JP6729505B2 - インクジェット記録装置、及びインクジェット記録方法 - Google Patents
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Description
図1は、本実施形態に係るインクジェット記録装置を示す図である。インクジェット記録装置10は、記録媒体Sに記録を行う。詳しくは、インクジェット記録装置10は、カートリッジ2と、ノズルヘッド4と、クリーニング部材6と、制御部8と、給紙カセット91と、手差しトレイ93と、第1搬送部95と、第2搬送部97と、排出トレイ99とを備える。以下、インクジェット記録装置10の構成を具体的に説明する。
水性インクの表面張力が、30mN/m以上37mN/m以下である。水性洗浄液の表面張力が、26mN/m以上32mN/m以下である。水性洗浄液の表面張力に対する水性インクの表面張力の比率(以下、「表面張力の比率」と記載する)が、1.10以上1.40以下である。
図1及び図2を用いて、ノズルヘッド4を説明する。図2は、ノズルヘッド4の断面構造を示す図である。
記録ヘッド41は、ラインヘッドであり、記録媒体Sの搬送方向M1に対して垂直な方向に延びる。そのため、記録ヘッド41の長手方向は、X軸方向に対して平行である。
洗浄液供給部141は、記録ヘッド41の長手方向一端に固定されている。洗浄液供給部141は、筐体143と、板状の蓋体145とを有する。また、洗浄液供給部141には、少なくとも1つの洗浄液用ノズル147が設けられている。
図1を用いて、クリーニング部材6を説明する。クリーニング部材6は、ブレード61を有する。ブレード61は、ノズルヘッド4の下面に対向する位置と第2搬送部97に対向する位置との間を移動する。また、ブレード61は、上昇方向D1及び下降方向D2の各方向に沿って移動する。「上昇方向D1」とは、Z軸方向に沿って鉛直方向上側Z1へ向かう方向を意味する。「下降方向D2」とは、Z軸方向に沿って鉛直方向下側Z2へ向かう方向を意味する。
図1〜図4を用いて、インクジェット記録装置10を用いたインクジェット記録方法を説明する。図3及び図4は、各々、インクジェット記録方法の一工程を示す図である。インクジェット記録装置10では、制御部8がROMに記憶させた所定の制御プログラムをCPUで実行することによって、記録媒体Sに記録を行うことができる。
インクジェット記録装置10が奏する効果について説明する。インクジェット記録装置10は、後述する効果1〜3を奏することができる。
効果1には、インクジェット記録装置10の小型化を図ることが含まれる。以下では、従来の課題を説明した後、効果1を説明する。
効果2には、インクジェット記録装置10が水性インクの吐出性能に優れることが含まれる。
詳しくは、水性洗浄液の表面張力が、26mN/m以上32mN/m以下である。これにより、供給工程では、水性洗浄液が半球状の液滴52の状態で保持され易いため、水性洗浄液の供給量を確保し易い。よって、ワイプ工程では、水性洗浄液が記録ヘッド41の下面42全体に濡れ拡がり易い。
水性インクは、顔料分散体を有する。顔料分散体は、複数の顔料粒子が水性媒体中において互いに分散されて構成されたものを意味する。顔料粒子は、各々、顔料を含有する顔料コアと、顔料コアの表面に設けられた被覆樹脂とを含む。
吐出工程を行うと、水性インクが、記録ヘッドの下面に付着して、記録ヘッドの下面において乾燥することがある。水性インクが乾燥すると、被覆樹脂の表面において電離が起こり難いため、顔料粒子同士が互いに凝集し易い。顔料粒子同士が互いに凝集すると、互いに異なる顔料コアの表面に存在する被覆樹脂が接触して膜を形成し易い。このように、水性インクが乾燥すると、顔料コアの凝集体が樹脂膜で被覆され易い。このようにして、固着インクが形成される。
前述の(固着インクの形成プロセス)で説明したように、顔料粒子が互いに凝集して、固着インクが形成される。しかし、パージインクと水性洗浄液とは、各々、固着インクの形成中に記録ヘッドの下面へ供給されることが多い。
効果3には、インクジェット記録装置10が耐久時においても水性インクの吐出性能に優れることが含まれる。
詳しくは、洗浄液供給部141の下面142は、記録ヘッド41の下面42よりも、鉛直方向下側Z2に位置する。これにより、ブレード61の上端が記録ヘッド41の下面42に接触しながらブレード61がワイピング方向D3に沿って移動しているときには、ブレード61の上端が洗浄液供給部141の下面142に接触しながらブレード61がワイピング方向D3に沿って移動しているときに比べ、ブレード61の上端の湾曲具合が緩和される。そのため、鉛直方向において記録ヘッドの下面の位置と洗浄液供給部の下面の位置とが互いに同一である場合に比べ、ワイプ工程においてブレード61に作用する負荷が小さくなる。よって、耐久時においてもワイプ工程を行うことができる。したがって、耐久時においてもインクジェット記録装置10はインクの吐出性能に優れ易い。
水性インクは、顔料分散体と、水性媒体とを含有する。水性インクは、アセチレン型界面活性剤をさらに含むことが好ましい。水性インクは、アセチレン型界面活性剤でない界面活性剤、溶解安定剤、保湿剤、及び浸透剤のうちの少なくとも1つをさらに含有してもよい。水性インクは、ソルビトールをさらに含有してもよい。
顔料分散体は、複数の顔料粒子を含む。顔料粒子は、各々、顔料コアと、被覆樹脂とを含む。
顔料コアは、顔料を含有する。顔料としては、例えば、黄色顔料、橙色顔料、赤色顔料、青色顔料、紫色顔料、又は黒色顔料を使用できる。黄色顔料としては、例えばC.I.ピグメントイエロー74、93、95、109、110、120、128、138、139、151、154、155、173、180、185、又は193が挙げられる。橙色顔料としては、例えばC.I.ピグメントオレンジ34、36、43、61、63、又は71が挙げられる。赤色顔料としては、例えばC.I.ピグメントレッド122又は202が挙げられる。青色顔料としては、例えばC.I.ピグメントブルー15又は15:3が挙げられる。紫色顔料としては、例えばC.I.ピグメントバイオレット19、23、又は33が挙げられる。黒色顔料としては、例えばC.I.ピグメントブラック7が挙げられる。
被覆樹脂は、顔料コアの表面に設けられる。被覆樹脂は、アニオン性を有することが好ましく、例えば、スチレン−アクリル酸系樹脂、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸ハーフエステル共重合体、ビニルナフタレン−アクリル酸共重合体、及びビニルナフタレン−マレイン酸共重合体のうちの少なくとも1つであることが好ましい。より好ましくは、被覆樹脂は、スチレン−アクリル酸系樹脂である。被覆樹脂がスチレン−アクリル酸系樹脂であれば、顔料粒子を容易に作製できる。また、顔料コアの分散性を高めることができる。
水性媒体は、水を含有することが好ましく、より好ましくはイオン交換水を含有する。水性インクにおける水の含有量は、20質量%以上70質量%以下であることが好ましい。これにより、適切な粘度を有する水性インクを提供できる。
水性インクが界面活性剤を含有すれば、記録媒体に対する水性インクの濡れ性が向上する。アセチレン型界面活性剤でない界面活性剤は、ノニオン型界面活性剤であることが好ましい。また、アセチレン型界面活性剤でない界面活性剤は、水性インクにおいて、0.05質量%以上2.00質量%以下含有されていることが好ましい。これにより、画像のオフセットを抑制しつつ、画像濃度が向上する。
水性インクが溶解安定剤を含有すれば、水性インクに含まれる成分が相溶し易くなるため、水性インクの溶解状態を安定化できる。溶解安定剤としては、例えば、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、又はγ−ブチローラークトンが挙げられる。水性インクにおける溶解安定剤の含有量は、好ましくは1質量%以上20質量%以下であり、より好ましくは3質量%以上15質量%以下である。
水性インクが保湿剤を含有すれば、水性インクからの液体成分の揮発を抑制できるため、水性インクの粘性を安定化できる。保湿剤としては、例えば、ポリアルキレングリコール類、又はアルキレングリコール類が挙げられる。ポリアルキレングリコール類は、ポリエチレングリコール、又はポリプロピレングリコールであることが好ましい。アルキレングリコール類は、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリメチレングリコール(1,3−プロパンジオール)、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール、1,2,6−ヘキサントリオール、チオジグリコール、1,3−ブタンジオール、又は1,5−ペンタンジオールであることが好ましい。水性インクにおける保湿剤の含有量は、好ましくは2質量%以上30質量%以下であり、より好ましくは10質量%以上25質量%以下である。
水性インクが浸透剤を含有すれば、記録媒体への水性インクの浸透性が向上する。浸透剤としては、例えば、1,2−へキシレングリコール、1,2−オクタンジオール、2,4−ジエチル−1,5−ペンタンジオール、2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、ジエチレングリコールモノノルマルブチルエーテル、又はトリエチレングリコールモノノルマルブチルエーテルが挙げられる。水性インクにおける浸透剤の含有量は、好ましくは0.5質量%以上20.0質量%以下である。
まず、被覆樹脂を合成する。詳しくは、所定の溶媒に、重合により被覆樹脂を合成可能なモノマー又はプレポリマーと、重合開始剤とを加え、所定の温度で加熱還流を行う。このようにして、被覆樹脂が合成される。より具体的には、イソプロピルアルコールとメチルエチルケトンとの混合液に、スチレンと、(メタ)アクリル酸と、(メタ)アクリル酸アルキルエステルと、重合開始剤とを加え、70℃で加熱還流を行う。これにより、スチレン−アクリル酸系樹脂が合成される。
水性洗浄液は、水性媒体と、界面活性剤とを含有する。界面活性剤は、アミン型界面活性剤(1−1)からなってもよいし、アミン型界面活性剤(1−1)でない界面活性剤をさらに含んでもよい。水性洗浄液は、溶解安定剤、保湿剤、浸透剤、及びpH調整剤のうちの少なくとも1つをさらに含有してもよい。水性洗浄液は、ソルビトールをさらに含有してもよい。
水性洗浄液の好ましい製造方法は、材料を所定の配合量で均一に混合する工程を含む。攪拌機(例えば、新東科学株式会社製「スリーワンモーター BL−600」)を用いて材料を混合することが好ましい。
表1に、装置A−1〜A−10の各構成を示す。表2に、水性インクB−1〜B−6の各構成を示す。表2において、「界面活性剤」は、日信化学工業株式会社製「オルフィンE1010」を意味する。「BTG」は、トリエチレングリコールモノノルマルブチルエーテルを意味する。「1,3−PG」は、1,3−プロパンジオールを意味する。「顔料分散液L」については、表3に示すとおりである。表3において、「樹脂A−Na」は、樹脂Aを水酸化ナトリウム(NaOH)水溶液で中和することで得られた樹脂を意味する。また、「顔料」は、シアン顔料とイエロー顔料とマゼンタ顔料とブラック顔料とのうちの何れか1つを意味する。表4に、水性洗浄液C−1〜C−5の各構成を示す。表4において、「界面活性剤」は、三洋化成工業株式会社製「ピュアミールEP−300S」を意味する。「1,3−PG」は、1,3−プロパンジオールを意味する。「NaOH水溶液」は、濃度が0.1NであるNaOH水溶液を意味する。「BTG」は、トリエチレングリコールモノノルマルブチルエーテルを意味する。
実施例及び比較例における水性インク(より具体的には水性インクB−1〜B−6)は、何れも、シアン顔料を含有する水性インク(シアンインク)と、イエロー顔料を含有する水性インク(イエローインク)と、マゼンタ顔料を含有する水性インク(マゼンタインク)と、ブラック顔料を含有する水性インク(ブラックインク)とを、含んでいた。以下では、シアンインクの製造方法を主に説明する。なお、水性インクの色を表記する必要がない場合には、「水性インク」と記載する。
まず、樹脂Aを合成した。詳しくは、四つ口フラスコ(容量:1000mL)に、スターラーと、窒素導入管と、コンデンサー(攪拌機)と、滴下ロートとをセットした。次に、フラスコに、100gのイソプロピルアルコールと300gのメチルエチルケトンとを入れた。フラスコの内容物に窒素をバブリングしながら、70℃で加熱還流を行った。
カラム:東ソー株式会社製「TSKgel SuperMultiporeHZ−H」(4.6mmI.D.×15cmのセミミクロカラム)
カラム本数:3本
溶離液:テトラヒドロフラン
流速:0.35mL/分
サンプル注入量:10μL
測定温度:40℃
検出器:IR検出器
なお、検量線は、東ソー株式会社製のTSKgel標準ポリスチレンから、F−40、F−20、F−4、F−1、A−5000、A−2500、及びA−1000の7種とn−プロピルベンゼンとを選択して作成された。
樹脂Aを用いて、表3に示す構成を有する顔料分散液Lを調製した。詳しくは、メディア型分散機(ウィリー・エ・バッコーフェン社(WAB社)製「ダイノミル」)のベッセル(容量:0.6L)に、6.0質量%の樹脂Aと、15.0質量%のフタロシアニンブルー15:3(シアン顔料、東洋インキ株式会社製「リオノール(登録商標)ブルーFG−7330」)と、0.5質量%の1,2−オクタンジオールと、イオン交換水(残量)とを入れた。
顔料分散液Lと他のインク成分とを混合した。詳しくは、表2に記載の材料を表2に記載の配合量でビーカーに入れた。攪拌機(新東科学株式会社製「スリーワンモーター BL−600」)を用いてビーカーの内容物を回転速度400rpmで攪拌して、ビーカーの内容物を均一に混合した。フィルター(孔径5μm)を用いて混合液をろ過し、混合液に含有される異物及び粗大粒子を除去した。このようにして、シアンインクを得た。
表4に記載の材料を表4に記載の配合量でビーカーに入れた。攪拌機(新東科学株式会社製「スリーワンモーター(登録商標) BL−600」)を用いてビーカーの内容物を回転速度400rpmで攪拌して、ビーカーの内容物を均一に混合した。フィルター(孔径5μm)を用いて得られた混合液をろ過し、混合液に含有される異物及び粗大粒子を除去した。このようにして、実施例及び比較例における水性洗浄液(より具体的には水性洗浄液C−1〜C−5の各々)を得た。
図1に示すインクジェット記録装置を試作機として準備した。詳しくは、試作機は、4つの第1タンクと、1つの第2タンクと、4つのノズルヘッドと、4つのブレードとを備えていた。ノズルヘッドは、各々、記録ヘッドと洗浄液供給部とを有していた。記録ヘッドには、互いに異なる第1タンクが接続されていた。また、記録ヘッドには、各々、複数のインク用ノズルが設けられており、インク用ノズルは、各々、記録ヘッドの下面において開口していた。記録ヘッドは、各々、解像度360dpi(=180dpi×2列)、ノズル数512個(=256個×2列)、液滴量14pL、駆動周波数12.8kHzのピエゾ型ラインヘッド(コニカミノルタ株式会社製)であった。また、記録ヘッドは、その長手方向が紙の搬送方向に直交するように、間隔20mmで配列されていた。なお、記録ヘッドの下面は、何れも、洗浄されており、水性インクで汚染されていなかった。
第1タンクには、互いに色の異なる水性インク(実施例及び比較例における水性インクB−1〜B−6の各々)を収容した。また、第2タンクには、水性洗浄液(実施例及び比較例における水性洗浄液C−1〜C−5の各々)を収容した。その後、インストール動作を行った。このようにして、実施例及び比較例に係るインクジェット記録装置(より具体的には装置A−1〜A−10の各々)を得た。
<拭き取り性能の評価>
まず、温度25℃且つ湿度60%RHの環境下で、実施例及び比較例に係るインクジェット記録装置(より具体的には装置A−1〜A−10の各々)を用いて、耐刷試験を行った。耐刷試験では、搬送速度350mm/秒で、色が互いに異なるソリッド画像(サイズ10cm×10cm、印字率100%)を5000枚の記録シート(富士ゼロックス株式会社製「C2」、A4サイズの普通紙)に連続して記録した。また、記録シートにおいて色が互いに異なるソリッド画像が重なるように、ソリッド画像を記録した。
優良(◎):記録ヘッドの下面においてインク汚れが確認されなかった。
良好(○):記録ヘッドの下面においてインク汚れが確認された。確認されたインク汚れは許容範囲内であった。
不良(×):記録ヘッドの下面においてインク汚れが確認された。確認されたインク汚れは許容範囲を超えていた。
まず、初期の着弾精度(3σ値)を求めた。
次に、前述の<拭き取り性能の評価>に記載の方法に従って、耐刷試験と記録ヘッドのメンテナンスとを行った。1週間にわたって、実施例及び比較例に係るインクジェット記録装置(より具体的には装置A−1〜A−10の各々)を静置した。その後、着弾精度(3σ値)を求めた。このようにして、静置後の着弾精度(3σ値)を求めた。評価基準を以下に示す。また、評価結果を表5に示す。
良好(○):初期の着弾精度(3σ値)と静置後の着弾精度(3σ値)との差が3未満であった。
不良(×):初期の着弾精度(3σ値)と静置後の着弾精度(3σ値)との差が3以上であった。
表5に、装置A−1〜A−10の評価結果を示す。表5において、「比率」には、水性洗浄液の表面張力に対する水性インクの表面張力の比率を記す。「評価A」には、記録ヘッドの下面における固着インクの拭き取り性能の評価結果を記す。「評価B」には、1週間静置後における水性インクの着弾精度の評価結果を記す。
実施例1〜4に係るインクジェット記録装置(より具体的には装置A−1〜A−4)は、各々、以下に示す基本構成を有していた。より具体的には、実施例1〜4に係るインクジェット記録装置は、ノズルヘッドと、インク用ノズルと、洗浄液用ノズルと、水性インクと、水性洗浄液と、クリーニング部材とを備えていた。インク用ノズルは、ノズルヘッドに設けられ、ノズルヘッドの下面の第1領域R1において開口していた。水性インクは、インク用ノズルから吐出及び排出された。洗浄液用ノズルは、ノズルヘッドに設けられ、ノズルヘッドの下面の第2領域において開口していた。水性洗浄液は、洗浄液用ノズルから第2領域へ供給され、第1領域を洗浄した。クリーニング部材は、ノズルヘッドの下面に接触しながら、ノズルヘッドの下面に沿って第2領域に対向する位置から第1領域に対向する位置へ移動した。水性インクの表面張力が、30mN/m以上37mN/m以下であった。水性洗浄液の表面張力が、26mN/m以上32mN/m以下であった。表面張力の比率が、1.10以上1.40以下であった。
6 クリーニング部材
10 インクジェット記録装置
41 記録ヘッド
42 記録ヘッドの下面
47 インク用ノズル
48 インク用ノズルの開口
52 半球状の液滴
141 洗浄液供給部
142 洗浄液供給部の下面
147 洗浄液用ノズル
148 洗浄液用ノズルの開口
R1 第1領域
R2 第2領域
S 記録媒体
Claims (3)
- 記録媒体に記録を行うインクジェット記録装置であって、
ノズルヘッドと、
前記ノズルヘッドに設けられ、前記ノズルヘッドの下面の第1領域において開口するインク用ノズルと、
前記インク用ノズルから吐出及び排出される水性インクと、
前記第1領域を洗浄する水性洗浄液と、
前記ノズルヘッドの下面に接触しながら前記ノズルヘッドの下面に沿って移動するクリーニング部材と、
を備え、
前記ノズルヘッドには、前記ノズルヘッドの下面のうち前記第1領域を除く第2領域において開口する洗浄液用ノズルが、さらに、設けられ、
前記水性洗浄液は、前記洗浄液用ノズルから前記第2領域へ供給され、
前記クリーニング部材は、前記第2領域に対向する位置から前記第1領域に対向する位置へ移動し、
前記水性インクの表面張力が、30mN/m以上37mN/m以下であり、
前記水性洗浄液の表面張力が、26mN/m以上32mN/m以下であり、
前記水性洗浄液の表面張力に対する前記水性インクの表面張力の比率が、1.10以上1.40以下であり、
前記ノズルヘッドは、記録ヘッドと、洗浄液供給部とを有し、
前記記録ヘッドには、前記インク用ノズルが設けられ、
前記インク用ノズルは、前記記録ヘッドの下面において開口し、
前記洗浄液供給部には、前記洗浄液用ノズルが設けられ、
前記洗浄液用ノズルは、前記洗浄液供給部の下面において開口し、
前記洗浄液供給部の下面は、前記記録ヘッドの下面よりも、鉛直方向下側に位置する、インクジェット記録装置。 - 前記水性インクは、0.6質量%以上1.5質量%以下のアセチレン型界面活性剤を含有し、
前記水性洗浄液は、1.0質量%以上2.0質量%以下のポリオキシアルキレンアルキルアミンを含有し、
前記ポリオキシアルキレンアルキルアミンは、下記式(1−1)で表される構造を有する、請求項1に記載のインクジェット記録装置。
- 請求項1又は2に記載のインクジェット記録装置を用いて記録媒体に記録を行うインクジェット記録方法であって、
前記水性インクが前記インク用ノズルから前記記録媒体へ吐出される吐出工程と、
前記水性インクが前記インク用ノズルから排出されるパージ工程と、
前記水性洗浄液が前記洗浄液用ノズルから前記第2領域へ供給される供給工程と、
前記クリーニング部材が前記ノズルヘッドの下面に接触しながら前記ノズルヘッドの下面に沿って前記第2領域に対向する位置から前記第1領域に対向する位置へ移動するワイプ工程と、
を含み、
前記パージ工程と、前記供給工程とは、各々、前記吐出工程よりも後であって前記ワイプ工程よりも前に、行われ、
前記供給工程では、前記水性洗浄液が、前記洗浄液用ノズルの開口から鉛直方向下側へ突出する液滴の状態で、保持される、インクジェット記録方法。
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