JP6724121B2 - 非接触方向転換器、光ファイバの製造方法、及び、非接触方向転換方法 - Google Patents

非接触方向転換器、光ファイバの製造方法、及び、非接触方向転換方法 Download PDF

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Description

本発明は、光ファイバの走行方向を非接触で転換する非接触方向転換器に関する。また、本発明は、非接触方向転換器を用いた光ファイバの製造方法に関する。
光ファイバの製造ラインにおいて、その生産能力を高めるためには、線引速度の高速化が求められる。線引速度とは、母材を溶融して引き伸ばす(線引きする)速度である。線引速度を高速化するには、母材の溶融炉から溶融されたベアファイバを冷却する冷却装置や、ベアファイバに塗布された液状の被覆を硬化させる硬化装置の数を増やす必要が生じる。
ここで、冷却装置及び硬化装置は、母材の溶融炉を起点とする直線経路上に配置されるのが一般的である。これは、ベアファイバ又は硬化前の被覆が、方向転換のためにプーリに接触すると、ベアファイバの外周に傷が生じたり、被覆形状が悪化したりするといった不具合が生じ得るからである。このような不具合が生じると、製造された光ファイバが局所的に強度不足となる可能性がある。したがって、冷却装置又は硬化装置の数を増やすには、溶融炉を起点とする直線経路を延長する必要がある。
しかしながら、建屋内ではスペースが限られていることが多いため、線引速度の高速化は、建屋内において直線経路を延長可能な範囲までに制限される、という問題があった。なお、以下では、光ファイバの製造過程における中間生成物のことも、総称して光ファイバと記載する。中間生成物とは、例えば、ベアファイバや、被覆が未硬化状態の光ファイバを指す。
このような問題に関連する技術として、光ファイバに接触することなくその方向を転換する非接触方向転換器が、特許文献1に記載されている。
特許文献1に記載された非接触方向転換器は、光ファイバを案内する溝の底面から流体を流出させることにより、光ファイバを浮上させながらその方向を転換する。
特許文献1に記載の非接触方向転換器を用いれば、光ファイバの走行方向を非接触で転換することができ、限られたスペース内で製造ラインを延長する自由度が増す。
特許第5627723号公報(2014年10月10日登録)
ここで、光ファイバの製造においては、製造ラインに配置された各装置の振動、線引タワーの振動、母材の振動、又は、線引張力の微小な変動等により、光ファイバの走行方向に垂直な方向において、光ファイバの振動が生じる。このような振動を、以下、線ブレと記載する。さらに、上述したような非接触方向転換器を使用する場合には、光ファイバを浮上させる流体の時間的な脈動等によっても、線ブレが発生する。
しかしながら、特許文献1に記載された非接触方向転換器では、溝の幅方向において線ブレが起こった場合、溝の側面に光ファイバが接触する可能性がある。
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものである。すなわち、本発明は、光ファイバの走行方向を非接触で転換する非接触方向転換器において、光ファイバを案内する溝の側面に対する光ファイバの接触頻度を低減する技術を実現することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の非接触方向転換器は、第1の方向に沿って走行する光ファイバを第2の方向に沿って走行するよう案内するガイド溝と、上記ガイド溝の底面に形成され、上記ガイド溝の内部に向かって流体が噴き出す底面噴出口と、上記ガイド溝の少なくとも片側の側面に形成され、上記ガイド溝の内部に向かって流体が噴き出す1又は複数の側面噴出口と、を含み、上記側面噴出口から流出する流体の流量が、上記底面噴出口から流出する流体の流量よりも少ない、ことを特徴とする。
上記構成により、側面噴出口から流体が噴き出すので、ガイド溝の側面に対する光ファイバの接触頻度が低減される。また、側面噴出口から噴き出す流体は、底面噴出口から噴き出す流体に比べて少ないことによって、側面噴出口から噴き出す流体と、底面噴出口から噴き出す流体とが干渉して乱流を生じる可能性が少なくなる。その結果、乱流により光ファイバが振動する可能性を低くすることができ、ガイド溝の側面に対する光ファイバの接触頻度が低減される。
また、本発明の非接触方向転換器において、上記側面噴出口の開口径が、上記底面噴出口の開口径より小さい、ことが好ましい。
また、本発明の非接触方向転換器において、上記側面噴出口の開口面積が、上記底面噴出口の開口面積より小さい、ことが好ましい。
また、本発明の非接触方向転換器において、上記1又は複数の側面噴出口に供給する流体の流量が、上記底面噴出口に供給する流体の流量より少ない、ことが好ましい。
これらの構成により、側面噴出口から噴き出す流体は、底面噴出口から噴き出す流体に比べて微量となる。そのため、側面噴出口から噴き出す流体と、底面噴出口から噴き出す流体とが干渉して乱流を生じる可能性が少なくなる。その結果、乱流により光ファイバが振動する可能性を低くすることができ、ガイド溝の側面に対する光ファイバの接触頻度が低減される。
また、本発明の非接触方向転換器において、上記側面噴出口から噴き出す流体の流れの方向が、上記底面噴出口から離れる方向の成分を含む、ことが好ましい。
上記構成により、ガイド溝の幅方向に光ファイバの線ブレが生じた場合に、側面噴出口から噴き出す流体によって、光ファイバが底面から離れる方向に向かうことになる。その結果、側面噴出口から噴き出す流体により、ベアファイバが底面に接近することを防止できる。また、底面噴出口からの流体の流れとの干渉を防止できる。
また、本発明の非接触方向転換器において、上記1又は複数の側面噴出口は、上記ガイド溝の両側面にそれぞれ形成される、ことが好ましい。
上記構成により、ガイド溝の両側面の側面噴出口から流体が噴き出すので、ガイド溝の両側面に対する光ファイバの接触頻度が低減される。
また、本発明の非接触方向転換器において、上記側面噴出口から噴き出す流体によって上記光ファイバが受ける圧力は、上記底面噴出口から噴き出す流体によって上記光ファイバが受ける圧力より弱い、ことが好ましい。
上記構成により、ガイド溝の内部でベアファイバが保持される高さが、側面噴出口から噴き出す流体によって大きく変動する可能性を低減できる。
また、本発明の非接触方向転換器において、上記側面噴出口に供給される流体は、上記底面噴出口に供給される流体とは異なる供給源から供給される、ことが好ましい。
上記構成により、底面噴出口から噴き出す流体の量と、側面噴出口から噴き出す流体の量とを、独立して適量に調整することが可能となる。その結果、ガイド溝の側面に対する光ファイバの接触頻度を低減するために供給する流体の全体量を少なくすることができる。
また、本発明の非接触方向転換器において、上記側面噴出口に供給される流体は、上記底面噴出口に供給される流体と同一の供給源から供給される、ことが好ましい。
上記構成により、本発明の非接触方向転換器に流体を供給する供給源を簡易に構成することができる。
また、本発明の非接触方向転換器において、上記底面噴出口に供給される流体の流れる方向は、当該底面噴出口の手前で上記ガイド溝の深さ方向に沿う方向であり、上記側面噴出口に供給される流体の流れる方向は、当該側面噴出口の手前で上記ガイド溝の幅方向に沿う方向である、ことが好ましい。
上記構成により、ガイド溝においてベアファイバが保持される高さに微小な変動があっても、保持される高さに対応する位置に形成された側面噴出口から適量のエアを流出させることができる。
また、本発明の非接触方向転換器において、上記ガイド溝の側面は、上記ガイド溝の幅が上記ガイド溝の底面から離れるに従って広くなるように傾いており、上記側面噴出口は、上記ガイド溝の側面の傾いた部分に形成されている、ことが好ましい。
上記構成により、側面噴出口から流出する流体が光ファイバに対して与える圧力が、溝の幅が広くなるにしたがって弱くなることにより、光ファイバがガイド溝の上部より外側に外れることを防止することができる。
また、本発明の光ファイバの製造方法は、母材を線引きして光ファイバを製造する製造ラインにおいて、上述した非接触方向転換器を用いて上記光ファイバの走行方向を転換する工程を含む。
上記構成により、光ファイバの製造ラインにおける任意の位置で、光ファイバの中間生成物(例えば、ベアファイバや、被覆が未硬化状態の光ファイバ)の走行方向を転換することができる。その結果、限られたスペースに制限されずに、製造ラインを延長して線引速度の高速化に寄与することができる。
本発明によれば、光ファイバの走行方向を非接触で転換する非接触方向転換器において、光ファイバを案内する溝の側面に対する光ファイバの接触頻度を低減することができる。
本発明の各実施形態において製造する光ファイバ素線の断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る製造装置の構成を示すブロック図である。 (a)は、本発明の第1の実施形態における非接触方向転換器の側面図である。(b)は、本発明の第1の実施形態における非接触方向転換器の断面図である。 本発明の第1の実施形態における非接触方向転換器のガイド溝近傍の断面図である。 本発明の第1の実施形態に係る光ファイバの製造方法の流れを示すフローチャートである。 (a)は、本発明の第2の実施形態における非接触方向転換器の側面図である。(b)は、本発明の第2の実施形態における非接触方向転換器の断面図である。 本発明の第2の実施形態における非接触方向転換器のガイド溝近傍の断面図である。 (a)は、本発明の第3の実施形態における非接触方向転換器の側面図である。(b)は、本発明の第3の実施形態における非接触方向転換器の断面図である。 本発明の第3の実施形態における非接触方向転換器のガイド溝近傍の断面図である。 (a)は、本発明の第4の実施形態における非接触方向転換器の側面図である。(b)は、本発明の第4の実施形態における非接触方向転換器をガイド溝の上方から見た図である。 本発明の第1の実施形態の変形例における非接触方向転換器のガイド溝近傍の断面図である。 従来の非接触方向転換器のガイド溝近傍の断面図である。
以下、本発明の実施形態に係る非接触方向転換器及び光ファイバの製造方法について説明する。なお、本発明における光ファイバとは、製造された光ファイバ、及び、光ファイバの製造過程における中間生成物のことを総称している。例えば、以下の各実施形態で説明している光ファイバ素線、ベアファイバ、及び、被覆が未硬化状態の光ファイバ素線は、それぞれ、本発明における光ファイバに相当する。また、本発明の各実施形態において、非接触方向転換器が用いる流体は、エアであるものとする。
〔光ファイバ素線の構成〕
まず、本発明の実施形態で製造する光ファイバ素線10について、図1を参照して説明する。図1は、光ファイバ素線10の横断面(光軸に直交する断面)を示す断面図である。
光ファイバ素線10は、円柱状のベアファイバ11と、ベアファイバ11の側面を覆う被覆12と、を備えている。ここで、ベアファイバ11の構成の一例について説明する。例えば、ベアファイバ11は、円柱状のコア11aと、コア11aの側面を覆う円筒状のクラッド11bと、により構成される。コア11a及びクラッド11bは、何れも石英ガラスにより構成されている。ただし、クラッド11bを構成する石英ガラスの屈折率は、コア11aを構成する石英ガラスの屈折率よりも低い。コア11aとクラッド11bとの屈折率差は、例えば、コア11aを構成する石英ガラスに屈折率を上昇させるためのドーパント(例えば、ゲルマニウム)を添加することによって、あるいは、クラッド11bを構成する石英ガラスに屈折率を低下させるためのドーパント(例えば、フッ素)を添加することによって形成される。なお、クラッド11bの屈折率をコア11aの屈折率よりも低くするのは、コア11aに光を閉じ込める機能をベアファイバ11に付与するためである。なお、ベアファイバ11の構成は、上述した構成に限定されない。
被覆12は、紫外線硬化樹脂により構成されている。紫外線硬化樹脂には、光重合開始剤が含まれている。これらの紫外線硬化樹脂の硬化は、光重合開始剤の吸収波長帯に属する波長を有する紫外線により開始される。なお、被覆12は、複数層によって構成されていてもよい。また、被覆12は熱硬化型樹脂で構成してもよく、熱硬化型樹脂の硬化は加熱による重合反応により開始される。
〔第1の実施形態〕
(製造装置の構成)
次に、本発明の第1の実施形態に係る製造装置1について、図2を参照して説明する。製造装置1は、光ファイバ素線10を製造する装置である。図2は、製造装置1の構成を示すブロック図である。
製造装置1は、光ファイバ素線10(図1参照)を製造するための装置であり、線引部101、徐冷部102、非接触方向転換器104_1〜104_3、温度調整部105、塗布部106、硬化部107、外径測定器108、引取部109、及び、巻取部110を備えている。これらの構成要素は、光ファイバ素線10の走行経路に沿ってこの順に配置される。また、製造装置1は、外径測定器108及び引取部109の間に、プーリ111を有する。
線引部101は、ベアファイバ11の母材となるプリフォームを線引きする手段である。本実施形態においては、加熱炉を線引部101として用いる。プリフォームは、この加熱炉により加熱され、溶融する。そして、溶融したプリフォームは、自重により引き伸ばされる。このように、プリフォームを溶融して引き伸ばすことを、「線引き」という。線引きにより、ベアファイバ11が得られる。このベアファイバ11は、未だ冷却されていない状態である。ベアファイバ11は、線引部101の下方に配置された徐冷部102に送り込まれる。
徐冷部102は、ベアファイバ11を、ゆっくりと冷却するための手段である。ベアファイバ11に対して急激な冷却を避け、ゆっくりと冷却することにより、光ファイバ素線10の重要な特性の1つである伝送損失を低減できる。本実施形態においては、複数の加熱炉を徐冷部102として用いる。複数の加熱炉は、光ファイバ素線10の走行経路に沿って一列に配置される。各加熱炉の温度は、上流から下流に向けて次第に低くなるように制御される。徐冷部102において徐冷されたベアファイバ11は、徐冷部102の下方に配置された1つ以上の非接触方向転換器104_1〜104_3に送り込まれる。なお、本実施形態では、後述する非接触方向転換器104がベアファイバ11を冷却する機能を有するため、徐冷部102の下方に非接触方向転換器104が配置されている。ただし、徐冷部102と非接触方向転換器104との間に、冷却筒等によって構成される冷却部(図示せず)をさらに配置する構成も可能である。この場合、徐冷部102により徐冷されたベアファイバ11は、冷却部により冷却され、非接触方向転換器104_1〜104_3に送り込まれることになる。
非接触方向転換器104_1〜104_3のそれぞれは、ベアファイバ11の走行方向を、ベアファイバ11に接触せずに第1の方向から第2の方向に転換する。非接触方向転換器104_1は、ベアファイバ11の走行方向を、重力方向から、重力方向に垂直な第1水平方向(図2における右方向)に、90度変換する。また、非接触方向転換器104_2は、ベアファイバ11の走行方向を、第1水平方向から、重力方向に垂直な第2水平方向(図2における左方向)に、180度転換する。また、非接触方向転換器104_3は、ベアファイバ11の走行方向を、第2水平方向から重力方向に、90度変換する。以降、非接触方向転換器104_1〜104_3のそれぞれを、単に、非接触方向転換器104とも記載する。なお、非接触方向転換器104の方向転換の角度は、任意である。また、本実施形態では、徐冷部102及び温度調整部105の間に、3つの非接触方向転換器104を設ける例について説明している。ただし、非接触方向転換器104が設けられる製造ライン上の位置及び個数は、任意である。非接触方向転換器104の詳細については後述する。
ここで、非接触方向転換器104は、ベアファイバ11を冷却する機能も有する。この機能の詳細については後述する。ベアファイバ11が非接触方向転換器104を通過することにより、充分に冷却されたベアファイバ11が得られる。非接触方向転換器104_1〜104_3を経由して得られたベアファイバ11は、温度調整部105に送り込まれる。
温度調整部105は、後述の塗布部106に進入するベアファイバ11の温度を調整するための手段である。本実施形態においては、加熱炉を温度調整部105として用いる。ここで、塗布部106においてベアファイバ11に塗布される紫外線硬化樹脂の厚みは、ベアファイバ11の温度に応じて変化する。そこで、温度調整部105は、後述の外径測定器108によって測定される光ファイバ素線10の外径に基づいて、塗布部106に突入するベアファイバ11の温度を調整する。これにより、塗布される紫外線硬化樹脂の厚みを調整して、得られる光ファイバ素線10の外径を予め定められた値に近づけることができる。なお、非接触方向転換器104においてもベアファイバ11の温度を調整することができるため、温度調整部105を省略することができる。
塗布部106は、被覆12の前駆体となる未硬化状態の紫外線硬化樹脂をベアファイバ11の側面に塗布するための手段である。本実施形態においては、塗布ダイスを塗布部106として用いる。塗布ダイスによって、被覆12の前駆体となる未硬化状態の紫外硬化樹脂が、ベアファイバ11の外側面に塗布される。これにより、被覆12が未硬化状態である光ファイバ素線10が得られる。この状態の光ファイバ素線10のことを、以下、光ファイバ素線10αと記載する。塗布部106において得られた光ファイバ素線10αは、塗布部106の下方に配置された硬化部107に送り込まれる。なお、前述のように、被覆12が複数層によって構成される場合、複数の塗布ダイスを重ねて塗布部106として用いればよい。
硬化部107は、光ファイバ素線10αに対して、紫外線を照射することにより紫外線硬化樹脂を硬化させる手段である。本実施形態においては、UVランプ又はUVLEDを光源とする照射装置を、硬化部107として用いる。なお、硬化部107を構成する照射装置は、1つに限らず、複数であってもよい。紫外線が照射されることにより、被覆12が硬化した光ファイバ素線10が得られる。硬化部107において得られた光ファイバ素線10は、光ファイバ素線10の外径を測定する外径測定器108を経由した後、プーリ111で方向が転換され、引取部109に送り込まれる。プーリ111は、光ファイバ素線10の走行方向を重力方向から第1水平方向に変換する。
なお、被覆12が複数層によって構成される場合について説明する。例えば、被覆12が、ベアファイバ11の外側面を覆う第1の被覆層と、第1の被覆層の外側面を覆う第2の被覆層との2層によって構成されるとする。この場合、上述した塗布部106及び硬化部107が2つずつ設けられていてもよい。ここで、2つの塗布部106を塗布部106_1及び106_2と記載し、2つの硬化部107を硬化部107_1及び107_2と記載する。この場合、塗布部106及び硬化部107の上述の配置位置に、代わりに、塗布部106_1、硬化部107_1、塗布部106_2、硬化部107_2が、この順に光ファイバ素線10の走行経路に沿って配置される。そして、第1の被覆層が、塗布部106_1及び硬化部107_1を通過することで塗布されて硬化した後、第2の被覆層が、塗布部106_2及び硬化部107_2を通過することで塗布されて硬化する。なお、被覆12が複数層によって構成される場合に各層を塗布及び硬化する構成は、上述した構成に限定されない。
引取部109は、光ファイバ素線10を特定の引取速度で引き取るための手段である。ここで、引取速度とは、引取部109が単位時間あたりに引き取る光ファイバ素線10の長さのことである。引取速度に応じて、母材が溶融して引き伸ばされる速度である線引速度が調整される。本実施形態においては、キャプスタンを引取部109として用いる。引取部109により引き取られた光ファイバ素線10は、巻取部110に送り込まれる。
巻取部110は、光ファイバ素線10を巻き取るための手段である。本実施形態においては、巻取ドラムを巻取部110として用いる。
(非接触方向転換器の構成)
次に、非接触方向転換器104について、非接触方向転換器104_3を例として、図3〜図5を参照して説明する。図3(a)は、非接触方向転換器104の側面図である。図3(b)は、図3(a)における非接触方向転換器104を切断線Aで切断した断面図である。図4は、後述するガイド溝1043近傍の断面図である。
図3(a)及び(b)に示すように、非接触方向転換器104は、2枚のプレート1041_1及び1041_2と、シール部材1042とを備えている。2枚のプレート1041_1及び1041_2は、側面視形状が同サイズ又はほぼ同サイズの円盤状であり、外周が揃うよう重ねられている。ただし、2枚のプレート1041_1及び1041_2間には、エアの流路となる隙間が設けられる。以下、2枚のプレート1041_1及び1041_2のそれぞれを、単にプレート1041とも記載する。また、2枚のプレート1041の互いに対向する面を、それぞれの内側面とも記載する。また、2枚のプレート1041のそれぞれにおいて他方と対向していない面を、外側面とも記載する。
プレート1041は、ベース部材1041aと、多孔体1041bと、流路分岐部材1041cとによって構成される。2枚のプレート1041の内側面は、中心部からテーパ開始位置1041dまでが互いにほぼ平行に配置される。また、2枚のプレート1041の内側面間の隙間は、テーパ開始位置1041dから外周に向かって、当該隙間の幅が広くなるようテーパ形状をなす。以下、プレート1041の中心部からテーパ開始位置1041dまでを平行面と記載し、テーパ形状をなす面をテーパ面と記載する。これらのテーパ面間に形成される隙間は、ベアファイバ11を案内するためのガイド溝1043を形成する。ガイド溝1043の詳細については後述する。なお、テーパ開始位置1041dは、プレート1041の径方向における適切な位置に設定される。
ベース部材1041aは、例えば、SUS(Steel Use Stainless)等の金属によって構成される。また、ベース部材1041aは、その中心部に、外側面から内側面まで貫通する供給孔1041eを有する。供給孔1041eには、外部からエアが供給される。供給孔1041eに供給されるエアは、2枚のプレート1041間に形成された流路1044を通って外周から外部に流出する。図3(a)及び(b)に示した白抜きの矢印は、エアの流れる方向を模式的に表している。なお、図3(b)では、供給孔1041eが2箇所で図示されているが、1箇所であってもよい。この場合、2つのベース部材1041aのうち一方が供給孔1041eを有し、他方は供給孔1041eを有していなくてもよい。
流路1044は、2枚のプレート1041間に形成された隙間のうち、方向転換の角度を中心角とする扇形の領域によって構成される。なお、2枚のプレート1041間に形成された隙間のうち、流路1044以外の領域は、後述のシール部材1042によってシールされる。
また、ベース部材1041aは、流路1044に面した内側面の一部に、凹部1041fを有する。凹部1041fは、側面視すると中心角が90度の部分円環状である。また、図3(b)に示したように、凹部1041fは、断面視すると台形状である。凹部1041fの内部には、多孔体1041b及び流路分岐部材1041cが配置されて固定されている。プレート1041のテーパ面は、面一に並んだベース部材1041a、多孔体1041b及び流路分岐部材1041cの表面によって構成される。また、プレート1041の平行面は、ベース部材1041a及び流路分岐部材1041cの表面によって構成される。多孔体1041b及び流路分岐部材1041cの詳細については後述する。
多孔体1041bは、図3(a)に示すように、側面視すると中心角が90度の部分円環状である。また、多孔体1041bは、図3(b)に示すように、断面視すると三角形状である。多孔体1041bは、凹部1041fの部分円環状の領域内における外周側に配置され、ベース部材1041aに固定される。多孔体1041bの一面は、プレート1041の内側面におけるテーパ面の一部を形成する。また、多孔体1041bの面のうち、テーパ面を形成する面に対向する面は、凹部1041fとの隙間がないよう配置されている。多孔体1041bを構成する多孔質材料としては、例えば、多孔アルミナ、多孔カーボン、多孔ポリマーなどが挙げられる。非接触方向転換器104に入線するベアファイバ11の温度が高温の場合、多孔体1041bには、耐熱性の高い多孔質材料、例えば、上述のうち多孔アルミナ又は多孔カーボンを適用することが好ましい。
流路分岐部材1041cは、図3(a)に示すように、側面視すると中心角が90度の部分円環状である。また、流路分岐部材1041cは、図3(b)に示すように、断面視すると五角形状である。流路分岐部材1041cは、凹部1041fの部分円環状の領域内において、多孔体1041bが配置されていない残りの領域内に配置され、ベース部材1041aに固定される。流路分岐部材1041cの一面は、プレート1041の内側面におけるテーパ面の一部を形成する。また、流路分岐部材1041cの他の一面は、プレート1041の内側面における平行面の一部を形成する。また、流路分岐部材1041cの面のうち、テーパ面及び平行面を形成する面にそれぞれ対向する面は、凹部1041fとの間に隙間を有するよう構成される。この隙間により、供給孔1041eから供給されるエアの流路1044が分岐される。すなわち、供給孔1041eから供給されるエアは、平行面の間を通る第1の流路1044aと、凹部1041f及び流路分岐部材1041c間を通る2つの第2の流路1044bとに分岐する。第1の流路1044aは、後述の底面噴出口1043aの手前で、ガイド溝1043の深さ方向に沿うよう形成される。また、第2の流路1044bは、後述の側面噴出口群1043bの手前で、ガイド溝1043の深さ方向に沿うよう形成される。その結果、第1の流路1044aを流れるエアの方向は、底面噴出口1043aの手前で、ガイド溝1043の深さ方向に沿う方向である。また、第2の流路1044bを流れるエアの方向は、側面噴出口群1043bの手前で、ガイド溝1043の深さ方向に沿う方向である。
また、多孔体1041b及び流路分岐部材1041cは、その間からエアが漏出しないよう隙間なく配置される。また、プレート1041、多孔体1041b、流路分岐部材1041cがそれぞれ形成するテーパ面は、段差がないよう構成される。段差があると、エアが乱れる可能性があるためである。
シール部材1042は、2枚のプレート1041間に形成される隙間のうち、流路1044となる隙間以外の平行面の間をシールする。シール部材1042により、供給孔1041eから供給されるエアは、流路1044以外に漏出しない。例えば、シール部材1042は、ゴム材料のOリング又は金属材料のシムプレートによって構成可能である。
次に、ガイド溝1043の詳細について、図4を参照して説明する。ガイド溝1043は、前述のように、2枚のプレート1041のテーパ面間の隙間によって構成される。ガイド溝1043は、プレート1041の外周面に、方向転換の角度に渡って形成されている。また、図4に示すように、ガイド溝1043の底面には、底面噴出口1043aが形成される。また、ガイド溝1043の両側面それぞれには、側面噴出口群1043bが形成される。側面噴出口群1043bは、複数の側面噴出口1043bi(i=1,2,3・・・)によって構成される。側面噴出口群1043bは、ガイド溝1043の側面において、側面の少なくとも高さ方向に分散して形成される。本実施形態では、2枚のプレート1041のテーパ開始位置1041d間に形成される隙間が、底面噴出口1043aを構成する。底面噴出口1043aは、ガイド溝1043の底面に連続するスリット状の開口となる。また、多孔体1041bのテーパ面における孔それぞれの開口が、側面噴出口1043biを構成する。底面噴出口1043aからは、供給孔1041eから供給されたエアが第1の流路1044aを通ってガイド溝1043の内部に流出する。側面噴出口群1043bからは、供給孔1041eから供給されたエアが第2の流路1044b及び多孔体1041bの孔を通って、ガイド溝1043の内部に流出する。
ここで、ガイド溝1043の両側面に形成された側面噴出口群1043bから流出するエアの方向は、側面のほぼ法線方向である。また、側面が、ガイド溝1043の底面から上に向かってガイド溝1043の幅が広くなるようテーパ形状をなしていることにより、側面の法線方向は、底面噴出口1043aから離れる方向の成分を含む。すなわち、側面噴出口群1043bから流出するエアの方向は、底面噴出口1043aから離れる方向の成分を含んでいる。
このように、本実施形態では、底面噴出口1043a及び側面噴出口群1043bからそれぞれ流出するエアは、底面噴出口1043a及び側面噴出口群1043bの手前において、ガイド溝1043の深さ方向に形成された流路から供給される。
また、ガイド溝1043は、溝内部の空間にベアファイバ11を保持する。ベアファイバ11は、底面噴出口1043aから流出するエアの圧力により、ガイド溝1043の底面から浮揚した状態で、ガイド溝1043内を走行する。
また、ガイド溝1043の幅は、底面から上部に向かって次第に広くなっている。これは、側面噴出口1043biから流出するエアがベアファイバ11に対して与える圧力が、溝の幅が広くなるにしたがって弱くなることにより、ベアファイバ11がガイド溝1043の上部より外側に外れることを防止するためである。
また、ガイド溝1043は、ベアファイバ11を底面及び側面に接触させずに溝内部の空間に保持することができる幅及び深さを有する。例えば、ガイド溝1043の底面の幅wは、ベアファイバ11の直径より短いことが好ましい。また、ガイド溝1043の上端部の幅は、ベアファイバ11の直径より長いことが好ましい。また、ガイド溝1043の深さは、ベアファイバ11の直径より長いことが好ましい。
また、少なくとも1つの側面噴出口1043biの開口径は、底面噴出口1043aの開口径より小さく形成される。なお、側面噴出口群1043bには、底面噴出口1043aより大きい開口径の側面噴出口1043biが含まれていてもよい。
ここで、本実施形態における開口径は、例えば、次に挙げた手法の何れかにより定めることができる。(1)開口が円形である場合、開口径として、当該円の直径を用いてもよい。(2)開口が円形でない場合、開口径として、当該開口の面積と同一面積の円の直径を用いてもよい。この手法で開口径を定めることに適した開口の形状としては、例えば、短手方向の長さに対する長手方向の長さの比が閾値以下である(換言すると、縦横のサイズが極端に違わない)楕円形、四角形、三角形、不定形等が挙げられる。(3)開口がスリット状である場合、開口径として、スリットの幅(すなわち、スリットを形成する長方形の短辺の長さ)を用いてもよい。この手法で開口径を定めることに適した開口の形状としては、例えば、短手方向の長さに対する長手方向の長さの比が閾値以上である(換言すると、縦横のサイズが充分に異なる)長方形等が挙げられる。(4)開口が多孔質の孔によって形成される場合、開口径として、多孔質の平均空孔径を用いてもよい。そのような平均空孔径の測定方法としては、例えば、JIS(Japanese Industrial Standards) R
1655による水銀圧入法が適用可能であるが、他の測定方法であってもよい。
本実施形態では、側面噴出口1043biの開口径として、上記(4)に記載した多孔質の平均空孔径を用いる。また、底面噴出口1043aの開口径として、上記(3)に記載したスリットの幅を用いる。なお、開口径の定め方は、上述した(1)〜(4)に限られない。
このように、側面噴出口1043biの開口径を、底面噴出口1043aの開口径より小さく形成することにより、ベアファイバ11が各側面噴出口1043biから流出するエアから受ける圧力は、底面噴出口1043aから流出するエアから受ける圧力より弱くなる。また、各側面噴出口1043biから流出するエアの流量は、底面噴出口1043aから流出するエアの流量より少なくなる。
これにより、ガイド溝1043の両側面のうち多孔体1041bによって形成される領域のほぼ全域に渡って、ベアファイバ11に向けて微量のエアが流出することになる。この微量のエアにより、幅方向に線ブレが生じても、ベアファイバ11が両側面に接触する頻度を軽減できる。仮に、両側面の各側面噴出口1043biから流出するエアの流量が、底面噴出口1043aから流出するエア量とほぼ同等かそれより多量であるとする。この場合、各側面噴出口1043biから流出するエアが、底面噴出口1043aから流出するエアと干渉し、ベアファイバ11を浮揚させるエアの流れを乱す可能性がある。この場合、ベアファイバ11の浮揚位置が安定せず、線ブレが生じる一因ともなる。このように、各側面噴出口1043biの開口径が、底面噴出口1043aの開口径より大きいと、ベアファイバ11が両側面に接触する頻度を充分に軽減できない可能性がある。
ここで、多孔体1041bの好ましい平均空孔径としては、0.1μm以上500μm以下が考えられる。なお、多孔体1041bの好ましい平均空孔径は、ベアファイバ11の外径、供給するエアの圧力、及び、エア量等によって定めることが可能である。例えば、ベアファイバ11の外径が小さいほど、多孔体1041bの平均空孔径を小さくする必要がある。ただし、平均空孔径を小さくし過ぎると、供給するエアの圧力によっては、多孔体1041bにおける圧力損失が大きくなり、流出するエア量が少なくなり過ぎることがある。したがって、上述した各要因を考慮して、好ましい平均空孔径を求めればよい。
また、ガイド溝1043の両側面のうち、多孔体1041bが配置される領域の深さ方向の位置および長さLは、線ブレが生じた場合にベアファイバ11が接近し得る領域を含むよう設計される。そのような領域は、ガイド溝1043内の空間においてベアファイバ11が浮揚状態で維持され得る位置に応じて決定される。
なお、非接触方向転換器104は、底面噴出口1043a及び側面噴出口群1043bからベアファイバ11にエアを吹き付けることにより、ベアファイバ11を冷却する機能も有している。したがって、本実施形態では、3つの非接触方向転換器104を通過することにより、充分に冷却されたベアファイバ11が得られる。
また、ここでは、90度の方向転換を行う非接触方向転換器104_3を例として説明した。90度の方向転換を行う非接触方向転換器104_1についても、非接触方向転換器104_3と同様に説明される。また、180度の方向転換を行う非接触方向転換器104_2については、図3における多孔体1041b、流路分岐部材1041c、凹部1041f、及び、流路1044を側面視したときの中心角が180度となる点以外については、非接触方向転換器104_3と同様に説明される。
(光ファイバ素線の製造方法)
光ファイバ素線10の製造方法S1について、図5を参照して説明する。図5は、光ファイバ素線10の製造方法S1を示すフローチャートである。製造方法S1は、光ファイバ素線10(図1参照)を製造するための方法であり、以下に説明する工程S101〜S109を含んでいる。
工程S101:線引部101は、ベアファイバ11の母材となるプリフォームを線引きする。
工程S102:徐冷部102は、工程S101にて得られたベアファイバ11を徐冷する。
工程S103:非接触方向転換器104_1〜104_3は、それぞれ、ベアファイバ11の方向を非接触で転換する。具体的には、ベアファイバ11は、非接触方向転換器104のガイド溝1043に案内されながら、底面噴出口1043aから流出するエアから受ける圧力により浮揚状態を維持する。また、ベアファイバ11は、非接触方向転換器104のガイド溝1043に案内されながら、線ブレが生じても、各側面噴出口1043biから流出するエアから受ける圧力により、側面に非接触の状態を保つ。さらに、ベアファイバ11は、底面噴出口1043a及び各側面噴出口1043biから流出するエアにより冷却される。これにより、充分に冷却されたベアファイバ11が得られる。
工程S104:温度調整部105は、塗布部106に進入するベアファイバ11の温度を調整する。
工程S105:塗布部106は、工程S104で温度調整されたベアファイバ11の側面に、被覆12の前駆体となる未硬化状態の紫外線硬化樹脂を塗布する。これにより、光ファイバ素線10αが得られる。
工程S106:硬化部107は、工程S105にて得られた光ファイバ素線10αに紫外線を照射する。これにより、紫外線硬化樹脂が硬化し、光ファイバ素線10が得られる。
工程S107:外径測定器108は、工程S106にて得られた光ファイバ素線10の外径を測定し、外径の測定値を表すモニタ信号を、図示しない制御部に提供する。制御部は、温度調整部105の温度を調整する制御を行う。外径を測定された光ファイバ素線10は、プーリ111により走行経路が重力方向から第1水平方向に転換される。
工程S108:引取部109は、工程S107にて方向転換された光ファイバ素線10を特定の引取速度で引き取る。
工程S109:巻取部110は、工程S108にて引き取られた光ファイバ素線10を巻取ドラムに巻き取る。これにより、巻取ドラムに巻き取られた光ファイバ素線10が得られる。
(本実施形態の効果)
本実施形態の非接触方向転換器、及び、非接触方向転換器を用いた光ファイバ素線の製造方法は、ベアファイバの走行方向を非接触で転換する際に、ベアファイバに線ブレが発生しても、ガイド溝の側面への接触頻度を低減することができる。その結果、本実施形態は、被覆が塗布される前のベアファイバの走行経路を方向転換させながら延長することができ、建屋内のスペースに制限されずに線引速度の高速化に寄与することができる。
その理由について説明する。本実施形態の非接触方向転換器は、第1の方向に沿って走行するベアファイバを第2の方向に沿って走行するよう案内するガイド溝を有し、ガイド溝の底面には、ガイド溝の内部に向かって流体が噴き出す底面噴出口が形成される。また、ガイド溝の両側面には、ガイド溝の内部に向かって流体が噴き出す複数の側面噴出口が、多孔体により形成される。そして、側面噴出口を構成する多孔体の平均空孔径(側面噴出口の開口径)が、底面噴出口の幅(底面噴出口の開口径)より小さくなるよう構成されるからである。
これにより、ガイド溝の両側面の多孔体領域のほぼ全域に渡って、ベアファイバに向けてエアが流出する。また、各側面噴出口から流出するエアは、多孔体の圧力損失により微量となる。その結果、本実施形態は、側面噴出口から流出する微量のエアにより、底面噴出口からのベアファイバを浮揚させるためのエアを乱すことなく、ガイド溝の幅方向にベアファイバの線ブレが生じても、ベアファイバが両側面に接触する頻度を軽減できる。
また、本実施形態では、ガイド溝の両側面の側面噴出口から噴き出す流体の方向が、底面噴出口から離れる方向の成分を含む。これにより、ガイド溝の幅方向にベアファイバの線ブレが生じても、側面噴出口から噴き出す流体によって、ベアファイバがガイド溝の上に向かうことになる。その結果、本実施形態は、ベアファイバの側面に対する接触頻度を軽減するためのエアにより、ベアファイバが底面に接近することを防止できる。
〔第2の実施形態〕
次に、本発明の第2の実施形態に係る製造装置2について説明する。製造装置2では、本発明の第1の実施形態に係る製造装置1に対して、非接触方向転換器104_1〜104_3の代わりに、非接触方向転換器204_1〜204_3を用いる点が異なる。非接触方向転換器204_1は、非接触方向転換器104_1と同様に、ベアファイバ11の走行方向を重力方向から第1水平方向に90度変換する。また、非接触方向転換器204_2は、非接触方向転換器104_2と同様に、ベアファイバ11の走行方向を、第1水平方向から第2水平方向に180度転換する。また、非接触方向転換器204_3は、非接触方向転換器104_3と同様に、ベアファイバ11の走行方向を、第2水平方向から重力方向に90度変換する。以降、非接触方向転換器204_1〜204_3のそれぞれを、単に、非接触方向転換器204とも記載する。その他の構成要素については、図2を参照して説明した製造装置1と同様であるため、製造装置2全体の構成の図示及び各構成要素の説明を省略する。
(非接触方向転換器の構成)
次に、非接触方向転換器204について、非接触方向転換器204_3を例として説明する。ここで、本発明の第1の実施形態では、側面噴出口1043biに対して、その手前でガイド溝1043の深さ方向に流れるエアが供給される例について説明した。これに対して、本実施形態では、側面噴出口1043biに対して、その手前でガイド溝1043の幅方向に流れるエアが供給される例について説明する。
非接触方向転換器204の構成について、図6〜図7を参照して説明する。図6(a)は、非接触方向転換器204の側面図である。図6(b)は、図6(a)における非接触方向転換器204を切断線Aで切断した断面図である。図7は、ガイド溝1043近傍の断面図である。
非接触方向転換器204は、非接触方向転換器104に対して、2枚のプレート1041_1及び1041_2の代わりに、プレート2041_1及び2041_2を有する点が異なる。プレート2041_1及び2041_2のそれぞれを、以降、単に、プレート2041とも記載する。プレート2041は、プレート1041に対して、ベース部材1041a及び多孔体1041bの代わりに、ベース部材2041a及び多孔体2041bを有する点が異なる。
ベース部材2041aには、第1の実施形態における凹部1041fの代わりに、凹部2041fが形成される。多孔体2041bは、多孔体2041bの面のうちテーパ面を形成する面に対向する面と、凹部2041fとの間に、隙間が形成されるように配置される。換言すると、凹部2041fは、内部に配置された多孔体2041bとの間に隙間を有するよう形成される。
この場合、供給孔1041eから供給されるエアが分岐されて、図7に示すように、第2の流路2044bが形成される。第2の流路2044bは、第1の実施形態における第2の流路1044bと異なり、多孔体2041b及び凹部2041fとの間の隙間まで延長される。これにより、第2の流路2044bを流れるエアの方向は、多孔体2041bの手前で、ガイド溝1043の幅方向である。
これにより、第2の流路2044bから供給されるエアが多孔体2041bを通過する流路長は、第1の実施形態での第2の流路1044bを通過する場合と比べて、短くなる。したがって、エアが多孔体2041bを通過する際の圧力損失を小さくできる。さらに、多孔体2041bの厚みは、テーパ形状をなす角度θが実用的には非常に小さいことを考慮すれば、ほぼ一定であるとみなせる。なお、ここでは、多孔体2041bの厚みとは、ガイド溝1043の幅方向における多孔体2041bの長さであるとする。したがって、第2の流路2044bから供給されるエアが多孔体2041bを通過する流路長のばらつきが、多孔体2041bの長さL方向において軽減される。その結果、各側面噴出口1043biから流出するエア量の、ガイド溝1043の深さ方向におけるばらつきが低減される。
なお、非接触方向転換器204が、ベアファイバ11を冷却する機能も有する点については、第1の実施形態における非接触方向転換器104と同様である。
また、ここでは、90度の方向転換を行う非接触方向転換器204_3を例として説明した。90度の方向転換を行う非接触方向転換器204_1についても、非接触方向転換器204_3と同様に説明される。また、180度の方向転換を行う非接触方向転換器204_2については、図6における多孔体2041b、流路分岐部材1041c、凹部2041f、及び、流路1044を側面視したときの中心角が180度となる点以外については、非接触方向転換器204_3と同様に説明される。
このように構成した非接触方向転換器204_1〜204_3を用いて、光ファイバ素線10を製造する方法は、図5を参照して説明した本発明の第1の実施形態に係る光ファイバ素線の製造方法S1と同様である。
(本実施形態の効果)
本実施形態の非接触方向転換器、及び、非接触方向転換器を用いた光ファイバ素線の製造方法は、側面噴出口から流出するエア量の、ガイド溝の深さ方向におけるばらつきを低減する。このため、本実施形態は、ガイド溝においてベアファイバが保持される高さに微小な変動があっても、保持される高さに対応する側面噴出口から適量のエアを流出させることができる。
〔第3の実施形態〕
次に、本発明の第3の実施形態に係る製造装置3について説明する。製造装置3では、本発明の第1の実施形態に係る製造装置1に対して、非接触方向転換器104_1〜104_3の代わりに、非接触方向転換器304_1〜304_3を用いる点が異なる。非接触方向転換器304_1は、非接触方向転換器104_1と同様に、ベアファイバ11の走行方向を重力方向から第1水平方向に90度変換する。また、非接触方向転換器304_2は、非接触方向転換器104_2と同様に、ベアファイバ11の走行方向を、第1水平方向から第2水平方向に180度転換する。また、非接触方向転換器304_3は、非接触方向転換器104_3と同様に、ベアファイバ11の走行方向を、第2水平方向から重力方向に90度変換する。以降、非接触方向転換器304_1〜304_3のそれぞれを、単に、非接触方向転換器304とも記載する。その他の構成要素については、図2を参照して説明した製造装置1と同様であるため、製造装置3全体の構成の図示及び各構成要素の説明を省略する。
(非接触方向転換器の構成)
次に、非接触方向転換器304について、非接触方向転換器304_3を例として説明する。ここで、本発明の第1の実施形態では、側面噴出口1043biに対して、その手前でガイド溝1043の深さ方向に形成された流路を通ってエアが供給される例について説明した。本実施形態では、側面噴出口1043biに対して、その手前で、ガイド溝1043の幅方向に形成された流路からエアが供給される例について説明する。すなわち、本実施形態は、側面噴出口1043biに対して、その手前でガイド溝1043の幅方向に流れるエアが供給される例である。
非接触方向転換器304の構成について、図8〜図9を参照して説明する。図8(a)は、非接触方向転換器304の側面図である。図8(b)は、図8(a)における非接触方向転換器304を切断線Aで切断した断面図である。図9は、ガイド溝1043近傍の断面図である。
非接触方向転換器304は、非接触方向転換器104に対して、2枚のプレート1041_1及び1041_2の代わりに、プレート3041_1及び3041_2を有する点が異なる。プレート3041_1及び3041_2のそれぞれを、以降、単に、プレート3041とも記載する。プレート3041は、プレート1041に対して、ベース部材1041a及び多孔体1041bの代わりに、ベース部材3041a及び多孔体3041bを有する点が異なる。また、流路分岐部材1041cを省略した点が異なる。
ベース部材3041aには、第1の実施形態における凹部1041fの代わりに、凹部3041fが形成される。凹部3041fは、凹部1041fと同様に、側面視すると中心角が90度の部分円環状である。ただし、凹部3041fを側面視したときの部分円環のサイズは、多孔体3041bを側面視したときの部分円環のサイズと同一又はほぼ同一である。また、ベース部材3041aには、第1供給孔3041eと、第2供給孔3041g_1〜3041g_3とが形成される。第1供給孔3041eは、第1の実施形態における供給孔1041eと同様に構成される。第2供給孔3041g_1〜3041g_3は、外側面から凹部3041fまで貫通する孔である。また、第2供給孔3041g_1〜g_3は、凹部3041fに対応する外側面において円周方向に分散して形成される。これにより、多孔体3041bを通って側面噴出口1043biからガイド溝1043の内部に流出するエア量の、円周方向におけるばらつきが軽減される。なお、本実施形態では、円周方向に3つの第2供給孔3041g_1〜3041g_3が形成される例について説明しているが、第2供給孔の個数は任意である。
多孔体3041bは、第2の実施形態における多孔体2041bと同様に、多孔体3041bの面のうちテーパ面を形成する面に対向する面と、凹部3041fとの間に、隙間が形成されるように配置される。換言すると、凹部3041fは、内部に配置された多孔体3041bとの間に隙間を有するよう形成される。
また、図9に示すように、第2供給孔3041g_1〜g_3内部の領域と、多孔体3041b及び凹部3041f間の隙間とにより、各側面噴出口1043biに対してエアを供給する第2の流路3044bが形成される。第2の流路3044bを流れるエアの方向は、多孔体3041bの手前で、ガイド溝1043の幅方向である。すなわち、第2の流路3044bは、各側面噴出口1043biの手前で、ガイド溝1043の幅方向に沿うよう形成されている。
なお、本実施形態では、側面噴出口群1043bに対して第2供給孔g_1〜g_33041gから供給するエアの流量の合計は、底面噴出口1043aに対して第1供給孔3041eから供給するエアの流量より少ないことが望ましい。
なお、非接触方向転換器304が、ベアファイバ11を冷却する機能も有する点については、第1の実施形態における非接触方向転換器104と同様である。
また、ここでは、90度の方向転換を行う非接触方向転換器304_3を例として説明した。90度の方向転換を行う非接触方向転換器304_1についても、非接触方向転換器304_3と同様に説明される。また、180度の方向転換を行う非接触方向転換器304_2については、図8における多孔体3041b、凹部3041f、及び、流路1044を側面視したときの中心角が180度となる点以外については、非接触方向転換器304_3と同様に説明される。
このように構成した非接触方向転換器304_1〜304_3を用いて、光ファイバ素線10を製造する方法は、図5を参照して説明した本発明の第1の実施形態に係る光ファイバ素線の製造方法S1と同様である。
(本実施形態の効果)
本実施形態の非接触方向転換器では、本発明の第2の実施形態と同様に、側面噴出口から流出するエア量の、ガイド溝の深さ方向におけるばらつきを低減する。さらに、本実施形態では、底面噴出口にエアを供給するための第1供給孔とは別に、側面噴出口にエアを供給するための第2供給孔を設けている。このため、本実施形態は、第1供給孔にエアを供給する供給源と、第2供給孔にエアを供給する供給源とを、異ならせることが可能である。これにより、本実施形態では、底面噴出口から流出するエア量と側面噴出口から流出するエア量とを、独立して調整することが可能となる。その結果、本実施形態は、本発明の第1の実施形態と比較して、供給するエアの総量を少なくしながらも、同様の効果を奏することができる。
また、本実施形態は、本発明の第1及び第2の実施形態に係る非接触方向転換器と比べて、流路分岐部材を必要とせず、ベース部材に第1供給孔及び第2供給孔を加工するだけでよい。したがって、本実施形態は、簡易な構成で製造コストを軽減しながら、本発明の第1の実施形態と同様の効果を奏することができる。
〔第4の実施形態〕
次に、本発明の第4の実施形態に係る製造装置4について説明する。製造装置4は、本発明の第1の実施形態に係る製造装置1に対して、非接触方向転換器104_1〜104_3の代わりに、非接触方向転換器404_1〜404_3を用いる点が異なる。非接触方向転換器404_1は、非接触方向転換器104_1と同様に、ベアファイバ11の走行方向を重力方向から第1水平方向に90度変換する。また、非接触方向転換器404_2は、非接触方向転換器104_2と同様に、ベアファイバ11の走行方向を、第1水平方向から第2水平方向に180度転換する。また、非接触方向転換器404_3は、非接触方向転換器104_3と同様に、ベアファイバ11の走行方向を、第2水平方向から重力方向に90度変換する。以降、非接触方向転換器404_1〜404_3のそれぞれを、単に、非接触方向転換器404とも記載する。その他の構成要素については、図2を参照して説明した製造装置1と同様であるため、製造装置4全体の構成の図示及び各構成要素の説明を省略する。
(非接触方向転換器の構成)
次に、非接触方向転換器404について、非接触方向転換器404_3を例として説明する。本発明の第1の実施形態に係る非接触方向転換器104では、方向転換の角度を中心角とする扇形の流路1044が形成されていた。これに対して、非接触方向転換器404では、方向転換の角度を中心角とする扇形の領域が円周方向に分割されて、複数の流路4044_1及び4044_2が形成される。なお、本実施形態では、扇形の領域が分割されて形成される複数の流路の個数が2つである例について説明するが、その個数は任意である。また、各流路を側面視したときの扇形の中心角は、図示したものに限らず、任意である。
このような非接触方向転換器404の構成について、図10を参照して説明する。図10(a)は、非接触方向転換器404の側面図である。図10(b)は、図10(a)における非接触方向転換器404を、ガイド溝1043の上部(方向B)から見た上面図である。
非接触方向転換器404は、非接触方向転換器104に対して、2枚のプレート1041_1及び1041_2の代わりに、プレート4041_1及び4041_2を有する点が異なる。プレート4041_1及び4041_2のそれぞれを、以降、単に、プレート4041とも記載する。プレート4041は、プレート1041に対して、ベース部材1041aの代わりに、ベース部材4041aを有する点が異なる。また、多孔体1041bの代わりに、多孔体4041b_1及び4041b_2を有する点が異なる。また、流路分岐部材1041cの代わりに、流路分岐部材4041c_1及び4041c_2を有する点が異なる。また、シール部材1042の代わりに、シール部材4042_1及び4042_2を有する点が異なる。
ベース部材4041aには、第1の実施形態における凹部1041fの代わりに、凹部4041f_1及び4041f_2が形成される。凹部4041f_1及び4041f_2は、第1の実施形態における凹部1041fが、円周方向に分割されたものである。
凹部4041f_1の内部には、多孔体4041b_1及び流路分岐部材4041c_1が配置される。また、凹部4041f_2の内部には、多孔体4041b_2及び流路分岐部材4041c_2が配置される。
シール部材4042_1は、シール部材1042と同様に構成される。シール部材4042_2は、流路4044_1及び4044_2の間をシールする。これにより、プレート4041_1及び4041_2の間に形成される隙間のうち、流路4044_1及び4044_2以外の領域にエアが流出しない。
なお、図10(a)において、非接触方向転換器404を切断線A1又は切断線A2で切断した断面図は、図3(b)を参照して説明した非接触方向転換器104の断面図と同様である。また、流路4044_1におけるベース部材4041a、多孔体4041b_1、流路分岐部材4041c_1及び凹部4041f_1の構成の詳細については、図3を参照して本発明の第1の実施形態で説明した通りである。同様に、流路4044_2におけるベース部材4041a、多孔体4041b_2、流路分岐部材4041c_2及び凹部4041f_2の構成の詳細については、図3(b)を参照して本発明の第1の実施形態で説明した通りである。
このように構成した場合、図10(b)に示すように、ガイド溝1043の底面には、複数の底面噴出口4043a_1及び4043a_2が形成されることになる。
また、本実施形態では、側面噴出口1043biの開口径と、底面噴出口4043a_1及び4043a_2のそれぞれの開口径との大小関係は、例えば、次の(1)又は(2)のように規定されてもよい。(1)少なくとも1つの側面噴出口1043biの開口径は、底面噴出口4043a_1及び4043a_2のそれぞれの開口径より小さく形成されることが望ましい。ただし、この場合、側面噴出口群1043bには、底面噴出口1043aのそれぞれより大きい開口径の側面噴出口1043biが含まれていてもよい。(2)少なくとも1つの側面噴出口1043biの開口径は、底面噴出口4043a_1及び4043a_2の開口径の統計値(例えば、最小値、平均値、最大値等)より小さく形成されることが望ましい。ただし、この場合、側面噴出口群1043bには、底面噴出口1043aの開口径の統計値より大きい開口径の側面噴出口1043biが含まれていてもよい。
なお、非接触方向転換器404が、ベアファイバ11を冷却する機能も有する点については、第1の実施形態における非接触方向転換器104と同様である。
また、ここでは、90度の方向転換を行う非接触方向転換器404_3を例として説明した。90度の方向転換を行う非接触方向転換器404_1についても、非接触方向転換器404_3と同様に説明される。また、180度の方向転換を行う非接触方向転換器404_2については、図10(a)において、中心角180度の扇形の領域が円周方向に分割されて複数の流路が形成される点以外については、非接触方向転換器404_3と同様に説明される。
このように構成した非接触方向転換器404_1〜404_3を用いて、光ファイバ素線10を製造する方法は、図5を参照して説明した本発明の第1の実施形態に係る光ファイバ素線の製造方法S1と同様である。
(本実施形態の効果)
本実施形態は、ガイド溝の底面に複数の底面噴出口を設けることにより、連続した1つの底面噴出口を設ける場合と比較して、ベアファイバを浮上させるためのエアの流量を適量に調整することができる。
〔他の変形例〕
また、上述した各実施形態では、ガイド溝1043の両側面のそれぞれに、側面噴出口群1043bが形成される例について説明した。ただし、各実施形態において、側面噴出口群1043bは、ガイド溝1043の少なくとも片側の側面に形成されていればよい。このように構成した場合であっても、各実施形態は、少なくとも片側の側面に対する光ファイバの接触頻度を低減することができる。
また、上述した第1〜第3の実施形態では、底面噴出口1043a及び側面噴出口1043biの大小関係が、開口径を用いて規定されるものとして説明した。これに限らず、各実施形態において、底面噴出口1043a及び側面噴出口1043biの大小関係は、開口面積を用いて規定されてもよい。この場合、少なくとも1つの側面噴出口1043biの開口面積は、底面噴出口1043aの開口面積より小さく形成される。なお、側面噴出口群1043bには、底面噴出口1043aより大きい開口面積の側面噴出口1043biが含まれていてもよい。
また、第4の実施形態においても、底面噴出口4043a_1及び4043a_2と、側面噴出口1043biとの大小関係は、開口面積を用いて規定されてもよい。この場合、次の(1)又は(2)のように規定されることが可能である。(1)少なくとも1つの側面噴出口1043biの開口面積は、底面噴出口4043a_1及び4043a_2のそれぞれの開口面積より小さく形成されることが望ましい。ただし、この場合、側面噴出口群1043bには、底面噴出口1043aのそれぞれより大きい開口面積の側面噴出口1043biが含まれていてもよい。(2)少なくとも1つの側面噴出口1043biの開口面積は、底面噴出口4043a_1及び4043a_2の開口面積の統計値(例えば、最小値、平均値、最大値等)より小さく形成されることが望ましい。ただし、この場合、側面噴出口群1043bには、底面噴出口1043aの開口面積の統計値より大きい開口面積の側面噴出口1043biが含まれていてもよい。
また、上述した各実施形態では、多孔体を、多孔質材料により構成するものとして説明した。これに限らず、多孔体としては、エアの流路からガイド溝内部に貫通するような複数の孔を開けた材料を用いてもよい。例えば、第1の実施形態に係る非接触方向転換器104をそのように変形した非接触方向転換器104Aについて、図11を参照して説明する。図11は、非接触方向転換器104Aのガイド溝1043近傍の断面図である。図11において、非接触方向転換器104Aは、多孔質材料によって構成される多孔体1041bの代わりに、複数の孔を有する多孔体5041bを有する。多孔体5041bが有する各孔は、第2の流路1044bからガイド溝1043の内部まで貫通している。各孔のテーパ面における開口は、側面噴出口1043biを形成する。多孔体5041bは、例えば、金属材料に複数の孔を加工したものであってもよい。このように変形した場合にも、非接触方向転換器104は、第1の実施形態と同様の効果を奏する。
また、上述した各実施形態において、非接触方向転換器を構成する2枚のプレートが円盤状である例について説明した。これに限らず、2枚のプレートは、方向転換の角度を少なくとも有する扇形に形成されていてもよい。
また、上述した各実施形態において、ベース部材に形成される凹部は、断面視したときに台形状であり、多孔体は、断面視したときに三角形状であり、流路分岐部材は、断面視したときに五角形状である例について説明した。ただし、各構成要素の断面視形状は、その他の形状であってもよい。例えば、多孔体は、断面視したときに台形状であってもよいし、長方形状であってもよい。多孔体の断面視形状を台形または長方形にすることで、三角形の場合と比較して、側面噴出口から流出するエアが多孔体を通る流路長の、多孔体の長さ方向におけるばらつきをさらに低減できる。
また、上述した各実施形態において、非接触方向転換器が用いる流体がエアであるものとして説明した。ただし、各実施形態において、その他の流体を用いることも可能である。
また、上述した各実施形態において、非接触方向転換器は、徐冷部102及び温度調整部105の間に配置され、ベアファイバ11の方向を転換するものとして説明した。これに限らず、各実施形態に係る非接触方向転換器は、光ファイバ素線10の走行経路の任意の位置に配置可能である。例えば、非接触方向転換器は、塗布部106及び硬化部107の間に配置されてもよい。この場合、非接触方向転換器は、被覆12が未硬化の光ファイバ素線10αの走行方向を、非接触で転換する。この場合、各実施形態は、光ファイバ素線10αに線ブレが発生しても、ガイド溝の側面への接触頻度を低減し、被覆12の表面状態が悪化することを抑制できる。このように変形した本実施形態は、被覆が硬化する前の光ファイバ素線10αの走行経路を方向転換させながら延長することができ、建屋内のスペースに制限されずに線引速度の高速化に寄与することができる。
〔実施例1〕
本発明の第1の実施形態の実施例について説明する。本実施例では、非接触方向転換器104を用いた製造装置1により、光ファイバ素線10を製造した。本実施例では、ベアファイバ11の外径は、125μmである。また、線引速度は、30m/sec(メートル毎秒)である。
また、本実施例において、非接触方向転換器104を通るベアファイバ11の曲げ直径は、125mmである。また、ガイド溝1043の底面に形成された底面噴出口1043aの幅wは、0.05mmである。底面噴出口における開口面積は、90度の方向転換を行うタイプでは4.7mmであり、180度の方向転換を行うタイプでは9.4mmである。また、ガイド溝1043がテーパ形状をなす角度θは、0.5度である。また、ガイド溝1043の両側面において、多孔体1041bで構成する領域の深さ方向の長さLは、10mmである。また、多孔体1041bの材料には、平均空孔径が4μmの多孔カーボンを用いている。この多孔カーボンにおける1つあたりの孔の平均開口面積は、1.3×10−5mmである。
このような構成の製造装置1において光ファイバ素線10を製造した。その際、ベアファイバ11の走行方向を90度転換する非接触方向転換器104において、底面噴出口1043a及び両側面の側面噴出口群1043bから流出させるエアとして、200l/min(リットル毎分)のエアを供給した。すなわち、2枚のプレート1041それぞれの供給孔1041eに対して、合計で200l/minのエアを供給した。また、ベアファイバ11の走行方向を180度転換する非接触方向転換器104において、底面噴出口1043a及び側面噴出口群1043bから流出させるエアとして、400/minのエアを供給した。すなわち、2枚のプレート1041それぞれの供給孔1041eに対して、合計で400/minのエアを供給した。
本実施例では、ベアファイバ11が破断することなく、光ファイバ素線10が製造された。
また、本実施例で製造した光ファイバ素線10について、IEC60793−1−30に準拠するプルーフ試験により破断頻度を調査した結果について説明する。なお、破断頻度は、[試験にて破断した回数(回)]÷[試験を実施した光ファイバ素線10の長さ(km)]によって算出した。破断頻度は、0.001回/kmであった。
〔実施例2〕
本発明の第3の実施形態の実施例について説明する。本実施例では、非接触方向転換器304を用いた製造装置3により、光ファイバ素線10を製造した。なお、製造するベアファイバ11の外径及び製造の際の線引速度は、実施例1と同様である。また、非接触方向転換器304におけるベアファイバ11の曲げ直径、底面噴出口1043aの幅w及び開口面積、ガイド溝1043がテーパ形状をなす角度θ、並びに、多孔体3041bの長さL、材料、平均空孔径及び平均開口面積についても、実施例1と同様に構成した。
このような構成の製造装置3において光ファイバ素線10を製造した。その際、ベアファイバ11の走行方向を90度転換する非接触方向転換器304において、底面噴出口1043aから流出させるエアとして、100l/minのエアを供給した。すなわち、2枚のプレート3041それぞれの第1供給孔3041eに対して、合計で100l/minのエアを供給した。また、両側面の側面噴出口群1043bから流出させるエアとして、それぞれ15l/minのエアを供給した。つまり、両側面の側面噴出口群1043bに対して供給するエアの流量を、底面噴出口1043aに対して供給するエアの流量より少なくしている。これにより、プレート3041_1の第2供給孔3041g_1〜3041g_3に対して合計で15l/minのエアを供給し、プレート3041_2の第2供給孔3041g_1〜3041g_3に対して合計で15l/minのエアを供給した。
また、ベアファイバ11の走行方向を180度転換する非接触方向転換器304において、底面噴出口1043aから流出させるエアとして、200l/minのエアを供給した。すなわち、2枚のプレート3041それぞれの第1供給孔3041eに対して、合計で200l/minのエアを供給した。また、両側面の側面噴出口群1043bから流出させるエアとして、それぞれ30l/minのエアを供給した。すなわち、プレート3041_1の第2供給孔3041g_1〜3041g_3に対して、合計で30l/minのエアを供給し、プレート3041_2の第2供給孔3041g_1〜3041g_3に対して、合計で30l/minのエアを供給した。
本実施例でも、ベアファイバ11が破断することなく、光ファイバ素線10が製造された。
また、本実施例で製造した光ファイバ素線10について、IEC60793−1−30に準拠するプルーフ試験により破断頻度を調査した結果について説明する。破断頻度は、0.001回/kmであった。
本実施例では、90度方向転換用の非接触方向転換器304の第1供給孔3041e及び第2供給孔3041g_1〜3041g_3に流すエアの総流量は130l/minである。これは、実施例1における90度方向転換用の非接触方向転換器104の供給孔1041eに流すエアの総流量200l/minより少ない。また、本実施例では、180度方向転換用の非接触方向転換器304の第1供給孔3041e及び第2供給孔3041g_1〜3041g_3に流すエアの総流量は260l/minである。これは、実施例1における180度方向転換用の非接触方向転換器104の供給孔1041eに流すエアの総流量400l/minより少ない。このように、本実施例は、ガイド溝の底面噴出口1043aへのエアの供給と、両側面の側面噴出口群1043bへのエアの供給とを独立して行うことにより、必要なエアの総量を少なくすることができる。
〔比較例〕
上述の実施例1及び実施例2と比較するため、図2に示した製造装置1において、非接触方向転換器104又は304の代わりに、ガイド溝の両側面にエアの供給孔を有していない従来の非接触方向転換器を採用し、光ファイバ素線10を製造した。図12は、従来の非接触方向転換器のガイド溝近傍の断面図である。本比較例では、両側面の供給孔に関わる構成が省略されている点以外については、上述した実施例1と同様の構成を採用している。すなわち、製造するベアファイバ11の外径及び製造の際の線引速度は、実施例1と同様である。また、従来の非接触方向転換器におけるベアファイバ11の曲げ直径、ガイド溝の底面に形成されたエアの噴出口の幅w、及び、ガイド溝がテーパ形状をなす角度θについても、実施例1と同様に構成した。
その結果、本比較例では、線引速度の調整中に、従来の非接触方向転換器の付近で、ベアファイバ11の破断が1回生じた。再度線引きを行ったところ、ベアファイバ11が破断することなく、光ファイバ素線10が製造された。
また、本比較例で製造した光ファイバ素線10について、IEC60793−1−30に準拠するプルーフ試験により破断頻度を調査した結果について説明する。破断頻度は、0.003回/kmであった。
このように、本発明の第1又は第2の実施形態を用いた光ファイバ素線の製造方法では、従来の非接触方向転換器を用いる場合に比べて、破断頻度をより低減した光ファイバ素線を製造することができた。
なお、上述した各実施例において示したガイド溝の底面噴出口の幅(底面噴出口の開口径)及び側面噴出口を構成する多孔体の平均空孔径(側面噴出口の開口径)は一例であり、例示した数値に限定されない。
〔付記事項〕
本発明は上述した各実施形態、変形例又は実施例に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態、変形例又は実施例にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
1、2、3、4 製造装置
10、10α 光ファイバ素線
11 ベアファイバ
12 被覆
101 線引部
102 徐冷部
104、204、304、404 非接触方向転換器
105 温度調整部
106 塗布部
107 硬化部
108 外径測定器
109 引取部
110 巻取部
111 プーリ
1041、2041、3041、4041 プレート
1041a、2041a、3041a、4041a ベース部材
1041b、2041b、3041b、4041b_1、4041b_2、5041b 多孔体
1041c、4041c_1、4041c_2 流路分岐部材
1041e 供給孔
1043 ガイド溝
1043a、4043a_1、4043a_2 底面噴出口
1043b 側面噴出口
3041e 第1供給孔
3041g_1、3041g_2、3041g_3 第2供給孔

Claims (11)

  1. 第1の方向に沿って走行する光ファイバを第2の方向に沿って走行するよう案内するガイド溝であって、当該ガイド溝の幅が上記ガイド溝の底面から離れるに従って広くなるように、側面が傾いているガイド溝と、
    上記ガイド溝の底面に形成され、上記ガイド溝の内部に向かって流体が噴き出す底面噴出口と、
    上記ガイド溝の少なくとも片側の側面の傾いた部分に形成され、上記ガイド溝の内部に向かって流体が噴き出す1又は複数の側面噴出口と、を含み、
    上記側面噴出口の開口径が、上記底面噴出口の開口径より小さく、且つ、上記側面噴出口から流出する流体の流量が、上記底面噴出口から流出する流体の流量よりも少ない、
    ことを特徴とする非接触方向転換器。
  2. 第1の方向に沿って走行する光ファイバを第2の方向に沿って走行するよう案内するガイド溝であって、当該ガイド溝の幅が上記ガイド溝の底面から離れるに従って広くなるように、側面が傾いているガイド溝と、
    上記ガイド溝の底面に形成され、上記ガイド溝の内部に向かって流体が噴き出す底面噴出口と、
    上記ガイド溝の少なくとも片側の側面の傾いた部分に形成され、上記ガイド溝の内部に向かって流体が噴き出す1又は複数の側面噴出口と、を含み、
    上記側面噴出口の開口面積が、上記底面噴出口の開口面積より小さく、且つ、上記側面噴出口から流出する流体の流量が、上記底面噴出口から流出する流体の流量よりも少ない、
    ことを特徴とする非接触方向転換器。
  3. 第1の方向に沿って走行する光ファイバを第2の方向に沿って走行するよう案内するガイド溝であって、当該ガイド溝の幅が上記ガイド溝の底面から離れるに従って広くなるように、側面が傾いているガイド溝と、
    上記ガイド溝の底面に形成され、上記ガイド溝の内部に向かって流体が噴き出す底面噴出口と、
    上記ガイド溝の少なくとも片側の側面の傾いた部分に形成され、上記ガイド溝の内部に向かって流体が噴き出す1又は複数の側面噴出口と、
    上記底面噴出口に流体を供給する供給源である第1供給源と、
    上記1又は複数の側面噴出口に流体を供給する供給源であり、上記第1供給源とは異なる供給源である第2供給源と、を含み、
    上記第2供給源は、上記第1供給源が上記底面噴出口に供給する流体の流量よりも少ない流量の流体を上記1又は複数の側面噴出口に供給し、且つ、上記側面噴出口から流出する流体の流量が、上記底面噴出口から流出する流体の流量よりも少ない、
    ことを特徴とする非接触方向転換器。
  4. 上記側面噴出口から噴き出す流体の流れの方向が、上記底面噴出口から離れる方向の成分を含む、
    ことを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の非接触方向転換器。
  5. 上記1又は複数の側面噴出口は、上記ガイド溝の両側面にそれぞれ形成される、
    ことを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の非接触方向転換器。
  6. 上記側面噴出口から噴き出す流体によって上記光ファイバが受ける圧力は、上記底面噴出口から噴き出す流体によって上記光ファイバが受ける圧力より弱い、
    ことを特徴とする請求項1から5の何れか1項に記載の非接触方向転換器。
  7. 上記側面噴出口に供給される流体は、上記底面噴出口に供給される流体とは異なる供給源から供給される、
    ことを特徴とする請求項1、2、4、5、及び6の何れか1項に記載の非接触方向転換器。
  8. 上記側面噴出口に供給される流体は、上記底面噴出口に供給される流体と同一の供給源から供給される、
    ことを特徴とする請求項1、2、4、5、及び6の何れか1項に記載の非接触方向転換器。
  9. 上記底面噴出口に供給される流体の流れる方向は、当該底面噴出口の手前で上記ガイド溝の深さ方向に沿う方向であり、
    上記側面噴出口に供給される流体の流れる方向は、当該側面噴出口の手前で上記ガイド溝の幅方向に沿う方向である、
    ことを特徴とする請求項1から8の何れか1項に記載の非接触方向転換器。
  10. 母材を線引きして光ファイバを製造する製造ラインにおいて、
    請求項1からの何れか1項に記載の非接触方向転換器を用いて上記光ファイバの走行方向を転換する工程を含む、
    ことを特徴とする光ファイバの製造方法。
  11. (1)第1の方向に沿って走行する光ファイバを第2の方向に沿って走行するよう案内するガイド溝であって、当該ガイド溝の幅が上記ガイド溝の底面から離れるに従って広くなるように、側面が傾いているガイド溝と、(2)上記ガイド溝の底面に形成され、上記ガイド溝の内部に向かって流体が噴き出す底面噴出口と、(3)上記ガイド溝の少なくとも片側の側面の傾いた部分に形成され、上記ガイド溝の内部に向かって流体が噴き出す1又は複数の側面噴出口と、を含む非接触方向転換器を用いて上記光ファイバの走行方向を転換する工程を含む非接触方向転換方法であって、
    上記工程において、上記側面噴出口から流出する流体の流量は、上記底面噴出口から流出する流体の流量よりも少ない、
    ことを特徴とする非接触方向転換方法。
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