JP6720899B2 - 自動車用ガラスラン - Google Patents

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本発明は、自動車ドアのドアフレームの内周に取付け、ドアガラスの昇降を案内するガラスランに関するものである。
図4に示すように、自動車のドア1のドアフレーム2の内周にドアガラス5の昇降を案内するガラスラン110が取付けられている。その従来のガラスラン110の全体を図3に示し、従来のガラスラン110がドアフレーム2の直線状部に取付けた状態の断面図を図5に示す。
従来、ガラスラン110は、図4に示すように、ドアフレーム2のチャンネル内に取付けられて、ドアガラス5の昇降を案内するとともに、ドアガラス5とドアフレーム2との間をシールしている。さらに、ガラスラン110は、図3に示すように、押出成形により成形された直線状部111からなるドアフレーム2の上辺部と、同じく押出成形されたフロント側縦辺部及びリヤ側縦辺部を、型成形によってドアフレーム2のコーナー部2bの形状に合わせて形成されたコーナー部112で接続している。
なお、ドア1と車体との間のシールは、ドアパネルおよびドアフレーム2の外周に取付けられたドアウエザストリップ(図示せず)および/または車体の開口部のフランジに取付けられたオープニングトリムウエザストリップ(図示せず)によりなされている。
ガラスラン110の直線状部111の本体は、図5に示すように、車外側側壁120と、車内側側壁130と、底壁140からなる断面略コ字状をなしている。車外側側壁120の先端付近から車外側シールリップ121が本体の断面略コ字状の内側に向けて延出するように設けられている。また、車内側側壁130にもその先端付近から車内側シールリップ131が断面略コ字状の内側に向けて延出するように設けられている。
ガラスラン110の本体の車外側側壁120、車内側側壁130と底壁140はドアフレーム2に設けられたチャンネル103内に挿入され、各壁の外面の少なくとも一部がチャンネル103の内面に圧接され、ガラスラン110を保持している。なお、図5に示すように、チャンネル103は、ドアフレーム2を折り曲げて形成される場合や、別部材で形成されたチャンネルをドアフレーム2部位に嵌め込んで形成される場合がある。
ドアガラス5は、このガラスラン110の本体の断面略コ字状の内側を摺動するとともに、上記車外側シールリップ121と車内側シールリップ131によってドアガラス5の端部の両側面がシールされて保持されている(例えば、特許文献1参照。)。
また、チャンネル103内にガラスラン110を装着したときに、チャンネル103内にガラスラン110を係止して保持するために、ガラスラン110の直線状部では、車内側側壁130と車外側側壁120にそれぞれ車内側保持リップ134と車外側保持リップ124が設けられている。
さらに、車外側側壁120と車内側側壁130の先端から外方に車外側側壁120と車内側側壁130と平行に車外側カバーリップ122と車内側カバーリップ132が延設されている。車外側側壁120と車外側カバーリップ122及び車内側側壁130と車内側カバーリップ132で、チャンネル103のフランジ部を挟持して、ガラスラン110を保持している。
上記のように、上記車外側シールリップ121と車内側シールリップ131によってドアガラス5の端部の両側面がシールされて保持されているが、上記車外側シールリップ121と車内側シールリップ131がドアガラス5の両側面に当接し続けるため、経時変化により、車外側シールリップ121と車内側シールリップ131に圧縮永久歪が生じることとなる。
そのため、車外側シールリップ121と車内側シールリップ131がドアガラス5を保持する力が低下して、ドアガラス5を少し下げた状態で走行すると、走行時の振動でドアガラス5が車外側シールリップ121と車内側シールリップ131から離着を繰り返し、バタツキ音が発生することとなる。
このため、車外側側壁、車内側側壁及び底壁から構成されるガラスランにおいて、車外側側壁と車外側シールリップの根元部、或いは車内側側壁と車内側シールリップの根元部にスポンジ部材を設けて、ドアガラスのバタツキを抑制するものがある(例えば、特許文献2参照。)。
しかしながら、この場合には、車外側側壁と車外側シールリップ、或いは車内側側壁と車内側シールリップよりもさらに軟質なスポンジ部材を使用するため、経時変化による圧縮永久歪が大きくなることとなる。そのため、経時変化してもドアガラスに対して、車外側シールリップと車内側シールリップの押圧力が低下しないガラスランが求められている。
特開2012−25376号公報 特開2006−168381号公報
そこで、本発明は、カバーリップの経時変化によっても変形が起きないガラスランを提供することを目的としている。
上記課題を解決するために請求項1の本発明は、自動車ドアのドアフレームの内周に取付け、ドアガラスの昇降を案内する自動車用ガラスランにおいて、
ガラスランの本体は、車外側側壁と、車内側側壁と、底壁とからなる断面略コ字形をなし、車外側側壁と車内側側壁には、それぞれ本体の断面略コ字状の本体の内側に向かって延出する車外側シールリップと車内側シールリップを設け、車外側シールリップと車内側シールリップによりドアガラスの端部の車外側面及び車内側面をシールし、
少なくとも車内側シールリップは、ドアガラスが当接する車内側シールリップの表面側層及び、車内側シールリップの表面側層の背面側に車内側シールリップの背面側層を有し、
車内側シールリップの背面側層は、車内側シールリップの表面側層よりも可塑剤の含有量が1〜10%少ないことを特徴とする自動車用ガラスランである。
請求項1の本発明では、ガラスランの本体は、車外側側壁と、車内側側壁と、底壁とからなる断面略コ字形をなし、車外側側壁と車内側側壁には、それぞれ本体の断面略コ字状の本体の内側に向かって延出する車外側シールリップと車内側シールリップを設け、車外側シールリップと車内側シールリップによりドアガラスの端部の車外側面及び車内側面をシールしている。このため、車外側シールリップと車内側シールリップでドアガラスを保持するとともに、ドアガラスとドアフレームの間をシールすることができる。
少なくとも車内側シールリップは、ドアガラスが当接する車内側シールリップの表面側層及び、車内側シールリップの表面側層の背面側に車内側シールリップの背面側層を有している。このため、車内側シールリップは、シールリップ表面側層及びシールリップ背面側層の2層によりシールリップの形状を保持することができる。
車内側シールリップの背面側層は、車内側シールリップの表面側層よりも可塑剤の含有量が1〜10%少なくなるように形成されている。このため、ガラスラン組み付け後、長時間経過しても可塑剤の含有量の少ない、車内側シールリップの背面側層へ車内側シールリップの表面側層から可塑剤が移行して、車内側シールリップの表面側層が収縮し、車内側シールリップの背面側層伸長することになり、車内側シールリップをドアガラスの側面に押圧する方向に変形させることができ、車内側シールリップがドアガラスを保持する力の低下を防ぐことができる。また、車内側シールリップの表面側層から車内側シールリップの背面側層へ可塑剤が移行することができるとともに、過度に可塑剤が移行することを防止して、移行後の可塑剤の増減量のバランスをとり、表面側層と背面側層の物性を維持することができる。
車内側シールリップの背面側層は、車内側シールリップの表面側層よりも可塑剤の含有量の差が1%未満の場合には、移行する可塑剤の量が少なく、シールリップによるガラス面の押圧力の低下を防止できない。可塑剤の含有量の差が10%を超える場合には、移行する可塑剤の量が多くなり、可塑剤のバランスが崩れて、シールリップの物性を維持することができない。
請求項2の本発明は、車外側シールリップは、ドアガラスが当接する車外側シールリップの表面側層及び、車外側シールリップの表面側層の背面側に車外側シールリップの背面側層を有し、車外側シールリップの背面側層は、車外側シールリップの表面側層よりも可塑剤の含有量が少ない自動車用ガラスランである。
請求項2の本発明では、車外側シールリップは、ドアガラスが当接する車外側シールリップの表面側層及び、車外側シールリップの表面側層の背面側に車外側シールリップの背面側層の背面側層を有している。このため、車外側シールリップは、シールリップ表面側層及びシールリップ背面側層の2層によりシールリップの形状を保持することができる。
車外側シールリップの背面側層は、車外側シールリップの表面側層よりも可塑剤の含有量が少なくなるように形成されている。このため、ガラスラン組み付け後、長時間経過しても可塑剤の含有量の少ない、車外側シールリップの背面側層へ車外側シールリップの表面側層から可塑剤が移行して、車外側シールリップをドアガラスの側面に押圧する方向に変形させることができ、車外側シールリップがドアガラスを保持する力の低下を防ぐことができる。
請求項3の本発明は、車外側シールリップの背面側層又は車内側シールリップの背面側層は、車外側シールリップ又は車内側シールリップの車外側側壁又は車内側側壁の付け根部分に近接する位置まで形成された自動車用ガラスランである。
請求項3の本発明では、圧縮永久歪の小さい材料を車外側シールリップ又は車内側シールリップの車外側側壁又は車内側側壁との付け根部分に使用して、車外側シールリップ又は車内側シールリップの圧縮永久歪の影響を小さくすることができる。なお、車外側シールリップと車内側シールリップの車外側側壁と車内側側壁との付け根部分では、両方とも車外側シールリップの表面側層と車内側シールリップの表面側層の可塑剤の含有量と同じ材料で形成されている。
請求項4の本発明は、車外側シールリップの表面側層と車外側シールリップの背面側層の肉厚がほぼ同様であり、車内側シールリップの表面側層と車内側シールリップの背面側層肉厚がほぼ同様である自動車用ガラスランである。
請求項4の本発明では、車外側シールリップの表面側層と車外側シールリップの背面側層の肉厚がほぼ同様であり、車内側シールリップの表面側層と車内側シールリップの背面側層肉厚がほぼ同様である。このため、車外側シールリップの表面側層と車内側シールリップの表面側層から車外側シールリップの背面側層と車内側シールリップの背面側層へ可塑剤が移行しても、それぞれの層の可塑剤の含有量が大きく変化することなく、可塑剤の増減量のバランスをとることができる。
請求項5の本発明は、車外側シールリップの背面側層は、車外側シールリップの表面側層よりも可塑剤の含有量が1〜10%少ない自動車用ガラスランである。
請求項5の本発明では、車外側シールリップの背面側層の背面側層は、車外側シールリップの表面側層の表面側層よりも可塑剤の含有量が1〜10%少ない。このため、車外側シールリップの表面側層の表面側層から車外側シールリップの背面側層へ可塑剤が移行することができるとともに、過度に可塑剤が移行することを防止して、移行後の可塑剤の増減量のバランスをとり、表面側層と背面側層の物性を維持することができる。
車外側シールリップの背面側層は、車外側シールリップ21の表面側層の表面側層よりも可塑剤の含有量の差が1%未満の場合には、移行する可塑剤の量が少なく、シールリップによるガラス面の押圧力の低下を防止できない。可塑剤の含有量の差が10%を超える場合には、移行する可塑剤の量が多くなり、可塑剤のバランスが崩れて、シールリップの物性を維持することができない。
請求項6の本発明は、車外側側壁と車内側側壁には、それぞれ車外側側壁と車内側側壁の外面に沿って延出する車外側カバーリップと車内側カバーリップを設けた自動車用ガラスランである。
請求項6の本発明は、車外側側壁と車内側側壁には、それぞれ車外側側壁と車内側側壁の外面に沿って延出する車外側カバーリップと車内側カバーリップを設けている。このため、車外側カバーリップと車内側カバーリップでドアアウターパネルとドアインナーパネルの先端のフランジ部を保持するとともに覆って、見栄えを向上させることができる。
請求項7の本発明は、ガラスランは、熱可塑性エラストマーのソリッド材又は微発泡材で形成された自動車用ガラスランである。
請求項7の本発明では、ガラスランは、熱可塑性エラストマーのソリッド材又は微発泡材で形成されたため、加硫工程を不要として、ガラスランをドアフレームに保持するための所定の剛性を有するとともに、弾性に優れているので、ガラスランがドアガラスの昇降に応じて、ドアガラスを保持して、シールすることができる。
車内側シールリップの背面側層は、車内側シールリップの表面側層よりも可塑剤の含有量が少なくなるように形成されているため、長時間経過しても、シールリップ背面側層へシールリップ表面側層から可塑剤が移行して、シールリップをドアガラスの側面に押圧する方向に変形させることができ、シールリップがドアガラスを保持する力の低下を防ぐことができる。
本発明の第1の実施の形態であるドアフレームの縦辺部にガラスランを装着した状態の断面図であり、図4におけるA−Aに沿った断面図である。 本発明の第2の実施の形態であるドアフレームの縦辺部にガラスランを装着した状態の断面図であり、図4におけるA−Aに沿った断面図である。 本発明の実施の形態であるガラスランの正面図である。 自動車ドアの正面図である。 従来のガラスランを装着した状態の断面図である。
本発明の実施の形態を、図1〜図4に基づき説明する。
図4は、自動車のフロントのドア1の正面図であり、図3は、ドア1のドアフレーム2に取付けるフロントドアのガラスラン10の正面図である。図4に示すように、ドア1の上部にはドアフレーム2が設けられ、ドアガラス5が昇降自在に取付けられる。すなわち、ドアフレーム2の内周には、ガラスラン10が取付けられ、ドアガラス5の昇降を案内するとともに、ドアガラス5とドアフレーム2との間をシールしている。
ガラスラン10は、図3に示すように、全体として押出成形で形成された直線状部11と、ドアフレーム2のコーナー部2bに取付けられ、上記の直線状部11を接続し、型成形で形成されるコーナー部12からなる。
直線状部11は、ドアフレーム2の上辺部に取付けられる部分と、ドアフレーム2のリヤ側縦辺部に取付けられる部分と、ドアフレーム2のフロント側縦辺部をなすディビジョンサッシュに取付けられる部分とからなる。
これらの押出成形部分をドアフレーム2に対応した形状となるように、フロント側とリヤ側のそれぞれのコーナー部分において、型成形により成形して直線状部11を接続してコーナー部12が形成されている。なお、ガラスラン10のコーナー部12は、ドアフレーム2のコーナー部2bの部分に装着される。
以下に、フロント側のドア1の縦辺部に装着されるガラスラン10を例に取り説明する。
図1は、本発明の第1の実施の形態であるプレスドアタイプのドアフレーム2の縦辺に取付けられたガラスラン10の図3のA−A線に沿った断面図である。本発明の第2の実施の形態については、後述する。
まず、本発明の実施の形態であるガラスラン10の構成について説明する。
ドアフレーム2の縦辺部に取付けられるガラスラン10の直線状部11の断面形状は、図1に示すように、ガラスラン10の本体が車外側側壁20と、車内側側壁30と、底壁40とから断面略コ字状に形成されている。
ガラスラン10の本体は、ドアフレーム2の上辺部に取付けられる部分も縦辺部に取付けられる部分も基本的には、ほぼ同様な断面略コ字形の断面形状を有している。
ドアフレーム2は、内部にドア補強パネル2eを有し、ドア補強パネル2eは、底壁40に近接した部分が屈曲して形成され、先端がドアアウターパネル2cとドアインナーパネル2dの先端と溶接等により固着されている。屈曲した部分に底壁40が当接して、保持されている。
車外側側壁20と車内側側壁30のそれぞれの先端の内側から車外側シールリップ21と車内側シールリップ31が、ガラスラン10の本体の断面略コ字状の内側に向けて延設されている。車外側シールリップ21と車内側シールリップ31により、ドアガラス5の先端部の両側面を保持する。また、ドアガラス5の昇降に応じて、車外側シールリップ21と車内側シールリップ31がドアガラス5の両側面に当接して、ドアガラス5の昇降をガイドするとともに、ドアフレーム2とドアガラス5との間のシールをすることができる。
車内側側壁30の内面には、車内側シールリップ31の内面に当接する車内側補助リップ33が形成されている。車内側補助リップ33により、ドアガラス5が本体内で車内側に大きく変位したときに、車内側シールリップ31が車内側側壁30に密着することを防止して、異音の発生防止と、ドアガラス5の側端部を保持することができる。また、ドアガラス5を車外側に位置させることができる。
車外側側壁20と車内側側壁30のそれぞれの先端の外側から、それぞれ車外側カバーリップ22と車内側カバーリップ32が断面略コ字状の外側横方向に、車外側側壁20と車内側側壁30に沿って延設されている。
このため、ドアフレーム2のドアアウターパネル2cとドアインナーパネル2dの先端を両カバーリップで覆い、見栄えを良くするとともに、車外側側壁20と車外側カバーリップ22でドアフレーム2のドアアウターパネル2cの先端を挟持し、車内側側壁30と車内側カバーリップ32でドアフレーム2のドアインナーパネル2dの先端を挟持して、ガラスラン10をドアフレーム2に保持することができる。
本実施の形態では、ガラスラン10の車内側側壁30と車内側シールリップ31は、それぞれ車外側側壁20と車外側シールリップ21よりも大きく、肉厚に形成される。このため、ドアガラス5を確実に保持できるとともに、ドアガラス5を車外方向に位置させることができ、ドアガラス5とドアフレーム2との間の段差を小さくすることができ、風切り音を小さくして、見栄えを良くすることができる。また、ドアフレーム2又はドアモールの車外側の面積を小さくすることができ、デザイン的にも好ましい。
ガラスラン10の本体である車外側側壁20、車内側側壁30及び底壁40と、車外側カバーリップ22と車内側カバーリップ32は、オレフィン系熱可塑性エラストマーのソリッド材又は微発泡材で形成されることが好ましい。この場合には、加硫工程を不要として、ガラスラン10をドアフレーム2に保持するための所定の剛性を有するとともに、弾性に優れているので、ガラスラン10がドアガラス5の昇降に応じて、ドアガラス5を保持して、シールすることができる。
なお、ガラスラン10を微発泡材で形成する場合には、マイクロカプセル発泡組成物を使用して、ソリッド材を微発泡材とすることができる。微発泡材を使用する場合には、ガラスラン10を軽量化することができる。
車外側カバーリップ22と車内側カバーリップ32を微発泡材で形成される場合には、
車外側カバーリップ22と車内側カバーリップ32の表面には、ソリッド材の薄膜である車外側カバーリップ表皮層22aと車内側カバーリップ表皮層32aを設けることができる。表面を円滑にして見栄えをよくすることができる。
車外側側壁20は車外側連結部26で、車内側側壁30は車内側連結部36とそれぞれ底壁40と連結されている。車外側連結部26と車内側連結部36は、車内側側壁30および車外側側壁20との連続部では屈曲が容易にできるように溝部が形成されている。そのため、製造時に、車外側側壁20と車内側側壁30が底壁40とハ字形に開いていても、チャンネル3内へガラスラン10を取付けるときに、車外側側壁20及び車内側側壁30と底壁40の間が撓みやすくなり、取付けが容易になる。
底壁40のガラスラン10の本体の断面略コ字形の内面には、車外側シールリップ21と車内側シールリップ31に設けられている低摺動部材層と同様に底壁低摺動部材層41が形成することが好ましい。その場合、ドアガラス5との摺動抵抗を減少させる
本実施の形態では、車外側シールリップ21と車内側シールリップ31は、2層構造で形成されているものに基づき説明する。しかし、少なくとも車内側シールリップ31は、2層構造で形成されるが、車外側シールリップ21は、2層構造でないものも本発明を使用することができる。
車外側シールリップ21と車内側シールリップ31は、ドアガラス5が当接する表面側の層である車外側シールリップ21の表面側層21aと車内側シールリップ31の表面側層31a及び、車外側シールリップ21の表面側層21aと車内側シールリップ31の表面側層31aの背面側に車外側シールリップ21の背面側層21bと車内側シールリップ31の背面側層31bを有している。
車外側シールリップ21の表面側層21aと車内側シールリップ31の表面側層31aのドアガラス5と摺動する表面には、薄い層である車外側シールリップ21の低摺動層21eと車内側シールリップ31の低摺動層31eが形成されている。この場合、ドアガラス5がガラスラン10の本体内に進入し、摺動しても、車外側シールリップ21及び車内側シールリップ31とドアガラス5との摺動抵抗を減少させることができ、ドアガラス5のスムースな昇降を維持することができる。
車外側シールリップ21の背面側層21bと車内側シールリップ31の背面側層31bは、車外側シールリップ21の表面側層21aと車内側シールリップ31の表面側層31aよりも可塑剤の含有量が少ない材料で形成されている。なお、本実施の形態では、表面側層と背面側層は、可塑剤の含有量が異なるのみで、他の組成は同じであるが、可塑剤の含有量が異なれば、他の組成は異なるものを使用することができる。
ガラスラン10を長時間使用したときに、車外側シールリップ21と車内側シールリップ31が永久歪を生じて、ドアガラス5の側面から離れる方向に変形する。しかしこのとき、車外側シールリップ21の背面側層21bと車内側シールリップ31の背面側層31bは、車外側シールリップ21の表面側層21aと車内側シールリップ31の表面側層31aよりも、可塑剤の含有量が少ないため、長時間経過すると、車外側シールリップ21の背面側層21bと車内側シールリップ31の背面側層31bへ車外側シールリップ21の表面側層21aと車内側シールリップ31の表面側層31aから可塑剤が移行する。可塑剤の移行は、高温時例えば50℃を超える場合に加速される。シールリップの永久歪も可塑剤の移行も高温時に加速されるため、どちらかが一方的に進むわけではなく、双方が同時に進行する現象であるため、好都合である。
そうすると、車外側シールリップ21の表面側層21aと車内側シールリップ31の表面側層31aが収縮し、車外側シールリップ21の背面側層21bと車内側シールリップ31の背面側層31bが伸長することになり、車外側シールリップ21と車内側シールリップ31をドアガラス5の側面に押圧する方向に変形させることができ、車外側シールリップ21と車内側シールリップ31がドアガラス5を保持する力の低下を防ぐことができる。
本実施の形態では、車外側シールリップ21の背面側層21bと車内側シールリップ31の背面側層31bは、車外側シールリップ21の表面側層21aと車内側シールリップ31の表面側層31aよりも可塑剤の含有量が1〜10%少なく形成されている。可塑剤としては、プロセスオイル等を使用することができる。
この場合には、車外側シールリップ21の表面側層21aと車内側シールリップ31の表面側層31aから車外側シールリップ21の背面側層21bと車内側シールリップ31の背面側層31bへ可塑剤が移行することができるとともに、過度に可塑剤が移行することを防止して、移行後の可塑剤の増減量のバランスをとり、表面側層と背面側層の物性を維持することができる。
車外側シールリップ21の背面側層21bと車内側シールリップ31の背面側層31bは、車外側シールリップ21の表面側層21aと車内側シールリップ31の表面側層31aよりも可塑剤の含有量の差が1%未満の場合には、移行する可塑剤の量が少なく、シールリップによるガラス面の押圧力の低下を防止できない。可塑剤の含有量の差が10%を超える場合には、移行する可塑剤の量が多くなり、可塑剤のバランスが崩れて、シールリップの物性を維持することができない。
車外側シールリップ21の表面側層21aと車外側シールリップ21の背面側層21bの肉厚がほぼ同様であり、車内側シールリップ31の表面側層31aと車内側シールリップ31の背面側層31bの肉厚がほぼ同様であることが好ましい。この場合には、車外側シールリップ21の表面側層21aと車内側シールリップ31の表面側層31aから車外側シールリップ21の背面側層21bと車内側シールリップ31の背面側層31bへ可塑剤が移行しても、それぞれの層の可塑剤の含有量が大きく変化することなく、可塑剤の増減量のバランスをとることができる。
次に、図2に基づき本発明の第2の実施の形態について説明する。
第2の実施の形態では、車外側シールリップ21と車内側シールリップ31の車外側側壁20と車内側側壁30との付け根部分が異なり、他の部分は第1の実施の形態と同様であるため、異なる部分について説明し、同様な部分の説明は省略する。
第2の実施の形態では、車外側シールリップ21と車内側シールリップ31の車外側側壁20と車内側側壁30との付け根部分である車外側シールリップ21の根元部21cと車内側シールリップ31の根元部31cでは、車外側シールリップ21の背面側層21bと車内側シールリップ31の背面側層31bは、車外側シールリップ21の根元部21cと車内側シールリップ31の根元部31cまで延設されていなく、車外側シールリップ21の表面側層21aと車内側シールリップ31の表面側層31aの可塑剤の含有量と同じ材料で形成されている。
このため、車外側シールリップ21の根元部21cと車内側シールリップ31の根元部31cでは、圧縮永久歪の小さい材料を使用して、車外側シールリップ21と車内側シールリップ31の圧縮永久歪の影響を小さくすることができる。
2 ドアフレーム
10 ガラスラン
20 車外側側壁
21 車外側シールリップ
21a 表面側層
21b 背面側層
30 車内側側壁
31 車内側シールリップ
31a 表面側層
31b 背面側層
40 底壁

Claims (7)

  1. 自動車ドアのドアフレームの内周に取付け、ドアガラスの昇降を案内する自動車用ガラスランにおいて、
    上記ガラスランの本体は、車外側側壁と、車内側側壁と、底壁とからなる断面略コ字形をなし、上記車外側側壁と車内側側壁には、それぞれ上記本体の断面略コ字状の本体の内側に向かって延出する車外側シールリップと車内側シールリップを設け、該車外側シールリップと車内側シールリップにより上記ドアガラスの端部の車外側面及び車内側面をシールし、
    少なくとも上記車内側シールリップは、上記ドアガラスが当接する車内側シールリップの表面側層及び、該車内側シールリップの表面側層の背面側に車内側シールリップの背面側層を有し、上記車内側シールリップの背面側層は、上記車内側シールリップの表面側層よりも可塑剤の含有量が1〜10%少ないことを特徴とする自動車用ガラスラン。
  2. 上記車外側シールリップは、上記ドアガラスが当接する車外側シールリップの表面側層及び、該車外側シールリップの表面側層の背面側に車外側シールリップの背面側層を有し、上記車外側シールリップの背面側層は、上記車外側シールリップの表面側層よりも可塑剤の含有量が少ない請求項1に記載の自動車用ガラスラン。
  3. 上記車外側シールリップの背面側層又は上記車内側シールリップの背面側層は、上記車外側シールリップ又は上記車内側シールリップの上記車外側側壁又は上記車内側側壁の付け根部分に近接する位置まで形成された請求項1又は請求項2に記載の自動車用ガラスラン。
  4. 上記車外側シールリップの表面側層と上記車外側シールリップの背面側層の肉厚がほぼ同様であり、上記車内側シールリップの表面側層と上記車内側シールリップの背面側層の肉厚がほぼ同様である請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の自動車用ガラスラン。
  5. 上記車外側シールリップの背面側層は、上記車外側シールリップの表面側層よりも可塑剤の含有量が1〜10%少ない請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の自動車用ガラスラン。
  6. 上記車外側側壁と車内側側壁には、それぞれ上記車外側側壁と車内側側壁の外面に沿って延出する車外側カバーリップ又は車内側カバーリップを設けた請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の自動車用ガラスラン。
  7. 上記ガラスランは、熱可塑性エラストマーのソリッド材又は微発泡材で形成された請求項1乃至請求項6のいずれか一項に記載の自動車用ガラスラン。
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