストを用いてスクリーン印刷を行うことにより、感光性メタライズペーストの暫定パターン部PPを形成する(S120)。感光性メタライズペーストは、例えばタングステン粉末、感光性ポリマー、光硬化剤等を含有するペーストである。感光性メタライズペーストの粘度は、例えば100〜20000poiseである。
図5の上段には、スクリーン印刷により形成された暫定パターン部PPの一例が示されている。上述したように、本実施形態では、ヒータ50は、Z方向視で略同心円状である。図5に示す例では、暫定パターン部PPも、略全体が、略同心円状の軸線Axに沿って延び、軸線Ax方向の長さより軸線Ax方向に直交する幅(Wo、Ws)が短い線状部分となっている。
ここで、スクリーン印刷では、スクリーン版に形成された比較的狭い開口部に感光性メタライズペーストが充填されて塗布されるため、上述した従来のフォトリソグラフィを用いる方法のように感光性メタライズペーストが一様に塗布される場合と比較して、形成される暫定パターン部PPの厚さ方向の寸法精度は比較的高くなりやすく、かつ、感光性メタライズペーストの使用量が低減される。一方、スクリーン印刷では、形成される暫定パターン部PPの寸法が、使用するスクリーン版の寸法特性(クセ)に大きく依存するため、使用するスクリーン版の寸法特性によっては、暫定パターン部PPの寸法精度が低くなることがある。図5の上段に示す例では、暫定パターン部PPの特定部分Psにおける幅Wsが、設計値Woより太くなっている。なお、ここでいう設計値Woは、最終的に形成されるヒータ50についての設計値ではなく、焼成前の感光性メタライズペースト(暫定パターン部PPや後述の本パターン部DP)についての設計値である(以下同様)。
なお、感光性メタライズペーストを用いたスクリーン印刷の後、必要により、感光性メタライズペースト(暫定パターン部PP)の乾燥処理(例えば、80〜120℃での5〜30分の加熱処理)が行われる。
次に、セラミックスグリーンシート上に形成された暫定パターン部PPの寸法に関する情報である寸法情報SIを取得する(S130)。具体的には、形成された暫定パターン部PPの各部の厚さ方向や面方向(厚さ方向に直交する方向)の寸法を実測することよって、寸法情報SIを取得する。例えば、図5の上段に示す暫定パターン部PPの各部分の幅を実測し、特定部分Psにおける幅Wsが設計値Woより太いことを示す寸法情報SIを取得する。
あるいは、スクリーン印刷に用いられるスクリーン版の寸法特性(クセ)を特定する情報を取得することによって、寸法情報SIを取得するとしてもよい。上述したように、スクリーン印刷により暫定パターン部PPを形成する際には、形成される暫定パターン部PPの寸法が、用いられるスクリーン版の寸法特性に大きく依存する。すなわち、同じスクリーン版を用いたスクリーン印刷により形成された複数の暫定パターン部PPでは、同じような位置の幅や厚さが同じような値となる。そのため、例えば、スクリーン版のある位置において線幅が設計値よりある長さだけ大きくなる傾向にある、といったスクリーン版の寸法特性を特定する情報を取得することによって、形成される暫定パターン部PPの寸法に関する寸法情報SIを取得することができる。
あるいは、スクリーン印刷によって暫定パターン部PPのサンプルを形成し、暫定パターン部PPのサンプルを焼成することによってヒータ50のサンプルを作製し、ヒータ50のサンプルに通電した状態で温度測定を行い、温度測定の結果に基づき寸法情報SIを取得するとしてもよい。ヒータ50のサンプルの各部における発熱特性は、ヒータ50のサンプルの各部における寸法特性、すなわち、暫定パターン部PPのサンプルの各部における寸法特性に相関する。そのため、ヒータ50のサンプルに通電した状態で温度測定を行い、ヒータ50のサンプルの各部における発熱特性を把握することにより、暫定パターン部PPのサンプルの各部における寸法特性を把握することができ、寸法情報SIを取得することができる。
次に、暫定パターン部PPの露光および現像を行うことにより、暫定パターン部PPの一部分を除去して、感光性メタライズペーストの本パターン部DPを形成する(S140)。ここで、暫定パターン部PPの露光は、上述した寸法情報SIに基づき設定された露光形態で実行される。例えば、図5の上段に示すように、寸法情報SIとして、暫定パターン部PPの特定部分Psにおける幅Wsが設計値Woより太いという情報が取得された場合には、図5の中段に示すように、暫定パターン部PPの特定部分Psにおける幅方向の両端の一部分Tpを除去することによって該特定部分Psにおける幅Wsを細らせ、該特定部分Psの幅Wsを設計値Woと同一にするような露光形態が設定される。一般に、露光および現像によるパターン形成では、面方向の寸法精度が極めて高くなるため、暫定パターン部PPの露光および現像を行って本パターン部DPを形成すると、本パターン部DPの面方向の寸法精度は極めて高くなる。
なお、寸法情報SIに基づき設定される露光形態は、暫定パターン部PPの各部の幅を設計値と同一にするような露光形態に限られない。例えば、図5に示す例において、暫定パターン部PPの特定部分Psの厚さが設計値より厚い場合には、その分を考慮して、特定部分Psの幅を設計値より細くするような露光形態が設定されるとしてもよい。すなわち、暫定パターン部PPの露光形態は、最終的に形成されるヒータ50の発熱ばらつきを抑制し、セラミックス板10の吸着面S1の温度分布の均一性が向上するように設定される。
このように、暫定パターン部PPの露光および現像によって、暫定パターン部PPの任意の一部分を精度良く除去することができ、その結果、本パターン部DPの各部の面方向の寸法を所望の値に精度良く合わせることができる。
なお、暫定パターン部PPの露光および現像の処理は、例えば特開2016−72567号公報に記載された公知の方法に準じて実行することができる。具体的には、セラミックスグリーンシートの上方にガラスマスクを位置合わせして配置し、露光装置によりガラスマスクを介して暫定パターン部PPに光(紫外線)を照射する。暫定パターン部PPにおける光が照射された部分(露光された部分)は硬化し、光が照射されなかった部分(露光されなかった部分)は硬化しない。なお、露光装置としては、例えば、直描露光装置(LDI:Laser Direct Imager)が用いられ、露光装置の光源としては、例えば水銀灯(g線、h線)等が用いられ、露光量は、例えば200〜6000mjとされる。また、ガラスマスクとしては、紫外線を透過させる光透過部と、紫外線を透過させない非透過部とからなるフォトマスクが用いられる。露光の後、暫定パターン部PPが形成されたセラミックスグリーンシートを現像液に浸漬することにより現像を行う。現像液としては、例えば0.1〜5質量%炭酸ナトリウム水溶液が用いられる。現像により、暫定パターン部PPのうち、未硬化部分(露光されなかった部分)が除去され、硬化部分(露光された部分)が除去されずに残る。この残った硬化部分が、本パターン部DPとなる。その後、洗浄処理および乾燥処理(例えば、80〜120℃での5〜30分の加熱処理)を行う。なお、寸法情報SIに基づき、暫定パターン部PPにおいて除去すべき部分は無いと判断した場合には、暫定パターン部PP全体を露光すればよい。
次に、複数のセラミックスグリーンシートを積層して熱圧着し、この積層体を所定の形状にカットし、還元雰囲気中で焼成(例えば、1400〜1800℃で5時間の焼成)を行う(S150)。この焼成処理により、複数のセラミックスグリーンシートと、複数のセラミックスグリーンシートの内の1つに形成された本パターン部DPとが同時焼結され、セラミックスグリーンシートがセラミックス板10となり、本パターン部DPがヒータ50となる。図5の下段には、本パターン部DPが焼成されることによって形成されたヒータ50が示されている。
次に、例えばシリコーン系樹脂やアクリル系樹脂、エポキシ系樹脂等の接着剤を用いて、セラミックス板10とベース板20とを接合する(S160)。これにより、上述した構成の静電チャック100の製造が完了する。
A−3.第1実施形態の効果:
以上説明したように、第1実施形態の静電チャック100の製造方法は、ヒータ50の形成材料である感光性メタライズペーストを用いてスクリーン印刷を行うことにより、セラミックスグリーンシート上に感光性メタライズペーストの暫定パターン部PPを形成する印刷工程(S120)と、形成された暫定パターン部PPの寸法に関する情報である寸法情報SIを取得する情報取得工程(S130)と、寸法情報SIに基づき設定された露光形態で暫定パターン部PPを露光して現像を行うことにより、暫定パターン部PPの少なくとも一部分を除去して感光性メタライズペーストの本パターン部DPを形成する除去工程(S140)と、本パターン部DPを焼成することにより、ヒータ50を形成する焼成工程(S150)とを備える。このように、第1実施形態の静電チャック100の製造方法では、従来のフォトリソグラフィを用いる方法のように感光性メタライズペーストを一様に塗布するのではなく、スクリーン印刷によって感光性メタライズペーストの暫定パターン部PPを形成するため、高価な感光性メタライズペーストの使用量を低減しつつ、厚さ方向の寸法精度が高い暫定パターン部PPを形成することができ、その結果、厚さ方向の寸法精度が高いヒータ50を形成することができる。また、寸法情報SIに基づき設定された露光形態で暫定パターン部PPを露光して現像を行うことによって、暫定パターン部PPの少なくとも一部分を除去して感光性メタライズペーストの本パターン部DPを形成するため、暫定パターン部PPの寸法特性に合わせた除去工程を行うことができ、除去工程により得られる本パターン部DPの寸法精度を向上させることができ、その結果、面方向の寸法精度が高いヒータ50を形成することができる。従って、第1実施形態の静電チャック100の製造方法によれば、高価な感光性メタライズペーストの使用量を低減しつつ、ヒータ50の面方向および厚さ方向の寸法精度を向上させることができ、その結果、静電チャック100の吸着面S1の温度分布の均一性を向上させることができる。
また、第1実施形態の静電チャック100の製造方法では、暫定パターン部PPは、軸線Axに沿って延び、軸線Ax方向の長さより軸線Ax方向に直交する幅が短い線状部分を含み、上記除去工程(S140)において、線状部分の軸線Ax方向における一部分Psに対して、幅方向の両側から幅を細らせる除去が行われる。そのため、第1実施形態の静電チャック100の製造方法によれば、暫定パターン部PPにおける除去部分を最小限に抑制することによって高価な感光性メタライズペーストの使用量を効果的に低減しつつ、ヒータ50の面方向および厚さ方向の寸法精度を向上させて、吸着面S1の温度分布の均一性を向上させることができる。
A−4.第1実施形態の第1の変形例:
図6は、第1実施形態の第1の変形例における静電チャック100の製造方法の概要を示す説明図である。第1実施形態の第1の変形例の製造方法では、図6の上段に示すように、暫定パターン部PPの線状部分の軸線Ax方向における全体において、軸線Ax方向に直交する幅Wxが設計値Woより太くなっている。そのため、図6の中段に示すように、除去工程(図4のS140)では、暫定パターン部PPの線状部分の軸線Ax方向における全体について、暫定パターン部PPの幅方向の両端の一部分Tpが除去され、幅Wxが設計値Woと略同一とされる。除去工程により形成された本パターン部DPが焼成されることにより、図6の下段に示すヒータ50が形成される。
このように、第1実施形態の第1の変形例の静電チャック100の製造方法では、暫定パターン部PPは、軸線Axに沿って延び、軸線Ax方向の長さより軸線Ax方向に直交する幅が短い線状部分を含み、上記除去工程(S140)において、線状部分の軸線Ax方向における全体に対して、幅方向の両側から幅を細らせる除去が行われる。そのため、第1実施形態の第1の変形例の静電チャック100の製造方法によれば、感光性メタライズペーストの使用量を低減しつつ、スクリーン印刷に用いられるスクリーン版等の特性にかかわらず、面方向の寸法精度が極めて高いヒータ50を形成することができ、その結果、静電チャック100の吸着面S1の温度分布の均一性を極めて効果的に向上させることができる。
A−5.第1実施形態の第2の変形例:
図7は、第1実施形態の第2の変形例における静電チャック100の製造方法の概要を示す説明図である。第1実施形態の第2の変形例の製造方法では、図7の上段に示すように、スクリーン印刷により形成される暫定パターン部PPが、2つの特定部分Psを含んでいる。各特定部分Psは、最終的に形成されるヒータ50における互いに離間した複数の部分を一体的に含むように形成されている。すなわち、図7の中段に示すように、除去工程(図4のS140)では、暫定パターン部PPにおける各特定部分Psが複数の部分に分割されるように、各特定部分Psにおける一部分Tpが除去される。なお、暫定パターン部PPにおいて、一方の特定部分Ps1は、スクリーン印刷時のスキージの移動方向Dsの最手前側点H1を含む部分であり、他方の特定部分Ps2は、スキージの移動方向Dsの最奥側点H2を含む部分である。除去工程により形成された本パターン部DPが焼成されることにより、図7の下段に示すヒータ50が形成される。
なお、第1実施形態の第2の変形例の製造方法において、暫定パターン部PPの各部の厚さを測定する場合に、暫定パターン部PPの特定部分Psに測定用の孔を設けることによって厚さの測定精度を向上させるとしてもよい。
このように、第1実施形態の第2の変形例の静電チャック100の製造方法では、上記除去工程(S140)において、暫定パターン部PPにおける特定部分Psが複数の部分に分割されるように、特定部分Psにおける一部分の除去が行われる。そのため、第1実施形態の第2の変形例の静電チャック100の製造方法によれば、感光性メタライズペーストの使用量を低減しつつ、特定部分Psについてはスクリーン印刷に用いるスクリーン版等の特徴にかかわらず、ヒータ50の面方向の寸法精度を極めて高くすることができ、その結果、静電チャック100の吸着面S1の温度分布の均一性を効果的に向上させることができる。
また、第1実施形態の第2の変形例の静電チャック100の製造方法では、暫定パターン部PPにおける一方の特定部分Ps1は、スクリーン印刷時のスキージの移動方向Dsの最手前側点H1を含む部分であり、他方の特定部分Ps2は、スキージの移動方向Dsの最奥側点H2を含む部分である。略同心円状のヒータ50を形成するためのスクリーン印刷時には、スキージの移動方向Dsの最手前側の部分と最奥側の部分とにおいて、スキージの延伸方向(スキージの移動方向Dsに略直交する方向)とパターン部の延伸方向とが互いに平行に近くなるため、形成されるパターン部の厚さ方向の寸法精度が低くなる傾向にある。第1実施形態の第2の変形例の静電チャック100の製造方法では、そのような最手前側の部分および最奥側の部分である特定部分Psに対して、特定部分Psが複数の部分に分割されるように特定部分Psにおける一部分を除去して本パターン部DPを形成することにより、特定部分Psの厚さ方向の寸法に応じて面方向の寸法を調整することができ、その結果、それらの部分においてもヒータ50の発熱ばらつきを抑制することができ、その結果、静電チャック100の吸着面S1の温度分布の均一性を効果的に向上させることができる。
B.第2実施形態:
図8は、第2実施形態における静電チャック100の製造方法を示すフローチャートである。以下の説明では、第2実施形態の静電チャック100の製造方法において、上述した第1実施形態の静電チャック100の製造方法(図4)におけるステップと同一内容のステップについては、同一の符号を付すことによってその説明を適宜省略する。
第2実施形態の静電チャック100の製造方法では、はじめに、上記第1実施形態と同様に、セラミックスグリーンシートを複数準備し、各セラミックスグリーンシートに対して必要な加工を行う(S110)。
次に、所定のキャリアフィルム上に、ヒータ50の形成材料である感光性メタライズペーストを用いてスクリーン印刷を行うことにより、感光性メタライズペーストの暫定パターン部PPを形成する(S122)。キャリアフィルムとしては、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリイミド等のフィルムが用いられる。なお、感光性メタライズペーストとしては、上述した第1実施形態と同様のものが用いられる。感光性メタライズペーストが塗布されるキャリアフィルムは、特許請求の範囲におけるキャリア部材に相当する。
次に、上述した第1実施形態と同様に、寸法情報SIを取得し(S130)、寸法情報SIに基づき設定された露光形態で暫定パターン部PPの露光および現像を行うことにより、暫定パターン部PPの一部分を除去して、感光性メタライズペーストの本パターン部DPを形成する(S140)。
次に、複数のセラミックスグリーンシートの内の1つに、本パターン部DPが形成されたキャリアフィルムを接着(圧着)する。このとき、キャリアフィルム上に形成された本パターン部DPがセラミックスグリーンシートと接する側となるような向きとする。この状態で、セラミックスグリーンシートからキャリアフィルムを剥がす。これにより、本パターン部DPがセラミックスグリーンシート上に転写される(S144)。
その後は、上述した第1実施形態と同様に、複数のセラミックスグリーンシートを積層して熱圧着し、この積層体を所定の形状にカットして焼成する(S150)。これにより、複数のセラミックスグリーンシートと、複数のセラミックスグリーンシートの内の1つに形成された本パターン部DPとが同時焼結され、セラミックスグリーンシートがセラミックス板10となり、本パターン部DPがヒータ50となる。次に、例えばシリコーン系樹脂やアクリル系樹脂、エポキシ系樹脂等の接着剤を用いて、セラミックス板10とベース板20とを接合する(S160)。これにより、上述した構成の静電チャック100の製造が完了する。
以上説明したように、第2実施形態の静電チャック100の製造方法は、ヒータ50の形成材料である感光性メタライズペーストを用いてスクリーン印刷を行うことにより、キャリアフィルム上に感光性メタライズペーストの暫定パターン部PPを形成する印刷工程(S122)と、形成された暫定パターン部PPの寸法に関する情報である寸法情報SIを取得する情報取得工程(S130)と、寸法情報SIに基づき設定された露光形態で暫定パターン部PPを露光して現像を行うことにより、暫定パターン部PPの少なくとも一部分を除去して感光性メタライズペーストの本パターン部DPを形成する除去工程(S140)と、キャリア部材上に形成された本パターン部DPをセラミックスグリーンシート上に転写する転写工程(S144)と、本パターン部DPを焼成することにより、ヒータ50を形成する焼成工程(S150)とを備える。そのため、第2実施形態の静電チャック100の製造方法によれば、上述した第1実施形態の製造方法と同様に、高価な感光性メタライズペーストの使用量を低減しつつ、ヒータ50の面方向および厚さ方向の寸法精度を向上させて、静電チャック100の吸着面S1の温度分布の均一性を向上させることができる。
また、第2実施形態の静電チャック100の製造方法では、現像の際に、セラミックグリーンシートではなくキャリアフィルムが現像液に浸漬されるため、セラミックグリーンシートが例えば窒化アルミニウムのように水と反応しやすい材料で形成される場合であっても、セラミックグリーンシートと水(現像液)との反応が発生することを抑制しつつ、ヒータ50の面方向および厚さ方向の寸法精度を向上させて静電チャック100の吸着面S1の温度分布の均一性を向上させることができる。
C.その他の変形例:
本明細書で開示される技術は、上述の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の形態に変形することができ、例えば次のような変形も可能である。
上記実施形態における静電チャック100の構成は、あくまで一例であり、種々変形可能である。例えば、上記実施形態では、冷媒流路21がベース板20の内部に形成されるとしているが、冷媒流路21が、ベース板20の内部ではなく、ベース板20の表面(例えばベース板20と接合層30との間)に形成されるとしてもよい。また、上記実施形態では、セラミックス板10の内部に一対の内部電極40が設けられた双極方式が採用されているが、セラミックス板10の内部に1つの内部電極40が設けられた単極方式が採用されてもよい。また、上記実施形態では、ヒータ50がセラミックス板10の内部に配置されるとしているが、ヒータ50が、セラミックス板10の内部ではなく、セラミックス板10のベース板20側(セラミックス板10と接合層30との間)に配置されるとしてもよい。また、上記実施形態では、ヒータ50がZ方向視で略同心円状であるとしているが、ヒータ50は他の形状であってもよい。また、上記実施形態における各部材を形成する材料は、あくまで一例であり、各部材が他の材料により形成されてもよい。
また、上記実施形態における静電チャック100の製造方法はあくまで一例であり、種々変形可能である。例えば、上記第1の実施形態の第1の変形例(図6)では、除去工程(図4のS140)において、暫定パターン部PPの線状部分の軸線Ax方向における全体について、暫定パターン部PPの幅方向の両端の一部分Tpが除去されるとしているが、暫定パターン部PPの幅方向の一方の端の一部分Tpのみが除去されるとしてもよい。また、上記第1の実施形態の第2の変形例(図7)では、暫定パターン部PPが、スクリーン印刷時のスキージの移動方向Dsの最手前側点H1を含む一方の特定部分Ps1と、スキージの移動方向Dsの最奥側点H2を含む他方の特定部分Ps2とを含むとしているが、暫定パターン部PPが特定部分Ps1と特定部分Ps2との一方のみを含むとしてもよい。また、暫定パターン部PPにおける特定部分Psの配置は、スキージの移動方向Dsと独立して設定されてもよい。例えば、ヒータ50において特に寸法精度を向上させたい箇所に特定部分Psを配置するとしてもよい。
また、上記実施形態では、現像時に露光部分が残り未露光部分が除去される「ネガ型」の感光性メタライズペーストが用いられるとしたが、現像時に露光部分が除去され未露光部分が残る「ポジ型」の感光性メタライズペーストが用いられてもよい。また、上記実施形態では、フォトリソグラフィを用いてヒータ50を形成する方法として、マスクを用いる方法が採用されているが、マスクを用いない方法(例えばレーザーダイレクトイメージング法等)が採用されるとしてもよい。
また、本発明は、静電引力を利用してウェハWを保持する静電チャック100の製造方法に限らず、セラミックス板の表面上に対象物を保持する他の保持装置(例えば、真空チャックやヒータ等)の製造方法にも適用可能である。
10:セラミックス板 20:ベース板 21:冷媒流路 30:接合層 40:内部電極 50:ヒータ 100:静電チャック

Claims (8)

  1. 第1の表面を有する板状のセラミックス板と、前記セラミックス板に設けられた抵抗発熱体と、を備え、前記セラミックス板の前記第1の表面上に対象物を保持する保持装置の製造方法において、
    前記抵抗発熱体の形成材料である感光性メタライズペーストを用いてスクリーン印刷を行うことにより、所定の部材上に前記感光性メタライズペーストの暫定パターン部を形成する印刷工程と、
    形成された前記暫定パターン部の寸法に関する情報である寸法情報を取得する情報取得工程と、
    前記寸法情報に基づき設定された露光形態で前記暫定パターン部を露光して現像を行うことにより、前記暫定パターン部の少なくとも一部分を除去して前記感光性メタライズペーストの本パターン部を形成する除去工程と、
    前記本パターン部を焼成することにより、前記抵抗発熱体を形成する焼成工程と、
    を備えることを特徴とする、保持装置の製造方法。
  2. 請求項1に記載の保持装置の製造方法において、
    前記暫定パターン部は、所定の軸線に沿って延び、前記軸線方向の長さより前記軸線方向に直交する幅が短い線状部分を含み、
    前記除去工程は、前記線状部分の少なくとも一部分に対して、幅を細らせる除去を行う工程を含むことを特徴とする、保持装置の製造方法。
  3. 請求項2に記載の保持装置の製造方法において、
    前記除去工程は、前記線状部分の前記軸線方向における全体に対して、幅を細らせる除去を行う工程を含むことを特徴とする、保持装置の製造方法。
  4. 請求項3に記載の保持装置の製造方法において、
    前記除去工程は、前記線状部分の前記軸線方向における全体に対して、幅方向の両側から幅を細らせる除去を行う工程を含むことを特徴とする、保持装置の製造方法。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれか一項に記載の保持装置の製造方法において、
    前記除去工程は、前記暫定パターン部における特定部分が複数の部分に分割されるように前記特定部分における一部分を除去する工程を含むことを特徴とする、保持装置の製造方法。
  6. 請求項5に記載の保持装置の製造方法において、
    前記抵抗発熱体は、前記第1の表面に略直交する方向視で、略同心円状であり、
    前記特定部分は、前記暫定パターン部の内、前記スクリーン印刷時のスキージの移動方向の最手前側点を含む部分と最奥側点を含む部分との少なくとも一方であることを特徴とする、保持装置の製造方法。
  7. 請求項1から請求項6までのいずれか一項に記載の保持装置の製造方法において、
    前記所定の部材は、前記セラミックス板の形成材料であるセラミックスグリーンシートであり、
    前記焼成工程は、前記セラミックスグリーンシートと前記本パターン部とを同時焼成することにより、前記セラミックス板と前記抵抗発熱体とを形成する工程であることを特徴とする、保持装置の製造方法。
  8. 請求項1から請求項6までのいずれか一項に記載の保持装置の製造方法において、
    前記所定の部材は、キャリア部材であり、
    前記製造方法は、さらに、
    前記キャリア部材上に形成された前記本パターン部を、前記セラミックス板の形成材料であるセラミックスグリーンシート上に転写する転写工程を備え、
    前記焼成工程は、前記セラミックスグリーンシートと前記本パターン部とを同時焼成することにより、前記セラミックス板と前記抵抗発熱体とを形成する工程であることを特徴とする、保持装置の製造方法。
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