JP2015119554A - 着磁装置 - Google Patents

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神田 尚武
Naotake Kanda
尚武 神田
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Abstract

【課題】着磁装置において、着磁部に対する着磁対象の出し入れを容易に行うことにある。【解決手段】ロータコア40を出し入れする際、磁路形成部25は、周方向において磁気障壁26が着磁部30の磁極片32と重複する第1の位置に設定される。このとき、磁路形成部25によって永久磁石31が発生する磁束の一部が短絡する短絡経路34が形成され、ロータコア40を通過する磁束が軽減される。したがって、ロータコア40と永久磁石31との間で作用する吸引力又は反発力を抑制することができ、着磁装置10に対するロータコア40の出し入れを容易に行うことができる。【選択図】図2

Description

この発明は、着磁装置に関する。
従来から、永久磁石を利用してロータコアの着磁を行う着磁装置が知られている。
例えば、図7に示すように、特許文献1に記載の着磁装置100の金型110は、その周方向に沿って永久磁石115及び磁極片(ポールピース)117が交互に配置されて構成される。このように構成された金型110の径方向内側に、着磁対象であるロータコア120が設置される。ロータコア120には、その周方向に沿ってU字状のスリット121が複数形成されている。各スリット121内には、磁性材料が射出成型されており、この磁性材料が永久磁石115からの磁束を通じて着磁される。
特開2003−47212号公報
上記着磁装置100においては、永久磁石115による磁界が金型110内に常時形成されている。このため、ロータコア120を金型110内に配置する際、あるいはロータコア120を金型110内から取り外す際に、ロータコア120と永久磁石115との間には強い磁力が作用し、金型110へのロータコア120の取り付け、あるいは金型110からのロータコア120の取り外しを困難にしている。
この発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、着磁部に対する着磁対象の出し入れを容易に行うことができる永久磁石型の着磁装置を提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について説明する。
上記課題を解決する着磁装置は、永久磁石が形成する磁界によって着磁対象を着磁する着磁部と、前記着磁部に対する前記着磁対象の出し入れ時に、前記着磁部に対して相対移動することにより前記永久磁石が発生する磁束の一部を短絡する短絡経路を形成する磁路形成部と、を備えている。
この構成によれば、着磁時には、着磁部は、永久磁石が形成する磁界によって着磁対象を着磁する。また、着磁部に対する着磁対象の出し入れ時には、磁路形成部は、永久磁石が発生する磁束の一部を短絡する短絡経路を形成する。この短絡経路の形成を通じて、永久磁石及び着磁対象間で作用する磁力を低減することができる。このため、着磁対象の着磁装置からの出し入れを容易に行うことができる。
上記着磁装置について、前記着磁部は、前記永久磁石及びヨークが周方向に交互に配置された円筒状であり、軟磁性体により円筒状に形成された前記磁路形成部には、前記軟磁性体よりも透磁率の低い磁気障壁が周方向に間隔をあけて複数配置されており、前記磁路形成部は、前記着磁部に近接して配置されるとともに、前記着磁部に対して相対回転可能に構成され、前記磁路形成部は、前記着磁部に対して前記着磁対象を出し入れするとき、前記各磁気障壁が周方向において前記永久磁石と間隔をあけて配置される第1の位置に設定されるとともに、前記着磁対象が着磁されるとき、前記各磁気障壁が周方向において前記各永久磁石と重複する第2の位置に設定されることが好ましい。
この構成によれば、着磁対象を出し入れする際に、磁路形成部は各磁気障壁が周方向において永久磁石と間隔をあけて配置された第1の位置に位置する。このとき、永久磁石が発生する磁束の一部を短絡する短絡経路が形成される。したがって、着磁対象及び永久磁石間で作用する磁力を低減することができる。よって、着磁装置に対する着磁対象の出し入れを容易に行うことができる。
また、着磁対象を着磁する際、磁路形成部は各磁気障壁が周方向において前記各永久磁石と重複する第2の位置に位置する。このとき、磁気障壁を通じて短絡経路の磁束が軽減される。これにより、着磁時における着磁対象への着磁経路の磁束を維持することができる。
上記着磁装置について、軟磁性体により形成された前記磁路形成部は、前記着磁部に対して接離可能であって、前記磁路形成部は、前記着磁部に対して前記着磁対象を出し入れするとき、前記着磁部に近接した第1の位置に設定されるともに、前記着磁対象が着磁されるとき、前記着磁部から離間した第2の位置に設定されることが好ましい。
この構成によれば、磁路形成部が第1の位置に存在するとき、磁路形成部によって永久磁石が発生する磁束の一部が短絡する短絡経路が形成され、着磁対象を通過する磁束が軽減される。一方、磁路形成部が着磁部から離間した第2の位置に存在するときは、短絡経路が形成されないため、磁路形成部が第1の位置に存在するときと比較して、永久磁石が発生する磁束の多くを着磁対象の着磁に用いることが可能となる。
上記着磁装置について、前記着磁部は、前記永久磁石及びヨークが周方向に交互に配置された円筒状であり、前記着磁部に対して前記着磁対象を出し入れするとき、軟磁性体により円筒状に形成された前記磁路形成部は、前記着磁部に対して軸方向に相対移動することにより、内側に前記着磁部を配置して短絡経路を形成することが好ましい。
この構成によれば、磁路形成部は、着磁部に対して軸方向に相対移動することにより、自身の内側に着磁部を配置して短絡経路を形成する。この短絡経路の形成を通じて、永久磁石及び着磁対象間で作用する磁力を低減することができる。このため、着磁対象の着磁装置からの出し入れを容易に行うことができる。
上記着磁装置について、前記磁路形成部は、前記軟磁性体よりも透磁率の低い磁気障壁が周方向に間隔をあけて複数配置された第1の形成部を軸方向の所定位置に含み、前記第1の形成部の各磁気障壁は、周方向において前記着磁部の永久磁石と重複する位置に形成され、前記着磁対象が着磁されるとき、前記磁路形成部は、前記着磁部に対して軸方向に相対移動することにより、前記第1の形成部の内側に前記着磁部を配置することが好ましい。
この構成によれば、磁路形成部は、磁気障壁が周方向に間隔をあけて複数配置された第1の形成部を有する。この第1の形成部の各磁気障壁は、周方向において着磁部の永久磁石と重複する位置に形成されている。そして、着磁対象が着磁されるとき、磁路形成部は、着磁部に対して軸方向に相対移動することにより、第1の形成部の内側に着磁部を配置する。これにより、短絡経路が形成され、この短絡経路の形成を通じて、永久磁石及び着磁対象間で作用する磁力を低減することができる。このため、着磁対象の着磁装置からの出し入れを容易に行うことができる。
本発明によれば、着磁装置において、着磁部に対する着磁対象の出し入れを容易に行うことができる。
第1の実施形態における着磁装置の断面図。 第1の実施形態における磁路形成部が第1の位置にあるときの図1のA−A線断面図。 第1の実施形態における磁路形成部が第2の位置にあるときの図1のA−A線断面図。 第2の実施形態における図1のA−A線断面図。 第3の実施形態における(a),(b)は磁路形成部、着磁部及びロータコアの上面図。 第4の実施形態における(a),(b)は着磁装置の断面図。 背景技術における着磁装置の断面図。
(第1の実施形態)
以下、着磁装置の第1の実施形態について図1〜図3を参照して説明する。
図1に示すように、着磁装置10は、金型20と、着磁部30と、磁路形成部25とを備える。金型20は、上側から順に上型21、中間型22及び下型23から構成されている。
下型23の上面には、円筒状の着磁部30が設置されている。図2に示すように、着磁部30は、その周方向に沿って永久磁石31及び磁極片32〈ヨーク〉が交互に配置されて環状に構成されている。磁極片32は軟鉄で形成されている。
図2に示すように、各永久磁石31は、着磁部30の周方向における幅が径方向の外側に向かうほど大きくなる略扇形に形成されている。各永久磁石31は、着磁部30の周方向おいて一方の磁極片32と当接する面が他方の磁極片32と当接する面と異なる磁極(S極及びN極)になるように配置されている。各永久磁石31におけるN極及びS極が占める面積は同一である。また、各永久磁石31は、着磁部30の周方向において隣り合うもの同士が同磁極で対向するように配置されている。
着磁部30の径方向内側には、略円柱状のロータコア40が設置される。本実施形態では、このロータコア40は、ブラシレスモータに利用されるIPM(Interior permanent Magnet)ロータである。ロータコア40は、着磁対象の一例であって、ロータ本体部41と、コア磁石42とからなる。ロータ本体部41には、その軸方向(図2の紙面垂直方向)からみてV字状の磁石挿入孔41aが、ロータ本体部41の周方向に沿って複数形成されている。図2の右下に拡大して示すように、磁石挿入孔41aは、ロータ本体部41の径方向に沿って伸びる一対の径方向孔41bが径方向内側で連結されることによりV字状に形成されている。この磁石挿入孔41aは、着磁部30の周方向において隣接する永久磁石31間に位置するように配置され、磁石挿入孔41aを構成する径方向孔41bの径方向外側の端部は、各永久磁石31のN極及びS極の境界部分に対向するように配置される。
図1に示すように、上型21には、外部から溶融された磁性材料を注入するために射出成形機のノズルが接する注入口11aと、注入口11aに連通して上型21を上下に貫通するスプルー11bが形成されている。また、中間型22には、注入口11aからの磁性材料をロータ本体部41の磁石挿入孔41aに注入するための流路となるランナ12及びゲート13が形成されている。
下型23及び着磁部30の外周には、着磁部30と同心円となり、内周面が着磁部30の外周面に当接するように配置された円筒状の磁路形成部25が設けられている。この磁路形成部25は、軟磁性体で形成される。磁路形成部25は、着磁部30の外周面に対して摺動しつつ、着磁部30に対して周方向に回動可能に構成されている。磁路形成部25の回動は、モータ等を用いた駆動装置(図示略)を通じて実行される。
図2に示すように、磁路形成部25には、その周方向に沿って一定角度間隔で磁気障壁26が形成されている。この角度間隔は、着磁部30における永久磁石31の配置角度間隔と同一である。本実施形態の磁気障壁26は、着磁部30の径方向に沿って磁路形成部25の内外を連通する空隙である。
着磁部30に対する磁路形成部25(磁気障壁26)の回動位置に応じて、着磁装置10により形成される磁路が変化する。
具体的には、図2に示すように、着磁部30に対してロータコア40を出し入れする際、磁路形成部25は、周方向において各磁気障壁26が着磁部30の各磁極片32と重複する第1の位置に設定される。さらに詳細に説明すると、磁路形成部25が第1の位置に設定された場合、各磁気障壁26は、周方向において各永久磁石31と所定の間隔をあけて配置されることになる。磁路形成部25が第1の位置に存在するとき、磁路形成部25は、各永久磁石31が発生する磁束の一部が短絡する短絡経路34を着磁部30の径方向外側に形成する。図2に実線の矢印で示すように、この短絡経路34は、永久磁石31のN極→永久磁石31のN極に隣接する磁極片32→磁路形成部25→永久磁石31のS極に隣接する磁極片32→永久磁石31のS極の順で各永久磁石31の発生する磁束の一部が通過する経路である。また、各永久磁石31が発生する残りの磁束は、ロータコア40を着磁するための着磁経路33を通過する。図2に破線の矢印で示すように、この着磁経路33は、永久磁石31のN極→永久磁石31のN極に隣接する磁極片32→ロータコア40(コア磁石42)→永久磁石31のS極に隣接する磁極片32→永久磁石31のS極の順で各永久磁石31が発生する磁束が通過する経路である。
磁路形成部25が第1の位置に存在するとき、永久磁石31が発生する磁束の一部が短絡経路34を通過するため、着磁経路33を通過する磁束が減少する。このため、各永久磁石31とコア磁石42との間に作用する磁力を減少させることができる。
また、図3に示すように、ロータコア40を着磁する際、磁路形成部25は、周方向において各磁気障壁26が着磁部30の各永久磁石31と重複する第2の位置に設定される。磁路形成部25が第2の位置に存在するとき、磁気障壁26に阻害されて上記短絡経路34が形成されない。このため、永久磁石31が発生する磁束のほとんどが着磁経路33を通過することになる。その結果、磁路形成部25が第1の位置に存在するときと比較して着磁経路33の磁束が増加する。よって、磁路形成部25が第2の位置に存在するとき、より強い磁力にて磁石挿入孔41aに充填された磁性材料を着磁することが可能となる。
次に、着磁装置10によりロータコア40を着磁する手順について説明する。
まずは、磁路形成部25を第1の位置に設定した状態で、ロータ本体部41を着磁部30内に設置する。このときロータ本体部41は、磁石挿入孔41aが着磁部30の永久磁石31に対して所定の位置関係になるように配置される。そして、ロータ本体部41の上に上型21及び中間型22を移動させる。
次に、図3に示すように、磁路形成部25を第2の位置に回動させた後、上型21の注入口11aから溶融された磁性材料(ボンド磁石)を注入する。注入口11aから注入された磁性材料は、中間型22のスプルーランナ12及びゲート13を介して、下型23に収容されているロータ本体部41の各磁石挿入孔41aに充填される。この充填された磁性材料は、着磁経路33を通過する永久磁石31の磁束によって着磁されコア磁石42(永久磁石)となる。このようにして、各磁石挿入孔41aにコア磁石42が形成され、ロータコア40が完成する。
次に、磁路形成部25を回動させて再び第1の位置に設定したうえで、ロータコア40の上から上型21及び中間型22を離間させた後、ロータコア40を着磁部30内から取り出して作業が完了となる。
以上、説明した実施形態によれば、以下の効果を奏することができる。
(1)ロータコア40を出し入れする際、磁路形成部25は、周方向において磁気障壁26が着磁部30の磁極片32と重複する第1の位置に設定される。このとき、磁路形成部25によって永久磁石31が発生する磁束の一部が短絡する短絡経路34が形成され、ロータコア40を通過する磁束が軽減される。したがって、ロータコア40と永久磁石31との間で作用する吸引力又は反発力を抑制することができ、着磁装置10に対するロータコア40の出し入れを容易に行うことができる。
また、ロータコア40を着磁する際、磁路形成部25は、周方向において磁気障壁26が着磁部30の永久磁石31と重複する第2の位置に設定される。このとき、短絡経路34は形成されないため、永久磁石31が発生する磁束の大部分が着磁経路33を通過することになる。これにより、着磁時におけるロータコア40への着磁経路33の磁束を、上記背景技術の構成と同様に維持することができる。
(2)磁路形成部25は着磁部30に対して回動可能に構成されているため、簡単に磁路を変化させることができる。
(第2の実施形態)
以下、着磁装置の第2の実施形態について図4を参照して説明する。この実施形態の着磁装置は、ロータコアに対する磁路形成部の移動方向及び移動態様が上記第1の実施形態と異なっている。以下、第1の実施形態との相違点を中心に説明する。
磁路形成部55は、円筒状の部材が周方向に4等分された4つの磁路形成片55a〜55dから構成されている。各磁路形成片55a〜55dは、着磁部30に対して径方向に近接離反可能に構成されている。この磁路形成片55a〜55dの動作は、モータ等を用いた駆動装置(図示略)を通じて実行される。
図4に実線で示すように、着磁部30に対してロータコア40を出し入れする際、磁路形成部55は、各磁路形成片55a〜55dが着磁部30の外周面に面接触する第1の位置に移動される。また、図4に2点鎖線で示すように、ロータコア40を着磁する際、磁路形成部55は上記第1の位置から、各磁路形成片55a〜55dが着磁部30から離間した第2の位置に移動される。
以上、説明した実施形態によれば、特に以下の作用効果を奏することができる。
(3)磁路形成部55が第1の位置に存在するとき、磁路形成部55によって永久磁石31が発生する磁束の一部が短絡する短絡経路が形成され、ロータコア40を通過する磁束が軽減される。一方、磁路形成部55が着磁部30から離間した第2の位置に存在するときは、短絡経路が形成されないため、磁路形成部55が第1の位置に存在するときと比較して、永久磁石31が発生する磁束の多くをロータコア40の着磁に用いることが可能となる。
(第3の実施形態)
以下、着磁装置の第3の実施形態について図5を参照して説明する。この実施形態の着磁装置は、特に磁路形成部の形状が上記第1の実施形態と異なっている。以下、第1の実施形態との相違点を中心に説明する。
図5(a),(b)に示すように、磁路形成部65は、円筒状の筒部65aと、円盤状の底部65bとから有底筒状に構成される。
筒部65aは、上記第1の実施形態における磁路形成部25と同様の構成である。すなわち、筒部65aは磁気障壁26を有する。底部65bは、着磁部30の上面を覆うように形成されており、中央にロータコアを出し入れするための孔65cが形成されている。底部65bは、筒部65aの各磁気障壁26と連通する磁気障壁66を有する。各磁気障壁66は、磁路形成部65の回転中心から対応する磁気障壁26に向かって径方向に延出している。
図5(a)に示すように、着磁部30に対してロータコア40を出し入れする際、磁路形成部65は、周方向において各磁気障壁26,66が着磁部30の各磁極片32と重複する第1の位置に設定され、各磁気障壁26,66は、周方向において各永久磁石31と所定の間隔をあけて配置される。これにより、磁路形成部65は、着磁部30の径方向外側だけでなく着磁部30の上面にも短絡経路34を形成する。
図5(b)に示すように、ロータコア40を着磁する際、磁路形成部65は、周方向において各磁気障壁26,66が着磁部30の各永久磁石31と重複する第2の位置に設定される。
以上、説明した実施形態によれば、特に以下の効果を奏することができる。
(4)磁路形成部65が第1の位置に存在するとき、磁路形成部65は、着磁部30の径方向外側だけでなく着磁部30の上面にも短絡経路34を形成する。したがって、磁路形成部65は、第1の実施形態よりも多くの磁束を短絡させることができ、着磁経路33を通過する磁束をより軽減させることができる。
また、磁路形成部65が第2の位置に存在するとき、各磁気障壁26,66により、上記短絡経路34の形成が阻害されるため、永久磁石31が発生する磁束の大部分が着磁経路33を通過することになる。その結果、磁路形成部65が第1の位置に存在するときと比較して着磁経路33の磁束を強めることが可能となる。
(第4の実施形態)
以下、着磁装置の第4の実施形態について図6を参照して説明する。この実施形態の着磁装置は、磁路形成部の構成、及び磁路形成部に対して着磁部が上下方向に移動可能に構成されている点が上記第1の実施形態と異なっている。以下、第1の実施形態との相違点を中心に説明する。
図6(a)に示すように、磁路形成部75は、第1の形成部75aと、第1の形成部75aの下方に重ねて配置される第2の形成部75bと、を備える。両形成部75a,75bは第1の実施形態の磁路形成部25と同一の構成である。第2の形成部75bは、第2の形成部75bの磁気障壁26が第1の形成部75aの磁気障壁26に対して周方向に所定量ずらして配置される。
本実施形態の下型23は、着磁部30及びロータコア40とともに、磁路形成部75内で上下移動可能に構成されている。この下型23の駆動は、モータ等の駆動装置(図示略)を通じて行われる。
詳しくは、ロータコア40を着磁する際、図6(a)に示すように、着磁部30が第1の形成部75aに対応する第2の位置に配置されるように下型23を移動させる。このときのD−D線の断面図は、上記第1の実施形態の図3と同様である。すなわち、第1の形成部75aは、周方向において、各磁気障壁26が着磁部30の各永久磁石31と重複するように配置されている。また、ロータコア40を出し入れする際、図6(b)に示すように、着磁部30が第2の形成部75bに対応する第1の位置に配置されるように下型23を移動させる。このときのE−E線の断面図は、上記第1の実施形態の図2と同様である。すなわち、第2の形成部75bは、周方向において、磁気障壁26が隣接する2つの永久磁石31間に磁気障壁26が形成されている。この状態で、上型21、中間型22、及び第1の形成部75aを離間させて、着磁部30に対するロータコア40の出し入れが行われる。
以上、説明した実施形態によれば、特に以下の効果を奏することができる。
(5)下型23は、ロータコア40の出し入れ時に着磁部30及びロータコア40を第2の形成部75bに対応した第1の位置に配置する。このとき、第2の形成部75bによって着磁部30の径方向外側に短絡経路34が形成されるため、着磁経路33の磁束が軽減される。また、下型23は、ロータコア40の着磁時に着磁部30及びロータコア40を第1の形成部75aに対応した第2の位置に配置する。このとき、第1の形成部75aによっては短絡経路34が形成されないため、永久磁石31が発生する磁束の大部分が着磁経路33を通過することになる。よって、着磁部30が第1の位置に配置される場合と比較して、着磁経路33の磁束を強めることが可能となる。
なお、上記実施形態は、これを適宜変更した以下の形態にて実施することができる。
・上記各実施形態においては、コア磁石42はV字状であったが、コア磁石42の形状に限定はない。例えばU字状やI字状であってもよい。またロータコア40におけるコア磁石42の数も適宜変更可能である。
・上記各実施形態における永久磁石31や磁気障壁26,66の数は、コア磁石42の数に応じて適宜変更可能である。
・上記各実施形態においては、磁気障壁26は空隙であったが、磁気障壁26は非磁性体であってもよい。
・上記各実施形態においては、磁性材料をロータ本体部41の磁石挿入孔41a内に射出成型していたが射出成型しなくてもよい。例えば、固体の磁性材料を磁石挿入孔41a内にはめ込み、その磁性材料を、上記実施形態と同様に着磁してもよい。
・上記各実施形態においては、ロータコア40は、IPMロータであったが、SPM(Surface Permanent Magnet)ロータであってもよい。
・第1の実施形態の着磁装置10は、着磁部30に対して磁路形成部25が回動するように構成したが、磁路形成部25に対して着磁部30が回動するように着磁装置10を構成してもよい。
・第1の実施形態では、着磁部30に対して磁路形成部25を回動させて磁気障壁26の位置を変更することにより、短絡経路34の形成状態と非形成状態とを切り替えるようにしたが、磁路形成部25を回動させずに短絡経路の形成状態と非形成状態とを切り替えてもよい。例えば、着磁部30に対する位置関係が図3に示すように配置された磁路形成部25と同一構成の第1部材と、第1部材の空隙(磁気障壁26)に出し入れ可能な磁性材で形成された棒状の第2部材とで磁路形成部を構成する。そして、着磁部30に対してロータコア40を出し入れする際には、第1部材の空隙に第2部材が挿入された状態(第1の位置)とし、第1部材から磁気障壁26を無くすことにより短絡経路34を形成する。またロータコア40を着磁する際には、第1部材の空隙から第2部材が引き出された状態(第2の位置)とし、第1部材に磁気障壁26を形成することにより短絡経路34の形成を阻害する。
・第2の実施形態においては、磁路形成部55は4つに分割されていたが、4つに限らず、例えば、2つ、3つ、5つ以上に分割されてもよい。
・第3の実施形態において筒部65aを省略して、底部65bのみとしてもよい。この場合、着磁部30に対して図5(a)に示す位置関係に配置された底部65bを上下方向に近接離反させることにより、短絡経路34の形成状態と非形成状態とを切り替えてもよい。
・第4の実施形態において、第1の形成部75aを省略して、磁路形成部75を第2の形成部75bのみとしてもよい。すなわち、ロータコア40を着磁する際に着磁部30が配置される第2の位置では、着磁部30の外側に磁路形成部75が配置されず、着磁部30に対してロータコア40の出し入れする際に着磁部30が配置される第1の位置では、磁路形成部75の内側に着磁部30が配置されるように構成してもよい。またこのとき磁路形成部75に磁気障壁26を設けなくてもよい。
・第4の実施形態の着磁装置10では、磁路形成部75に対して着磁部30を移動させたが、着磁部30に対して磁路形成部75が移動するように着磁装置10を構成してもよい。
10…着磁装置、11…注入口、12…スプルーランナ、13…ゲート、20…金型、21…上型、22…中間型、23…下型、23a…凹部、25…磁路形成部、26…磁気障壁、30…着磁部、31…永久磁石、32…磁極片、33…着磁経路、34…短絡経路、40…ロータコア、41…ロータ本体部、41a…磁石挿入孔、42…コア磁石、55…磁路形成部、55a〜55d…磁路形成片、65…磁路形成部、65a…筒部、65b…底部、66…磁気障壁、75…磁路形成部、75a…第1の形成部、75b…第2の形成部。

Claims (5)

  1. 永久磁石が形成する磁界によって着磁対象を着磁する着磁部と、
    前記着磁部に対する前記着磁対象の出し入れ時に、前記着磁部に対して相対移動することにより前記永久磁石が発生する磁束の一部を短絡する短絡経路を形成する磁路形成部と、を備えた着磁装置。
  2. 請求項1に記載の着磁装置において、
    前記着磁部は、前記永久磁石及びヨークが周方向に交互に配置された円筒状であり、
    軟磁性体により円筒状に形成された前記磁路形成部には、前記軟磁性体よりも透磁率の低い磁気障壁が周方向に間隔をあけて複数配置されており、
    前記磁路形成部は、前記着磁部に近接して配置されるとともに、前記着磁部に対して相対回転可能に構成され、
    前記磁路形成部は、
    前記着磁部に対して前記着磁対象を出し入れするとき、前記各磁気障壁が周方向において前記永久磁石と間隔をあけて配置される第1の位置に設定されるとともに、
    前記着磁対象が着磁されるとき、前記各磁気障壁が周方向において前記各永久磁石と重複する第2の位置に設定される着磁装置。
  3. 請求項1に記載の着磁装置において、
    軟磁性体により形成された前記磁路形成部は、前記着磁部に対して接離可能であって、
    前記磁路形成部は、前記着磁部に対して前記着磁対象を出し入れするとき、前記着磁部に近接した第1の位置に設定されるともに、
    前記着磁対象が着磁されるとき、前記着磁部から離間した第2の位置に設定される着磁装置。
  4. 請求項1に記載の着磁装置において、
    前記着磁部は、前記永久磁石及びヨークが周方向に交互に配置された円筒状であり、
    前記着磁部に対して前記着磁対象を出し入れするとき、
    軟磁性体により円筒状に形成された前記磁路形成部は、前記着磁部に対して軸方向に相対移動することにより、内側に前記着磁部を配置して短絡経路を形成する着磁装置。
  5. 請求項4に記載の着磁装置において、
    前記磁路形成部は、前記軟磁性体よりも透磁率の低い磁気障壁が周方向に間隔をあけて複数配置された第1の形成部を軸方向の所定位置に含み、
    前記第1の形成部の各磁気障壁は、周方向において前記着磁部の永久磁石と重複する位置に形成され、
    前記着磁対象が着磁されるとき、前記磁路形成部は、前記着磁部に対して軸方向に相対移動することにより、前記第1の形成部の内側に前記着磁部を配置する着磁装置。
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