JP2014183691A - 磁石埋込型ロータ及び磁石埋込型ロータの製造方法 - Google Patents

磁石埋込型ロータ及び磁石埋込型ロータの製造方法 Download PDF

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尚武 神田
Yoshiyuki Shibata
由之 柴田
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Abstract

【課題】永久磁石の着磁率を向上させながらも、組み立ての容易性を確保することができる磁石埋込型ロータを提供する。
【解決手段】このロータ4は、モータシャフトと一体回転する円筒状のロータコア40と、ロータコア40に埋め込まれた永久磁石41とを備える。ロータコア40は、永久磁石41が埋め込まれた4つのコア片42と、これらコア片42が装着された枠体43とを有する。枠体43は、モータシャフトに固定されるシャフト支持部43aと、シャフト支持部43aから放射状に延びるコア支持部43bとを有する。そしてコア支持部43b,43b間にコア片42が装着されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、磁石埋込型ロータ、及びその製造方法に関する。
ロータの内部に界磁用の永久磁石を埋め込んだ構造からなるIPMモータ(Interior Permanent Magnet Motor)が知られている。このIPMモータに用いられる磁石埋込型ロータの製造方法としては、例えば特許文献1に記載の方法が知られている。特許文献1では、円筒状のロータコアに形成された磁石挿入孔に磁性部材を埋め込んだ後、ロータコアの外周を覆うように着磁装置を配置する。そして着磁装置によりロータコアの外周面からその内部に磁束を供給することにより、ロータコアに埋め込まれた磁性部材を着磁して永久磁石にする。
特開2010−193587号公報
ところで、特許文献1のようにロータコアの外周面から磁束を供給する場合、ロータコアに埋め込まれた磁性部材に供給可能な磁束量は、ロータコアの外周面の表面積、及び着磁装置から供給可能な単位面積当たりの磁束量により決定される。ここで着磁装置から供給可能な単位面積当たりの磁束量には限界がある。そのため、磁性部材の着磁面の面積に対してロータコアの外周面の面積が小さい場合、磁性部材に十分な磁束を供給することが困難となり、永久磁石の着磁率が低下する。
またロータコアの外周面から磁束を供給する場合、ロータコアの径方向内側の部分ほど磁束が供給され難くなる。そのためロータコアの径方向内側の部分に磁性部材が埋め込まれている場合、その磁性部材に十分な磁束を供給することが困難となり、永久磁石の着磁率が低下する。
そして、これらの要因により永久磁石の着磁率が低下すると、永久磁石から十分な磁束が発生せず、ロータの外周面での磁束密度が低下する。これはモータのステータコイルに鎖交する有効磁束量の減少を招き、モータの出力トルクを低下させる要因となる。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、永久磁石の着磁率を向上させながらも、組み立ての容易性を確保することができる磁石埋込型ロータ、及びその製造方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、回転軸と一体となって回転する円筒状のロータコアと、前記ロータコアに埋め込まれた永久磁石と、を備える磁石埋込型ロータにおいて、前記ロータコアは、前記永久磁石が埋め込まれた複数のコア片と、前記複数のコア片が組み付けられた枠体と、を有し、前記枠体は、前記回転軸に固定されるシャフト支持部と、前記シャフト支持部から放射状に延びる複数のコア支持部と、を有し、前記コア支持部間に前記コア片を装着することとした。
また上記磁石埋込型ロータの製造方法において、前記コア片に埋め込まれた磁性部材を着磁して前記永久磁石とする着磁工程と、前記着磁工程を経たコア片を前記コア支持部間に装着する組み付け工程と、を備えることとした。
上記構成及び製造方法によれば、コア片毎に着磁を行うことができる。そのため、コア片の側面のうち、ロータコアの外周面を構成する部分だけでなく、枠体のコア支持部に対向する部分やロータコアの内周面を構成する部分に対しても着磁装置を対向配置することができる。したがって、コア片に十分な磁束を供給することができる。特にロータコアの径方向内側の部分、すなわち従来は磁束の供給が困難であった部分にも十分な磁束を供給できる点は効果が大きい。そしてコア片に十分な磁束を供給することができれば、コア片に埋め込まれた永久磁石を十分に着磁することができるため、結果的にロータコアに埋め込まれた永久磁石の着磁率を向上させることができる。またロータの製造の際には、永久磁石が埋め込まれたコア片を枠体に装着するだけでロータを組み立てることができるため、組み立ての容易性を確保することができる。
ところで、上記のような構成では、隣接するコア片にそれぞれ埋め込まれた永久磁石が異なる磁極で対向している場合、それらの永久磁石間に形成される磁路の途中にコア支持部が位置することになる。そのため、異なる磁極で対向する永久磁石間に形成される磁路に対してコア支持部が磁気抵抗になると、ロータの外周面での磁束密度が低下するおそれがある。
そこで上記磁石埋込型ロータについて、前記コア片に埋め込まれた永久磁石が、前記ロータコアの周方向に隣接する他のコア片に埋め込まれた永久磁石と異なる磁極で対向している場合、前記コア支持部が磁性部材からなることが有効である。
この構成によれば、コア支持部が磁気抵抗となり難くなるため、ロータの外周面での磁束密度の低下が抑制される。これによりモータの出力トルクを的確に確保することが可能となる。
一方、隣接するコア片にそれぞれ埋め込まれた永久磁石が異なる磁極で対向している場合、それぞれの永久磁石の対向面と逆の面に形成された磁極間でロータコアの永久磁石よりも外周側の部分を介して磁束が短絡すると、これが漏れ磁束となり、モータの出力トルクの低下を招く。
そこで上記磁石埋込型ロータについて、前記ロータコアの外周側に位置する前記コア支持部の端部が、当該端部よりも前記シャフト支持部側に位置する部分と比較して透磁率が低くなっていることが有効である。
この構成によれば、コア支持部の透磁率の低い部分が、漏れ磁束が発生する磁路に磁気抵抗として配置されることにより、漏れ磁束の発生を抑制することができる。そのためモータの出力トルクを向上させることができる。
そして上記磁石埋込型ロータについて、前記ロータコアの外周に位置する前記コア支持部の端部が非磁性であることが特に有効である。
この構成によれば、上記のような漏れ磁束を的確に抑制することができるため、モータの出力トルクを更に向上させることができる。
また上記磁石埋込型ロータについて、前記ロータコアの周方向に隣接するコア片間において前記ロータコアの外周に位置する部分には空隙が形成されていることも有効である。
この構成によっても、漏れ磁束が発生する磁路において空隙が磁気抵抗として作用するため、同様に漏れ磁束を抑制することができる。
一方、上記磁石埋込型ロータについて、前記コア片に埋め込まれた永久磁石は、前記ロータコアの周方向に隣接する他のコア片に埋め込まれた永久磁石と同じ磁極で対向することが有効である。
この構成によれば、同じ磁極で対向する永久磁石間にコア支持部が位置することになる。ここで、隣接するコア片のそれぞれの永久磁石が同じ磁極で対向している場合、それぞれの永久磁石により形成される磁界は互いに反発するため、それらの間では磁束のやり取りが生じない。したがってコア支持部と交わる磁束を少なくすることができる。そのため、それぞれの永久磁石が形成する磁路に対してコア支持部が磁気抵抗として作用し難くなるため、ロータの外周面での磁束密度の低下を抑制することができる。その結果、モータの出力トルクを確保することができる。
また上記磁石埋込型ロータについて、前記コア支持部には、前記ロータコアの径方向に前記コア片と係合する係合部が形成されていることが有効である。
この構成によれば、枠体からのコア片の抜けを防止することができる。
この磁石埋込型ロータ及びその製造方法によれば、永久磁石の着磁率を向上させながらも、組み立ての容易性を確保することができる。
磁石埋込型ロータの一実施形態について同ロータを用いたIPMモータの断面構造を示す断面図。 実施形態の磁石埋込型ロータについてその平面構造を示す平面図。 実施形態の磁石埋込型ロータについてそのコア支持部の先端部周辺の拡大構造を示す平面図。 実施形態の磁石埋込型ロータの製造方法についてコア片に埋め込まれた磁性部材を着磁する工程を模式的に示す平面図。 実施形態の磁石埋込型ロータの製造方法についてそのコア支持部の先端部を非磁性に改質する工程を模式的に示す平面図。 磁石埋込型ロータの変形例についてその平面構造を示す平面図。 磁石埋込型ロータの他の変形例についてその平面構造を示す平面図。 磁石埋込型ロータの他の変形例についてその平面構造を示す平面図。 磁石埋込型ロータの他の変形例についてその平面構造を示す平面図。 磁石埋込型ロータの他の変形例についてその平面構造を示す平面図。 他の変形例の磁石埋込型ロータの製造方法についてコア片に埋め込まれた磁性部材を着磁する工程を模式的に示す平面図。
以下、磁石埋込型ロータの一実施形態について説明する。はじめに、本実施形態の磁石埋込型ロータを用いたIPMモータの構造について説明する。
図1に示すように、このIPMモータは、ハウジング1の内周面に固定されたステータ2、図示しない軸受けを介してハウジング1により軸線mを中心に回転可能に支持されたモータシャフト(回転軸)3、及びモータシャフト3の外周に一体的に取り付けられてステータ2の内側に配置されるロータ4を備えている。
ステータ2は、軸線mを中心に円筒状に形成されている。なおステータ2は、その軸方向に複数枚の電磁鋼板を積層した構造からなる。ステータ2の内周面には、径方向内側に向かって延びる6個のティース20が形成されている。各ティース20にはステータコイル21が巻回されている。
ロータ4は、軸線mを中心に円筒状に形成されたロータコア40、及びロータコア40の内部に埋め込まれた4個のU字状の永久磁石41を備えている。
図2に示すように、ロータコア40は、その軸方向(軸線mに平行な方向)に直交する断面形状が略扇形状をなす4つのコア片42、及び4つのコア片42が装着された枠体43を有している。
枠体43は、ロータコア軸方向に複数枚の電磁鋼板を積層した構造からなり、磁性部材により形成されている。枠体43は、モータシャフト3の外周に嵌合されて固定される円筒状のシャフト支持部43a、及びシャフト支持部43aから放射状に延びる4つのコア支持部43bを有している。コア支持部43bは、シャフト支持部43aからロータコア40の外周まで延びるように形成されている。コア支持部43bの先端部、換言すればコア支持部43bにおいてロータコア40の外周に位置する部分には、外側に向かうほどロータコア周方向(軸線mを中心とする円周方向)の幅が大きくなる係合部43cが形成されている。係合部43cは非磁性に改質されている。なお図中では、非磁性に改質されている部分を分かり易くするために、その部分に点ハッチングを付している。そして、この枠体43では、コア支持部43b,43b間にコア片42が圧入により装着されている。
コア片42も、ロータコア軸方向に複数枚の電磁鋼板を積層した構造からなる。各コア片42には、ロータコア40の外周側に向けて開くU字状をなす磁石挿入孔45がロータコア軸方向に貫通するように形成されている。この磁石挿入孔45に永久磁石41が挿入されている。永久磁石41はボンド磁石からなり、U字の内側及び外側に異なる磁極をそれぞれ有している。すなわちコア片42は、U字の内側がN極に着磁された永久磁石41が埋め込まれたN極用のコア片と、U字の内側がS極に着磁された永久磁石41が埋め込まれたS極用のコア片とからなる。ロータコア40には、これらN極用のコア片42及びS極用のコア片42が周方向に交互に配置されている。これにより、ロータコア40は、その外周部分に周方向に沿ってN極及びS極を交互に有する4極構造をなしている。
また各コア片42の側面は、ロータコア40の外周面を構成する外周側面42aと、ロータコア40の内周面を構成する内周側面42bと、枠体43のコア支持部43bと対向する周方向側面42cとで構成される。ロータコア40の周方向における各コア片42の外周側面42aの両端部には、枠体43の係合部43cとロータコア径方向(軸線mに直交する方向)に係合する切り欠き42dが形成されている。これら枠体43の係合部43cとコア片42の切り欠き42dとの係合構造により、枠体43からのコア片42の抜け止めがなされている。
このように構成されたIPMモータでは、図1に示すステータコイル21に三相の交流電流が供給されると、回転磁界が形成される。この回転磁界と、永久磁石41により形成される磁界とが作用することによりロータ4にトルクが付与され、ロータ4と一体となってモータシャフト3が回転する。
ところで、図3に破線で示すように、このロータ4では、隣接するコア片42,42にそれぞれ埋め込まれた永久磁石41,41間に形成される磁路MPの途中にコア支持部43bが位置している。このため、永久磁石41,41間に形成される磁路MPに対してコア支持部43bが磁気抵抗になると、ロータの外周面での磁束密度が低下するおそれがある。
この点、本実施形態では、コア支持部43bが磁性部材からなるため、磁路MPに対してコア支持部43bが磁気抵抗となり難くなっている。これによりロータ4の外周面での磁束密度の低下を抑制できるため、モータの出力トルクを的確に確保することが可能となっている。
一方、このロータ4のように、隣接するコア片42,42にそれぞれ埋め込まれた永久磁石41,41が異なる磁極で対向している場合、図3に二点鎖線で示すような漏れ磁束FLが発生するおそれがある。すなわち、それぞれの永久磁石41,41の対向面と逆の面に形成された磁極間でロータコア40の永久磁石41よりも外周側の部分を介して短絡する漏れ磁束FLが発生するおそれがある。
この点、本実施形態のロータ4では、漏れ磁束FLが発生する磁路に非磁性化された枠体43の係合部43cが磁気抵抗として配置されている。そのため、本実施形態のロータ4では、漏れ磁束FLの発生を抑制することにより、モータの出力トルクを向上させることができる。
さらにロータ4の製造の際には、コア片42毎に着磁を行うことができるため、永久磁石41の着磁率を向上させることができる。以下、ロータ4の製造方法の詳細についてその作用とともに説明する。
ロータ4の製造に際してはまず、コア片42の磁石挿入孔45に着磁前の磁性部材を例えば射出成形などで埋め込んだ後、図4に示すような着磁装置50を用いて磁性部材を着磁する。なお図4に示す着磁装置50は、N極用のコア片42を製造する装置である。また図4では、着磁前の磁性部材を符号44で示している。
図4に示すように、着磁装置50は、コア片42の外周側面42aに対向配置される第1永久磁石51、コア片42の周方向側面42c,42cにそれぞれ対向配置される一対の第2永久磁石52、及びコア片42の内周側面42bに対向配置される第3永久磁石53を備えている。第1永久磁石51は、コア片42の外周側面42aと対向する部分にS極を有している。一対の第2永久磁石52は、コア片42の周方向側面42c,42cに対向する部分にN極をそれぞれ有している。第3永久磁石53は、コア片42の内周側面42bに対向する部分にN極を有している。このように構成された着磁装置50では、図中に破線で示すように、U字状の磁性部材44に対してU字の外側から内側に向かう方向の磁路が形成される。これにより磁性部材44は、U字の内側がN極に、U字の外側がS極に着磁された永久磁石41となり、N極用のコア片42の成形が完了する。なおS極用のコア片42を成形する場合には、各永久磁石51〜53の磁極配置を逆にする。こうした着磁工程を経て、N極用のコア片42及びS極用のコア片42をそれぞれ複数成形する。
そして、N極用のコア片42及びS極用のコア片42を枠体43に装着する組み付け工程を行う。その後、図5に示すように、ロータコア40の外周面側から枠体43の係合部43cにレーザLを照射することにより、係合部43cを非磁性に改質させる。この非磁性化処理は、キーホール形成工程と元素配置工程とからなる。キーホール形成工程は、ロータコア40の外周面側から係合部43cにレーザLを照射することにより、係合部43cに微小なキーホールを複数形成する工程である。なおキーホールとは、係合部43cの外周面から径方向内側に向かって形成される円形状の穴を意味する。このキーホール形成工程では、キーホール形成時に蒸発金属が発生し、キーホール周囲に溶融池が形成される。元素配置工程は、キーホール周囲の溶融池に合金元素を配置し、固溶合金化する工程である。この元素配置工程により溶融池の部分が合金化され、係合部43cが非磁性化される。
このようなロータ4の製造方法によれば、図4に示すようにコア片42毎に着磁を行うことができるため、コア片42の外周側面42aに対向配置される第1永久磁石51だけでなく、コア片42の周方向側面42c,42cや内周側面42bに対して第2永久磁石52及び第3永久磁石53をそれぞれ対向配置できる。そのため、コア片42に十分な磁束を供給することができる。特にコア片42の径方向内側の部分、すなわち従来は磁束の供給が困難であった部分にも十分な磁束を供給できる点は効果が大きい。そしてコア片42に十分な磁束を供給することができれば、コア片42に埋め込まれた永久磁石41を十分に着磁することができるため、結果的にロータコア40に埋め込まれた永久磁石41の着磁率を向上させることができる。
また、ロータ4の製造の際には、着磁工程を経たコア片42を枠体43に装着するだけでロータ4の組み立てが完了するため、ロータ4の組み立ての容易性を確保することができる。
以上説明したように、本実施形態のロータ4によれば以下の効果が得られる。
(1)ロータ4を、永久磁石41が埋め込まれた4つのコア片42と、4つのコア片42が装着された枠体43とから構成した。また枠体43には、モータシャフト3に固定されるシャフト支持部43aと、シャフト支持部43aから放射状に延びる4つのコア支持部43bとを設けた。そしてコア支持部43b,43b間にコア片42を装着した。これによりコア片42毎に着磁を行うことができるため、ロータコア40に埋め込まれた永久磁石41の着磁率を向上させることができる。またロータ4の組み立ての容易性を確保することができる。
(2)コア片42に埋め込まれた永久磁石41を、ロータコア周方向に隣接する他のコア片42に埋め込まれた永久磁石41と異なる磁極で対向させた。そしてコア支持部43bを磁性部材により形成することとした。これにより、異なる磁極で対向する永久磁石41,41間に形成される磁路に対してコア支持部43bが磁気抵抗になり難くなるため、ロータ4の外周面での磁束密度の低下が抑制される。そのためモータの出力トルクを的確に確保することができる。
(3)コア支持部43bの係合部43cを非磁性に改質することとした。これにより、係合部43cが、漏れ磁束FLが発生する磁路に磁気抵抗として配置されるため、漏れ磁束FLの発生を抑制することができる。そのためモータの出力トルクを向上させることができる。
(4)コア支持部43bには、コア片42とロータコア径方向に係合する係合部43cを形成した。これにより枠体43からのコア片42の抜けを防止することができる。
なお、上記実施形態は、以下の形態にて実施することもできる。
・上記実施形態では、コア片42を枠体43に装着した後に、枠体43の係合部43cを非磁性に改質させた。しかし、係合部43cの非磁性化処理は、コア片42を枠体43に装着する前に実施してもよい。
・上記実施形態では、枠体43の係合部43cを非磁性に改質したが、これに代えて、係合部43cを、係合部43cよりもシャフト支持部43a側に位置するコア支持部43bの部位と比較して透磁率が低くなるように改質してもよい。このような構成であっても、漏れ磁束の抑制効果を得ることは可能である。
・上記実施形態では、コア支持部43bの先端部に係合部43cを形成したが、例えば図6に示すように係合部43cをコア支持部43bの途中部分に設けてもよい。なおこの場合、漏れ磁束の抑制のためには、図6に点ハッチングで示すようにコア支持部43bの先端部のみに非磁性化処理を行えばよく、係合部43cに対して非磁性化処理を施す必要はない。
・上記実施形態では、コア支持部43bに係合部43cを形成したが、図7に示すようにコア支持部43bに係合部43cを形成せずにコア支持部43bをロータコア40の外周まで延ばしてもよい。あるいは図8に示すように、係合部43cを省略して、その部分に空隙Aを形成してもよい。係合部43cに代えて空隙Aを形成すれば、図8に二点鎖線で示すような漏れ磁束FLの磁路において空隙Aが磁気抵抗として作用する。そのため、上記実施形態と同様に漏れ磁束FLを抑制することができるため、モータの出力トルクを確保することができる。
・図7に示すように、コア支持部43bに係合部43cを形成せずに、コア支持部43bをロータコア40の外周まで延ばした場合、コア支持部43b,43b間にコア片42を圧入しただけでは、コア片42と枠体43との間の係合力が弱く、枠体43からコア片42が抜けるおそれがある。そこで図9に示すように、円筒状のカバー48をロータコア40の外周面に取り付けてもよい。このような構成によれば、枠体43からのコア片42の抜けを的確に防止することができる。
・上記実施形態では、コア支持部43b,43b間にコア片42を圧入することにより枠体43にコア片42を固定したが、枠体43に対するコア片42の固定方法は適宜変更可能である。例えば接着などにより枠体43にコア片42を固定してもよい。
・上記実施形態では、永久磁石41をU字状に形成したが、永久磁石41の形状はこれに限定されない。例えば永久磁石41をV字状やコ字状に形成してもよい。
・上記実施形態では、コア片42に埋め込まれた永久磁石41を、ロータコア周方向に隣接する他のコア片42に埋め込まれた永久磁石41と異なる磁極で対向させた。これに代えて、コア片42に埋め込まれた永久磁石41を、ロータコア周方向に隣接する他のコア片42に埋め込まれた永久磁石41と同じ磁極で対向させてもよい。この場合、コア片42には、例えば図10に示すようなY字状の永久磁石46を埋め込めばよい。永久磁石46は、周方向両端部に異なる磁極を有し、隣接するコア片42に埋め込まれた永久磁石46と同じ磁極で対向している。そして、隣接するコア片42,42のそれぞれの永久磁石46,46により略U字状の磁石が形成されるとともに、この略U字状をなす一組の永久磁石46,46が周方向に4組並ぶように配置されている。略U字状をなす一組の永久磁石46,46はロータコア40の外周側に一磁極を形成する。これによりロータコア40は、その外周部分に周方向に沿ってN極及びS極を交互に有する4極構造をなしている。このような構成によれば、図10に破線で示すように、隣接するコア片42,42のそれぞれの永久磁石46,46により形成される磁界が互いに反発するため、それらの間では磁束のやり取りが生じない。したがってコア支持部43bと交わる磁束を少なくすることができる。そのため永久磁石46,46により形成される磁路に対してコア支持部43bが磁気抵抗として作用し難くなる。したがって、コア支持部43bが磁性部材からなる場合であれ、非磁性部材からなる場合であれ、ロータの外周面での磁束密度の低下を抑制することができる。その結果、モータの出力トルクを確保することができる。なお、このコア片42の成形の際には、図11に示すようにコア片42に磁性部材47を埋め込んだ後、永久磁石61〜64からなる着磁装置60により破線の磁路を形成すれば、磁性部材47の着磁を行うことが可能である。
・上記実施形態では、コア片42及び枠体43が電磁鋼板の積層構造からなるものであったが、コア片42及び枠体43が単数の電磁鋼板からなるものであってもよい。またコア片42及び枠体43の材質として電磁鋼板に代えて、電磁軟鉄などを用いてもよい。
・上記実施形態では、着磁装置50,60が永久磁石51〜53,61〜64により着磁用の磁路を形成するものであったが、着磁装置50,60は、例えば着磁コイルにより着磁用の磁路を形成するものであってもよい。
・上記実施形態では、ロータ4の磁極数が4極であったが、ロータ4の磁極数には限定はなく、適宜変更してもよい。また、ロータ4の磁極数に併せてコア片42の数や形状を変更したり、枠体43のコア支持部43bの数や形状を変更してもよい。さらに永久磁石41の数や形状などを変更してもよい。
・上記実施形態では、永久磁石41,46としてボンド磁石を用いたが、例えば焼結磁石などを用いてもよい。
A…空隙、4…磁石埋込型ロータ、40…ロータコア、41,46…永久磁石、42…コア片、43…枠体、43a…シャフト支持部、43b…コア支持部、43c…係合部。

Claims (8)

  1. 回転軸と一体となって回転する円筒状のロータコアと、
    前記ロータコアに埋め込まれた永久磁石と、を備える磁石埋込型ロータにおいて、
    前記ロータコアは、
    前記永久磁石が埋め込まれた複数のコア片と、
    前記複数のコア片が組み付けられた枠体と、を有し、
    前記枠体は、
    前記回転軸に固定されるシャフト支持部と、
    前記シャフト支持部から放射状に延びる複数のコア支持部と、を有し、
    前記コア支持部間に前記コア片が装着されてなることを特徴とする磁石埋込型ロータ。
  2. 請求項1に記載の磁石埋込型ロータにおいて、
    前記コア片に埋め込まれた永久磁石は、前記ロータコアの周方向に隣接する他のコア片に埋め込まれた永久磁石と異なる磁極で対向し、
    前記コア支持部は磁性部材からなることを特徴とする磁石埋込型ロータ。
  3. 請求項2に記載の磁石埋込型ロータにおいて、
    前記ロータコアの外周側に位置する前記コア支持部の端部は、当該端部よりも前記シャフト支持部側に位置する部分と比較して透磁率が低くなっていることを特徴とする磁石埋込型ロータ。
  4. 請求項3に記載の磁石埋込型ロータにおいて、
    前記ロータコアの外周側に位置する前記コア支持部の端部が非磁性であることを特徴とする磁石埋込型ロータ。
  5. 請求項2に記載の磁石埋込型ロータにおいて、
    前記ロータコアの周方向に隣接するコア片間において前記ロータコアの外周に位置する部分には、空隙が形成されていることを特徴とする磁石埋込型ロータ。
  6. 請求項1に記載の磁石埋込型ロータにおいて、
    前記コア片に埋め込まれた永久磁石は、前記ロータコアの周方向に隣接する他のコア片に埋め込まれた永久磁石と同じ磁極で対向することを特徴とする磁石埋込型ロータ。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の磁石埋込型ロータにおいて、
    前記コア支持部には、前記ロータコアの径方向に前記コア片と係合する係合部が形成されていることを特徴とする磁石埋込型ロータ。
  8. 請求項1〜7のいずれか一項に記載の磁石埋込型ロータの製造方法において、
    前記コア片に埋め込まれた磁性部材を着磁して前記永久磁石とする着磁工程と、
    前記着磁工程を経たコア片を前記コア支持部間に装着する組み付け工程と、を備えることを特徴とする磁石埋込型ロータの製造方法。
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