JP6728839B2 - プレス成形品の製造方法およびスパッタリングターゲット材 - Google Patents
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Description
図1に、本発明の一実施形態にかかるプレス成形品の製造方法の概略を示す。本実施形態にかかるプレス成形品の製造方法においては、プレス成形によって、粉末材料を成形し、所望の形状のプレス成形品4を得る。プレス成形は、粉末材料1から圧粉体2を得る第一の工程と、圧粉体2から再圧粉体3を得る第二の工程の2段階で行う。その後、製造すべきプレス成形品4の形状等に応じて、適宜、機械加工等、プレス成形以外の加工を行ってもよい。
本実施形態において、成形の対象とする粉末材料1は、金属材料および非金属材料のいずれよりなってもよい。好ましくは、プレス成形によって相対密度を高めやすい等の観点から、金属材料(半導体を含む)よりなるものが好ましい。金属材料を用いる場合に、金属材料の粉末に加え、非金属材料の粉末が混合されていてもよい。また、粉末材料1に加え、液体のバインダ材等、粉末形状以外の材料が混合されてもよい。それらの場合のように、粉末材料1が複数の成分よりなる場合には、プレス成形を行う前に、それらを十分に混合しておく必要がある。
第一の工程は、図2のように、油圧プレス機等のプレス成形機10を用いて実施する。プレス成形機10のダイス11のキャビティ12に配置された上型(パンチ)13と下型(ダイピン)14の間に、粉末材料1を装入し、上型13を下型14に近づける方向にプレス荷重を印加する。荷重は、上型13全体に対して均一に印加され、全面加圧が行われる。この第一の工程により、粉末材料1が圧縮を受けて押し固められ、圧粉体2となる。第一の工程は、冷間プレスの条件で実施される。
次に、上記第一の工程で得られた圧粉体2に対して、第二の工程によるプレス成形を実施する。図3に示すように、第二の工程も、第一の工程と同様、ダイス21のキャビティ22の中に上型(パンチ)23と下型(ダイピン)24を備えたプレス成形機20を用いて実施する。ここで、第二の工程に用いるプレス成形機20としては、第一の工程のプレス成形機10と同じものを用いることができる。また、ダイス21および下型24としても、第一の工程のダイス11および下型14と同じもの利用することができる。しかし、上型23については、第一の工程の上型13と異なるものを用いる。
第二の工程で得た再圧粉体3に対して、適宜、切削等の機械加工を施せば、所望の形状を有するプレス成形品4とすることができる。図1では、プレス成形品4として、スパッタリングターゲット材40(以下単に「ターゲット材」と称する場合がある)を製造している。スパッタリングターゲット材40については、後に詳しく説明するが、円盤形状の本体部41と、本体部41の外周部に一体的に設けられた薄板状の鍔部42を有している。
上記の第二の工程のように、粉末材料1のプレス成形を行うに際し、得られる再圧粉体3の一部の部位である増圧部3aに対して、他の部位である通常加圧部3bよりも高い圧力を印加することで、増圧部3aにおける相対密度を、通常加圧部3bよりも高めることができる。その結果、増圧部3aの材料強度を、通常加圧部3bよりも高めることができる。
上記実施形態にかかる製造方法によって製造されるプレス成形品4の一例として、図5に示されるようなスパッタリングターゲット材40について、簡単に説明する。
(1)ターゲット材の作製
Ti粉末とAl粉末を混合し、原料粉末とした。混合比は、Tiを70原子%、Alを30原子%とした(Ti−30Al)。
そして、原料粉末に対して、第一の工程と第二の工程の2段階で、プレス成形を行った。実施例と比較例では、第二の工程で用いている金型の形状が異なっている。また、各実施例および比較例においては、第二の工程におけるプレス荷重を異ならせている。各実施例の中で、実施例4において印加した荷重が最も大きく、比較例1,2においても、実施例4と同じ荷重を印加した。
鍔部の強度を評価するため、せん断応力の評価を行った。具体的には、図6に示すように、ターゲット材40を本体部が下方を向くように配置し、相互に対向する2つの鍔部42を試験ブロック91で下方から支持した。そして、油圧プレス機92を用いて、本体部に上方から荷重を印加した。荷重を徐々に増加させ、鍔部42と本体部41の間に破断が起こった際の荷重を、破壊強度Fとして記録した。そして、鍔部42と本体部41の間のせん断面積Aで破壊強度Fを除することで、せん断応力τを算出した(τ=F/A)。
各ターゲット材について、上記のせん断応力測定において破断によって本体部から分離された鍔部を利用して、鍔部の密度を評価した。具体的には、アルキメデスの原理に基づいた電子比重計を用いて、鍔部の実測密度を計測した。そして、得られた実測密度を、粉末材料の理論密度で割って、相対密度を算出した(相対密度=実測密度/理論密度×100%)。なお、理論密度は、粉末材料自体の密度であり、Ti粉末とAl粉末の密度を混合比に応じて合算したものである。ここでは、理論密度の値は、3.99g/cm3であった。
実施例3および比較例1について、上記相対密度の評価に用いたのと同じ鍔部に対して、せん断面の組織を観察した。観察は、光学顕微鏡を用いて行った。
実施例1〜4および比較例1,2について、表1に、鍔部の強度および密度の評価結果を、プレス成形方法とともに示す。また、図7に、相対密度とせん断応力の関係を図示する。図では、実施例1〜4および比較例1,2との対応関係を、それぞれ、符号E1〜E2および符号C1,C2で示している。さらに、図8に、実施例3および比較例1の組織を観察した顕微鏡像を示す。
2 圧粉体
3 再圧粉体
3a 増圧部
3b 通常加圧部
4 プレス成形品
10,20 プレス成形機
11,21 ダイス
13,23 上型
13a,23a 上型の成形面
14,24 下型
14a,23a 下型の成形面
23b 凸部
23c 凹部
40 (スパッタリング)ターゲット材
41 本体部
42 鍔部
Claims (4)
- 粉末材料に対してプレス成形を行うに際し、前記粉末材料の集合体の一部の部位である増圧部に印加する圧力を他の部位よりも高めた状態でプレス成形を行う部分加圧を実施してプレス成形品を製造し、
製造される前記プレス成形品は、外周部に鍔部を有するスパッタリングターゲット材であり、前記増圧部を前記鍔部とすることを特徴とするプレス成形品の製造方法。 - 第一の工程と、該第一の工程に続く第二の工程の2回のプレス成形を実施し、
前記第一の工程は、前記粉末材料の集合体の全体を均一に加圧する全面加圧によって行い、
前記第二の工程において、前記第一の工程よりも高温で、前記部分加圧を実施することを特徴とする請求項1に記載のプレス成形品の製造方法。 - 前記部分加圧は、上型と下型の間に前記粉末材料を挟み、圧力を印加することによって行われ、
前記上型と下型のいずれか少なくとも一方に、他方に向かって突出した凸部を設けておくことで、該凸部によって圧力を印加される部位を前記増圧部とすることを特徴とすることを特徴とする請求項1または2に記載のプレス成形品の製造方法。 - Ti粉末とAl粉末の混合物が成形されてなり、本体部の外周部に、前記本体部よりも厚みが薄くなった鍔部を有するスパッタリングターゲット材において、
TiとAlの合計量に対するAlの割合が30原子%以下であり、
前記鍔部、および前記本体部の外周側の一部分の強度が、他の部位よりも高いことを特徴とするスパッタリングターゲット材。
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