以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
本発明の実施の形態に係る制御システムは、予め定められた条件が成立した場合、予め定められた制御対象機器に予め定められた制御内容に基づく動作を実行させる。典型的には、制御システムは、第1の条件が成立した場合、第1の制御対象機器に第1の制御内容に基づく動作を実行させる。また、制御システムは、第2の条件が成立した場合、第2の制御対象機器に第2の制御内容に基づく動作を実行させる。
なお、制御システムは、第2の条件が成立した場合、第2の制御対象機器に第1の制御内容に基づく動作を実行させてもよい。また、制御システムは、第2の条件が成立した場合、第1の制御対象機器に第2の制御内容に基づく動作を実行させてもよい。
どのような条件が成立した場合に、どのような機器をどのように制御させるかは、制御システムにおいて予め規定されている。
[実施の形態1]
<A.システム構成>
図1は、制御システムおよび当該制御システムによって制御される制御対象機器の概略構成を説明するための図である。図1を参照して、制御システム1は、典型的には、連携サーバ10と、機器制御サーバ20と、携帯端末30とによって構成される。
制御システム1は、典型的には、建屋90の屋内(以下、「宅内」とも称する)に設置された制御対象機器(典型的には、家電)の動作を制御する。図1の例においては、制御システム1は、無線ルータ60を介して、照明器具71と、エアーコンディショナ72と、テレビ73との動作を制御する。なお、以下では、照明器具71と、エアーコンディショナ72と、テレビ73とを区別しない場合には、単に、「家電70」と称する。
連携サーバ10は、機器制御サーバ20と通信可能に接続されている。また、連携サーバ10は、典型的には、図示しないサーバ(以下、「情報提供サーバ」とも称する)と接続されている。連携サーバ10は、機器制御サーバ等と連携して、制御システム1の利用者にサービスを提供する。
機器制御サーバ20は、ネットワークを介して、宅内の無線ルータ60と通信可能に接続されている。機器制御サーバ20は、連携サーバ10から送られてくる情報を利用して、家電70を制御する。
携帯端末30は、機器制御サーバ20に対して通信可能(アクセス可能)な機器である。携帯端末30は、典型的には、スマートフォン、タブレット端末等の可搬性の通信機器である。
各家電70は、無線ルータ60に通信可能に接続されている。各家電70は、制御システム1からの制御命令に基づき動作するように構成されている。具体的には、各家電70は、機器制御サーバ20からの制御命令に基づき動作するように構成されている。
連携サーバ10および機器制御サーバ20における情報処理の具体的内容については後述する。さらに、携帯端末30における情報処理および携帯端末30に対するユーザ操作については後述する。
以下では、制御対象機器として、家電を例に挙げて説明する。なお、家電としては、掃除機ロボットの自律型の装置も含まれる。
また、制御対象機器は、宅内に設置されているものに限定されず、建屋90に備え付けられている設備機械(たとえば、給湯器、窓のシャッター、車庫のシャッター)であってもよい。あるいは、制御対象機器は、建屋90の敷地内に駐車されている車両であってもよい。
さらに、本実施の形態では、説明の便宜上、建屋90の居住者であって、かつ携帯端末30のユーザを、「ユーザ」と称する。なお、当該ユーザは、制御システム1の利用者でもある。
<B.データ>
図2は、連携サーバ10に記憶されているユーザ設定テーブルPの概要を表した図である。図2を参照して、ユーザ設定テーブルPにおいては、条件(トリガ)と、アクションとが対応付けられて記憶されている。詳しくは、条件と、制御対象機器の情報(詳しくは、制御対象機器の種別および制御対象機器ID)と、制御内容とが対応付けて記憶されている。
ユーザ設定テーブルPにおける各項目(条件、アクション)は、制御システム1を利用するユーザによって設定される。すなわち、図1の場合においては、ユーザ設定テーブルPにおける各項目は、建屋90の住居者によって設定される。当該設定は、携帯端末30を用いて行われてもよいし、他の通信機器を用いて行われてもよい。
図3は、機器制御サーバ20に記憶されている機器別設定テーブルQの概要を表した図である。図3を参照して、機器別設定テーブルQにおいては、制御対象機器の種別と、制御内容と、確認要否とが対応付けて記憶されている。
機器別設定テーブルQにおける各項目(制御対象機器の種別、制御内容、確認要否)は、たとえば、制御システム1の管理者によって設定される。典型的には、機器制御サーバ20を管理する管理者によって設定される。
ユーザ設定テーブルPおよび機器別設定テーブルQの利用方法については、後述する。
<C.処理内容>
以下、連携サーバ10が、情報提供サーバ等の他の機器からトリガ情報Aを受信したときの制御システム1の処理(以下、「処理α」と称する)と、情報提供サーバ等の他の機器からトリガ情報Bを受信したときの制御システム1の処理(以下、「処理β」)とを説明する。
なお、「トリガ情報」とは、たとえば、図2に示したように、たとえば「家から出た」といった情報(条件そのもの)であってもよいし、「家から出たこと」といった条件を連携サーバ10が判断できるための情報(たとえば、携帯端末30の位置情報)であってもよい。なお、当該位置情報は、典型的には、GPS(Global Positioning System)を利用して取得できる。
(c1.処理αの概要)
図4は、連携サーバ10が、情報提供サーバ等の他の機器からトリガ情報Aを受信したときの制御システム1の処理の概要を説明するための図である。
連携サーバ10は、トリガ情報Aを受信すると、図2に示したユーザ設定テーブルPを参照し、トリガ情報Aで特定される条件がユーザ設定テーブルPに存在するか否かを確認する。トリガ情報Aで特定される条件がユーザ設定テーブルPに存在する場合(つまり、予め定められた条件が成立した場合)、連携サーバ10は、ユーザ設定テーブルPにおいてトリガ情報Aで特定される条件に対応付けられた、制御対象機器の情報(詳しくは、制御対象機器の種別および制御対象機器ID)と制御命令とを、ユーザ設定テーブルPから読み出す。連携サーバ10は、読み出した制御対象機器の種別と制御対象機器IDと制御命令とを、トリガ情報Aで特定される条件とともに、機器制御サーバ20に送信する。
機器制御サーバ20は、連携サーバ10から制御対象機器の種別と制御対象機器IDと制御命令とトリガ情報Aで特定される条件とを受信すると、図3に示した機器別設定テーブルQを参照して、確認要否が必要か否かを判断する。なお、「確認要否」とは、典型的には、機器制御サーバ20が連携サーバ10から通知された制御対象機器IDの家電70に対して連携サーバ10から通知された制御命令を実行させる際に、ユーザの確認操作が必要であるかを問い合わせる必要があるか否かを意味する。この場合、機器制御サーバ20は、確認要否が「必要」と判断すると、携帯端末30に対して、確認要求信号を送信する。
なお、機器制御サーバ20は、典型的には、トリガ情報Aで特定される条件と制御対象機器ID(あるいは制御対象機器の種別)と制御内容とを利用して、確認要求信号を生成する。これにより、機器制御サーバ20は、携帯端末30において後述するインターフェイス内のオブジェクト表示(図5)を可能にする。
携帯端末30のユーザは、典型的には、確認要求信号に対して応答するための入力操作を行なう。携帯端末30は、入力操作を受け付けると、確認応答信号を機器制御サーバ20に送信する。
機器制御サーバ20は、携帯端末30から受信した確認応答信号が家電70の制御を許可する内容であることを条件に、家電70に対して制御命令を送信する。これにより、機器制御サーバ20は、トリガ情報Aに基づいた動作を家電70に実行させることが可能となる。なお、トリガ情報Aで特定される条件がユーザ設定テーブルPに存在しない場合には、連携サーバ10は、家電70の動作を制御しない。
(c2.処理αの具体例)
以下、処理αについて、具体例を挙げて説明すれば、以下のとおりである。
トリガ情報Aが、たとえば「家に近づいた」であるとする。なお、「家に近づいた」とは、建屋90から所定の距離内のエリアにユーザ(正確には、携帯端末30)が入ったことを意味する。連携サーバ10は、典型的には、携帯端末30から携帯端末30の位置情報を取得することにより、ユーザが家に近づいたか否かを判断する。なお、連携サーバ10は、情報提供サーバから、「ユーザが家に近づいた」ことを表した情報を取得するようにしてもよい。
この場合、連携サーバ10は、図2に示したユーザ設定テーブルPを参照して、制御対象機器の制御内容として、「エアーコンディショナの電源オン」を表した情報を、機器制御サーバ20に送信する。具体的には、連携サーバ10は、制御対象機器の種別(すなわち、エアーコンディショナ)と、エアーコンディショナ72の制御対象機器IDと、電源オンの制御内容とを、トリガ情報Aで特定される条件(すなわち、「家に近づいた」ことを表す情報)とともに、機器制御サーバ20に送信する。
機器制御サーバ20は、図3に示した機器別設定テーブルQを参照して、制御対象機器が「エアーコンディショナ」であって、制御命令が「電源オン」の場合における、確認要否の項目の設定を確認する。この場合、設定が「必要」となっているため、機器制御サーバ20は、確認要求信号を携帯端末30に送信する。
図5は、携帯端末30が確認要求信号を受信した場合に、携帯端末30に表示されるユーザインターフェイスを表した図である。図5を参照して、携帯端末30は、タッチスクリーン361に、家電70の遠隔制御を実行してもよいかを問い合わせるメッセージが記述されたオブジェクト391と、入力用のオブジェクト392,393とを表示する。なお、本実施の形態では、携帯端末30が確認要求信号を受信したことを報知し、当該報知に気付いたユーザがアプリケーションプログラムを起動させることにより、図5に示したユーザインターフェイス(画面)が表示される。
ユーザは、家電70の遠隔制御に同意する場合、オブジェクト392を選択する。この場合、携帯端末30は、受信した確認要求信号に対する確認応用信号として、制御を許可することを表した許可通知を機器制御サーバ20に対して送信する。
一方、ユーザは、家電70の遠隔制御に同意しない場合、オブジェクト393を選択する。この場合、携帯端末30は、受信した確認要求信号に対する確認応用信号として、制御を許可しないことを表した不許可通知を機器制御サーバ20に対して送信する。
機器制御サーバ20は、携帯端末30から上記許可通知を受信したことを条件に、家電70の動作を制御する。具体的には、機器制御サーバ20は、エアーコンディショナ72の電源をオンさせるための制御命令を、エアーコンディショナ72に送信する。
ところで、図5にではオブジェクト392,393のいずれかをタッチ操作で選択する構成を例に挙げて説明したが、これに限定されるものではない。制御を許可するか否かを、音声で受け付けるように、携帯端末30を構成してもよい。
なお、上記においては、説明の便宜上、エアーコンディショナについては、単に、「電源オン」とのみ記載しているが、詳細には、「冷房自動運転開始」、「設定温度での冷房運転開始」等の制御内容を意味している。
(c3.処理βの概要)
図6は、連携サーバ10が、情報提供サーバ等の他の機器からトリガ情報Bを受信したときの制御システム1の処理の概要を説明するための図である。
連携サーバ10は、トリガ情報Bを受信すると、図2に示したユーザ設定テーブルPを参照し、トリガ情報Bで特定される条件がユーザ設定テーブルPに存在するか否かを確認する。トリガ情報Bで特定される条件がユーザ設定テーブルPに存在する場合(つまり、予め定められた条件が成立した場合)、連携サーバ10は、ユーザ設定テーブルPにおいてトリガ情報Bで特定される条件に対応付けられた、制御対象機器の情報(詳しくは、制御対象機器の種別および制御対象機器ID)と制御命令とを、ユーザ設定テーブルPから読み出す。連携サーバ10は、読み出した制御対象機器の種別と制御対象機器IDと制御命令とを、トリガ情報Bで特定される条件とともに、機器制御サーバ20に送信する。
機器制御サーバ20は、連携サーバ10から制御対象機器の種別と制御対象機器IDと制御命令とトリガ情報Bで特定される条件とを受信すると、図3に示した機器別設定テーブルQを参照して、確認要否が必要か否かを判断する。この場合、機器制御サーバ20は、確認要否が「不要」と判断すると、携帯端末30に対して、確認要求信号を送信しない。
機器制御サーバ20は、確認要否が「不要」と判断した場合、携帯端末30から上記許可通知を受信することなく、家電70に対して制御命令を送信する。これにより、機器制御サーバ20は、トリガ情報Bに基づいた動作を家電70に実行させることが可能となる。
(c4.処理βの具体例)
以下、処理βについて、具体例を挙げて説明すれば、以下のとおりである。
トリガ情報Bが、たとえば「家から出た」であるとする。なお、「家から出た」とは、建屋90からユーザ(正確には、携帯端末30)が出たことを意味する。
この場合、連携サーバ10は、図2に示したユーザ設定テーブルPを参照して、制御対象機器の制御内容として、「照明のオフ」を表した情報を、機器制御サーバ20に送信する。具体的には、連携サーバ10は、制御対象機器の種別(すなわち、照明)と、照明器具71の制御対象機器IDと、電源オフの制御内容とを、機器制御サーバ20に送信する。さらに、連携サーバ10は、ユーザ設定テーブルPを参照して、制御対象機器の制御内容として、「エアーコンディショナのオフ」を表した情報を、機器制御サーバ20に送信する。具体的には、連携サーバ10は、制御対象機器の種別(すなわち、エアーコンディショナ)と、エアーコンディショナ72の制御対象機器IDと、電源オフの制御内容とを、トリガ情報Bで特定される条件(すなわち、「家から出た」ことを表す情報)とともに、機器制御サーバ20に送信する。
機器制御サーバ20は、図3に示した機器別設定テーブルQを参照して、制御対象機器の種別が「照明」であって、制御命令が「オフ」の場合における、確認要否の項目の設定を確認する。また、機器制御サーバ20は、機器別設定テーブルQを参照して、制御対象機器の種別が「エアーコンディショナ」であって、制御命令が「オフ」の場合における、確認要否の項目の設定を確認する。
この場合、照明およびエアーコンディショナとも、設定が「不要」となっているため、機器制御サーバ20は、確認要求信号を携帯端末30に送信することなく、照明器具71とエアーコンディショナ72とをオフする制御命令を各々に対して送信する。
(c5.まとめ)
(1)連携サーバ10がトリガ情報Aとトリガ情報Bとを受信した場合における、エアーコンディショナ72の制御に着目すると、以下のとおりである。つまり、制御内容が、エアーコンディショナ72の電源を「オン」することになる場合と「オフ」することになる場合とに着目すると、以下のとおりである。
制御システム1は、トリガ情報で特定される条件がユーザ設定テーブルPに存在する場合(つまり、予め定められた条件が成立した場合)、制御内容が「電源オン」であるときには、エアーコンディショナ72を制御する許可を携帯端末30から得るために、携帯端末30に対して確認要求信号(第1の通知)を送信する。一方、制御内容が「オフ」であるときには、携帯端末30に対して確認要求信号を送信することなく、エアーコンディショナ72に当該制御内容に基づく動作(すなわち、オフ)を実行させる。
このような構成によれば、ユーザの確認操作(たとえば、図5のオブジェクト392の選択操作)が不要と考えられる制御内容である場合(たとえば、エアーコンディショナの電源オフの場合)には、家電70を制御するために、ユーザは当該確認操作を行わなくてもよくなる。それゆえ、制御システム1は、制御内容にかかわらず常にユーザの確認操作が必要なシステムに比べて、利便性に優れる。
(2)制御システム1は、連携サーバ10と、機器制御サーバ20とを備える。連携サーバ10は、上記条件が成立したか否かを判断する。連携サーバ10は、上記条件が成立した場合、制御対象機器ID(家電70の識別情報)と制御内容とを、機器制御サーバ20に通知する。機器制御サーバ20は、通知された制御対象機器IDと制御内容に基づいて、携帯端末30に対して確認要求信号(第1の通知)を送信する。
以下、上記の処理を実現するための機能的構成と制御構造とハードウェア構成とについて説明する。
<D.機能的構成>
図7は、制御システム1の機能的構成を説明するための機能ブロック図である。図7を参照して、上述したように、制御システム1は、連携サーバ10と、機器制御サーバ20と、携帯端末30とを含んで構成される。
(d1.連携サーバ10)
連携サーバ10は、通信IF部11と、制御部12と、記憶部13とを備える。制御部12は、判定部14を有する。記憶部13は、図2に示したユーザ設定テーブルPを記憶している。
通信IF部11は、図示しない情報提供サーバ等の機器からトリガ情報を受信する。通信IF部11は、受信したトリガ情報を制御部12に送る。
制御部12は、連携サーバ10の全体の動作を制御する。制御部12は、典型的には、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサが、オペレーションシステム上でアプリケーションプログラムを実行することにより実現される。
判定部14は、受信されたトリガ情報と、記憶部13に記憶されたユーザ設定テーブルPとに基づき、当該トリガ情報で特定される条件がユーザ設定テーブルPに存在するか否かを判定する。すなわち、判定部14は、予め定められた条件が成立したか否かを判定する。
制御部12は、トリガ情報で特定される条件がユーザ設定テーブルPに存在する場合、ユーザ設定テーブルPにおいて、当該トリガ情報(条件)に対応付けられた、制御対象機器の種別と制御対象機器IDと制御内容とを、ユーザ設定テーブルPから読み出す。
制御部12は、読み出した制御対象機器の種別と制御対象機器IDと制御内容とを、トリガ情報で特定される条件とともに、通信IF部11を介して、機器制御サーバ20に送信する。
(d2.機器制御サーバ20)
機器制御サーバ20は、通信IF部21と、制御部22と、記憶部23とを備える。制御部22は、判定部24を有する。記憶部23は、図3に示した機器別設定テーブルQを記憶している。
通信IF部21は、連携サーバ10から、制御対象機器の種別と、制御対象機器IDと、制御内容とを受信する。通信IF部21は、これらの各情報を、制御部22に送る。
制御部22は、機器制御サーバ20の全体の動作を制御する。制御部22は、典型的には、CPU等のプロセッサ(具体的には、後述するCPU251(図10))が、オペレーションシステム上でアプリケーションプログラムを実行することにより実現される。
判定部24は、連携サーバ10から受信した制御対象機器の種別および制御内容と、記憶部23に記憶された機器別設定テーブルQとに基づき、確認要否が必要か不要かを判定する。すなわち、判定部24は、確認要求信号を携帯端末30に送信する必要があるか否かを判定する。
制御部22は、確認要否が必要な場合、通信IF部21を介して、確認要求信号を携帯端末30に送信する。また、制御部22は、通信IF部21を介して、確認要求信号に対する応答である確認応答信号を携帯端末30から受信したことを条件に、家電70に対して、連携サーバ10から受信した制御内容に基づく制御命令を送信する。
(d3.携帯端末30)
携帯端末30は、通信IF部31と、制御部32と、記憶部33と、表示部34と、入力部35と、音声入力部36と、音声出力部37とを備える。通信IF部31は、受信部31aと送信部31bとを有する。制御部32は、判断部32aを有する。受信部31a、送信部31b、判断部32aについては、後述する他の実施の形態において、その機能を説明する。なお、音声入力部36は、典型的にはマイクロフォンであり、音声出力部37は、典型的にはスピーカである。
通信IF部31は、機器制御サーバ20から確認要求信号を受信する。通信IF部31は、受信した確認要求信号を制御部32に送る。
記憶部33は、アプリケーションプログラム等を記憶している。
表示部34は、制御部32による制御に基づき、各種の画像を表示する。表示部34は、たとえば、図6に示した画面を表示する。表示部34は、後述するディスプレイ3611(図11)に対応する。
入力部35は、ユーザ操作を受け付ける。入力部35は、後述するタッチパネル3612(図11)に対応する。入力部35は、受け付けたユーザ操作に基づく信号を、制御部32に送る。
制御部32は、携帯端末30の全体の動作を制御する。制御部22は、典型的には、CPU等のプロセッサ(具体的には、後述するCPU351(図11))が、オペレーションシステム上でアプリケーションプログラムを実行することにより実現される。
制御部32は、通信IF部31を介して確認要求信号を受信した場合、確認要求信号を受信したことを報知する制御を実行する。当該報知は、音声による報知であってもよいし、表示部34に所定の表示を行なうことによる報知であってもよい。
制御部32は、上記報知の後に、ユーザ操作に基づき、たとえば図6に示されるような確認操作用のユーザインターフェイスを表示部34に表示させる。入力部35が、制御を許可するユーザ操作を受け付けた場合(たとえば、図6のオブジェクト392を選択する操作を受け付けた場合)、制御部32は、通信IF部31を介して、制御を許可することを表した許可通知(確認応答信号)を機器制御サーバ20に対して送信する。また、入力部35が、制御を許可しないユーザ操作を受け付けた場合(たとえば、図6のオブジェクト393を選択する操作を受け付けた場合)、制御部32は、通信IF部31を介して、制御を許可しないことを表した不許可通知(確認応答信号)を機器制御サーバ20に対して送信する。
<E.制御構造>
図8は、主として制御システム1における処理の流れを表したシーケンスチャートである。具体的には、図8は、連携サーバ10が、上述したトリガ情報Aを受信し、その後、さらに上述したトリガ情報Bを受信したときの処理の流れを表している。
図8を参照して、シーケンスSQ2において、連携サーバ10は、図示しない情報提供サーバ等の機器からトリガ情報Aを受信する。シーケンスSQ4において、連携サーバ10は、トリガ情報Aと図2に示したユーザ設定テーブルPとに基づいて、制御対象機器の種別と、制御対象機器IDと、制御内容とを、トリガ情報Aで特定される条件とともに、機器制御サーバ20に送信する。
この場合、機器制御サーバ20は、機器別設定テーブルQを参照することにより、確認要求信号の送信が必要であると判断し、その後、シーケンスSQ6において、携帯端末30に確認要求信号を送信する。
シーケンスSQ8において、携帯端末30は、ユーザの操作等に基づき、確認応答信号を機器制御サーバ20に送信する。なお、説明の便宜上、シーケンスSQ8において、携帯端末30は、制御を許可することを表した許可通知(確認応答信号)を機器制御サーバ20に対して送信したものとする。この場合、シーケンスSQ10において、機器制御サーバ20は、制御内容に応じた制御命令を、制御対象機器IDで特定される家電70(具体的には、エアーコンディショナ72)に対して送信する。これにより、家電70の制御(具体的には、電源オン)が可能となる。
シーケンスSQ12において、連携サーバ10は、図示しない情報提供サーバ等の機器からトリガ情報Bを受信する。シーケンスSQ14において、連携サーバ10は、トリガ情報Bと図2に示したユーザ設定テーブルPとに基づいて、制御対象機器の種別と、制御対象機器IDと、制御内容とを、トリガ情報Bで特定される条件とともに、機器制御サーバ20に送信する。
この場合、機器制御サーバ20は、機器別設定テーブルQを参照することにより、確認要求信号の送信が不要であると判断し、その後、シーケンスSQ16において、機器制御サーバ20は、制御内容に応じた制御命令を、制御対象機器IDで特定される家電70(具体的には、照明器具71およびエアーコンディショナ72)に対して送信する。これにより、家電70の制御(具体的には、電源オフ)が可能となる。
図9は、機器制御サーバ20における処理の流れを表したフローチャートである。図9を参照して、ステップS2において、機器制御サーバ20は、連携サーバ10から、制御対象機器の種別と、制御対象機器IDと、制御内容とを、トリガ情報Aで特定される条件とともに受信する。ステップS4において、機器制御サーバ20は、機器別設定テーブルQを参照し、確認要求信号の送信要否を判断する。
機器制御サーバ20は、確認要求信号の送信が必要と判断した場合(ステップS6においてYES)、ステップS8において、確認要求信号を携帯端末30に送信する。機器制御サーバ20は、確認要求信号の送信が不要と判断した場合(ステップS10においてNO)、処理をステップS12に進める。
ステップS10において、機器制御サーバ20は、確認応答信号を受信したか否かを判断する。機器制御サーバ20は、確認応答信号を受信したと判断した場合(ステップS10においてYES)、処理をステップS12に進める。機器制御サーバ20は、確認応答信号を受信していないと判断した場合(ステップS10においてNO)には、確認応答信号を受信するまで待機する(処理をステップS10に戻す)。
ステップS12において、機器制御サーバ20は、制御内容に基づく制御命令を、制御対象機器IDで特定される家電70に送信する。
<F.ハードウェア構成>
図10は、機器制御サーバ20のハードウェア構成の典型例を表した図である。図10を参照して、機器制御サーバ20は、主たる構成要素として、プログラムを実行するCPU251と、データを不揮発的に格納するROM252と、CPU251によるプログラムの実行により生成されたデータ、又は入力装置を介して入力されたデータを揮発的に格納するRAM253と、データを不揮発的に格納するHDD254と、LED255と、スイッチ256と、通信IF(Interface)257と、電源回路258と、ディスプレイ259と、操作キー260とを含む。各構成要素は、相互にデータバスによって接続されている。
電源回路258は、コンセントを介して受信した商用電源の電圧を降圧し、機器制御サーバ20の各部に電源供給を行なう回路である。スイッチ256は、電源回路258に給電を行なうか否かを切替えるための主電源用のスイッチ、およびその他の各種の押しボタンスイッチである。ディスプレイ259は、各種のデータを表示するためのデバイスである。
通信IF257は、連携サーバ10、携帯端末30と、ネットワークを介した無線ルータ60との間の通信を行なためのインターフェイスである。
LED255は、機器制御サーバ20の動作状態を表す各種の表示ランプである。たとえば、LED255は、機器制御サーバ20の主電源のオンまたはオフ状態、およびHDD254への読み出しまたは書き込み状態等を表す。操作キー260は、機器制御サーバ20のユーザが機器制御サーバ20へデータを入力するための用いるキー(キーボード)である。
機器制御サーバ20における処理は、各ハードウェアおよびCPU251により実行されるソフトウェアによって実現される。このようなソフトウェアは、HDD254に予め記憶されている場合がある。また、ソフトウェアは、その他の記憶媒体に格納されて、プログラムプロダクトとして流通している場合もある。あるいは、ソフトウェアは、いわゆるインターネットに接続されている情報提供事業者によってダウンロード可能なプログラムプロダクトとして提供される場合もある。このようなソフトウェアは、読取装置によりその記憶媒体から読み取られて、あるいは、通信IF257等を介してダウンロードされた後、HDD254に一旦格納される。そのソフトウェアは、CPU251によってHDD254から読み出され、RAM253に実行可能なプログラムの形式で格納される。CPU251は、そのプログラムを実行する。
同図に示される機器制御サーバ20を構成する各構成要素は、一般的なものである。したがって、本発明の本質的な部分は、RAM253、HDD254、記憶媒体に格納されたソフトウェア、あるいはネットワークを介してダウンロード可能なソフトウェアであるともいえる。なお、機器制御サーバ20の各ハードウェアの動作は周知であるので、詳細な説明は繰り返さない。
なお、記録媒体としては、DVD−RAMに限られず、DVD-ROM、CD−ROM、FD、ハードディスク、磁気テープ、カセットテープ、光ディスク、EEPROM、フラッシュROMなどの半導体メモリ等の固定的にプログラムを担持する媒体でもよい。また、記録媒体は、当該プログラム等をコンピュータが読取可能な一時的でない媒体である。また、ここでいうプログラムとは、CPUにより直接実行可能なプログラムだけでなく、ソースプログラム形式のプログラム、圧縮処理されたプログラム、暗号化されたプログラム等を含む。
なお、連携サーバ10は、機器制御サーバ20と同様なハードウェア構成を有するため、ここでは、連携サーバ10についてのハードウェア構成については繰り返し説明を行わない。
図11は、携帯端末30のハードウェア構成の典型例を表した図である。図11を参照して、携帯端末30は、主たる構成要素として、プログラムを実行するCPU351と、データを不揮発的に格納するROM352と、CPU351によるプログラムの実行により生成されたデータ、又は入力装置を介して入力されたデータを揮発的に格納するRAM353と、データを不揮発的に格納するフラッシュメモリ354と、LED355と、操作キー356と、スイッチ357と、GPS(Global Positioning System)受信機358と、通信IF359と、電源回路360と、タッチスクリーン361と、マイク362と、スピーカ363と、カメラ364と、アンテナ3581,3591とを含む。各構成要素は、相互にデータバスによって接続されている。
タッチスクリーン361は、ディスプレイ3611と、タッチパネル3612により構成される。アンテナ3581は、GPS受信機358用のアンテナである。アンテナ3591は、通信IF359用のアンテナである。
LED355は、携帯端末30の動作状態を表す各種の表示ランプである。たとえば、LED355は、携帯端末30の主電源のオンまたはオフ状態、およびフラッシュメモリ354への読み出しまたは書き込み状態等を表す。
操作キー356は、携帯端末30のユーザが主電源のオンまたはオフ等するためのキー(操作ボタン)である。スイッチ357は、電源回路360に給電を行なうか否かを切替えるための主電源用のスイッチ、およびその他の各種の押しボタンスイッチである。
GPS受信機358は、GPS衛星からの電波に基づき、携帯端末30の現在位置の位置情報を取得する。GPS受信機358によって取得された位置情報は、通信IF359を介して、機器制御サーバ20に送信される。
通信IF359は、たとえば、機器制御サーバ20に対するデータの送信処理および機器制御サーバ20から送信されたデータの受信処理を行なう。
電源回路360は、コンセントを介して受信した商用電源の電圧を降圧し、携帯端末30の各部に電源供給を行なう回路である。タッチスクリーン361は、各種のデータを表示し、かつ操作入力を受け付けるためのデバイスである。マイク362は、携帯端末30の周囲の音を集音する。たとえば、マイク362は、ユーザの発話に基づく音声を集音する。スピーカ363は、音声を出力する。スピーカ363は、ある局面においては、ユーザ等とのコミュニケーションのために、発話を行なう。カメラ364は、携帯端末30の周囲の被写体を撮像するための撮像装置である。
携帯端末30における処理は、各ハードウェアおよびCPU351により実行されるソフトウェアによって実現される。このようなソフトウェアは、フラッシュメモリ354に予め記憶されている場合がある。また、ソフトウェアは、その他の記憶媒体に格納されて、プログラムプロダクトとして流通している場合もある。あるいは、ソフトウェアは、いわゆるインターネットに接続されている情報提供事業者によってダウンロード可能なプログラムプロダクトとして提供される場合もある。このようなソフトウェアは、読取装置によりその記憶媒体から読み取られて、あるいは、通信IF359等を介してダウンロードされた後、フラッシュメモリ354に一旦格納される。そのソフトウェアは、CPU351によってフラッシュメモリ354から読み出され、RAM353に実行可能なプログラムの形式で格納される。CPU351は、そのプログラムを実行する。
同図に示される携帯端末30を構成する各構成要素は、一般的なものである。したがって、本発明の本質的な部分は、RAM353、フラッシュメモリ354、記憶媒体に格納されたソフトウェア、あるいはネットワークを介してダウンロード可能なソフトウェアであるともいえる。なお、携帯端末30の各ハードウェアの動作は周知であるので、詳細な説明は繰り返さない。
なお、記録媒体としては、DVD−RAMに限られず、DVD-ROM、CD−ROM、FD、ハードディスク、磁気テープ、カセットテープ、光ディスク、EEPROM、フラッシュROMなどの半導体メモリ等の固定的にプログラムを担持する媒体でもよい。また、記録媒体は、当該プログラム等をコンピュータが読取可能な一時的でない媒体である。また、ここでいうプログラムとは、CPUにより直接実行可能なプログラムだけでなく、ソースプログラム形式のプログラム、圧縮処理されたプログラム、暗号化されたプログラム等を含む。
[実施の形態2]
実施の形態1では、携帯端末30が確認要求信号を受信したことを報知し、当該報知に気づいたユーザがアプリケーションプログラムを起動させることにより、図5に示したユーザインターフェイス(画面)が表示される。
本実施の形態においては、機器制御サーバ20が携帯端末30に送信する確認要求信号に、家電70の制御に関するアプリケーションプログラムを携帯端末30に起動させるための指示を含ませる。
具体的には、たとえば図5に示すユーザインターフェイスを実現するためのアプリケーションプログラムを起動させるための制御命令を確認要求信号に含ませる。このような構成によれば、ユーザは、家電70の制御に関するアプリケーションプログラムを起動させるための操作を行わなくて済む。
なお、機器制御サーバ20は、上記アプリケーションプログラムを起動させるための制御命令を確認要求信号と関連付けて、携帯端末30に送信する構成であってもよい。
[実施の形態3]
実施の形態1では、機器制御サーバ20が機器別設定テーブルQを記憶しており、機器制御サーバ20が機器別設定テーブルQを参照して、携帯端末30に確認要求信号を送信するか否かを判断した。
本実施の形態では、機器制御サーバ20が機器別設定テーブルQとは異なる機器別設定テーブルRを記憶しており、機器別設定テーブルRを参照して、携帯端末30に確認要求信号を送信するか否かを判断する構成について説明する。
以下では、実施の形態1と異なる点に着目して説明する。なお、本実施の形態に係る構成は、実施の形態2と組み合わせることができる。
<G.データ>
図12は、機器制御サーバ20に記憶されている機器別設定テーブルRの概要を表した図である。図12を参照して、機器別設定テーブルRにおいては、制御対象機器の種別と、制御内容と、位置条件と、確認要否とが対応付けて記憶されている。位置条件が規定されている点において、機器別設定テーブルRは、機器別設定テーブルQと異なる。このように、機器別設定テーブルRは、機器別設定テーブルQに対して位置条件が付加(追加)された構成を有する。
なお、機器別設定テーブルRにおける各項目は、機器別設定テーブルQと同様に、たとえば、制御システム1の管理者によって設定される。典型的には、機器制御サーバ20を管理する管理者によって設定される。
以下、機器別設定テーブルRを用いた処理について説明する。
<H.処理内容>
以下、連携サーバ10が、情報提供サーバ等の他の機器からトリガ情報Cを受信したときの制御システム1の処理(以下、「処理γ」と称する)を説明する。
(h1.処理γの概要)
連携サーバ10は、トリガ情報Cを受信すると、図2に示したユーザ設定テーブルPを参照し、トリガ情報Cで特定される条件がユーザ設定テーブルPに存在するか否かを確認する。トリガ情報Cで特定される条件がユーザ設定テーブルPに存在する場合(つまり、予め定められた条件が成立した場合)、連携サーバ10は、ユーザ設定テーブルPにおいてトリガ情報Cで特定される条件に対応付けられた、制御対象機器の情報(詳しくは、制御対象機器の種別および制御対象機器ID)と制御命令とを、ユーザ設定テーブルPから読み出す。連携サーバ10は、読み出した制御対象機器の種別と制御対象機器IDと制御命令とを、トリガ情報Cで特定される条件とともに、機器制御サーバ20に送信する。
機器制御サーバ20は、連携サーバ10から制御対象機器の種別と制御対象機器IDと制御命令とトリガ情報Cで特定される条件とを受信すると、図12に示した機器別設定テーブルRを参照して、確認要否が必要か否かを判断する。具体的には、機器制御サーバ20は、ユーザが在宅であるか否か(正確には、携帯端末30が宅内に位置しているか否か)に応じて、確認要求信号の送信が必要か否かを判断する。なお、ユーザが在宅であるか否かは、典型的には、機器制御サーバ20が携帯端末30の位置情報を定期的に受信することにより判断できる。
機器制御サーバ20が確認要求信号の送信の要否を判断した後の処理は、実施の形態1と同様であるため、ここでは繰り返し説明しない。
(h2.処理γの具体例)
以下、処理γについて、具体例を挙げて説明すれば、以下のとおりである。
トリガ情報Cが、「室温が30.2度」であるとする。なお、連携サーバ10は、典型的には、図示しない情報提供サーバを介して、建屋90の室温の情報を取得する。
この場合、連携サーバ10は、図2に示したユーザ設定テーブルPを参照して、トリガ情報Cで特定される条件がユーザ設定テーブルPに存在する場合(つまり、予め定められた条件が成立した場合)と判断する。その後、連携サーバ10は、ユーザ設定テーブルPを参照して、制御対象機器の制御内容として、「エアーコンディショナの電源オン」を表した情報を、機器制御サーバ20に送信する。具体的には、連携サーバ10は、制御対象機器の種別(すなわち、エアーコンディショナ)と、エアーコンディショナ72の制御対象機器IDと、電源オンの制御内容とを、トリガ情報Cで特定される条件(すなわち、「室温が30度を超えた」ことを表す情報)とともに、機器制御サーバ20に送信する。
機器制御サーバ20は、図12に示した機器別設定テーブルRを参照して、制御対象機器が「エアーコンディショナ」であって、制御命令が「電源オン」の場合における、確認要否の項目の設定を確認する。あわせて、機器制御サーバ20は、ユーザが宅内であるか否かを判断する。
機器制御サーバ20は、ユーザが宅外であると判断した場合、確認要否の設定が「必要」となっているため、確認要求信号を携帯端末30に送信する。その一方、機器制御サーバ20は、ユーザが宅内であると判断した場合、確認要否の設定が「不要」となっているため、確認要求信号を携帯端末30に送信することなく、家電70に制御命令を送信する。
(h3.まとめ)
連携サーバ10がトリガ情報Cを受信した場合における、エアーコンディショナ72の制御に着目すると、以下のとおりである。つまり、制御内容が、エアーコンディショナ72の電源を「オン」することになるに着目すると、以下のとおりである。
制御システム1は、制御内容が「電源オン」である場合、携帯端末30が宅内に位置するときには、携帯端末30に対して確認要求信号(第1の通知)を送信する。制御システム1は、制御内容が「電源オン」である場合であって、携帯端末30が宅内に位置するときには、携帯端末30に対して確認要求信号を送信しない。
ところで、ユーザが在宅の場合には、機器制御サーバ20がユーザの許可なしに家電70の制御を行なったとしても、ユーザが当該制御を止めさせたと考えれば、ユーザは、その場で当該制御を停止させることができる。たとえば、機器制御サーバ20による遠隔操作に基づきエアーコンディショナ72の電源が勝手にオンされても、ユーザは、宅内において、エアーコンディショナ72のリモコン等によって、エアーコンディショナ72の電源をオフすることができる。
このように、上記の構成によれば、ユーザが宅内にいる場合には、ユーザは確認要求信号に対する応答操作を行わなくてもよくなる。それゆえ、制御システム1は、ユーザの利便性に優れる。
[実施の形態4]
本実施の形態に係る処理内容は、実施の形態1〜3に係る制御システム1に適用できる。
機器制御サーバ20は、携帯端末30から家電70を制御する許可が得られなかった場合と、当該許可が得られたにもかかわらず家電70の制御に失敗した場合とで、連携サーバ10に対して異なる通知を行なう。この点について詳しく、説明すると以下のとおりである。
携帯端末30から家電70を制御する許可が得られなかった場合としては、制御を許可しないことを表した不許可通知(確認応答信号)を携帯端末30から受信した場合と、または携帯端末30から確認応答信号を受信できなかった場合とが挙げられる。機器制御サーバ20は、これらの場合と、制御を許可することを表した許可通知(確認応答信号)を携帯端末30から受信したにもかかわらず家電70の制御に失敗した場合とで、連携サーバ10に対して異なる通知を行なう。
たとえば、機器制御サーバ20は、家電70を制御する許可が得られなかった場合には、連携サーバ10に対して、ユーザからの許可が得られなかった旨の通知を行なう。また、機器制御サーバ20は、ユーザからの許可が得られたにもかかわらず家電70の制御に失敗した場合には、家電70の制御に失敗した旨を通知する。より具体的には、これらの通知は、予め定められたコード番号で互いに区別されて、連携サーバ10に通知される。
このように、機器制御サーバ20が連携サーバ10に異なる通知をすることによって、連携サーバ10側では、どのような理由により結果的に家電70が制御できなかったのかを判断することができる。
[実施の形態5]
本実施の形態に係る処理内容は、実施の形態1〜4に係る制御システム1に適用できる。
携帯端末30は、携帯端末30が宅内の場合、図5に示したようなユーザ操作を受け付けるユーザインターフェイスの表示を行わない。詳しくは、携帯端末30は、確認要求信号を機器制御サーバ20から受信した場合、携帯端末30が宅内に位置していないと判断したときには、ユーザ入力を求めるための画面(ユーザインターフェイス)を表示する。また、携帯端末30は、確認要求信号を機器制御サーバ20から受信した場合、携帯端末30が宅内に位置していると判断したときには、ユーザ入力を求めるための画面(ユーザインターフェイス)を表示することなく、家電70の制御を許可する許可通知(確認応答信号)を機器制御サーバ20に送信する。
このような構成によれば、ユーザが宅内にいる場合には、携帯端末30は、ユーザの操作を受け付けることなく、家電70の制御を許可する許可通知(確認応答信号)を機器制御サーバ20に送信することができる。したがって、制御システム1は、確認要求信号を受信する度にユーザ操作を常に求められる構成に比べて、ユーザの利便性に優れる。
また、確認要求信号は、携帯端末30が宅内に位置しているか否かを携帯端末30に判断させるための指令を含んでいることが好ましい。このような構成によれば、携帯端末30は、ユーザの指示を待つことなく、自律的に携帯端末30が宅内に位置しているか否かをすることができる。
なお、上記においては、携帯端末30がユーザ入力を求める入力画面(ユーザインターフェイス)を表示する限定されず、予め定められた報知であれば、特に限定されない。
[実施の形態6]
実施の形態1〜4に係る制御システム1において、携帯端末30を、自端末が宅内に位置しているか否かを判断し、当該判断結果を機器制御サーバ20に送信するように構成してもよい。
このような構成によれば、機器制御サーバ20は、携帯端末30から取得した位置情報に基づいて携帯端末30(換言すればユーザ)が宅内に位置するか否かを判断する処理を行なわなくてよくなる。
[実施の形態7]
本実施の形態に係る処理内容は、実施の形態1〜6に係る制御システム1に適用できる。
図2のユーザ設定テーブルPに対して、第三者に関する条件を加えてもよい。たとえば、ユーザの子供(第三者)が特定のエリア(第2のエリア)に入ったことを条件に加えてもよい。特定エリアは、実施の形態1で述べた、建屋90から所定の距離内のエリアであってもよいし、当該エリアとは異なっていてもよい。たとえば、特定のエリアを、子供が通学時に利用する自宅の最寄り駅としてもよい。また、特定エリアを、宅内としてもよい。
図13は、ユーザ(母親91)の子供92が建屋90から所定の距離内のエリア内に入った状態を表した図である。この場合、連携サーバ10は、子供の携帯端末40から送られてくる位置情報に基づき当該エリア内に入ったと判断すると、条件が成立したと判断する。
その後は、実施の形態1等で説明したのと同様の処理が実行される。その結果、ユーザ設定テーブルPにおいて当該条件に対応付けられた制御内容に基づく制御命令が、当該条件に対応付けられた制御対象機器の情報で特定される家電70に送信される。
なお、第三者に関する条件は、上記のような特定エリアに関するものでなくてもよい。第三者に関する条件は、第三者の体調(体温)、第三者の行動等であってもよい。
また、第三者に関する条件の代わりに、あるいは第三者に関する条件とともに、ペット等の動物に関する条件を、ユーザ設定テーブルPに加えてもよい。たとえば、ユーザは、ユーザ設定テーブルPにおいて、ペットに付けた体温計が所定温度以上の値を計測した場合に、エアーコンディショナ72の電源をオンするような設定を行ってもよい。
[実施の形態8]
実施の形態1〜7においては、機器制御サーバ20から確認要求信号を受信するのは、ユーザ(母親91等)の携帯端末30である場合を例に挙げて説明した。すなわち、確認要求信号を受信するのは、ユーザ設定テーブルPを設定した端末である場合を例に挙げて説明した。詳しくは、ユーザ設定テーブルPにおいて、条件(トリガ)と、制御対象機器の情報と、制御内容とを設定するために用いられた端末である場合を例に挙げた。しかしながら、これに限定されるものではない。
たとえば、機器制御サーバ20が確認要求信号を送信する相手先は、携帯端末30以外の情報処理装置であってもよい。たとえば、機器制御サーバ20との間で通信が可能であって、ユーザが使用中(たとえば、ログイン中)の情報処理装置であってもよい。すなわち、条件と制御対象機器の情報と制御内容とを設定したユーザが利用中の情報処理装置であってもよい。当該情報処理装置の例としては、タブレット端末、テレビ、パーソナルコンピュータ等が挙げられる。
さらに、機器制御サーバ20が確認要求信号を送信する相手先は、家電70(詳しくは、家電70を構成する機器)であってもよい。典型的には、当該相手先を、機器制御サーバ20が制御命令を送信しようとしている家電70とすることができる。なお、家電70を構成する機器には、家電70のリモートコントローラも含まれる。
[実施の形態9]
エアーコンディショナ72が通常の動作モードの他に留守番モードの設定が可能な構成について説明する。また、本実施の形態では、図12に示した機器別設定テーブルRにおいて、位置条件の代わりに、留守番モードの設定状況が対応付けられていてもよい。
たとえば、「エアーコンディショナ」の「電源オン」に関し、留守番モードの場合には確認要否として「不要」が対応付けられており、通常モードの場合(留守番モードでない場合)には確認要否として「必要」が対応付けられていてもよい。
このような構成によれば、エアーコンディショナ72が留守番モードの場合には、機器制御サーバ20は確認要否信号を携帯端末30に送信する必要がなくなる。
[実施の形態10]
実施の形態1等においては、ユーザ設定テーブルPと、機器別設定テーブルQ(あるいは機器別設定テーブルR)とが、別々のサーバ(連携サーバ10および機器制御サーバ20)に格納されている構成を例に挙げて説明したが、これに限定されるものではない。
たとえば、ユーザ設定テーブルPと、機器別設定テーブルQとが連携サーバ10に格納されていてもよい。
あるいは、制御システム1が、連携サーバ10および機器制御サーバ20の代わりに、これらのサーバの機能を実行する1台のサーバを備える構成であってもよい。すなわち、連携サーバ10と機器制御サーバ20とが一体となっている場合であってもよい。
[実施の形態11]
上記の実施の形態1等においては、携帯端末30が宅内に位置するか否かを、GPS受信機358によって取得された位置情報を利用して判断する構成を例に挙げて説明したが、これに限定されるものではない。
携帯端末30が家電70とローカルネットワークで直接接続されている場合には、携帯端末30が宅内に位置すると判断するように、制御システム1を構成してもよい。あるいは、家電70とBluetooth(登録商標)で通信可能に接続されている場合には、携帯端末30が宅内に位置すると判断するように、制御システム1を構成してもよい。
また、携帯端末30が制御システム1を構成するサーバを介して家電70と同じネットワークに接続されている場合も、携帯端末30が宅内に位置すると判断するように、制御システム1を構成してもよい。
詳しくは、(i)家電70から当該サーバへのポーリングと、(ii)当該サーバから携帯端末30へのポーリング要求と、(iii)携帯端末30からの接続元IPアドレスの送信処理と、(iv)当該サーバにおける、家電70の接続元IPアドレスと携帯端末30から送られてきた接続元IPアドレスとの一致確認処理とに基づいて、同じネットワークに接続されているか否かの判断が行われる。具体的には、家電70の接続元IPアドレスと携帯端末30から送られてきた接続元IPアドレスとが一致した場合に、制御システム1(サーバ)において、同一ネットワークと判断される。
なお、家電70は、家電ワイヤレスアダプターを装着することにより、無線ルータ60を介して、制御システム1と通信可能になる構成であってもよい。
[実施の形態12]
本実施の形態では、携帯端末30に格納されているアプリケーションにより実現されるユーザインターフェイスに着目して、各装置の処理の内容を説明する。
(1)トリガおよびアクションの設定
図14は、条件(トリガ)とアクションとの設定方法を説明するための図である。図14(A)は、トリガとアクションとを設定する際に用いられるユーザインターフェイスである。図14(B)は、図14(A)を用いて設定されたトリガおよびアクションを表した図である。
図14(A)を参照して、携帯端末30は、所定のユーザ操作を受け付けると、画面1400をタッチスクリーン361に表示する。画面1400は、トリガの設定欄1411と、アクションの設定欄1421と、トリガの設定を開始するための選択可能なオブジェクト1412と、アクションの設定を開始するための選択可能なオブジェクト1422と、オンを指定するオブジェクト1431と、オフを指定するオブジェクト1432と、保存を指示するオブジェクト1441とを含んでいる。
画面1400に含まれる「制御確認の通知」とは、機器制御サーバ20から携帯端末30に対する確認要求信号の送信を意味する。制御確認の通知をオンに設定した場合(オブジェクト1431が選択された場合)、確認要求信号が機器制御サーバ20から携帯端末30に送信される。なお、この場合、典型的には、条件およびアクションの内容の表示と、確認応答信号を機器制御サーバ20に送信するためのオブジェクトの表示とが行われる。一方、制御確認の通知をオフに設定した場合(オブジェクト1432が選択された場合)、確認要求信号は機器制御サーバ20から携帯端末30に送信されない。
図14(B)を参照して、画面1450は、トリガの設定欄1411とアクションの設定欄1421とに対して、ユーザ操作に基づいた入力が行われた状態を表している。オブジェクト1413は、トリガの設定欄1411の設定内容を変更するために用いられる。オブジェクト1423は、アクションの設定欄1421の設定内容を変更するために用いられる。画面1450の状態において、ユーザによってオブジェクト1441が選択されると、各設定欄1411,1421等においてユーザによって設定された内容が保存される。
図15は、トリガ設定用の画面1500を表した図である。画面1500は、図14(A)のオブジェクト1412が選択されることにより表示される。画面1500には、端末を選択するためのオブジェクト1512と、選択状態にある端末を表示するための表示欄1511と、当該選択された端末の位置情報を表示するための地図1521と、設定を保存するためのオブジェクト1531とを含んでいる。地図1521においては、選択状態にある端末の位置が所定の記号1591によって示されている。
図16は、アクション設定用の画面1600を表した図である。画面1600は、図14(A)のオブジェクト1422が選択されることにより表示される。画面1600は、制御対象機器である家電を選択するためのオブジェクト1612と、選択状態にある家電を表示するための表示欄1511とを含んでいる。また、画面1600は、1つの目の操作項目を選択するためのオブジェクト1622と、選択状態にある操作項目を表示するための表示欄1621とを含んでいる。さらに、画面1600は、2つの目の操作項目を選択するためのオブジェクト1632と、選択状態にある操作項目を表示するための表示欄1631とを含んでいる。また、画面1600は、3つの操作項目として、ユーザ入力を受け付けて、当該受け付けた入力を表示する欄1641を含んでいる。
画面1600の状態において、ユーザによってオブジェクト1651が選択されると、ユーザによって設定された内容が保存される。
(2)家電毎の制御確認の通知の設定
制御確認の通知のオンおよびオフの設定は、家電70毎に設定することができる。また、制御確認の通知のオンおよびオフは、制御内容の種別毎にも設定することができる。以下、これらを設定するためのユーザインターフェイスについて説明する。
図17は、制御確認の通知のオンおよびオフの設定をする際に利用される画面1700を表した図である。図17を参照して、携帯端末30は、画面1700において、制御対象機器の複数の家電70を一覧表示する。携帯端末30のユーザが、1つの家電70を選択して、オブジェクト1721を選択すると、画面が遷移する。なお、図17では、エアーコンディショナが選択されている状態を表している。
図18は、図17において、オブジェクト1721が選択されることにより表示された画面1800を表した図である。画面1800には、制御内容の種別毎に、オンとオフのボタンが対応付けられている。
具体的には、1つ目の項目である「電源オン」に対しては、制御確認の通知をオンするためのオブジェクト1811と、制御確認の通知をオフするためのオブジェクト1812とが対応付けられている。また、2つ目の項目である「電源オフ」に対しては、制御確認の通知をオンするためのオブジェクト1821と、制御確認の通知をオフするためのオブジェクト1822とが対応付けられている。さらに、3つ目の項目である「温度設定」に対しては、制御確認の通知をオンするためのオブジェクト1831と、制御確認の通知をオフするためのオブジェクト1832とが対応付けられている。
図18においては、一例として、オブジェクト1811,1822,1831が選択されている状態が示されている。オブジェクト1841が選択さると、携帯端末30は、画面を画面1800から画面1700(図17)に遷移させる。その後、エアーコンディショナ以外の家電について、エアーコンディショナと同様に、制御確認の通知の設定操作がなされる。
(3)位置情報に基づく制御確認の通知の設定
制御確認の通知のオンおよびオフの設定は、宅内および宅外等の位置別に設定することができる。
図19は、制御確認の通知のオンおよびオフの設定をする際に利用される画面1900を表した図である。図19を参照して、携帯端末30は、画面1900において、制御対象機器の複数の家電70を一覧表示する。携帯端末30のユーザが、1つの家電70を選択して、オブジェクト1921を選択すると、画面が遷移する。なお、図19では、エアーコンディショナが選択されている状態を表している。
図20は、図19において、オブジェクト1921が選択されることにより表示された画面2000を表した図である。画面2000には、宅内と宅外とで個別に、オンとオフのボタンが対応付けられている。
具体的には、1つ目の項目である「宅内」に対しては、制御確認の通知をオンするためのオブジェクト2011と、制御確認の通知をオフするためのオブジェクト2012とが対応付けられている。また、2つ目の項目である「宅外」に対しては、制御確認の通知をオンするためのオブジェクト2021と、制御確認の通知をオフするためのオブジェクト2022とが対応付けられている。
図20においては、一例として、オブジェクト2011,2021が選択されている状態が示されている。オブジェクト2031が選択さると、携帯端末30は、画面を画面2000から画面1900(図19)に遷移させる。その後、エアーコンディショナ以外の家電について、エアーコンディショナと同様に、制御確認の通知の設定操作がなされる。
(4)制御確認画面および制御結果通知画面
図21は、上述した制御確認の通知の設定が終了した場合における制御システム1における処理の流れを表したシーケンスチャートである。当該処理とともに、携帯端末30で表示される制御確認画面および制御結果通知画面を説明する。
図21を参照して、シーケンスSQ102において、連携サーバ10は、図示しない情報提供サーバ等の機器からトリガ情報Aを受信する。シーケンスSQ104において、連携サーバ10は、制御内容等を機器制御サーバ20に送信する。
シーケンスSQ106において、機器制御サーバ20は、制御確認の通知の設定確認を実行する。なお、制御確認の通知の設定は、上述したように携帯端末30によって行われる。
制御確認の通知がオンの設定となっている場合、シーケンスSQ108において、機器制御サーバ20は、制御確認(確認要求信号)を携帯端末30に送信する。シーケンスSQ110において、携帯端末30はタッチスクリーン361において制御確認の表示を行う。制御確認の表示の具体例については、後述する(図22)。
シーケンスSQ112において、携帯端末30は、確認要求信号に対する応答信号(確認応答信号)として、制御を許可することを表した許可通知を機器制御サーバ20に送信する。
シーケンス114において、機器制御サーバ20は、シーケンスSQ104で受信した制御内容に基づく制御命令を、家電70に対して送信する。シーケンスSQ116において、家電70は、制御結果を機器制御サーバ20に送信する。シーケンスSQ118において、機器制御サーバ20は、家電70から受信した制御結果を、携帯端末30に通知する。シーケンスSQ120において、携帯端末30は、機器制御サーバ20から受信した制御結果をタッチスクリーン361に表示する。制御結果の表示の具体例については、後述する(図23)。
図22は、携帯端末30における制御確認の表示例を表した図である。図22を参照して、携帯端末30は、シーケンスSQ110において、画面2200を表示する。画面2200は、条件が成立したことを説明する説明文と、ユーザに対する質問文とを含む。さらに、画面2200は、説明文中の選択可能な文字列2221と、質問に対する回答に答えるための2つのオブジェクト2211,2212とを含む。
ユーザによってオブジェクト2211が選択された場合、携帯端末30は、許可通知を機器制御サーバ20に送信する。一方、オブジェクト2212が選択された場合には、携帯端末30は、不許可通知を機器制御サーバ20に送信する。
また、文字列2221が選択された場合、携帯端末30は、画面を画面2200から位置情報共有の画面に遷移してもよい。具体的には、母親91の携帯端末30が制御確認の通知を受信したときに、子供92の携帯端末40が本当に所定のエリア内に入っているのかを確認するためのリンクが設けられた画面に遷移するように、携帯端末30を構成してもよい。子供92の携帯端末40の位置情報の共有が許可されていれば、母親91の携帯端末30から子供92の現在位置を確認することが可能となる。
なお、図22にではオブジェクト2211,2212のいずれかをタッチ操作で選択する構成を例に挙げて説明したが、これに限定されるものではない。制御を許可するか否かを、音声入力部36を介して、音声で受け付けるように、携帯端末30を構成してもよい。
図23は、携帯端末30における制御結果の表示例を表した図である。図23を参照して、携帯端末30は、シーケンスSQ120において、画面2300を表示する。画面2300においては、制御結果が文章で表示される。これにより、携帯端末30のユーザは、機器制御サーバ20による家電70の制御が行われたことを認識することができる。
なお、上記においては、携帯端末30が制御結果を表示する構成を例に挙げて説明したが、これに限定されるものではない。機器制御サーバ20が制御指令を家電70に送信したことを表す情報を携帯端末30が表示可能なように、制御システム1を構成してもよい。
(5)携帯端末30の処理
(i)携帯端末30は、予め定められた条件が成立した場合に予め定められた家電70に予め定められた制御内容に基づく動作を実行させる機器制御サーバ20との間で通信可能である。携帯端末30の受信部31aは、上記条件が成立した場合に、家電70を制御する許可を携帯端末30から得るために機器制御サーバ20が送信した確認要求信号(第1の通知)を受信する。携帯端末30の判断部32aは、携帯端末30が予め取得している所定の情報に基づき、機器制御サーバ20から携帯端末30に対する上記確認要求信号の送信の要否を判断する。携帯端末30の送信部31bは、判断部32aによる判断結果を、機器制御サーバ20に送信する。これによれば、機器制御サーバ20は、家電70を制御するにあたり、確認要求信号を携帯端末30に送信すべきか否かを判断することができる。
この点に関して具体例を挙げれば以下のとおりである。図3に示したように、エアーコンディショナについて電源オンの場合には、機器制御サーバ20は携帯端末30に確認要求信号を送信する。この場合、たとえば、携帯端末30では、ポップアップ表示等で確認要求信号の内容が表示される。一方、エアーコンディショナについて電源オフの場合には、機器制御サーバ20は携帯端末30に確認要求信号を送信することなく、家電70を制御する。この場合、機器制御サーバ20は、電源オフの制御命令を家電70に送信したことを、携帯端末30に通知する。
また、機器制御サーバ20は、携帯端末30が取得している自端末の位置情報を利用して、携帯端末30に対する確認要求信号の送信の要否を判断してもよい。なお、携帯端末30の位置情報は、携帯端末30自身がGPSを利用して取得してもよいし、外部の装置から取得してもよい。
(ii)上記の所定の情報は、携帯端末30のユーザによって設定された情報であって、かつユーザ操作の要否を表した情報である。具体的には、上記の所定の情報は、制御確認の通知に対する、「オン」および「オフ」のいずれかを選択するためのユーザ操作である。これによれば、携帯端末30のユーザの操作を受け付けることなく、機器制御サーバ20は家電70を制御することができる。
なお、所定の情報は、図2に示したユーザ設定による「条件」であってもよい。また、所定の情報は、図3に示す制御対象機器の「制御条件(確認要否)」であってもよい。さらに、図12に示す携帯端末30の「位置条件」であってもよい。
(iii)送信部31bは、受信部31aが確認要求信号(第1の通知)を受信した場合、携帯端末30に対して所定のユーザ操作がなされたことに基づき、家電70の制御を許可する許可通知(第2の通知)を機器制御サーバ20に送信する。許可通知は、携帯端末30に対するユーザによる音声入力に基づいて生成される。
(iv)受信部31aは、機器制御サーバ20から家電70に対して制御命令が送信されたことを表す送信通知を、機器制御サーバ20から受信する。携帯端末30は、当該送信通知に基づく表示を行なう。これによれば、携帯端末30のユーザは、家電70に対して制御命令が送信されたことを認識することができる。
(v)受信部31aは、予め定められた条件が成立した場合、予め定められた条件を表した情報を機器制御サーバ20から受信する。表示部34は、図22における「条件が成立したことを説明する説明文」のように、当該予め定められた条件の内容を表示する。これによれば、携帯端末30のユーザは、どのような条件が成立したのかを把握することができる。
<<制御システム1のまとめ>>
(1)制御システム1は、予め定められた条件が成立した場合、予め定められた制御対象機器(家電70)に予め定められた制御内容に基づく動作を実行させる。
制御システム1は、上記条件が成立した場合、(i)制御内容が第1の内容であるときには、制御対象機器を制御する許可を第1の通信機器(携帯端末30等)から得るために、第1の通信機器に対して第1の通知(確認要求信号の送信)を行ない、(ii)制御内容が第2の内容であるときには、第1の通信機器に対して第1の通知を行なうことなく、制御対象機器に第2の内容に基づく動作を実行させる。
(2)第1の通知(確認要求信号)は、制御対象機器の制御に関するアプリケーションプログラムを第1の通信機器に起動させるための指示を含む。
(3)制御システム1は、制御内容が第1の内容である場合、(i)第1の通信機器が第1のエリア(建屋90)外に位置するときには、第1の通信機器に対して第1の通知を行ない、(ii)第1の通信機器が第1のエリア内(宅内)に位置するときには、第1の通信機器に対して第1の通知を行なわない。
(4)制御対象機器は、家電であって、第1のエリアは、家電が設置されている宅内である。
(5)制御システム1は、第1のサーバ装置(連携サーバ10)と、第2のサーバ装置(機器制御サーバ20)とを備える。
第1のサーバ装置は、上記条件が成立したか否かを判断し、上記条件が成立した場合、家電70の識別情報(制御対象機器ID)と制御内容とを、第2のサーバ装置に通知する。第2のサーバ装置は、通知された識別情報と制御内容に基づいて、第1の通信機器(携帯端末30等)に対して第1の通知(確認要求信号)を行なうか否かを判断する。
(6)第2のサーバ装置(機器制御サーバ20)は、上記許可が得られなかった場合と、上記許可が得られたにもかかわらず制御対象機器の制御に失敗した場合とで、第1のサーバ装置(連携サーバ10)に対して異なる通知を行なう。
(7)制御システム1は、第1の通信機器(携帯端末30)をさらに含む。記第1の通信機器は、第1の通知(確認要求信号)を第2のサーバ装置(機器制御サーバ20)から受信した場合、(i)第1の通信機器が宅内に位置していると判断したときには、ユーザ入力を求めるための予め定められた報知(ユーザインターフェイスの表示)を行ない、(ii)第1の通信機器が宅内に位置していないと判断したときには、上記報知を行なうことなく、制御対象機器(家電70)の制御を許可する第2の通知(確認応答信号)を第2のサーバ装置に送る。
(8)第1の通知(確認応答信号)は、第1の通信機器(携帯端末30)が宅内に位置しているか否かを第1の通信機器に判断させるための指令を含む。
(9)制御システム1は、第1の通信機器(携帯端末30)をさらに含む。第1の通信機器は、第1の通信機器が宅内に位置しているか否かを判断し、判断結果を第2のサーバ装置(機器制御サーバ20)に送信する。
(10)第1のサーバ装置(連携サーバ10)は、第1の通信機器(携帯端末30)とは異なる第2の通信機器(携帯端末40)が第2のエリアに入った場合に、上記条件が成立したと判断する。
(11)第1の通信機器(携帯端末30)は、第1の通知(確認応答信号)を音声にて報知する。
(12)第1の通信機器は、上記条件と、制御対象機器と、制御内容とを設定するために用いられた端末(携帯端末30)である。
(13)第1の通信機器は、上記条件と制御対象機器と制御内容とを設定したユーザが利用中の端末である。
(14)第1の通信機器は、制御対象機器(家電70)を構成する機器である。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。