JP6722553B2 - 緩衝構造体 - Google Patents

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Description

本発明は、キャスクの端部に外装される緩衝構造体に関する。
従来、原子炉等で使用された使用済燃料は、放射線量が所定のレベル以下となるまで、原子力発電所内に設けられた冷却プールにて保管された後、遮蔽機能および密封機能等を有するキャスクに収容され、中間貯蔵施設または燃料再処理施設等へと輸送される。キャスクには、輸送時等の万一の落下事故の際に、所定の遮蔽機能および密封機能等を維持することが要求される。
キャスクの落下時の機能維持は、キャスクの中心軸が鉛直方向を向く姿勢で落下する垂直落下、当該中心軸が水平方向を向く姿勢で落下する水平落下、および、当該中心軸が鉛直方向および水平方向に対して傾斜する方向を向く姿勢で落下するコーナー落下のそれぞれに対して要求される。そこで、キャスクが搬送される際には、特許文献1および特許文献2に示されるように、キャスクの上下端部の外面にキャスク用緩衝体が取り付けられ、万一の落下時にキャスクに加わる衝撃を低減する対策が取られる。
特開2001−83291号公報 特開2014−145674号公報
近年、キャスクに収容されている被収容物(例えば、バスケットおよび使用済燃料)の遅れ落下衝撃によるキャスクへの影響を低減するために、キャスク用緩衝体の緩衝性能の向上が求められている。遅れ落下衝撃とは、キャスクが地面等に衝突した瞬間にはキャスク内において落下中である被収容物が、キャスクの上記衝突から遅れてキャスク内面に衝突する際に生じる衝撃である。また、キャスク落下時の使用済燃料への衝撃荷重を低減するためにも、キャスク用緩衝体の緩衝性能の向上が求められている。緩衝性能を向上させるためには、例えば、キャスク用緩衝体の密度を低くして大型化することが考えられるが、キャスクの輸送時のサイズ制限を考慮すると、キャスク用緩衝体の大型化には限界がある。また、特許文献1の木製のキャスク用緩衝体では、落下時に地面と衝突した部位、および、衝突部位の近傍の部位のみが破壊されるため、緩衝性能の向上に限界がある。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、キャスクに取り付けられる緩衝構造体を過剰に大型化することなく、キャスクに生じる衝撃を低減することを目的としている。
請求項1に記載の発明は、燃料集合体が収容される柱状のキャスクの端部に外装される緩衝構造体であって、キャスクの長手方向の端面および側面に接する本体部と、前記本体部内に配置され、前記本体部よりも剛性が高い高剛性材料製の高剛性部とを備え、前記高剛性部が、前記本体部の全周に亘って分散する複数の高剛性要素を含む
請求項に記載の発明は、請求項に記載の緩衝構造体であって、前記複数の高剛性要素が、球状の高剛性要素を含む。
請求項に記載の発明は、請求項またはに記載の緩衝構造体であって、前記複数の高剛性要素が、多面体状の高剛性要素を含む。
請求項に記載の発明は、請求項ないしのいずれかに記載の緩衝構造体であって、前記複数の高剛性要素が、楕円球状の高剛性要素を含む。
請求項に記載の発明は、請求項ないしのいずれかに記載の緩衝構造体であって、前記複数の高剛性要素が、第1の高剛性要素と、前記第1の高剛性要素よりも大きい第2の高剛性要素とを含む。
請求項6に記載の発明は、請求項1ないし5のいずれかに記載の緩衝構造体であって、前記複数の高剛性要素が、中空の高剛性要素を含む
本発明では、キャスクに生じる衝撃を低減することができる。
の実施の形態に係る緩衝構造体が取り付けられたキャスクを示す斜視図である。 緩衝構造体の縦断面図である。 緩衝底部の横断面図である。 緩衝側部の横断面図である。 緩衝底部の横断面図である。 緩衝底部の横断面図である。 緩衝構造体の要素モデルの重錘落下試験結果を示す図である。 比較例の試験体の重錘落下試験結果を示す図である。 関連技術に係る緩衝構造体の緩衝底部を示す横断面図である。 緩衝側部の横断面図である。
図1は、本発明のの実施の形態に係る緩衝構造体8が取り付けられたキャスク1を示す斜視図である。キャスク1は、使用済燃料集合体(以下、単に「燃料集合体」という。)を収容可能な柱状の容器である。キャスク1は、例えば、図1中の上下方向を向く中心軸J1を中心とする略円柱状である。以下の説明では、図1中の上下方向を「長手方向」ともいう。
キャスク1は、放射線を遮蔽する遮蔽機能、放射性物質を密封する密封機能、燃料集合体を未臨界状態にて維持する未臨界維持機能、および、燃料集合体の熱を放散する除熱機能等を有する。キャスク1が搬送される際等には、キャスク1の長手方向の両側の端部に2つの緩衝構造体8が外装される。緩衝構造体8は、例えば、中心軸J1を中心とする有蓋円筒状または有底円筒状である。
図2は、一方の緩衝構造体8を中心軸J1を含む面で切断した縦断面図である。他方の緩衝構造体8の構造は、図2に示すものと略同じである。図2では、キャスク1の一部も合わせて描いている。緩衝構造体8は、本体部81と、高剛性部82とを備える。本体部81は、キャスク1の長手方向の端面11(すなわち、上面または下面)および側面12に接する。本体部81は、例えば、高分子材料製(例えば、木製または硬質ポリウレタンフォーム製)である。本体部81の密度は、例えば、0.1g/cm以上かつ0.9g/cm以下である。
本体部81は、緩衝底部83と、緩衝側部84とを備える。緩衝底部83は、中心軸J1を中心とする略円板状の部位である。緩衝底部83は、キャスク1の長手方向の端面11に接する。緩衝底部83は、キャスク1の端面11の外縁から、中心軸J1を中心とする径方向(以下、単に「径方向」という。)外方へと広がる。緩衝底部83は、中心軸J1を中心とする略円環板状であってもよい。緩衝底部83が略円環板状である場合、例えば、緩衝底部83の外径は、キャスク1の端面11の直径よりも大きく、緩衝底部83の内径は、キャスク1の端面11の直径よりも小さい。なお、緩衝底部83が略円環板状である場合、緩衝底部83の内径は、キャスク1の端面11の直径以上であってもよい。緩衝側部84は、緩衝底部83から長手方向に沿って筒状に突出する。緩衝側部84は、中心軸J1を中心とする略円筒状の部位である。緩衝側部84は、キャスク1の端面11近傍において側面12に接する。
図3は、本体部81の緩衝底部83を中心軸J1に垂直な面にて切断した横断面図である。図4は、本体部81の緩衝側部84の横断面図である。図2ないし図4に示すように、高剛性部82は、本体部81内に配置される。高剛性部82は、本体部81の全周に亘って分散する複数の高剛性要素821を含む。高剛性部82(すなわち、複数の高剛性要素821)は、本体部81よりも剛性が高い高剛性材料製である。高剛性要素821は、例えば、金属製の略球状の部材(すなわち、鋼球)である。高剛性部82の密度は、本体部81の密度よりも高い。各高剛性要素821の直径は、本体部81の緩衝底部83の直径よりも十分に小さい。高剛性要素821は、例えば、中実の部材である。複数の高剛性要素821は、例えば、互いに略同じ大きさであり、略同じ形状である。
図2および図3に示すように、緩衝底部83では、複数の高剛性要素821が、例えば、中心軸J1を中心とする略同心円状に配置される。各円周上の高剛性要素821は、中心軸J1を中心とする周方向(以下、単に「周方向」という。)において、略等角度間隔に配置される。換言すれば、緩衝底部83では、複数の高剛性要素821は周方向に略均等に配置される。緩衝底部83では、複数の高剛性要素821は、緩衝底部83の外周部のみに配置されてもよい。
図2および図4に示すように、緩衝側部84では、複数の高剛性要素821が、例えば、中心軸J1を中心とする円周上に配置される。当該複数の高剛性要素821は、周方向において略等角度間隔に配置される。換言すれば、緩衝側部84においても、複数の高剛性要素821は周方向に略均等に配置される。
図2ないし図4に示す例では、本体部81において、複数の高剛性要素821は周方向に略均等に配置される。換言すれば、本体部81の周方向の一部を所定の角度分だけ切り出した場合、当該部位に含まれる高剛性要素821の数は、周方向のいずれの部位においても略同じである。
図5および図6は、緩衝構造体8が取り付けられたキャスク1が水平落下した場合の緩衝構造体8の破壊の様子を示す図である。図5および図6では、本体部81の緩衝底部83の横断面を示す。なお、水平落下とは、上述のように、キャスク1の中心軸J1が略水平方向を向く姿勢で落下することを意味する。
緩衝構造体8が落下して地面等と接触すると、まず、本体部81の接地面近傍の部位が変形する。本体部81の接地面近傍の部位は、例えば、落下方向(すなわち、径方向)に圧縮されて歪む。本体部81の変形が進むと、接地面近傍の高剛性要素821と接地面とが接近する。これにより、図5に平行斜線を付して示すように、本体部81のうち当該高剛性要素821の近傍の部位811に大きな負荷が加わり、当該部位811に局所的な著しい破壊が生じる。以下の説明では、本体部81の部位811を「局所破壊領域811」と呼ぶ。図5では、本体部81のうち局所破壊領域811以外の部位の平行斜線を省略する(図6においても同様)。
本体部81の変形がさらに進むと、図6に示すように、接地面近傍に位置する高剛性要素821の数が、図5に示す状態よりも増加する。換言すれば、高剛性部82が、図5に示す状態よりも接地面に相対的に近づく。そして、接地面近傍の複数の高剛性要素821が連成して本体部81の破壊を進展させ、局所破壊領域811が拡大される。緩衝側部84における破壊の様子も、図5および図6に示す例と略同様である。
このように、緩衝構造体8が、キャスク1の長手方向の端面11および側面12に接する本体部81と、本体部81内に配置され、本体部81よりも剛性合高い高剛性材料製の高剛性部82とを備えることにより、落下時のキャスク1および緩衝構造体8の位置エネルギーが、本体部81の変形に加えて、高剛性要素821による本体部81の局所的な著しい破壊、および、局所破壊領域811の拡大により大きく消費される。このため、本体部81の圧縮方向の歪みを抑制し、本体部81における圧縮応力の急激な増大を抑制することができる。その結果、緩衝構造体8の地面との衝突時にキャスク1に作用する加速度を低減することができ、落下時にキャスク1に生じる衝撃を低減することができる。
図7は、緩衝構造体8の要素モデルの重錘落下試験結果を示す図である。当該試験では、1辺が70mmの立方体の試験体に対して、300kgの重錘を3mの高さから落下させ、試験体により伝達される荷重を測定した。図7中の横軸は試験開始からの経過時間を示し、縦軸は試験体により伝達される荷重を示す(図8においても同様)。試験体は、緩衝構造体8の要素モデルとして、木製の立方体の上面に、直径10mmの9つの鋼球を配置したものである。図8は、緩衝構造体8と比較するために、木材のみにより形成された試験体を用いて同様の条件下で行った重錘落下試験結果を示す図である。図7および図8に示すように、緩衝構造体8の要素モデルである試験体では、木材のみにより形成された比較例の緩衝構造体に対応する試験体に比べて、伝達される荷重の最大値(すなわち、キャスク1に生じる衝撃に対応する値)が、約60%に低減される。
上述のように、高剛性部82は、本体部81の全周に亘って分散する複数の高剛性要素821を含む。これにより、緩衝構造体8の周方向のいずれの部位が地面等に衝突した場合であっても、落下時にキャスク1に生じる衝撃を好適に低減することができる。また、複数の高剛性要素821は、周方向に実質的に均等に配置される。これにより、緩衝構造体8の周方向のいずれの部位が地面等に衝突した場合であっても、落下時にキャスク1に生じる衝撃をさらに好適に低減することができる。
上述の例では、複数の高剛性要素821が球状である。これにより、緩衝構造体8と地面等との衝突時に、高剛性要素821に対していずれの方向から力が加わった場合であっても、当該高剛性要素821の周囲に効率良く力を伝達することができる。その結果、本体部81における局所破壊領域811を速やかに拡大することができ、落下時にキャスク1に生じる衝撃をさらに好適に低減することができる。なお、高剛性部82では、複数の高剛性要素821が、球状の高剛性要素821を含んでいれば、全ての高剛性要素821が球状である必要はない。換言すれば、複数の高剛性要素821は、球状以外の形状を有する高剛性要素821を含んでいてもよい。この場合であっても、上述と略同様に、落下時にキャスク1に生じる衝撃をさらに好適に低減することができる。
緩衝構造体8では、例えば、複数の高剛性要素821は、多面体状の高剛性要素821を含んでいてもよい。具体的には、例えば、正四面体、立方体または直方体の高剛性要素821が、複数の高剛性要素821に含まれる。多面体状の高剛性要素821により、高剛性要素821と本体部81との接触面積を大きくすることができる。これにより、落下時のキャスク1および緩衝構造体8の位置エネルギーを、高剛性要素821と本体部81との摩擦エネルギーとして大きく消費することができる。その結果、落下時にキャスク1に生じる衝撃を低減することができる。
緩衝構造体8では、例えば、複数の高剛性要素821は、楕円球状の高剛性要素821を含んでいてもよい。楕円球状の高剛性要素821の曲率が小さい部分により、緩衝構造体8と地面等との衝突時に高剛性要素821に加わる力を、周囲の比較的広い範囲に亘って伝達することができる。これにより、局所破壊領域811を大きくする(すなわち、緩衝構造体8の利用範囲を拡大する)ことができ、落下時にキャスク1に生じる衝撃を低減することができる。また、楕円球状の高剛性要素821の曲率が大きい部分により、緩衝構造体8と地面等との衝突時に高剛性要素821に加わる力を、本体部81に効率良く伝達することができる。これにより、本体部81の局所的な破壊を速やかに実現することができ、落下時にキャスク1に生じる衝撃を低減することができる。
複数の高剛性要素821は、例えば、第1の高剛性要素821と、当該第1の高剛性要素821よりも大きい第2の高剛性要素821とを含んでいてもよい。具体的には、例えば、第1の高剛性要素821は直径10mmの鋼球であり、第2の高剛性要素821は直径20mmの鋼球である。この場合、第2の高剛性要素821により、緩衝構造体8と地面等との衝突時に加わる力を、周囲の広い範囲に亘って伝達することができる。これにより、局所破壊領域811を大きくする(すなわち、緩衝構造体8の利用範囲を拡大する)ことができ、落下時にキャスク1に生じる衝撃を低減することができる。また、第1の高剛性要素821により、緩衝構造体8と地面等との衝突時に加わる力を、本体部81に効率良く伝達することができる。これにより、本体部81の局所的な破壊を速やかに実現することができ、落下時にキャスク1に生じる衝撃を低減することができる。
複数の高剛性要素821は、例えば、中空の高剛性要素821を含んでいてもよい。具体的には、例えば、中空の略球状の高剛性要素821が、複数の高剛性要素821に含まれる。中空の高剛性要素821により、緩衝構造体8と地面等との衝突時に本体部81を局所的に破壊することができるとともに、中空の高剛性要素821が破壊されることにより、地面等との衝突時に緩衝構造体8に加わる力を吸収することもできる。その結果、落下時にキャスク1に生じる衝撃を低減することができる。
図9は、本発明の関連技術に係る緩衝構造体8aの緩衝底部83を示す横断面図である。図10は、緩衝構造体8aの緩衝側部84の横断面図である。緩衝構造体8aの形状は、図1に示す緩衝構造体8と略同様である。
図9および図10に示すように、緩衝構造体8aは、緩衝底部83と、緩衝側部84とを備える。緩衝底部83は、キャスク1の長手方向の端面11(図2参照)に接する。緩衝底部83は、当該端面11の外縁から径方向外方へと広がる。緩衝側部84は、緩衝底部83から長手方向に沿って筒状に突出してキャスク1の側面12(図2参照)に接する。
緩衝構造体8aでは、緩衝底部83の外周部および緩衝側部84のうち少なくとも一方の部位が、初期破壊部85と、後続破壊部86とを備える。初期破壊部85は、当該少なくとも一方の部位の全周に亘って分散するとともに、衝撃力を受けた場合に衝撃荷重部(例えば、落下した場合に最初に地面に接触した部位)近傍において初期的に応力集中が生じて破壊される部位である。後続破壊部86は、上記少なくとも一方の部位の全周に亘って分散するとともに、当該衝撃荷重部近傍において初期破壊部85の破壊に続いて破壊される部位である。
これにより、落下時のキャスク1および緩衝構造体8aの位置エネルギーが、緩衝構造体8aの変形に加えて、初期破壊部85近傍における緩衝構造体8aの局所的な著しい破壊により大きく消費される。このため、緩衝構造体8aの圧縮方向の歪みを抑制し、緩衝構造体8aにおける圧縮応力の急激な増大を抑制することができる。その結果、緩衝構造体8aの地面との衝突時にキャスク1(図1参照)に作用する加速度を低減することができ、落下時にキャスク1に生じる衝撃を低減することができる。
緩衝構造体8aは、例えば、内部に複数の空洞(ボイド)851が設けられた高分子材料製(例えば、木製または硬質ポリウレタンフォーム製)の部材である。緩衝構造体8aでは、各空洞851の周囲の部位が初期破壊部85であり、初期破壊部85の周囲の部位(すなわち、空洞851から離れた部位)が後続破壊部86である。複数の空洞851は、上述の複数の高剛性要素821と同様に配置される。空洞851の形状は、例えば、球状、多面体状または楕円球状である。空洞851の大きさは1種類であってもよく、2種類以上であってもよい。
緩衝構造体8aでは、空洞851に代えて、周囲の部位よりも密度が低い低密度部が設けられてもよい。この場合、低密度部およびその周囲の部位が初期破壊部85であり、初期破壊部85の周囲の部位が後続破壊部86である。あるいは、空洞851に代えて、周囲の部位よりも剛性が低い(すなわち、柔らかい)低剛性部が設けられてもよい。この場合、低剛性部およびその周囲の部位が初期破壊部85であり、初期破壊部85の周囲の部位が後続破壊部86である。
上述の緩衝構造体8,8aでは、様々な変更が可能である。
図1ないし図4に示す緩衝構造体8では、本体部81は、木製または硬質ウレタンフォーム製には限定されず、例えば、発泡アルミニウム製であってもよい。また本体部81は、ハニカム構造を有する金属製であってもよい。図9および図10に示す緩衝構造体8aも同様に、例えば、発泡アルミニウム製であってもよく、ハニカム構造を有する金属製であってもよい。
緩衝構造体8では、例えば、本体部81の表面が金属板等により被覆されてもよい。緩衝構造体8aでも同様に、緩衝底部83および緩衝側部84の表面が金属板等により被覆されてもよい。
緩衝構造体8では、高剛性部82に含まれる複数の高剛性要素821の形状、構造および大きさは、1種類のみであってもよく、2種類以上であってもよい。
本発明の関連技術では、高剛性部82は、必ずしも複数の高剛性要素821を含む必要はなく、1つの高剛性部82のみが本体部81内に配置されてもよい。本発明に係る緩衝構造体8では、高剛性部82は、少なくともその一部が本体部81内に配置されていればよく、高剛性部82の一部が本体部81の表面に露出していてもよい。この場合であっても、上記と同様に、落下時にキャスク1に生じる衝撃を低減することができる。
緩衝構造体8では、高剛性部82は、本体部81のいずれの部位に配置されていてもよいが、好ましくは、緩衝底部83の外周部および緩衝側部84のうち少なくとも一方の部位に配置される。より好ましくは、高剛性部82は、緩衝底部83の外周部および緩衝側部84の双方に配置される。さらに好ましくは、高剛性部82は、緩衝底部83の外周部以外の部位にも配置される。
上記実施の形態および各変形例における構成は、相互に矛盾しない限り適宜組み合わされてよい。
1 キャスク
8,8a 緩衝構造体
9 燃料集合体
11 (キャスクの)端面
12 (キャスクの)側面
81 本体部
82 高剛性部
83 緩衝底部
84 緩衝側部
85 初期破壊部
86 後続破壊部
821 高剛性要素

Claims (6)

  1. 燃料集合体が収容される柱状のキャスクの端部に外装される緩衝構造体であって、
    キャスクの長手方向の端面および側面に接する本体部と、
    前記本体部内に配置され、前記本体部よりも剛性が高い高剛性材料製の高剛性部と、
    を備え、
    前記高剛性部が、前記本体部の全周に亘って分散する複数の高剛性要素を含むことを特徴とする緩衝構造体。
  2. 請求項1に記載の緩衝構造体であって、
    前記複数の高剛性要素が、球状の高剛性要素を含むことを特徴とする緩衝構造体。
  3. 請求項1または2に記載の緩衝構造体であって、
    前記複数の高剛性要素が、多面体状の高剛性要素を含むことを特徴とする緩衝構造体。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の緩衝構造体であって、
    前記複数の高剛性要素が、楕円球状の高剛性要素を含むことを特徴とする緩衝構造体。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載の緩衝構造体であって、
    前記複数の高剛性要素が、
    第1の高剛性要素と、
    前記第1の高剛性要素よりも大きい第2の高剛性要素と、
    を含むことを特徴とする緩衝構造体。
  6. 請求項1ないし5のいずれかに記載の緩衝構造体であって、
    前記複数の高剛性要素が、中空の高剛性要素を含むことを特徴とする緩衝構造体。
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