JP6723446B2 - 耐候性ミラー - Google Patents

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Description

本発明は、耐候性ミラーに関する。
一般にミラーは、透明材料で構成されている基板の一方の面の上に、反射層及び保護層がこの順に配置されている構造を有する。典型的には、反射層はアルミニウム等の金属膜で構成されており、保護層は、反射層の保護を目的とする層であり、典型的には塗料層である。上記保護層の上には、必要に応じて裏板が更に配置されている。
また、近年、透明なプラスチック板の片面に同心円状に輪帯状の傾斜面を多段に、かつその傾斜角度を同心円中心から径方向外側のものほど順次大きくするように形成してなるレンズ(すなわち、フレネルレンズ)の輪帯傾斜面に反射層が設けられているミラー(すなわち、フレネルミラー)が提案されている。例えば、特許文献1には、透明プラスチック板の片面にフレネルレンズ様の多段の傾斜面を形成し、この傾斜面に金属膜を施し、さらにその金属膜の上に塗料層を塗布し、前記傾斜面と反対側の前記透明プラスチック板の平面を前記金属膜を透視可能な鏡面にしたフレネルミラーが記載されている。
特開平6−174906号公報
基板上に反射層及び保護層が配置されているミラーは、屋内で使用される場合には耐候性の問題が少ない。しかしこのようなミラーが屋外で使用される場合には、保護層の存在にも拘わらず、ミラーの周縁部から雨水等の水分がミラー内部に入り込んで反射層が徐々に劣化し、ミラー機能が低下していくという問題がある。
このように反射層が劣化する原因について本発明者が種々検討した結果、原因が保護層である塗料層の内部構造にあることを突き止めた。一般に塗料層は、アルキッド樹脂等の樹脂材料を溶剤で溶解して得た塗料を反射層の表面に霧状に噴霧して付着させ、さらに溶剤を常温にて揮発させることによって形成されている。このように形成された塗料層は、樹脂を多数の液滴として反射層上に噴霧して形成されていることに起因して、溶剤が揮発した後に、多数の連通路を有する多孔構造を有することになる。そのため、塗料層の周縁部から内部に向かって雨水等の水分が連通孔を通って浸入する。塗料層の内部に浸入した水分は、反射層を構成する固体金属の酸化劣化、又は電極反応による水中への溶出等を招来し、ミラー性能を低下させると考えられる。
また、ミラーが屋外で使用される場合、ミラーは大きな温度変化にも曝されるため、基板がプラスチック板である場合には、温度変化による膨張収縮により大きな寸法変化が起こり、その寸法変化に塗料層が追従できなくなってクラックを生ずる場合がある。そのクラックから雨水等の水分が浸入することによって反射層が劣化する場合がある。
本発明は、上記の課題を解決し、例えば屋外で長期間使用される場合にも反射層の劣化が少ない、耐候性に優れるミラーを提供することを目的とする。
本発明は、下記の態様を包含する。
[1] 透明プラスチック板からなる基板の片面に金属膜からなる反射層とこの反射層に密着する保護層の封止樹脂層をこの順に積層し、前記基板の他方の面を前記反射層が透視可能な鏡面とするミラーであり、
前記封止樹脂層が、常温で弾性率が1×10 4 Pa〜1×10 7 Paである可塑性の柔軟性及び自己接着性を有し、かつ連続相である、耐候性ミラー。
[2] 前記基板が、前記反射層が積層される側の片面にV字状断面の複数の微小溝を形成したフレネルレンズ構造を有する、上記態様に記載の耐候性ミラー。
[3] 前記封止樹脂層の常温での自己接着性の接着強度が0.5N/10mm以上である、上記態様1又は2に記載の耐候性ミラー。
[4] 前記封止樹脂層を構成する樹脂がアクリル樹脂及びシリコーン樹脂のいずれかである、上記態様1〜3のいずれかに記載の耐候性ミラー。
[5] 前記封止樹脂層の厚さが0.025mm〜0.4mmである、上記態様1〜4のいずれかに記載の耐候性ミラー。
本発明の耐候性ミラーにおいては、反射層を保護する封止樹脂層が連続相であるため、雨水等の水分の浸入による反射層の劣化が良好に防止される。また、封止樹脂層が柔軟性及び自己接着性を有するため、基板が屋外の大きな温度変化に曝されて大きな寸法変化を生じても、その寸法変化に容易に追従して封止樹脂層ではクラックが生じにくくする。したがって、クラックに雨水等の水分が浸入することによる反射層の劣化を良好に防止できる。また、封止樹脂層は、例えば基板が外力により割れた場合でも、破片の飛散を防止することができる。
図1は、本発明の実施態様に係るミラーの概略縦断面図である。 図2は、本発明の他の実施態様に係るミラーの概略縦断面図である。 図3は、本発明の更に他の実施態様に係るミラーの概略縦断面図である。
以下、本発明の例示の態様について説明するが、本発明は以下の態様に限定されず、特許請求の範囲の精神及び範囲から逸脱しない任意の改変が本発明に包含されることが意図される。図面において、同一の符号が付された要素は、同様の構成又は機能を有することが意図される。
図1は、本発明の一態様に係るミラーの概略図である。耐候性ミラー1は、透明プラスチック板からなる基板11の片面に金属からなる反射層12が積層されており、更にその上に封止樹脂層13が積層されている。基板11の反射層12形成側と反対側の面は平滑な面であり、この平滑な面が反射層12を透視可能な鏡面となる。
図2に例示する実施態様において、耐候性ミラー2は、透明プラスチック板でフレネルレンズ構造を有する基板21、金属の反射層22及び封止樹脂層23を有する。基板21は、V字状断面の複数の環状溝が中心Cに同心状に形成されることによって凸レンズ機能のフレネルレンズ構造を有する。すなわち、図2に示す耐候性ミラー2はフレネルミラーである。フレネルミラーは、薄く平らでありながら凸面鏡として機能する。V字状断面の多数の同心状の環状溝は、基板21の片面に多段の傾斜面を形成している。この傾斜面上に反射層22が積層され、更に該反射層22上に封止樹脂層23が積層されている。
基板21の傾斜面と反対側の面は平面である。当該平面は、反射層22を透視可能な鏡面となる。なお図2では、理解を容易にするため、多段の傾斜面が粗いピッチで示されているが、実際には、1mm幅当たり、典型的には2〜10段程度の高い密度で形成されている。反射層22は、基板21のV字状断面の環状溝の形状に沿って薄く積層されている。従って、反射層22の封止樹脂層23側の面は基板21のV字状断面の環状溝に対応する微小溝形状を有している。そして、封止樹脂層23は、常温で可塑性の柔軟性及び自己接着性を有し、かつ連続相であるため、封止樹脂層23を構成する樹脂が多段の環状溝に良好に追従し、これら環状溝に密着するように完全に埋めることができる。また封止樹脂層23が連続相であることから、反射層22をミラー外部から実質的に完全に遮蔽することができる。これにより、封止樹脂層23は、外部障害物との接触による反射層22の磨滅又は損傷の防止、及び雨水の浸入による酸化劣化の防止に寄与する。したがって、封止樹脂層23は、長期間に亘る良好なミラー性能の維持に寄与する。
図2に示す例では、反射層22の傾斜面が同心円中心Cに対して外向きに傾斜することによって、凸面鏡として機能するようになっているが、傾斜面を同心円中心Cに対して内向きに傾斜させれば、凹面鏡として機能させることもできる。
図3の実施態様の耐候性ミラー3は、封止樹脂層23の背面に、裏板25を更に積層している。裏板25は、基板21を薄くした場合の耐候性ミラー3において、そのミラーとしての形状保持性を向上させることができる。裏板25は、剛性の高い板材、例えば、金属、ガラス、木材、プラスチック等で構成されていることが好ましい。
本発明の耐候性ミラーでは、耐候性ミラーの外周縁全体にフレーム(図示せず)が装着されてもよい。特に基板が薄板である場合には、このようなフレームを用いることで、基板の変形を防止し、正常なミラー機能を長期間に亘って維持させることができる。また、フレームは、雨水の浸入による反射層の損傷を防止する点でも有利である。
以下、本発明の耐候性ミラーを構成する各要素の好適な態様について説明する。
<基板>
基板は透明プラスチック板である。透明プラスチック板の材質としては、ポリカーボネート樹脂、アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂等が例示される。
<反射層>
反射層は金属膜である。金属膜の材質としては、アルミニウム、銀、クロム、スズ等の金属、これら金属の合金又は酸化物、等を例示できる。好ましい例は、アルミニウム及びこれを含む合金である。金属膜は、めっき、蒸着、スパッタ、イオンプレーティング等の方法によって基板上に積層できる。
<封止樹脂層>
封止樹脂層は、外部障害物と反射層との直接接触を防止し、これにより反射層の磨滅又は損傷の防止に寄与する。また、ミラー内部への雨水等の水分の侵入を防ぐため、水分による反射層金属の酸化劣化、電極反応による水中への溶出の防止に寄与する。
本発明の封止樹脂層は、常温で可塑性の柔軟性及び自己接着性を有する。本発明において「常温」とは、20℃を意味する。また本発明で封止樹脂層が可塑性の柔軟性を有するとは、封止樹脂層の少なくとも一部が外力で自由に変形することを意味し、例えばフレネルレンズ構造における多段の溝形状に追従して密着するのに十分な可塑性を有していることを意味する。より具体的には、封止樹脂層が常温で有する可塑性の柔軟性は弾性率で表わすことが出来る。
その封止樹脂層が常温で有すべき弾性率は、JIS K 7244−6に規定されるせん断複素弾性率で、封止樹脂層のミラー端部からの浸み出しによる外観低下を防止する観点、及び反射層の劣化防止効果を良好に得る観点から、好ましくは下限が1×104Pa、より好ましくは5×104Paである。また上限が、使用時に気温が変化しても基板及び反射層の表面形状に対する封止樹脂層の追従性を良好に維持して封止樹脂層の剥離を良好に防止する観点から、好ましくは1×10Pa、より好ましくは5×106Paである。
封止樹脂層が常温で自己接着性を有するとは、封止樹脂層が常温にて反射層に対して自己接着性を示す能力を有することを意味する。このような封止樹脂層の自己接着性は、当該封止樹脂層と隣接する反射層に対して強固に固着でき、ミラー内部への水分の浸入を良好に防止できる。具体的には、封止樹脂層が常温で有すべき自己接着性を、JISに規定される下記の測定法による接着強度で表わすことができる。
すなわち、自己接着性を代表する接着強度は、JIS K 6854−2に規定される180度剥離法に従い、被着体として反射層に対応させたアルミニウム板(A1050P,1mmt)を使用して測定した値で表わすものとし、その接着強度が、好ましくは0.5N/10mm以上、さらに好ましくは1N/10mm以上であるものがよい。
封止樹脂層が常温で可塑性の柔軟性及び自己接着性を有することにより下記の効果を得ることが出来る。封止樹脂層は、ミラーが屋外で使用される際の気温変化による基板及び/又は反射層の変形に良好に追従可能である。また、封止樹脂層は、例えばプレス等によって反射層上に積層可能であるため、例えばフレネルレンズ構造を有する基板上に反射層を介して封止樹脂層を形成する際に、微小溝の形状に対して封止樹脂層を良好に追従させることができる。
封止樹脂層が連続相であるとは、その樹脂層を液体や気体が横断できないシール構造になっていることである。したがって、樹脂層内に気泡が存在している場合であっても、その気泡が周囲を密閉された独立気泡であれば、連続相であるという。しかし、気泡が樹脂層を横断して液体や気体の通過を許容する連通路になっている場合は、連続相とは言わない。封止樹脂層が連続相であるとは、封止樹脂層の任意の10カ所の断面の光学顕微鏡観察において、光学顕微鏡20倍の観察で何れの断面にも上下に貫通する連通孔の明瞭な形状が確認されない場合をいう。
封止樹脂層は、連続相であることによって、例えば従来の塗料層のような連通孔を持つ多孔構造の層とは異なり、水分の浸入による反射層の酸化劣化を防止することができ、耐候性ミラーの良好な耐久性に寄与する。
封止樹脂層は、単層とは限らず、2層以上の複数層で構成されていてもよい。本発明において封止樹脂層の特性とは、封止樹脂層全体として発揮する特性のことである。したがって封止樹脂層は、例えば:連続相の層と連続相ではない(本開示で、不連続相ともいう。)層(例えば発泡体層)とを有し、且つ封止樹脂層全体としては前述の連続相の定義を満たすような封止樹脂層;柔軟性を有する2つの層とこれら2つの層に挟まれた柔軟性を有さない層とを有し、且つ封止樹脂層全体としては前述の柔軟性の定義を満たすような封止樹脂層、等であってもよい。
常温で可塑性の柔軟性及び自己接着性を有する封止樹脂層は、樹脂の種類、樹脂の分子量、添加剤の種類及び量、等を適宜設計することによって得ることができる。また、封止樹脂層を連続相とする方法としては、これに限定されないが、封止樹脂層用の材料シートを予め作製し、これをラミネートする方法を例示できる。
封止樹脂層の厚みは、反射層に対する密着性と保護(すなわち酸化劣化防止)の効果を良好に得る観点から、好ましくは0.025mm以上、より好ましくは0.05mm以上、更に好ましくは0.1mm以上にし、またミラーの歪み等の変形を回避する観点から、好ましくは1mm以下、より好ましくは0.5mm以下、更に好ましくは0.4mm以下、特に好ましくは0.2mm以下にするとよい。
封止樹脂層を構成する樹脂としては、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、ポリオレフィン樹脂、エチレン酢酸ビニル共重合樹脂などの熱可塑性樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂、クロロプレンゴム、スチレンブタジエンゴム、ブチルゴム、シリコーンゴム、アクリルゴム、変性シリコーンゴムなどのエラストマー系樹脂などを使用でき、これらを1種単独又は2種以上の組合せで使用できる。広い温度範囲で柔軟性及び隣接する層(典型的な態様では反射層)との密着性を良好に得ることができるという観点から、封止樹脂層を構成する樹脂としては、アクリル樹脂及びシリコーン樹脂が特に好ましい。
アクリル樹脂としては、アルキル基の炭素数が平均4〜12個である(メタ)アクリル酸アルキルエステルの1種以上と、これと共重合可能な官能性単量体の1種以上とを含む単量体混合物を、溶液重合、乳化重合、塊状重合、懸濁重合、光重合などの公知の方法により共重合させて得た共重合体が挙げられる。アクリル樹脂は、必要に応じて、粘着付与剤、架橋剤、可塑剤、軟化剤、老化防止剤などの各種添加剤とともに使用できる。
上記のアルキル基の炭素数が平均4〜12個である(メタ)アクリル酸アルキルエステルとしては、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリル酸ラウリルなどが挙げられる。
官能性単量体は、典型的には、活性水素含有基を有する(メタ)アクリル系単量体である。活性水素含有基としては、カルボキシ基、水酸基、アミド基、アミノ基、チオール基、シアノ基、スルホン酸基、リン酸基、第4級アンモニウム(塩)基等が挙げられる。カルボキシ基を含有する(メタ)アクリル系単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、イソクロトン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、メサコン酸、又はこれらの誘導体が挙げられる。
アクリル樹脂系の封止樹脂層として使用可能な市販品としては、日東電工株式会社製ではHJ−90115B,J−90120B,CS9862UA,CS9863UA,CS9864UAなどの粘着シートを例示することができ、また共同技研化学株式会社製では300A80,300A100,300Z150B,300Z200Bなどの粘着シートを挙げることが出来る。
シリコーン樹脂としては、付加反応型シリコーン樹脂、縮合型シリコーン樹脂など公知のものが使用できる。付加反応型シリコーン樹脂としては、分子中にアルケニル基(例えばビニル基、ヘキセニル基など)を有する公知のポリジメチルシロキサン等が挙げられる。シリコーン樹脂系の封止樹脂層として使用可能な市販品としては、信越化学工業株式会社製のKR−3700,KR−3701,X40−3237,X40−3240などが挙げられる。付加反応型シリコーン樹脂の硬化触媒としては、公知の白金系の硬化触媒、例えば塩化白金酸、塩化白金酸とオレフィン類との錯体、塩化白金酸とアルコール類との組合せ等が挙げられる。縮合型シリコーン樹脂としては、信越化学株式会社製のKR−105,KE−441,KE―445などが挙げられる。
本発明の耐候性ミラーは、特に屋外設置用として好ましいが、屋内設置用として使用しても良い。屋外設置用としては、駐車場や倉庫などの出入り口周辺や、街路や駅構内などの人通りが多い通路等に有効に使用される。
以下、本発明の実施例を挙げて更に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されない。
実施例1
透明プラスチックの基板としてポリカーボネートシート(三菱ガス化学製 MRF08U 厚み0.3mm)を使用した。この基板の片面に反射層としてアルミニウム(A1050P)を真空蒸着で積層して基板−反射層積層体を得た。この積層体を150mm×70mmに切り出し、反射層の上に封止樹脂層としてアクリル粘着シート(日東電工(株)製のHJ−90115B 0.15mm厚)(任意の断面10カ所を光学顕微鏡20倍で観察したところ、上下に貫通する連通孔の明瞭な形状は何れの断面にも観察されなかった)を積層した。
更に、封止樹脂層の上に、裏板として、上記積層体と同じく150mm×70mmに切り出した塩化ビニル樹脂板(笠井産業 カピロンプレート 1.0mm厚)を積層した耐候性ミラーを作製した。
実施例2
基板として、V字断面(幅0.2mm、深さ0.2mm)の多数の環状溝を0.2mmピッチで同心円状に形成した凸面レンズ機能のフレネルレンズ構造を有するポリカーボネート板を作成し、その基板のフレネルレンズ構造形成面に反射層を積層した以外は、実施例1と同様にして耐候性ミラーを作製した。
比較例1
実施例1と同じ構成の基板に反射層としてアルミニウムを積層し、その保護層としてアクリルシリコーン変性樹脂(カンペハピオ社製 シリコーンカラースプレー)をスプレー塗布して24時間乾燥させた塗料層を積層したミラーを作製した。塗料層の厚みは0.1mmであった。
比較例2
実施例2と同じ構成の基板のフレネルレンズ構造形成面に実施例2と同様に反射層を積層し、更に比較例1と同様に保護層として塗料層を形成したミラーを作製した。
比較例3
封止樹脂層として、多孔質アクリル粘着シート(日東電工(株)製のH7004 0.4mm厚)(任意の断面10カ所を光学顕微鏡20倍で観察したところ、何れの断面にも多数の上下に貫通する連通孔の明瞭な形状が観察された)を使用した以外は、実施例1と同様にしてミラーを作製した。
比較例4
実施例2と同じ構成の基板のフレネルレンズ構造形成面に実施例2と同様に反射層を積層し、更に、比較例3と同様の封止樹脂層を積層したミラーを作製した。
(耐久性)
上記実施例1,2と比較例1〜4で作製した6種類のミラーを、それぞれ塩分濃度80g/L、酢酸にてpHを3に調整した環境液に浸漬し、50℃の環境にて96時間放置した。その後、反射層が浸食されて出来た浸食部分の長さの最大値を測定し、浸食長さとした。
測定した侵食長さに対して下記の評価基準で評価を行った。
A:浸食長さ 0.3mm以下
B:浸食長さ 0.3mm超0.5mm未満
C:浸食長さ 0.5mm以上
なお、上記の耐久性評価は大気曝露試験の加速試験として実施した。本発明者らのこれまでの知見から、評価Aは屋外使用での10年以上の耐久性に相当する。
実施例1〜2、及び比較例1〜4のミラー構成及び評価結果を表1にまとめた。
Figure 0006723446
実施例1、並びに比較例1及び3では平面ミラーを用いた。連続相の封止樹脂層を形成した実施例1は耐久性良好であった。一方、保護層を従来の塗料層にした比較例1では、反射層の浸食がミラー端部からのみでなく全体的に広がっており、耐久性が非常に悪い結果であった。多孔連通路を有する多孔質の封止樹脂層を形成した比較例3も、封止樹脂層が連続相である実施例1と比較すると、浸食長さが長く、浸食範囲が大きく、耐久性が悪かった。実施例2、並びに比較例2及び4ではフレネルミラーを用いた。連続相の封止樹脂層を形成した実施例2は実施例1と同様に耐久性に優れていた。保護層を塗料層にした比較例2では、比較例1と同様に反射層の浸食が端部からのみでなく全体的に広がり、最も浸食範囲が大きく、耐久性に問題があった。また、保護層を多孔連通路を有する多孔質の封止樹脂層にした比較例4では、フレネル構造の環状溝に沿って浸食長さが大きく進んでいたため耐久性が悪いという結果であった。
本発明の耐候性ミラーは、特に屋外に設置する安全確認用のミラーとして好適に適用される。
1,2,3 耐候性ミラー
11,21 基板
12,22 反射層
13,23 封止樹脂層
25 裏板

Claims (5)

  1. 透明プラスチック板からなる基板の片面に金属膜からなる反射層とこの反射層に密着する保護層の封止樹脂層をこの順に積層し、前記基板の他方の面を前記反射層が透視可能な鏡面とするミラーであり、
    前記封止樹脂層が、常温で弾性率が1×10 4 Pa〜1×10 7 Paである可塑性の柔軟性及び自己接着性を有し、かつ連続相である、耐候性ミラー。
  2. 前記基板が、前記反射層が積層される側の片面にV字状断面の複数の微小溝を形成したフレネルレンズ構造を有する、請求項に記載の耐候性ミラー。
  3. 前記封止樹脂層の常温での自己接着性の接着強度が0.5N/10mm以上である、請求項1又は2に記載の耐候性ミラー。
  4. 前記封止樹脂層を構成する樹脂がアクリル樹脂及びシリコーン樹脂のいずれかである、請求項1〜3のいずれか一項に記載の耐候性ミラー。
  5. 前記封止樹脂層の厚さが0.025mm〜0.4mmである、請求項1〜4のいずれか一項に記載の耐候性ミラー。
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