JP5891089B2 - 永久磁石同期機 - Google Patents

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本発明は、回転子コアに永久磁石を埋設した永久磁石同期機に関するものである。
永久磁石同期機では、回転子コアに永久磁石を埋設するIPM(Interior Permanent Magnet)構造が広く採用されている。永久磁石材として、ネオジム磁石に代表される希土類磁石を使用することで、小形・高出力・高効率な回転機を得ることができるが、希土類磁石は材料コストが高く、また保持力向上を目的としてディスプロシウム(Dy)やテルビウム(Tb)のような希少価値の高い重希土類を添加する必要があることから、調達保全の観点で課題がある。したがって、フェライト磁石に代表される安価でかつ安定供給が可能な永久磁石を使用することが望ましい。しかしながら、一般に永久磁石の性能は残留磁束密度と保持力という2つの物理量で表され、たとえばフェライト磁石の場合は、ネオジム磁石に対して残留磁束密度、保持力がそれぞれ約1/3となる。このため、単純な磁石材の置き換えでは、回転機の著しい性能低下を招くことになる。ネオジム磁石同期機と同程度の性能を実現するためには、回転機の体格を増加したり、フェライト磁石の磁化方向厚みを増加したり、フェライト磁石の磁束発生面の表面積を拡大する必要がある。
特許文献1では、回転子の同一断面上に、フェライト磁石とともにネオジム磁石を埋設する技術に関して述べており、このような構成とすることで、フェライト磁石による磁束量の低下をある程度カバーすることができる。なお、特許文献1では「フェライト磁石のみで構成した回転機では十分なリラクタンストルクが得られない」旨の記載があるが、フェライト磁石のみで構成した回転機でも、図9に示すような構成とすることで、q軸インダクタンスの増加を図ることが可能となり、大きなリラクタンストルクを得ることができる。図9はフェライト磁石で構成される6極の内転型回転子の1極分について、回転軸に垂直な断面を示しており、周方向における中央部分が両端部に対して回転子外周面から離れるように、すなわち回転子の中心側に凸となるように湾曲した永久磁石3が回転軸方向(以下、単に軸方向という)に埋設され、永久磁石3の外周側に配置されたコア部分がq軸の磁気回路として作用するため、q軸インダクタンスが増加する。
特許第3832530号公報
IPM構造においては、磁石保持のためにリブと呼ばれる継鉄部を設ける構造が必須となる。通常、永久磁石から発生する磁束は、その大半が回転子コアを透過しギャップを介して固定子コアへと透過しており、これらはトルク発生に寄与することから、主磁束または有効磁束と呼ばれる。一方で、リブに隣接する永久磁石の磁束は、ギャップと比較して磁気抵抗が相対的に小さいリブへと漏れてしまい、トルク発生に寄与しないため、漏れ磁束と呼ばれる。図10は、前述の図9に示す永久磁石3の周方向端部拡大図であり、主磁束と漏れ磁束の様子を模式的に表したものである。以下では、本発明が解決しようとする課題について、図10を用いて説明する。
一般にリブ6は幅狭となるよう構成されるため、漏れ磁束8によって磁気飽和が起こりやすい。当該部分が磁気飽和するとギャップと同程度の磁気抵抗となる、すなわち、漏れ磁束8が一定の水準に達すると残りの磁束はギャップを透過する主磁束9となる。永久磁石3としてネオジム磁石を使用する場合は、当該磁石の残留磁束密度が高いため、リブ6の磁気飽和が起こりやすく、磁石の発生磁束量全体に占める漏れ磁束8の割合は小さい。しかし、永久磁石3としてフェライト磁石のような残留磁束密度の低い磁石を使用する場合、リブ6の磁気飽和を引き起こすためには、比較的大きな割合の漏れ磁束8が必要となり、相対的に主磁束9が減少することになる。このように、フェライト磁石同期機では、もともと残留磁束密度が低いことに加え、リブの漏れ磁束の割合が大きくなるため、より一層のトルクの低下や、モータ効率の低下を招くといった課題がある。
特許文献1では、このような課題についての配慮がなく、開示されたいずれの構成においても、フェライト磁石とリブとの隣接面では大きな漏れ磁束が発生し、トルクの低下や、モータ効率の低下を招いている。例えば、図7は特許文献1に開示された内転型回転子の一構成例であるが、1極の周方向端部を拡大すると、当該部分の磁束の様子は図8のように表される。すなわち、フェライト磁石3と隣接するリブ6bでは、ネオジム磁石7の漏れ磁束8b、フェライト磁石3の漏れ磁束8cに加えて、フェライト磁石3のN極から発生してネオジム磁石7のS極に流入する漏れ磁束8dが発生する。漏れ磁束8dは結果的にはネオジム磁石7を透過してギャップ方向に流れるが、フェライト磁石の主磁束9bが通る経路に対して、磁気抵抗がより大きな経路を通るため、本来フェライト磁石3が発生しうる主磁束量に対して減少してしまう課題がある。
本発明の目的は、リブへの漏れ磁束を少なくして永久磁石が発生する主磁束を多くすることにより、トルクおよび効率を向上することが可能な永久磁石同期機を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明の永久磁石同期機は、複数極を構成するよう配設された永久磁石を保持するためのリブが形成された回転子を有する永久磁石同期機において、1極を構成する前記永久磁石は、フェライト磁石である第1の永久磁石と、前記第1の永久磁石に対して保持力の高いネオジム磁石である第2の永久磁石とで構成され、前記第1の永久磁石の周方向両端部の少なくとも一方の端部との間に磁性体を介すことなく前記第2の永久磁石を配置し、以て前記第1の永久磁石の前記端部と前記リブとの間に前記第2の永久磁石を配置し、前記第1の永久磁石には、前記回転子の回転軸に垂直な断面上で、前記第1の永久磁石の両端部が外周側に向かう略凹型形状となるように、少なくとも2箇所の屈曲点を有する
このとき、前記第1の永久磁石は、前記回転子の回転軸に垂直な断面上で、磁極面が前記回転軸側に凸となるように、曲がっているとよい。
また、前記第2の永久磁石の磁化方向幅は、前記第1の永久磁石の磁化方向幅よりも小さいとよい。
また、前記第2の永久磁石の体積は、前記第1の永久磁石の体積よりも小さいとよい。
また、前記第2の永久磁石を、前記第1の永久磁石の周方向端部のうち、回転進み方向端部にのみ配置するとよい。
本発明によれば、保持力の高い第2の永久磁石でリブを磁気飽和させることにより、第1の永久磁石が発生する磁束の一部がリブへの漏れ磁束となることを防ぎ、トルク発生に寄与する主磁束を多くすることができる。これにより、永久磁石同期機のトルクおよび効率が向上する。
本発明の第1の実施例による永久磁石同期機の部分断面図。 本発明の第1の実施例による永久磁石同期機の部分断面図の拡大図。 本発明の第2の実施例による永久磁石同期機の部分断面図。 本発明の第3の実施例による永久磁石同期機の部分断面図。 本発明の第3の実施例による永久磁石同期機の部分断面図の拡大図。 本発明の第3の実施例による永久磁石同期機の部分断面図。 特許文献1で開示された永久磁石同期機の部分断面図。 特許文献1で開示された永久磁石同期機の部分断面図の拡大図。 永久磁石同期機の部分断面図。 永久磁石同期機の部分断面図の拡大図。
以下、本発明の一実施例について図面を参照して説明する。以下の説明では、同一の構成要素には同一の記号を付してある。それらの名称および機能は同じであり、重複説明は避ける。また、保持力の異なる複数の磁石に関する説明において、保持力の低い第1の永久磁石としてフェライト磁石を、保持力の高い第2の永久磁石としてネオジム磁石を例に挙げているが、本発明の効果は両者の組み合わせに限定されるものではない。また、以下の説明では6極機を対象としているが、本発明の効果は6極機に限定されるものではなく、他の極数にも適用可能である。
尚、本明細書において、「横断面」は回転子の回転軸に垂直な断面を表し、「縦断面」とは回転子の回転軸に沿う断面を表す。
図1に本発明の第1の実施例による永久磁石同期機の回転子1の部分断面図を示す。本図は横断面図である。図1において、複数極を構成するよう配設された永久磁石と、この永久磁石を保持するためのリブ6とで構成される内転型回転子1を有する永久磁石同期機において、永久磁石は保持力の異なる複数の磁石で構成され、保持力の低い第1の永久磁石3は、その磁極面が回転軸に垂直な断面に少なくとも1箇所の屈曲部を有する屈曲面を成しており、第1の永久磁石3の周方向端部には磁性体を介すことなく保持力の高い第2の永久磁石7を配置するとともに、第2の永久磁石7の、第1の永久磁石3側の側面とは反対側の側面が、リブ6と隣接するように配置する。
回転子鉄心2は軸方向に積み重ねた積層鋼板で構成しても良いし、圧粉磁心などで構成しても良いし、アモルファス金属などで構成しても良い。回転子1の内部には、磁石挿入孔4に埋設した第1の永久磁石3および第2の永久磁石7が6極となるよう配置されており、図1では2極分のみを示している。第1の永久磁石3には、フェライト磁石やSmFeN磁石のような保持力の低い永久磁石を使用し、第2の永久磁石7にはネオジム磁石やSmCo磁石のような保持力の高い磁石を使用する。ただし、第1の永久磁石3よりも第2の永久磁石7の保持力が高ければよいので、第1の永久磁石3にフェライト磁石を使用し、第2の永久磁石7にSmFeN磁石を使用する構成としてもよい。第1の永久磁石3は2箇所の屈曲部を有しており、このような磁石形状とすることで、磁石挿入孔4の内部で第1の永久磁石3が動かないよう保持できるので、永久磁石のガタつきによる騒音を解消でき、また永久磁石材の割れを防ぐことができる。一般にフェライト磁石の寸法公差はネオジム磁石と比較して大きいため、磁石挿入孔と永久磁石との空隙が大きくなる傾向がある。特に、平板やU字形状の磁石の場合は、周方向および径方向の移動自由度が大きくガタつきの問題が顕著となるので、図1に示すように屈曲点を設ける構成が望ましい。また、前記のように屈曲点を設ける形状とすることで、第1の永久磁石3の外周側に配置されたコア部分がq軸の磁気回路として作用するため、q軸インダクタンスが増加し、リラクタンストルクが増加するメリットがある。第1の永久磁石3と第2の永久磁石7の間の空隙11には、樹脂などの非磁性体を充填して前記磁石を保持してもよいし、空隙のままでもよい。また、空隙11を設けずに、永久磁石3と永久磁石7とを接合した構成としてもよい。また、二色成形技術を用いて第1の永久磁石3と第2の永久磁石7とを一体構成としたものを磁石挿入孔4に挿入してもよい。第2の永久磁石7は、第1の永久磁石3の磁化方向厚みと同等となるように構成してもよいし、それ以下の厚みであってもよい。また、第2の永久磁石7の磁束流出面の幅は、リブ6を磁気飽和させるのに十分な磁束量を確保できる大きさであればよく、それ以上大きくした場合には、その増加分に比例して主磁束成分が増加するので、要求仕様に合わせて適宜調整すればよい。
図2は、前述の図1に示す第1の永久磁石3の周方向端部拡大図であり、主磁束と漏れ磁束の様子を模式的に表したものである。図2において、リブ6は第2の永久磁石7による漏れ磁束8によって磁気飽和状態となるため、ギャップと同程度の磁気抵抗となる、すなわち、第2の永久磁石7の残りの磁束はギャップを透過する主磁束9aとなる。一方で、第1の永久磁石3においては、リブ6が既に磁気飽和しているため漏れ磁束は発生せず、ほぼ全ての磁束が主磁束9bとなる。
以上のように、第1の永久磁石3と第2の永久磁石7とを磁性体を介すことなく隣接させることで、第1の永久磁石3の漏れ磁束を大幅に低減し、相対的に主磁束成分を増加することが可能となるので、トルクおよび効率を向上することが可能となる。
第1の永久磁石3と第2の永久磁石7とを磁性体を介すことなく配置するために、第1の永久磁石3と第2の永久磁石7とを挿入する磁石挿入孔4は、以下のように形成されている。磁性体で形成された回転子鉄心2には、その横断面上において、第1の永久磁石3と第2の永久磁石7とが、一つの閉じた曲線または折れ線によって囲まれている。この曲線または折れ線は一つの周を成しており、磁石挿入孔4の側面(周面)を表す。一つの周を成して構成された磁石挿入孔4の内側には、第1の永久磁石3と第2の永久磁石7とが挿入されるが、第1の永久磁石3の周方向の端部は第2の永久磁石7に接していてもよいし、離れていてもよい。第1の永久磁石3の周方向の端部を第2の永久磁石7から離す場合には、第1の永久磁石3と第2の永久磁石7との間に空隙を設けても良いし、第1の永久磁石3と第2の永久磁石7との間の空隙を非磁性体(回転子鉄心2を構成する磁性体に対して極端に透磁率の低い材料)で埋めたり、第1の永久磁石3と第2の永久磁石7との間に非磁性体を介在させてもよい。
図3に本発明の第2の実施例による永久磁石同期機の部分断面図を示す。図3は図1と同様に2極分の横断面図を示している。図3において、図1と同一構成要素には同一符号を付け、重複説明は避ける。図3の構成が図1と異なる点は、第2の永久磁石7の磁化方向厚みW7が第1の永久磁石3の磁化方向厚みW3よりも小さくなるよう構成している点である。一般に、磁石の減磁耐力は保持力と磁化方向厚みとの積に比例するので、前記のような構成としても、異なる磁石材においても同等の減磁耐力を確保することができる。例えば、ネオジム磁石の保持力はフェライト磁石の約3倍なので、フェライト磁石に対して1/3倍の磁化方向厚みとすることで、両者の減磁耐力は同等となる。図1のような構成では、第2の永久磁石7の減磁耐力が過剰スペックとなるが、図3に示す構成とすることで、第1の永久磁石3と同等の減磁耐力にすることができ、ネオジム磁石など保持力の高い永久磁石7の使用量を大幅に削減することが可能となる。
また、一般に保持力が高く磁化方向厚みが大きい永久磁石は着磁性が悪くなる傾向にあるため、図3のような構成とすることで、第2の永久磁石7の着磁性を第1の永久磁石3の着磁性と同等程度に改善にすることが可能となる。
以上のように、第2の永久磁石7の磁化方向厚みを第1の永久磁石3の磁化方向厚みよりも小さくすることで、第2の永久磁石7の使用量を大幅に削減しながら、両磁石の減磁耐力を確保し、また着磁性を確保するとともに、第1の永久磁石3の漏れ磁束を大幅に低減し、相対的に主磁束成分を増加することが可能となるので、トルクおよび効率を向上することが可能となる。
図4に本発明の第3の実施例による永久磁石同期機の部分断面図を示す。図4は図1と同様に2極分の横断面図を示している。図4において、図1と同一構成要素には同一符号を付け、重複説明は避ける。図4の構成が図1と大きく異なる点は、第1の永久磁石3の周方向端部のうち、回転進み方向端部にのみ、第2の永久磁石7を設けている点である。第1の永久磁石3の周方向端部のうち、回転進み方向端部には磁性体を介すことなく保持力の高い第2の永久磁石7を配置するとともに、第2の永久磁石7の断面のうち、第1の永久磁石3と隣接する面とは反対側の面は、空隙12を挟んでリブ6aと隣接するよう配置している。この空隙12を設けることにより、第2の永久磁石7の減磁耐力が向上する。また、第1の永久磁石3の周方向端部のうち他方の端部は、空隙13を挟んでリブ6bと隣接している。
図5は、図4に示す第1の永久磁石3の周方向端部のうち、回転進み方向端部の拡大図であり、主磁束と漏れ磁束の様子を模式的に表したものである。図5において、リブ6aおよびリブ6bは、第2の永久磁石7および第1の永久磁石3bの漏れ磁束8によって磁気飽和状態となるため、ギャップと同程度の磁気抵抗となる、すなわち、第2の永久磁石7および第1の永久磁石3bの残りの磁束はギャップを透過する主磁束9aとなる。一方で、第1の永久磁石3aにおいては、リブ6が既に磁気飽和しているため漏れ磁束は発生せず、ほぼ全ての磁束が主磁束9bとなる。
したがって、図5のような構成とした場合においても、第1の永久磁石3の漏れ磁束を大幅に低減し、相対的に主磁束成分を増加することが可能となるので、トルクおよび効率を向上することが可能となる。また、図1〜3では1極につき第2の永久磁石7を2ヶ所に挿入する必要があったが、図5のような構成とすることで1ヵ所に減らすことができ、部品点数の削減および作業工程の簡略化を図ることが可能となる。
なお、図6に示すように、第2の永久磁石7の磁化方向厚みが第1の永久磁石3のそれよりも小さくなるよう構成した場合においても、第1の永久磁石3の漏れ磁束を大幅に低減し、相対的に主磁束成分を増加することが可能となるので、トルクおよび効率を向上することが可能となる。また、第2の永久磁石7の使用量を大幅に削減しながら、第2の永久磁石7の減磁耐力と第1の永久磁石3の減磁耐力とが同等程度になるよう確保でき、また着磁性も両磁石で同等程度に確保できる。さらに、図5の構成では、極間に磁束集中部10が形成されるため、当該部分における磁気飽和により主磁束9aの低下を招く問題がある。これに対し、図6のような構成では、極間の磁束集中部10の磁路幅を拡大できるので、当該部分が磁気飽和することなく、主磁束の低下を回避できる。
上記の各実施例では、第1の永久磁石3は、その磁極面が回転軸に垂直な断面に少なくとも1箇所の屈曲部を有する屈曲面を成す形状としたが、緩やかな曲線形状でも良い。さらには、第1の永久磁石3は磁極面が平らな平板状のものであっても、漏れ磁束の低減効果を得ることができる。上記の各実施例では、薄肉部で形成されたリブ6の周方向長さを長くしているので、第2の永久磁石7による磁気飽和の効果を得ることが容易になる。
1 回転子
2 回転子鉄心
3 第1の永久磁石
4 永久磁石挿入孔
5 シャフト孔
6 リブ
7 第2の永久磁石
8 漏れ磁束
9 主磁束
10 極間磁束集中部

Claims (5)

  1. 複数極を構成するよう配設された永久磁石を保持するためのリブが形成された回転子を有する永久磁石同期機において、
    1極を構成する前記永久磁石は、フェライト磁石である第1の永久磁石と、前記第1の永久磁石に対して保持力の高いネオジム磁石である第2の永久磁石とで構成され、
    前記第1の永久磁石の周方向両端部の少なくとも一方の端部との間に磁性体を介すことなく前記第2の永久磁石を配置し、以て前記第1の永久磁石の前記端部と前記リブとの間に前記第2の永久磁石を配置し
    前記第1の永久磁石は、前記回転子の回転軸に垂直な断面上で、前記第1の永久磁石の両端部が外周側に向かう略凹型形状となるように、少なくとも2箇所の屈曲点を有することを特徴とする永久磁石同期機。
  2. 請求項1に記載の永久磁石同期機において、
    前記第1の永久磁石は、前記回転子の回転軸に垂直な断面上で、磁極面が前記回転軸側に凸となるように、曲がっていることを特徴とする永久磁石同期機。
  3. 請求項2に記載の永久磁石同期機において、
    前記第2の永久磁石の磁化方向幅は、前記第1の永久磁石の磁化方向幅よりも小さいことを特徴とする永久磁石同期機。
  4. 請求項2又は3に記載の永久磁石同期機において、
    前記第2の永久磁石の体積は、前記第1の永久磁石の体積よりも小さいことを特徴とする永久磁石同期機。
  5. 請求項2乃至4のいずれか1項に記載の永久磁石同期機において、
    前記第2の永久磁石を、前記第1の永久磁石の周方向端部のうち、回転進み方向端部にのみ配置したことを特徴とする永久磁石同期機。
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