JP6498702B2 - 工作機械 - Google Patents

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Description

本発明は、タレットに生じる熱変形に対応した補正制御が可能な工作機械に関する。
工作機械では、ミクロン単位でワークの加工制御が行われるため、加工中に生じる熱変形の影響を如何にコントロールするかが課題である。例えば下記特許文献1には、主軸中心と工具刃先との距離を測定してフィードバック制御する工作機械が開示されている。この工作機械は、工具を保持したタレットの位置が固定され、主軸台の位置が2軸制御されるNC旋盤である。そして、タレットの主軸側端面と主軸中心との距離を測定する構成がとられている。具体的には、基準となるフレームから主軸台とタレットに対してそれぞれX軸方向にスケールが延び、送り台やタレットに固定されたセンサによってフレームからの距離が測定され、その差によって主軸中心と工具刃先との距離が求められる。
また、熱変形に対する他の工作機械としては、クーラントを考慮したしたものが下記特許文献2に開示されている。クーラントは、加工熱を冷やしたり切り屑を加工個所や機械から流し出すための冷却液である。しかし、そのクーラントは、タンクに回収されて繰り返し使用されるため、次第に温度が上昇して工作機械に影響を与えてしまう。つまりクーラントの温度上昇が工作機械を熱変形させ、加工工具とワークとの相対的な位置を当初の位置からずらせてしまい、それにより加工精度が低下してしまう。そのため、下記特許文献2には、ヒートシンクを使用してクーラントの温度上昇を抑えるクーラント濾過装置についての技術が開示されている。
特開2013−255982号公報 特開2012−166312号公報
ところで、工作機械による熱変形は様々な要因があり、工作機械の構造により発熱箇所にも違いがあり、また工作機械の使用方法や使用環境などによっても異なっている。そのため、加工精度の低下が熱変形を原因としていたとしても、その熱変形がどこに生じているのかを正確に把握することが困難であった。そして、熱変形の個所が分からなければ正確な測定ができないため適切な補正制御もできない。そこで特許文献1では、加工工具とワークとの相対的な位置の変位を測定するようにして、熱変形が生じている箇所を特定して計測する構成にはなっていない。ただし、こうした測定方法が可能なのは、測定対象物同士が測定方向(X軸方向)にしか移動しない構造だからである。
従って、例えばタレットが2軸方向に移動する構造の工作機械では、工具の位置を直接検出するセンサを設け、ワークを一つ加工する毎に工具をセンサに当て、基準位置とのズレを算出するような方法をとらなければならない。しかし、それでは工具の位置確認に時間を要してしまいサイクルタイムが伸びてしまうことになる。一方、特許文献2は、クーラントに関する熱変形を抑えて工具の位置を安定させようとするものである。しかし、特許文献2の方法では、特別なクーラント濾過装置を必要とし、しかもクーラントの温度管理制御まで行わなければならず、その点でコスト高になってしまう。
そこで、本発明は、かかる課題を解決すべく、工具を変位させる箇所の熱変形を検出する工作機械を提供することを目的とする。
本発明の一態様における工作機械は、主軸台のチャックによって把持した工作物を回転させる工作物回転装置と、工具の割出しが可能なタレット装置と、前記主軸台または前記タレット装置を前記主軸台の回転軸と平行なZ軸方向およびZ軸方向に直交するX軸方向に移動させる駆動装置と、前記工作物回転装置、前記タレット装置および前記駆動装置を制御する制御装置とを有し、前記タレット装置は、加工個所に冷却液を供給するための流路が形成された工具台と、前記工具台をX軸方向に平行な回転軸の回転およびX軸方向に沿った移動を可能にした割出し機構とをもって構成され、前記回転軸の中空部に検出用ロッドが挿入され、前記検出用ロッドの一端部側が前記工具台の加工側表面部に固定され、前記検出用ロッドの他端部側が前記加工側表面部の反対側である非加工側に突き出し、前記非加工側には前記検出用ロッドのX軸方向の変位を検出する変位センサが設けられたものである。
本発明によれば、ワークの加工中に工具台の流路を通して加工箇所に冷却液が供給され、そのため工具にX軸方向の変位が生じたとしても、回転軸の中空部を通した検出用ロッドを介して、工具台の加工側表面部に生じた前記熱変形を反対側である非加工側において変位センサにより検出することができる。
工作機械の一実施形態を示した正面図である。 加工モジュールを示した側面図である。 タレット装置の加工時の状態を示した断面図である。 タレット装置の割出し時の状態を示した断面図である。
次に、本発明に係る工作機械の一実施形態について、図面を参照しながら以下に説明する。図1は、本実施形態の工作機械の正面図である。この工作機械1は、基礎となるベース2の上に搭載されている。しかも図面を貫く方向である機体前後方向に移動可能な状態で搭載されている。ベース2は、図示するように2台の工作機械1を搭載することが可能であり、その上面部には工作機械1の幅に合わせてレールが2本ずつ設けられている。なお、2台の工作機械1は同じ構造のNC旋盤であり、外装カバー3によって覆われて外形形状や寸法が揃えられている。
工作機械1は、外装カバー3の内部に加工モジュールが搭載されている。図2は、その加工モジュールを示した側面図である。加工モジュール10は、エンドミルやドリルなどの回転工具、或いはバイトなどの切削工具を備えるタレット旋盤である。そのため、加工モジュール10は、ワークWを掴んで保持するチャック21を備えた主軸台11、工具を備えたタレット装置12、そのタレット装置12をZ軸やX軸に沿って移動させるZ軸駆動装置13やX軸駆動装置14、そして各駆動装置を制御するための制御装置15などを備えている。
加工モジュール10は、ワークWを回転させる主軸台11の回転軸(主軸)が水平に設定されている。従って、Z軸は主軸台11の主軸と平行な水平軸である。一方、X軸はZ軸に対して直交方向であり、タレット装置12の工具をZ軸に対して進退させる移動軸である。特に、工作機械1は、幅寸法を小さくするためX軸方向が鉛直な上下方向に設定されている。よって、工作機械1は、主軸台2に保持されたワークWに対し、タレット装置12の工具55をZ軸方向とX軸方向とに移動させる2軸旋盤である。なお、主軸に直交する工作機械1の幅方向がY軸方向である。
加工モジュール10は、ベース2上のレール201に沿って移動できるように、車輪を備えた可動ベッド17に搭載され、その可動ベッド17には主軸台11、X軸駆動装置14及び制御装置15などが固定されている。主軸台11は、主軸がレール201と平行な水平軸であり、Z軸方向が工作機械1の前後方向に設定されている。その主軸台11は、回転自在に支持された主軸に対してチャック21と従動プーリとが一体に形成され、主軸用サーボモータ18の回転がVベルトを介して伝達されるよう構成されている。
タレット装置12は、Z軸駆動装置13のZ軸スライド25に対して一体的に構成され、そのZ軸スライド25とともにX軸スライド32に搭載されている。X軸スライド32にはZ軸ガイド26が固定され、Z軸スライド25がそのZ軸ガイド26に対して摺動自在に取り付けられている。そして、Z軸スライド25の移動には、Z軸用サーボモータ27の回転出力を直進運動に変換するボールネジ駆動方式が採用されている。すなわち、Z軸ガイド26に固定された支持フレームにネジ軸28が軸受を介して取り付けられ、Z軸スライド25内に設けられた非回転のナットに螺合している。そして、Z軸用サーボモータ27の駆動によりネジ軸28が回転し、その回転運動がナットの直線運動に変換され、Z軸スライド25がZ軸方向に移動することになる。
X軸駆動装置14は、主軸台11の隣にコラム31が固定され、主軸台11側に形成されたガイドを介して、X軸スライド32が上下方向に摺動自在に取り付けられている。そして、X軸スライド32を鉛直方向に昇降させるため、X軸用サーボモータ33の回転出力を昇降運動に変換するボールネジ駆動方式が採用されている。すなわち、コラム31には、鉛直方向に配置されたネジ軸33が回転可能に支持され、X軸スライド32内に設けられた非回転のナットが螺合している。そして、X軸用サーボモータ35の駆動によりネジ軸33が回転し、その回転運動がナットの直線運動に変換され、X軸スライド32がX軸方向に昇降することになる。
よって、以上のような構成の工作機械1では、先ずタレット装置12の割出しにより工具55が選択される。そして、チャック21に保持されたワークWに対して、X軸用サーボモータ35が駆動してネジ軸33が回転し、その回転運動がナットを介してX軸スライド32の昇降運動に変換される。工具55(切削工具)の先端がワークWの加工個所の高さに揃うようにX軸方向の位置決め制御が行われる。次に、Z軸用サーボモータ27が駆動してネジ軸28が回転し、その回転運動がナットを介してZ軸スライド25の水平な直線運動に変換される。そして、ワークWは、主軸用サーボモータ22の駆動によって回転し、そのワークWに対して工具55がZ軸方向に位置制御され、外形切削などが行われる。
ところで、工作機械1は、従来と同様、加工中に様々な個所に熱変形が生じるため、それが加工精度の低下を引き起こしてしまう。よって、熱変形を考慮した駆動制御が必要になる。2軸旋盤である工作機械1では、工具55が移動するX軸方向とZ軸方向との駆動制御があるが、特にX軸方向の位置制御がワークWの外形寸法に影響することになる。そのため、主軸の中心と工具55先端との距離Hに生じるX軸方向の熱変位に対応した補正制御が重要である。しかしながら、その補正制御を行うに当たり、先ず加工精度に影響する熱変形の箇所がどこにあり、その熱変位を正確に計測することが困難であった。
前記特許文献1に記載の工作機械では、前述したように熱変形の箇所を特定することなくX軸方向の熱変位を計測する方法がとられている。しかし、タレット装置12が2軸方向に移動する本実施形態では、同様の方法を実現しようとすれば、工具の基準位置を検出する計測装置を用意し、工具55の変位を加工の度に計測するような構成が必要になる。それでは構成の追加によるコストアップだけではなく、加工の度に行う計測工程によって加工時間にロスが生じることになる。よって、新たな課題を生じさせることなく熱変形による加工精度の低下を解消するには、やはり熱変形の箇所をつきとめ、その熱変位を正確に計測することが必要であった。本実施形態の工作機械1はこうした課題を解決したものである。
ここで、図3及び図4は、タレット装置12を示した断面図である。特に、図3は加工時の状態であり、図4は割出し時の状態である。このタレット装置12は、X軸に平行な回転軸を中心にして旋回割出しが行われ、工具台42に装着された複数の工具から任意の工具55が選択されるものである。すなわち、タレット装置12は、Z軸スライド25に対して装置本体41が固定され、その装置本体41に対して工具台42が割出し機構を介して組み付けられている。その割出し機構は、装置本体41に対して工具台42のX軸方向の移動と回転とを可能にするものである。なお、図3及び図4には1つの工具55しか記載されていないが、本来は複数の工具が装着されている。
工具台42は、下方側(X軸方向)から見た場合に八角形をしたものであり、その外周側面部に工具55を備えた複数の工具ブロック56が装着される。工具台42は、装置本体41側である上面部の中央に凹部が形成され、そこに回転軸である中空シャフト43が固定されている。中空シャフト43は、下端のフランジ部431によって工具台42にネジ止めされ、上方に延びたシャフト部432が装置本体41の上面を突き抜けている。そして、シャフト部432には、装置本体41の内部においてシャフトギヤ44とピストンロッド45が一体になって構成されている。
シャフトギヤ44とピストンロッド45は、中空部を中空シャフト43によって貫通され、その中空シャフト43に対し、上方から締め付けたナット46によって固定されている。シャフトギヤ44は、キーとキー溝との嵌め合いによって中空シャフト43と一体になって回転するよう構成されている。一方、ピストンロッド45は、中空シャフト43やシャフトギヤ44などとの間に軸受が設けられ、回転の伝達が遮断されて連れ回りしないよう構成されている。なお、装置本体41には上方に割出し用モータ47が固定され、その回転出力が不図示のアイドラギヤからシャフトギヤ44及び中空シャフト43へと伝達されるように構成されている。
装置本体41は、上下方向(X軸方向)に貫通した中空部が形成され、その内部に、中空シャフト43と一体になったシャフトギヤ44やピストンロッド45が収められている。ピストンロッド45は、ピストン部451とロッド部452とを有し、装置本体41と下カバー48とによって形成されたシリンダ部に装填されている。ピストン部451の上方には加圧室415が形成され、供給される作動油によりピストンロッド45が下方へと加圧される。一方、ピストンロッド45は、下方側に開放した穴にバネ49が挿入され、下カバー48を支えにして常に上方へと付勢されている。従って、加圧室415へ作動油が供給された場合には、バネ49を収縮させてピストンロッド45が下降し、加圧室415から作動油が排出された場合には、バネ49の付勢力によりピストンロッド45が上昇する。
更に、タレット装置12は、中空シャフト43のフランジ部431と下カバー48とにそれぞれにクラウンギヤ51,52が固定され、上下方向に噛み合うよう構成されている。そして、下側のクラウンギヤ51が中空シャフト43に伴って上下動するため、ワークWの加工時には図3に示すように上昇したクラウンギヤ51が上方のクラウンギヤ52と噛み合い、中空シャフト43及び工具台42の回転が制限される。一方、工具の割出し時には、図4に示すようにクラウンギヤ51が下降し、クラウンギヤ38との噛み合いが解除され、工具台42の回転が可能になる。
すなわち、作動油の供給によりピストンロッド45を介して中空シャフト43及び工具台42が下降し、クラウンギヤ51,52の噛み合いが解除される。そこで、割出し用モータ47の駆動によりシャフトギヤ44を介して中空シャフト43及び工具台42が回転し、工具55の割出しが行われる。その後、作動油が加圧室415から排出されると、バネ49の付勢力によってピストンロッド45が上昇し、再びクラウンギヤ51,52が噛み合い、工具台42の回転が制限された加工状態へと戻る。
この工作機械1では、工具台42を通してワークWの加工箇所へとクーラントが供給される。工具台42には、クーラントを通す流路421が形成され、装置本体41の下カバー48に固定された供給ノズル53に接続される。また、工具台42の流路421は、工具ブロック56に形成された噴出口を有する流路561に接続されている。従って、ワークWの加工中は、供給ノズル53から供給されるクーラントが工具台42や工具ブロック56の流路421,561を通り、工具55によるワークWの加工箇所へと供給される。クーラントは、工作機械1内を流れ落ちてタンクへと回収され、フィルタを通して繰り返し使用される。
ところで、前述したように、工作機械1にも熱変位による加工精度の低下が生じていた。特に、ワークWの径方向に相当するX軸方向の熱変位が問題であった。当初はそれが主軸台11の回転部分なのか、Z軸駆動装置13やX軸駆動装置14のスライド部分なのか、あるいはタレット装置12なのかが分からず、様々な可能性についての検討が行われた。そして検討の結果、クーラントの温度上昇を原因として工具台42に熱変形が生じていることが分かった。更に、その熱変形が工具台42に生じていることを突き止めた。
工作機械1に供給されるクーラントは、作業の開始時点で工場内の環境温度に近い温度であるが、その後繰り返し使用されることにより温度が上昇してしまう。例えば20℃程度であった温度が23℃程度にまで上昇する。本願発明者は、このクーラントの温度上昇が工具台42に熱膨張を引き起こし、加工精度を低下させる原因になっていることを突き止めた。しかも、工具台42に生じる熱膨張の変化を詳細に検討した結果、熱膨張は、工具を直接取り付けた工具ブロック56だけではなく、その工具ブロック56が装着された工具台42へも影響していることが分かった。そして、工具台42の下面のX軸方向の変位が、工具55のX軸方向の変位として置き換えられることを検証した。本実施形態では、このような検証結果を踏まえ、工具のX軸方向の変位量について計測する次のような構成が設けられている。
図3及び図4に示すように、工具台42の下面に支持プレート61がネジ止めされ、その支持プレート61には中空シャフト43の中空部に挿入された検出用ロッド62が固定されている。検出用ロッド62は、中空シャフト43から上方に突き出し、その上端部には、検出対象となるドッグ63が固定されている。検出用ロッド62は熱の影響を受けないように熱伝導率の低いセラミックで形成されている。そして、検出用ロッド62の軸方向変位はドッグ63の変位によって検出されるが、その検出を行なうための変位センサ65が装置本体41の上部に固定されている。
変位センサ65は、熱変形によるミクロン単位の変位検出が可能であるのに加え、前述した割出しに伴う工具台42の下降も検出することができるものである。従って、タレット装置12の割出しでは、ピストンロッド45の作動によって工具台42が下降位置にあることが検出され、回転可能状態を確認した後に割出し用モータ47が駆動制御されることとなる。
そこで、工作機械1では、工具55が駆動装置13,14の駆動により位置制御が行われ、主軸によって回転するワークWに対して切削などの加工が行われる。ワークWの加工は繰り返し行われ、その間、供給ノズル53から工具台42や工具ブロック56の流路421,561へと送られたクーラントが加工箇所へと供給される。加工個所の熱を奪ったクーラントは機内を流れ落ちて回収され、濾過された後に再びポンプによって汲み上げられて加工箇所へと供給される。そして、次第にクーラントの温度が上昇し、その熱が工具台42を熱膨張させ、工具55先端の位置がX軸方向に変位してしまう。
工具台42の熱膨張は、その下面に固定された支持プレート61を変位させるため、その支持プレート61に固定された検出用ロッド62もX軸方向に変位することとなる。よって、タレット装置12の下面側に生じた工具台42の熱膨張による変位が、検出用ロッド62を介してタレット装置12の上部において現れる。そして、タレット装置12の上部において、変位センサ65によりドッグ63の変位から熱膨張による工具55のX軸方向変位が検出される。変位センサ65による検出情報は制御装置15へと送られ、制御装置15では、検出された変位量に従いX軸方向の駆動に関して補正制御が行われる。
従って、本実施形態の工作機械1によれば、ワークWの加工に大きく影響するX軸方向の変位を正確に計測して補正制御することができる。しかも、2軸方向に移動するタレット装置12において変位を検出するようにしたことで、工具55に対する変位を常に計測することが可能になり、加工精度を安定させることができる。また、工具台42に検出用ロッド62を固定する簡易な構成であるため、部品点数は極めて少なく、従来構造からの変更も必要がない点でコストを大幅に抑えられる。更に、変位センサ65が熱膨張による変位を検出するだけではなく、タレット装置12の割出しに対する動作確認にも使用できる点で低廉な構造である。
ところで、本実施形態では、ドッグ63を使用してX軸方向の変位を検出しているため、変位センサ65の設置が容易になっている。しかし、変位センサ65が検出用ロッド62を直接検出するようにしてもよい。また、本実施形態では、クーラントによる熱膨張の影響を検出しているものであるため、その影響が変位センサ65によって正確に検出されることが望ましい。そこで、工具台42の流路421には、工具ブロック56とは反対側に奥部分4211が形成され、クーラントによる熱膨張変位が検出用ロッド62に対して忠実に現れるようになっている。従って、工具55に近い変位が検出用ロッド62にも生じ、より正確な補正制御が可能になる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
例えば、前記実施形態の工作機械1は、タレット装置12が2軸方向に移動する構造であるが、特許文献1の工作機械のように、主軸台側が2軸方向に移動する構造であったり、主軸台とタレット装置とがそれぞれ移動する構造のものであってもよい。
また、前記実施形態では、検出用ロッド62をセラミックで形成したが、熱膨張率の低い材料であれば、インバー合金、ガラス、液晶ポリマー等のプラスチック等でも良い。
1…工作機械 10…加工モジュール 11…主軸台 12…タレット装置 13…Z軸駆動装置 14…X軸駆動装置 15…制御装置 41…装置本体 42…工具台 43…中空シャフト 44…シャフトギヤ 45…ピストンロッド 47…割出し用モータ 51,52…クラウンギヤ 55…工具 56…工具ブロック 53…供給ノズル 421,561…流路

Claims (4)

  1. 主軸台のチャックによって把持した工作物を回転させる工作物回転装置と、工具の割出しが可能なタレット装置と、前記主軸台または前記タレット装置を前記主軸台の回転軸と平行なZ軸方向およびZ軸方向に直交するX軸方向に移動させる駆動装置と、前記工作物回転装置、前記タレット装置および前記駆動装置を制御する制御装置とを有する工作機械であって、
    前記タレット装置は、加工個所に冷却液を供給するための流路が形成された工具台と、前記工具台をX軸方向に平行な回転軸の回転およびX軸方向に沿った移動を可能にした割出し機構とをもって構成され、
    前記回転軸の中空部に検出用ロッドが挿入され、前記検出用ロッドの一端部側が前記工具台の加工側表面部に固定され、前記検出用ロッドの他端部側が前記加工側表面部の反対側である非加工側に突き出し、前記非加工側には前記検出用ロッドのX軸方向の変位を検出する変位センサが設けられたものであることを特徴とする工作機械。
  2. 前記検出用ロッドはセラミックスで形成されたものでることを特徴とする請求項1に記載の工作機械。
  3. 前記検出用ロッドは、前記非加工側に突き出した突出部に被検出体が固定され、その被検出体が前記変位センサによって検出されるものであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の工作機械。
  4. 前記変位センサは、前記工具台の熱膨張によって生じる前記検出用ロッドのX軸方向の変位と、前記割出し機構による前記工具台の移動によって生じる前記検出用ロッドのX軸方向の変位とを検出するものであることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の工作機械。


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