JP2009033812A - マグネットの製造方法、マグネットおよびdcブラシレスモータ - Google Patents

マグネットの製造方法、マグネットおよびdcブラシレスモータ Download PDF

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Shigehisa Hirozawa
Takeshi Matsuo
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Abstract

【課題】磁極の境界部を正確に検出し得るマグネットの製造方法を提供する。
【解決手段】円筒状の磁性体を着磁処理して駆動用着磁部A1および磁極位置検出用着磁部A2を形成してDCブラシレスモータ用のマグネット13を製造するマグネットの製造方法であって、磁極の境界部(破線出示す部位)にスキュー角θ1を付与するようにして磁性体の周面21を着磁処理することで駆動用着磁部A1を形成すると共に、磁性体における端面23を着磁処理することで磁性体の一端部に磁極位置検出用着磁部A2を形成する。
【選択図】図3

Description

本発明は、円筒状の磁性体を着磁処理してDCブラシレスモータ用のマグネットを製造するマグネットの製造方法、DCブラシレスモータ用のマグネット、およびそのマグネットを備えて構成されたDCブラシレスモータに関するものである。
インナーロータ方式のDCブラシレスモータでは、コギングトルクの低減を図るために、磁性体の周面をスキュー着磁して製造したマグネット(N極およびS極の境界部にスキュー角を付与するようにして着磁処理したマグネット)を採用したものが広く普及している。しかしながら、スキュー着磁によって製造したマグネットでは、境界部にスキュー角が付与されていることに起因して、境界部の周方向(ロータの回転方向)における位置がマグネットの筒長方向(ロータの軸方向)における各位置毎に相違した状態となっている。したがって、ロータ(マグネット)の周面に対向配置された磁極位置検出用の検出素子によって上記の境界部を検出するタイプのDCブラシレスモータには、ロータおよび検出素子のいずれか一方がいずれか他方に対して軸方向に位置ずれしたときに、境界部の正確な検出が困難になるという問題点がある。
一方、特開2006−158034号公報には、固定子(ステータコイル)と対向する主着磁部(駆動用着磁部)にスキュー着磁を施すと共に、磁極位置検出素子(以下、「検出素子」ともいう)と対向する部位(磁極位置検出用着磁部)にストレート着磁を施したマグネットを有するDCブラシレスモータが開示されている。このDCブラシレスモータでは、円筒状のマグネットにおける同一外周面に上記のスキュー着磁部(主着磁部=駆動用着磁部)とストレート着磁部(磁極位置検出用着磁部)とが形成されている。したがって、このDCブラシレスモータのストレート着磁部では、磁極の境界部がマグネットの筒長方向(ロータの軸方向)に沿って位置した状態となっている。このため、このDCブラシレスモータでは、ロータおよび検出素子のいずれか一方がいずれか他方に対して軸方向に位置ずれしたとしても、境界部の周方向(ロータの回転方向)における位置が位置ずれすることがないため、マグネットの周面に対向配置した検出素子による境界部の正確な検出が可能となっている。
特開2006−158034号公報(第3頁、第1,2図)
ところが、従来のDCブラシレスモータには、以下の問題点がある。すなわち、従来のDCブラシレスモータでは、検出素子と対向する部位にストレート着磁を施して磁極位置検出用着磁部を形成したマグネットを採用している。また、従来のDCブラシレスモータでは、固定子の下端部に取り付けた回路基板を介して、マグネット(ロータ)の回転中心を中心とする同一円上に3個の検出素子が配置されている。この場合、境界部の正確な検出を可能とするためには、各検出素子のセンシング面とマグネットの表面との間の隙間にばらつきが生じることのないようにロータ(マグネット)および各検出素子を配置する必要がある。しかしながら、従来のDCブラシレスモータでは、各検出素子のうちのいずれかの基板実装位置が僅かに位置ずれしただけでも、各検出素子のセンシング面とマグネットの表面との間の隙間にばらつきが生じる。このため、従来のDCブラシレスモータには、製造時に生じる検出素子の極く小さな実装位置のずれに起因して、境界部の正確な検出が困難になるおそれがあるという問題点が存在する。
一方、この種のDCブラシレスモータのなかには、検出素子を実装した回路基板をマグネットの端面に対向配置することで、検出素子のセンシング面をマグネットの端面に対向させたタイプのものが存在する。このタイプのDCブラシレスモータであれば、検出素子の基板実装位置が僅かに位置ずれしたとしても、各検出素子のセンシング面とマグネットの端面との間の隙間がほぼ設計値どおりとなる。しかしながら、このような構成(検出素子をマグネットの端面と対向させる構成)を従来のDCブラシレスモータに採用したときには、上記の隙間が設計値どおりの距離となったとしても、境界部の正確な検出が困難となるおそれがある。
具体的には、従来のDCブラシレスモータにおけるマグネットは、前述したように、マグネットの周面に対して検出素子を対向配置する構成のため、マグネットの製造時(着磁処理時)には、マグネットの周面に対して着磁ヨークを対向させるようにしてスキュー着磁およびストレート着磁を施している。これにより、図15に示すように、従来のマグネット13x(以下、従来のDCブラシレスモータに関連する構成要素については、符号の末尾に「x」を付して説明する)では、境界部(同図に破線で示す部位)にスキュー角θ1xが付与された駆動用着磁領域A1xと、境界部がロータの軸方向(同図における上下方向)と平行となってマグネット13xの端面23xに対する角度θ2xが90°となっている検出用着磁領域A2xとが周面21xに形成される。なお、同図および後に参照する図16,17では、一例として、左下がりの斜め線で示す部位にN極が形成され、右下がりの斜め線で示す部位にS極が形成された状態を図示している。
この場合、従来のマグネット13xでは、その周面21xに対する着磁処理によって上記の駆動用着磁領域A1xおよび検出用着磁領域A2xを形成しているため、図16,17に示すように、マグネット13xの外周面側にN極が形成された部位の内周面側にはS極が形成され、外周面側にS極が形成された部位の内周面側にはN極が形成されることとなる。したがって、両図に示すように、マグネット13xの端面22x,23xは、N極およびS極がその半径方向において隣接した状態となっている。このため、このような端面23xに対してセンシング面を対向させるように検出素子を配置したときには、マグネット13xの回転方向において隣接するN極およびS極の境界部位を検出させようとしているにも拘わらず、マグネット13xの半径方向において隣接するN極およびS極の境界部位が検出されるおそれがあり、所望の境界部を正確に検出するのが困難となる。
本発明は、かかる問題点に鑑みてなされたものであり、磁極の境界部を正確に検出し得るマグネットおよびその製造方法、並びにDCブラシレスモータを提供することを主目的とする。
上記目的を達成すべく請求項1記載のマグネットの製造方法は、円筒状の磁性体を着磁処理して駆動用着磁部および磁極位置検出用着磁部を形成してDCブラシレスモータ用のマグネットを製造するマグネットの製造方法であって、磁極の境界部にスキュー角を付与するようにして前記磁性体の周面を着磁処理することで前記駆動用着磁部を形成すると共に、当該磁性体における一方の端面を着磁処理することで当該磁性体の一端部に前記磁極位置検出用着磁部を形成する。
また、請求項2記載のマグネットは、円筒状の磁性体を着磁処理して形成した駆動用着磁部および磁極位置検出用着磁部を有するDCブラシレスモータ用のマグネットであって、前記磁性体の周面に対する着磁処理によって磁極の境界部にスキュー角が付与されるようにして前記駆動用着磁部が形成され、前記磁性体における端面に対する着磁処理によって当該磁性体の一端部に前記磁極位置検出用着磁部が形成されている。
また、請求項3記載のDCブラシレスモータは、請求項2記載のマグネットが配設されたロータと、前記マグネットにおける前記駆動用着磁部の周囲に配設されたステータコイルと、前記マグネットにおける前記磁極位置検出用着磁部が形成された側の前記端面と対向する位置に配設された磁極位置検出用の検出素子とを備えて構成されている。
請求項1記載のマグネットの製造方法では、磁極の境界部にスキュー角を付与するようにして円筒状の磁性体における周面を着磁処理することで駆動用着磁部を形成すると共に、磁性体における一方の端面を着磁処理することで磁性体の一端部に磁極位置検出用着磁部を形成してDCブラシレスモータ用のマグネットを製造する。また、請求項2記載のマグネットでは、DCブラシレスモータ用のマグネットであって、円筒状の磁性体における周面に対する着磁処理によって磁極の境界部にスキュー角が付与されるようにして駆動用着磁部が形成されされると共に、磁性体における端面に対する着磁処理によって磁性体の一端部に磁極位置検出用着磁部が形成されている。さらに、請求項3記載のDCブラシレスモータでは、上記のマグネットが配設されたロータと、マグネットにおける駆動用着磁部の周囲に配設されたステータコイルと、マグネットにおける磁極位置検出用着磁部が形成された側の端面と対向する位置に配設された磁極位置検出用の検出素子とを備えて構成されている。
したがって、このマグネットの製造方法、そのマグネットの製造方法によって製造されたマグネット、および、そのマグネットを備えて構成されたDCブラシレスモータによれば、マグネットの周面に対向させた検出素子によって磁極の境界部を検出する構成の従来のDCブラシレスモータとは異なり、マグネットの端面に対向させた検出素子によって磁極の境界部を検出することで、プリント基板に対する各検出素子の実装位置が僅かに位置ずれしたり、ロータ(マグネット)が軸方向(マグネットの筒長方向)に移動したとしても、各検出素子と端面との間の隙間にばらつきを生じさせることなく、互いに等しい距離となっている状態を維持することができる結果、磁極の境界部を正確に検出させることができる。また、このマグネットの製造方法、その製造方法によって製造されたマグネット、および、そのマグネットを備えて構成されたDCブラシレスモータによれば、N極およびS極がマグネットの半径方向において隣接している部位が端面に存在しないため、マグネットの周方向(ロータの回転方向)において隣接しているN極およびS極の境界部を正確に検出することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明に係るマグネットの製造方法、マグネットおよびDCブラシレスモータの最良の形態について説明する。
図1に示すDCブラシレスモータ1は、本発明に係るDCブラシレスモータの一例であるインナーロータ方式のモータであって、ブラケット2a,2b、ロータ3、ベアリング4,4、ステータ5およびプリント基板6を備えて構成されている。ブラケット2a,2bは、ベアリング4,4(一例として、ボールベアリング)を介してロータ3を回動自在の保持する。また、ブラケット2a,2bには、ステータ5が固定されている。ロータ3は、シャフト11、ロータコア12およびマグネット13が一体化されて構成されている。
この場合、マグネット13は、本発明に係るマグネットの一例であって、図2に示すように、磁性体によって円筒状に形成されて、後述するようにして本発明に係るマグネットの製造方法に従って着磁処理されることにより、図3に示すように、その筒長方向に沿って駆動用着磁部A1および磁極位置検出用着磁部A2が連続して形成されている。なお、同図および後に参照する図4,5,12〜14では、一例として、左下がりの斜め線で示す部位にN極が形成され、右下がりの斜め線で示す部位にS極が形成された状態を図示している。このマグネット13では、後述するようにして、磁極の境界部にスキュー角θ1(一例として、5°程度)を付与するようにして磁性体の周面21を着磁処理することで駆動用着磁部A1が形成されると共に、磁性体における端面23を着磁処理することで磁性体の一端部(図1,3における下端部)に磁極位置検出用着磁部A2が形成されている。
このため、図4に示すように、駆動用着磁部A1側の端面22は、外周面側にN極が形成された部位の内周面側にはS極が形成され、外周面側にS極が形成された部位の内周面側にはN極が形成された状態となっている。これに対して、図5に示すように、磁極位置検出用着磁部A2側の端面23は、外周面側から内周面側までの全域にS極が形成された部位と、外周面側から内周面側までの全域にN極が形成された部位とがマグネット13の周方向(ロータ3の回転方向)において隣接して交互に配置される状態となっている。この場合、磁極位置検出用着磁部A2は、端面23からマグネット13の筒長方向(ロータ3の軸方向)に沿った向きの磁力線を印加するように着磁処理されるため、図3に示すように、磁極位置検出用着磁部A2における周面21の磁極の境界部は、上記の筒長方向(軸方向:同図における上下方向)と平行となってマグネット13の端面23に対する角度θ2がほぼ90°となっている。
また、図3に示すように、このマグネット13では、駆動用着磁部A1の磁極位置検出用着磁部A2側の端部(同図に一点鎖線L1で示す部位)におけるN極およびS極の境界部P1aと、磁極位置検出用着磁部A2におけるN極およびS極の境界部P2aとがマグネット13の筒長方向において一致するように駆動用着磁部A1および磁極位置検出用着磁部A2に磁極が形成されている。
一方、ステータ5は、図1に示すように、絶縁枠5bに導線が巻回されて構成されたステータコイル5aを備えている。この場合、ステータコイル5aは、ロータ3におけるマグネット13の駆動用着磁部A1と対向する位置に配設されている。また、ステータコイル5aの絶縁枠5bには、絶縁線材料で形成されたステー5cを介してプリント基板6が固定されている。プリント基板6は、本発明における磁極位置検出用の検出素子に相当する3つの検出素子7が実装されてロータ3におけるマグネット13の端面23と対向するようにステータ5に固定されている。この場合、このDCブラシレスモータ1では、各検出素子7のセンシング面がマグネット13の端面23と対向するようにプリント基板6が固定されている。
このDCブラシレスモータ1の製造に際しては、まず、本発明に係るマグネットの製造方法に従い、図示しない着磁処理装置を使用して、円筒状の磁性体を着磁処理してマグネット13を製造する。この場合、着磁処理装置は、図6,7に示す着磁ヨーク50を備えて構成されている。この着磁ヨーク50は、マグネット13(円筒状の磁性体)の外径よりも僅かに大径の挿入穴51が形成されると共に、その周面52には、導線55(図8,9参照)を嵌め込み可能な溝52aが形成され、その端面53には、導線55(図10,11参照)を嵌め込み可能な溝53aが形成されている。
この場合、図8に示すように、周面52に形成された溝52aは、駆動用着磁部A1の境界部に付与すべきスキュー角θ1が付与された縦溝と、各縦溝を連結する横溝とで構成されている。この溝52aは、図9に示すように、同図に太線で示すようにして導線55を引き回し可能に(嵌め込み可能に)形成されている。なお、同図では、本発明についての理解を容易とするために、溝52aによって区切られた平行四辺状の領域が4つの例を図示している。また、図10に示すように、端面53に形成された溝53aは、放射状の溝と、各放射状の溝を連結する円弧状の溝とで構成されている。この溝53aは、図11に示すように、同図に太線で示すようにして導線55を引き回し可能に(嵌め込み可能に)形成されている。なお、同図では、本発明についての理解を容易とするために、溝53aによって区切られた扇状の領域が4つの例を図示している。
まず、図6,7に破線で示すように、円筒状の磁性体(後にマグネット13となる磁性体)を着磁ヨーク50の挿入穴51に挿入する。次いで、溝52a,53aに嵌め込んだ導線55,55のそれぞれの両端部間に直流電圧を印加する。この際には、溝52a内の導線55を直流電流が導通することでこの導線55から発せられた磁力線が着磁ヨーク50内のマグネット13における周面21に印加され、これにより、マグネット13の周面21が磁化されて前述した駆動用着磁部A1が形成される。この場合、周面52を構成する縦溝にスキュー角θ1が付与されているため、マグネット13に形成されるN極およびS極の境界部は、図3に示すように、スキュー角θ1が付与された状態となる。また、溝53a内の導線55を直流電流が導通することでこの導線55から発せられた磁力線が着磁ヨーク50内のマグネット13における端面23に印加され、これにより、マグネット13の端面23が磁化されて前述した磁極位置検出用着磁部A2が形成される。以上により、着磁処理が完了し、マグネット13が完成する。
次に、DCブラシレスモータ1の組み立て処理を実行する。なお、プリント基板6に対する検出素子7の実装、ロータ3の組み立て(シャフト11、ロータコア12およびマグネット13の一体化)、ステータ5(絶縁枠5b)に対するプリント基板6の固定、およびブラケット2a,2bに対するベアリング4を組み込みは既に完了しているものとして説明する。まず、一例として、プリント基板6の固定部位をブラケット2b内に挿入するようにして、ステータ5をブラケット2bに固定する。次いで、シャフト11をベアリング4に挿通させるようにしてロータ3をブラケット2b(ステータ5)に装着する。この際には、ロータ3のマグネット13における端面23がステータ5に固定されたプリント基板6上の検出素子7におけるセンシング面と対向すると共に、マグネット13における周面21がステータ5のステータコイル5aと対向する。続いて、シャフト11がベアリング4を挿通するようにステータ5にブラケット2aを装着して固定する。これにより、DCブラシレスモータ1の組み立てが完了し、図1に示すように、DCブラシレスモータ1が完成する。
このDCブラシレスモータ1では、上記したように、プリント基板6に実装された各検出素子7をロータ3のマグネット13における端面23に対向させてN極およびS極の境界部を検出させる構成を採用している。この場合、このDCブラシレスモータ1では、ロータ3が軸方向(マグネット13の筒長方向)に移動してマグネット13がプリント基板6に対して接近または離間したとしても、各検出素子7のセンシング面とマグネット13の端面23との間の隙間は、3つの検出素子7の間において互いに等しい距離となっている。したがって、各検出素子7毎のマグネット13との間の隙間に、ロータ3の移動に起因するばらつきが生じる事態が回避される。
このように、上記のマグネット13の製造方法では、磁極の境界部にスキュー角を付与するようにして円筒状の磁性体における周面21を着磁処理することで駆動用着磁部A1を形成すると共に、磁性体における端面23を着磁処理することで磁性体の一端部に磁極位置検出用着磁部A2を形成してDCブラシレスモータ1用のマグネット13を製造する。また、このマグネット13では、DCブラシレスモータ1用のマグネット13であって、円筒状の磁性体における周面21に対する着磁処理によって磁極の境界部にスキュー角が付与されるようにして駆動用着磁部A1が形成されされると共に、磁性体における端面23に対する着磁処理によって磁性体の一端部に磁極位置検出用着磁部A2が形成されている。さらに、このDCブラシレスモータ1では、上記のマグネット13が配設されたロータ3と、マグネット13における駆動用着磁部A1の周囲に配設されたステータコイル5aと、マグネット13における磁極位置検出用着磁部A2が形成された側の端面23と対向する位置に配設された磁極位置検出用の検出素子7とを備えて構成されている。
したがって、このマグネット13の製造方法、の製造方法によって製造されたマグネット13、および、そのマグネット13を備えて構成されたDCブラシレスモータ1によれば、マグネットの周面に対向させた検出素子によって磁極の境界部を検出する構成の従来のDCブラシレスモータとは異なり、マグネット13の端面23に対向させた検出素子7によって磁極の境界部を検出することで、プリント基板6に対する各検出素子7の実装位置が僅かに位置ずれしたり、ロータ3(マグネット13)が軸方向(マグネット13の筒長方向)に移動したとしても、各検出素子7と端面23との間の隙間にばらつきを生じさせることなく、互いに等しい距離となっている状態を維持することができる結果、磁極の境界部を正確に検出させることができる。また、このマグネット13の製造方法、その製造方法によって製造されたマグネット13、および、そのマグネット13を備えて構成されたDCブラシレスモータ1によれば、N極およびS極がマグネット13の半径方向において隣接している部位が端面23に存在しないため、マグネット13の周方向(ロータ3の回転方向)において隣接しているN極およびS極の境界部を正確に検出することができる。
なお、本発明は、上記の構成に限定されない。例えば、磁極位置検出用着磁部A2に形成された磁極の境界部が、駆動用着磁部A1における磁極位置検出用着磁部A2側の端部に形成された磁極の境界部に対してマグネット13の筒長方向(ロータ3の軸方向:図3における上下方向)で一致するように駆動用着磁部A1および磁極位置検出用着磁部A2に磁極を形成したマグネット13について説明したが、駆動用着磁部A1に形成した磁極の境界部と、磁極位置検出用着磁部A2に形成した磁極の境界部との位置関係はこれに限定されない。一例として、図12に示すマグネット13Aでは、駆動用着磁部A1の筒長方向の中央部(同図に一点鎖線L2で示す部位)におけるN極およびS極の境界部P1bと、磁極位置検出用着磁部A2におけるN極およびS極の境界部P2bとがマグネット13Aの筒長方向において一致するように駆動用着磁部A1および磁極位置検出用着磁部A2に磁極が形成されている。なお、上記のマグネット13A、およびマグネット13Aを備えたDCブラシレスモータの製造方法は、着磁処理時に使用する着磁ヨークが前述した着磁ヨーク50と相違するだけで、前述したマグネット13およびDCブラシレスモータ1の製造方法と同様であるため、その説明を省略する。
このマグネット13Aでは、図13に示すように、前述したマグネット13と同様にて、駆動用着磁部A1側の端面22は、外周面側にN極が形成された部位の内周面側にはS極が形成され、外周面側にS極が形成された部位の内周面側にはN極が形成された状態となっている。また、図14に示すように、マグネット13Aにおける磁極位置検出用着磁部A2側の端面23は、外周面側から内周面側までの全域にS極が形成された部位と、外周面側から内周面側までの全域にN極が形成された部位とがマグネット13の周方向(ロータ3の回転方向)において隣接して交互に配置される状態となっている。この場合、磁極位置検出用着磁部A2は、端面23からマグネット13の筒長方向(ロータ3の軸方向)に沿った向き磁力線を印加するように着磁処理されるため、図12に示すように、磁極位置検出用着磁部A2における境界部は、上記の筒長方向(軸方向:同図における上下方向)と平行となってマグネット13の端面23に対する角度θ2がほぼ90°となっている。したがって、前述したマグネット13に代えてこのマグネット13Aを採用したDCブラシレスモータ(図示せず)においても、マグネット13を備えた上記のDCブラシレスモータ1と同様の効果を奏することができる。
また、1本の磁性体を着磁処理して駆動用着磁部A1および磁極位置検出用着磁部A2を形成したマグネット13,13Aについて説明したが、本発明に係るマグネットはこれに限定されず、上記のマグネット13,13Aにおける駆動用着磁部A1に相当する円筒状のマグネットと、上記のマグネット13,13Aにおける磁極位置検出用着磁部A2に相当する円筒状のマグネットとをそれぞれ別個独立して形成し、両マグネットを一体化することで、マグネット13,13Aと同様の機能を有する1本のマグネットとする構成を採用することができる(図示せず)。このような構成(製造方法)を採用することにより、両マグネットを接着する際の位置合わせ時において、駆動用着磁部A1の境界部と磁極位置検出用着磁部A2の境界部との位置関係を任意に変更することができる。また、駆動用着磁部A1を形成するために磁性体に印加した磁力線によって磁極位置検出用着磁部A2の形成部位が磁化されたり、磁極位置検出用着磁部A2を形成するために磁性体に印加した磁力線によって駆動用着磁部A1の形成部位が磁化されたりすることがないため、設計どおりの正確な境界部を有する駆動用着磁部A1および磁極位置検出用着磁部A2を形成することがでる。
DCブラシレスモータ1の断面図である。 マグネット13の外観斜視図である。 マグネット13における周面21の着磁状態を示す周面展開図である。 マグネット13を端面22側から見た平面図である。 マグネット13を端面23側から見た底面図である。 着磁ヨーク50を挿入穴51の形成面側から見た外観斜視図である。 着磁ヨーク50を端面53側から見た外観斜視図である。 着磁ヨーク50における周面52を示す周面展開図である。 溝52a内における導線55の引き回し状態について説明するための説明図である。 着磁ヨーク50を端面53側から見た底面図である。 溝53a内における導線55の引き回し状態について説明するための説明図である。 マグネット13Aにおける周面21の着磁状態を示す周面展開図である。 マグネット13Aを端面22側から見た平面図である。 マグネット13Aを端面23側から見た底面図である。 従来のマグネット13xにおける周面21xの着磁状態を示す周面展開図である。 従来のマグネット13xを端面22x側から見た平面図である。 従来のマグネット13xを端面23x側から見た底面図である。
符号の説明
1 DCブラシレスモータ
3 ロータ
5 ステータ
6 プリント基板
7 検出素子
11 シャフト
12 ロータコア
13,13A マグネット
21 周面
22,23 端面
50 着磁ヨーク
A1 駆動用着磁部
A2 磁極位置検出用着磁部
θ1 スキュー角

Claims (3)

  1. 円筒状の磁性体を着磁処理して駆動用着磁部および磁極位置検出用着磁部を形成してDCブラシレスモータ用のマグネットを製造するマグネットの製造方法であって、
    磁極の境界部にスキュー角を付与するようにして前記磁性体の周面を着磁処理することで前記駆動用着磁部を形成すると共に、当該磁性体における一方の端面を着磁処理することで当該磁性体の一端部に前記磁極位置検出用着磁部を形成するマグネットの製造方法。
  2. 円筒状の磁性体を着磁処理して形成した駆動用着磁部および磁極位置検出用着磁部を有するDCブラシレスモータ用のマグネットであって、
    前記駆動用着磁部は、前記磁性体の周面に対する着磁処理によって磁極の境界部にスキュー角が付与されるようにして形成され、
    前記磁極位置検出用着磁部は、前記磁性体における端面に対する着磁処理によって当該磁性体の一端部に形成されているマグネット。
  3. 請求項2記載のマグネットが配設されたロータと、前記マグネットにおける前記駆動用着磁部の周囲に配設されたステータコイルと、前記マグネットにおける前記磁極位置検出用着磁部が形成された側の前記端面と対向する位置に配設された磁極位置検出用の検出素子とを備えて構成されているDCブラシレスモータ。
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