JP6868470B2 - 緩衝構造体 - Google Patents

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Description

本発明は、燃料集合体が収容される円柱状のキャスクの端部に外装される緩衝構造体に関する。
従来、原子炉等で使用された使用済燃料は、放射線量が所定のレベル以下となるまで、原子力発電所内に設けられた冷却プールにて保管された後、遮蔽機能および密封機能等を有するキャスクに収容され、中間貯蔵施設または燃料再処理施設等へと輸送される。キャスクには、輸送時等の万一の落下事故の際に、所定の遮蔽機能および密封機能等を維持することが要求される。
キャスクの落下時の機能維持は、キャスクの中心軸が鉛直方向を向く姿勢で落下する垂直落下、当該中心軸が水平方向を向く姿勢で落下する水平落下、および、当該中心軸が鉛直方向および水平方向に対して傾斜する方向を向く姿勢で落下するコーナー落下のそれぞれに対して要求される。そこで、キャスクが搬送される際には、特許文献1ないし特許文献3に示されるように、キャスクの上下端部の外面にキャスク用緩衝体が取り付けられ、万一の落下時にキャスクに加わる衝撃を低減する対策が取られる。
特開2006−71490号公報 特開2009−186427号公報 実開平6−47897号公報
ところで、特許文献1のキャスク用緩衝体は円板状であるため、垂直落下時の接地面積が大きい。このため、垂直落下時にキャスクに加わる衝撃が大きくなる。特許文献2では、キャスク用緩衝構造体が円筒状であるため、特許文献1のキャスク用緩衝体に比べて、垂直落下時の接地面積を小さくしてキャスクに加わる衝撃を低減することができるが、更なる衝撃の低減が求められている。特許文献3の緩衝体においても同様である。また、特許文献2の円筒状のキャスク用緩衝構造体では、キャスクと径方向に重なっていない部位が、水平落下時に径方向内方へと大きく変形するため、衝撃の低減に限界がある。
本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、キャスクに加わる衝撃を低減することを目的としている。
請求項1に記載の発明は、緩衝材を外壁により被覆した構造体であり、燃料集合体が収容される円柱状のキャスクの端部に外装される緩衝構造体であって、キャスクの長手方向の端面から前記長手方向に延びる円筒状の内側緩衝底部と、前記内側緩衝底部から径方向外方へと延び、外周縁が前記キャスクの前記端面の外周縁よりも径方向外側に位置する円筒状の外側緩衝底部と、前記外側緩衝底部から前記長手方向に円筒状に突出して前記キャスクの側面に接する緩衝側部とを備え、前記内側緩衝底部の前記長手方向の端面が、前記外側緩衝底部の前記長手方向の端面よりも前記キャスクの前記端面から前記長手方向に離れており、前記内側緩衝底部の内側壁が、環状凸部と環状凹部とが前記長手方向に並んで配置されるとともに径方向において前記外側緩衝底部と重なる波板部を含む。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の緩衝構造体であって、前記環状凸部が径方向内方へと突出しており、前記環状凸部において前記内側壁と前記緩衝材との間に空隙が存在する。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の緩衝構造体であって、前記波板部が、前記内側壁の前記長手方向の全長に亘る。
請求項4に記載の発明は、緩衝材を外壁により被覆した構造体であり、燃料集合体が収容される円柱状のキャスクの端部に外装される緩衝構造体であって、キャスクの長手方向の端面から前記長手方向に延びる円筒状の内側緩衝底部と、前記内側緩衝底部から径方向外方へと延び、外周縁が前記キャスクの前記端面の外周縁よりも径方向外側に位置する円筒状の外側緩衝底部と、前記外側緩衝底部から前記長手方向に円筒状に突出して前記キャスクの側面に接する緩衝側部とを備え、前記内側緩衝底部の前記長手方向の端面が、前記外側緩衝底部の前記長手方向の端面よりも前記キャスクの前記端面から前記長手方向に離れており、前記内側緩衝底部の内側壁が、前記長手方向に対して傾斜する。
請求項5に記載の発明は、緩衝材を外壁により被覆した構造体であり、燃料集合体が収容される円柱状のキャスクの端部に外装される緩衝構造体であって、キャスクの長手方向の端面に接するとともに前記端面の外周縁から径方向外方へと延びる円筒状の緩衝底部と、前記緩衝底部から前記長手方向に円筒状に突出して前記キャスクの側面に接する緩衝側部と、を備え、前記緩衝底部の内側壁が、前記長手方向に対して傾斜し、前記内側壁の前記長手方向の全長に亘って、前記内側壁の前記長手方向に対する傾斜角が一定である。
請求項6に記載の発明は、請求項4に記載の緩衝構造体であって、前記内側壁が径方向内側に向かって凸状である。
請求項7に記載の発明は、請求項4ないし6のいずれか1つに記載の緩衝構造体であって、前記内側壁の径が、前記キャスクから前記長手方向に離れるに従って漸次増大する。
請求項8に記載の発明は、緩衝材を外壁により被覆した構造体であり、燃料集合体が収容される円柱状のキャスクの端部に外装される緩衝構造体であって、キャスクの長手方向の端面に接するとともに前記端面の外周縁から径方向外方へと延びる円筒状の緩衝底部と、前記緩衝底部から前記長手方向に円筒状に突出して前記キャスクの側面に接する緩衝側部とを備え、前記緩衝底部の内側壁が、周方向に配置された複数の凹部を有する。
請求項9に記載の発明は、緩衝材を外壁により被覆した構造体であり、燃料集合体が収容される円柱状のキャスクの端部に外装される緩衝構造体であって、キャスクの長手方向の端面に接するとともに前記端面の外周縁から径方向外方へと延びる円筒状の緩衝底部と、前記緩衝底部から前記長手方向に円筒状に突出して前記キャスクの側面に接する緩衝側部とを備え、前記緩衝底部の外壁が、前記緩衝材の内周面に接触する円筒状の内側壁と、前記緩衝材の前記長手方向の端面に接触する円環状の底壁とを備え、前記緩衝材の前記端面が、前記内側壁の前記長手方向の端部よりも前記キャスクの前記端面から前記長手方向に離れている。
請求項10に記載の発明は、請求項9に記載の緩衝構造体であって、前記緩衝底部の前記外壁が、前記底壁の内周縁部から前記長手方向に円筒状に延びて前記内側壁の径方向内側にて前記内側壁と径方向に重なる最内壁をさらに備える。
本発明では、キャスクに加わる衝撃を低減するができる。
第1の実施の形態に係る緩衝構造体が取り付けられたキャスクを示す斜視図である。 緩衝構造体の縦断面図である。 水平落下時の緩衝構造体の縦断面図である。 第2の実施の形態に係る緩衝構造体の縦断面図である。 他の緩衝構造体の縦断面図である。 第3の実施の形態に係る緩衝構造体の縦断面図である。 第4の実施の形態に係る緩衝構造体の縦断面図である。 垂直落下時の緩衝構造体の縦断面図である。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係る緩衝構造体8が取り付けられたキャスク1を示す斜視図である。キャスク1は、使用済燃料集合体(以下、単に「燃料集合体」という。)を収容可能な柱状の容器である。キャスク1は、図1中の上下方向を向く中心軸J1を中心とする略円柱状である。以下の説明では、キャスク1の中心軸J1が向く方向を「長手方向」ともいう。
キャスク1は、放射線を遮蔽する遮蔽機能、放射性物質を密封する密封機能、燃料集合体を未臨界状態にて維持する未臨界維持機能、および、燃料集合体の熱を放散する除熱機能等を有する。キャスク1が搬送される際等には、キャスク1の長手方向の両側の端部に2つの緩衝構造体8が外装される。緩衝構造体8は、例えば、中心軸J1を中心とする略円筒状である。
図2は、一方の緩衝構造体8を中心軸J1を含む面で切断した縦断面図である。他方の緩衝構造体8の構造は、図2に示すものと略同じである。図2では、キャスク1の一部も合わせて図示している。緩衝構造体8は、緩衝材81を外壁82により被覆した構造体である。緩衝材81は、例えば、木製または硬質ポリウレタンフォーム製である。外壁82は、例えば、金属製の板材である。図2では、外壁82を太い実線にて示す。後述する図3ないし図8においても同様である。
緩衝構造体8は、緩衝側部85と、緩衝底部86とを備える。緩衝底部86は、内側緩衝底部83と、外側緩衝底部84とを備える。図2では、内側緩衝底部83と外側緩衝底部84との境界、および、外側緩衝底部84と緩衝側部85との境界を破線にて示す。内側緩衝底部83、外側緩衝底部84および緩衝側部85はそれぞれ、緩衝材81を外壁82により被覆した構造を有する。内側緩衝底部83、外側緩衝底部84および緩衝側部85はそれぞれ、中心軸J1を中心とする略円筒状の部位である。
内側緩衝底部83は、キャスク1の長手方向の端面11と長手方向に重なる位置に位置し、当該端面11に接する。内側緩衝底部83は、キャスク1の端面11から長手方向に延びる。外側緩衝底部84は、内側緩衝底部83の外側面から、中心軸J1を中心とする径方向(以下、単に「径方向」とも呼ぶ。)の外方へと延びる。外側緩衝底部84の外径は、キャスク1の端面11の直径(すなわち、外径)よりも大きい。換言すれば、外側緩衝底部84の外周縁は、キャスク1の端面11の外周縁よりも径方向外側に位置する。
緩衝側部85は、緩衝底部86の外側緩衝底部84からキャスク1に沿って長手方向に円筒状に突出する。緩衝側部85の内側壁(すなわち、内側面)は、キャスク1の側面12に接する。緩衝側部85の外径は、キャスク1の直径よりも大きい。外側緩衝底部84と緩衝側部85との境界は、長手方向に関して、キャスク1の端面11と同じ位置に位置する。
内側緩衝底部83の長手方向の両端面831,832のうち、キャスク1から離れている方の端面831は、外側緩衝底部84の長手方向の端面841よりも、キャスク1の端面11から長手方向に離れている。換言すれば、内側緩衝底部83は、外側緩衝底部84の端面841から長手方向に沿ってキャスク1から離れる方向へと突出している。内側緩衝底部83の外側壁834は、外側緩衝底部84の端面841から長手方向に沿って延びる平滑な略円筒面である。内側緩衝底部83の内側壁833は、キャスク1の端面11から長手方向に沿って延びる略円筒状の面である。内側壁833の形状については後述する。内側緩衝底部83の内側壁833および外側壁834は、上述の緩衝構造体8の外壁82の一部である。
内側緩衝底部83の内径は、キャスク1の端面11の直径よりも小さい。キャスク1の端面11に接する内側緩衝底部83の端面832の内周縁は、キャスク1の端面11の外周縁よりも径方向内側に位置する。内側緩衝底部83の外径は、キャスク1の端面11の直径よりも大きくてもよいが、端面11の直径以下であることが好ましい。図2に示す例では、内側緩衝底部83の外径は、キャスク1の端面11の直径と略同じである。換言すれば、内側緩衝底部83と外側緩衝底部84との境界は、径方向に関して、キャスク1の端面11の外周縁と略同じ位置に位置する。
内側緩衝底部83の内側壁833は、中心軸J1を中心とする略円筒面状の波板部835を含む。波板部835では、環状凸部836と環状凹部837とが、長手方向に並んで配置される。環状凸部836は、中心軸J1を中心とする略環状の凸部であり、径方向内方へと突出する。環状凹部837は、中心軸J1を中心とする略環状の凹部であり、径方向外方へと凹む。
環状凸部836の数は、1であってもよく、2以上であってもよい。環状凹部837の数も、1であってもよく、2以上であってもよい。環状凸部836および環状凹部837の数がそれぞれ1である場合、環状凸部836と環状凹部837とは、長手方向に並んで配置される。また、環状凹部837および環状凸部836のうち、少なくとも一方が複数である場合、環状凸部836と環状凹部837とは、長手方向に交互に並んで配置される。図2に示す例では、複数の環状凸部836と複数の環状凹部837とが、長手方向に交互に並んで配置される。
図2に例示する緩衝構造体8では、各環状凸部836の長手方向の長さ、および、各環状凹部837の長手方向の長さは、略同じである。例えば、波板部835の縦断面形状は、略サインカーブ状である。環状凸部836および環状凹部837の縦断面形状はそれぞれ、例えば略半円形であってもよい。
なお、環状凸部836および環状凹部837の縦断面形状は、様々に変更されてよい。例えば、環状凹部837は、必ずしも径方向外方へと凹んでいる必要はなく、環状凸部836よりも径方向外側に位置するのであれば、例えば長手方向に略平行であってもよい。また、環状凸部836も、必ずしも径方向内方へと突出している必要はなく、環状凹部837よりも径方向内側に位置するのであれば、例えば長手方向に略平行であってもよい。
図2に示す例では、内側緩衝底部83の緩衝材81は、複数の環状凹部837の径方向外端よりも外側に位置する。内側緩衝底部83の緩衝材81の内側面は、中心軸J1を中心とする平滑な略円筒面である。このため、複数の環状凸部836のそれぞれにおいて、内側壁833と緩衝材81との間に空隙が存在する。
内側緩衝底部83の内側壁833の波板部835は、径方向において外側緩衝底部84と重なる。換言すれば、波板部835の少なくとも一部は、長手方向に関して、外側緩衝底部84の少なくとも一部と同じ位置に位置する。さらに換言すれば、波板部835は、緩衝材81を間に挟んで、外側緩衝底部84の外側壁844と径方向に対向する。図2に示す例では、波板部835は、内側緩衝底部83の内側壁833の長手方向の全長に亘る。換言すれば、波板部835は、内側緩衝底部83の内側壁833全体に亘って設けられる。したがって、外側緩衝底部84の全体が、径方向において波板部835と重なる。
キャスク1が垂直落下した場合、緩衝構造体8のうち内側緩衝底部83の端面831が地面等に接触する。そして、内側緩衝底部83の内側壁833および外側壁834、並びに、内側壁833と外側壁834との間の緩衝材81が、落下方向(すなわち、キャスク1の長手方向)に圧縮されて変形(例えば、座屈)する。このように内側緩衝底部83が長手方向に潰れることにより、地面等との衝突による衝撃が吸収され、垂直落下時にキャスク1に加わる衝撃が低減される。
上述のように、内側緩衝底部83の内側壁833は波板部835を含んでいるため、内側壁が波板部を含まない平滑な円筒状である場合に比べて、長手方向から加わる荷重に対する剛性が低い。このため、垂直落下時に内側緩衝底部83が潰れる際に、内側壁833が容易に変形し、内側壁833を介してキャスク1の端面11に伝達される衝撃が低減される。その結果、垂直落下時にキャスク1に加わる衝撃が低減される。
一方、キャスク1が水平落下した場合、図3に示すように、緩衝構造体8のうち外側緩衝底部84の外側壁844および緩衝側部85の外側壁854が地面等に接触し、径方向内方へと変形する。緩衝側部85の外側壁854の径方向内側に位置する緩衝材81は、当該外側壁854とキャスク1との間にて潰れ、これにより、地面等との衝突による衝撃が効率良く吸収される。
外側緩衝底部84の外側壁844の径方向内側に位置する緩衝材81は、外側壁844の径方向内方への変形に伴って、図3中に白抜きの矢印にて示すように、径方向内方へと移動する。上述のように、内側緩衝底部83の内側壁833は波板部835を含んでいるため、内側壁が波板部を含まない平滑な円筒状である場合に比べて、径方向から加わる荷重に対する剛性が高い。また、波板部835は、径方向において外側緩衝底部84と重なる位置に配置される。このため、径方向内方に移動する上述の緩衝材81により、内側緩衝底部83の内側壁833が径方向内方へと変形することが抑制される。したがって、外側緩衝底部84の外側壁844の径方向内側に位置する緩衝材81は、径方向内方へと変形する外側緩衝底部84の外側壁844と、内側緩衝底部83の内側壁833との間にて潰れ、これにより、地面等との衝突による衝撃が効率良く吸収される。
なお、仮に、内側緩衝底部の内側壁が波板部を含まない平滑な円筒状であるとすると、水平落下時に当該内側壁が径方向内方へと大きく変形し、外側緩衝底部の外側壁に押された緩衝材が径方向内方へと移動して潰れにくい。このため、水平落下時における衝撃吸収性能の向上に限界がある。
以上に説明したように、緩衝構造体8は、内側緩衝底部83と、外側緩衝底部84と、緩衝側部85とを備える。内側緩衝底部83は、キャスク1の長手方向の端面11から、当該長手方向に延びる円筒状の部位である。外側緩衝底部84は、内側緩衝底部83から径方向外方へと延びる円筒状の部位である。外側緩衝底部84の外周縁は、キャスク1の端面11の外周縁よりも径方向外側に位置する。緩衝側部85は、外側緩衝底部84から長手方向に円筒状に突出してキャスク1の側面12に接する。内側緩衝底部83の長手方向の端面831は、外側緩衝底部84の長手方向の端面841よりも、キャスク1の端面11から長手方向に離れている。内側緩衝底部83の内側壁833は、環状凸部836と環状凹部837とが長手方向に並んで配置される波板部835を含む。波板部835は、径方向において外側緩衝底部84と重なる。
これにより、緩衝構造体8は、落下時にキャスク1に加わる衝撃を低減することができる。具体的には、内側緩衝底部83の端面831が、外側緩衝底部84の端面841よりもキャスク1の端面11から長手方向に離れていることにより(すなわち、内側緩衝底部83が外側緩衝底部84から長手方向に突出していることにより)、垂直落下時の接地面積を小さくすることができる。その結果、垂直落下時にキャスク1に加わる衝撃を低減することができる。また、内側緩衝底部83の内側壁833が波板部835を含むことにより、垂直落下時に内側壁833が変形しやすい。このため、垂直落下時にキャスク1に加わる衝撃を、より一層低減することができる。さらに、波板部835が径方向において外側緩衝底部84と重なることにより、内側壁833の板厚を増大することなく、水平落下時に内側壁833が径方向内方へと変形することを抑制することができる。このため、外側緩衝底部84の径方向内側の緩衝材81が径方向内方へと逃げにくくなり、水平落下時にキャスク1に加わる衝撃を低減することができる。
緩衝構造体8では、環状凸部836は径方向内方へと突出しており、環状凸部836において内側壁833と緩衝材81との間に空隙が存在する。これにより、垂直落下時に内側壁833がさらに変形しやすくなるため、垂直落下時にキャスク1に加わる衝撃を、より一層低減することができる。
また、上述のように、波板部835では、複数の環状凸部836と複数の環状凹部837とが、長手方向に交互に並んで配置される。これにより、垂直落下時に内側壁833がさらに変形しやすくなるため、垂直落下時にキャスク1に加わる衝撃を、より一層低減することができる。
上述のように、緩衝構造体8では、波板部835は、内側緩衝底部83の内側壁833の長手方向の全長に亘る。これにより、垂直落下時に内側壁833がさらに変形しやすくなるため、垂直落下時にキャスク1に加わる衝撃を、より一層低減することができる。
図4は、本発明の第2の実施の形態に係る緩衝構造体8aを中心軸J1を含む面で切断した縦断面図である。緩衝構造体8aは、上述の緩衝構造体8と同様に、緩衝材81を外壁82により被覆した構造体であり、上述のキャスク1の端部に外装される。図4では、キャスク1の一部も合わせて図示している。緩衝構造体8aでは、図2に示す内側緩衝底部83に代えて、内側緩衝底部83とは形状が異なる内側緩衝底部83aが設けられる。緩衝構造体8aのその他の構成は、図2に示す緩衝構造体8と略同様である。以下の説明では、緩衝構造体8の各構成に対応する緩衝構造体8aの構成に同符号を付す。
内側緩衝底部83aの内側壁833aは、長手方向および径方向に対して傾斜する平滑な板状の部位である。内側壁833aの長手方向に対する傾斜角は、内側壁833aの長手方向の略全長に亘って略一定である。換言すれば、内側壁833aの縦断面は、長手方向に対して所定の傾斜角にて傾斜する方向に略直線状に延びる。さらに換言すれば、内側壁833aは、キャスク1の端面11から長手方向に沿って延びる略円錐台の外周面である。内側壁833aの径(すなわち、内径)は、キャスク1の端面11から長手方向に離れるに従って漸次増大する。内側壁833aの径は、内側壁833aの長手方向の全長に亘って、キャスク1の直径よりも小さい。換言すれば、内側緩衝底部83aの長手方向の端面831,832の内周縁は、キャスク1の端面11の外周縁よりも径方向内側に位置する。
緩衝構造体8aは、内側緩衝底部83aと、外側緩衝底部84と、緩衝側部85とを備える。内側緩衝底部83aは、キャスク1の長手方向の端面11から、当該長手方向に延びる円筒状の部位である。外側緩衝底部84は、内側緩衝底部83aから径方向外方へと延びる円筒状の部位である。外側緩衝底部84の外周縁は、キャスク1の端面11の外周縁よりも径方向外側に位置する。緩衝側部85は、外側緩衝底部84から長手方向に円筒状に突出してキャスク1の側面12に接する。内側緩衝底部83aの長手方向の端面831は、外側緩衝底部84の長手方向の端面841よりも、キャスク1の端面11から長手方向に離れている。内側緩衝底部83aの内側壁833aは、長手方向に対して傾斜する。
これにより、緩衝構造体8aは、落下時にキャスク1に加わる衝撃を低減することができる。具体的には、内側緩衝底部83aの端面831が、外側緩衝底部84の端面841よりもキャスク1の端面11から長手方向に離れていることにより(すなわち、内側緩衝底部83aが外側緩衝底部84から長手方向に突出していることにより)、垂直落下時の接地面積を小さくすることができる。その結果、垂直落下時にキャスク1に加わる衝撃を低減することができる。また、内側緩衝底部83aの内側壁833aが長手方向に対して傾斜しているため、内側壁が長手方向に平行である場合に比べて、長手方向から加わる荷重に対する剛性が低い。したがって、垂直落下時に内側壁833aが変形しやすいため、垂直落下時にキャスク1に加わる衝撃を低減することができる。さらに、長手方向に対して傾斜する内側壁833aが径方向において外側緩衝底部84と重なることにより、内側壁833aの板厚を増大することなく、水平落下時に内側壁833aが径方向内方へと変形することを抑制することができる。このため、外側緩衝底部84の径方向内側の緩衝材81が径方向内方へと逃げにくくなり、水平落下時にキャスク1に加わる衝撃を低減することができる。
緩衝構造体8aでは、必ずしも内側緩衝底部83aが外側緩衝底部84から長手方向に突出している必要はない。緩衝構造体8aでは、例えば、内側緩衝底部83aの端面831と、外側緩衝底部84の端面841とが、長手方向の略同じ位置に位置していてもよい。この場合、緩衝構造体8aは、キャスク1の長手方向の端面11に接するとともに端面11の外周縁から径方向外方へと延びる円筒状の緩衝底部86と、緩衝底部86から長手方向に円筒状に突出してキャスク1の側面12に接する緩衝側部85とを備える。この場合であっても、上述と同様に、緩衝底部86の内側壁833aが長手方向に対して傾斜することにより、垂直落下時および水平落下時にキャスク1に加わる衝撃を低減することができる。
上述のように、緩衝底部86の内側壁833aの径は、キャスク1から長手方向に離れるに従って漸次増大する。これにより、緩衝底部86の底面積が小さくなるため、垂直落下時の接地面積が小さくなる。その結果、垂直落下時にキャスク1に加わる衝撃を、さらに低減することができる。
また、緩衝構造体8aでは、内側壁833aの長手方向の全長に亘って、内側壁833aの長手方向に対する傾斜角が一定である。このように、緩衝構造体8aの形状を簡素化することにより、緩衝構造体8aの製造を容易とすることができる。
図5は、図4に示す内側壁833aとは形状が異なる内側壁833bを有する緩衝構造体8bを、中心軸J1を含む面で切断した縦断面図である。緩衝構造体8bでは、図4に示す緩衝構造体8aと同様に、緩衝底部86の内側壁833bが長手方向に対して傾斜する。これにより、垂直落下時および水平落下時にキャスク1に加わる衝撃を低減することができる。また、緩衝構造体8aと同様に、内側壁833bの径は、キャスク1から長手方向に離れるに従って漸次増大する。これにより、垂直落下時の接地面積が小さくなり、その結果、垂直落下時にキャスク1に加わる衝撃を、さらに低減することができる。
緩衝構造体8bでは、緩衝底部86の内側壁833bは、径方向内側に向かって凸状である。換言すれば、内側壁833bは、径方向において緩衝材81が存在しない方向に向かって凸状である。これにより、垂直落下時に内側壁833bが変形(例えば、座屈)する際に、内側壁833bが径方向内方へとさらに変形しやすくなる。その結果、垂直落下時にキャスク1に加わる衝撃を、より一層低減することができる。図5に示す例では、内側壁833bの縦断面は、キャスク1の端面11から離れる方向へと略円弧状に延びる。
図5に例示する緩衝構造体8bでは、図4に例示する緩衝構造体8aと同様に、内側緩衝底部83bが外側緩衝底部84から長手方向に突出している。換言すれば、内側緩衝底部83bの長手方向の端面831は、外側緩衝底部84の長手方向の端面841よりも、キャスク1の端面11から長手方向に離れている。これにより、垂直落下時の接地面積をさらに小さくすることができる。その結果、垂直落下時にキャスク1に加わる衝撃を、より一層低減することができる。
図6は、本発明の第3の実施の形態に係る緩衝構造体8cを中心軸J1を含む面で切断した縦断面図である。緩衝構造体8cは、上述の緩衝構造体8と同様に、緩衝材81を外壁82により被覆した構造体であり、上述のキャスク1の端部に外装される。図6では、緩衝構造体8cの縦断面よりも奥側の部位についても細線にて併せて図示している。また、図6では、キャスク1の一部も合わせて図示している。緩衝構造体8cでは、図2に示す内側緩衝底部83に代えて、内側緩衝底部83とは形状が異なる内側緩衝底部83cが設けられる。緩衝構造体8cのその他の構成は、図2に示す緩衝構造体8と略同様である。以下の説明では、緩衝構造体8の各構成に対応する緩衝構造体8cの構成に同符号を付す。
内側緩衝底部83cの内側壁833c(すなわち、緩衝底部86の内側壁833c)は、長手方向に略平行に延びる平滑な略円筒状の部位である。内側壁833cは、中心軸J1を中心とする周方向(以下、単に「周方向」とも呼ぶ。)に配置された複数の凹部838を有する。図6に示す例では、複数の凹部838は、長手方向の略同じ位置に配置され、周方向に略等角度間隔にて配列される。複数の凹部838の大きさは、略同じである。各凹部838は、径方向外方へと凹む略半球状である。なお、複数の凹部838の大きさは互いに異なっていてもよく、形状も様々に変更されてよい。また、複数の凹部838は、長手方向の異なる位置に配置されてもよい。例えば、内側壁833cの長手方向の2つの位置において、複数の凹部838が周方向に配列されてもよい。
緩衝構造体8cは、緩衝底部86と、緩衝側部85とを備える。緩衝底部86は、キャスク1の長手方向の端面11に接するとともに、端面11の外周縁から径方向外方へと延びる円筒状の部位である。緩衝側部85は、緩衝底部86から長手方向に円筒状に突出してキャスク1の側面12に接する。そして、上述のように、緩衝底部86の内側壁833cは、周方向に配置された複数の凹部838を有する。このため、内側壁全体が平滑である場合に比べて、長手方向から加わる荷重に対する内側壁833cの剛性は低い。したがって、垂直落下時に内側壁833cが変形しやすいため、垂直落下時にキャスク1に加わる衝撃を低減することができる。
図6に例示する緩衝構造体8cでは、図2に例示する緩衝構造体8と同様に、内側緩衝底部83cが外側緩衝底部84から長手方向に突出している。換言すれば、内側緩衝底部83cの長手方向の端面831は、外側緩衝底部84の長手方向の端面841よりも、キャスク1の端面11から長手方向に離れている。これにより、垂直落下時の接地面積を小さくすることができる。その結果、垂直落下時にキャスク1に加わる衝撃を、より一層低減することができる。
また、図6に例示する緩衝構造体8cでは、内側壁833cにおいて複数の凹部838が設けられる領域が、径方向において外側緩衝底部84と重なる。これにより、内側壁833cの板厚を増大することなく、水平落下時に内側壁833cが径方向内方へと変形することを抑制することができる。このため、外側緩衝底部84の径方向内側の緩衝材81が径方向内方へと逃げにくくなり、水平落下時にキャスク1に加わる衝撃を低減することができる。
緩衝構造体8cでは、例えば、緩衝構造体8aまたは緩衝構造体8bと同様に、内側壁833cが長手方向に対して傾斜してもよい。これにより、水平落下時に内側壁833cが径方向内方へと変形することを、より一層抑制することができる。その結果、水平落下時にキャスク1に加わる衝撃を、さらに低減することができる。
図7は、本発明の第4の実施の形態に係る緩衝構造体8dを中心軸J1を含む面で切断した縦断面図である。緩衝構造体8dは、上述の緩衝構造体8と同様に、緩衝材81を外壁82により被覆した構造体であり、上述のキャスク1の端部に外装される。図7では、緩衝構造体8cの縦断面よりも奥側の部位についても細線にて併せて図示している。また、図7では、キャスク1の一部も合わせて図示している。緩衝構造体8dでは、図2に示す内側緩衝底部83に代えて、内側緩衝底部83とは形状が異なる内側緩衝底部83dが設けられる。緩衝構造体8dのその他の構成は、図2に示す緩衝構造体8と略同様である。以下の説明では、緩衝構造体8の各構成に対応する緩衝構造体8dの構成に同符号を付す。
緩衝構造体8dでは、緩衝底部86の内側緩衝底部83dの外壁82が、第1内側壁821と、第2内側壁822と、底壁823と、第1外側壁824と、第2外側壁825とを備える。
第1内側壁821は、キャスク1の端面11から長手方向に略平行に延びる略円筒状の部位である。第1内側壁821は、内側緩衝底部83dの緩衝材81の径方向内側に位置し、当該緩衝材81の内周面に接触する。第1外側壁824は、外側緩衝底部84の端面841から長手方向に略平行に延びる略円筒状の部位である。第1外側壁824は、内側緩衝底部83dの緩衝材81の径方向外側に位置し、当該緩衝材81の外周面に接触する。第1内側壁821および第1外側壁824は、外側緩衝底部84および緩衝側部85の外壁82に連続する。
第1内側壁821および第1外側壁824の長手方向の端部(すなわち、図7中の下端部)は、内側緩衝底部83dの緩衝材81の長手方向の端面811(すなわち、キャスク1の端面11から長手方向に離れている方の端面)と、キャスク1の端面11との間に位置する。換言すれば、内側緩衝底部83dの緩衝材81の端面811は、第1内側壁821および第1外側壁824の長手方向の端部よりも、キャスク1の端面11から長手方向に離れている。さらに換言すれば、内側緩衝底部83dの緩衝材81は、第1内側壁821および第1外側壁824から長手方向に突出している。
第2内側壁822、底壁823および第2外側壁825は、連続する一繋がりの部材であり、第1内側壁821および第1外側壁824等とは別部材である。底壁823は、中心軸J1を中心とする略円環板状の部位である。底壁823は、内側緩衝底部83dの緩衝材81の長手方向の端面811に接触する。底壁823は、第1内側壁821および第1外側壁824から長手方向に離れている。
第2内側壁822は、底壁823の内周縁部から長手方向に略平行に延びる略円筒状の部位である。第2内側壁822は、内側緩衝底部83dの緩衝材81、および、第1内側壁821よりも径方向内側に位置する最内壁である。第2内側壁822の上部は、第1内側壁821の下部と径方向に重なる。第2外側壁825は、底壁823の外周縁部から長手方向に略平行に延びる略円筒状の部位である。第2外側壁825は、内側緩衝底部83dの緩衝材81、および、第1外側壁824よりも径方向外側に位置する。第2外側壁825の上部は、第1外側壁824の下部と径方向に重なる。
第1内側壁821には、第2内側壁822と径方向に重なる位置にて径方向内方へと突出する複数の支持部826が設けられる。支持部826は、棒状の部材(例えば、ボルト)であり、第2内側壁822に設けられた貫通孔827に挿入されている。貫通孔827は、長手方向に延びる長孔であり、支持部826は、貫通孔827の上端部に位置する。これにより、第2内側壁822、底壁823および第2外側壁825が、緩衝構造体8dの外壁82の他の部位(すなわち、第2内側壁822、底壁823および第2外側壁825以外の部位)と接続される。
緩衝構造体8dは、緩衝底部86と、緩衝側部85とを備える。緩衝底部86は、キャスク1の長手方向の端面11に接するとともに、端面11の外周縁から径方向外方へと延びる円筒状の部位である。緩衝側部85は、緩衝底部86から長手方向に円筒状に突出してキャスク1の側面12に接する。緩衝底部86の外壁82は、円筒状の内側壁である第1内側壁821と、円環状の底壁823とを備える。第1内側壁821は、緩衝材81の内周面に接触する。底壁823は、緩衝材81の長手方向の端面811に接触する。緩衝材81の端面811は、第1内側壁821の長手方向の端部よりもキャスク1の端面811から長手方向に離れている。
このため、キャスク1が垂直落下した場合、図8に示すように、緩衝構造体8dの底壁823が地面等に接触し、キャスク1の端面11に向かって長手方向へと移動する。底壁823とキャスク1の端面11との間に位置する緩衝材81は、底壁823の移動に伴って潰れる。緩衝構造体8dでは、第1内側壁821が底壁823から離間しているため、第1内側壁821が底壁823の上記移動に対する抵抗となることはない。これにより、底壁823とキャスク1との間の緩衝材81が好適に潰れ、地面等との衝突による衝撃が効率良く吸収される。その結果、垂直落下時にキャスク1に加わる衝撃を低減することができる。また、第1外側壁824も底壁823から離間しているため、第1外側壁824が底壁823の上記移動に対する抵抗となることもない。したがって、垂直落下時にキャスク1に加わる衝撃をさらに低減することができる。
緩衝構造体8dでは、上述のように、第1内側壁821が底壁823の上記移動に対する抵抗にはならないため、垂直落下時の衝撃低減性能を低下させることなく、第1内側壁821の板厚を増大させることができる。これにより、第1内側壁821の径方向外側の緩衝材81が径方向内方へと逃げにくくなり、水平落下時にキャスク1に加わる衝撃を低減することができる。
上述のように、図7に例示する緩衝構造体8dでは、緩衝底部86の外壁82が、最内壁である第2内側壁822をさらに備える。第2内側壁822は、底壁823の内周縁部から長手方向に円筒状に延びる。第2内側壁822は、第1内側壁821の径方向内側にて第1内側壁821と径方向に重なる。これにより、水平落下時に第1内側壁821および第2内側壁822が径方向内方へと変形することを抑制することができる。このため、第1内側壁821の径方向外側の緩衝材81が径方向内方へと逃げにくくなり、水平落下時にキャスク1に加わる衝撃を低減することができる。
図7に例示する緩衝構造体8dでは、図2に例示する緩衝構造体8と同様に、内側緩衝底部83dが外側緩衝底部84から長手方向に突出している。換言すれば、内側緩衝底部83dの長手方向の端面831は、外側緩衝底部84の長手方向の端面841よりも、キャスク1の端面11から長手方向に離れている。これにより、垂直落下時の接地面積を小さくすることができる。その結果、垂直落下時にキャスク1に加わる衝撃を、より一層低減することができる。
また、緩衝構造体8dでは、第1内側壁821と第2内側壁822とが径方向に重なっている領域が、外側緩衝底部84と径方向に重なっている。これにより、外側緩衝底部84の径方向内側の緩衝材81が、水平落下時に径方向内方へと逃げにくくなり、水平落下時にキャスク1に加わる衝撃をさらに低減することができる。
上述の緩衝構造体8,8a〜8dでは、様々な変更が可能である。
例えば、図2に示す緩衝構造体8では、内側壁833の径方向内側に、中心軸J1に略垂直な円板状部材が配置されてもよい。当該円板状部材の外径は、内側壁833の内径と略同じであり、円板状部材の外周縁は、全周に亘って内側壁833に固定される。これにより、水平落下時に内側壁833が径方向内方へと変形することが抑制され、水平落下時にキャスク1に加わる衝撃を低減することができる。当該円板状部材は、好ましくは、外側緩衝底部84と径方向に重なる位置に配置される。円板状部材の数は、1であっても、2以上であってもよい。当該円板状部材は、緩衝構造体8a〜8dにも設けられてよい。
図2に示す緩衝構造体8では、波板部835は、必ずしも内側壁833の全長に亘って設けられる必要はなく、例えば、内側壁833のうち径方向において外側緩衝底部84と重なる領域のみに設けられてもよい。また、環状凸部836において、内側壁833と緩衝材81との間に空隙は設けられず、内側壁833と緩衝材81とが接触していてもよい。
図4および図5に示す緩衝構造体8a,8bでは、緩衝底部86の内側壁833a,833bの径(すなわち、内径)は、キャスク1から長手方向に離れるに従って漸次減少してもよい。また、緩衝構造体8bでは、緩衝底部86の内側壁833bは、径方向外側に向かって凸状であってもよい。
図6に示す緩衝構造体8cでは、複数の凹部838は、径方向内方へと凹んでいてもよい。換言すれば、緩衝構造体8cの内側壁833cでは、径方向内方へと突出する複数の凸部が周方向に配置されてもよい。
図7に示す緩衝構造体8dの外壁82では、底壁823の外周縁部から長手方向に延びる部位と、外側緩衝底部84の端面841の内周縁部から長手方向に延びる部位とは、内側緩衝底部83dの緩衝材81の径方向外側において連続する一繋がりの部位であってもよい。また、第2内側壁822は省略されてもよい。
上記実施の形態および各変形例における構成は、相互に矛盾しない限り適宜組み合わされてよい。
1 キャスク
8,8a〜8d 緩衝構造体
11 (キャスクの)端面
12 (キャスクの)側面
81 緩衝材
82 外壁
83,83a〜83d 内側緩衝底部
84 外側緩衝底部
85 緩衝側部
86 緩衝底部
811 (緩衝材の)端面
821 第1内側壁
822 第2内側壁
823 底壁
831 (内側緩衝底部の)端面
833 (内側緩衝底部の)内側壁
833a〜833c (緩衝底部の)内側壁
835 波板部
836 環状凸部
837 環状凹部
838 凹部
841 (外側緩衝底部の)端面

Claims (10)

  1. 緩衝材を外壁により被覆した構造体であり、燃料集合体が収容される円柱状のキャスクの端部に外装される緩衝構造体であって、
    キャスクの長手方向の端面から前記長手方向に延びる円筒状の内側緩衝底部と、
    前記内側緩衝底部から径方向外方へと延び、外周縁が前記キャスクの前記端面の外周縁よりも径方向外側に位置する円筒状の外側緩衝底部と、
    前記外側緩衝底部から前記長手方向に円筒状に突出して前記キャスクの側面に接する緩衝側部と、
    を備え、
    前記内側緩衝底部の前記長手方向の端面が、前記外側緩衝底部の前記長手方向の端面よりも前記キャスクの前記端面から前記長手方向に離れており、
    前記内側緩衝底部の内側壁が、環状凸部と環状凹部とが前記長手方向に並んで配置されるとともに径方向において前記外側緩衝底部と重なる波板部を含むことを特徴とする緩衝構造体。
  2. 請求項1に記載の緩衝構造体であって、
    前記環状凸部が径方向内方へと突出しており、
    前記環状凸部において前記内側壁と前記緩衝材との間に空隙が存在することを特徴とする緩衝構造体。
  3. 請求項1または2に記載の緩衝構造体であって、
    前記波板部が、前記内側壁の前記長手方向の全長に亘ることを特徴とする緩衝構造体。
  4. 緩衝材を外壁により被覆した構造体であり、燃料集合体が収容される円柱状のキャスクの端部に外装される緩衝構造体であって、
    キャスクの長手方向の端面から前記長手方向に延びる円筒状の内側緩衝底部と、
    前記内側緩衝底部から径方向外方へと延び、外周縁が前記キャスクの前記端面の外周縁よりも径方向外側に位置する円筒状の外側緩衝底部と、
    前記外側緩衝底部から前記長手方向に円筒状に突出して前記キャスクの側面に接する緩衝側部と、
    を備え、
    前記内側緩衝底部の前記長手方向の端面が、前記外側緩衝底部の前記長手方向の端面よりも前記キャスクの前記端面から前記長手方向に離れており、
    前記内側緩衝底部の内側壁が、前記長手方向に対して傾斜することを特徴とする緩衝構造体。
  5. 緩衝材を外壁により被覆した構造体であり、燃料集合体が収容される円柱状のキャスクの端部に外装される緩衝構造体であって、
    キャスクの長手方向の端面に接するとともに前記端面の外周縁から径方向外方へと延びる円筒状の緩衝底部と、
    前記緩衝底部から前記長手方向に円筒状に突出して前記キャスクの側面に接する緩衝側部と、
    を備え、
    前記緩衝底部の内側壁が、前記長手方向に対して傾斜し、
    前記内側壁の前記長手方向の全長に亘って、前記内側壁の前記長手方向に対する傾斜角が一定であることを特徴とする緩衝構造体。
  6. 請求項4に記載の緩衝構造体であって、
    前記内側壁が径方向内側に向かって凸状であることを特徴とする緩衝構造体。
  7. 請求項4ないし6のいずれか1つに記載の緩衝構造体であって、
    前記内側壁の径が、前記キャスクから前記長手方向に離れるに従って漸次増大することを特徴とする緩衝構造体。
  8. 緩衝材を外壁により被覆した構造体であり、燃料集合体が収容される円柱状のキャスクの端部に外装される緩衝構造体であって、
    キャスクの長手方向の端面に接するとともに前記端面の外周縁から径方向外方へと延びる円筒状の緩衝底部と、
    前記緩衝底部から前記長手方向に円筒状に突出して前記キャスクの側面に接する緩衝側部と、
    を備え、
    前記緩衝底部の内側壁が、周方向に配置された複数の凹部を有することを特徴とする緩衝構造体。
  9. 緩衝材を外壁により被覆した構造体であり、燃料集合体が収容される円柱状のキャスクの端部に外装される緩衝構造体であって、
    キャスクの長手方向の端面に接するとともに前記端面の外周縁から径方向外方へと延びる円筒状の緩衝底部と、
    前記緩衝底部から前記長手方向に円筒状に突出して前記キャスクの側面に接する緩衝側部と、
    を備え、
    前記緩衝底部の外壁が、
    前記緩衝材の内周面に接触する円筒状の内側壁と、
    前記緩衝材の前記長手方向の端面に接触する円環状の底壁と、
    を備え、
    前記緩衝材の前記端面が、前記内側壁の前記長手方向の端部よりも前記キャスクの前記端面から前記長手方向に離れていることを特徴とする緩衝構造体。
  10. 請求項9に記載の緩衝構造体であって、
    前記緩衝底部の前記外壁が、
    前記底壁の内周縁部から前記長手方向に円筒状に延びて前記内側壁の径方向内側にて前記内側壁と径方向に重なる最内壁をさらに備えることを特徴とする緩衝構造体。
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