JP6728192B2 - 酵素複合体を用いた植物酵素分解物の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、酵素複合体を用いた植物酵素分解物の製造方法に係り、さらに詳しくは、ポリガラクツロナーゼ、ペクチンリアーゼ及びセルラーゼからなる酵素複合体を用いて植物素材を加水分解して植物酵素分解物を製造する製造方法、及び前記方法により製造された植物酵素分解物に関する。
食品は、様々な加工目的に応じて摩砕(size reduction)工程が必要であり、現在、主に用いられる果菜類やナッツ類の摩砕技法は、機械的摩砕方法である。
機械的に摩砕、搾汁する場合、植物体の組織を構成する個々の細胞を分離することは不可能であり、このため、摩砕物は、小さな粒子の柔組織破片、塊状の細胞で構成されるので、原料内に存在する栄養素の移行率が低く、一方、それらの搾汁液は、収率が低く、熱によって変性しやすく、安定性が低下し、農産物原料によっては細胞壁や細胞膜が破壊され、異臭を発現して搾汁液の色が不安定であるという欠点を有する(Korean J.Food Sci.Technol.,36(1):pp.58-63,2004)。
したがって、かかる問題を解決するための研究が進められてきており、その研究とは、酵素処理を通じた植物組織の単細胞化のことであり、この方法は、植物の組織を磨砕するとき、細胞と細胞をつないでいる部位を酵素的に分解して単細胞化する方法である。
植物の細胞壁は、細胞の形状保持及び細胞の特性に重要な役割を果たすもので、その主成分はセルロース、ヘミセルロース、ペクチン質などの炭水化物であり、これらの炭水化物を構成する単糖類は、β結合によって連結されていて、自然状態においてはそのまま分解されにくいが、これらの代謝に関与する酵素が発見されて酵素を用いた産業利用が可能となった(J.Korean Soc.Food Sci.Nutri,26(3):pp.430-435,1997)。
前記酵素を用いた産業上利用に関する先行技術文献としては、例えば、酵素処理による植物素材の粉末の製造方法(韓国公開特許第10−2012−0119179号)、スイカジュースの製造方法(韓国公開特許第10−1999−0034471号、韓国登録特許第10−0825482号)、酵素及び超高圧を用いた紅参の製造方法(韓国公開特許第10−2010−0069194号)、単細胞化処理された植物の粉末化方法(特開2009−142267号)などが挙げられる。
しかし、上記先行技術は、酵素処理による酵素分解物の回収率が低いため、産業化するのに限界があるという問題があるので、酵素処理による植物酵素分解物の回収率を向上させるための技術開発が切実に要求されているのが現状である。
韓国公開特許第10−2012−0119179号 韓国公開特許第10−1999−0034471号 韓国登録特許第10−0825482号 韓国公開特許第10−2010−0069194号 特開2009−142267号
そこで、本発明者は、かかる従来技術の問題を解決するための研究を継続して行い、所定量からなる酵素複合体を使用することにより、上記のような問題を解決することができることを見いだし本発明を完成した。
したがって、本発明の目的は、酵素処理による植物酵素分解物の収率を向上させた酵素の複合体を用いた植物酵素分解物の製造方法を提供することである。
本発明の他の目的は、上記方法によって製造された植物酵素分解物を提供することである。
本発明は、上記目的を達成するために、(a)反応槽に水を入れ、ポリガラクツロナーゼ(polygalacturonase)、ペクチンリアーゼ(pectin lyase)及びセルラーゼ(cellulase)からなる酵素複合体及び植物素材を添加するステップと、(b)前記添加された酵素複合体と植物素材とを攪拌しながら酵素反応させて植物素材内の植物細胞を弛緩させるステップと、(c)前記弛緩した植物細胞を遠心分離して沈殿物を得るステップと、(d)前記得られた沈殿物に水を添加し、加熱して酵素を不活性化させるステップと、を含む、植物酵素分解物の製造方法を提供する。
また、本発明は、前記方法によって製造された植物酵素分解物を提供する。
本発明の植物酵素分解物の製造方法によれば、植物細胞内の栄養素の破壊を最小限に抑えて単細胞(single cell)の形で植物細胞を維持することができ、繊維質が生きていて少量でも満腹感を持続することができ、植物素材の酸敗を抑制することができるなどのメリットがある。
また、本発明の植物酵素分解物の製造方法によれば、所定量からなる酵素複合体を使用することにより、植物酵素分解物を高い収率で製造することができるというメリットがある。
本発明の一実施例により製造した落花生もやし粉末(peanut sprout powder)中のレスベラトロールの含有量の分析結果を示したものである。 本発明の一実施例による落花生を対象として酵素処理した結果を示した写真であり、左の写真は、細胞が保存された状態を示したものであり、右の写真は、細胞が破壊された状態を示したものである。
本発明は、(a)反応槽に水を入れ、ポリガラクツロナーゼ(polygalacturonase)、ペクチンリアーゼ(pectin lyase)及びセルラーゼ(cellulase)からなる酵素複合体及び植物素材を添加するステップと、(b)前記添加された酵素複合体及び植物素材を攪拌しながら酵素反応させて植物素材内の植物細胞を弛緩させるステップと、(c)前記弛緩した植物細胞を遠心分離して沈殿物を得るステップと、(d)前記得られた沈殿物に水を添加し、加熱して酵素を不活性化させるステップと、を含む、植物酵素分解物の製造方法を提供する。
本発明の植物酵素分解物の製造方法において、前記酵素複合体は、ポリガラクツロナーゼ75~85重量%、ペクチンリアーゼ10~20重量%及びセルラーゼ0.5~5重量%、好ましくは、ポリガラクツロナーゼ80~85重量%、ペクチンリアーゼ15~20重量%及びセルラーゼ0.5~2重量%、より好ましくは、ポリガラクツロナーゼ81~83重量%、ペクチンリアーゼ16~18重量%及びセルラーゼ0.8~1.2重量%、最も好ましくは、ポリガラクツロナーゼ82重量%、ペクチンリアーゼ17重量%及びセルラーゼ1重量%からなることができる。
本発明の植物酵素分解物の製造方法において、前記ポリガラクツロナーゼ及びペクチンリアーゼは、細胞間物質の溶解酵素であり、植物細胞間の膠着物質であるペクチンを分解する酵素であり、また、前記セルラーゼは、細胞壁分解酵素であり、植物細胞壁に存在するセルロースを分解する。
本発明の植物酵素分解物の製造方法の前記(a)ステップにおいて、前記酵素複合体の添加量は、前記添加される水、植物素材及び酵素複合体の総重量に対して1.5%(w/v)〜3.0%(w/v)、好ましくは2.0~2.5%(w/v)であることができる。
本発明の植物酵素分解物の製造方法において、前記酵素反応時のpHは4.5~6.0、好ましくは5.0~5.5であることができる。
本発明の植物酵素分解物の製造方法において、前記酵素反応時間は6~9時間、好ましくは6~8時間であることができる。
本発明の植物酵素分解物の製造方法において、前記酵素反応温度は30℃~50℃、好ましくは40℃~50℃であることができる。
本発明の植物酵素分解物の製造方法において、前記酵素の不活性化は、90℃~110℃で20~40分間沸かして不活性化させることができる。
本発明の植物酵素分解物の製造方法は、前記(d)ステップの後、前記水が添加された沈殿物を凍結乾燥し、粉末化するステップをさらに含むことができるが、これに限定されるものではなく、種々の変形が可能である。
本発明の植物酵素分解物の製造方法において、前記凍結乾燥及び粉末化するステップは、本発明の属する技術分野において公知の方法で行うことができるので、これに対する詳細な説明は省略する。
本発明の植物酵素分解物の製造方法において、前記水が添加された沈殿物を凍結乾燥し、粉末化して粉末状の植物酵素分解物を製造することができる。
本発明の植物酵素分解物の製造方法において、前記植物は、野菜類、及び果実類からなる群より選択され得る。
本発明の植物酵素分解物の製造方法において、前記野菜類としては、葉菜類、茎菜類、根菜類、果菜類、花菜類などを挙げることができ、より具体的には、ニンニク、ニンジン、キュウリ、落花生もやし(peanut sprout)、白菜、キャベツ、レタス、ブロッコリー、パプリカ、トマト、カボチャ、甘いカボチャ、ナス、ショウガ、スイカ、メロン、バナナなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本発明の植物酵素分解物の製造方法において、前記果実類としては、仁果類、核果類、漿果類などが挙げられ、前記仁果類としては、リンゴ、梨、ビワ、ザクロ、柑橘類、桃などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
前記核果類としては、桃、杏子、梅、スモモ、ナツメ、桜桃などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
前記漿果類としては、葡萄、小果樹類、イチゴ、柿、イチジクチェリー、オリーブなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
また、本発明は、前記方法によって製造された植物酵素分解物を提供する。
本発明の植物酵素分解物において、前記酵素は、ポリガラクツロナーゼ75~85重量%、ペクチンリアーゼ10~20重量%及びセルラーゼ0.5~5重量%、好ましくは、ポリガラクツロナーゼ80~85重量%、ペクチンリアーゼ15~20重量%及びセルラーゼ0.5~2重量%、より好ましくは、ポリガラクツロナーゼ81~83重量%、ペクチンリアーゼ16~18重量%及びセルラーゼ0.8~1.2重量%、最も好ましくは、ポリガラクツロナーゼ82重量%、ペクチンリアーゼ17重量%及びセルラーゼ1重量%からなることができる。
本発明の植物酵素分解物において、前記植物は、野菜類及び果実類からなる群より選択されることができるが、前記野菜類及び果実類の具体的な例は、上記した通りである。
本発明の前記植物酵素分解物は、細胞の特性をそのまま維持するので、植物細胞成分の分解変性が極めて小さく、胃で分解されずに腸まで無事に到達することができ、腸まで到達した後、細胞壁が分解されるとともに細胞の内容成分が流れ出る。
また、本発明の前記植物酵素分解物は、細胞以外の成分が除去されており、細胞成分の割合が相対的に高く、細胞成分が濃縮されるという特徴を有する。
本発明の前記植物酵素分解物は、低温などの適切な条件下で保存する場合、その成分が長期間安定的に保存できる。
以下、本発明の内容を下記の実施例を挙げてさらに詳細に説明するが、本発明の権利範囲が下記の実施例に限定されるものではなく、それと等価の技術的思想の変形までを含む。
<実施例1>複合酵素を用いたニンニク粉末の製造(1)
反応器に水を入れ、pHを5.0とし、温度を45℃にした後、ポリガラクツロナーゼ(Pectinex Ultra SP-L,Novozymes社)80重量%、ペクチンリアーゼ(Novozym33095, Novozymes社)19重量%及びセルラーゼ(Celluclast, Novozymes社)1重量%からなる酵素複合体(最終容量2%(w/v))を得た。
その後、ニンニクの細胞を弛緩させるために、前記酵素複合体及び剥皮したニンニク(100g)を50~100rpmで6時間攪拌した。前記攪拌した後、50~100meshでろ過して酵素分解物を収得し、続いて、酵素を不活性化するために、前記収得物を90~100℃で20~30分間沸かした。
さらに、−80℃で急速冷凍した後、凍結乾燥機(Freeze dryer, FD5508, Ilshin Lab Co. Ltd, Korea)で−45℃で乾燥し、続いて、粉砕してニンニク粉末を製造した。
<実施例2>複合酵素を用いたニンニク粉末の製造(2)
ポリガラクツロナーゼ75重量%、ペクチンリアーゼ20重量%及びセルラーゼ5重量%からなる酵素複合体(最終容量2.5%(w/v))を用い、前記酵素複合体の最終容量を2.5%(w/v)とし、pHを5.5とし、攪拌時間を7時間とした以外は、実施例1と同様にしてニンニク粉末を製造した。
<実施例3>複合酵素を用いたニンニク粉末の製造(3)
ポリガラクツロナーゼ85重量%、ペクチンリアーゼ14.5重量%及びセルラーゼ0.5重量%からなる酵素複合体(最終容量2%(w/v))を用い、酵素複合体の最終容量を1.5%(w/v)とし、pHを5.2とし、攪拌時間を8時間とした以外は、実施例1と同様にしてニンニク粉末を製造した。
<比較例1>単一の酵素を用いたニンニク粉末の製造(1)
酵素として、前記酵素複合体の代わりに、前記ポリガラクツロナーゼを用いた以外は、実施例1と同様にしてニンニク粉末を製造した。
<比較例2>単一の酵素を用いたニンニク粉末の製造(2)
酵素として、前記酵素複合体の代わりに、前記ペクチンリアーゼを用いた以外は、実施例1と同様にしてニンニク粉末を製造した。
<比較例3>単一の酵素を用いたニンニク粉末の製造(3)
酵素として、前記酵素複合体の代わりに、前記セルラーゼを用いた以外は、実施例1と同様にしてニンニク粉末を製造した。
<比較例4>搾汁法を用いたニンニク粉末の製造
皮を剥いたニンニク100gを搾汁機に入れ、搾汁したニンニク搾汁液を−80℃で急速冷凍した後、凍結乾燥機(Freeze dryer, FD5508, Ilshin Lab Co. Ltd, Korea)で−45℃で乾燥し、続いて、粉砕してニンニク粉末を製造した。
<比較例5>熱水抽出法を用いたニンニク粉末の製造
皮を剥いたニンニク100gに重量基準で10倍量の蒸留水を添加し、75℃で24時間湯煎加熱してニンニク熱水抽出物を得た。
前記得られたニンニク熱水抽出物を−80℃で急速冷凍した後、凍結乾燥機(Freeze dryer, FD5508, Ilshin Lab Co. Ltd, Korea)で−45℃で乾燥し、続いて、粉砕してニンニク粉末を製造した。
<実施例4>複合酵素を用いたニンジン粉末の製造(1)
ニンニクの代わりに、水洗して剥皮したニンジンを植物素材として用いた以外は、実施例1と同様にしてニンジン粉末を製造した。
<実施例5>複合酵素を用いたニンジン粉末の製造(2)
ポリガラクツロナーゼ75重量%、ペクチンリアーゼ20重量%及びセルラーゼ5重量%からなる酵素複合体(最終容量2.5%(w/v))を用い、前記酵素複合体の最終容量を2.5%(w/v)とし、pHを5.5とし、攪拌時間を7時間とした以外は、実施例4と同様にしてニンジン粉末を製造した。
<実施例6>複合酵素を用いたニンジン粉末の製造(3)
ポリガラクツロナーゼ85重量%、ペクチンリアーゼ14.5重量%及びセルラーゼ0.5重量%からなる酵素複合体(最終容量2%(w/v))を用い、酵素複合体の最終容量を1.5%(w/v)とし、pHを5.2とし、攪拌時間を8時間とした以外は、実施例1と同様にしてニンジン粉末を製造した。
<比較例6>単一の酵素を用いたニンジン粉末の製造(1)
酵素として、前記酵素複合体の代わりに、前記ポリガラクツロナーゼを用いた以外は、実施例4と同様にしてニンジン粉末を製造した。
<比較例7>単一の酵素を用いたニンジン粉末の製造(2)
酵素として、前記酵素複合体の代わりに、前記ペクチンリアーゼを用いた以外は、実施例4と同様にしてニンジン粉末を製造した。
<比較例8>単一の酵素を用いたニンジン粉末の製造(3)
酵素として、前記酵素複合体の代わりに、前記セルラーゼを用いた以外は、実施例4と同様にしてニンジン粉末を製造した。
<比較例9>搾汁法を用いたニンジン粉末の製造
水洗して剥皮したニンジン100gを搾汁機に入れ、搾汁したニンジン搾汁液を−80℃で急速冷凍した後、凍結乾燥機(Freeze dryer, FD5508, Ilshin Lab Co. Ltd, Korea)で−45℃で乾燥し、続いて、粉砕してニンジン粉末を製造した。
<比較例10>熱水抽出法を用いたニンジン粉末の製造
水洗して剥皮したニンジン100gに重量基準で10倍量の蒸留水を添加し、75℃で24時間湯煎加熱してニンジン熱水抽出物を得た。
前記得られたニンジンの熱水抽出物を−80℃で急速冷凍した後、凍結乾燥機(Freeze dryer, FD5508, Ilshin Lab Co. Ltd, Korea)で−45℃で乾燥し、続いて、粉砕してニンジン粉末を製造した。
<実施例7>複合酵素を用いたキュウリ粉末の製造(1)
ニンニクの代わりに、水洗して剥皮したキュウリを植物素材として用いた以外は、実施例1と同様にしてキュウリ粉末を製造した。
<実施例8>複合酵素を用いたキュウリ粉末の製造(2)
ポリガラクツロナーゼ75重量%、ペクチンリアーゼ20重量%及びセルラーゼ5重量%からなる酵素複合体(最終容量2.5%(w/v))を用い、前記酵素複合体の最終容量を2.5%(w/v)とし、pHを5.5とし、攪拌時間を7時間とした以外は、実施例7と同様にしてキュウリ粉末を製造した。
<実施例9>複合酵素を用いたキュウリ粉末の製造(3)
ポリガラクツロナーゼ85重量%、ペクチンリアーゼ14.5重量%及びセルラーゼ0.5重量%からなる酵素複合体(最終容量2%(w/v))を用い、酵素複合体の最終容量を1.5%(w/v)とし、pHを5.2とし、攪拌時間を8時間とした以外は、実施例7と同様にしてキュウリ粉末を製造した。
<比較例11>単一の酵素を用いたキュウリ粉末の製造(1)
酵素として、前記酵素複合体の代わりに、前記ポリガラクツロナーゼを用いた以外は、実施例7と同様にしてキュウリ粉末を製造した。
<比較例12>単一の酵素を用いたキュウリ粉末の製造(2)
酵素として、前記酵素複合体の代わりに、前記ペクチンリアーゼを用いた以外は、実施例7と同様にしてキュウリ粉末を製造した。
<比較例13>単一の酵素を用いたキュウリ粉末の製造(3)
酵素として、前記酵素複合体の代わりに、前記セルラーゼを用いた以外は、実施例7と同様にしてキュウリ粉末を製造した。
<比較例14>搾汁法を用いたキュウリ粉末の製造
水洗して剥皮したキュウリ100gを搾汁機に入れ、搾汁したキュウリ搾汁液を−80℃で急速冷凍した後、凍結乾燥機(Freeze dryer, FD5508, Ilshin Lab Co. Ltd, Korea)で−45℃で乾燥し、続いて、粉砕してキュウリ粉末を製造した。
<比較例15>熱水抽出法を用いたキュウリ粉末の製造
水洗して剥皮したキュウリ100gに重量基準で10倍量の蒸留水を添加し、75℃で24時間湯煎加熱してキュウリ熱水抽出物を得た。
前記得られたキュウリ熱水抽出物を−80℃で急速冷凍した後、凍結乾燥機(Freeze dryer, FD5508, Ilshin Lab Co. Ltd, Korea)で−45℃で乾燥し、続いて、粉砕してキュウリ粉末を製造した。
<実施例10>複合酵素を用いたリンゴ粉末の製造(1)
ニンニクの代わりに、水洗して剥皮したリンゴを植物素材として用いた以外は、実施例1と同様にしてリンゴ粉末を製造した。
<実施例11>複合酵素を用いたリンゴ粉末の製造(2)
ポリガラクツロナーゼ75重量%、ペクチンリアーゼ20重量%及びセルラーゼ5重量%からなる酵素複合体(最終容量2.5%(w/v))を用い、前記酵素複合体の最終容量を2.5%(w/v)とし、pHを5.5とし、攪拌時間を7時間とした以外は、実施例10と同様にしてリンゴ粉末を製造した。
<実施例12>複合酵素を用いたリンゴ粉末の製造(3)
ポリガラクツロナーゼ85重量%、ペクチンリアーゼ14.5重量%及びセルラーゼ0.5重量%からなる酵素複合体(最終容量2%(w/v))を用い、酵素複合体の最終容量を1.5%(w/v)とし、pHを5.2とし、攪拌時間を8時間とした以外は、実施例10と同様にしてリンゴ粉末を製造した。
<比較例16>単一の酵素を用いたリンゴ粉末の製造(1)
酵素として、前記酵素複合体の代わりに、前記ポリガラクツロナーゼを用いた以外は、実施例10と同様にしてリンゴ粉末を製造した。
<比較例17>単一の酵素を用いたリンゴ粉末の製造(2)
酵素として、前記酵素複合体の代わりに、前記ペクチンリアーゼを用いた以外は、実施例10と同様にしてリンゴ粉末を製造した。
<比較例18>単一の酵素を用いたリンゴ粉末の製造(3)
酵素として、前記酵素複合体の代わりに、前記セルラーゼを用いた以外は、実施例10と同様にしてリンゴ粉末を製造した。
<比較例19>搾汁法を用いたリンゴ粉末の製造
水洗して剥皮したリンゴ100gを搾汁機に入れ、搾汁したリンゴ搾汁液を−80℃で急速冷凍した後、凍結乾燥機(Freeze dryer, FD5508, Ilshin Lab Co. Ltd, Korea)で−45℃で乾燥し、続いて、粉砕してリンゴ粉末を製造した。
<比較例20>熱水抽出法を用いたリンゴ粉末の製造
水洗して剥皮したリンゴ100gに重量基準で10倍量の蒸留水を添加し、75℃で24時間湯煎加熱してリンゴ熱水抽出物を得た。
前記得られたリンゴ熱水抽出物を−80℃で急速冷凍した後、凍結乾燥機(Freeze dryer, FD5508, Ilshin Lab Co. Ltd, Korea)で−45℃で乾燥し、続いて、粉砕してリンゴ粉末を製造した。
<実施例13>複合酵素を用いた落花生もやし粉末(peanut sprout powder)の製造(1)
ニンニクの代わりに、水洗した落花生もやしを植物素材として用いた以外は、実施例1と同様にして落花生もやしの粉末を製造した。
<実施例14>複合酵素を用いた落花生もやし粉末の製造(2)
ポリガラクツロナーゼ75重量%、ペクチンリアーゼ20重量%及びセルラーゼ5重量%からなる酵素複合体(最終容量2.5%(w/v))を用い、前記酵素複合体の最終容量を2.5%(w/v)とし、pHを5.5とし、攪拌時間を7時間とした以外は、実施例13と同様にして落花生もやし粉末を製造した。
<実施例15>複合酵素を用いた落花生もやし粉末の製造(3)
ポリガラクツロナーゼ85重量%、ペクチンリアーゼ14.5重量%及びセルラーゼ0.5重量%からなる酵素複合体(最終容量2%(w/v))を用い、酵素複合体の最終容量を1.5%(w/v)とし、pHを5.2とし、攪拌時間を8時間とした以外は、実施例13と同様にして落花生もやし粉末を製造した。
<比較例21>単一の酵素を用いた落花生もやし粉末の製造(1)
酵素として、前記酵素複合体の代わりに、前記ポリガラクツロナーゼを用いた以外は、実施例13と同様にして落花生もやし粉末を製造した。
<比較例22>単一の酵素を用いた落花生もやし粉末の製造(2)
酵素として、前記酵素複合体の代わりに、前記ペクチンリアーゼを用いた以外は、実施例13と同様にして落花生もやし粉末を製造した。
<比較例23>単一の酵素を用いた落花生もやし粉末の製造(3)
酵素として、前記酵素複合体の代わりに、前記セルラーゼを用いた以外は、実施例13と同様にして落花生もやし粉末を製造した。
<比較例24>搾汁法を用いた落花生もやし粉末の製造
水洗した落花生もやし100gを搾汁機に入れ、搾汁した落花生もやし搾汁液を−80℃で急速冷凍した後、凍結乾燥機(Freeze dryer, FD5508, Ilshin Lab Co. Ltd, Korea)で−45℃で乾燥し、続いて、粉砕して落花生もやし粉末を製造した。
<比較例25>熱水抽出法を用いた落花生もやし粉末の製造
水洗した落花生もやし100gに重量基準で10倍量の蒸留水を添加し、75℃で24時間湯煎加熱して落花生もやし熱水抽出物を得た。
前記得られた落花生もやし熱水抽出物を−80℃で急速冷凍した後、凍結乾燥機(Freeze dryer, FD5508, Ilshin Lab Co. Ltd, Korea)で−45℃で乾燥し、続いて、粉砕して落花生もやし粉末を製造した。
<実施例16>複合酵素を用いたニンニク酵素分解液の製造
反応器に水を入れ、pHを5.0とし、温度を45℃とした後、ポリガラクツロナーゼ(Pectinex Ultra SP-L,Novozymes社)80重量%、ペクチンリアーゼ(Novozym33095, Novozymes社)19重量%及びセルラーゼ(Celluclast, Novozymes社)1重量%からなる酵素複合体(最終容量2%(w/v))を入れた。
その後、ニンニクの細胞を弛緩させるために、前記酵素複合体及び剥皮したニンニク100gを50~100rpmで6時間攪拌した。前記攪拌した後、50~100meshでろ過して酵素分解物を得、続いて、酵素を不活性化するために、前記収得物を90~100℃で20~30分間沸かしてニンニク酵素分解液を製造した。
<実施例17>複合酵素を用いたニンジン酵素分解液の製造
ニンニクの代わりに、水洗して剥皮したニンジンを植物素材として用いた以外は、実施例16と同様にしてニンジン酵素分解液を製造した。
<実施例18>複合酵素を用いたキュウリ酵素分解液の製造
ニンニクの代わりに、水洗して剥皮したキュウリを植物素材として用いた以外は、実施例16と同様にしてキュウリ酵素分解液を製造した。
<実施例19>複合酵素を用いたリンゴ酵素分解液の製造
ニンニクの代わりに、水洗して剥皮したリンゴを植物素材として用いた以外は、実施例16と同様にしてリンゴ酵素分解液を製造した。
<実施例20>複合酵素を用いた落花生もやし酵素分解液の製造
ニンニクの代わりに、水洗した落花生もやしを植物素材として用いた以外は、実施例16と同様にして落花生もやし酵素分解液を製造した。
<実験例1>ニンニクの回収率測定
前記実施例1、比較例1乃至比較例5による植物素材(ニンニク)の回収率を測定した結果を、下記表1に示した。
前記「回収率」とは、下記数式1に示すように、投入原料(ニンニク+水)の重量から50~1000メッシュを通過しない残渣物の重量を除いた値を投入原料の重量で割った値を意味する。
前記回収率の値が高いほど、優れた酵素分解、搾汁又は熱水抽出効率を有することを示す。以下の実験例における「回収率」もそれと同じ意味である
前記数式1において、D1は投入原料の重量(原料+水)を、D2は残渣物の重量をそれぞれ意味する
前記表1に示すように、本発明による酵素複合体を用いた実施例1の回収率が、単独の酵素を用いた比較例1乃至比較例3の回収率よりも大幅に高く、搾汁法(比較例4)や熱水抽出法(比較例5)による回収率よりも3倍乃至9倍以上高いことがわかる。

<実験例2>ニンジンの回収率測定
前記実施例4、比較例6乃至比較例10による植物素材(ニンジン)の回収率を測定した結果を、下記表2に示した
前記表2に示すように、本発明による酵素複合体を用いた実施例4の回収率が、単独の酵素を用いた比較例6乃至比較例8の回収率よりも大幅に高く、搾汁法(比較例9)や熱水抽出法(比較例10 )による回収率よりも3倍乃至7倍以上高いことがわかる。
<実験例3>キュウリの回収率測定
前記実施例7、比較例11乃至比較例15による植物素材(キュウリ)の回収率を測定した結果を、下記表3に示した
前記表3に示すように、本発明による酵素複合体を用いた実施例7の回収率が、単独の酵素を用いた比較例11乃至13の回収率よりも大幅に高く、搾汁法(比較例14)や熱水抽出法(比較例15)による回収率よりも3倍乃至7倍以上高いことがわかる。

<実験例4>リンゴの回収率の測定
前記実施例10、比較例16乃至比較例20による植物素材(リンゴ)の回収率を測定した結果を、下記の表4に示した
前記表4に示すように、本発明による酵素複合体を用いた実施例10の回収率が、単独の酵素を用いた比較例16乃至18の回収率よりも大幅に高く、搾汁法(比較例19)や熱水抽出法(比較例20)による回収率よりも3倍乃至9倍以上高いことがわかる。
<実験例5>落花生もやしの回収率測定
前記実施例13、比較例21乃至比較例25による植物素材(落花生もやし)の回収率を測定した結果を、下記表5に示した
前記表5に示すように、本発明による酵素複合体を用いた実施例10の回収率が、単独の酵素を用いた比較例21乃至23の回収率よりも大幅に高く、搾汁法(比較例24)や熱水抽出法(比較例25 )による回収率よりも3倍乃至7倍以上高いことがわかる。

<実験例6>ニンニク中のアリシン含有量測定
前記実施例1及び比較例1乃至比較例3で製造したニンニク粉末中のアリシン(allicin)の含有量を測定した結果を、下記表6に示した。
この時、アリシンの含有量は、下記表7の条件下で測定した
前記表6に示すように、本発明による酵素複合体を用いた実施例1で製造したニンニク粉末中のアリシン含有量が、単独の酵素を用いた比較例1乃至比較例3におけるアリシン含有量よりも約1.4倍乃至6.2倍多いことが分かる。
<実験例7>ニンジン中のβ―カロチン、ポリフェノール、フラボノイド及び食物繊維の含有量の測定
前記実施例4及び比較例6乃至比較例8で製造したニンジン粉末中のβ―カロチン、ポリフェノール、フラボノイド及び食物繊維の含有量を測定した結果を、下記表8に示した。
この時、β―カロチンの含有量は、AndarwulasとShettyの方法で測定した。すなわち、10mgβ−カロチン/50mlのクロロホルム溶液1mlに20μlのリオレン酸、184μlのツイン(Tween)40及び50mlのHを加えてエマルジョンを調製した。
5mlのエマルジョンにサンプル100μlを混合してボルテックスした後、50℃で30分間放置し、続いて、冷やして470nmで吸光度を測定し、下記数式2を用いて算出した
ポリフェノールの含有量は、フォリン・チオカルトー(Folin-Ciocalteu)法を用いて測定した。各素材の抽出物を1,000ppmの濃度で蒸留水に希釈させた後、試料200μlに蒸留水4.8ml、50%のフォリン・チオカルトー試薬(Folin-Ciocalteu's phenol reagent)500μlを入れて3分間放置した。炭酸ナトリウム飽和溶液1mlを入れ、1時間放置した後、700nmで吸光測定を行った。総ポリフェノール化合物は、コーヒー酸(caffeic acid)を用いて作成した標準曲線から含有量を算出した。
フラボノイドの含有量の分析では、試料を80%メタノールで3時間還流抽出し、続いて、定容した試料液を0.2μmメンブレンフィルター(Millipore、USA)でろ過したものをHPLC分析用試料溶液として用いた。
また、抽出溶媒及び抽出方法を異にして抽出時間に従って分取した抽出液を、分析条件に合わせて希釈した後、0.2μmメンブレンフィルター(Millipore、USA)でろ過させて分析した。
フラボノイドの標準溶液は、5~50μg/mlで調製し、HPLCの分析条件は、表9の通りであり、同一条件下で実施した標準溶液を用いて検量線を作成して定量した。
食物繊維の含有量は、プロスキー(Prosky)法によって不溶性及び水溶性食物繊維の含有量を測定した。不溶性食物繊維(IDF)は、サンプル0.5gにリン酸塩バッファ (phosphate buffer)(pH6)25mlを添加してpH6まで調整し、テルマミル (termamyl)120L溶液を50μl入れた。100℃で30分間反応させながら5分間隔で徐々にシェイクした後、室温まで冷却し、続いて、0.275N NaOH溶液を添加してpH7.5まで調整し、プロテアーゼ溶液50μlを添加した後、60℃で30分間反応させた。
室温まで冷却した後、0.325M HCl溶液を入れてpH4~4.6まで調整し、その後、アミログルコシダーゼ(amyloglucosidease)150μlを添加して60℃で30分間反応させた。セライト(Celite)を含有したIG3ろ過用るつぼを用いて酵素によって分解させた沈殿物を減圧ろ過した後、水10ml、95%のエタノール10mlの順にるつぼ内の沈殿物を洗浄し、続いて、70℃で12時間乾燥し、そして、その重量を測定した。
水溶性食物繊維(SDF)は、不溶性食物繊維の測定から得られたろ過液及び沈殿物を洗浄した水10mlを水として添加して50gまで調整した。60℃に温められたエタノール200mlを添加して、沈殿物が形成されるように60分間放置した。沈殿物を減圧ろ過して78%のエタノール30ml、95%のエタノール10ml、アセトン10mlの順に沈殿物を洗浄し、70℃で12時間乾燥した。その後、沈殿物の重量を測定した。
前記表8に示すように、本発明による酵素複合体を用いた実施例4で製造したニンジン粉末中のβ―カロチンの含有量が、単独の酵素を用いた比較例6乃至比較例8のβ―カロチン含有量よりも約1.6倍乃至6.3倍多いことがわかる。
また、本発明による酵素複合体を用いた実施例4で製造したニンジン粉末中のポリフェノールの含有量が、単独の酵素を用いた比較例6乃至比較例8のポリフェノール含有量よりも約1.3倍乃至13.8倍多いことがわかる。
さらに、本発明による酵素複合体を用いた実施例4で製造したニンジン粉末中のフラボノイドの含有量が、単独の酵素を用いた比較例6乃至比較例8のフラボノイド含有量よりも約1.3倍乃至14.2倍多いことがわかる。
さらにまた、本発明による酵素複合体を用いた実施例4で製造したニンジン粉末中の食物繊維の含有量が、単独の酵素を用いた比較例6乃至比較例8の食物繊維含有量よりも約1.6倍乃至6.5倍多いことがわかる。
<実験例8>キュウリ中のビタミンCの含有量の測定
前記実施例7及び比較例11乃至比較例13で製造したキュウリ粉末中のビタミンCの含有量を測定した結果を、下記表10に示した。
この時、ビタミンCの含有量は、食品公典の微量成分分析法である2,6−ジクロロフェニルインドフェノール法により測定した。すなわち、試料50mlとメタリン酸−酢酸溶液25ml−希メタリン酸−酢酸溶液50mlを混合した後、ホモジナイザーで均質化し、ろ過した。
前記ろ液中20mlを取り、予め調製したフェノール溶液を標定し、その後、還元型ビタミンCを算出した。検体中の還元型ビタミンCは、下記数式3を用いて算出した
前記表10に示すように、本発明による酵素複合体を用いた実施例7で製造したキュウリ粉末中のビタミンCの含有量が、単独の酵素を用いた比較例11乃至比較例13のビタミンC含有量よりも約1.4倍乃至6.5倍多いことがわかる。
<実験例9>リンゴ中のペクチン及び食物繊維の含有量の測定
前記実施例10及び比較例16乃至比較例18で製造したリンゴの粉末中のペクチン及び食物繊維の含有量を測定した結果を、下記表11に示した。
この時、ペクチンの定量は、カルバゾール−硫酸(carbazole-sulfuric acid)比色法(Bitter et al、1962)に基づいて、原料及び抽出特性調査で分取したそれぞれの試料液1mlに濃硫酸6mlを加え、よく混合した後、20分間湯煎加熱し、続いて、流れる水で冷却した。前記冷却した後、0.15%のカルバゾール(carbazole)試薬0.5mlを加え、室温で2時間発色させ、530nmで吸光度を測定した。このとき、同一の条件下で実施したガラクツロン酸 (galacturonic acid)の標準溶液で作成した検量線を基準としてペクチンの含有量を算出した。
食物繊維の含有量は、前記実験例7と同様の方法で測定した
前記表11に示すように、本発明による酵素複合体を用いた実施例10で製造したリンゴ粉末中のペクチン含有量が、単独の酵素を用いた比較例16乃至比較例18のペクチン含有量よりも約1.5倍乃至15.8倍多いことがわかる。
また、本発明による酵素複合体を用いた実施例10で製造したリンゴ粉末中の食物繊維の含有量が、単独の酵素を用いた比較例16乃至18の食物繊維含有量よりも約1.6倍乃至15.8倍多いことがわかる。
<実験例10>落花生もやし中のレスベラトロール、β―カロチン、ペクチン及び食物繊維の含有量の測定
前記実施例13及び比較例21乃至比較例23で製造した落花生もやし粉末中のレスベラトロール、β―カロチン、ペクチン及び食物繊維の含有量を測定した結果を、下記表12に示した。
この時、レスベラトロールの含有量は、HPLCを用いて測定したが、この時、HPLCの分析条件は、下記表13の通りである。
また、β―カロチン及び食物繊維の含有量は、前記実験例7による方法で測定し、また、ペクチンの含有量は、前記実験例9による方法で測定した

前記表12に示すように、本発明による酵素複合体を用いた実施例13で製造した落花生もやし粉末中のレスベラトロールの含有量が、単独の酵素を用いた比較例21乃至比較例23のレスベラトロール含有量よりも約1.3倍乃至31.5倍多いことが分かる。
図1は、実施例13で製造した落花生もやし粉末中のレスベラトロールの含有量の分析結果を示したものである。
また、本発明による酵素複合体を用いた実施例13で製造した落花生もやし粉末中のβ―カロチンの含有量が、単独の酵素を用いた比較例21乃至比較例23のβ―カロチン含有量よりも約1.3倍乃至4.6倍多いことがわかる。
さらに、本発明による酵素複合体を用いた実施例13で製造した落花生もやし粉末中のペクチンの含有量が、単独の酵素を用いた比較例21乃至比較例23のペクチン含有量よりも約1.4倍乃至42.0倍多いことがわかる。
さらにまた、本発明による酵素複合体を用いた実施例13で製造した落花生もやし粉末中の食物繊維の含有量が、単独の酵素を用いた比較例21乃至比較例23の食物繊維含有量よりも約1.4倍乃至410倍多いことがわかる。
<実験例11>落花生もやしの細胞保存有無の確認
前記実施例13で得られた落花生もやし酵素分解物と比較例24で得られた落花生もやし搾汁液のうち、落花生もやし細胞の保存有無を顕微鏡で観察した結果を、図2に示した。
図2に示すように、従来の搾汁法による場合、植物細胞がほとんど破砕されたが(右の写真参照)、本発明の酵素処理による場合、植物細胞の原型がろくに維持されることを確認することができる(左の写真参照)。
本発明の植物酵素分解物の製造方法よれば、所定量からなる酵素複合体を使用することにより、植物酵素分解物を高い収率で製造することができ、機能性食品、化粧品などの添加素材として適切且つ有意に使用することができるので、産業上利用可能性がある。

Claims (5)

  1. (a)反応槽に水を入れ、ポリガラクツロナーゼ、ペクチンリアーゼ及びセルラーゼから
    なる酵素混合物及び植物素材を添加するが、前記酵素混合物の添加量は、1.5〜3%(w/v)であるステップと、
    (b)前記添加された酵素混合物と植物素材とを攪拌しながら酵素反応させ、植物素材内の植物細胞を弛緩させるが、前記酵素反応時のpHは4.5〜6であり、前記酵素反応温度は、40℃〜50℃であり、前記酵素反応時間は6〜9時間であるステップと、
    (c)前記弛緩した植物細胞をろ過して沈殿物を得るステップと、
    (d)前記得られた沈殿物に水を添加し、加熱して酵素を不活性化させるステップと、を含前記酵素混合物は、ポリガラクツロナーゼ75〜85重量%、ペクチンリアーゼ10〜20重量%及びセルラーゼ0.5〜5重量%からなることを特徴とする、植物酵素分解物の製造方法。
  2. 前記酵素反応時のpHは5.0〜5.5であることを特徴とする、請求項1に記載の植物酵素分解物の製造方法。
  3. 前記酵素の不活性化は、90℃〜110℃で20〜40分間沸かして不活性化させることを特徴とする、請求項1に記載の植物酵素分解物の製造方法。
  4. 前記(d)ステップの後、前記水が添加された沈殿物を凍結乾燥し、粉末化するステップをさらに含むことを特徴とする、請求項1に記載の植物酵素分解物の製造方法。
  5. 前記植物は、野菜類及び果実類からなる群より選択されることを特徴とする、請求項1に記載の植物酵素分解物の製造方法。
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