JP6722116B2 - ヨーグルトまたは他の発酵乳ベースの製品を生産する方法 - Google Patents

ヨーグルトまたは他の発酵乳ベースの製品を生産する方法 Download PDF

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Description

本発明は、ヨーグルトまたは他の発酵乳ベースの製品を生産する方法に関する。特に、ここに提案する発明は、ヨーグルト、動物性または植物性のクリーム(15%までの脂肪含量を有する)、および発酵乳を製造する乳業において利用できる。
知られているように、ヨーグルトの産業的生産は、牛乳を加熱し、あらゆる不純物を除去するよう濾過され、5℃より低い温度に冷却する「保管」工程から始まる。保管工程により、牛乳の脂質およびタンパク質の特性を安定させて測定し、以降の処理工程の際の適切な保存を保証できる。
保管後、牛乳は、低温殺菌される、つまり、病原微生物を殺し、次に接種する微生物相(フロラ)の発達を促進し、凝乳(カード)をよりコンパクトにして(密集させて)、ホエーの分離の現象を低減するための熱処理を受ける。
固形ヨーグルト(つまり十分な凝結状態にある)を生産するためには、低温殺菌では、約90℃の温度を5分間維持する。
低温殺菌の後には、脂肪の粒子を分解して塊の形成を促進し大きさを均一にするため均質化が行われる。均質化圧力は、一般的には200〜250バールである。
ヨーグルトの密集度を上げるために、蒸発、限外濾過およびときには粉乳追加を通じて牛乳の固形物成分を15%に増加させる「濃縮」工程が検討される場合もある。
この後には、牛乳の温度を約40℃にし、細菌の混合物例えば等量のストレプトコッカス・サーモフィラス(Steptococcus thermophilus)とラクトバチルス・ブルガリカス(Lactobacillus bulgaricus)のコロニーを接種する醗酵工程が行われる。例えば、その接種は単純なタンクにおいて行われる。
固形ヨーグルト、つまり十分な凝結状態にあるヨーグルトの生産において、接種を受けた牛乳を、深い容器(ポット)へと早く例えば30分〜せいぜい1時間で移し換えなくてはならない。
接種を受けた細菌はエネルギー源としてラクトースを用いて増殖する。したがって、ラクトースの濃度が減少するとともに、乳酸が平行して生成され、このため、pHが4〜5に低下し、その結果、カゼインが析出してカードが形成される。
ポットは、接種を受けた混合物および発酵温度設定に応じて3〜6時間の時間で温暖室に静置される。
あるいは、温度を約20℃に下げて細菌の増殖速度を低下させることによって、移し換え時間を延ばすこともできる。
カードが形成されて、所望の酸性度に達すると、ポットは急冷器内へと移送されて、発酵プロセスが停止するよう18℃未満まで冷却される。
次に、ポットは、さらに4℃まで冷却し貯蔵する冷蔵槽(セル)へと移動される。
液体調味料は接種タンクにおいて直接追加される。一方、果実や固形追加物は最終容器へ直接投入される。
上述した生産サイクルの主な欠点は、いくつかの工程でエネルギー消費が高いことにある。特に、最終製品の粘度(viscosity)を高くし、粘稠度(consistency)を良好とするためには、均質化圧力は少なくとも200〜250バールでなければならない。この圧力は、比較的高い値であり、高エネルギー消費を意味するとともに、部品の摩耗およびその寿命の低減を意味する。
さらに、レオロジー特性を向上させるためにときには化合物(例えば酵素やタンパク質)が標準製品に追加されるが、製法(レシピ)のコストが全体的に増加することになる。
文献US2012/0040053は、トランスグルタミナーゼ活性を有する酵素でミルク基質を処理する工程を含む酸性乳製品(すなわち、ヨーグルト)を製造する方法を開示する。これにより、改善された特徴を有する製品が得られ、その中でも、自生、風味安定性および口当たりが改善された製品が得られる。
文献WO2008/000913は、改善された食感を有する乳製品を製造する方法を開示している。この方法では、亜麻繊維とトランスグルタミナーゼ酵素との組み合わせが使用される。それにもかかわらず、均質化工程は、190バールのゴーリンホモジナイザーを用いて高圧で行われる。
このため、本発明は、用いるエネルギーが既知の解決方式より小さい、ヨーグルトまたは他の発酵乳ベースの製品を生産する方法を提供することを目的とする。
特に、本発明は、製法のコストが増加することなく、最終製品の粘度および口当たり(texture)を向上させることができる、ヨーグルトまたは他の発酵乳ベースの製品を生産する方法を提案することを目的とする。
一連の技術的課題および示した目的は、
−牛乳を低温殺菌する工程、
−トランスグルタミナーゼを主成分としている(トランスグルタミナーゼ・ベースの)酵素剤を牛乳に含まれるタンパク質1グラム当たりの0.5〜3ユニットの濃度で牛乳に追加する工程であって、トランスグルタミナーゼが植物繊維に担持されている工程、
−低温殺菌された牛乳を、その牛乳を均質化バルブの下部環状室と上部環状室との間に形成された隙間を通じて強制的に注入することにより均質化する工程、
−均質化された乳を発酵させる工程、
の以上の工程(時系列ではない)を含むヨーグルトまたは他の発酵乳ベースの製品を生産する方法によって十分に達成できる
例えば、酵素剤の牛乳への追加は、牛乳を低温殺菌する工程の前に、牛乳に含まれるタンパク質1グラム当たり2〜3ユニットの濃度でトランスグルタミナーゼを含むよう、行われる。
あるいは、酵素剤の牛乳への追加は、牛乳を低温殺菌する工程の後に、牛乳に含まれるタンパク質1グラム当たり0.5〜2ユニットの濃度でトランスグルタミナーゼを含むよう、行われる。
好ましくは、発酵は、所定の細菌培養を42℃〜44℃の温度で接種することによって行われる。
好ましい態様では、トランスグルタミナーゼ酵素を担持する植物繊維は、ジャガイモ(ソラヌム・ツベロスム(Solanum tuberosum))およびサイリウムシード(プランタゴ・オバタ(Plantago ovata))から得られる。
好ましくは、植物繊維は、酵素剤の5%〜10%の重量パーセントである。
好ましくは、酵素剤は脱塩されたバターミルクを有する。
上述した酵素剤は、その好ましい実施形態においては、すぐに溶けることができ、物理的特性は、アラビアゴムを処理剤として用いる造粒生産プロセスを通じて得られるものである。
好ましくは、均質化バルブは、下部環状室と上部環状室との間に配置される環状通路ヘッドおよび環状インパクトヘッドを備える。牛乳の通路隙間は、通路ヘッドとインパクトヘッドとの間に形成される。
本発明のさらなる特性および利点は、ヨーグルトまたは他の発酵乳ベースの製品を生産する方法の好ましい実施形態であるが他のものを排除しない実施形態の、以下の例示的でありしたがって限定するものではない説明からより明らかとなろう。図1に、本発明の均質化工程を行う均質化バルブを断面図で示す。
具体的に、ここではヨーグルトの生産について説明し提案する。例えば、方法を、固形ヨーグルト(つまり十分な凝結状態にある)の生産、およびクリーム状のヨーグルトの生産の両方に対して用いることができる。さらに、方法を、動物性または植物性のクリーム、または発酵乳の生産にも用いることができる。
本方法は、
−牛乳を低温殺菌する工程と、
−低温殺菌された牛乳を均質化する工程と、
−均質化された牛乳を発酵させる工程と、
を含む。
なお、牛乳は、既知技術に基づいて低温殺菌される。この既知技術は、本発明の主題ではない。
低温殺菌の後には、均質化バルブ1の下部環状室9と上部環状室10との間に形成された隙間を通じて牛乳を強制的に注入する均質化工程が行われる。
ここで説明し図示する好ましい実施形態において、均質化バルブ1は、バルブ本体2に関して軸方向に延設される貫通孔を有するバルブ本体2を備える。
好ましくは、バルブ本体2は、軸方向に並んで配置された下部バルブボディ3と上部バルブボディ4とのアッセンブリによって形成される。
バルブ1は、下部バルブボディ3における貫通孔の第一部分に挿入される下部ピストン5と、上部バルブボディ4における貫通孔の第二部分に挿入される上部ピストン6と、を備える。下部ピストン5および上部ピストン6は一体的に連結される。
バルブ1は、流体(この場合牛乳)の入口7では高圧であり、流体の出口8では低圧となる。入口7を、高圧ポンプ(図示せず)に接続することができる。
バルブ本体2と下部ピストン5との間に、高圧流体の入口7へと開口している下部環状室9が、形成される。
バルブ本体2と上部ピストン6との間に、出口8へと開口している上部環状室10が、形成される。具体的には、上部環状室10は、均質化された流体をバルブ1の出口8へと低圧で送出する。
バルブ1は、軸対称であり下部環状室9と上部環状室10との間に配置される環状通路ヘッド11および環状インパクトヘッド12を備える。
通路ヘッド11はバルブ本体2と一体的である。
インパクトヘッド12は、下部ピストン5および上部ピストン6に一体的に連結されて、組み立て部材を形成する。例えば、この連結は、組み立て部の一部であるネジ13を用いて行われる。
インパクトヘッド12が、通路ヘッド11とともに、下部環状室9から上部環状室10への流体(この場合牛乳)の通路として隙間を形成するよう、バルブ1には、通路ヘッド11に向かって軸方向において組み立て部を移動させる手段が配置されている。
具体的には、通路ヘッド11への組み立て部材の移動により、下部環状室9に収容された流体によってインパクトヘッド12上に印加される圧力を増大させる。
基本的には、方法はまた、牛乳に含まれるタンパク質1グラム当たり0.5〜3単位(ユニット)の濃度でトランスグルタミナーゼ・ベースの酵素剤を牛乳に追加する工程を含む。トランスグルタミナーゼは植物繊維に担持される。
酵素を担持する植物繊維は、含まれる糖タンパク質と関連する高い保水力を有する。実際、植物繊維は、トランスグルタミナーゼによって行われる移送反応(transfer reaction)の最適な基質(substrate)となるある一定量の特定のアミノ酸(特にリジン)を含有している。
したがって、植物繊維は、酵素が種々のカゼインとホエー(whey)タンパク質との間に配置されてトランスグルタミナーゼの作用によって共有結合させる積極的な担体(active support)として機能し、牛乳タンパク質の保水性を増加させるとともにカードの全体構造も改良する。
好ましい態様では、トランスグルタミナーゼ酵素を担持する植物繊維は、ジャガイモ(ソラヌム・ツベロスム)およびサイリウムシード(プランタゴ・オバタ)から得られる。この選択の場合、完成製品の粘度の点から最高特性レベルが得られる。
好ましくは、植物繊維は、酵素剤の5%〜10%の重量パーセントで含まれている。
好ましくは、酵素剤は、嵩増し剤(bulking agent)として、脱塩されたバターミルクを有する。
好ましい実施形態において、酵素剤は、ヴィアサーラ・バガンツァ3,工業区“I Filagni”43044コッレッキオ(パルマ)イタリア(Via Sala Baganza 3, Quartiere Industriale “I Filagni”, 43033 Collecchio (Parma), Italy)に事業所が登録されている会社キャンパスS.r.l.のReactyn YO+として知られている商業的製品である。
方法の第一態様においては、この酵素剤の牛乳への追加は低温殺菌工程の前に行われる。この場合、トランスグルタミナーゼの濃度は、牛乳に含まれるタンパク質1グラム当たり2〜3ユニットである。
方法の第二態様においては、この酵素剤の牛乳への追加は低温殺菌工程の後に行われる。この場合、トランスグルタミナーゼの濃度は、牛乳に含まれるタンパク質1グラム当たり0.5〜2ユニットである。
ここまで説明してきたヨーグルトの生産方法、および上述した特徴を有するバルブによって均質化されたヨーグルトを生産するために植物繊維に担持されたトランスグルタミナーゼ・ベースの酵素剤の使用法により、
−均質化圧力を大幅に低減できるので、エネルギー消費および均質化バルブの部品の摩耗を低減でき、
−ヨーグルト生産時間を低減でき、
−レシピのコストを増加させることなくヨーグルトのレオロジー特性(粘度と口当たりなど)を維持できる。
このような特性は、研究室において行った以下の三つの試験によって十分に実証された。
第一の試験においては、以下の製品の粘度を比較した。
A 未加工の(fresh)低温殺菌されたセミスキムミルク(semi-skimmed milk)
B 植物繊維およびトランスグルタミナーゼ・ベースの酵素剤を、牛乳に含まれるタンパク質1グラム当たり0.5〜2ユニットの濃度で、(牛乳の低温殺菌工程の後に)追加した未加工の低温殺菌されたセミスキムミルク
具体的には、酵素剤はキャンパスS.r.lのReactyn YO+である。
この第一の試験の目的は、植物繊維に担持されたトランスグルタミナーゼ・ベースの酵素剤を追加することにより、同じレオロジー特性で、均質化圧力を低減できるか否かを確認することにある。
既知の方法で実行された低温殺菌工程の後に、上述した均質化バルブ1において均質化工程が行われる。
以降の醗酵工程の際に、製品を42℃の温度で約7〜8時間静置し、したがって、pHは4.4〜4.5まで低下した。次に、製品を貯蔵のために約4℃の温度とした。
カードはすべて850ミクロンのフィルタで分解し滑らか(スムーズ)にした。
以下の二つの工程で製品を均質化した後、比較を行った。
−80,150,300バールの異なる圧力での第一均質化工程、
−50バールの圧力での第二均質化工程。
RV03プローブを有するブルックフィールド粘度計を用いて、下の表においてCpsで表す粘度を、1分間1秒毎に、約4℃の一定温度を保ちながら測定した。表に示した粘度の値は、測定値の平均を表している。
得られた実験データから分かる通り、(植物繊維に担持されたトランスグルタミナーゼ・ベースの酵素剤を用いずに)製品Aの粘度を増加させるためには、300バールまでもの高い均質化圧力を製品にかける必要がある。
一方、植物繊維に担持されたトランスグルタミナーゼ・ベースの酵素剤を有する製品Bでは、80バールにおいて既に、300バールにおける製品Aで得られた粘度よりも高い粘度が得られる。
第二の試験においては、以下の製品の粘度を比較した。
C タンパク質を追加した未加工の低温殺菌されたセミスキムミルク
D タンパク質並びに植物繊維およびトランスグルタミナーゼ・ベースの酵素剤を、牛乳に含まれるタンパク質1グラム当たり2〜3ユニットの濃度で、(牛乳の低温殺菌工程の前に)追加した未加工の低温殺菌されたセミスキムミルク
具体的には、酵素剤はキャンパスS.r.lのReactyn YO+である。
製品Cおよび製品Dへのタンパク質の追加は下の表のようにそれぞれ行った。
製品Cにおけるタンパク質の割合は4.26である。
製品Dにおけるタンパク質の割合は3.51である。
この第二の試験の目的は、植物繊維に担持されたトランスグルタミナーゼ・ベースの酵素剤を追加することにより、同じレオロジー特性で、均質化圧力を低減できるか否か、およびタンパク質含有量を低減できるか否か、を確認することにある。
既知の方法で実行された低温殺菌工程の後に、上述した均質化バルブ1において均質化工程が行われる。
以降の醗酵工程の際に、製品は42℃の温度で約7〜8時間静置され、したがって、pHは4.4〜4.5まで低下した。次に、製品を約4℃の温度とした。
カードはすべて850ミクロンのフィルタで分解し滑らか(スムーズ)にした。
以下の二つの工程で製品を均質化した後、比較を行った。
−80,150,300バールの異なる圧力での第一均質化工程、
−50バールの圧力での第二均質化工程。
RV03プローブを有するブルックフィールド粘度計を用いて、下の表においてCpsで表す粘度を、1分間1秒毎に、約4℃の一定温度を保ちながら測定した。表に示した粘度の値は、測定値の平均を表している。
第一の試験と比較して、粘度差はそれほどはっきり見られない。これは、製品Cが製品Dより約0.75%高いタンパク質含有量を有しており、一方、第一試験においては製品Aと製品Bとは同じタンパク質含有量を有することによる。さらに、植物繊維に担持されたトランスグルタミナーゼ・ベースの酵素剤を、低温殺菌工程の前に、追加した。
いずれの場合も、同じ圧力同じ均質化では、製品Dが、製品Cより高い粘度を有することが分かる。
特に、製品Dの粘度増加効果は、最小圧力80バールにおいて、よりはっきり見られる。この効果は、しかしながら、高圧においてはそれほど明瞭ではない。このような圧力においては、追加された酵素剤によって形成されたタンパク質複合体が分解され、そのため、粘度が低下するからである。
第三の試験においては、以下の製品の粘度を比較した。
E タンパク質を追加した未加工の低温殺菌されたセミスキムミルク
F タンパク質並びに植物繊維および(植物繊維に担持された)トランスグルタミナーゼ・ベースの酵素剤を、牛乳に含まれるタンパク質1グラム当たり1〜2ユニットの濃度で、(牛乳の低温殺菌工程の後に、正確には細菌混合物の接種の際に)追加した未加工の低温殺菌されたセミスキムミルク
具体的には、酵素剤はキャンパスS.r.lによって製造されたReactyn YO+である。
製品Eおよび製品Fへのタンパク質の追加は下の表のようにそれぞれ行った。
製品Eにおけるタンパク質の割合は4.41である。
製品Dにおけるタンパク質の割合は4.41である。
第二の試験と比較して、ここでは、二つの製品EおよびFは同じタンパク質割合を有するので、事実上、唯一の変数は、低温殺菌後に植物繊維に担持されたトランスグルタミナーゼ・ベースの酵素剤の追加にある。
この第三の試験の目的は、植物繊維およびトランスグルタミナーゼ・ベースの酵素剤を追加することにより、同じレオロジー・タンパク質特性で、均質化圧力を低減できるか否かを確認することにある。
既知の方法で実行された低温殺菌工程の後に、上述した均質化バルブ1において均質化工程が行われる。
以降の醗酵工程の際に、製品は42℃の温度で約7〜8時間静置され、したがって、pHは4.4〜4.5まで低下した。次に、製品を約4℃の温度とした。
カードはすべて850ミクロンのフィルタで分解し滑らか(スムーズ)にした。
以下の二つの工程で製品を均質化した後、比較を行った。
−180バールの圧力での第一均質化工程、
−50バールの圧力での第二均質化工程。
RV03プローブを有するブルックフィールド粘度計を用いて、下の表においてCpsで表す粘度を、1分間1秒毎に、約4℃の一定温度を保ちながら測定した。表に示した粘度の値は、測定値の平均を表している。
製品Eについては、21347Cpsの粘度が測定された。一方、製品Fについては、29773Cpsの粘度が測定された。
実行された試験から、本発明にかかるヨーグルトを生産する方法の特性は明らかであり、利点である。
特に、示した濃度で植物繊維に担持されたトランスグルタミナーゼを主成分としている酵素剤を牛乳に追加すること、および二重環状室を有するバルブにおいて均質化工程を実行することによって、
−より低い均質化圧力(例えば300バールと比較して80または150バール)で処理でき、したがって、エネルギー消費および均質化バルブの部品の摩耗を低減でき、
−ヨーグルト生産時間を低減でき、
−同じ均質化圧力に対して、ヨーグルトの粘度を増加することができ、
同じ均質化圧力に対して、粘度に影響を与えることなく(粘度は実際には向上している)タンパク質含有量を低減でき、したがって、製法のコストを低減できる。
米国特許出願公開第2012/0040053号 国際公開第2008/000913号

Claims (8)

  1. 乳を低温殺菌する工程と、
    前記低温殺菌された乳を均質化する工程と、
    前記均質化された乳を発酵させる工程と、
    を含むヨーグルトまたは他の発酵乳ベースの製品を生産する方法において、さらに、
    前記乳に含まれるタンパク質1グラム当たり0.5〜3ユニットの濃度でトランスグルタミナーゼを主成分としている酵素剤を前記乳に追加する工程であって、前記トランスグルタミナーゼが水溶性成分および不溶性成分を含む植物繊維に担持されている工程
    を含んでおり、前記植物繊維はジャガイモ(ソラヌム・ツベロスム)およびサイリウムシード(プランタゴ・オバタ)から得られたものであり、
    前記均質化する工程は、均質化バルブの下部環状室と上部環状室との間に形成された隙間を通じて前記乳を強制的に注入する工程を含んでおり、前記均質化バルブは、前記下部環状室と前記上部環状室との間で配置される環状通路ヘッドおよび環状インパクトヘッドを備えており、前記隙間は前記通路ヘッドと前記インパクトヘッドとの間に形成されている、方法。
  2. 請求項1に記載の方法において、前記酵素剤を前記乳に追加する前記工程は、前記乳を低温殺菌する前記工程の前に、トランスグルタミナーゼが前記乳に含まれるタンパク質1グラム当たり2〜3ユニットの濃度で行われる方法。
  3. 請求項1に記載の方法において、前記酵素剤を前記乳に追加する前記工程は、前記乳を低温殺菌する前記工程の後に、トランスグルタミナーゼが、前記乳に含まれるタンパク質1グラム当たり0.5〜2ユニットの濃度で行われる方法。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の方法において、前記乳を発酵させる前記工程は、所定の細菌培養を42℃〜44℃の温度で接種することによって行われる方法。
  5. 請求項1からのいずれか1項に記載の方法において、前記植物繊維は、前記酵素剤の5%〜10%の重量パーセントで含まれている方法。
  6. 請求項1からのいずれか1項に記載の方法において、前記酵素剤は、アラビアゴムを被膜剤として用いる造粒工程によって得られたものである方法。
  7. 請求項1からのいずれか1項に記載の方法において、前記酵素剤は脱塩されたバターミルクを有する方法。
  8. ヨーグルトまたは他の発酵乳ベースの製品を生産するための水溶性成分および不溶性成分を含む植物繊維に担持されたトランスグルタミナーゼ・ベースの酵素剤の使用法であって、前記植物繊維はジャガイモ(ソラヌム・ツベロスム)およびサイリウムシード(プランタゴ・オバタ)から得られたものであり、乳に含まれるタンパク質1グラム当たり0.5〜3ユニットの濃度で、トランスグルタミナーゼを含む前記酵素剤が前記乳に追加され、均質化バルブの下部環状室と上部環状室との間に形成された隙間を通るよう強制的に通過させられ、前記均質化バルブは、前記下部環状室と前記上部環状室との間で配置される環状通路ヘッドおよび環状インパクトヘッドを備えており、前記隙間は前記通路ヘッドと前記インパクトヘッドとの間に形成されている、使用法。
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