以下、本発明によるガスコジェネレーションの一実施形態について図1を参照して説明する。このガスコジェネレーション1は、発電ユニット10および貯湯ユニット20を備えている。また、ガスコジェネレーション1は、燃料電池式のガスコジェネレーションである。また、ガスコジェネレーション1は、屋内に配置されてもよく、屋外に配置されてもよい。
発電ユニット10は、筐体10a、発電器11、熱交換器12、インバータ装置13、および制御装置14を備えている。発電器11は、直流電力を発電するものであり、インバータ装置13は、発電器11から供給された直流電流(直流電力)を交流電流(交流電力)に変換して出力するものである。筐体10aは、後述するように、箱状、例えば直方体形状に形成されている。筐体10aは、発電器11、熱交換器12、インバータ装置13、および制御装置14などを内部に収容している。
図2に示すように、発電器11は、燃料電池11a、蒸発部11b、改質部11c、燃焼部11d、および筐体11eを備えている。筐体11eは、箱状に形成され、断熱性を有している。例えば、筐体11eは、断熱材で構成される断熱層が形成されている。
蒸発部11bは、改質用原料供給管11fを介して供給源Gsから改質用原料が供給されるとともに、水供給管11gを介して水タンク11hから改質水が供給される。なお、改質用原料供給管11fには、原料ポンプ11f1が設けられるとともに、水供給管11gには、改質水ポンプ11g1が設けられている。
蒸発部11bは、後述する燃焼ガスにより加熱されて、供給された改質水を蒸発させて水蒸気を生成するとともに、供給された改質用原料を予熱するものである。蒸発部11bは、このように生成された水蒸気と予熱された改質用原料を混合して混合ガスを改質部11cに供給するものである。改質用原料としては天然ガス、LPGなどの改質用気体燃料、灯油、ガソリン、メタノールなどの改質用液体燃料がある。
改質部11cは、後述する燃焼ガスにより加熱されて水蒸気改質反応に必要な熱が供給されることで、蒸発部11bから供給された混合ガス(改質用原料および水蒸気)から改質ガスを生成して導出するものである。混合ガスが触媒によって反応し、改質されて水素ガスと一酸化炭素ガスが生成されている(いわゆる水蒸気改質反応)。これと同時に、水蒸気改質反応にて生成された一酸化炭素と水素が反応して水素ガスと二酸化炭素とに変成するいわゆる一酸化炭素シフト反応が生じている。これら生成されたガス(いわゆる改質ガス)は燃料電池11aの燃料極に導出されるようになっている。
燃料電池11aは、燃料と酸化剤ガスとにより発電するものである。燃料電池11aは、燃料極、空気極(酸化剤極)、および両極の間に介装された電解質からなる複数のセル11a1が図2の左右方向に積層されて構成されている。本実施形態の燃料電池11aは、固体酸化物燃料電池であり、電解質として固体酸化物の一種である酸化ジルコニウムを使用している。燃料電池11aの燃料極には、燃料としての水素、一酸化炭素、メタンガスなどが供給される。セル11a1の燃料極側には、燃料である改質ガスが流通する燃料流路11a2が形成されている。セル11a1の空気極側には、酸化剤ガスである空気(カソードエア)が流通する空気流路11a3が形成されている。空気流路11a3には、カソードエアがカソードエアブロワ11i(またはカソードエアポンプ)によって供給されている。
燃料電池11aにおいては、燃料極に供給された燃料と空気極に供給された酸化剤ガスによって発電が行われる。すなわち、燃料極では、下記化1および化2に示す反応が生じ、空気極では、下記化3に示す反応が生じている。すなわち、空気極で生成した酸化物イオン(O2−)が電解質を通過し、燃料極で水素と反応することにより電気エネルギーを発生させている。
(化1)
H2+O2−→H2O+2e−
(化2)
CO+O2−→CO2+2e−
(化3)
1/2O2+2e−→O2−
燃焼ガスは、燃料流路11a2から導出した発電に使用されなかった改質ガスが、空気流路11a3から導出した発電に使用されなかった酸化剤ガス(空気)によって燃焼されたものである。その燃焼が行われる場所が燃焼部11dである。燃焼部11dでの燃焼により、蒸発部11bおよび改質部11cが加熱される。
図1に示すように、熱交換器12は、発電器11から排気される燃焼排ガスが供給されるとともに貯湯槽21からの貯湯水が供給され、燃焼排ガスと貯湯水とが熱交換する熱交換器である。具体的には、貯湯槽21は、貯湯水を貯湯するものであり、貯湯水が循環する(図にて矢印の方向に循環する)貯湯水循環ライン22が接続されている。貯湯水循環ライン22上には、下端から上端に向かって順番に貯湯水循環ポンプ22aおよび熱交換器12が配設されている。熱交換器12は、発電器11からの排気管11jが接続(貫設)されている。
熱交換器12において、発電器11からの燃焼排ガスは、排気管11jを通って熱交換器12内に導入され、貯湯水との間で熱交換が行われ凝縮されるとともに冷却される。凝縮後の燃焼排ガスは排気管11jを通って外部に排出される。なお、凝縮された凝縮水は、水タンク11hに回収される。また、水タンク11hは、凝縮水をイオン交換樹脂によって純水化するようになっている。
上述した熱交換器12、貯湯槽21および貯湯水循環ライン22から、貯湯ユニット(排熱回収システム)20が構成されている。貯湯ユニット20は、発電器11の排熱を貯湯水に回収して蓄える。
インバータ装置13は、図1に示すように、発電器11から供給された直流電流を交流電流に変換して出力するものである。インバータ装置13は、電源ライン15bを介して系統電源15aおよび外部電力負荷15c(例えば電化製品)と電気的に接続されている。インバータ装置13から出力される交流電力および系統電源15aからの交流電力は電源ライン15bを介して外部電力負荷15cに出力されるようになっている。なお、インバータ装置13は、電源ライン15bを介して供給される系統電源15aからの交流電力を直流電力に変換して出力する機能も備えている。インバータ装置13が出力する直流電力は、補機(原料ポンプ11f1、改質水ポンプ11g1など)や制御装置14に供給されている。
制御装置14は、発電器11(燃料電池11a)の制御を少なくとも行うものである。例えば、制御装置14は、系統電源15aから電力供給があるときは、外部電力負荷15cの消費電力となるように(消費電力に追従するように)燃料電池11aの発電量の制御を行う。
筐体10aについて詳述する。筐体10aは、図1に示すように、発電器11を内部に備えている。筐体10aは、パネル30、フレーム40を備えている。
図3、図6〜図20に示すように、パネル30は、設置面に配置されるベースパネル31、後側面パネル32、左側面パネル33、右側面パネル34、天井パネル35、および前側面パネル36から構成されている。各パネル31〜36は主として板金部材を折り曲げ加工したものである。
図3に示すように、ベースパネル31は筐体10aの底壁を構成するものであり、ベースパネル31の下面にはこれを補強する補強レール31aが設けられている。ベースパネル31の周縁部は上側に折り曲げられた折曲部31bを備えている。この折曲部31bには後述するフレーム40の下端部がボルトによって固定されている。図15に示すように、ベースパネル31の前縁部の左右両側部には前側に突出した係止爪部(第一係止部)31cが設けられており、係止爪部31cは前側面パネル36の下端(第一被係止部)36aを係止させるものである。ベースパネル31の左右両側縁部には下側に延びた下縁が外側に延びる補強脚部31dが設けられており、補強脚部31dはベースパネル31の左右両側部を補強している。
図6に示すように、後側面パネル32は筐体10aの後壁を構成するものである。後側面パネル32は、ベースパネル31およびベースパネル31に固定したフレーム40にボルト等によって固定されている。後側面パネル32の上縁及び左右両側縁は前側に折り曲げられた折曲部32a,32b,32cを備えている。
図6および図7に示すように、後側面パネル32の左側(図6は後側からみたので、図6に示した状態では右側)の折曲部32bの上下方向の中間部には前側に突出して後述するフレーム40に係止する係止爪部(第二係止部)32b1が設けられている。図6、図9および図10に示すように、後側面パネル32の左側の折曲部32bの上縁には上側に突出して左側面パネル33を係止させる係止爪部32b2が設けられている。
図6および図8に示すように、後側面パネル32の右側(図6は後側からみたので、図6に示した状態では左側)の折曲部32cの上下方向の中間部には後述するフレーム40に設けた係止爪部(第二係止部)44b1に係止する被係止孔部(第二被係止部)32c1が設けられている。図6、図12および図13に示すように、後側面パネル32の右側の折曲部32cの上縁には上側に突出して右側面パネル34を係止させる係止爪部32c2が設けられている。
図9に示すように、左側面パネル33は筐体10aの左壁を構成するものである。左側面パネル33は、ベースパネル31および後側面パネル32にボルト等によって固定されている。左側面パネル33の上縁及び前後両縁は右側(筐体10aの内側)に折り曲げられた折曲部33a,33b,33cを備えている。図10に示すように、左側面パネル33の上縁の折曲部33aの後部には被係止孔部(第一被係止部)33a1が設けられており、被係止孔部33a1は後側面パネル32の係止爪部32b2が係止される。図11に示すように、左側面パネル33の前縁の折曲部33bの下端部には後側に延びる係止爪部(第一係止部)33b1が設けられており、係止爪部33b1はベースパネル31の前側の折曲部31bの上縁(第一被係止部)に係止される。
図12に示すように、右側面パネル34は筐体10aの右壁の一部を構成するものである。右側面パネル34は、ベースパネル31に固定した後側面パネル32およびベースパネル31に固定したフレーム40に固定されている。右側面パネル34の上縁及び後縁は左側(筐体10aの内側)に折り曲げられた折曲部34a,34bを備えている。図13に示すように、右側面パネル34の上縁の折曲部34aには被係止孔部(第一被係止部)34a1が設けられており、被係止孔部34a1は後側面パネル32の係止爪部32c2が係止される。図12に示すように、右側面パネル34の前端部には上下に並ぶ5つの被係止孔部(第一被係止部)34cが設けられており、これら被係止孔部34cは後述する第二前側面パネル38の係止爪部(第一係止部)38aが係止される。
図14に示すように、天井パネル35は筐体10aの天井壁を構成するものである。天井パネル35の周縁は下側に折り曲げられた折曲部35aを備えた浅い箱型形状をしている。天井パネル35は前後及び左右のパネル32,33,34及び36の上縁に外嵌されている。天井パネル35は左側面パネル33および右側面パネル34に固定されている。
図15、図17および図19に示すように、前側面パネル36は筐体10aの前側壁を構成するものであり、前面右側部を除く部分を覆う第一前側面パネル37と、前面右側部の上部を覆う第二前側面パネル38と、前面右側部の下部を覆う第三前側面パネル39とから構成される。
図15に示すように、第一前側面パネル37はベースパネル31に固定されている。図15および図16に示すように、第一前側面パネル37の下端(第一被係止部)37aは上述したベースパネル31の前縁部の係止爪部(第一係止部)31cに係止される。第一前側面パネル37の左側縁は折曲部37bを備え、折曲部37bは左側面パネル33の前縁とオーバーラップしている。
図17に示すように、第二前側面パネル38はベースパネル31に固定したフレーム40に固定されている。第二前側面パネル38の右端部には左側(筐体10aの内側)に突出する係止爪部(第一係止部)38aが上下に5つ並んで設けられており、これら係止爪部38aは右側面パネル34の被係止孔部(第一被係止部)34cに係止される。第二前側面パネル38の左端部には左側(筐体10aの内側)に突出する係止爪部(第一係止部)38bが上下に5つ並んで設けられており、これら係止爪部38bは第一前側面パネル37の右端部後面(第一被係止部)に係止される。図17および図18に示すように、第二前側面パネル38の下縁には後側に屈曲した後縁がさらに下側に延びた舌部(第一被係止部)38cが設けられている。舌部38cの左右両側にはボルトの挿通用の孔部38c1と、左右方向の中央部には左右に延びる被係止スリット(第一被係止部)38c2とが設けられている。舌部38cの被係止スリット38c2は第三前側面パネル39の係止爪部(第一係止部)39aが係止される。
図19および図20に示すように、第三前側面パネル39は、ベースパネル31に固定したフレーム40に固定されている。第三前側面パネル39の上縁の左右方向の中央部には後側に延びる係止爪部(第一係止部)39aが設けられており、係止爪部39aは第二前側面パネル38の下縁の舌部38cに設けた被係止スリット(第一被係止部)38c2に係止される。第三前側面パネル39の下縁には後側に折り曲げられた係止折曲部(第一係止部)39bが設けられており、係止折曲部39bはベースパネル31の下面(第一被係止部)に係止される。第三前側面パネル39の左側部の内側には左側に突出する上下に並ぶ2つの係止爪部(第一係止部)39cが設けられており、これらの係止爪部39cは第一前側面パネル37の右端部後面(第一被係止部)に係止される。第三前側面パネル39の右側部の内側には左側(筐体10aの内側)に突出する係止爪部(第二係止部)39dが設けられており、係止爪部39dは後述するフレーム40に係止される。
図3および図6に示すようにフレーム40は、ガスコジェネレーション1の各種機器を筐体10a内に支持させるものである。フレーム40は、筐体10a内の左右方向の中央部にセンターフレーム41と、左右両側にサイドフレーム43,44を備えている。
図3に示すように、センターフレーム41は筐体10aの上部で発電器11を支持するものである。センターフレーム41は筐体10a内の中央部の左右両側に左右一対の脚部42を備えている。各脚部42は前後一対の支柱部42a,42bと、これら支柱部(フレーム部材)42a,42bの上端部を連結する連結部(フレーム部材)42cを備えている。前後の各支柱部42a,42bの下端部はベースパネル31の折曲部31bにボルトにより固定されている。図4に示すように、前側の支柱部(フレーム部材)42aの上端部には上側に突出する係止爪部(第三係止部)42a1が設けられており、前後に延びる連結部(フレーム部材)42cの前部には係止爪部42a1が係止する被係止孔部(第三被係止部)42c1が設けられている。図5に示すように、連結部(フレーム部材)42cの後部には係止爪部(第三係止部)42c2が設けられており、後側の支柱部(フレーム部材)42bの上端部には係止爪部42c2が係止する被係止孔部(第三被係止部)42b1が設けられている。支柱部42a,42bの上端部と連結部42cの前後端部は係止爪部42a1,42c2が被係止孔部42c1、42b1に係止して仮止めされた状態でボルト等によって固定されている。
図9に示すように、左側のサイドフレーム43は、貯湯槽21を筐体10a内に支持するものである。サイドフレーム43はベースパネル31の左側の後部の角部に支柱部43aを備え、支柱部43aの下端部はベースパネル31の折曲部31bに固定されている。支柱部43aの上部には連結板43bが固定されており、連結板43bの前端はセンターフレーム41の前側の支柱部42aの上部に固定され、連結板43bの後端はセンターフレーム41の後側の支柱部42bの上部に固定されている。図7に示すように、連結板43bの前側上部は後側面パネル32の折曲部32bの係止爪部(第二係止部)32b1が係止される被係止部(第二被係止部)43b1となっている。
図12に示すように、右側のサイドフレーム44は、主としてインバータ装置13、制御装置14等の電気系の機器を支持するものである。サイドフレーム44はベースパネル31の右側の前後の角部に1対の支柱部44a,44bを備え、支柱部44a,44bの下端部はベースパネル31の折曲部31bに固定されている。1対の支柱部44a,44bの上部には支持板44cが設けられており、支持板44cはこれら1対の支柱部44a,44bと、センターフレーム41の右側の脚部42の支柱部42a,42bに固定されている。図6および図8に示すように、右側のサイドフレーム44の後側の支柱部44bの上部には外側に突出する係止爪部(第二係止部)44b1が設けられており、係止爪部44b1は後側面パネル32の右側の被係止孔部(第二被係止部)32c1に係止される。図17および図18に示すように、右側のサイドフレーム44の前側の支柱部44aの上部には上側に突出する係止爪部(第二係止爪部)44a1が設けられており、係止爪部44a1は第二前側面パネル38の舌部(第二被係止部)38cに係止される。
上記のように構成したガスコジェネレーション1の筐体10aを構成するフレームおよびパネルの組み付けおよび取り外し作業について説明する。先ず、ベースパネル31にはフレーム40(41,43,44)を固定する。図3に示すように、ベースパネル31の折曲部31bにセンターフレーム41の左右の脚部42を固定する。図3〜図5に示すように、脚部42を構成する前後の支柱部42a,42bの下端部を折曲部31bに固定した後で、前側の支柱部42aの係止爪部(第三係止部)42a1を連結部42cの前側の被係止孔部(第三被係止部)42c1に係止させるとともに、連結部42cの後側の係止爪部(第三係止部)42c2を後側の支柱部42bの被係止孔部(第三被係止部)42b1に係止させて、前後の支柱部42a,42bに連結部42cを仮止めする。前後の支柱部42a,42bに連結部42cを仮止めした後で、ボルト等によって前後の支柱部42a,42bに連結部42cを固定する。
センターフレーム41をベースパネル31に固定した後で、各種機器とともにサイドフレーム43,44をベースパネル31とセンターフレーム41にボルト等によって固定する。
筐体10aのパネルの組み付け作業では、先ず、図6に示すように、後側面パネル32をベースパネル31およびフレーム40に取り付けるようにする。図7に示すように、後側面パネル32の左側の係止爪部32b1を左側のサイドフレーム43の連結板43bの後側上縁(被係止部)43b1に係止させ、図8に示すように、後側面パネル32の右側の被係止孔部(第二被係止部)32c1にサイドフレーム44の後側の支柱部44bの係止爪部(第二係止部)44b1を係止させる。この状態では、後側面パネル32はベースパネル31に固定したフレーム40に仮止めされ、後側面パネル32を手で持って支えることなくベースパネル31およびフレーム40にボルト等によって固定することができる。
後側面パネル32をベースパネル31およびフレーム40に固定した後で、図9に示すように、左側面パネル33をベースパネル31およびベースパネル31に固定した後側面パネル32に取り付けるようにする。左側面パネル33を後側面パネル32より高い位置に持ち上げて、図10に示すように、左側面パネル33の上縁の被係止孔部(第一被係止部)33a1に後側面パネル32の左側の上縁の係止爪部(第一係止部)32b2を差し込んで係止させるとともに、図11に示すように、前側下縁の係止爪部(第一係止部)33b1をベースパネル31の前側の折曲部31bの上縁(第一被係止部)に係止させる。この状態では、左側面パネル33はベースパネル31および後側面パネル32に仮止めされ、左側面パネル33を手で支えることなくベースパネル31および後側面パネル32にボルト等によって固定することができる。
左側面パネル33をベースパネル31および後側面パネル32に固定した後で、図12に示すように、右側面パネル34をベースパネル31に固定した後側面パネル32とフレーム40に取り付けるようにする。図13に示すように、右側面パネル34を後側面パネル32より少し高い位置に持ち上げて、後側面パネル32の右側の上縁の係止爪部32c2を右側面パネル34の上縁の被係止孔部34a1に係止させる。この状態では、右側面パネル34は後側面パネル32に仮止めされ、左側面パネル33を手で持って支えることなく後側面パネル32およびフレーム40にボルト等によって固定することができる。なお、左側面パネル33を取り付けてから右側面パネル34を取り付けるように説明しているが、右側面パネル34を取り付けてから左側面パネル33を取り付けるようにしてもよい。
右側面パネル34を後側面パネル32およびフレーム40に固定した後で、図14に示すように、天井パネル35を左側面パネル33および右側面パネル34に取り付けるようにする。天井パネル35を後側面パネル32、左側面パネル33および右側面パネル34に外嵌させ、天井パネル35をボルト等によって左側面パネル33および右側面パネル34に固定する。
天井パネル35を左側面パネル33および右側面パネル34に固定した後で、図15に示すように、第一前側面パネル37をベースパネル31およびフレーム40に取り付けるようにする。第一前側面パネル37の上縁を天井パネル35の前縁の内側に下側から差し込み、図16の矢印に示すように、第一前側面パネル37を鉛直に起立させた状態で下側に下ろし、ベースパネル31の前縁の係止爪部(第一係止部)31cに第一前側面パネル37の下端(第一被係止部)37aを係止させる。この状態では、第一前側面パネル37はベースパネル31および天井パネル35に仮止めされ、第一前側面パネル37を手で持って支えることなくベースパネル31にボルト等によって固定することができる。
第一前側面パネル37をベースパネル31に固定した後で、図17に示すように、第二前側面パネル38をフレーム40に取り付けるようにする。第二前側面パネル38を右側面パネル34の右側から左側に移動させることで、第二前側面パネル38の右端部にて上下に並ぶ5つの係止爪部(第一係止部)38aを右側面パネル34の前縁にて上下に並ぶ5つの被係止孔部(第一被係止部)34cに係止させ、第二前側面パネル38の左端部にて上下に並ぶ5つの係止爪部(第一係止部)38bを第一前側面パネル37の右端部後面(第一被係止部)に係止させるとともに、図18に示すように、第二前側面パネル38の下縁の舌部(第二被係止部)38cを右側のサイドフレーム44の係止爪部(第二係止部)44a1に係止させる。この状態で、第二前側面パネル38は右側面パネル34、第一前側面パネル37およびフレーム40に仮止めされている。第二前側面パネル38の舌部38cの孔部38c1を右側のサイドフレーム44の前側の支柱部44aのボルト挿通孔に位置合わせし、ボルトを舌部38cの孔部38c1を通してサイドフレーム44のボルト挿通孔に締結することで、第二前側面パネル38をボルト等によってフレーム40に固定することができる。
第二前側面パネル38をフレーム40に固定した後で、図19および図20に示すように、第三前側面パネル39をフレーム40に取り付けるようにする。第三前側面パネル39を後側に移動させることで、第三前側面パネル39の上縁の係止爪部(第一係止部)39aを第二前側面パネル38の被係止スリット(第一被係止部)38b2に係止させるとともに、第三前側面パネル39の下縁の係止折曲部(第一係止部)39bをベースパネル31の前側下面(第一被係止部)に係止させる。また、併せて、第三前側面パネル39を図20の矢印に示すように左側に移動させることで、第三前側面パネル39の左端部の係止爪部(第一係止部)39cを第一前側面パネル37の右端部後面(第一被係止部)に係止させるとともに、第三前側面パネル39の右端部の係止爪部(第二係止部)39dをサイドフレーム44の前側の支柱部44aの後側(第二被係止部)に係止させる。この状態で、第三前側面パネル39はベースパネル31、第二前側面パネル38およびフレーム40に仮止めされ、第三前側面パネル39を手で支えることなくフレーム40にボルト等によって固定することができる。
また、筐体10a内の機器のメンテナンス等をするときに、筐体10aを構成するパネルを取り外す取り外し作業では、上述したパネルの組み付け作業と逆の順番(第三前側面パネル39,第二前側面パネル38,第一前側面パネル37・・・の順)で取り外す。各パネルを取り外すときには、ボルト等を取り外した後で、隣接する一対のパネルを仮止めさせている第一係止部の第一被係止部に対する係止を解離させ、また、パネルをフレームに仮止めさせている第二係止部を第二被係止部に対する係止を解離させて、各パネルを組み付けした順番と逆の順番で取り外していく。
上述した説明から明らかなように、本実施形態のガスコジェネレーション1は、発電器11を内部に配設した筐体10aを備えたガスコジェネレーションである。筐体10aは複数のパネル31〜39を有し、複数のパネル31〜39を構成する互いに隣接する一組のパネルの一方には第一係止部と、一組のパネルの他方には第一係止部に係止して一組のパネルの一方を他方に仮止めさせる第一被係止部とを備えている。
なお、隣接する一組のパネルの一例として、ベースパネル31と左側面パネル33、後面側パネル32と左側面パネル33等があげられ、これらの場合の第1係止部と第1被係止部として、左側面パネル33の係止爪部(第一係止爪部)33b1とベースパネル31の折曲部31bの上縁(第1被係止部)、後側面パネル32の係止爪部(第1係止部)32b2と左側面パネル33の被係止孔部(第一被係止部)33a1があげられる。なお、これらは一例であって、上述したように他にも隣接する一組のパネル、第一係止部と第一被係止部があるが、これらの説明は省略する。
これによれば、筐体10aを構成する各パネル31〜39を組み付けるときに、筐体10aの複数のパネル31〜39を構成する隣接する一組のパネルの一方の第一係止部を他方のパネルの第二係止部に係止させることによって、一方のパネルを他方のパネルに仮止めできるようになる。一方のパネルは他方のパネルに仮止めされるようになるために、一方のパネルを手で持って支えることなく、一方のパネルを他方のパネルに固定することができるようになる。このように、パネル31〜39の組み付け作業の作業性を向上させることができる。
また、筐体10aを構成する各パネル31〜39を取り外すときにボルト等を取り外しても、筐体10aの複数のパネル31〜39を構成する隣接する一組のパネルの一方の第一係止部が他方のパネルの第一被係止部に係止した状態が維持されるため、一方のパネルが他方のパネルから外れ落ちないようになる。このように、ボルト等を取り外しても、一方のパネルは他方のパネルから外れ落ちないので、一方のパネルを手で持って支えることなくボルト等の取り外し作業することができるようになる。このように、パネル31〜39の取り外し作業の作業性を向上させることができる。
筐体10aを構成する複数のパネル31〜39を互いに組み付けるときに、パネル31〜39を互いに組み付けるだけでは筐体10aの強度が低いおそれがあるため、筐体10a内にフレームを設けると筐体10a内の強度を高くすることができる。筐体10aにフレームを設けたときにも、パネル31〜39を手で持って支えながら組み付け作業をするよりも、パネル31〜39をフレームに仮止めする方が組み付け作業の作業性がよくなる。
これに対し、上述した実施形態では、筐体10aは複数のパネル31〜39の少なくとも一つを取り付けるフレーム40を有し、複数のパネル31〜39の一つと、フレーム40と、の一方には第二係止部と、複数のパネル31〜39の一つと、フレーム40と、の他方には、第二係止部に係止して複数のパネル31〜39の一つをフレーム40に仮止めさせる第二被係止部とを備えている。
なお、複数のパネル31〜39の一つとフレーム40との一例として、後側面パネル32と左側のサイドフレーム43、後側面パネル32と右側のサイドフレーム44等があげられ、これらの第二係止部と第二被係止部の一例として、後側面パネル32の係止爪部(第二係止部)32b1と左側のサイドフレーム43の連結板43bの前側上部の被係止部(第二被係止部)43b1、右側のサイドフレーム44の係止爪部(第二係止部)44b1と後側面パネル32の被係止孔部(第二被係止部)32c1があげられる。なお、これらは一例であって、上述したように他にもパネル31〜39の一つとフレーム40、第二係止部と第二被係止部があるが、これらの説明は省略する。
これによれば、複数のパネル31〜39の一つとフレーム40との一方の第二係止部を、他方の複数のパネル31〜39の一つとフレーム40との他方の第二被係止部に係止させることで複数のパネル31〜39の一つをフレーム40に仮止めできるようになり、パネル31〜39のフレーム40に対する組み付け作業および取り外しの作業の作業性を向上させることができる。
また、筐体10a内にフレーム40を組み付けるときに、フレーム40を構成する複数のフレーム部材を互いに連結させるときに、複数のフレーム部材を手で持って支えながら組み付け作業をすると、組み付け作業の作業性がよくない。
これに対して、上述した実施形態では、フレーム40は複数のフレーム部材42a,42b,43cを互いに連結させて一体的に組みつけたものであり、互いに連結される複数のフレーム部材42a,42b,43cの一方には第三係止部(係止爪部42a1,係止爪部42c2)と、互いに連結される複数のフレーム部材42a,42b,43cの他方には第三係止部に係止して、複数のフレーム部材42a,42b,43cの一方を他方に仮止めさせる第三被係止部(被係止孔部四二c1,被係止孔部42b1)とを備えている。
これによれば、互いに連結される複数のフレーム部材42a,42b,43cの一方の第三係止部を第三被係止部に係止させることで、複数のフレーム部材42a,42b,43cの一方を他方に仮止めさせることできるようになり、フレームの組み付け作業の作業性を向上させることができる。
上述した実施形態では、ベースパネル31にフレーム40が固定され、ベースパネル31を除く複数のパネル32〜39は、第一係止部が第一被係止部に係止されるとともに、第二係止部が第二被係止部に係止されることでベースパネル31またはフレーム40に仮止めされた状態でベースパネル31またはフレーム40に固定されている。
これによれば、設置面に設置したベースパネル31にフレーム40を固定した後で、第一係止部を第一被係止部に係止させ、第二係止部を第二被係止部に係止させることで、ベースパネル31を除く複数のパネル32〜39をベースパネル31、フレーム40、ベースパネル31および/またはフレーム40に固定したパネルに仮止めした状態で固定できるようになり、パネル31〜39の組み付けの作業および取り外しの作業の作業性を向上させることができる。
また、筐体10aを構成するパネル31〜39を組み付けるときに係止させる第一係止部と第一被係止部の係止部分、パネル31〜39の一つをフレーム40に固定するときに係止させる第二係止部と第二被係止部の係止部分、フレーム40のフレーム部材を組み付けるときに係止させる第三係止部と第三被係止部の係止部分が外側から見えると筐体10aの見栄えがよくない。
これに対し、複数のパネル31〜39を互いに組み付けて筐体10aとした状態で、第一係止部と第一被係止部の係止部分、第二係止部と第二被係止部の係止部分、および/または、第三係止部と第三被係止部の係止部分は、外側から見えない位置に配置されている。これによって、筐体10aの見栄えもよくすることができる。
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