JP6728864B2 - 配向着磁装置 - Google Patents

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Description

本発明は、配向着磁装置に関する。
例えば、ロータの内部に界磁用の永久磁石を埋め込んだ構造からなる埋込磁石同期電動機(所謂、IPMモータ)が知られている。特許文献1には、このような界磁用の永久磁石として、ボンド磁石等の樹脂材料を射出成形でロータの内部に埋め込んで構成するIPMモータを製造する際に用いる配向装置が開示されている。
特許第4726105号公報
特許文献1に記載のように、界磁用の永久磁石を樹脂材料とする場合、その形状の自由度が高まり、例えば、磁石表面積をより広く確保するように工夫したりすることができる。この場合、ステータのコイルと鎖交する磁束を多くし、モータの高トルク化を実現できる。ただし、界磁用の永久磁石を樹脂材料とする場合、モータの高トルク化を実現できるが、モータのトルク変動の低減の観点では未だ課題が残されている。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、モータの高トルク化とともにモータのトルク変動を低減できる配向着磁装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、配向着磁装置は、複数の配向着磁ヨークと、複数の配向着磁磁石とを備え、各配向着磁ヨークと各配向着磁磁石とを円環状に組み付けて構成される磁気回路内に、樹脂磁石を界磁とするロータのロータコアを配置した状態で当該樹脂磁石を磁場中成形するためのものである。この配向着磁装置において、各配向着磁ヨーク及び各配向着磁磁石の内周面にロータコアの外周面を対向させた状態で磁気回路内にロータコアを配置した場合、各配向着磁ヨークの内周面には、各配向着磁磁石の内周面と比較してロータコアに向かって突出する突出部がロータコアの軸方向に沿って延びるように設けられ、各突出部のそれぞれのロータコアの周方向の両側であって、各配向着磁磁石とロータコアとの間隙のそれぞれには、各配向着磁ヨークと比較して磁気抵抗が高い部位である高磁気抵抗部がロータコアの軸方向に沿って延びるように設けられ、各突出部及び各高磁気抵抗部は、ロータコアの軸方向に対してスキューされるようにしている。
上記構成によれば、磁気回路内にロータコアを配置した場合、各配向着磁ヨークに設けられる各突出部は、ロータコアの軸方向に沿って延びており、ロータコアの軸方向に対してスキューされるようになる。これにより、ロータの軸方向に対して磁極がスキューされるように構成されたロータであっても、磁場中成形によって樹脂磁石を難なく配向及び着磁することができる。またさらに、着磁磁石に隣接する配向着磁ヨーク間を直接通過する磁束、すなわち配向及び着磁に寄与しない漏れ磁束の通路が、各突出部とともにロータコアの軸方向に沿って延びてスキューされている各高磁気抵抗部によって遮られるようになる。これにより、漏れ磁束を低減し、磁場中成形する樹脂磁石の配向率及び着磁率を向上させることができる。したがって、上記配向着磁装置によって磁場中成形される樹脂磁石を界磁とするロータによっては、モータの高トルク化とともにモータのトルク変動を低減することができる。
また、上記構成によれば、配向着磁装置にロータコアを配置する作業時等、配向着磁装置に誤ってロータコアが接触してしまう場合であっても、ロータコアと接触する部位を配向着磁磁石ではなく、例えば、配向着磁ヨーク等とすることができる。これにより、配向着磁装置に誤ってロータコアが接触してしまっても、配向着磁磁石を傷付き難くすることができる。したがって、配向着磁装置の耐久性の観点で特に有利である。
上記配向着磁装置において、各高磁気抵抗部は、上記間隙で磁気回路が発生させる配向及び着磁に寄与しない漏れ磁束を低減させる補助磁石であることが望ましい。
上記構成によれば、配向着磁装置にロータコアを配置する作業時等、配向着磁装置に誤ってロータコアが接触してしまう場合、ロータコアと接触してしまって補助磁石が傷付いたとしても、当該補助磁石を交換するのみで、配向着磁装置を再び使用することができる。したがって、高磁気抵抗部として補助磁石を用いる場合、漏れ磁束の低減効果を高めることができ、配向着磁装置のメンテナンスの観点で特に有利である。
また、上記配向着磁装置において、各補助磁石は、上記間隙が空気層であった場合に当該間隙に生じる漏れ磁束の向きとは逆方向に配向及び着磁されたものであることが望ましい。
ここで、上記間隙が空気層であった場合に磁気回路が発生させる漏れ磁束の向きは、配向着磁磁石に隣接する配向着磁ヨーク間を直接通過する磁束の向きのことである。すなわち、上記構成によれば、漏れ磁束の通路が、補助磁石によってより好適に遮られるようになる。これにより、漏れ磁束の低減効果をより高めることができ、磁場中成形するロータの樹脂磁石の配向率及び着磁率をより一層向上させることができる。
このように配向及び着磁された各補助磁石は、具体的に、ロータコアが配置される部位に当該ロータコアの替わりにダミーコアを配置した場合、ダミーコアの外周面と各配向着磁磁石の内周面との間に設けられる複数の補助磁石成形部で磁場中成形されてなる樹脂磁石であり、ダミーコアの周方向における第1方向に通過する磁束によって配向及び着磁された第1樹脂磁石と、第1方向とは逆方向に通過する磁束によって配向及び着磁された第2樹脂磁石とを含み、磁場中成形時の配置に対して、第1樹脂磁石及び第2樹脂磁石の互いの位置を入れ替えて配置されたものであることが望ましい。
上記構成によれば、各補助磁石についてもロータの樹脂磁石を磁場中成形するための配向着磁装置にて成形することができ、補助磁石を成形するための個別の構成を不要にすることができる。したがって、モータの高トルク化とともにモータのトルク変動を低減する場合であっても、設備の新たなスペースの確保や構成の増加を最小限に抑えることができる。
また、上記配向着磁装置において、各補助磁石は、ロータコアの軸方向に沿って延びる方向に対して直線形状をなしていることが望ましい。
上記構成によれば、配向着磁装置に補助磁石を配置する場合の作業が容易になる。例えば、配向着磁装置にロータコアを配置する作業時等、配向着磁装置に誤ってロータコアが接触してしまい、補助磁石が傷付いてしまう場合であっても、補助磁石の交換作業が容易になる。
また、上記課題を解決するために、モータの高トルク化とともにモータのトルク変動を低減することができるロータとしては、例えば、円筒状のロータコアと、ロータコア内部に埋め込まれた複数の樹脂磁石と、を備え、各樹脂磁石は、ロータコアの周方向に沿って並べられた状態で、ロータコアの軸方向に沿って延びるように埋め込まれており、各樹脂磁石は、ロータコアの軸方向に対してスキューされている磁石埋込型ロータである。
上記構成によれば、ロータでは、まず界磁用の樹脂磁石をロータコア内部に埋め込むことによって、例えば、磁石表面積をより広く確保するように工夫することができるようになる。このロータでは、ステータのコイルと鎖交する磁束を多くすることができ、モータを高トルク化することができる。またさらに、ロータでは、界磁用の樹脂磁石をロータコアの軸方向に対してスキューさせるようにしている。このロータでは、モータのトルク変動を低減することができる。したがって、上記磁石埋込型ロータによっては、モータの高トルク化とともにモータのトルク変動を低減することができる。
本発明によれば、モータの高トルク化とともにモータのトルク変動を低減することができる。
(a)は磁石埋込型ロータを用いたIPMモータの断面構造を示す断面図、(b)は特に(a)に示す範囲Aの拡大断面構造を示す断面図。 図1のII−II線断面構造を示す断面図。 配向着磁装置を示す斜視図。 補助磁石の成形工程を説明する平面図。 同じく補助磁石の成形工程を説明する平面図。 同じく補助磁石の成形工程を説明する平面図。 配向着磁装置に対してロータコアを配置した状態を示す斜視図。 (a)は図7における配向着磁装置及び磁石埋込型ロータを磁石素材の射出方向から見た図であって、磁石埋込型ロータの配向及び着磁の態様を説明する平面図、(b)は特に(a)の一部を示す平面図。 図7における配向着磁装置及び磁石埋込型ロータの一部について、図7のIX−IX線断面構造を示す断面図。 図7における配向着磁装置及び磁石埋込型ロータの一部について、図7のX−X線断面構造を示す断面図。
以下、配向着磁装置及び磁石埋込型ロータの一実施形態について説明する。はじめに、磁石埋込型ロータを用いたIPMモータの構造について説明する。
図1(a),(b)に示すように、このIPMモータは、円筒状のハウジング1の内周面に固定されたステータ2、図示しない軸受けを介してハウジング1により軸線mを中心として回転可能に支持される回転軸としてのモータシャフト3、及びモータシャフト3の外周に一体的に取り付けられステータ2の内側に配置されるロータ4を備えている。
ステータ2は、軸線mを中心とする円筒状をなしている。ステータ2は、その軸方向(軸線mに平行な方向)に複数枚の電磁鋼板が積層されてなる。ステータ2の内周面には、径方向(軸線mに直交する方向)内側に向かって延びる12個のティース20が設けられている。各ティース20にはコイル21が巻回されている。
ロータ4は、軸線mを中心とする円筒状のロータコア40、及びロータコア40の内部に埋め込まれた10個の永久磁石(以下、「界磁磁石」という)50を備えている。ロータコア40は、その軸方向に複数枚の電磁鋼板が積層された構造からなる。ロータコア40には、その軸方向に貫通するモータシャフト孔3aが設けられている。モータシャフト孔3aには、モータシャフト3が嵌合されている。また、ロータコア40には、その軸方向に貫通する複数の磁石挿入孔41が等間隔を空けて設けられている。
図1(b)に示すように、ロータコア40の軸方向から見て、各磁石挿入孔41は、ロータコア40の径方向外側に向けて開くU字状をなしている。各磁石挿入孔41には、界磁用の界磁磁石50がそれぞれ埋め込まれている。
同図に示すように、ロータコア40の軸方向から見て、各界磁磁石50は、各磁石挿入孔41と同様、ロータコア40の径方向外側に向けて開くU字状をなしている。これにより、各界磁磁石50の表面積のうちのステータ2と対向する磁石表面部50aは、ロータコア40の径方向の外周面(ロータコア40の周方向の周幅W1)と比較して広く確保されている。各界磁磁石50と各磁石挿入孔41との間には、隙間が設けられないことが望ましい。各界磁磁石50は、ボンド磁石等の樹脂磁石からなり、U字の内側にN極を有する界磁磁石50と、U字の内側にS極を有する界磁磁石50とがロータコア40の周方向(軸線mの周方向)に交互に配置されている(所謂、多極構造)。なお、各界磁磁石50は、射出成形することにより、各磁石挿入孔41に埋め込まれている。
図1(b)及び図2に示すように、ロータ4の磁極がその軸方向に対して直線状にスキュー(傾斜)されている。すなわち、ロータコア40の各磁石挿入孔41は、その軸方向の一方から他方に行くにつれてロータコア40の周方向の位相を微小量ずつずらすことによって、当該軸方向の両端面におけるロータコア40の周方向の位相がスキュー角度θskずらされている。これにより、各磁石挿入孔41は、ロータコア40の軸方向に対して傾斜角度θax傾斜した直線状にスキューされている。なお、図1(b)では、磁石挿入孔41について、ロータコア40の軸方向の一方側に対する他方側の位置を破線で表している。また、各磁石挿入孔41の内壁面は、各電磁鋼板がロータコア40の周方向へ微小量ずつずれることによって、階段状をなしている。
このように、各界磁磁石50は、各磁石挿入孔41と同様、ロータコア40の軸方向の両端面におけるロータコア40の周方向の位相がスキュー角度θskずらされるように、当該軸方向に対して傾斜角度θax傾斜した直線状にスキューされている。本実施形態のIPMモータは、10極12スロット仕様のものであり、スキュー角度θskはこれに対応する角度に設定されている。具体的に、スキュー角度θskは、ロータコア40の軸方向の両端面におけるロータコア40の周方向の位相が約3°ずれる角度となる。
このように構成されたロータ4を有するIPMモータでは、図1に示したコイル21に交流電流が供給されると、回転磁界が形成される。この回転磁界と、各界磁磁石50により形成される磁界とが作用することによりロータ4にトルクが付与され、モータシャフト3が回転する。
次に、ロータ4の各界磁磁石50を成形するための配向着磁装置について、ロータ4の製造方法と合わせて説明する。
図3に示すように、配向着磁装置60は、ロータコア40の各磁石挿入孔41に埋め込まれる各界磁磁石50を、その材料である磁石素材を粒状化したものである磁石素材ペレット(樹脂磁石)の射出成形と並行して磁石素材の配向及び着磁を行うためのものである。
配向着磁装置60には、ロータコア40を配置するための空間である円筒状の収容部60aが設けられている。収容部60aにロータコア40を配置した状態では、収容部60a及びロータコア40の軸心が軸線m上で互いに一致する。収容部60aの外径は、ロータコア40の外径と比較して若干大きく設定されている。収容部60aの軸線mに平行な方向の長さは、ロータコア40の軸方向の長さと比較して少なくとも同一以上に設定されている。
配向着磁装置60は、収容部60aを中心として軸線mの周方向に交互に配置された永久磁石(以下、「配向着磁磁石」という)61及び配向着磁ヨーク62をそれぞれ複数備えている。各配向着磁磁石61及び各配向着磁ヨーク62は、円環状に一体的に組み付けられている。各配向着磁磁石61の配向着磁装置60の径方向の幅は、収容部60aの内周面から径方向外側に向かうほど大きくなるように設定された三角柱状をなしている。なお、各配向着磁磁石61は、配向着磁装置60の軸方向に対してスキューされず当該軸方向に平行に延びている。そして、各配向着磁磁石61は、配向着磁装置60の周方向に異なる磁極を有するように構成されている。また、各配向着磁磁石61は、配向着磁装置60の周方向に隣り合うもの同士が同磁極同士で対向するように配置されている。各配向着磁磁石61及び各配向着磁ヨーク62は、各配向着磁磁石61のN極から出て、隣接する配向着磁ヨーク62内部を通って各配向着磁磁石61のS極に戻る磁束の通路である磁気回路(磁路)を構成している。
各配向着磁ヨーク62の配向着磁装置60の径方向の幅は、収容部60aの内周面から径方向外側に向かうほど小さくなるように設定された三角柱状をなしている。なお、各配向着磁ヨーク62は、配向着磁装置60の軸方向に対してスキューされず当該軸方向に平行に延びている。そして、各配向着磁ヨーク62は、各配向着磁磁石61の同磁極同士で対向する部分に挟まれるように配置されている。収容部60aにロータコア40(図3中、二点鎖線で表す)を配置した場合、各配向着磁ヨーク62のロータコア40と対向する部位には、突出部62aが設けられている。各突出部62aは、各配向着磁磁石61のロータコア40(図3中、二点鎖線で表す)と対向する部位と比較して、配向着磁装置60の径方向内側、すなわちロータコア40に向かって突出されている。これにより、収容部60aの内周面には、各突出部62aによって、配向着磁装置60の径方向内側及び径方向外側に凹凸を有する段差部が周方向に等間隔を空けて設けられている。また、各突出部62aは、配向着磁装置60の軸方向に沿って直線状に延びている。そして、各突出部62aは、ロータコア40の各永久磁石50等と同様、軸線mに平行な方向(配向着磁装置60の軸方向)に対して傾斜角度θaxを有して(配向着磁装置60の軸方向の両端面における配向着磁装置60の周方向の位相が、ロータ4の磁極と同様のスキュー角度θskを有するように)直線状にスキューされている。なお、各配向着磁ヨーク62の隣り合う各配向着磁磁石61との接触面は、配向着磁装置60の軸方向に対してスキューされず当該軸方向に平行に延びている。
図1(b)及び図3に示すように、各突出部62aの配向着磁装置60の周方向の周幅W2は、各磁石挿入孔41のU字状の各先端間のロータコア40の周方向の周幅W1と比較して大きく設定されている。すなわち、図1(b)のII−II線断面構造を平面に投影した図である図2において、磁石挿入孔41(界磁磁石50)に対して突出部62aを重ね合わすと、この場合の突出部62aの幅W2´は、同じく各磁石挿入孔41のU字状の各先端間の幅W1´と比較して大きく設定されている。そのため、配向着磁装置60の径方向外側から見たとき、各突出部62aの全体は、各磁石挿入孔41のU字状の各先端間の領域、磁石表面部50aを覆い隠す。例えば、上記幅W2´は、ロータコア40等の公差があっても、所望の配向及び着磁の機能を果たすことができるように設定されている。また、上記幅W2´は、ロータ4の仕様変更に伴い磁極のスキュー角度θskが3°よりも大きい、例えば、約7.5°等に変更されたとしても、各突出部62aのスキュー角度θskについては、約3°を維持した状態で所望の配向及び着磁の機能を果たすことができるように設定されている。
各突出部62aのそれぞれの配向着磁装置60の周方向の両側には、各配向着磁ヨーク62と比較して磁気抵抗が高く設定された磁性体からなる補助磁石63が設けられている。収容部60aにロータコア40(図3中、二点鎖線で示す)を配置した場合、各補助磁石63は、配向着磁装置60の径方向において、各配向着磁磁石61とロータコア40との間隙に設けられている。各補助磁石63は、ボンド磁石等の樹脂磁石からなり、配向着磁装置60によって磁場中成形されるものである。本実施形態において、各補助磁石63は高磁気抵抗部の一例である。
各補助磁石63の配向着磁装置60の径方向の厚さは、各突出部62aが各配向着磁磁石61に対して配向着磁装置60の径方向内側に突出する分と一致する大きさに設定されている。また、各補助磁石63は、各突出部62aに沿って直線状に延びている。すなわち、各補助磁石63は、軸線mに平行な方向(配向着磁装置60の軸方向)に沿って延び、各突出部62aと同様、配向着磁装置60の軸方向に対して傾斜角度θaxを有して(ロータ4の磁極と同様のスキュー角度θskを有するように)直線状にスキューされている。そして、各補助磁石63は、各配向着磁磁石61との位置関係において、配向着磁装置60の軸方向の一方から他方に行くにつれて配向着磁装置60の周方向にずれていく。なお、各補助磁石63は、配向着磁装置60の周方向において、各配向着磁磁石61と、それぞれに隣接する各配向着磁ヨーク62の一部に跨って連続的に設けられている。そのため、配向着磁装置60の径方向内側から見たとき、各配向着磁磁石61の全体は、各補助磁石63によって、覆い隠されている。
ここで、各補助磁石63を成形する補助磁石の成形工程について説明する。この補助磁石の成形工程には、大きく3つの工程がある。
図4に示すように、まず補助磁石の成形工程の第1の工程では、各補助磁石63が設けられていない状態である準備状態の配向着磁装置60´の収容部60aに、ロータコア40の替わりに円筒状のダミーコア64を配置する。このとき、ダミーコア64の径方向において、各配向着磁磁石61及び各配向着磁ヨーク62の内周面と、ダミーコア64の外周面との間には、ダミーコア64の周方向に沿って複数の補助磁石成形部65が設けられている。ダミーコア64は、各配向着磁ヨーク62と比較して磁気抵抗が高く設定されたステンレス鋼等の非磁性体からなる。なお、ダミーコア64の外径及び軸方向の長さは、収容部60aの外径及び軸方向の長さとそれぞれ一致するように設定されている。
図5に示すように、補助磁石の成形工程の第2の工程では、上記磁石素材ペレットを、図示しない射出機によって、各補助磁石成形部65のそれぞれに対して射出する。このとき、射出機は、磁石素材ペレットを加熱溶解し、高温状態の磁石素材を各補助磁石成形部65に対して射出する。この高温状態の磁石素材は、各配向着磁磁石61と各配向着磁ヨーク62とで構成される磁気回路内(磁場中)に射出されることにより配向及び着磁される。高温状態の磁石素材には、各補助磁石成形部65内部をダミーコア64の周方向(図5中、矢印で示す時計回り方向又は反時計回り方向)に通過する磁束(磁界)が印加される。当該磁束が高温状態の磁石素材を通過することにより、磁石素材は着磁されて永久磁石としての機能を発揮する。
例えば、図5中、左側及び右側の拡大図に示すように、隣り合う各補助磁石成形部65では、互いに逆向きの磁束が磁石素材をそれぞれ通過する。この場合、左側の補助磁石成形部65では、時計回り方向の磁束が磁石素材を通過することにより、磁気モーメントの向きが時計回り方向に向くように配向された状態で着磁される。一方、右側の補助磁石成形部65では、反時計回り方向の磁束が磁石素材を通過することにより、磁気モーメントの向きが反時計回り方向に向くように配向された状態で着磁される。本実施形態において、時計回り方向を第1方向とする場合、この第1方向に通過する磁束によって配向及び着磁された樹脂磁石が第1樹脂磁石である。また、第1方向に対して反時計回り方向が第2方向となり、この第2方向に通過する磁束によって配向及び着磁された樹脂磁石が第2樹脂磁石である。
図6に示すように、補助磁石の成形工程の第3の工程では、配向着磁装置60の収容部60aからダミーコア64を取り出し、着磁後の各補助磁石63をダミーコア64の周方向(ここでは、反時計回り方向)に隣り合う補助磁石成形部65に対してそれぞれ一つずつずらして配置して固定する。このとき、同図中、左側及び右側の拡大図に示すように、各補助磁石成形部65内部が空気層であった場合に、配向着磁磁石61に隣接する各配向着磁ヨーク62間を直接通過する磁束(磁界)に対して、磁気モーメントの向きが逆向きに配向された各補助磁石63がそれぞれ配置される。こうした第3の工程を経て永久磁石としての機能を発揮する各補助磁石63が磁場中成形されるとともに、配向着磁装置60が完成する。この後、配向着磁装置60の収容部60aには、ロータコア40を配置し、ロータ4を製造する。
ロータ4の製造に際してはまず、所定形状に型抜きされた複数の電磁鋼板を、各磁石挿入孔41について、ロータコア40の軸方向の一方から他方に行くにつれてロータコア40の周方向の位相を微小量ずつずらすように積層することによって、ロータコア40を生成する。その後、配向着磁装置60を用いて、生成したロータコア40の各界磁磁石50の射出成形と、当該界磁磁石50の配向及び着磁を並行して行う磁場中成形を行う。
具体的に、図7に示すように、最初は、配向着磁装置60の収容部60aに、ロータコア40を配置する。このとき、ロータコア40は、収容部60aの内周面との間において、若干の隙間(例えば、100μm程度の空気層)を有するように、モータシャフト孔3aに固定ピンが嵌合される等して、位置決め固定される。また、ロータコア40の各磁石挿入孔41のU字状の各先端は、ロータコア40の径方向において、各補助磁石63と対向するようにそれぞれ配置される。これにより、ロータコア40の各磁石挿入孔41のU字状の各先端間の領域、すなわち磁石表面部50aは、ロータコア40の径方向において、各配向着磁ヨーク62の各突出部62aと対向するようにそれぞれ配置される。
図8(a)に示すように、続いては、上記磁石素材ペレットを、図示しない射出機によって、ロータコア40の各磁石挿入孔41のそれぞれに対して射出する。このとき、射出機は、磁石素材ペレットを加熱溶解し、高温状態の磁石素材を各磁石挿入孔41に対して射出する。この高温状態の磁石素材は、各配向着磁磁石61と各配向着磁ヨーク62とで構成される磁気回路内(磁場中)に射出されることにより配向及び着磁される。高温状態の磁石素材には、各磁石挿入孔41内部をロータコア40の周方向(図8中、矢印で示す時計回り方向又は反時計回り方向)に通過する磁束(磁界)が印加される。当該磁束が高温状態の磁石素材を通過することにより、磁石素材は着磁されて永久磁石としての機能を発揮する。このようにして、永久磁石としての機能を発揮する各界磁磁石50が磁場中成形されるとともに、ロータ4が完成する。
以上に説明した本実施形態のロータ4及び配向着磁装置60によれば、以下に示す作用及び効果を得ることができる。
(1)配向着磁装置60によって磁場中成形される各界磁磁石50を界磁とする本実施形態のロータ4では、まず界磁用の各永久磁石50をロータコア40内部に埋め込むことによって、各界磁磁石50の表面積のうちのステータ2に対向する磁石表面部50aをより広く確保するように工夫するようにしている。このロータ4では、ステータ2のコイル21と鎖交する磁束を多くし、モータを高トルク化することができる。またさらに、本実施形態のロータ4では、各界磁磁石50をロータコア40の軸方向に対してスキュー角度θskだけスキューさせるようにしている。このロータ4では、モータのトルク変動を低減することができる。したがって、本実施形態のロータ4を用いたIPMモータでは、モータの高トルク化とともにモータのトルク変動を低減することができる。
(2)本実施形態のロータ4の各界磁磁石50を磁場中成形するための配向着磁装置60において、各配向着磁ヨーク62に設けられる各突出部62aは、配向着磁装置60の軸方向に沿って延びており、配向着磁装置60の軸方向に対してスキューされるようにしている。これにより、ロータ4の軸方向に対して磁極がスキューされるように構成された本実施形態のロータ4であっても、磁場中成形によって各界磁磁石50を難なく配向及び着磁することができる。
またさらに、各配向着磁磁石61に隣接する各配向着磁ヨーク62間を直接通過する漏れ磁束の通路が、各突出部62aとともにスキューされている各補助磁石63によって遮られるようになる。
具体的に、図8(b)の拡大図に示すように、補助磁石63は、隣接する配向着磁磁石61及び各配向着磁ヨーク62の間を通過する漏れ磁束X1に対して、磁気モーメントの向きが逆向きに配向されている。すなわち、漏れ磁束X1が補助磁石63内部を通過する通路は、補助磁石63によって遮られている。
また、図9の拡大図に示すように、図8(b)に対して、ロータコア40及び配向着磁装置60の軸方向の中間付近では、各補助磁石63と各配向着磁磁石61との位置関係が図8(b)に対してロータコア40の周方向にずれている。この場合でも、補助磁石63は、隣接する配向着磁磁石61及び各配向着磁ヨーク62の間を通過する漏れ磁束X2に対して、磁気モーメントの向きが逆向きに配向されている。すなわち、漏れ磁束X2が補助磁石63内部を通過する通路は、補助磁石63によって遮られている。
同様に、図10の拡大図に示すように、図8(b)に対して、ロータコア40及び配向着磁装置60の軸方向の逆側では、各補助磁石63と各配向着磁磁石61との位置関係が図8(b)及び図9に対してロータコア40の周方向にずれている。この場合でも、補助磁石63は、隣接する配向着磁磁石61及び各配向着磁ヨーク62の間を通過する漏れ磁束X3に対して、磁気モーメントの向きが逆向きに配向されている。すなわち、漏れ磁束X3が補助磁石63内部を通過する通路は、補助磁石63によって遮られている。
これにより、漏れ磁束の低減効果を高めることができ、磁場中成形する各界磁磁石50の配向率及び着磁率をより一層向上させることができる。したがって、本実施形態のロータ4を用いたIPMモータでは、モータの高トルク化とともにモータのトルク変動を低減することができる。
(3)各補助磁石63は、収容部60aにロータコア40を配置する場合、配向着磁装置60の径方向において、ロータコア40と各配向着磁磁石61との間隙に設けられるようにしている。すなわち、配向着磁装置60にロータコア40を配置する作業時等、配向着磁装置60に誤ってロータコア40が接触してしまう場合であっても、実際に接触する部位はロータコア40と補助磁石63である。これにより、配向着磁装置60に誤ってロータコア40が接触してしまっても、配向着磁磁石61を傷付き難くすることができる。また、この場合、ロータコア40と接触してしまって補助磁石63が傷付いたとしても、当該補助磁石63を交換するのみで、配向着磁装置60を再び使用することができる。したがって、高磁気抵抗部として補助磁石63を用いる場合、漏れ磁束の低減効果を高めることができ、配向着磁装置60の耐久性の観点と、配向着磁装置60のメンテナンスの観点で特に有利である。
(4)本実施形態において、各補助磁石63についてもロータ4の各界磁磁石50を磁場中成形するための配向着磁装置60にて成形されるようにしている。これにより、各補助磁石63を成形するための個別の構成を不要にすることができる。したがって、モータの高トルク化とともにモータのトルク変動を低減する場合であっても、設備の新たなスペースの確保や構成の増加を最小限に抑えることができる。
(5)各補助磁石63は、配向着磁装置60の軸方向に沿って延びる方向に対して直線形状をなしていることで、配向着磁装置60に各補助磁石63を配置する場合の作業が容易になる。例えば、配向着磁装置60にロータコア40を配置する作業時等、配向着磁装置60に誤ってロータコア40が接触してしまい、補助磁石63が傷付いてしまう場合であっても、補助磁石63の交換作業が容易になる。
(6)本実施形態のロータ4のように、IPMモータでは、ロータ4の磁極をスキューさせることによって、モータの高トルク化とともにモータのトルク変動を低減することができる。ただし、ロータ4の磁極がスキューされている場合、配向着磁装置についても磁束の発生源をスキューさせるように構成する必要がある。一般的に、磁束の発生源として、本実施形態のような各配向着磁磁石61及び各配向着磁ヨーク62を用いる磁石式の他、コイルを用いるコイル式のものもある。
特に、コイル式のものでは、磁石式と比較して、コイル自体の配置の自由度が高いことから、ロータ4の磁極がスキューされているものを配向及び着磁する観点で有利である。ただし、本実施形態のロータ4のように、界磁用の永久磁石が樹脂磁石の場合、配向率及び着磁率を高めるためには、上記磁石材料に対してある程度の時間をかけてじっくりと磁束を印加する必要がある。ところが、コイル式のものでは、発熱等の関係上、時間をかけてじっくりと磁束を印加することができず、瞬時に配向及び着磁を済ませる必要があることから、配向率及び着磁率を高める観点で不利である。すなわち、コイル式のものでは、界磁用の永久磁石が樹脂磁石の場合、モータの高トルク化とともにモータのトルク変動を低減することが困難である。
その点、本実施形態の配向着磁装置60では、ロータ4の磁極がスキューされていたとしても、磁場中成形によって各界磁磁石50を難なく配向及び着磁することができる。またさらに、漏れ磁束を低減し、磁場中成形する各界磁磁石50の配向率及び着磁率を向上させることができる。したがって、本実施形態の配向着磁装置60では、モータの高トルク化とともにモータのトルク変動を低減することのできるロータ、すなわちIPMモータを好適に作り出すことができる。
なお、上記実施形態は、以下の形態にて実施することもできる。
・各補助磁石63が設けられる部位は、各補助磁石63を省いて空気層で構成されるようにしてもよい。この場合であっても、漏れ磁束の低減についていくらかの効果を発揮する。例えば、各補助磁石63が設けられる部位を各配向着磁ヨーク62によって構成する場合と比較すれば、漏れ磁束を好適に低減することができる。また、この場合、配向着磁装置60にロータコア40を配置する作業時等、配向着磁装置60に誤ってロータコア40が接触してしまう場合であっても、ロータコア40と接触する部位を配向着磁磁石61ではなく、例えば、配向着磁ヨーク62とすることができる。これにより、配向着磁装置60に誤ってロータコア40が接触してしまっても、配向着磁磁石61を傷付き難くすることができる点は、上記実施形態と同様である。
・各補助磁石63は、配向着磁装置60とは異なる装置によって、成形されたものであってもよい。そして、各補助磁石成形部65には、予め成形しておいた各補助磁石63のうち、当該補助磁石成形部65が空気層であった場合に、配向着磁磁石61に隣接する各配向着磁ヨーク62間を直接通過する磁束の向きに対して、磁気モーメントが逆向きに配向された補助磁石63を配置するようにすればよい。この場合、各補助磁石63は、各配向着磁ヨーク62と比較して磁気抵抗が高く設定されていれば、樹脂磁石に限らず、焼結磁石や圧縮成形磁石等であってもよい。
・補助磁石の成形工程の第3の工程では、補助磁石成形部65が空気層であった場合に、配向着磁磁石61に隣接する各配向着磁ヨーク62間を直接通過する磁束の向きに対して、磁気モーメントが逆向きに配向された補助磁石63を配置して固定できればよく、隣接しない補助磁石成形部65の間で、補助磁石63を入れ替えるようにしてもよい。
・各突出部62aにおいて、図2に示した幅W2´は、同図に示した幅W1´と比較して、所望の配向及び着磁の機能を果たすことができる範囲で小さく設定されていてもよい。
・各突出部62a及び各補助磁石63は、所望の配向及び着磁の機能を果たすことができれば、途中に変曲点を有する曲線や勾配の異なる直線の組み合わせであったりしてもよい。また、各突出部62a及び各補助磁石63のそれぞれの境界は、各磁石挿入孔41及び各界磁磁石50を構成する電磁鋼板に合わせて、階段状にスキューされていてもよい。
・ダミーコア64は、各補助磁石63を成形する際に金型として機能すればよく、材質は特に問わない。例えば、ダミーコア64は、芯金等の磁性体であってもよい。
・各界磁磁石50の形状は、任意に変更してもよく、例えば、U字が複数に分割された形状や、V字状や、スポーク状等であってもよい。また、各界磁磁石50のU字状の各先端は、角張っていてもよいし、角が面取りされていてもよい。また、各界磁磁石50の形状は、U字状の各先端に行くにつれてロータコア40の周方向の幅が大きくなるようにしてもよい。
・ロータコア40の径方向の外周面には、ロータ4の磁極がスキューされることに加えて、さらなるトルク変動の低減を狙ってところどころで径方向外側に膨らむ偏心部が設けられるようにしてもよい。
・配向着磁装置60では、界磁用の永久磁石がボンド磁石等の樹脂磁石であって、ロータの磁極がロータコアの軸方向に対してスキューされるように構成されているロータであれば、磁石埋込型ロータに限らず、表面磁石型ロータの界磁用の永久磁石を配向及び着磁することもできる。表面磁石型ロータは、ロータの表面に界磁用の永久磁石を設けた構造からなる表面磁石同期電動機(所謂、SPMモータ)として用いられるものである。
・上記実施形態では、10極12スロットのIPMモータを用いたが、極数及びスロット数はこれに限定されるわけではなく、任意に設定可能である。この場合、ロータ4の磁極のスキュー角度θskは、極数及びスロット数に応じて設定されるものである。
・ロータコア40の材質は電磁鋼板に限定されない。例えば、電磁軟鉄等の軟磁性体を用いることもできる。また、ロータコア40は、表面を絶縁被膜で覆った磁性体の粉末(圧粉)を圧縮して円筒状に固めた圧粉磁心であってもよい。
・上記実施形態は、IPMロータを用いたモータとして実現したが、IPMロータを用いた発電機として実現してもよい。
次に、上記実施形態及び別例(変形例)から把握できる技術的思想について以下に追記する。
(イ)上記補助磁石を成形する方法は、上記配向着磁装置について、ロータが配置される部位に当該ロータコアの替わりにダミーコアを配置することで、ダミーコアの外周面と各配向着磁磁石の内周面との間に、位置決め部材の周方向に沿って複数の補助磁石成形部を設ける工程と、各補助磁石成形部に樹脂磁石をそれぞれ流し込むことによって、各補助磁石を磁場中成形する工程と、磁場中成形後の各補助磁石を位置決め部材の周方向に沿ってそれぞれ一つずつずらして配置する工程とを含んでいる。
4…ロータ、40…ロータコア、50…界磁磁石(樹脂磁石)、60…配向着磁装置、60a…収容部、61…配向着磁磁石、62…配向着磁ヨーク、62a…突出部、63…補助磁石、64…ダミーコア、65…補助磁石成形部、θax…傾斜角度、θsk…スキュー角度。

Claims (4)

  1. 複数の配向着磁ヨークと、複数の配向着磁磁石とを備え、各配向着磁ヨークと各配向着磁磁石とを円環状に組み付けて構成される磁気回路内に、樹脂磁石を界磁とするロータのロータコアを配置した状態で当該樹脂磁石を磁場中成形するための配向着磁装置において、
    前記各配向着磁ヨーク及び前記各配向着磁磁石の内周面に前記ロータコアの外周面を対向させた状態で磁気回路内に前記ロータコアを配置した場合、
    前記各配向着磁ヨークの内周面には、前記各配向着磁磁石の内周面と比較して前記ロータコアに向かって突出する突出部が前記ロータコアの軸方向に沿って延びるように設けられ、
    各突出部のそれぞれの前記ロータコアの周方向の両側であって、前記各配向着磁磁石と前記ロータコアとの間隙のそれぞれには、前記各配向着磁ヨークと比較して磁気抵抗が高い部位である高磁気抵抗部が前記ロータコアの軸方向に沿って延びるように設けられ、
    前記各突出部及び各高磁気抵抗部は、前記ロータコアの軸方向に対してスキューされており、
    前記各高磁気抵抗部は、前記間隙において前記磁気回路が発生させる配向及び着磁に寄与しない漏れ磁束を低減させる補助磁石である配向着磁装置。
  2. 各補助磁石は、前記間隙が空気層であった場合に当該間隙に生じる前記漏れ磁束の向きとは逆方向に配向及び着磁されたものである請求項に記載の配向着磁装置。
  3. 前記各補助磁石は、
    前記ロータコアが配置される部位に当該ロータコアの替わりにダミーコアを配置した場合、前記ダミーコアの外周面と前記各配向着磁磁石の内周面との間に設けられる複数の補助磁石成形部で磁場中成形されてなる樹脂磁石であり、
    前記ダミーコアの周方向における第1方向に通過する磁束によって配向及び着磁された第1樹脂磁石と、前記第1方向とは逆方向に通過する磁束によって配向及び着磁された第2樹脂磁石とを含み、
    前記磁場中成形時の配置に対して、前記第1樹脂磁石及び前記第2樹脂磁石の互いの位置を入れ替えて配置されたものである請求項に記載の配向着磁装置。
  4. 前記各補助磁石は、前記ロータコアの軸方向に沿って延びる方向に対して直線形状をなしている請求項〜請求項のうちいずれか一項に記載の配向着磁装置。
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