JP6721007B2 - 冷却システム - Google Patents

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Description

本開示は、車両に搭載される冷却システムに関する。
車両の前方側部分に設けられたエンジンルームには、冷却システムが搭載される。冷却システムは、空気との熱交換によって各種の熱媒体(例えば冷却水やエアコン用の冷媒等)を冷却するためのものである。冷却システムは、例えば、単一又は複数の熱交換器に、シャッター及びファン等を組み合わせてモジュール化したもの、として構成される。
下記特許文献1には、冷却システム(前部モジュール)に設けられた熱交換器を、冷媒を冷却し凝縮させるための凝縮器として動作させることについて記載されている。冷媒を冷却する際には、シャッターが開かれた状態となり、必要に応じてファンが駆動される。これにより、車両の前方側から導入された外気が熱交換器に供給される。
特開2015−101333号公報
ところで、シャッターが開かれた状態においては、走行中の車両が受ける空気抵抗が増加し、燃費性能が低下してしまうことが知られている。しかしながら、下記特許文献1に記載されているような従来の冷却システムにおいては、熱交換器での冷却が必要となった場合には、常にシャッターが開かれた状態とされていた。その結果、上記のような燃費性能の低下が生じていた。
空気抵抗の増加を抑制するためには、シャッターの開度を必要最低限の大きさに絞ることも考えられる。しかしながら、シャッターが僅かでも開かれた状態になると、空気抵抗の増加に伴う燃費性能の低下は無視することができない程度に生じてしまう。一方、シャッターを完全に閉じられた状態としてしまうと、熱交換器における冷却が行われなくなってしまう。
本開示は、シャッターが開かれる頻度を低減することのできる冷却システム、を提供することを目的とする。
本開示に係る冷却システムは、車両(MV)に搭載される冷却システム(10)であって、空気との熱交換によって熱媒体を冷却する熱交換部(200)と、熱交換部を流れるように空気を送り出すファン(400)と、車両の外部から熱交換部に向けて空気が流入する経路、の開閉を切り換えるシャッター(300)と、ファン及びシャッターの動作を制御する制御部(110)と、熱交換部における必要放熱量の大きさを示す指標、である放熱指標を取得する指標取得部(120)と、を備える。放熱指標が所定の閾値(T4)以下であるときにおいて、制御部は、シャッターを閉じた状態でファンを駆動させる制御、である内気冷却制御を行う。この冷却システムは、シャッターにおいて閉固着が生じているか否かを判定する固着判定部(130)を更に備え、閉固着が生じていると固着判定部により判定された場合には、制御部は内気冷却制御を行う。
このような構成の冷却システムでは、放熱指標が閾値以下であるとき、すなわち、熱交換部における必要放熱量がある程度小さいときには、制御部が内気冷却制御を行う。内気冷却制御では、シャッターが閉じられた状態のままでファンが駆動される。このため、熱交換器には車両外部からの空気が供給されないのであるが、熱交換器を通過する空気の流れがファンによって作り出されるので、熱交換器における熱媒体の冷却が行われる。また、シャッターは閉じられているので、車両が受ける空気抵抗が増加してしまうことはない。
このように、上記冷却システムでは、シャッターが閉じられた状態のままでも熱交換部における熱媒体の冷却(つまり放熱)を行うことができるので、シャッターが開かれる頻度を従来に比べて低減することができる。その結果、車両の燃費性能を向上させることができる。
本開示によれば、シャッターが開かれる頻度を低減することのできる冷却システム、が提供される。
図1は、第1実施形態に係る冷却システムの全体構成を模式的に示す図である。 図2は、冷却システムが備える制御装置の構成を示すブロック図である。 図3は、冷却システムの動作中における空気の流れを示す図である。 図4は、冷却システムの動作中における空気の流れを示す図である。 図5は、冷却システムの動作中における空気の流れを示す図である。 図6は、シャッター及びファンの動作条件を説明するための図である。 図7は、制御装置により実行される処理の流れを示すフローチャートである。 図8は、制御装置により実行される処理の流れを示すフローチャートである。 図9は、内気冷却制御を行うことによる燃費改善効果について説明するための図である。 図10は、第2実施形態に係る冷却システムが備える、制御装置により実行される処理の流れを示すフローチャートである。
以下、添付図面を参照しながら本実施形態について説明する。説明の理解を容易にするため、各図面において同一の構成要素に対しては可能な限り同一の符号を付して、重複する説明は省略する。
図1を参照しながら、第1実施形態に係る冷却システム10の構成について説明する。冷却システム10は、車両MVの前方側部分(図1では左側部分)に設けられたエンジンルームERのうち、エンジンEGよりも前方側となる位置に搭載されている。冷却システム10は、熱交換部200と、シャッター300と、ファン400と、制御装置100と、を備えており、これらの全体が一つのモジュールとして構成されたものとなっている。尚、制御装置100は、上記モジュールとは離れた位置に配置されていてもよい。
熱交換部200は、空気との熱交換によって熱媒体を冷却する部分である。本実施形態における熱交換部200には、コンデンサ210と、ラジエータ220とが含まれており、これらが車両MVの前後方向に沿って並ぶように配置されている。
コンデンサ210は、車両MVに設けられた空調装置(不図示)の一部であって、空気との熱交換によって空調用の冷媒を冷却するための熱交換器である。コンデンサ210は、冷凍サイクルを循環する冷媒を空気との熱交換によって冷却し、当該冷媒を凝縮させる凝縮器である。つまり、コンデンサ210においては、空調用の冷媒が「熱媒体」として用いられる。
ラジエータ220は、空気との熱交換によってエンジンEGの冷却水を冷却するための熱交換器である。ラジエータ220は、エンジンEGを通り高温となった冷却水を、空気との熱交換によって冷却するものである。つまり、ラジエータ220においては、冷却水が「熱媒体」として用いられる。ラジエータ220は、コンデンサ210よりも車両MVの後方側となる位置に配置されている。これとは逆に、ラジエータ220が、コンデンサ210よりも車両MVの前方側となる位置に配置されている態様であってもよい。
コンデンサ210及びラジエータ220は、いずれも、熱媒体が通る複数本のチューブを、間にフィンを挟んだ状態で積層した構成となっている。それぞれのチューブ間を空気が通過する方向は、車両MVの前後方向に沿っている。尚、このような熱交換器の構成としては公知のものを採用し得るので、その具体的な図示や説明については省略する。
シャッター300は、車両MVの外部から熱交換部200に向けて空気が流入する経路、具体的には、フロントグリルに形成された開口OPを通った空気が熱交換部200に到達する経路、の開閉を切り換える装置である。本実施形態におけるシャッター300は、熱交換部200よりも車両MVの前方側となる位置(具体的には、コンデンサ210よりも車両MVの前方側となる位置)に設けられているのであるが、コンデンサ210とラジエータ220との間となる位置に設けられていてもよい。
シャッター300は、板状の部材であるブレード310を複数枚有しており、これらが上下方向に沿って並んでいる。それぞれのブレード310は、不図示のアクチュエータからの駆動力により、左右方向(図1では紙面奥行方向)に沿った回転軸の周りに回転することができる。これにより、図1のようにシャッター300が閉じられている状態(つまり、開度が0%の状態)と、図3のようにシャッター300が開かれている状態(つまり、開度が100%の状態)と、を切り換えることができる。シャッター300の動作は、後述の制御装置100によって制御される。尚、シャッター300の開度は、0%から100%の範囲で自由に設定することが可能である。
シャッター300が閉じられている状態(図1)においては、それぞれのブレード310が互いに当接しており、ブレード310間に隙間が形成されていない状態となる。このとき、開口OPからの空気はシャッター300によって遮られるため、熱交換部200には到達しない。
シャッター300が開かれている状態(図3)においては、それぞれのブレード310が互いに離間しており、ブレード310間に隙間が形成されている状態となる。このとき、開口OPからの空気はシャッター300間の上記隙間を通過し、熱交換部200に到達する。
ファン400は、熱交換部200を流れるように空気を送り出すための送風機である。ファン400は、熱交換部200よりも車両MVの後方側となる位置に設けられている。ファン400は、後方側にあるエンジンEGに向けて空気を送り出すような正回転方向に回転すること(図3、4)、及び、前方側にある熱交換部200に向けて空気を送り出すような逆回転方向に回転すること(図5)、のいずれを行うことも可能となっている。ファン400の動作は制御装置100によって制御される。
以上のように、本実施形態における冷却システム10では、シャッター300、コンデンサ210、ラジエータ220、及びファン400が、車両MVの前方側から後方側に向けてこの順に並ぶように配置されている。
車両MVのうち冷却システム10の下方側となる位置には、アンダーダクト500が設けられている。アンダーダクト500は、エンジンルームERのうち冷却システム10が配置されている空間と、エンジンEGよりも後方側の空間と、の間を繋ぐ流路として設けられたものである。
アンダーダクト500のうち前方側の端部に形成された開口510は、閉じられた状態のシャッター300と、コンデンサ210(つまり熱交換部200)との間となる位置に向けられている。また、アンダーダクト500のうち後方側の端部に形成された開口520は、エンジンルームERのうちエンジンEGよりも後方側の空間に向けられている。このようなアンダーダクト500が設けられていることのメリットについては後に説明する。
制御装置100は、冷却システム10の全体の動作を制御するための装置である。制御装置100は、CPU、ROM、RAM等を有するコンピュータシステムとして構成されている。制御装置100は、システム化された熱交換部200等と隣接する位置に配置されていてもよいが、それとは離れた位置に配置されていてもよい。また、制御装置100は、シャッター300やファン400等の動作を制御するための専用の装置として構成されていてもよく、車両MVに搭載された他のECUの一部として構成されていてもよい。
制御装置100の構成について、図2を参照しながら説明する。制御装置100は、機能的な制御ブロックとして、制御部110と、指標取得部120と、固着判定部130と、を有している。
制御部110は、ファン400及びシャッター300の動作を制御する部分である。既に述べたように、ファン400は、正回転方向及び逆回転方向のいずれにも回転することが可能となっている。制御部110は、ファン400から車両MVの後方側に向かって空気が送り出されるように(つまり正回転方向に)ファン400を回転させる正回転モードと、ファン400から車両MVの前方側に向かって空気が送り出されるようにファン400を回転させる逆回転モードと、を実行し得るように構成されている。
指標取得部120は、熱交換部200における必要放熱量の大きさを示す指標(以下、「放熱指標」とも称する)を取得する部分である。よく知られているように、エンジンEGの負荷が大きくなり、冷却水の温度が上昇しているときには、熱交換部200における必要放熱量も大きくなる。そこで、本実施形態における指標取得部120は、エンジンEGを流れる冷却水の温度を、そのまま上記の放熱指標として取得する。このような態様に換えて、エンジンEGを流れる潤滑油の温度を、指標取得部120が放熱指標として取得するような態様としてもよい。また、冷却水の温度及び潤滑油の温度の両方を、指標取得部120が放熱指標として取得するような態様としてもよい。更に、トランスミッションオイルやモータ冷却オイル等の温度を、指標取得部120が放熱指標として取得するような態様としてもよい。
尚、熱交換部200における「必要放熱量」とは、コンデンサ210に求められる放熱量と、ラジエータ220に求められる放熱量と、を合計した放熱量のことである。
固着判定部130は、シャッター300において閉固着が生じているか否かを判定する部分である。シャッター300では、例えば凍結や、機構部分への異物の咬み込み等により、ブレード310間が固着して動作し得ない状態となってしまうことがある。「閉固着」とは、シャッター300が閉じられた状態のまま上記のように固着してしまうことをいう。固着判定部130は、後述のトルクセンサ143からの信号に基づいて、閉固着が生じているか否かを判定する。尚、シャッター300のアクチュエータを流れる電流の値に基づいて、閉固着が生じているか否かを固着判定部130が判定することとしてもよい。
制御装置100には、車両MVの各部に設けられた複数のセンサからの信号が入力される。図2には、これらのセンサのうち、冷却水温度センサ141と、潤滑油温度センサ142と、トルクセンサ143と、冷媒圧センサ144と、車速センサ145と、が示されている。
冷却水温度センサ141は、エンジンEGを流れる冷却水の温度を測定するための温度センサである。冷却水温度センサ141で測定された冷却水の温度は、既に述べたように、指標取得部120により放熱指標として取得される。
潤滑油温度センサ142は、エンジンEGを流れる潤滑油の温度を測定するための温度センサである。潤滑油温度センサ142で測定された潤滑油の温度は、既に述べたように放熱指標として用いることができる。
トルクセンサ143は、シャッター300のアクチュエータにより生じたトルクの大きさを測定するためのセンサである。シャッター300が駆動される際に、トルクセンサ143によって測定されたトルクが所定値よりも大きくなると、固着判定部130は、シャッター300において閉固着が生じていると判定する。トルクセンサ143としては、シャッター300のアクチュエータに内蔵されたものが用いられてもよい。
冷媒圧センサ144は、コンデンサ210を通る冷媒の圧力を測定するためのセンサである。車速センサ145は、車両MVの走行速度(つまり車速)を測定するためのセンサである。冷媒圧センサ144で測定された圧力、及び、車速センサ145で測定された車速は、後に説明するように、いずれも制御装置100が行う判定処理のために用いられる。
制御装置100が行う制御の概要について説明する。図3には、熱交換部200の必要放熱量が比較的大きい状況で冷却システム10が動作しているときの、空気の流れが示されている。図3の状態においては、シャッター300は開かれた状態となっており、且つ、ファン400は正回転モードで動作している。このため、エンジンルームには開口OPから流入した外気が、前方側から後方側に向かって流れている。当該外気は熱交換部200を通ることにより、熱媒体の冷却に供される。
図3の状態においては、シャッター300が開かれているので、車両MVが受ける空気抵抗が大きくなっている。一方、低温の外気によって熱媒体の冷却が効率的に行われるので、熱交換部200の必要放熱量が比較的大きい状況であっても、熱交換部200における放熱を十分に行うことができる。
図4には、熱交換部200の必要放熱量が比較的小さい状況で冷却システム10が動作しているときの、空気の流れが示されている。図4の状態においては、シャッター300は閉じられた状態となっており、且つ、ファン400は正回転モードで動作している。このため、熱交換部200には、開口OPから流入した外気は到達しない。
ファン400から後方側に送り出された空気は、エンジンEGの周囲を通過した後、開口520からアンダーダクト500に流入し、開口510から排出される。当該空気は、コンデンサ210及びラジエータ220を順に通った後、再びファン400によって後方側に送り出される。
このように、図4の状態ではシャッター300が閉じられているにも拘らず、熱交換部200を通るような空気の流れが生じている。このため、熱交換部200では熱媒体の冷却が行われる。このような状態となるように制御部110が実行する制御、すなわち、シャッター300を閉じた状態でファン400を駆動させる制御のことを、以下では「内気冷却制御」とも称する。内気冷却制御が行われているときには、シャッター300が閉じられているので、車両MVが受ける空気抵抗が小さくなる。
図4の状態では、アンダーダクト500を通る経路で空気が循環するので、熱交換部200を通過したばかりの空気が、渦を巻いて再び熱交換部200を通ってしまう現象(ショートサーキット)を防止することができる。このため、アンダーダクト500が設けられていない場合に比べて、内気冷却制御が行われている際の熱交換部200からの放熱が、より効率的に行われる。
尚、図4の状態における熱交換部200からの放熱量は、図3の状態における放熱量よりも低下する。しかしながら、熱交換部200の必要放熱量が比較的小さい状況においては、放熱量の低下は問題とはならない。
熱交換部200の必要放熱量が比較的小さい状況においては、図4の状態に換えて、図5の状態とされることもある。図5の状態においては、シャッター300は閉じられた状態となっており、且つ、ファン400は逆回転モードで動作している。この状態においても、熱交換部200には、開口OPから流入した外気は到達しない。
図5においてファン400から前方側に送り出された空気は、ラジエータ220及びコンデンサ210を順に通った後、開口510からアンダーダクト500に流入し、開口520からエンジンEGの後方側に排出される。当該空気は、エンジンEGの周囲を前方側に向けて通過した後、再びファン400によって前方側に送り出される。
つまり、逆回転モードで内気冷却制御が行われているときにおいては、熱交換部200を通過した空気が、アンダーダクト500を通ってエンジンEG側に供給される。換言すれば、このような空気の循環が生じるように、熱交換部200、ファン400、及びシャッター300のそれぞれが配置されている。アンダーダクト500は、逆回転モードにおいて熱交換部200を通過した空気をエンジンEG側(具体的にはエンジンEGの後方側)に案内するもの、ということもできる。
先に説明した図4の状態と同様に、図5の状態でもアンダーダクト500を通る経路で空気が循環する。このため、アンダーダクト500が設けられていない場合に比べて、循環する空気の流量が大きくなっている。
このように、シャッター300を閉じた状態でファン400を駆動させる内気冷却制御は、正回転モード(図4)及び逆回転モード(図5)のいずれにおいても行うことが可能となっている。
シャッター300及びファン400の動作条件について、図6を参照しながら説明する。図6(A)に示されるのは、内気冷却制御が行われない従来の構成(比較例)における、シャッター300及びファン400の動作条件を示すものである。この比較例では、必要放熱量がQ10よりも小さいときにはシャッター300が閉じられた状態となり、必要放熱量がQ10よりも大きいときにはシャッター300が開かれた状態となる。また、必要放熱量が更に大きくなってQ20よりも大きくなると、ファン400の動作が開始される。
図6(B)に示されるのは、本実施形態におけるシャッター300及びファン400の動作条件を示すものである。本実施形態に係る冷却システム10では、必要放熱量がQ10よりも小さいときには、上記比較例と同様に、シャッター300が閉じられた状態となる。ただし、必要放熱量がQ10を超えても、シャッター300が閉じられた状態が維持される。このとき、シャッター300が閉じられた状態のままでファン400が駆動され、既に述べた内気冷却制御が行われる。
必要放熱量がQ15を超えると、シャッター300が開かれた状態となると共に、ファン400の動作が停止される。その後、必要放熱量が更に大きくなってQ20よりも大きくなると、本実施形態でもファン400の動作が開始される。
図6に示されるように、本実施形態においてシャッター300が閉じられているような必要放熱量の範囲(<Q15)は、比較例においてシャッター300が閉じられているような必要放熱量の範囲(<Q10)に比べて広くなっている。その結果、冷却システム10では、熱交換部200において必要な放熱を行いながらも、シャッター300が開かれる頻度を従来に比べて低減することが可能となっている。また、その結果として車両MVの燃費性能を向上させている。
以上に説明したような制御を実現するために、制御装置100によって行われる処理の具体的な内容について、図7を参照しながら説明する。図7に示される一連の処理は、所定の制御周期が経過する毎に、制御装置100によって繰り返し実行されるものである。尚、当該処理は主に制御部110によって行われる。
最初のステップS01では、シャッター300において閉固着が生じているか否かが判定される。当該判定は、既に述べたように固着判定部130によって行われる。シャッター300において閉固着が生じていると判定された場合、すなわち、シャッター300が閉じられたままの状態になっていると判定された場合には、ステップS02に移行する。
ステップS02では、冷却水温度センサ141で測定された冷却水の温度が、所定の閾値T1以上となっているか否かが判定される。閾値T1は、ラジエータ220による放熱が必要になる冷却水の温度として、予め設定された温度である。冷却水の温度が閾値T1未満であれば、ステップS02の処理が繰り返し実行される。冷却水の温度が閾値T1以上となっていれば、ステップS03に移行する。
ステップS03では、ファン400を駆動させる処理が行われる。当該処理により、以降は熱交換部200を空気が通過するようになり、ラジエータ220において冷却水からの放熱が行われるようになる。このステップS03以降では、シャッター300を閉じた状態でファン400を駆動させる制御、すなわち内気冷却制御が行われている状態となる。
ステップS03に続くステップS04では、車両MVに設けられた空調装置の動作を停止する処理が行われる。これにより、コンデンサ210を通る冷媒からの放熱が停止された状態となるため、ラジエータ220からの放熱がより効率的に行われるようになる。尚、ステップS04が先に行われ、これに続いてステップS03が実行されることとしてもよい。
ステップS04に続くステップS05では、冷却水温度センサ141で測定された冷却水の温度が、所定の上限温度T2以上となっているか否かが判定される。上限温度T2は、上記の閾値T1よりも更に高い温度であり、所謂オーバーヒートと判定される温度として予め設定された温度である。冷却水の温度が上限温度T2未満であれば、ステップS02以降の処理が再度実行され、車両MVの走行が継続される。冷却水の温度が上限温度T2以上となっていればステップS06に移行する。
ステップS06に移行した場合には、内気冷却制御によって冷却水の冷却を試みたにも拘らず、冷却水の温度が上昇してオーバーヒートとなってしまったということである。このため、ステップS06では、車両MVを退避走行させ、安全に停止させるために必要な処理が行われる。具体的には、エンジンEGの出力を強制的に低下させ、車室内の警告灯(MIL)を点灯させる処理が行われる。その後、図7に示される一連の処理を終了する。
以上のように、閉固着が生じていると固着判定部130により判定された場合には、本実施形態に係る制御部110は内気冷却制御を行う(ステップS03)。これにより、エンジンルームER内に外気を導入し得ない状態となった後も、しばらくの間は車両MVを走行させ続けることができる。
ステップS01において、シャッター300において閉固着が生じていないと判定された場合には、ステップS07に移行する。ステップS07では、車速センサ145で測定された車速が、所定の上限速度V2以下であるか否かが判定される。上限速度V2とは、車両MVがシャッター300を閉じた状態で走行しても、風圧によってシャッター300(例えばブレード310等)の破損が生じることの無い速度として、予め設定された速度である。車速が上限速度V2以下であればステップS08に移行する。
ステップS08では、車速センサ145で測定された車速が、所定の閾速度V1以下であるか否かが判定される。閾速度V1は、上記の上限速度V2よりも低い速度であり、内気冷却制御の実行に適した車速範囲の下限値として予め設定された速度である。
シャッター300を閉じた状態とすれば、既に述べたように車両MVの燃費性能を向上させることができる。ただし、その燃費向上の効果は、車速が低いときには小さくなる。一方、内気冷却制御を行う際には、ファン400を駆動するための電力が必要になり、その分だけ車両MVの燃費性能が低下する。
閾速度V1は、シャッター300を閉じることによる燃費性能の向上分が、ファン400の駆動による燃費性能の低下分を上回るような速度範囲の下限値として、予め算出され設定されている。
ステップS08において、車速が閾速度V1を超えている場合には、ステップS09に移行する。ステップS09では、冷却水温度センサ141で測定された冷却水の温度、すなわち指標取得部120で取得された放熱指標が、所定の閾値T4以下であるか否かが判定される。閾値T4は、シャッター300が閉じたままの状態でも十分に対応し得る放熱指標の上限値、として予め設定された閾値である。冷却水の温度(放熱指標)が閾値T4以下である場合には、ステップS10に移行する。
ステップS10では、シャッター300を閉じる処理が行われる。尚、このとき既にシャッター300が閉じられている状態である場合には、当該状態が維持される。
ステップS10に続くステップS11では、冷却水温度センサ141で測定された冷却水の温度、すなわち指標取得部120で取得された放熱指標が、所定の閾値T3以下であるか否かが判定される。閾値T3は、上記の閾値T4よりも更に低い値の閾値であり、内気冷却制御を行わなくても十分に対応し得るような放熱指標の範囲の上限値、として予め設定された閾値である。冷却水の温度(放熱指標)が閾値T3以下である場合には、ステップS12に移行する。
ステップS12では、ファン400の動作を停止させる処理が行われる。このとき、既にファン400の動作が停止している状態である場合には、当該状態が維持される。以降においては、シャッター300が閉じられており、且つファン400の動作が停止した状態となる。しかしながら、このときの冷却水の温度(放熱指標)は十分に低くなっているので、オーバーヒートなどの問題が生じることは無い。
ステップS11において、冷却水の温度(放熱指標)が閾値T3を超えている場合には、ステップS13に移行する。ステップS13では、ファン400の動作を開始させる処理が行われる。このとき、既にファン400が動作している状態である場合には、当該状態が維持される。以降においては、シャッター300が閉じられており、且つファン400が動作している状態、すなわち内気冷却制御が行われている状態となる。これにより、シャッター300が閉じられた状態のまま、熱交換部200からの放熱が行われる。
ステップS09において、冷却水の温度(放熱指標)が閾値T4を超えていた場合には、ステップS14に移行する。ステップS14に移行したということは、放熱指標が比較的大きくなっており、内気冷却制御では十分な放熱を行うことができないということである。そこで、ステップS14ではシャッター300を開く処理が行われる。尚、このとき既にシャッター300が開かれている状態である場合には、当該状態が維持される。
ステップS14に続くステップS15では、ファン400の回転数を調整する制御(以下では「ファン制御」とも称する)が行われる。このファン制御は、図3に示されるような正回転モードで行われる。これにより、熱交換部200における放熱性能が十分に発揮されるようになり、熱媒体の冷却が効率的に行われる。尚、ファン制御には、ファン400の動作を停止させ、開口OPから流入する車速風のみによって熱交換部200から放熱させることも含まれる。
ステップS08において、車速が閾速度V1以下であった場合にも、ステップS14に移行する。この場合には、内気冷却制御が実行されると、却って車両MVの燃費性能が低下してしまうということである。そこで、内気冷却制御に換えて、既に述べたステップS14及びステップS15の処理が行われる。
ステップS07において、車速が上限速度V2を超えていた場合にも、ステップS14に移行する。この場合には、シャッター300が閉じられていると、風圧によってブレード310等の破損が生じ得るということである。そこで、内気冷却制御に換えて、既に述べたステップS14及びステップS15の処理が行われる。このように、本実施形態に係る制御部110は、車速が上限速度V2を超えている場合には内気冷却制御を行わない。
ところで、ステップS03、S13においてファン400の駆動を開始する場合には、正回転モード及び逆回転モードのいずれか一方が実行される。本実施形態では、制御部110が図8に示される処理を行うことにより、正回転モード及び逆回転モードのうちどちらを実行するかが決定される。
当該処理について説明する。最初のステップS21では、冷媒圧センサ144で測定された冷媒の圧力が、所定の閾値P1よりも小さいか否かが判定される。冷媒の圧力が閾値P1よりも小さい場合には、ステップS22に移行する。ステップS22では正回転モードが実行される。一方、ステップS21において、冷媒の圧力が閾値P1以上であった場合には、ステップS23に移行する。ステップS23では逆回転モードが実行される。
冷媒の圧力が高いときには、空調の負荷が大きくなっており、コンデンサ210からの放熱量が大きくなっている。このため、仮に正回転モードが実行されてしまうと、コンデンサ210を通過して高温となった空気が、後方側のラジエータ220に供給され、ラジエータ220からの放熱が効率的には行われなくなってしまう。そこで、この場合にはステップS23に移行して、逆回転モードが実行される。
一方、冷媒の圧力が低いときには、空調の負荷が小さくなっており、コンデンサ210からの放熱量も小さくなっている。このため、上記のような問題が生じることは無い。そこで、このような場合にはステップS22に移行して、正回転モードが実行される。正回転モードでは、ファン400から送り出される空気の流量が大きくなるので、熱交換部200における放熱をより効率的に行うことができる。
尚、コンデンサ210とラジエータ220との間にシャッター300が配置されているような構成においては、内気冷却制御が行われているときに、コンデンサ210を通過して高温となった空気がラジエータ220に到達してしまうことは無い。このため、そのような構成の場合には、常に正回転モードで内気冷却制御が実行されることとすればよい。
以上のように、本実施形態に係る冷却システム10では、指標取得部120で取得された放熱指標が所定の閾値T4以下であるときにおいて、シャッター300を閉じた状態でファン400を駆動させる制御、である内気冷却制御が制御部110によって実行される。これにより、熱交換部200において必要な放熱を行いながらも、シャッター300が開かれる頻度を従来に比べて低減することが可能となっている。
内気冷却制御が実行されることにより、特にエンジンEGへの負荷が小さい時(例えば高速巡航走行時や、長距離の下り坂を走行する時)に、車両MVの燃費性能を向上させることができる。
また、内気冷却制御を行う際において、制御部110は、コンデンサ210を通る冷媒の圧力が閾値P1よりも低い場合には、正回転モードでファン400を動作させ、当該冷媒の圧力が閾値P1よりも高い場合には、逆回転モードでファン400を動作させる。これにより、コンデンサ210からの熱害をラジエータ220が受けてしまうことを防止することができ、熱交換部200における放熱を更に効率的に行うことができる。
制御部110は、車両MVの車速が閾速度V1以下である場合には内気冷却制御を行わない。これにより、内気冷却制御を行うことによって却って車両MVの燃費性能が低下してしまうような事態を防止することができる。
以上の説明においては、ステップS09やステップS11の判定において、冷却水の温度が放熱指標として用いられる例について説明した。ステップS09等の判定では、潤滑油温度センサ142で取得された潤滑油の温度が、放熱指標として用いられてもよい。また、冷却水の温度及び潤滑油の温度の両方が、ステップS09等の判定における放熱指標として用いられてもよい。
本実施形態では、熱交換部200が2つの熱交換器を有している例について説明したが、熱交換部200が有する熱交換器は一つだけであってもよく、3つ以上であってもよい。
本実施形態では、図7のステップS11において、放熱指標である冷却水の温度が閾値T3を超えると、ステップS13に移行してファン400の駆動が行われる。このような閾値T3としては、ラジエータ220への冷却水の供給を開始させるサーモスタットが、開状態となる温度が設定されてもよい。また、所謂オーバーヒートを防ぐために維持すべき冷却水の温度範囲の上限温度よりも、僅かに低い温度が閾値T3として設定されてもよい。
また、コンデンサ210を通る冷媒の圧力が放熱指標として用いられる場合には、コンデンサ210の冷却のためにファン400を駆動させる必要が生じるような冷媒の圧力が、閾値T3として設定されてもよい。
第2実施形態について説明する。以下では、第1実施形態と異なる点について主に説明し、第1実施形態と共通する点については適宜説明を省略する。
本実施形態では、制御部110が行う制御の態様においてのみ第1実施形態と異なっている。当該制御について説明する前に、制御部110が内気冷却制御を行うことによる車両MVの燃費改善効果について、図9を参照しながら説明する。
よく知られているように、シャッター300が閉じられた状態においては、車両MVが受ける空気抵抗が低下するので、シャッター300が開かれた状態に比べると車両MVの燃費が向上する。図9の線L11に示されるのは、車両MVの車速(横軸)と、シャッター300が閉じられている(つまり開度が0%である)ことによる燃費改善効果(縦軸)との関係である。尚、線L11においては、ファン400の駆動に伴う燃費性能の低下は考慮されていない。線L11に示されるように、車速が大きくなる程、シャッター300が閉じられていることによる燃費改善効果は大きくなる。
線L12に示されるのは、線L11と同様に、車両MVの車速(横軸)と、シャッター300が閉じられていることによる燃費改善効果(縦軸)との関係なのであるが、線L12は、ファン400の駆動に伴う燃費性能の低下を考慮したものとなっている。つまり、線L12に示されるのは、制御部110が内気冷却制御を行っているときにおける、車速と実際の燃費改善効果との関係、ということができる。
線L11と線L12とを対比すると明らかなように、線L12ではファン400で消費される電力の分、燃費改善効果が低下している。図9では、この低下分が矢印AR1で示されている。尚、線L12で示される燃費改善効果が0となるときの車速が、先に述べた閾速度V1に該当する。
線L21に示されるのは、車両MVの車速(横軸)と、シャッター300が僅かに開かれた状態となっていることによる燃費改善効果(縦軸)との関係である。この例では、シャッター300の開度は30%となっている。線L11と同様に、線L21においては、ファン400の駆動に伴う燃費性能の低下は考慮されていない。
シャッター300の開度が30%となっているときには、開度が100%となっているときに比べれば、車両MVの空気抵抗は低下し燃費は向上する。ただし、開度が0%となっているとき(線L11)に比べれば、燃費改善効果は小さくなっている。
線L22に示されるのは、線L21と同様に、車両MVの車速(横軸)と、シャッター300が僅かに開かれた状態となっていることによる燃費改善効果(縦軸)との関係なのであるが、線L22は、ファン400の駆動に伴う燃費性能の低下を考慮したものとなっている。つまり、線L22に示されるのは、シャッター300の開度が30%となっているときにおける、車速と実際の燃費改善効果との関係、ということができる。
線L21と線L22とを対比すると明らかなように、線L22ではファン400で消費される電力の分、燃費改善効果が低下している。図9では、この低下分が矢印AR2で示されている。
シャッター300が僅かに開いている状態においては、シャッター300から導入された空気がファン400に到達する。このため、シャッター300の開度が0%のときに比べると、ファン400の負荷は小さくなっている。このような理由により、矢印AR2で示される低下分は、矢印AR1で示される低下分に比べると小さくなっている。
シャッター300の開度が0%のときにおける実際の燃費改善効果(線L12)と、シャッター300の開度が30%のときにおける実際の燃費改善効果(線L22)と、の差は、車両MVの速度が低下する程小さくなる。図9に示されるように、車速がV3を下回ると、シャッター300の開度が30%のときにおける実際の燃費改善効果(線L22)の方が、シャッター300の開度が0%のときにおける実際の燃費改善効果(線L12)よりも大きくなる。図9に示されるように、上記のV3は閾速度V1よりも高い速度である。
そこで、本実施形態に係る制御部110は、車両MVの車速が、図9に示されるV3を下回っている場合には、シャッター300の開度を30%とした状態とする。これにより、車両MVの燃費をさらに向上させることができる。
このような制御を実現するために、本実施形態に係る制御装置100によって行われる処理の具体的な内容について、図10を参照しながら説明する。図10に示される一連の処理は、図7に示される一連の処理に替えて実行されるものである。当該処理は、ステップS09の判定がYesであった場合に行われる処理について、第1実施形態(図7)と異なっている。
ステップS09において、冷却水の温度(放熱指標)が閾値T4以下である場合には、本実施形態ではステップS31に移行する。ステップS31では、車速センサ145で測定された車速が、所定の下限速度V3を下回っているか否かが判定される。この下限速度V3は、図9に示されるV3に等しい。つまり、下限速度V3とは、シャッター300を僅かに開くよりも閉じたままとした方が、燃費改善効果が大きくなるような速度範囲の下限として、予め設定されたものである。下限速度V3は、閾速度V1よりも高い値として設定されている。尚、このような下限速度V3は、シャッター300を僅かに開く場合の開度(この例では30%)に対応して、適宜設定されるものである。
車速が下限速度V3を下回っている場合には、ステップS32に移行する。この場合は、シャッター300を閉じて内気冷却制御を行うよりも、シャッター300を僅かに開いた状態とした方が、燃費が向上するということである。そこで、ステップS32では、シャッター300を僅かに開く処理(具体的には開度を30%とする処理)が行われる。その後、ステップS11に移行する。
ステップS31において、車速がV3以上であった場合には、ステップS10に移行する。この場合、図7のステップS10と同様に、シャッター300を閉じる処理が行われる。その後、ステップS11に移行する。
以上のように、本実施形態に係る制御部110は、車両MVの車速が、閾速度V1よりも高い場合(ステップS08の判定がNoの場合)であっても、車両MVの車速が、閾速度V1よりも高い値として設定された所定の下限速度V3を下回っている場合には、シャッター300の開度を100%よりも低い開度(本実施形態では30%)とした上でファン400を駆動させる。これにより、低速走行時の燃費をさらに向上させることができる。
以上、具体例を参照しつつ本実施形態について説明した。しかし、本開示はこれらの具体例に限定されるものではない。これら具体例に、当業者が適宜設計変更を加えたものも、本開示の特徴を備えている限り、本開示の範囲に包含される。前述した各具体例が備える各要素およびその配置、条件、形状などは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。前述した各具体例が備える各要素は、技術的な矛盾が生じない限り、適宜組み合わせを変えることができる。
MV:車両
10:冷却システム
110:制御部
120:指標取得部
200:熱交換部
300:シャッター
400:ファン

Claims (9)

  1. 車両(MV)に搭載される冷却システム(10)であって、
    空気との熱交換によって熱媒体を冷却する熱交換部(200)と、
    前記熱交換部を流れるように空気を送り出すファン(400)と、
    前記車両の外部から前記熱交換部に向けて空気が流入する経路、の開閉を切り換えるシャッター(300)と、
    前記ファン及び前記シャッターの動作を制御する制御部(110)と、
    前記熱交換部における必要放熱量の大きさを示す指標、である放熱指標を取得する指標取得部(120)と、を備え、
    前記放熱指標が所定の閾値(T4)以下であるときにおいて、
    前記制御部は、
    前記シャッターを閉じた状態で前記ファンを駆動させる制御、である内気冷却制御を行い、
    前記シャッターにおいて閉固着が生じているか否かを判定する固着判定部(130)を更に備え、
    前記閉固着が生じていると固着判定部により判定された場合には、前記制御部は前記内気冷却制御を行う冷却システム。
  2. 指標取得部は、前記車両のエンジンを流れる冷却水又は潤滑油のうち少なくとも一方の温度を、前記放熱指標として取得する、請求項1に記載の冷却システム。
  3. 車両(MV)に搭載される冷却システム(10)であって、
    空気との熱交換によって熱媒体を冷却する熱交換部(200)と、
    前記熱交換部を流れるように空気を送り出すファン(400)と、
    前記車両の外部から前記熱交換部に向けて空気が流入する経路、の開閉を切り換えるシャッター(300)と、
    前記ファン及び前記シャッターの動作を制御する制御部(110)と、
    前記熱交換部における必要放熱量の大きさを示す指標、である放熱指標を取得する指標取得部(120)と、を備え、
    前記放熱指標が所定の閾値(T4)以下であるときにおいて、
    前記制御部は、
    前記シャッターを閉じた状態で前記ファンを駆動させる制御、である内気冷却制御を行い、
    前記制御部は、
    前記ファンから車両の後方側に向かって空気が送り出されるように前記ファンを回転させる正回転モードで前記内気冷却制御を行う冷却システム。
  4. 前記制御部は、
    前記ファンから車両の後方側に向かって空気が送り出されるように前記ファンを回転させる正回転モードと、
    前記ファンから車両の前方側に向かって空気が送り出されるように前記ファンを回転させる逆回転モードと、を実行し得るように構成されている、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の冷却システム。
  5. 車両(MV)に搭載される冷却システム(10)であって、
    空気との熱交換によって熱媒体を冷却する熱交換部(200)と、
    前記熱交換部を流れるように空気を送り出すファン(400)と、
    前記車両の外部から前記熱交換部に向けて空気が流入する経路、の開閉を切り換えるシャッター(300)と、
    前記ファン及び前記シャッターの動作を制御する制御部(110)と、
    前記熱交換部における必要放熱量の大きさを示す指標、である放熱指標を取得する指標取得部(120)と、を備え、
    前記放熱指標が所定の閾値(T4)以下であるときにおいて、
    前記制御部は、
    前記シャッターを閉じた状態で前記ファンを駆動させる制御、である内気冷却制御を行い、
    前記制御部は、
    前記ファンから車両の後方側に向かって空気が送り出されるように前記ファンを回転させる正回転モードと、
    前記ファンから車両の前方側に向かって空気が送り出されるように前記ファンを回転させる逆回転モードと、を実行し得るように構成されており、
    前記車両には、前記逆回転モードにおいて前記熱交換部を通過した空気をエンジン側に案内するアンダーダクト(500)が設けられており、
    前記アンダーダクトのうち前方側の端部に形成された開口(510)は、前記シャッターと前記熱交換部との間となる位置に向けられており、
    前記逆回転モードで前記内気冷却制御が行われているときにおいては、
    前記熱交換部を通過した空気が前記アンダーダクトを通ってエンジン側に供給されるように、前記熱交換部、前記ファン、及び前記シャッターが配置されている冷却システム。
  6. 車両(MV)に搭載される冷却システム(10)であって、
    空気との熱交換によって熱媒体を冷却する熱交換部(200)と、
    前記熱交換部を流れるように空気を送り出すファン(400)と、
    前記車両の外部から前記熱交換部に向けて空気が流入する経路、の開閉を切り換えるシャッター(300)と、
    前記ファン及び前記シャッターの動作を制御する制御部(110)と、
    前記熱交換部における必要放熱量の大きさを示す指標、である放熱指標を取得する指標取得部(120)と、を備え、
    前記放熱指標が所定の閾値(T4)以下であるときにおいて、
    前記制御部は、
    前記シャッターを閉じた状態で前記ファンを駆動させる制御、である内気冷却制御を行い、
    前記制御部は、
    前記車両の車速が、前記内気冷却制御の実行に適した車速範囲の下限値、として設定された所定の閾速度(V1)以下である場合には、前記内気冷却制御を行わない冷却システム。
  7. 車両(MV)に搭載される冷却システム(10)であって、
    空気との熱交換によって熱媒体を冷却する熱交換部(200)と、
    前記熱交換部を流れるように空気を送り出すファン(400)と、
    前記車両の外部から前記熱交換部に向けて空気が流入する経路、の開閉を切り換えるシャッター(300)と、
    前記ファン及び前記シャッターの動作を制御する制御部(110)と、
    前記熱交換部における必要放熱量の大きさを示す指標、である放熱指標を取得する指標取得部(120)と、を備え、
    前記放熱指標が所定の閾値(T4)以下であるときにおいて、
    前記制御部は、
    前記シャッターを閉じた状態で前記ファンを駆動させる制御、である内気冷却制御を行い、
    前記制御部は、
    前記車両の車速が、前記車両が前記シャッターを閉じた状態で走行しても、風圧によって前記シャッターの破損が生じることの無い速度、として予め設定された上限速度(V2)を超えている場合には、前記内気冷却制御を行わない冷却システム。
  8. 前記熱交換部には、冷媒と空気との間で熱交換を行うコンデンサ(210)と、冷却水と空気との間で熱交換を行うラジエータ(220)と、が含まれており、
    前記ラジエータは、前記コンデンサよりも前記車両の後方側となる位置に配置されており、
    前記シャッターは、前記コンデンサよりも前記車両の前方側となる位置に配置されており、
    前記制御部は、
    前記コンデンサを通る冷媒の圧力が、所定の閾値(P1)よりも低い場合には、前記正回転モードで前記内気冷却制御を行い、
    前記コンデンサを通る冷媒の圧力が、前記閾値よりも高い場合には、前記逆回転モードで前記内気冷却制御を行う、請求項4に記載の冷却システム。
  9. 前記制御部は、
    前記車両の車速が、前記閾速度よりも高い場合であっても、
    前記車両の車速が、前記閾速度よりも高い値として設定された所定の下限速度(V3)を下回っている場合には、前記シャッターの開度を100%よりも低い開度とした上で前記ファンを駆動させる、請求項6に記載の冷却システム。
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