JP6728663B2 - 工作機械 - Google Patents
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Description
(1.工作機械の概要)
本発明の工作機械の一実施形態について図面を参照して説明する。なお、本実施形態における工作機械は、図1に示す研削盤1である。研削盤1は、具体的には、軸状の工作物Wの研削が可能なテーブルトラバース型円筒研削盤である。なお、図1において、Z軸方向は、トラバース方向である。また、X軸方向は、トラバース方向と直角な水平方向であり、かつ、工作物Wに対する切込み方向である。そして、Y軸方向は、トラバース方向と直角な鉛直方向である。
図1に示すように、研削盤1は、主として、ベッド10、テーブル20、主軸台30、心押台40、砥石台50、砥石車70(本発明の工具に相当)および制御装置80を備える。
砥石車70は、工作物Wを加工するものである。砥石車70は、円盤状に形成されている。
砥石台50は、図2に示すように、砥石台本体51(本発明の支持台に相当)、回転軸部材52、軸受53、タンク54、第一外部流路55、第一内部流路56(本発明の第一流路に相当)、ポンプ57(本発明の液体供給装置に相当)、圧力調整弁58を備えている。
回転軸部材52は、砥石車70を保持し、回転駆動されるものである。回転軸部材52は、砥石台本体51の上面にて、Z軸周りに回転可能に支持されている。回転軸部材52の一端には、円盤状の砥石車70が同軸で取り付けられている(図1参照)。また、砥石台本体51の上面には、ベルト・プーリ機構59(図1参照)を介して回転軸部材52を砥石車70とともに回転駆動するための砥石回転用モータ60が固定されている。
タンク54は、砥石台本体51に設けられ、油を貯留するものである。タンク54は、砥石台本体51の上部に設けられている。タンク54は、具体的には、砥石台本体51の上面から下方に向かって凹むように形成されている。また、タンク54は、上側が蓋部材(図示なし)にて覆われている。また、タンク54は、軸受53の下方に位置する部位を有するように形成されている。
ΔL1=α1×L1×ΔT1 ・・・(1)
ベッド10には、図2に示すように、第二外部流路13および第三外部流路14が接続されている。また、ベッド10には、第二内部流路15(本発明の第二流路に相当)および温度センサ16が設けられている。
第二外部流路13は、砥石台50およびベッド10の外部に設けられ、一端に第一外部流路55に設けられた分岐点55aが接続されるとともに、他端に第二内部流路15の一端が接続されている。第二外部流路13は、タンク54からの油を第二内部流路15に供給する。
工作物Wと砥石車70との相対変位について、本実施形態との比較のため、ベッド10に第二内部流路15が設けられていない場合について、図3を参照して説明する。工作物Wと砥石車70の相対変位は、研削盤1においては、工作物Wの支持位置Pwと、回転軸部材52の回転軸心PrとのX軸方向に沿った相対変位量ΔLs1が問題となる。はじめに、回転軸部材52の回転軸心Prおよび工作物Wの支持位置PwのX軸方向に沿った熱変位量について説明する。
ΔL2=α2×L2×ΔT2 ・・・(2)
ΔLs1=ΔL1−ΔL2 ・・・(3)
これに対し、第二内部流路15は、相対変位量ΔLs1を抑制するように形成されている。具体的には、第二内部流路15は、相対変位量ΔLs1を所定変位量ΔPLsとするように形成されている。
制御装置80は、所定部位の温度が所定温度範囲内となるように、ポンプ57によって油の流量を調整する。制御装置80は、具体的には、温度センサ16の検出温度が所定温度範囲内となるように、ポンプ57の回転数を制御するフィードバック制御を行う。所定部位の温度が所定温度範囲内である場合、相対変位量ΔLs1が所定変位量ΔPLsとなるように、第二内部流路15が形成されている。よって、制御装置80によって、所定部位の温度が所定温度範囲内となるように制御されることにより、相対変位量ΔLs1が所定変位量ΔPLsにて安定して推移する。所定温度範囲は、実験等により実測されて予め導出されている。
本第一実施形態によれば、研削盤1は、工作物Wを支持するベッド10と、工作物Wを加工する砥石車70を保持し、回転駆動される回転軸部材52と、工作物Wに対して相対的に移動可能にベッド10に設けられ、回転軸部材52を軸受53により回転可能に支持する砥石台50と、砥石台50に設けられ、油を貯留するタンク54と、砥石台50に形成され、タンク54に貯留される油を軸受53に供給するとともにタンク54に還流させる第一内部流路56と、ベッド10に形成され、かつ、回転軸部材52の回転軸心Prと工作物Wの支持位置Pwとの間に形成され、タンク54に貯留される油が供給されるとともにタンク54に還流する第二内部流路15と、を有する研削盤1であって、第二内部流路15を流通する油によるベッド10の熱変位は、砥石台50の熱変位によって生じる工作物Wと砥石車70との相対変位を抑制する。
研削盤1の運転が開始されると、タンク54に貯留されている油が第一内部流路56を介して軸受53に供給されることにより、油の温度が高くなるため、砥石台50の熱変位が生じる。一方、温度上昇した油がベッド10に形成された第二内部流路15に流れるため、ベッド10に熱変位が生じる。第二内部流路15は、砥石台50の熱変位によって生じる工作物Wと砥石車70との相対変位を抑制するように、ベッド10の熱変位が生じるように形成されている。よって、砥石台50の熱変位による工作物Wと砥石車70との相対変位を抑制することができる。したがって、工作物Wの加工精度の低下が抑制される。
これによれば、砥石台50の熱変位による工作物Wと砥石車70との相対変位が、早期かつ確実に抑制される。
これによれば、砥石台50の熱変位による工作物Wと砥石車70との、運転開始時点からの相対変位が抑制される。
これによれば、砥石台50の熱変位による工作物Wと砥石車70との、運転開始時点からの相対変位が、さらに早期に抑制される。
これによれば、温度センサ16の検出温度が所定温度範囲内となるように、ポンプ57によって第二内部流路15に供給される油の流量が調整されるため、所定部位の温度が所定温度範囲内となる。これにより、相対変位量ΔLs1が所定変位量PLsにて安定して推移する。よって、相対変位量ΔLs1が、安定して抑制される。
次に、本発明の工作機械の第二実施形態について、主として上述した第一実施形態と異なる部分について説明する。上述した第一実施形態において、基準位置は、ナット中心点Pnに位置しているが、本第二実施形態においては、基準位置は、図5に示すように、ねじ支持部12c1におけるX軸ボールねじ12cの軸線上のねじ支持部12c1の中心点(以下、支持部中心点Psとする。)に位置している。
ΔL12=α12×L12×ΔT12 ・・・(4)
ΔLs11=ΔL1−ΔL12 ・・・(5)
なお、上述した実施形態において、工作機械の一例を示したが、本発明はこれに限定されず、他の構成を採用することもできる。例えば、上述した各実施形態において、工作機械は、テーブルトラバース型円筒研削盤であるが、これに代えて、砥石台トラバース型円筒研削盤、旋盤やマシニングセンタとしても良い。
ΔLs1=(ΔL1−ΔLb)−ΔL2 ・・・(6)
[数7]
ΔLs11=(ΔL1−ΔLb)−ΔL12 ・・・(7)
[数8]
ΔLb=αb×Lb×ΔTb ・・・(8)
ΔL1=α1×L1×ΔT1×q ・・・(9)
また、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、タンク54の形状、温度センサ16の配設位置や個数、第一内部流路56および第二内部流路15を設ける位置を変更しても良い。
Claims (6)
- 工作物を支持するベッドと、
前記工作物を加工する工具を保持し、回転駆動される回転軸部材と、
前記工作物に対して相対的に移動可能に前記ベッドに設けられ、前記回転軸部材を軸受により回転可能に支持する支持台と、
前記支持台を前記工作物に対して接近させる方向である切込み方向にて相対的に移動する駆動装置と、
前記ベッドおよび前記支持台の一方に設けられ、液体を貯留するタンクと、
前記支持台に形成され、前記タンクに貯留される前記液体を前記軸受に供給するとともに前記タンクに還流させる第一流路と、
前記切込み方向に直角であるとともに前記回転軸部材の回転軸心を含む仮想平面と前記切込み方向に直角であるとともに前記工作物の支持位置を含む仮想平面との間にて前記ベッドに形成され、前記タンクに貯留される前記液体が供給されるとともに前記タンクに還流する第二流路と、を有する工作機械であって、
前記切込み方向において、前記回転軸心が前記支持台における前記駆動装置に支持される基準位置と前記支持位置との間に配置され、
前記回転軸心は、前記基準位置から前記支持台の熱変位によって前記支持位置に近づく方向に変位し、
前記支持位置は、前記基準位置から前記第二流路を流通する前記液体による熱変位によって前記回転軸心から遠ざかる方向に変位する、工作機械。 - 前記第二流路は、
前記回転軸部材の前記回転軸心と前記基準位置との前記近づく方向の熱変位量を第一熱変位量と定義し、前記工作物の前記支持位置と前記基準位置との前記遠ざかる方向の熱変位量を第二熱変位量と定義する場合、
前記第一熱変位量と前記第二熱変位量とが等しくなるように形成されている、請求項1記載の工作機械。 - 前記第一熱変位量および前記第二熱変位量は、前記工作機械の運転開始時点からの熱変位量である請求項2記載の工作機械。
- 前記第二流路は、前記第一熱変位量の応答時間と、前記第二熱変位量の応答時間との差を抑制するように形成されている請求項2または請求項3記載の工作機械。
- 前記ベッドおよび前記支持台の少なくとも一方の所定部位の温度を検出する温度センサと、
前記第二流路に前記液体を供給するとともに、前記液体の流量を調整する液体供給装置と、
前記温度センサの検出温度が所定温度範囲内となるように、前記液体供給装置によって前記第二流路に供給される前記液体の流量を調整する制御装置と、をさらに備えている請求項1乃至請求項4の何れか一項記載の工作機械。 - 前記駆動装置は、ボールねじと、前記支持台と連結されるナット部材とを有し、
前記基準位置は、前記ナット部材における前記ボールねじの軸線上の中心点に設定される請求項1乃至請求項5の何れか一項記載の工作機械。
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JP2015242295A JP6728663B2 (ja) | 2015-12-11 | 2015-12-11 | 工作機械 |
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