JP6728672B2 - 画像処理装置、画像処理プログラム及び画像処理方法 - Google Patents

画像処理装置、画像処理プログラム及び画像処理方法 Download PDF

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Description

本発明は、画像処理装置、画像処理プログラム及び画像処理方法に関する。
近年、情報の電子化が推進される傾向にあり、電子化された情報の出力に用いられるプリンタやファクシミリ及び書類の電子化に用いるスキャナ等の画像処理装置は欠かせない機器となっている。このような画像処理装置は、撮像機能、画像形成機能及び通信機能等を備えることにより、プリンタ、ファクシミリ、スキャナ、複写機として利用可能な複合機として構成されることが多い。
このような画像処理装置のうち、FAX(Facsimile)用のモデムを備えることにより、FAXとしての機能をも含むものがある。これらのFAXを使用してユーザが意図する送信相手先へ確実に送信するには、ユーザ自身が原稿や画像データに対する複数の処理設定を入力する必要があるため、操作ミス等が起きる場合がある。
これに対して、スキャナ等の画像読取装置から取得した読取画像データに対する処理の指示を、所定の形式の二次元コード情報で取得し、取得した二次元コードをデコードし、得られた指示に基づき、読取画像データへの処理を制御する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に開示された方法においては、読取画像データに対する処理の指示を、二次元コードを印刷した原稿又は二次元コードを含む画像データとして保持しておけば、読取画像データに対して意図した処理を自動的に行わせることが可能である。しかしながら、例えば、読取画像データに複数の二次元コードが存在した場合に、どの二次元コードが、実行するべき処理を示す情報を符号化した二次元コードであるのかが不明であり、意図した画像処理を実行することが出来ない。また、二次元コードが表示された位置が予め定められていない場合、読取画像データの全面に対して二次元コードに含まれるシンボルコードの検知を行うこととなるため、二次元コードの誤検知の可能性が高くなる。
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、制御情報が符号化されて生成された符号化図形に基づき、読取画像に対して画像処理を実行する画像処理装置において、符号化図形の誤検知を低減することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の一態様は、画像読取装置によって読み取られて生成された読取画像に含まれ、画像処理の内容を示す情報が符号化されて生成された符号化図形に基づき、前記読取画像に対して前記画像処理を実行する画像処理装置であって、所定のパターンを前記読取画像において検知し、前記パターンが検知された領域に基づいて前記符号化図形が含まれるパターン領域を判定するパターン領域判定部と、前記パターン領域に含まれる前記符号化図形を解析して、前記符号化図形に符号化された画像処理の内容を示す情報を出力する符号化図形処理部と、出力された前記画像処理の内容を示す情報に基づいて画像処理を実行する画像処理部と、前記画像処理に係る指示及び当該指示に対応応答を含む情報を表示する表示部と、前記表示部における前記情報の表示の制御をする表示制御部と、を含み、前記表示制御部は、前記符号化図形処理部によって前記読取画像に対し指定された前記画像処理を行う日時を示す日時情報が含まれる前記画像処理の内容を示す情報が出力されたとき、前記日時情報において指定された日時に、前記画像処理の内容を示す情報及び前記画像処理の内容を示す情報に対応する前記符号化図形を前記表示部に表示させることを特徴とする。
本発明によれば、制御情報が符号化されて生成された符号化図形に基づき、読取画像に対して画像処理を実行する画像処理装置において、符号化図形の誤検知を低減することを目的とする。
本発明の実施形態に係る画像処理装置のハードウェア構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係る画像処理装置の機能構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係るファクシミリ機能において用いられるクリアファイルを示す図である。 本発明の実施形態に係るファクシミリ機能において用いられる原稿が挿入されたクリアファイルを示す図である。 本発明の実施形態に係る宛名シールの詳細を示す図である。 本発明の実施形態に係るドットパターンの一単位を示す図である。 本発明の実施形態に係る画像処理部の機能構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係るパターン領域の判定結果を示す図である。 本発明の実施形態に係る符号化図形処理部の処理対象となる二次元コードを示す図である。 本発明の実施形態に係る二次元コードに符号化された情報を例示した図である。 本発明の実施形態に係る指示情報の内容を自然言語で例示した図である。 本発明の実施形態に係る読取画像に対する画像処理の結果を示す図である。 本発明の実施形態に係るFAX送信の結果を示す図である。 本発明の実施形態に係る画像処理装置の一連の処理の流れを示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係る読取原稿に二次元コードが複数存在する場合の処理の態様を示す図である。 本発明の実施形態に係る簡易型宛名シールの詳細を示す図である。 本発明の実施形態に係る簡易型宛名シールを用いる場合の処理の態様を示す図である。 本発明の実施形態に係る情報処理装置の機能構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係る原稿及び宛名シールの配置態様を示す図である。 本発明の実施形態に係る読取画像に対する画像処理の結果を示す図である。 本発明の実施形態に係る宛名シールの詳細を示す図である。 本発明の実施形態に係るディスプレイパネルに表示される画面を例示した図である。 本発明の実施形態に係る宛名シールの詳細を示す図である。 本発明の実施形態に係る宛名シールの詳細を示す図である。 本発明の実施形態に係る宛名シールの詳細を示す図である。 本発明の実施形態に係るラベルを用いて取得された複数の紙片の読取画像を示す図である。 本発明の実施形態に係るラベルを用いて複数の紙片の画像データを取得する態様を示す図である。 本発明の実施形態に係るラベルを用いて取得された複数の紙片の画像データを示す図である。 本発明の実施形態に係るラベルを用いて取得された複数の紙片をスキャンする他の態様を示す図である。 本発明の実施形態に係るディスプレイパネルに表示される画面を例示した図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。本実施形態では、撮像機能、画像形成機能、FAX(Facsimile)機能及びネットワーク通信機能等を備えることにより、プリンタ、ファクシミリ、スキャナ、複写機として利用可能なMFP(Multi Function Peripheral:複合機)を例として説明する。
まず、本実施形態に係る画像処理装置1全体のハードウェア構成について説明する。図1は、本実施形態に係る画像処理装置1のハードウェア構成を示すブロック図である。図1に示すように、本実施形態に係る画像処理装置1は、一般的なPC(Personal Computer)やサーバ等の情報処理装置と同様の構成を有する。即ち、本実施形態に係る画像処理装置1は、CPU(Central Processing Unit)10、RAM(Random Access Memory)20、ROM(Read Only Memory)30、HDD(Hard Disk Drive)40、及びI/F50がバス90を介して接続されている。また、I/F50には、表示部としてLCD(Liquid Crystal Display)60、操作部70及び専用デバイス80が接続されている。
CPU10は演算手段であり、画像処理装置1全体の動作を制御する。RAM20は、情報の高速な読み書きが可能な揮発性の記憶媒体であり、CPU10が情報を処理する際の作業領域として用いられる。ROM30は、読み出し専用の不揮発性の記憶媒体であり、ファームウェア等のプログラムが格納されている。HDD40は、情報の読み書きが可能な不揮発性の記憶媒体であり、OS(Operating System)や各種の制御プログラム、アプリケーションプログラム等が格納されている。
I/F50は、バス90と各種のハードウェアやネットワーク等を接続し制御する。LCD60は、ユーザが画像処理装置1の状態を確認するための視覚的ユーザインターフェースである。操作部70は、ユーザが画像処理装置1に情報を入力するためのユーザインターフェースであり、本実施形態においては、タッチパネルやハードキー等によって構成される。専用デバイス80は、画像処理装置1特有の機能を実現するためのハードウェアであり、紙面上に画像形成出力を実行するプリントエンジンや、紙面上の画像を読み取るためのスキャナユニットである。
このようなハードウェア構成において、ROM30に格納されたプログラムやHDD40若しくは図示しない光学ディスク等の記録媒体からRAM20に読みだされたプログラムに従ってCPU10が演算を行うことにより、ソフトウェア制御部が構成される。このようにして構成されたソフトウェア制御部と、ハードウェアとの組み合わせによって、本実施形態に係る画像処理装置1の機能を実現する機能ブロックが構成される。
次に、本実施形態に係る画像処理装置1の機能構成について、図2を参照して説明する。図2は、本実施形態に係る画像処理装置1の機能構成を示すブロック図である。図2に示すように、画像処理装置1は、コントローラ100、ADF(Auto Document Feeder:原稿自動搬送装置)101、スキャナユニット102、排紙トレイ103、ディスプレイパネル104、給紙テーブル105、プリントエンジン106、排紙トレイ107、ネットワークI/F108及びFAXモデム109を有する。
また、コントローラ100は、主制御部110、エンジン制御部120、画像処理部130、操作表示制御部140、入出力制御部150及びFAX制御部160を含む。図2に示すように、本実施形態に係る画像処理装置1は、スキャナユニット102、プリントエンジン106を有する複合機として構成されている。尚、図2においては、電気的接続を実線の矢印で示しており、用紙若しくは文書束の流れを破線の矢印で示している。
ディスプレイパネル104は、画像処理装置1の状態を視覚的に表示する出力インターフェースであると共に、タッチパネルとしてユーザが画像処理装置1を直接操作し、若しくは画像処理装置1に対して情報を入力する際の入力インターフェースでもある。即ち、ディスプレイパネル104は、ユーザによる操作を受けるための画像を表示する機能を含む。ディスプレイパネル104は、図1に示すLCD60及び操作部70によって実現される。
ネットワークI/F108は、画像処理装置1がネットワークを介して他の機器と通信するためのインターフェースであり、Ethernet(登録商標)やUSB(Universal Serial Bus)インターフェースが用いられる。ネットワークI/F108はTCP/IPプロトコルによる通信が可能であり、図1に示すI/F50によって実現される。FAXモデム109は、電話回線に接続されており、画像処理装置1がFAX送受信を行うためのインターフェースとして機能する。
コントローラ100は、ソフトウェアとハードウェアとの組み合わせによって構成される。具体的には、ROM30や不揮発性メモリ並びにHDD40や光学ディスク等の不揮発性記憶媒体に格納されたプログラムが、RAM20等の揮発性メモリ(以下、メモリ)にロードされ、CPU10がそのプログラムに従って動作することにより構成されるソフトウェア制御部と集積回路などのハードウェアとによってコントローラ100が構成される。コントローラ100は、画像処理装置1全体を制御する制御部として機能する。
主制御部110は、コントローラ100に含まれる各部を制御する役割を担い、コントローラ100の各部に命令を与える。エンジン制御部120は、プリントエンジン106やスキャナユニット102等を制御若しくは駆動する駆動手段としての役割を担う。画像処理部130は、主制御部110の制御に従い、印刷出力すべき画像情報に基づいて描画情報を生成する。この描画情報とは、画像形成部であるプリントエンジン106が画像形成動作において形成すべき画像を描画するための情報である。
また、画像処理部130は、スキャナユニット102から入力される撮像データを処理し、画像データを生成する。この画像データとは、スキャナ動作の結果物として画像処理装置1の記憶領域に格納され、ネットワークI/F108を介して他の情報処理装置や記憶装置に送信される、若しくはFAXモデム109を介してFAX送信される情報である。
操作表示制御部140は、ディスプレイパネル104に情報表示を行い若しくはディスプレイパネル104を介して入力された情報を主制御部110に通知する。入出力制御部150は、ネットワークI/F108を介して入力される情報を主制御部110に入力する。また、主制御部110は、入出力制御部150を制御し、ネットワークI/F108及びネットワークを介してネットワークに接続された他の機器にアクセスする。
FAX制御部160は、FAXモデム109が受信した信号に基づいて文書データを生成し、主制御部110に入力する。また、FAX制御部160は、FAXモデム109を制御し、FAXモデム109を介してFAX送信を行う。尚、FAX制御部160から主制御部110に入力された文書データは、入出力制御部150により、HDD40、若しくはネットワークI/F108及びネットワークを介してネットワークに接続された外部の装置に格納される。
画像処理装置1がプリンタとして動作する場合は、まず、入出力制御部150がネットワークI/F108を介して印刷ジョブを受信する。即ち、入出力制御部150が、印刷データ取得部として機能する。入出力制御部150は、受信した印刷ジョブを主制御部110に転送する。主制御部110は、印刷ジョブを受信すると、画像処理部130を制御して印刷ジョブに含まれる文書情報若しくは画像情報に基づいて描画情報を生成する。
画像処理部130によって描画情報が生成されると、エンジン制御部120は、プリントエンジン106を制御し、上記生成された描画情報に基づき、給紙テーブル105から搬送される用紙に対して画像形成を実行させる。即ち、画像処理部130、エンジン制御部120及びプリントエンジン106が印刷出力部として機能する。プリントエンジン106の具体的態様としては、インクジェット方式による画像形成機構や電子写真方式による画像形成機構等を用いることが可能である。プリントエンジン106によって画像形成が施された文書は排紙トレイ107に排紙される。
画像処理装置1がスキャナとして動作する場合は、ユーザによるディスプレイパネル104の操作若しくはネットワークI/F108を介して外部の装置から入力されるスキャン実行指示に応じて、操作表示制御部140若しくは入出力制御部150が主制御部110にスキャン実行信号を転送する。主制御部110は、受信したスキャン実行信号に基づき、エンジン制御部120を制御する。
エンジン制御部120は、ADF101を駆動し、ADF101にセットされた撮像対象原稿をスキャナユニット102に搬送する。また、エンジン制御部120は、スキャナユニット102を駆動し、ADF101から搬送される原稿を撮像する。また、ADF101に原稿がセットされておらず、スキャナユニット102に直接原稿がセットされた場合、スキャナユニット102は、エンジン制御部120の制御に従い、セットされた原稿を撮像する。即ち、スキャナユニット102が撮像部として動作すると共に、エンジン制御部120が、読取制御部として機能する。
撮像動作においては、スキャナユニット102に含まれるCCD等の撮像素子が原稿を光学的に走査し、光学情報に基づいて生成された撮像情報が生成される。エンジン制御部120は、スキャナユニット102が生成した撮像情報を画像処理部130に転送する。画像処理部130は、主制御部110の制御に従い、エンジン制御部120から受信した撮像情報に基づき画像情報を生成する。
画像処理部130が生成した画像情報は主制御部110が取得し、主制御部110がHDD40等の画像処理装置1に装着された記憶媒体に保存する。即ち、スキャナユニット102、エンジン制御部120及び画像処理部130が連動して、画像入力部として機能する。画像処理部130によって生成された画像情報は、ユーザの指示に応じてそのままHDD40等に格納され若しくは入出力制御部150及びネットワークI/F108を介して外部の装置に送信される。
また、画像処理装置1が複写機として動作する場合は、エンジン制御部120がスキャナユニット102から受信した撮像情報若しくは画像処理部130が生成した画像情報に基づき、画像処理部130が描画情報を生成する。その描画情報に基づいてプリンタ動作の場合と同様に、エンジン制御部120がプリントエンジン106を駆動する。尚、描画情報と撮像情報との情報形式が同一である場合は、撮像情報をそのまま描画情報として用いることも可能である。
また、画像処理装置1がファクシミリとして動作する場合は、まず、スキャナ動作の場合と同様に画像処理部130によって画像情報が生成される。そして、主制御部110がFAX制御部160を制御し、FAXモデム109にFAX送信を実行させる。また、FAX受信の際には、FAXモデム109が電話回線より信号を受信し、その信号に基づいてFAX制御部160が文書データを生成する。FAX制御部160が文書データを生成すると、主制御部110がその文書データに基づいてプリンタ動作の場合と同様にエンジン制御部120及び画像処理部130を制御して出力を実行させる。若しくは主制御部110が入出力制御部150を制御してネットワークI/F108を介して外部の装置に格納させる。
また、画像処理装置1が、ネットワークI/F108を介して情報処理装置2と接続されていてもよい。図18は、本実施形態に係る情報処理装置2の機能構成を示す機能ブロック図である。尚、情報処理装置2のハードウェア構成は、図1に示すハードウェア構成と同様の構成であるため、説明を省略する。
本実施形態に係る情報処理装置2は、撮像モジュール210、表示制御部220を含む。撮像モジュール210は、情報処理装置2に搭載されたカメラ等の機能によって撮像情報を生成する。表示制御部220は、情報処理装置2に搭載されたディスプレイに表示される画面を制御する。また、撮像モジュール210によって読み取られた二次元コード302等の符号化図形を復号し、指示内容を解析する符号化図形処理部320を含む構成であってもよい。
このような構成において本実施形態に係る画像処理装置1は、ファクシミリとして動作する場合の送信先の決定方法や画像処理に特徴を有する。まず、本実施形態に係るファクシミリ機能の概要について説明する。本実施形態においては、決められた日時に決められた相手に対して、定期的にFAX送信を行い、且つ送信内容は毎回異なる場合を例とする。
図3は、本実施形態に係るファクシミリ機能において用いられるクリアファイル300を示す図である。図3に示すように、本実施形態において用いられるクリアファイル300には、宛名シール301が貼付されている。
ユーザは、FAX送信するべき原稿401を、図4に示すようにクリアファイル300に挿入した上でクリアファイル300ごとスキャナユニット102等の画像読取装置でスキャンする。これにより、クリアファイル300に挿入された原稿401が読み取られると共に、宛名シール301に表示された情報に基づいてFAX送信が実行される。
図5は、本実施形態に係る宛名シール301を詳細に示す図である。図5に示すように宛名シール301には、QRコード(登録商標)によって構成される二次元コード302、文字情報303が含まれる。また、宛名シール301の全面は、所定範囲内において所定のパターンでドットが配置されたドットパターン304が敷き詰められて配置されている。
二次元コード302は、クリアファイル300を読み取ることによって生成された画像情報に対して実行するべき動作に関する情報が符号化された図形である。この動作に関する情報には、FAX送信することを示す情報や、FAX送信の宛先の情報、さらに、画像編集の実行を示す情報等が含まれる。
文字情報303は、FAX送信の宛先やFAX送信を行うべき日時をユーザが認識可能なように表示されるテキストの情報である。この文字情報303を確認することにより、ユーザは、送信対象の原稿を挿入するべきクリアファイルを認識、選択することが出来る。
ドットパターン304は、原稿401が挿入されたクリアファイル300がスキャンされて生成された画像情報(以降、「読取画像データ」とする)において、二次元コード302や文字情報303が表示された範囲を画像処理装置1が認識するために用いられる。ドットパターン304は、所定の大きさで構成された1単位分の図形であって、パターン領域において縦横に繰り返し描画される。図6は、繰り返しの1単位であるドットパターン304を示す図である。
図6に示すように、ドットパターン304は、破線で囲まれた正方形の範囲において複数のドットが所定の配置関係で表示されたパターンである。画像処理装置1は、上述したように原稿401が挿入されたクリアファイル300の読取画像データにおいて、ドットパターン304を認識することにより、二次元コード302や文字情報303が表示されている範囲を認識する。なお、図6の破線は実際の構成には含まれない。
尚、図5に示すように、ドットパターン304のドットは、二次元コード302を構成する夫々のセルに比べて十分に小さく、二次元コード302の抽出及びデコードに際してノイズとして処理され、誤作動を生じない。また、図6に示すドットパターン304のパターンは1例である。従って、ドットパターン304のパターンを構成するドットが二次元コード302を構成するセルよりも十分に小さく、且つドットの座標が明らかであれば、異なる配置関係で表示される他のパターンであっても良い。
このような構成によれば、ユーザは、図4に示すように送信対象の原稿401を挿入したクリアファイル300をスキャンするだけで、意図した宛先に送信を行うことができる。この場合、図4に示す状態、即ち、原稿401の画像に加えて宛名シール301を含む画像が宛先に対して送信されることとなる。
宛名シール301に記載された内容、特に文字情報303の内容によっては、送信先の相手に知らせるべきではない内容もあり得るため、宛名シール301を含む画像がそのまま送信されてしまうことは好ましくない。そのような課題を解決することが本実施形態に係る要旨の1つである。
図3〜図6において説明した二次元コード302に基づく動作の機能や、ドットパターン304による画像中の範囲の認識機能は、画像処理部130によって実現される。図7を参照して、本実施形態に係る画像処理部130の機能構成について説明する。図7に示すように、本実施形態に係る画像処理部130は、パターン領域判定部310、符号化図形処理部320、一時記憶部330及び編集処理部340を含む。なお、図7においては、画像データの流れを実線の矢印で示し、制御データの流れを破線の矢印で示している。
パターン領域判定部310は、原稿401が挿入されたクリアファイル300の読取画像を取得し、読取画像中におけるドットパターン304を抽出する。そして、ドットパターン304を抽出した座標に基づいてドットパターン304の領域(以降、「パターン領域」とする)の判定を行い、判定結果としてドットパターン304の領域を示す座標データを読取画像データとともに一時記憶部330に出力する。
さらに、パターン領域判定部310は、パターン領域を示す座標の範囲内の画像データ(以降、「パターン領域画像データ」とする)が上述した二次元コード302を含むか否か判断する。そして、二次元コード302を含むと判断した場合、パターン領域の座標に基づいて抽出したパターン領域画像を符号化図形処理部320に出力する。
図8は、パターン領域の判定結果を示した図である。図8に示すように、パターン領域判定部310は、読取画像の全範囲からパターン領域を判別することが出来る。なお、図8において、クリアファイル300の輪郭は読取画像の範囲を形式的に示しており、実際の処理において検出されなくてもパターン領域判定部310の処理結果は変わらない。
図9は、符号化図形処理部320の処理対象となる二次元コード302を示す図である。符号化図形処理部320は、パターン領域画像から二次元コード302を抽出する。そして、抽出した二次元コード302をデコードして二次元コード302に符号化された情報を取得する。符号化図形処理部320は、取得した二次元コード302に符号化された情報を主制御部110に通知する。この時、符号化された情報に含まれる画像処理の制御指示の内容を一時記憶部330に出力し、一時的に記憶する構成であってもよい。
図10は、二次元コード302に符号化された情報の例を示す図である。二次元コード302に符号化された情報は、画像処理装置1に所定の動作を実行させる制御のための情報(以降、「制御情報」とする)であり、図10に示すような形式で記述されている。
図11は、図10に示す制御情報の内容を自然言語で示した図である。図11の例においては、“操作”、“送信先FAX番号”、“宛先”、“発信者名”、“パターン領域への画像処理”、“画質”の情報が制御情報に含まれる。
尚、主制御部110は、符号化図形処理部320によって読み取られた図10に示す制御情報を、図11に示すような形式でディスプレイパネル104に表示させても良い。このような構成の場合、作業者は文字情報303によるFAX送信前の確認だけではなく、ディスプレイパネル104に表示される制御情報によっても、FAX送信の詳細について確認することができる。また、制御情報を実行するか否かを操作入力するための画面をディスプレイパネル104に表示させてもよい。
一時記憶部330は、読取画像データ及びパターン領域の判定結果を一時的に記憶する。さらに、二次元コード302をデコードして得られた制御情報を記憶する構成であってもよい。
編集処理部340は、二次元コード302をデコードして得られた制御情報に基づいて読取画像データの編集処理を実行し、編集して生成した処理済画像データを一時記憶部330に出力する。
さらに、画像処理装置1と情報処理装置2とがネットワークを介して接続されている場合、符号化図形処理部320によって読み取られた制御情報を情報処理装置2のディスプレイに表示させてもよい。また、情報処理装置2によって読み取られた二次元コード302の撮像情報を画像処理装置1に送信する構成であってもよい。
図12は、制御情報に基づいて読取画像に対し、画像処理を実行した結果を示す図である。図12に示すように、編集処理部340は、制御情報に含まれる「パターン領域への画像処理:消去」という編集処理指示に基づいて、読取画像からパターン領域画像データ(図12/破線部)を消去し、処理済画像データを出力する。これにより、原稿401に相当する画像データを含む部分は保持されたまま出力されることとなる。
図13は、FAX送信の結果を示す図である。主制御部110は、一時記憶部330から取得した処理済画像データのヘッダ部に制御情報に含まれる「宛先:ショウワ タロウ/発信者名:ヘイセイ ハナコ」という情報を付加し、FAX送信の制御を実行する。なお、図13において、パターン領域に相当する部分を破線で表している。
図14を参照して、本実施形態に係る画像処理装置1の一連の処理の流れを説明する。本実施形態に係る一連の画像処理は図4に示すような構成の原稿401を挿入したクリアファイル300を画像処理装置1のスキャナユニット102にセットし、ユーザがディスプレイパネル104の実行キーを押下することで開始する。ユーザがディスプレイパネル104の実行キーを押下すると、スキャナユニット102は、撮像素子から、原稿401が挿入されたクリアファイル300の読取画像データを取得する(S1401)。
エンジン制御部120は、スキャナユニット102を介して取得した読取画像データをパターン領域判定部310に転送する。
読取画像データが入力されると、パターン領域判定部310は、ドットパターン304の抽出を行う(S1402)。ドットパターン304が抽出された領域がある場合(S1402/Yes)、ドットパターン304を構成するドットの座標データに基づいてパターン領域であると判定される画像の座標の範囲を特定する。さらに、パターン領域と判定された画像の範囲の座標データ及びパターン領域画像を符号化図形処理部320に出力する(S1403)。さらに、パターン領域の画像の範囲の座標データと読取画像データを一時記憶部330に出力する。
符号化図形処理部320はパターン領域と判定された画像の範囲の座標データ及びパターン領域画像を介して二次元コード302の抽出を行う(S1404)。
二次元コード302が抽出された場合(S1404/Yes)、符号化図形処理部320は、抽出した二次元コード302をデコードし(S1405)、二次元コード302に符号化された情報に基づいて制御情報を取得する(S1406)。
制御情報の取得に成功した場合(S1406/Yes)、符号化図形処理部320は、制御情報を主制御部110に出力する。
ドットパターン304が抽出されなかった場合(S1402/No)、主制御部110は、ディスプレイパネル104にユーザへの操作指示要求を表示する指令を出力する(S1407)。なお、主制御部110は、二次元コード302が抽出されなかった場合(S1404/No)、及び制御情報が取得できなかった場合(S1406/No)においても、同様の処理を行う。このような場合、ユーザによるFAX送信を実行するために必要な画像処理装置1の操作入力を行うことによって、原稿401をFAX送信することは可能であるが、パターン領域画像データの自動的な編集処理は実行されない。
制御情報にパターン領域画像データへの編集処理指示が含まれていた場合(S1408/Yes)、編集処理部340は制御情報に基づいて一時記憶部330から読取画像データとパターン領域と判定された画像の範囲の座標データを取得する。そして、取得したデータに基づいて、パターン領域画像データの編集処理を実行する(S1409)。編集処理が終了すると、編集処理部340は、一時記憶部330に処理済画像データを出力する(S1410)。
パターン領域画像の編集処理の例として、パターン領域画像の消去やネットワークで接続された外部の装置から取得した情報若しくは画像処理装置1の内部に保持されている情報から取得した別の画像への書き換えを行うことが出来る。また、パターン領域画像を消去して原稿401に相当する部分の画像を参照した画像を生成することも出来る。さらに、背景画像がある読取画像に対しては、パターン領域の近傍の画素を参照して編集処理を実行し、背景画像とパターン領域との境目を目立たなくさせることも出来る。
制御情報にパターン領域画像データの編集処理指示が含まれていなかった場合(S1408/No)、編集処理部340はパターン領域画像データの編集処理を実行せずに一時記憶部330に読取画像データを出力する(S1411)。
主制御部110は、符号化図形処理部320から通知された制御情報に基づいてFAX制御部160を制御し、一時記憶部330に記憶されたFAX送信の対象の画像データを、FAXモデム109にFAX送信させる。FAXモデム109はこのような主制御部110の制御に従い、送信用画像データのFAX送信を実行する(S1412)。一連の処理はFAX送信を実行することで終了する。
図15は、複数の二次元コードを含んだ原稿402が挿入されたクリアファイル300に対して、本発明を適用した場合の処理の態様を示した図である。図15の(a)に示すように、クリアファイル300に貼付された宛名シール301には制御指示を含む二次元コード302が記載され、さらに、原稿402には別の二次元コード403が表示されている。
このような場合、二次元コード403はドットパターン304が表示されているパターン領域内に表示されているわけではない。そのため、本実施形態に係る画像処理装置1は、パターン領域内に表示されている二次元コード302のみを抽出し、デコードを実行して、制御情報を取得する。このとき、原稿402に記載された別の二次元コード403は、デコード対象と認識されず、図15の(b)に示すように、読取画像の編集処理後の処理済画像データにも記載された状態で出力される。なお、図15の(b)において、パターン領域に相当する部分を破線で示している。
以上、説明したように、本実施形態に係る画像処理装置は、符号化された制御情報が含まれる範囲であることを示すパターンが敷き詰められた領域を判定し、その領域に記載された符号化画像を解析して取得した制御情報に基づいて画像処理の制御を行う。そのため、画像処理装置はパターン領域においてのみ二次元コードの検出を実行すればよく、二次元コードの誤検知を低減し、意図した画像処理を自動的に実行することができる。さらに、複数の二次元コードが記載されている原稿であっても、デコード対象の二次元コードを特定し、意図した画像処理を実行することができる。
また、図16に示すように、ドットパターン304が繰り返し表示された範囲内に二次元コード302のみが表示されたような、簡易化された簡易型宛名シール305を用いても良い。簡易型宛名シール305が貼付されたクリアファイル300を用いた場合であっても、パターン領域のみが編集された処理済画像データを得ることが出来る。
図17の(a)に示すように、簡易型宛名シール305をクリアファイル300に貼付した構成によって、本発明に係る画像処理装置1においてFAXの自動送信を実行することが出来る。このような場合、図17の(b)に示すように、簡易型宛名シール305に相当する部分の画像(図17(b)/破線部)が編集された画像が出力される。なお、簡易型宛名シール305に相当する画像データを原稿401の余白部分に印刷し、原稿401の読取を行う構成であってもよい。
以下、本発明に係る宛名シール301を使用することで、画像処理装置1において実行可能な各種の処理について図面を参照して説明する。尚、宛名シール301には既にドットパターン304が繰り返し記載されていることを前提として、以下の説明を行う。
図19に示すように、本実施形態に係る宛名シール301を原稿401に重複させて添付することも可能である。図19に示すように、余白スペースがある原稿401をFAX送信する場合、図19のように原稿401に重複するように宛名シール301を配置する。このようにすると、図20に示すように、宛名シール301に相当する部分の画像(図20/破線部)が編集された画像が出力される。このように、本実施形態においては、宛名シール301を用いて、原稿401の余白スペースを活用したFAX送信をすることが出来る。
また、決められた複数枚の原稿401を送信する際に、図21に示す宛名シール301が貼付されたクリアファイル300に原稿401を夫々挿入し、夫々のクリアファイル300ごとスキャナユニット102等の画像読取装置でスキャンを行う。図21に示す三枚の宛名シール301a、301b、301cは、それぞれ異なるクリアファイル300に貼付される。
また、図21に示す宛名シール301a、301b、301cに含まれる夫々の二次元コード302には、夫々に二次元コード302a、302b、302cが添付されている他の原稿401が存在することを示す制御情報が、符号化図形処理部320によって復号可能な形式で記載されている。従って図21の宛名シール301a、301b、301cに含まれる二次元コード302a、302b、302cは、夫々が異なる符号化図形ではあるものの、いずれか一つの二次元コード302を認識した場合、符号化図形処理部320は、二次元コード302a、302b、302c夫々に符号化された制御情報を、夫々が相関している制御情報として取り扱う。
具体的に、符号化図形処理部320は、スキャンされた宛名シール301a、301b、301cに夫々含まれる二次元コード302a、302b、302cのうち、いずれか一つの二次元コード302に符号化された画像処理装置1の制御情報を取得する。この時取得した制御情報には、二次元コード302a、302b、302cが添付されている複数枚の原稿401を処理するための指示が含まれる。そして、主制御部110は、図22に示すように、符号化図形処理部320によって読み取られた制御情報に基づいて、複数枚の原稿401によって構成されるひとつの文書であることをディスプレイパネル104に表示させる。
図22は、3枚の原稿401によって構成される文書のうち、2枚の原稿401をスキャンした後にディスプレイパネル104に表示される画面を例示したものである。この時、主制御部110は、図22に示すように、複数枚の原稿401のうち、どの原稿401を読み取ったかを宛名シール301a、301b、301cに夫々含まれる二次元コード302に符号化された制御情報に基づいて、操作表示制御部140を介してディスプレイパネル104に表示させる。
ユーザは、図22のディスプレイパネル104に表示される画面に従って、残りの原稿401をスキャンする。すべての原稿401をスキャンし、夫々の読取画像において二次元コード302を認識すると、主制御部110は、操作表示制御部140に図22に示した画面の表示を終了させる。
また、編集処理部340は、符号化図形処理部320によって読み取られた夫々の二次元コード302に含まれる制御情報に基づいて、一時記憶部330から読取画像データとパターン領域と判定された画像の範囲の座標データとを取得する。そして編集処理部340は、取得したデータに基づいて、パターン領域画像データの編集処理を行う。そして、FAX制御部160は、制御情報に基づいて、編集処理部340によって編集処理された画像データを夫々が相関するひとつの文書としてFAX送信する。
このような構成によれば、複数枚の原稿401をひとつの文書データとして画像処理装置1に処理させることが出来る。また、ユーザは、画像処理装置1を用いて複数枚の原稿401を処理する際に、どの原稿401に対して処理を行ったかを認識することが出来る。
また、複数枚の原稿401を送信する際に、図23に示す宛名シール301を、複数枚の原稿401のうち、最初に送信する原稿401のみに添付して、スキャナユニット102等の画像読取装置でスキャンする。図23に示す宛名シール301の二次元コード302は、複数枚の原稿401によって構成されることを示す制御情報が符号化図形処理部320によって復号可能な形式で記載され構成されている。そのため、符号化図形処理部320が処理するひとつの二次元コード302から取得可能な制御情報によって行われる処理を、複数枚の原稿401に対して適用することが出来る。
具体的に、符号化図形処理部320は、複数枚の原稿401のうち、最初に読み取る原稿401に添付された宛名シール301に含まれる二次元コード302に符号化された画像処理装置1の制御情報を取得する。そして、主制御部110は、符号化図形処理部320によって読み取られた制御情報に基づいて、原稿401がスキャンされるたびに、画像処理装置1のユーザの操作に従って、他の原稿を更に読み取るか、もしくは原稿の読み取りを終了させる。
編集処理部340は、原稿401に添付された宛名シール301に含まれる二次元コード302に含まれる制御情報に基づいて一時記憶部330から読取画像データとパターン領域と判定された画像の範囲の座標データとを取得する。そして、編集処理部340は、取得したデータに基づいて、最初に読み取る原稿401に含まれるパターン領域画像データの編集処理を行う。そして、FAX制御部160は、制御情報に基づいて、読み取られた原稿401の画像データ及び編集処理部340によって編集処理された画像データを、夫々が相関するひとつの文書としてFAX送信する。
このような構成によれば、複数枚の原稿をひとつの文書データとして画像処理装置1に処理させることが出来る。また、読み取り対象の原稿枚数が多い場合であっても、宛名シール301は、最初に読み取り処理を行う原稿にのみ添付すればよいため、読み取り処理中に原稿枚数が増えても、それら複数枚の原稿を一つの文書データとして画像処理装置1に処理させることが可能である。
また、図24及び図25に示すように、複数枚の原稿401のうち、最初と最後に読み取る原稿401に、夫々宛名シール301を添付し、原稿読み取りを開始させ、さらに終了させて、制御情報に基づく処理を行うことが出来る。この時、複数枚の原稿401のうち、最初の原稿401には、図24に示すように、原稿読み取りを開始する制御情報が符号化された二次元コード302を含み、「開始ページ」であることが記載されている宛名シール301を添付する。一方で、最後に読み取りを行う原稿401には、図25に示すように、原稿読み取りを終了させる制御情報が符号化された二次元コード302を含み、「終了ページ」であることが記載されている宛名シール301を添付する。
そして、符号化図形処理部320は、最初に読み取った原稿401に添付された宛名シール301に含まれる二次元コード302に符号化された制御情報を取得する。そして、符号化図形処理部320は原稿読み取りを終了させる制御情報が記載された二次元コード302を復号すると、その制御情報を主制御部110に送信する。
この時、主制御部110は、符号化図形処理部320によって読み取られた制御情報に基づいて、符号化図形処理部320から送信される原稿読み取りを終了させる制御情報を受信するまで、原稿401の読み取り処理を継続する。
編集処理部340は、原稿401に添付された宛名シール301に含まれる二次元コード302に含まれる制御情報に基づいて一時記憶部330から読取画像データとパターン領域と判定された画像の範囲の座標データとを取得する。そして、編集処理部340は、取得したデータに基づいて、最初及び最後に読み取った原稿401に含まれるパターン領域画像データの編集処理を行う。そして、FAX制御部160は、制御情報に基づいて、読み取られた原稿401の画像データ及び編集処理部340によって編集処理された画像データを夫々が相関するひとつの文書としてFAX送信する。
このような構成によれば、画像処理装置1にて処理を行う複数枚の原稿401の読み取り処理をひとつの原稿を読み取ることによって開始させ、さらにひとつの原稿を読みとることによって終了させることが出来る。また、図24及び図25に示す宛名シール301を用いることで、読取対象の原稿401の枚数が読み取り処理中に変動した場合であっても対応することが出来る。さらに、原稿の読み取りを継続するか否かを入力操作する必要がないため、ユーザが行う読み取り作業を簡素化することが出来る。
図26は、スキャナユニット102において、原稿401を定置する原稿台に乗せられた複数の紙片(レシート271、272領収書273)及び二次元コード302が貼付けられたラベル270をスキャンして得られた画像データを例示した図である。尚、ラベル270は、宛名シール301と同様に、定範囲内において所定のパターンでドットが配置されたドットパターン304が敷き詰められて配置されている。
二次元コード302には、スキャンされて生成される画像データに対して行われる処理が符号化されており、図26のラベル270においては、例えば、「スキャン条件:200dpi、輪郭抽出処理、画像切り出し処理、情報処理装置2に保存」といったような処理を画像処理装置1に実行させる制御情報が符号化されている。
この時、スキャナユニット102の読み取り面に対して、複数の紙片夫々の読み取り対象の面を対向させて、スキャンを行う。図27は、スキャナユニット102において、原稿401を定置する原稿台に乗せられた複数の紙片及び二次元コード302が貼付けられたラベル270を例示した図である。図27に示すように、ラベル270の裏面には、スキャナユニット102の読み取り面に対して、複数の紙片夫々の読み取り対象の面を対向させて配置するように指示する記載が含まれていてもよい。
符号化図形処理部320は、スキャンされて生成された画像データから、ラベル270に含まれる二次元コード302に符号化された制御情報を取得し、この制御情報を主制御部110に送信する。そして、主制御部110は、符号化図形処理部320によって読み取られた制御情報に基づいて、「スキャン条件:200dpi、輪郭抽出処理、画像切り出し処理、情報処理装置2に保存」の処理を、スキャンされて生成された読取画像データに対して実行する。
編集処理部340は、ラベル270に含まれる二次元コード302に記載されている制御情報に基づいて一時記憶部330から読取画像データとパターン領域と判定された画像の範囲の座標データとを取得する。そして、編集処理部340は、取得したデータに基づいて、読取画像データからパターン領域画像データの編集処理を行う。そして、画像処理部130は、制御情報に基づいて、読み取られた原稿401の画像データ及び編集処理部340によって編集処理された画像データに対して、輪郭抽出処理及び画像切り出し処理を実行し、主制御部110は、生成された夫々の画像データを情報処理装置2に保存させる。
このような構成によれば、図28に示すように、画像処理装置1は、スキャンされて生成された読取画像データから、レシート271、272、領収書273に相当する領域を夫々独立した画像データとして生成し、情報処理装置2に保存させることが出来る。尚、スキャンされて生成された読取画像データに含まれるラベル270の領域は、ドットパターン304が敷き詰められて配置されているため、編集処理部340によって編集される。
図28においては、レシート271に相当する画像データが001.jpg、レシート272に相当する画像データが002.jpg、領収書273に相当する画像データが003.jpgとして、夫々保存される。
また、図26に示す構成においては、複数の二次元コードを含んだ読取画像データに対して、輪郭抽出処理及び画像切り出し処理が行われる。この時、ラベル270には、制御指示を含む二次元コード302が記載され、さらに、レシート272には別の二次元コード403が表示されている。
このような場合、二次元コード403はドットパターン304が表示されているパターン領域内に表示されているわけではない。そのため、本実施形態に係る画像処理装置1は、パターン領域内に表示されている二次元コード302のみを抽出し、デコードを実行して、制御情報を取得する。このとき、レシート272に記載された別の二次元コード403は、デコード対象と認識されず、図28に示すように、読取画像の編集処理後の処理済画像データにも記載された状態で出力される。
また、図29に示すように、ラベル270が添付されたクリアファイル300に、レシート271、272、領収書273を挿入してスキャンしてもよい。さらに、図29に示す構成において、レシート271、272、領収書273の読取対象の裏面には、再剥離可能な接着剤が一面に塗布されていてもよい。このような構成によれば、レシート271、272、領収書273の紛失を低減することが出来る。
二次元コード302に記載された制御内容によっては、所定の日時に処理を行う通知を表示させるリマインダ機能を実行することも出来る。図30は、二次元コード302に記載されているリマインダ機能によって通知される表示画面を例示した図である。本実施形態におけるリマインダ機能は、以前読み取った二次元コード302に記載されている制御情報によって実現される。
具体的には、符号化図形処理部320は、読み取った原稿401に添付された宛名シール301に含まれる二次元コード302に符号化された制御情報を取得する。ここでは、この制御情報に予め設定された日時に画像処理装置1に原稿の読み取り処理を実行させるための日時情報が含まれている。
そして、符号化図形処理部320は、日時を含む制御情報を主制御部110に送信する。主制御部110は、受信した日時情報を含む制御情報を保持し、所定の日時になった場合に、操作表示制御部140を介してディスプレイパネル104に図30に例示するようなリマインダ画面を表示させる。リマインダ画面においては、所定の日時に実行する処理の実行を促す情報と制御情報が含まれる宛名シール301の画像が表示される。
また、主制御部110は、受信した日時情報を含む制御情報を保持し、所定の日時になった場合に、入出力制御部150を介して、画像処理装置1に接続された情報処理装置2に図30に例示するようなリマインダ画面を表示させてもよい。従って、入出力制御部150は、情報処理装置2に制御情報に基づいたリマインダ画面を表示させる情報を送信する送信制御部として機能する。
尚、画像処理装置1がリマインダ通知を行う際の態様としては、図30に示した以外にも、例えば、メール、スマートデバイスへのプッシュ通知、音声通知等で行ってもよい。また、リマインダ通知を実現する機能を拡張するために、リマインダ通知をコントローラ100もしくはコントローラ100に接続されたモジュールで実行する構成であってもよい。
上記実施形態は、本発明の実施形態の一例を記載したものに過ぎず、本発明を限定するものではない。本発明の技術的範囲を逸脱しない範囲で様々な実施形態が有りうる。例えば、複合機に搭載されているプリンタ、スキャナ及び複写機の各機能についても同様の画像処理装置、画像処理プログラム及び画像処理方法を適用することが出来る。さらに、パターン領域に記載する符号化図形は、二次元コードに限定されず、バーコードや画像処理装置1が処理可能な他の符号化図形であってもよい。
また、パターン領域が複数ある原稿に本発明を適用する場合、複数あるパターン領域の何れか一か所に符号化図形を記載することにより、上記実施形態と同様の効果を得ることが出来る。
1 画像処理装置
2 情報処理装置
10 CPU
20 RAM
30 ROM
40 HDD
50 I/F
60 LCD
70 操作部
80 専用デバイス
90 バス
100 コントローラ
101 ADF
102 スキャナユニット
103 排紙トレイ
104 ディスプレイパネル
105 給紙テーブル
106 プリントエンジン
107 排紙トレイ
108 ネットワークI/F
109 FAXモデム
110 主制御部
120 エンジン制御部
130 画像処理部
140 操作表示制御部
150 入出力制御部
160 FAX制御部
210 撮像モジュール
220 符号化図形制御部
230 表示制御部
310 パターン領域判定部
320 符号化図形処理部
330 一時記憶部
340 編集処理部
特開2006−80940号公報

Claims (8)

  1. 画像読取装置によって読み取られて生成された読取画像に含まれ、画像処理の内容を示す情報が符号化されて生成された符号化図形に基づき、前記読取画像に対して前記画像処理を実行する画像処理装置であって、
    所定のパターンを前記読取画像において検知し、前記パターンが検知された領域に基づいて前記符号化図形が含まれるパターン領域を判定するパターン領域判定部と、
    前記パターン領域に含まれる前記符号化図形を解析して、前記符号化図形に符号化された画像処理の内容を示す情報を出力する符号化図形処理部と、
    出力された前記画像処理の内容を示す情報に基づいて画像処理を実行する画像処理部と、
    前記画像処理に係る指示及び当該指示に対応応答を含む情報を表示する表示部と、
    前記表示部における前記情報の表示の制御をする表示制御部と、
    を含み、
    前記表示制御部は、
    前記符号化図形処理部によって前記読取画像に対し指定された前記画像処理を行う日時を示す日時情報が含まれる前記画像処理の内容を示す情報が出力されたとき、前記日時情報において指定された日時に、前記画像処理の内容を示す情報及び前記画像処理の内容を示す情報に対応する前記符号化図形を前記表示部に表示させることを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記画像処理部は、
    前記画像処理の内容を示す情報に基づいて前記パターン領域の画像処理を実行する編集処理部を含むことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記編集処理部は、
    前記画像処理の内容を示す情報に基づいて前記パターン領域の画像を消去する処理を行い、
    前記画像処理部は、
    前記読取画像から前記パターン領域を消去した新たな画像を生成することを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
  4. 前記編集処理部は、
    前記パターン領域の近傍の画素を参照し、前記パターン領域の画像処理を行うことを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
  5. 前記画像処理部は、
    前記画像処理の内容を示す情報に基づいて、夫々が独立して取扱い可能である複数の新たな画像を生成することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  6. 前記符号化図形処理部によって前記読取画像に対して前記画像処理を行う日時を指定する日時情報が含まれる前記画像処理の内容を示す情報が出力された場合に、前記日時情報において指定された日時に、前記画像処理の内容を示す情報、及び前記画像処理の内容を示す情報が符号化された前記符号化図形の情報を、他の情報処理装置に送信する送信制御部を含むことを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  7. 画像読取装置によって読み取られて生成された読取画像に含まれ、画像処理の内容を示す情報が符号化されて生成された符号化図形に基づき、前記読取画像に対して前記画像処理を実行する画像処理装置の画像処理プログラムであって、
    所定のパターンを前記読取画像において検知し、前記パターンが検知された領域に基づいて前記符号化図形が含まれるパターン領域を判定するステップと、
    前記パターン領域に含まれる前記符号化図形を解析して、前記符号化図形に符号化された画像処理の内容を示す情報を出力するステップと、
    出力された前記画像処理の内容を示す情報に基づいて画像処理を実行するステップと、
    前記画像処理に係る指示及び当該指示に対応応答を含む情報を表示するステップと、
    前記情報の表示の制御をするステップと、
    を含み、
    前記表示の制御をするステップにおいて、
    前記読取画像に対し指定された前記画像処理を行う日時を示す日時情報が含まれる前記画像処理の内容を示す情報が出力されたとき、前記日時情報において指定された日時に、前記画像処理の内容を示す情報及び前記画像処理の内容を示す情報に対応する前記符号化図形を表示させる処理を画像処理装置に実行させることを特徴とする画像処理プログラム。
  8. 画像読取装置によって読み取られて生成された読取画像に含まれ、画像処理の内容を示す情報が符号化されて生成された符号化図形に基づき、前記読取画像に対して前記画像処理を実行する画像処理装置の画像処理方法であって、
    所定のパターンを前記読取画像において検知して、前記パターンが検知された領域に基づいて前記符号化図形が含まれるパターン領域を判定し、
    前記パターン領域に含まれる前記符号化図形を解析して、前記符号化図形に符号化された画像処理の内容を示す情報を出力し、
    出力された前記画像処理の内容を示す情報に基づいた画像処理を画像処理装置に実行させ、
    前記画像処理に係る指示及び当該指示に対応応答を含む情報を表示させる工程を含み、
    前記情報を表示させる工程において、
    前記読取画像に対し指定された前記画像処理を行う日時を示す日時情報が含まれる前記画像処理の内容を示す情報が出力されたとき、前記日時情報において指定された日時に、前記画像処理の内容を示す情報及び前記画像処理の内容を示す情報に対応する前記符号化図形を表示させる画像処理を画像処理装置に実行させることを特徴とする画像処理方法。
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